JP2014135564A - 撮像装置および画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クロストークを簡易かつ高精度に補正可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置は、複数の撮像用画素および複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子と、クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、記憶部に記憶されたクロストーク補正用のデータを用いて、機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、平坦判定部により所定領域が平坦であると判定された場合にクロストーク補正用のデータを更新する補正データ算出部とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】撮像装置は、複数の撮像用画素および複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子と、クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、記憶部に記憶されたクロストーク補正用のデータを用いて、機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、平坦判定部により所定領域が平坦であると判定された場合にクロストーク補正用のデータを更新する補正データ算出部とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、機能画素を離散的に配置した撮像素子を有する撮像装置に係り、特にクロストーク補正を行う撮像装置に関する。
撮影レンズの一部の領域を通過した光束のみを受光するように設計された焦点検出用画素をCCDやCMOS等の固体撮像素子上に離散的に配置することにより、位相差焦点検出を実現する技術が知られている。特許文献1には、マイクロレンズ下に遮光層を設けた焦点検出用画素を用いて位相差焦点検出を実現する技術が開示されている。
ところで、画素に入射した光が近傍の画素に漏れ込むことによって撮影画像が劣化してしまういわゆるクロストークの問題が知られている。クロストークは、画素内の光の反射等による光学的要因および半導体内部で電子が拡散する事による電子的要因によって発生することが判っている。
特許文献1の撮像装置に構成される固体撮像素子を用いて撮影画像を取得した場合、焦点検出用画素と撮像用画素の画素構造の違いに起因したクロストークの影響が顕著に表れ、焦点検出用画素近傍の画質が劣化してしまうという問題がある。この問題を解決するために、特許文献2には、焦点検出用画素の出力値と、クロストークの発生量を決定する要因の特性データに基づいてクロストーク補正を実施する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献2に開示された構成を用いてクロストーク補正を行う場合、補正の精度を向上させるには、予め記憶された特性データを増加させる必要がある。また、クロストークの発生要因のうち一部の特性データを用いてクロストーク補正を行うことにより、予め記憶しておくデータ量を削減できるが、クロストーク補正の精度が劣化してしまう場合がある。
そこで本発明は、機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対するクロストークを簡易かつ高精度に補正可能な撮像装置および画像処理装置を提供する。
本発明の一側面としての撮像装置は、複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子と、クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、前記複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、前記機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、前記記憶部に記憶された前記クロストーク補正用のデータを用いて、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、前記複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、前記平坦判定部により前記所定領域が平坦であると判定された場合に前記クロストーク補正用のデータを更新する補正データ算出部とを有する。
本発明の他の側面としての撮像装置は、複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子と、クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、前記複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、前記機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、前記記憶部に記憶された前記クロストーク補正用のデータを用いて、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行う第一のクロストーク補正部と、前記複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、前記平坦判定部により前記所定領域が平坦であると判定された場合に前記クロストーク補正用のデータを新たに算出する補正データ算出部と、前記補正データ算出部により新たに算出された前記クロストーク補正用のデータを用いて前記クロストーク補正を行う第二のクロストーク補正部とを有する。
本発明の他の側面としての画像処理装置は、複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子から得られた信号の画像処理を行う画像処理装置であって、クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、前記複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、前記機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、前記記憶部に記憶された前記クロストーク補正用のデータを用いて、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、前記複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、前記平坦判定部により前記所定領域が平坦であると判定された場合に前記クロストーク補正用のデータを更新する補正データ算出部とを有する。
本発明の他の側面としての画像処理装置は、複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子から得られた信号の画像処理を行う画像処理装置であって、クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、前記複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、前記機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、前記記憶部に記憶された前記クロストーク補正用のデータを用いて、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行う第一のクロストーク補正部と、前記複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、前記平坦判定部により前記所定領域が平坦であると判定された場合に前記クロストーク補正用のデータを新たに算出する補正データ算出部と、前記補正データ算出部により新たに算出された前記クロストーク補正用のデータを用いて前記クロストーク補正を行う第二のクロストーク補正部とを有する。
本発明の他の側面としての撮像装置は、複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子と、前記撮像素子から得られた時間軸の互いに異なる第一の画像および第二の画像を記憶可能な記憶部と、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対して、クロストーク補正用関数を用いてクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、前記第一の画像および前記第二の画像の間のずれ量を算出して該第一の画像および該第二の画像の位置合わせを行うずれ量算出部と、前記ずれ量算出部による位置合わせで得られた前記第一の画像および前記第二の画像の対応画素の画素値に基づいて、前記クロストーク補正用関数を修正する関数修正部とを有する。
本発明の他の側面としての画像処理装置は、複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子から得られた信号の画像処理を行う画像処理装置であって、前記撮像素子から得られた時間軸の互いに異なる第一の画像および第二の画像を記憶可能な記憶部と、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対して、クロストーク補正用関数を用いてクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、前記第一の画像および前記第二の画像の間のずれ量を算出して該第一の画像および該第二の画像の位置合わせを行うずれ量算出部と、前記ずれ量算出部による位置合わせで得られた前記第一の画像および前記第二の画像の対応画素の画素値に基づいて、前記クロストーク補正用関数を修正する関数修正部とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対するクロストークを簡易かつ高精度に補正可能な撮像装置および画像処理装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施例1における撮像装置について説明する。図1は、本実施例における撮像装置100の構成を示すブロック図である。撮像装置100は、交換レンズ101および撮像装置ボディ103を備えて構成されている。交換レンズ101は、マウント部102を介して、撮像装置ボディ103に装着される。ただし本実施例は、撮像装置ボディとレンズとが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。なお、本実施例の撮像装置100は、画像処理装置(例えば、メモリ106、画素補間部112、クロストーク補正部113、および、クロストーク修正部114)を備えて構成される。
交換レンズ101は、レンズ、絞り、ズーミングレンズ、フォーカシングレンズ、レンズ制御部、ピントリング、および、ズームリング(いずれも不図示)などを備えて構成される。撮像装置ボディ103は、撮像素子104(固体撮像素子)およびカメラ制御部107などを備えて構成される。撮像素子104は、複数の撮像用画素を2次元的に配置して構成されている。また撮像素子104は、複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する焦点検出用画素(機能画素)を備えている。撮像素子104についての詳細な説明は後述する。A/D変換部105は、撮像素子104に入射した光束を電気信号に変換する。
交換レンズ101を通過した光束は、撮像装置ボディ103の内部へ導かれ、撮像素子104の受光面上に結像して被写体像(光学像)を形成する。被写体像は、A/D変換部105で光電変換された後、後述のカメラ制御部107を介してメモリ106に画像信号(像信号)として記憶される。106はメモリ(記憶部)であり、焦点検出用画素の位置(位置情報データ)やクロストーク補正用のデータ(特性データ)、および、各種処理に用いられるデータなどを記憶する。またメモリ106は、撮影中の画像信号データおよび各種演算の一次データを記憶する領域としても用いられる。
107はカメラ制御部である。カメラ制御部107は、撮像装置ボディ103のシステム全体の動作を制御するとともに、交換レンズ101との通信によりレンズ情報の受信およびカメラ情報、オートフォーカス信号(AF信号)の送信が可能である。108は焦点検出処理部である。焦点検出処理部108は、焦点検出用画像生成部109、相関演算部110、および、合焦位置決定部111により構成される。焦点検出用画像生成部109は、撮像素子104により取得された焦点検出用画素の出力値(画素値)に基づいて位相が互いにずれた(シフトした)一対の像信号を生成する。焦点検出用画像生成部109により生成された一対の像信号は、相関演算部110に入力され、像信号をシフトしながら相関量を算出し、演算結果を合焦位置決定部111に出力する。合焦位置決定部111は、相関演算部110から出力された相関量に基づいて合焦位置を判定し、カメラ制御部107を介して交換レンズ101にAF駆動信号を送信する。
112は画素補間部である。画素補間部112は、複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、焦点検出用画素の位置における像信号の補間値(補間画素値)を生成する。113はクロストーク補正部である。クロストーク補正部113は、メモリ106(記憶部)に記憶されたクロストーク補正用のデータ(特性データ)を用いて、焦点検出用画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行う。クロストーク補正部113の詳細な動作については後述する。
114はクロストーク修正部である。クロストーク修正部114は、平坦判定部115、補正データ算出部116、および、特徴点判定部117により構成される。115は平坦判定部である。平坦判定部115は、複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行うことにより、撮影された画像データ(撮影画像)の任意の対象領域が平坦であるか否かを判定する。平坦判定部115の詳細な動作については後述する。116は補正データ算出部であり、クロストーク補正処理を修正するための補正データを算出する。補正データ算出部116は、例えば、平坦判定部115により所定領域が平坦であると判定された場合にクロストーク補正用のデータを更新する。補正データ算出部116の詳細な動作については後述する。117は特徴点判定部である。特徴点判定部117は、クロストーク補正の対象となる画素(補正対象画素)が特徴点であるか否かを判定する。特徴点判定部117の詳細な動作については後述する。
118は画像処理部である。画像処理部118は、画像信号に対してホワイトバランス補正などの各種補正処理や現像処理などの信号処理を行う。
次に、図2乃至図4を参照して、撮像素子104の構成について説明する。図2は、本実施例における撮像用画素の断面図である。201はマイクロレンズであり、入射された光束を光電変換部203へ集光する。202はカラーフィルタ層である。カラーフィルタ層202には、赤、緑、青のいずれかの波長の光のみを透過するような分光感度特性を有するカラーフィルタが配置されている。203は受光した光束を光電変換する光電変換部である。以降、赤、緑、青の波長の光を透過するカラーフィルタを有する撮像用画素を、それぞれ、R画素、G画素、B画素という。
図3は、本実施例における焦点検出用画素(機能画素)の断面図である。301はマイクロレンズであり、入射された光束を光電変換部304へ集光する。焦点検出用画素のマイクロレンズ301は、撮像用画素のマイクロレンズ201に比べて曲率が大きくなるように設計されている。302はカラーフィルタ層であり、透明なカラーフィルタを有する。303は遮光層であり、マイクロレンズ301から入射した光束の一部を遮光するように形成される。304は、受光した光束を光電変換する光電変換部である。なお、図3では透明なカラーフィルタを有する構成について示しているが、カラーフィルタ層を有しない構成であってもよい。
図4は、本実施例における撮像素子104の画素配置図である。400は、撮像素子104上の一部の領域である。401で示される白塗りのセルは撮像用画素、402に示される黒塗りのセルは焦点検出用画素を表している。また、図4中のR、G、Bは、前述のR画素、G画素、B画素にそれぞれ対応している。撮像素子104上には、R画素、G画素、B画素がベイヤー状に配置されている。また撮像素子104上には、ベイヤー状に配置された複数の撮像用画素(撮像用画素群)における一部のR画素およびB画素の位置に、離散的に焦点検出用画素が配置されている。
ライン403、405上に位置する焦点検出用画素は、焦点検出用画素内の左半分に遮光層が設けられている。またライン404、406上に位置する焦点検出用画素は、焦点検出用画素内の右半分に遮光層が設けられている。このため、撮像素子104上に配置された複数の焦点検出用画素は、それぞれの遮光層の形状に応じて撮像光学系(交換レンズ101)の特定の領域を通過した光束のみを受光する。なお、焦点検出用画素は、複数の撮像用画素のそれぞれと互いに異なる構造を有する画素である。従って、焦点検出用画素によって得られる画素値(画素値データ)は、画像データを生成する際の画素値データとして適していない。このため、焦点検出用画素の位置における像信号(画像データ)生成用の画素値データは、画素補間部112の補間処理により生成される。
次に、図5を参照して、画素補間部112における補間処理について説明する。図5は、本実施例における画素補間処理の説明図であり、撮像素子104上の焦点検出用画素AF(X,Y)を中心として一部の領域を拡大した図である。図5において、変数X,Yはそれぞれ撮像素子104上の水平および垂直方向の画素位置を示す変数である。
画素補間部112は、焦点検出用画素AF(X,Y)に対して画素補間処理を行う。焦点検出用画素AF(X,Y)は、ベイヤー配列においてR画素の位置に対応する焦点検出用画素である。このため画素補間部112は、焦点検出用画素AF(X,Y)の周囲に存在する8つのR画素の加算平均を用いて、補間値(補間画素値)を算出する。図5において、補間値の算出に用いられる複数のR画素(R画素群)は斜線で示される。
焦点検出用画素AF(X,Y)の補間値AF´(X,Y)は、以下の式(1)で表される補間式を用いて得られる。
また、焦点検出画素がベイヤー配列においてB画素の位置に対応している場合、カラーフィルタの分光感度特性が異なることを除けば、相対的な位置関係は式(1)と同様である。このため、R画素の場合と同様に、式(1)を用いて補間することができる。なお本実施例では、焦点検出用画素の周囲に存在する8画素から補間処理を行う例について説明しているが、本実施例の補間処理方法はこれに限定されるものではなく、公知の他の技術を用いて補間処理を行ってもよい。
このように、画素補間部112により焦点検出用画素の位置における補間画素値を得ることはできる。しかし、焦点検出用画素の近傍に配置された画素には、焦点検出用画素に起因して発生したクロストーク成分が残っている。そこで本実施例において、クロストーク補正部113は、焦点検出用画素の近傍に配置された撮影用画素に含まれるクロストーク成分を補正する。
次に、図6を参照して、クロストーク補正部113におけるクロストーク補正処理について説明する。図6は、本実施例におけるクロストーク補正処理の説明図であり、撮像素子104上の焦点検出用画素AF(X,Y)を中心として一部の領域を拡大した図である。変数X,Yはそれぞれ撮像素子104上の水平および垂直方向の画素位置を示す変数である。焦点検出用画素AF(X,Y)に隣接するG画素G(X,Y−1)、G(X−1、Y)、G(X+1、Y)、G(X,Y+1)は、それぞれ、焦点検出用画素AF(X,Y)からのクロストークの影響を受けている。図6において、焦点検出用画素AF(X,Y)に隣接する複数のG画素(G画素群)は、斜線で示されている。本実施例において、クロストーク補正処理は、全ての焦点検出用画素のそれぞれの上下左右に隣接するG画素に対して行われる。以降、クロストーク補正処理が行われる画素を補正対象画素という。
補正対象画素G(X,Y−1)、G(X−1、Y)、G(X+1、Y)、G(X,Y+1)に対して、後述の汎用的なクロストーク補正用関数を用いてクロストーク補正処理が行われる。これにより、クロストーク補正後の画素値G´(X,Y−1)、G´(X+1,Y)、G´(X,Y+1)、G´(X−1,Y)が得られる。クロストーク補正用関数は、以下の式(2)のように表される。
式(2)において、Gは補正対象画素のクロストーク補正前画素値、G´は補正対象画素のクロストーク補正後画素値である。また、AFは焦点検出用画素の画素値、AF´は画素補間部112において式(1)を用いて算出された焦点検出用画素の位置の補間画素値である。COEFは、クロストーク特性に応じた係数データを格納する変数(係数)である。
係数COEF(COEFに格納される係数データ)は、関数COEF_SELECTを用いて決定される。関数COEF_SELECTは、クロストーク発生量を決定する条件(PARAM)を引数に与えると、予めメモリ106に記憶されているクロストーク補正用の特性データから条件PARAMに対応する係数データの格納先アドレスを返す関数である。
条件PARAMは、撮像素子104上における補正対象画素の位置(POS1)、撮影時の開口F値(FNo)、焦点検出用画素の開口方向(Direction)、焦点検出用画素に対する補正対象画素の相対位置(POS2)により決定される。条件PARAMは、更に、焦点検出用画素の画素値と焦点検出用画素の補間値(補間画素値)との差分符号(SIGN)により決定される。すなわち、COEF_SELECT関数は、COEF_SELECT(POS1,FNo,Direction,POS2,SIGN)のように表される。係数COEFには、関数COEF_SELECTによって出力されるアドレスに格納されたデータが係数として得られる。
ここで、焦点検出用画素の補間値は、焦点検出用画素位置が撮像用画素と同じ構成である場合の推定光量として扱われる。すなわち、焦点検出量画素の受光量と推定光量の差分に対して、条件PARAMに対応した係数COEFを乗算することで補正量を算出し、補正対象画素の画素値に加算している。
例えば、式(2)を用いた補正対象画素G(X,Y−1)のクロストーク補正処理の式は、G´(X,Y−1)=G(X,Y−1)+(AF(X,Y)−AF´(X,Y))×COEFのように表される。なお本実施例では、焦点検出用画素の画素値と焦点検出用画素の補間画素値との差分値に対して、特定の係数COEFを乗算するという線形的な特性を有するクロストーク補正用関数について説明した。しかし、実際のクロストークは、本実施例のクロストーク補正用関数で参照した以外の様々な要因(例えば補正対象画素からのクロストークの影響、光源の色温度、画素の固体製造誤差など)により非線形的な特性を有して発生する。このため、クロストーク補正に用いられる汎用的なクロストーク補正用関数は、線形的な特性のクロストーク補正式に限定されるものではなく、非線形的な特性を有するものであってもよい。
なお本実施例では、焦点検出用画素の上下左右に隣接するG画素においてクロストークが発生すると仮定して、補正対象画素を決定する例を示した。しかし実際には、クロストークの影響は、撮像素子104や画素構造の特性などにより変化する。このため、クロストーク補正部113は、その特性に応じて補正対象画素を変更するように構成することが好ましい。
本実施例において、式(2)に示される汎用的なクロストーク補正用関数を用いてクロストーク補正を行う場合、前述のとおり、クロストーク補正後の画素には補正しきれなかったクロストーク成分が残る可能性がある。補正しきれなかったクロストーク成分は、焦点検出用画素の周辺領域の画素値変化が大きい場合、高周波成分に隠れて見た目上は目立たなくなる。一方、焦点検出用画素の周辺領域の画素値変化が少ない場合、不自然なパターンとなって現れ、見た目の画質が劣化する。このため、見た目に違和感の少ない画像を生成するには、焦点検出用画素の周辺領域の画素値の変化の少ない領域において、補正しきれなかったクロストーク成分を適切に補正すればよい。
本実施例においては、画素値の変化の少ない領域を検出するため、平坦判定部115を用いる。以下、平坦判定部115の動作について説明する。平坦判定部115は、焦点検出用画素を中心とした所定の領域(対象領域)における分散値を評価値として算出し、対象領域が平坦であるか否かを判定する。そして平坦判定部115は、算出した分散値に基づいて平坦判定を行う。
一般的な分散の公式は、以下の式(3)のように表される。
式(3)において、σ2は分散値、nは標本数、Xiは着目している標本の値、XAveは全標本の値の加算平均値である。
次に、図7を参照して、焦点検出用画素AFを中心とした7×7画素の領域(対象領域)の平坦判定について説明する。図7は、本実施例における平坦判定処理の説明図である。図7において、G1〜G20はG画素、R1〜R16はR画素、B1〜B8はB画素、GH1〜GH4は補正対象画素、AFは焦点検出用画素をそれぞれ示している。
まず、分散値の算出に用いる標本の決定方法について説明する。本実施例において、領域中の画素全てを標本として用いる場合、分光感度特性の違いやクロストークに起因して、個々の画素の画素値のばらつきが発生する。このような分光感度特性の違いによる画素値のばらつきを除外するため、同じ分光感度特性を有する画素群から標本を取るようにする。すなわち平坦判定部115は、複数の撮像用画素のうち補正対象画素の画素値と分光感度特性が異なる画素の画素値を用いることなく、評価値を算出することが好ましい。本実施例では、補正対象画素がG画素位置に存在するため、領域中のG画素群を標本とする。また、クロストークに起因した画素値のばらつきを除外するため、補正対象画素を標本として用いないようにする。すなわち平坦判定部115は、複数の撮像用画素のうち補正対象画素の画素値を用いることなく、評価値を算出することが好ましい。また、平坦判定部115は、焦点検出用画素(機能画素)の画素値を用いることなく、評価値を算出することが好ましい。従って、本実施例では、G画素G1〜G20を標本として用いる。標本となるG画素G1〜G20は、図7中に斜線で示される。
図7の領域(G画素G1〜G20)における分散値Gσ2は、以下の式(4)、(5)を用いて求められる。
式(4)は、標本となる画素群の加算平均値GAveを算出する式である。式(5)は、分散値Gσ2を算出する式である。本実施例において、式(5)により算出された分散値Gσ2は、平坦判定のための評価値として用いられる。
また、平坦判定の条件式は、以下の式(6)のように表される。
式(6)において、THRESHOLD_Hは、カメラ制御部107に予め記憶された平坦判定用の閾値である。分散値Gσ2が閾値THRESHOLD_Hよりも小さい場合、現在の領域(対象領域)は平坦であると判定される。一方、分散値Gσ2が閾値THRESHOLD_H以上である場合、現在の領域は平坦ではないと判定される。なお、本実施例で説明した方法を用いて平坦判定を行う場合、注目領域が飽和している場合でも平坦であると判定されてしまう。このため、平坦判定の出力前に飽和判定処理を設けることが好ましい。すなわち平坦判定部115は、所定領域(対象領域)に含まれる撮像用画素の画素値が飽和している場合、この領域は平坦でないと判定することが好ましい。
次に、平坦判定部115により検出された画素値の変化の少ない領域において、補正しきれなかったクロストーク成分を適切に補正するため、補正データ算出部116により補正用のデータを算出する。以下、補正データ算出部116の動作について説明する。
補正データ算出部116は、平坦領域を用いてクロストーク補正処理の補正データを算出する回路である。平坦判定部115で平坦領域であると判定された領域において、補正対象画素Gの理想的な画素値は、同領域中のクロストークの影響を受けていないG画素とほぼ同じ画素値であると推定できる。本実施例では、式(4)を用いて算出したクロストークの影響を受けていないG画素群の加算平均値GAveを、補正対象画素Gの理想的な画素値PGとして用いる(PG=GAve)。
PGは、クロストーク補正処理の理想的な出力値であるとも言える。従って、以下の式(7)で表されるように、式(2)を用いて理想的なクロストーク補正処理結果を出力する式が定義される。
更に式(7)を変形し、補正対象画素Gの理想的な画素値PGを算出するための理想的な係数PCOEFを求める式(8)を導くことができる。
補正データ算出部116は、平坦領域中の補正対象画素に対して式(8)を適用し、それぞれの補正対象画素に対して理想的な係数PCOEFを算出する。理想的な係数PCOEFを、それぞれの補正対象画素におけるクロストーク補正処理の係数として利用することにより、不自然なパターンが無くなり、見た目の画質劣化を低減させることができる。また、使用する係数自体を修正することにより、次フレーム以降でも有効な補正値を得ることができる。このように、平坦判定部115および補正データ算出部116により、画素値変化の少ない領域中の補正対象画素に対する理想係数算出方法を行うことができる。
しかし、前述の方法で算出した画素値変化の少ない領域中の理想的な係数は、補正対象画素位置に領域中の他の画素値と著しく画素値の異なる点(特徴点)が発生している場合、誤った値を取ってしまう。これは、補正対象画素の周囲の領域が平坦である場合には補正対象画素位置も平坦であるという前提に基づいて、理想的な画素値および理想的な係数を算出しているためである。従って、補正対象画素位置に特徴点が発生している場合には、補正データ算出部116において算出された理想的な係数を適用しない方が好ましい。
そこで、平坦判定部115により所定領域(対象領域)が平坦であると判定された場合、特徴点判定部117は、補正対象画素の位置に特徴点が存在するか否かを判定する。以下、特徴点判定部117の動作について説明する。特徴点判定部117は、以下の式(9)を用いて、補正対象画素の位置が特徴点であるか否かを判定する。
式(9)において、G´はクロストーク補正部113において算出されたクロストーク補正後の補正対象画素値、PGは理想的なクロストーク補正処理後の補正対象画素値である。また、THRESHOLD_Tは、メモリ106に予め記憶された特徴点判定用の閾値である。PGは、標本として用いたG画素群の平均値と等価であることから、補正対象画素のクロストーク補正により算出された画素値が、周囲に存在するG画素の平均値とどの程度乖離しているかを示している。式(9)が満たされる場合、補正対象画素値(補正対象画素の位置)が特徴点ではあると判定される。
次に、図8乃至図11を参照して、本実施例における撮像処理(画像処理)の一連の流れについて説明する。図8は、本実施例における撮像装置100により行われる撮像処理(画像処理装置により行われる画像処理)のフローチャートである。図8の各ステップは、例えば、カメラ制御部107の指令に基づいて実行される。まずステップS801において、撮像装置100は、電源がONになると撮像処理を開始する。続いてステップS802において、画素補間部112は、焦点検出用画素(機能画素)の補間処理を行う。
ここで、図9を参照して、焦点検出用画素の補間処理の一連の流れについて説明する。図9は、焦点検出用画素の補間処理のフローチャートである。図9の各ステップは、主に画素補間部112により実行される。まずステップS901において、焦点検出用画素の補間処理を開始する。そしてステップS902において、焦点検出用画素の画素値をメモリ106に記憶する。続いてステップS903において、焦点検出用画素がベイヤー配列においてR画素に対応する位置にあるか否かを判定する。R画素に対応する位置に焦点検出用画素が配置されている場合、ステップS904へ進む。一方、R画素に対応しない位置に焦点検出用画素が配置されている場合、ステップS905へ進む。
ステップS904において、画素補間部112は、焦点検出用画素の周囲に存在する8つのR画素(R画素群)を用いて補間値AF´を算出する。一方、ステップS905において、画素補間部112は、焦点検出用画素の周囲に存在する8つのB画素(B画素群)を用いて補間値AF´を算出する。ステップS904およびステップS905における補間値の算出式は、式(1)に示されるとおりである。続いてステップS906において、着目している焦点検出用画素の画素値は、ステップS904またはステップS905で算出された焦点検出用画素の補間値AF´で上書きされる(更新される)。そしてステップS907において、焦点検出用画素の補間処理は終了する。
図8のステップS802にて焦点検出用画素の補間処理を実施した後、ステップS803において、クロストーク補正部113は、クロストーク補正処理を行う。ここで、図10を参照して、クロストーク補正処理の一連の流れについて説明する。図10は、クロストーク補正処理のフローチャートである。図10の各ステップは、主にクロストーク補正部113により実行される。
まずステップS1001において、クロストーク補正部113はクロストーク補正処理を開始する。そしてステップS1002において、着目している補正対象画素に応じたクロストーク発生量を決定する条件PARAMが取得される。次にステップS1003において、ステップS1002にて取得された条件PARAMに応じた係数COEF(係数データ)を取得し、ステップS1004へ進む。そしてステップS1004において、式(2)を用いてクロストーク補正処理が実施され、補正対象画素の補正後の画素値G´が算出される。続いてステップS1005において、ステップS1004にて算出された補正後の画素値G´を補正対象画素位置の画素値に上書きする(更新する)。
次に、図8のステップS804において、クロストーク補正の修正処理が行われる。ここで、図11を参照して、クロストーク補正の修正処理における一連の流れについて説明する。図11は、クロストーク補正の修正処理のフローチャートである。図11の各ステップは、主にクロストーク修正部114により実行される。
まずステップS1101において、クロストーク修正部114は、クロストーク補正の修正処理を開始する。そしてステップS1102において、式(5)を用いて分散値が算出される。続いてステップS1103において、式(6)を用いて平坦判定が実施される。ステップS1103にて対象領域が平坦であると判定された場合、ステップS1104へ進む。一方、対象領域が平坦ではないと判定された場合、ステップS1109へ進み、本処理を終了する。このように本実施例では、補正データ算出部116は、特徴点が存在しない場合にはクロストーク補正用のデータを更新し、特徴点が存在する場合にはクロストーク補正用のデータを更新しない。ステップS1104では、式を用いて補正対象画素の理想的な係数PCOEFを算出し、ステップS1105へ進む。続いてステップS1105において、式(9)を用いて特徴点判定が実施される。
ステップS1105において、着目している補正対象画素が特徴点ではないと判定された場合、ステップS1106へ進む。一方、補正対象画素が特徴点であると判定された場合、ステップS1109へ進み、本処理を終了する。ステップS1106では、着目している補正対象画素に対応する条件PARAMが取得され、ステップS1107へ進む。そしてステップS1107において、ステップS1106にて取得された条件PARAMを関数COEF_SELECTに引数として与え、着目している補正対象画素のクロストーク補正に用いた係数データの格納されているアドレスを得る。更に、格納アドレス先のデータをステップS1104にて算出された理想的な係数PCOEFを用いて上書きし(更新し)、ステップS1108へ進む。ステップS1108において、修正された係数データ(理想的な係数PCOEF)を用いて、再度クロストーク補正処理が実施される。ステップS1109はクロストーク補正の修正処理の終了である。そして図8のステップS805において、撮像処理は終了する。
このような一連の撮像処理によれば、予め全ての特性データを記憶していない場合でも、画像データ中の平坦領域の不自然なパターンを補正することができる。また、一度クロストーク補正の修正が実施された補正対象画素は、次フレーム以降でも補正後の係数データを用いてクロストーク処理を実施するため、補正対象画素が高周波領域に含まれる場合でも有効な結果が得られる。
なお本実施例では、補正対象画素毎にクロストーク補正用係数の上書き処理(更新処理)を行う例を示した。ただし、同じ条件PARAMで対応付けられる複数の補正対象画素が存在する場合、そのうちの1補正対象画素から算出された係数を用いることができる。または、複数の補正対象画素でそれぞれ算出された係数の加算平均値またはメディアン値を用いてもよい。また、時間軸方向に同じ補正対象画素の複数のクロストーク補正用係数を有し、時間軸方向の係数データの加算平均値を用いてもよい。
本実施例において、クロストーク補正用のデータは、撮像素子104の補正対象画素の位置に基づいたデータ、機能画素と補正対象画素の相対的な位置関係に基づいたデータ、または、撮影時の開口F値に基づいたデータである。また、クロストーク補正用のデータは、機能画素の画素値と機能画素の補間画素値との差分符号に基づいたデータ、機能画素の開口形状に応じたデータ、または、撮像用画素の位置に応じたデータである。
次に、本発明の実施例2における撮像装置(画像処理装置)について説明する。本実施例の撮像装置は、平坦判定部115が標準偏差を評価値として平坦判定を行う点で、分散を用いて平坦判定を行う実施例1の構成と異なる。他の構成は実施例1と同様であるため、それらの説明は省略する。
本実施例において、平坦判定部115は、焦点検出用画素を中心とした一部の領域(任意の領域)の標準偏差値を算出し、その領域が平坦であるか否かを判定する回路である。一般的な標準偏差の公式は、以下の式(10)のように表される。
式(10)において、σは標準偏差値、nは標本数、Xiは着目している標本の値、XAveは全標本の値の加算平均値である。
ここで、図7を参照して、焦点検出画素AFを中心とした7×7画素の領域の平坦判定を行う例を示す。図7において、G1〜G20はG画素、R1〜R16はR画素、B1〜B8はB画素、GH1〜GH4は補正対象画素、AFは焦点検出用画素をそれぞれ示している。本実施例において、平坦判定に用いられる標本は、実施例1と同様の画素とする。また、標本の決定方法については、実施例1で既に説明しているため省略する。
標本となる画素G1〜G20は、図7中に斜線で示される。図7の領斜線領域における標準偏差値Gσは、以下の式(11)、(12)を用いて求められる。
式(11)は、画素群の加算平均値GAveを算出する式である。式(12)は、標準偏差値Gσを算出する式である。式(12)により算出された標準偏差値σは、平坦判定のための評価値として用いられる。
次に、平坦判定の条件式は、以下の式(13)のように表される。
式(13)において、THRESHOLD_Hはカメラ制御部107に予め記憶された平坦判定用の閾値である。標準偏差値Gσが閾値THRESHOLD_Hよりも小さい場合、現在の領域は平坦であると判定される。一方、標準偏差値Gσが閾値THRESHOLD_H以上である場合、現在の領域は平坦ではないと判定される。
なお、実施例1では分散を、本実施例では標準偏差を用いて焦点検出用画素周辺の画素の平坦判定を実施する例を示したが、公知の平坦領域検出の技術を用いて焦点検出用画素周辺の画素の平坦判定を実施してもよい。
次に、本発明の実施例3における撮像装置(画像処理装置)について説明する。実施例1ではクロストーク補正用の関数に用いる理想的な係数を算出し、以降のクロストーク補正に用いる例を示した。一方、本実施例では、クロストーク補正用の関数の出力結果を更に補正するようなクロストーク補正処理について説明する。
図12は、本実施例における撮像装置1200の構成を示すブロック図である。図12において、1201〜1218は、図1中の101〜118にそれぞれ対応している。1219は、撮像装置1200における第二のクロストーク補正部である。なお本実施例において、便宜上、クロストーク補正部1213を第一のクロストーク補正部と呼ぶ。以下、補正データ算出部1216の動作について説明する。
実施例1では式を用いて理想的な係数PCOEFを算出するが、本実施例では以下の式(14)、(15)を用いてクロストーク補正の出力結果を補正するための新たな係数を算出する。第一のクロストーク補正部1213の出力結果を画素値PGに補正するための係数NewCOEFは、以下の式(14)のように定義される。
式(14)を変形して係数NewCOEFを算出する式は、以下の式(15)ようになる。
式(14)、(15)において、G´は第一のクロストーク補正部1213によって算出された補正対象画素の補正後の画素値、PGはクロストーク補正後の理想的な画素値である。G´およびPGの算出方法は、実施例1にて説明したとおりである。
次に、第二のクロストーク補正部1219の動作について説明する。第二のクロストーク補正部1219は、補正データ算出部1216により算出された係数NewCOEFを用いて、以下の式(16)で表されるように、補正対象画素の更なる補正値G´2を算出する。
ここで、図13を参照して、本実施例におけるクロストーク補正処理の修正処理について説明する。図13は、本実施例におけるクロストーク補正処理の修正処理のフローチャートである。図13の各ステップは、主にクロストーク修正部1214および第二のクロストーク補正部1219により実行される。
まずステップS1301において、クロストーク修正部1214は、クロストーク補正の修正処理を開始する。そしてステップS1302において、式(5)を用いて分散値が算出される。続いてステップS1303において、式(6)を用いて平坦判定が実施される。ステップS1303にて対象領域が平坦であると判定された場合、ステップS1304へ進む。一方、対象領域が平坦ではないと判定された場合、ステップS1308へ進む。ステップS1304において、クロストーク修正部1214(補正データ算出部1216)は、式を用いて補正対象画素を理想的な値に補正するための新たな係数NewCOEFを算出し、ステップS1305へ進む。
ステップS1305において、式(9)を用いて特徴点判定が実施される。ステップS1305において着目している補正対象画素が特徴点ではないと判定された場合、ステップS1306へ進む。一方、補正対象画素が特徴点であると判定された場合、ステップS1307へ進む。ステップS1306において、補正対象画素毎に用意されたメモリ領域に新たな係数NewCOEFを上書きして(更新して)記憶する。そしてステップS1307において、第一のクロストーク補正処理結果G´に対して係数NewCOEFが乗算され、第二のクロストーク補正処理結果G´2が算出される。続いてステップS1308において、補正対象画素の画素値をG´2に置き換える。そしてステップS1309においてクロストーク補正の修正処理は終了する。
実施例1乃至3によれば、機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対するクロストークを簡易かつ高精度に補正可能な撮像装置および画像処理装置を提供することができる。
次に、本発明の実施例4における撮像装置(画像処理装置)について説明する。本実施例の撮像装置は、焦点検出画素の近傍に配置された画素に対するクロストーク補正を行う。図14は、本実施例における撮像装置1400の構成を示すブロック図である。図14に示される撮像装置1400は、レンズ一体式のいわゆるコンパクトデジタルスチルカメラやムービーカメラであってもよいし、レンズ交換式のデジタル一眼レフレックス式カメラであってもよい。または、撮像装置1400は、レンズ交換式ではあるが、レフレックスミラーやフォーカシングスクリーンなどを有しておらず、代わりに電子ビューファインダー装置(EVF)やライブビュー画像を表示するための表示装置を有するカメラであってもよい。
本実施例では、撮像装置1400は交換レンズ1401を撮像装置ボディ1403に装着し、電子ビューファインダー(EVF)画像を観察しながら撮影をするタイプのデジタルスチルカメラであるものとして説明する。ただし本実施例は、撮像装置ボディとレンズとが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。なお、本実施例の撮像装置1400は、画像処理装置(例えば、メモリ1415、クロストーク補正部1422、ずれ量算出部1424、および、関数修正部1425)を備えて構成される。
図14において、撮像装置1400は、交換レンズ1401と撮像装置ボディ1403とを備えて構成される。交換レンズ1401は、マウント部1402を介して撮像装置ボディ1403に装着される。交換レンズ1401は、レンズ1404、絞り1405、ズーミングレンズ1406、フォーカシングレンズ1407、レンズ制御部1408、不図示のピントリング、ズームリングなどにより構成される。レンズ制御部1408は、後述する絞り1405、ズーミングレンズ1406、フォーカシングレンズ1407などの駆動を制御するとともに、交換レンズ1401に構成されるユニットの状態を検出する。また、レンズ制御部1408は、後述するカメラ制御部1412と通信し、検出されたレンズ情報の送信及びカメラ情報、AF信号の受信を行うことが可能である。
1404はレンズであり、撮影対象空間から光が入射する。1405は絞りであり、複数枚の羽根で構成される。絞り1405は、レンズ制御部1408により駆動され、開口形状を変化させて入射する光量を調節する。ズーミングレンズ1406は、複数のレンズで構成され、レンズ制御部1408による駆動制御または撮影者が手動で交換レンズ1401のズームリングを調節することでズーミングレンズ1406を前後に駆動し、焦点距離を調節することができる。フォーカシングレンズ1407は、レンズ制御部1408による駆動制御または撮影者が手動で交換レンズ1401に構成されるピントリングを調節することにより、フォーカシングレンズ1407を前後に駆動し、合焦位置を調整することができる。
撮像装置ボディ1403は、撮像素子1409、カメラ制御部1412、表示部1413などを備えている。撮像素子1409は、撮像用画素(機能画素)が2次元に配置されており、配列の一部に焦点検出用画素を備えている。A/D変換部1410は、撮像素子1409に入射した光束を電気信号に変換する。信号処理部1411は、各種信号処理を行う回路である。交換レンズ1401を通過した光束は、撮像装置ボディ1403の内部へ導かれ、撮像素子1409の受光面上に結像し、被写体像(光学像)を形成する。被写体像は、A/D変換部1410で光電変換された後、信号処理部1411へ送られ、各種信号処理が施される。
1412は、カメラ制御部であり、撮像装置ボディ1403のシステム全体の動作を制御するとともに、レンズ制御部1408との通信によりレンズ情報の受信およびカメラ情報、オートフォーカス信号(AF信号)の送信が可能である。1413は、TFT液晶などで構成される表示部である。撮像素子1409から取り出した画像信号をリアルタイムで信号処理し、表示部1413に逐次表示することにより、電子ビューファインダー(EVF)機能を実現することが可能である。1414は、操作部であり、ユーザがパラメータの変更や撮影モードの切り替えを行うことが可能なボタン群である。
1415は、各種データを記憶するメモリ(記憶部)である。メモリ1415には、焦点検出用画素の位置データ、シェーディング補正用のシェーディング特性データ、欠陥画素位置データ、クロストーク補正用関数などが予め記憶されている。後述のように、メモリ1415には、クロストーク補正用関数の修正のため、撮像素子1409から得られた時間軸の互いに異なる第一の画像および第二の画像(複数の画像)を記憶可能である。1416は、撮影した画像を記録可能なCF(Compact Flash(登録商標))カードやSDカードなどの記録メディアである。
1417は焦点検出処理部である。焦点検出処理部1417は、焦点検出用画像生成部1418、相関演算部1419、および、焦点位置決定部1420を備えて構成される。焦点検出用画像生成部1418は、焦点検出用の一対の像信号を生成する。相関演算部1419は、焦点検出用画像生成部1418により生成された一対の像信号に対して相関演算を実施する。焦点位置決定部1420は、相関演算部1419の出力から合焦位置を判定する。焦点検出用画像生成部1418は、撮像素子1409によって取得された焦点検出用画素の出力値に基づいて、位相のずれた一対の像信号を生成する。焦点検出用画像生成部1418により生成された一対の像信号は、相関演算部1419に入力され、像信号をシフトしながら相関量を算出し、演算結果を焦点位置決定部1420に出力する。焦点位置決定部1420は、相関演算部1419から出力された相関量に基づいて合焦位置を判定し、カメラ制御部1412を介してレンズ制御部1408にAF信号を送信する。
1421は、欠陥画素補正部であり、予めメモリ1415に記憶されている欠陥画素位置情報と、欠陥画素の近傍の画素値に基づいて欠陥画素位置の画素値を補間により生成する。1422は、クロストーク補正部である。クロストーク補正部1422は、焦点検出用画素(機能画素)の近傍に配置された撮像用画素に対して、クロストーク補正用関数を用いてクロストーク補正を行う。本実施例において、クロストーク補正用関数は、予めメモリ1415に記憶されている撮影条件に応じた関数である。
1423は、シェーディング補正部である。シェーディング補正部1423は、予めメモリ1415に記憶されたシェーディング特性データと撮像素子1409によって取得された撮影用画素の画素値に基づいてシェーディングを補正する。1424は、ずれ量算出部である。ずれ量算出部1424は、メモリ1415に記憶されている一対の画像(第一の画像、第二の画像)をシフトしながら相関演算を行い、相関が最も高くなるような位置を算出する。すなわち、ずれ量算出部1424は、第一の画像および第二の画像の間のずれ量を算出して第一の画像および第二の画像の位置合わせを行う。
1425は、関数修正部である。関数修正部1425は、ずれ量算出部1424による位置合わせの結果に基づいてクロストーク補正関数を修正する。すなわち関数修正部1425は、ずれ量算出部1424による位置合わせで得られた第一の画像および第二の画像の対応画素の画素値に基づいて、クロストーク補正用関数を修正する。対応画素とは、後述のように、ずれ量算出部1424による位置合わせの結果、互いに重なり合う画素である。
次に、図15乃至17を参照して、撮像素子1409の構成について説明する。図15は、撮像素子1409の画素配置図である。1500は、撮像素子1409上の一部の領域であり、1501に示される白塗りのセルは撮影用画素を表し、1502に示される黒塗りのセルは焦点検出用画素を表す。撮影用画素および焦点検出用画素(機能画素)は、それぞれ画素単位で一対のマイクロレンズと光電変換部を有している。
撮影用画素1501は、それぞれ、赤(R),緑(G),青(B)のいずれかの波長の光のみを透過するカラーフィルタを備えており、カラーフィルタを有する撮影用画素が撮像素子1409上にベイヤー状に配置されている。以降、R、G、Bのカラーフィルタを有する撮像用画素を、それぞれ、赤画素、緑画素、青画素という。焦点検出用画素は、撮像素子1409上のベイヤー状に配置された撮影用画素群中の赤画素または青画素に対応する位置に一定の規則で離散的に配置されている。ライン1503、1505上の焦点検出用画素は右方向に、ライン1504、1506上の焦点検出用画素は左方向にそれぞれ開口部が設けられており、それぞれレンズ1404の特定の領域を通過した光束のみを受光する。
図16は、撮影用画素の断面図である。1601は、マイクロレンズであり、入射された光束を光電変換部1604へ集光する。1602は、カラーフィルタ層であり、赤、緑、青のいずれかの波長の光のみを透過する分光感度特性を有するフィルタが配置されている。1603は、アルミなどで構成される配線層である。1604は、受光した光束を光電変換する光電変換部である。
図17は、焦点検出用画素の断面図である。1701は、マイクロレンズであり、入射された光束を光電変換部1704へ集光する。また、焦点検出用画素のマイクロレンズ1701は、撮影用画素のマイクロレンズ1601に比べて曲率が大きくなるように設計されている。1702は、カラーフィルタ層であり、透明なカラーフィルタを構成している。1703は、配線層であり、配線層1703にはマイクロレンズ1701から入射した光束の一部を遮光するような配線層が形成され、レンズ1404の一部の領域を通過した光束のみが光電変換部1704に受光されるように設計されている。1704は、受光した光束を光電変換する光電変換部である。
次に、図18を参照して、欠陥画素補正部1421における欠陥画素補正について説明する。欠陥画素補正部1421は、予め検出された焦点検出用画素や傷によって使用できない画素などの撮影用の信号を出力することができない画素(欠陥画素)の位置データに基づいて、欠陥画素の周囲の画素値を用いて補間処理を行う。図18に示される5×5のセルは、撮像素子1409の一領域を拡大した図である。それぞれのセルは、1つの画素に対応しており、R、G、Bはそれぞれ赤画素、緑画素、青画素を示している。1801は、ベイヤー配列中の赤画素位置に存在する欠陥画素である。欠陥画素1801の補間画素値は、欠陥画素1801の近傍の赤画素1802〜1809の画素値の加算平均により求められる。なお、実施例で使用している補間処理方法は一例であり、実際には公知の補間技術を用いて欠陥画素の補間画素値を求めてもよい。
次に、図19を参照して、クロストーク補正について説明する。なお本実施例では、クロストークは焦点検出用画素の上下左右に配置された4画素に限定して発生するものとして説明する。図19は、クロストーク補正の対象画素を説明する図である。図19(A)、図19(B)は、それぞれ、撮像素子1409上のある領域を拡大した図であり、焦点検出用画素1900、1905を中心とした5×5画素の領域を示している。R、G、Bはそれぞれ赤画素、緑画素、青画素を示している。焦点検出用画素1900は、画素の右側に開口部が設けられた焦点検出用画素である。焦点検出用画素1905は、画素の左側に開口部が設けられた焦点検出用画素である。
1901〜1904は、焦点検出用画素1900に隣接した撮像用画素であり、焦点検出用画素1900に起因するクロストークの影響を受けている。1906〜1909は、焦点検出用画素1905に隣接している撮像用画素であり、焦点検出用画素1903に起因するクロストークの影響を受けている。後述するクロストーク補正処理は、画素1901〜1904および1906〜1909に示すような焦点検出用画素の上下左右に隣接する画素(補正対象画素)に対して実施される。また、クロストークは、焦点検出用画素の形状や入射光の角度等の様々な要因によって発生比率が変化するため、補正対象画素1901〜1904および1906〜1909は、それぞれ異なる比率でクロストークの影響を受けている。
次に、図20を参照して、クロストーク補正部1422におけるクロストーク補正処理について説明する。図20において、2000は、撮像素子1409の一部の領域を拡大した図である。黒塗りセル2001は、横位置X列目、縦位置Y行目に位置する焦点検出用画素Nであり、焦点検出用画素の画素値はAF(X,Y)で表される。網線セル2002〜2005は、補正対象画素であり、クロストーク補正前の補正対象画素の画素値は、それぞれG(X,Y−1)、G(X+1,Y)、G(X,Y+1)、G(X−1,Y)で表される。
まず、クロストークを補正する前に、焦点検出用画素2001の画素値N(X,Y)は、メモリ1415に記憶され、その後、欠陥画素補正部1421により焦点検出用画素2001の補間画素値AF’(X,Y)を得る。次に、式2に示したクロストーク補正式を用いて、補正対象画素2002〜2005に対してクロストーク補正を行う。これにより、補正対象画素2002〜2005からは、クロストーク補正後の画素値G’(X,Y−1)、G’(X+1,Y)、G’(X,Y+1)、G’(X−1,Y)がそれぞれ得られる。
クロストーク補正式は、以下の式(17)で表される。
G’=G+(AF−AF’)×COEF …(17)
式(17)において、Gは補正画素のクロストーク補正前画素値、G’は補正画素のクロストーク補正後画素値である。また、AFは補正画素に隣接する焦点検出用画素の画素値、AF’は補正画素に隣接する焦点検出用画素位置の補間画素値である。また、COEFは、クロストーク補正係数データを格納する変数(係数)である。
式(17)において、Gは補正画素のクロストーク補正前画素値、G’は補正画素のクロストーク補正後画素値である。また、AFは補正画素に隣接する焦点検出用画素の画素値、AF’は補正画素に隣接する焦点検出用画素位置の補間画素値である。また、COEFは、クロストーク補正係数データを格納する変数(係数)である。
係数COEFには、予め用意された関数COEF_SELECTによって出力されるクロストーク補正係数が格納される。関数COEF_SELECTは、F値や補正画素位置等の条件(PARAM)を引数に与えると、条件PARAMに応じたクロストーク補正係数をメモリ14151から読み出して出力する関数である。本実施例において、条件PARAMは、開口F値、開口方向、焦点検出用画素に対する補正対象画素の位置、または、焦点検出用画素の差分値の符号により決定される。
ここで、焦点検出用画素の補間値は、焦点検出用画素位置が撮像用画素と同じ構成である場合の推定光量として扱われる。すなわち、焦点検出量画素の受光量と推定光量の差分に対して、条件PARAMに対応付けられた係数COEFを乗算することで補正量を算出し、補正対象画素の画素値に加算している。
前述したクロストーク補正式により、補正対象画素2002〜2005のクロストーク補正後の画素値は、それぞれ以下の式(18−1)〜(18−4)で表される。なお、式(17)で示される変数COEFに格納されている係数は、2002〜2005で異なることを明確にするため、以下の式(18−1)〜(18−4)では、係数COEFはCOEF2002〜COEF2005として記載される。
G’(X,Y−1)=G(X,Y−1)+(AF(X,Y)−AF’(X,Y))*COEF2002 …(18−1)
G’(X+1,Y)=G(X+1,Y)+(AF(X,Y)−AF’(X,Y))*COEF2003 …(18−2)
G’(X,Y+1)=G(X,Y+1)+(AF(X,Y)−AF’(X,Y))*COEF2004 …(18−3)
G’(X−1,Y)=G(X−1,Y)+(AF(X,Y)−AF’(X,Y))*COEF2005 …(18−4)
本実施例では、焦点検出用画素の受光量と補間によって推定された画素の受光量の差分値に対して、特定の係数COEFを乗算するという線形的な特性を有するクロストーク補正式を示している。しかしながら、実際のクロストークは、本実施例中の補正式で参照した以外の様々な要因(例えば補正画素からのクロストークの影響、光源の色温度、画素の固体製造誤差など)により、非線形的な特性を有する。従って、クロストーク補正に用いるクロストーク補正式は、線形的な特性のクロストーク補正式に限定されるものではなく、非線形的な特性を有するものであってもよい。
G’(X+1,Y)=G(X+1,Y)+(AF(X,Y)−AF’(X,Y))*COEF2003 …(18−2)
G’(X,Y+1)=G(X,Y+1)+(AF(X,Y)−AF’(X,Y))*COEF2004 …(18−3)
G’(X−1,Y)=G(X−1,Y)+(AF(X,Y)−AF’(X,Y))*COEF2005 …(18−4)
本実施例では、焦点検出用画素の受光量と補間によって推定された画素の受光量の差分値に対して、特定の係数COEFを乗算するという線形的な特性を有するクロストーク補正式を示している。しかしながら、実際のクロストークは、本実施例中の補正式で参照した以外の様々な要因(例えば補正画素からのクロストークの影響、光源の色温度、画素の固体製造誤差など)により、非線形的な特性を有する。従って、クロストーク補正に用いるクロストーク補正式は、線形的な特性のクロストーク補正式に限定されるものではなく、非線形的な特性を有するものであってもよい。
次に、図21および図22を参照して、クロストーク補正用関数の修正方法について説明する。図21は、ずれ量算出部1424におけるずれ量算出処理および位置合わせに関する説明図である。図21において、2101は比較フレーム(第二の画像)、2102は基準フレーム(第一の画像)である。比較フレーム2101および基準フレーム2102は、焦点検出用画素を一部に配した撮像素子を用いて時間的に連続して取得された一対のフレーム(一対の画像)である。比較フレーム(第二の画像)は、基準フレーム(第一の画像)に対して、手振れなどにより被写体が所定の量だけずれた状態で撮影されている。
また、基準フレームおよび比較フレームは、それぞれ、欠陥画素補正、クロストーク補正が既に施されている。基準フレームと比較フレームには、SAD(Sum of Absolute Difference)やSSD(Sum of Squared intensity Difference)などの公知のステレオマッチングの手法が用いられる。このような手法により相関の最も高くなる位置までのずれ量が算出され、ずれ量に基づいて位置合わせが行われる。例えば、基準フレームの注目画素の座標を(H,V)とし、縦方向のずれ量をZV、横方向のずれ量をZHとすると、基準フレームの注目画素に対応する比較フレームの画素の座標は(H+ZH,V+ZV)で表される。
図22は、位置合わせ後の領域2103の画素配列図である。図22(A)、(B)は、それぞれ、基準フレーム、比較フレームの領域2103における画素の分布を示している。黒塗りセル(画素2201)は、焦点検出用画素であり、予め補間処理によって画素値が補間されている。斜線塗りセル(画素2202〜2205)は、補正対象画素であり、予めクロストーク補正処理によって画素値が補正されている。画素2201〜2205以外の白塗りセルは、焦点検出用画素に起因するクロストークの影響を受けていない撮像用画素(通常画素)である。
図22(A)、(B)は、ずれ量算出部1424の位置合わせにより得られた対応する領域である。これらの領域においては、手振れなどに起因する結像位置の差異によって画素の分布が異なる。ここで、以下に示す2つの条件の両方を満たしている場合、焦点検出用画素に起因するクロストークの影響を受けていない画素とクロストーク補正後の画素とが対応する、すなわちこれらの画素は対応画素であると判定される。このため、クロストーク補正部1422における補正結果を評価することが可能である。
(条件1)第二の画像の補正対象画素が第一の画像の通常画素と対応している
(条件2)補正対象画素と対応する画素のカラーフィルタの特性が同じである
例えば、基準フレームの補正対象画素2202、および、その対応画素である比較フレームの通常画素2206が上記条件を満たしている場合、それぞれの画素値を比較し、画素値が同じであればクロストーク補正は正しく実施されていると判定される。一方、画素値が乖離するほど、クロストーク補正には大きな誤差が発生していると判定される。同様に、画素2203と画素2207、画素2204と画素2208、画素2205と画素2209を比較することで、それぞれのクロストーク補正対象画素におけるクロストーク補正の誤差を算出することが可能である。
(条件2)補正対象画素と対応する画素のカラーフィルタの特性が同じである
例えば、基準フレームの補正対象画素2202、および、その対応画素である比較フレームの通常画素2206が上記条件を満たしている場合、それぞれの画素値を比較し、画素値が同じであればクロストーク補正は正しく実施されていると判定される。一方、画素値が乖離するほど、クロストーク補正には大きな誤差が発生していると判定される。同様に、画素2203と画素2207、画素2204と画素2208、画素2205と画素2209を比較することで、それぞれのクロストーク補正対象画素におけるクロストーク補正の誤差を算出することが可能である。
前述した説明に基づいて、補正対象画素のクロストーク補正結果G’が対応画素の画素値PGと一致するような理想的な係数PCOEFを算出し、クロストーク補正関数の修正を実施する。まず、式(17)を、係数COEFを求める式(19)に変形する。
COEF=(G’−G)/(AF−AF’) …(19)
次に、式(19)に対して、G’をクロストーク補正後の目標画素値PGと置き換えることにより、理想的な係数PCOEFを求める式(20)を導くことができる。
次に、式(19)に対して、G’をクロストーク補正後の目標画素値PGと置き換えることにより、理想的な係数PCOEFを求める式(20)を導くことができる。
PCOEF=(PG−G)/(AF−AF’) …(20)
式(20)により求められた理想的な係数PCOEFは、注目している補正対象画素の補正時に使用された条件PARAMと対応するクロストーク補正係数に反映される。また、同一の条件PARAMを用いてクロストーク補正される補正画素が同一基板上に多数存在する場合、特定の一補正画素で算出された理想的な係数PCOEFを条件PARAMに対応するクロストーク補正係数に反映する。または、同一の条件PARAMを用いた補正画素でそれぞれ算出される理想的な係数PCOEFの加算平均値を、条件PARAMに対応するクロストーク補正係数に反映してもよい。
式(20)により求められた理想的な係数PCOEFは、注目している補正対象画素の補正時に使用された条件PARAMと対応するクロストーク補正係数に反映される。また、同一の条件PARAMを用いてクロストーク補正される補正画素が同一基板上に多数存在する場合、特定の一補正画素で算出された理想的な係数PCOEFを条件PARAMに対応するクロストーク補正係数に反映する。または、同一の条件PARAMを用いた補正画素でそれぞれ算出される理想的な係数PCOEFの加算平均値を、条件PARAMに対応するクロストーク補正係数に反映してもよい。
本実施例において、関数修正部1425は、クロストーク補正用関数における既存の係数を修正する。ただし本実施例はこれに限定されるものではない。既存のクロストーク関数内の係数COEFを修正する代わりに、係数COEFを修正する別の係数(例えばCOEF2、COEF3)を設け、係数COEFの記憶領域とは別の記憶領域に記憶してもよい。すなわち関数修正部1425は、クロストーク補正用関数に新たな係数を追加する。そして、クロストーク補正時に既存のクロストーク関数とは別に関数を生成して補正画素の画素値を求める。
また、本実施例では、位置合わせにより対応し合う画素(対応画素)が補正結果の評価に有効であるか否かの判断として、補正画素と対応する画素のカラーフィルタの特性が同じであるという条件を示している。すなわち関数修正部1425は、ずれ量算出部1424による位置合わせの結果、対応画素のカラーフィルタ特性が互いに異なる場合、クロストーク補正用関数を修正しない。
しかし、対応画素のカラーフィルタの特性が異なる場合でも、例えば周囲の通常画素でカラーフィルタの特性が同じ画素の画素値を使用する、または、それぞれのカラーフィルタの特性に基づいて演算により画素値を求めてもよい。これにより、補正結果を評価するための画素値を疑似的に生成することが可能であり、条件2が成立しない場合でも疑似的な評価値を算出し、代用することが可能である。すなわち関数修正部1425は、ずれ量算出部1424による位置合わせの結果、対応画素のカラーフィルタ特性が互いに異なる場合、疑似的に評価用の画素値を推定してクロストーク補正用関数を修正する。
次に、図23を参照して、本実施例におけるクロストーク補正用関数の修正処理の一連の流れについて説明する。図23は、撮像装置1400における撮像処理を示すフローチャートである。図23に示されるフローチャートは、1フレーム分の撮像処理を示しており、撮像装置1400は電源がONしてから電源がOFFするまで、撮像処理フローを繰り返し実施する。なお、図23の各ステップは、カメラ制御部2412の指令に基づいて実行される。
まずステップS2300において、撮像装置100の電源がONになると撮像処理が開始する。そしてステップS2301において、現在のF値、各種レンズ位置情報などの撮影パラメータを取得するとともに、撮像素子1409から撮影パラメータに準じた画像信号を取得する。次に、ステップS2302において、ステップS2301で取得した画像信号と、予めメモリ1415に記憶されている欠陥画素位置情報を用いて、欠陥画素補正部1421で画像信号の欠陥画素補正を行う。
次にステップS2303において、予めメモリ1415に記憶されている撮影条件に応じたクロストーク補正用関数を用いて、クロストーク補正部1422で画像信号のクロストーク補正を行う。次に、ステップS2304において、メモリ1415に記憶されているシェーディング特性データに基づいて、シェーディング補正部1423で画像信号のシェーディング補正を行う。
続いてステップS2305において、メモリ1415に基準フレーム(第一の画像)が記憶されているか否かを判断する。基準フレームは、1フレーム分の撮影処理が終わった時点で更新されるフレーム画像信号である。ステップS2305において、基準フレームは、メモリ1415に記憶されている画像(第一の画像)である。そして、現在撮影中の画像は第二の画像である。このように、電源ON後、最初のフレームの撮像処理において、基準フレーム(第一の画像)がないと判定される。
ステップS2305にて基準フレームがあると判定された場合、ステップS2306へ進む。一方、基準フレームがないと判定された場合、ずれ量を算出することができないと判断して、ステップS2312へ進む。すなわち関数修正部1425は、第二の画像の撮影中に第一の画像がメモリ1415に記憶されていない場合、第二の画像に対するクロストーク補正用関数を修正しない。
ステップS2306では、基準フレームの撮影条件と現在の撮影条件が同じか否かを判断する。撮影条件が同じであれば、ステップS2307へ進む。一方、撮影条件が異なる場合には、ずれ量を算出することができないと判断して、ステップS2312へ進む。すなわち関数修正部1425は、第一の画像および第二の画像の撮影条件が互いに異なる場合、クロストーク補正用関数を修正しない。
続いてステップS2307において、基準フレームと現在のフレームの画素値の分布を比較し、相関度を算出する。ステップS2308では、ステップS2307で算出された相関度が、予め決めた閾値以上であるか否かを判定する。予め決めた閾値よりも相関度が高いと判断された場合、ステップS2309へ進み、ずれ量算出部1424は、ずれ量算出処理を実施する。一方、予め決めた閾値よりも相関度が低いと判断された場合、ずれ量を算出できないと判断し、ステップS2312へ進む。すなわち関数修正部1425は、第一の画像と第二の画像との相関量が所定の閾値に満たない場合、クロストーク補正用関数を修正しない。
ステップS2309において、ずれ量算出部1424は、ずれ量算出処理を行い、予めメモリ1415に記憶されている基準フレーム(第一の画像)と現在のフレーム(第二の画像)との間のずれ量を算出し、位置合わせを実施する。
続いてステップS2310において、ステップS2309における位置合わせの結果、次の2つの条件の両方を満たしているか否かを判断する。
(条件1)第二の画像の補正対象画素が第一の画像の通常画素と対応している
(条件2)補正対象画素と対応する画素のカラーフィルタの特性が同じである
これらの条件を満たしている場合、ステップS2311へ進む。一方、いずれかの条件を満たしていない場合、クロストーク補正用関数を修正できないと判断して、ステップS2312へ進む。すなわち関数修正部1425は、ずれ量算出部1424による位置合わせの結果、対応画素が第一の画像の通常画素と第二の画像の補正対象画素でない場合、クロストーク補正用関数を修正しない。また関数修正部1425は、ずれ量算出部1424による位置合わせの結果、対応画素のカラーフィルタ特性が互いに異なる場合、クロストーク補正用関数を修正しない。
(条件2)補正対象画素と対応する画素のカラーフィルタの特性が同じである
これらの条件を満たしている場合、ステップS2311へ進む。一方、いずれかの条件を満たしていない場合、クロストーク補正用関数を修正できないと判断して、ステップS2312へ進む。すなわち関数修正部1425は、ずれ量算出部1424による位置合わせの結果、対応画素が第一の画像の通常画素と第二の画像の補正対象画素でない場合、クロストーク補正用関数を修正しない。また関数修正部1425は、ずれ量算出部1424による位置合わせの結果、対応画素のカラーフィルタ特性が互いに異なる場合、クロストーク補正用関数を修正しない。
ステップS2311において、関数修正部1425は、クロストーク補正用関数を修正する。本実施例において、クロストーク補正用関数は、撮影条件や画素の位置に応じて変化する。続いてステップS2312において、カメラ制御部1412は、基準フレームの更新を行い、現在撮影しているフレーム画像および撮影条件をメモリ1415に記憶する。そしてステップS2313において、本実施例における撮像処理を終了する。
次に、本発明の実施例5における撮像装置(画像処理装置)について説明する。実施例4は、撮像処理中に過去のフレーム画像(第一の画像)と現在のフレーム画像(第二の画像)とを用いてクロストーク補正用関数を修正するように構成されている。しかしながら、修正されたクロストーク補正用関数は、次フレーム以降の補正から適用されるため、現在のフレーム画像を撮影画像として記憶媒体に記憶する場合には最適な補正結果が反映されない場合がある。そこで本実施例では、現在のフレーム画像を記憶媒体に記憶する場合のクロストーク補正およびクロストーク補正用関数の修正について説明する。
図24は、本実施例における撮像装置2400の構成を示すブロック図である。撮像装置2400は、実施例4において説明した図14の撮像装置1400に対して、画素値置換部2426を付加した構成となっている。図24の2400〜2425は、図14の1400〜1425と対応している。本実施例では、実施例3で説明した1400〜1425と対応する2400〜2425については、説明を省略する。画素値置換部2426は、ずれ量算出部2424で実施された位置合わせにより対応付けられた一対の画素(対応画素)の画素値を置換する回路である。本実施例では、比較フレーム(第二の画像)の補正対象画素の画素値を基準フレーム(第一の画素)の対応画素の画素値で置換する。すなわち画素値置換部2426は、第二の画像の画素(対応画素)の画素値を第一の画像の画素(対応画素)の画素値に置換する。
図25は、本実施例における撮像処理を示すフローチャートである。図25のフローチャートにおいて、ステップS2500〜S2511、S2513、S2517は、図23(実施例4)のステップS2300〜S2313とそれぞれ同様である。このため本実施例において、図23のフローチャートと同様のステップについての説明は省略する。
図25のステップS2511において、関数修正部2425が撮影条件や画素の位置に応じてクロストーク補正用関数を修正すると、ステップS2512に進む。そしてステップS2512において、関数修正部2425は、関数修正成功フラグをONにする。関数修正成功フラグは、クロストーク補正関数が修正された場合にONになる変数であり、初期値はOFFである。
ステップS2513において基準フレームを更新した後、現在撮影しているフレーム画像および撮影条件をメモリ2415に記憶する。そしてステップS2514において、カメラ制御部2412は、関数修正成功フラグの状態を判定する。クロストーク補正関数が修正された場合、ずれ量算出部2424による位置合わせが成功したと判定し、ステップS2515へ進む。一方、クロストーク補正関数が修正されていない場合、ステップS2516へ進む。
そしてステップS2515において、画素値置換部2426は、比較フレーム(第二の画像)の補正対象画素の画素値を、基準フレーム(第一の画像)の対応画素(位置合わせで重なり合った画素)の画素値に置換する。すなわち画素値置換部2426は、比較フレームの補正対象画素(クロストークの影響を受けている画素)の画素値を、ずれ量算出部2424の位置合わせで重ね合わせられた基準フレームの通常画素(クロストークの影響を受けてない画素)の画素値に置き換える。このような構成により、補正対象画素の画素値は、焦点検出用画素に起因するクロストークの影響を受けていない理想的な画素値(通常画素の画素値)に置換される。このため、クロストーク補正用関数の修正が反映される前であっても、フレーム間(基準フレーム、比較フレーム)で重なり合う領域の補正画素の画質劣化を回避できる。
続いてステップS2516において、カメラ制御部2412は、撮像処理によって取得されたフレーム画像を記憶メディア2416に記憶する。そしてステップS2517において、本実施例の撮像処理は終了する。
実施例4、5によれば、機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対するクロストークを簡易かつ高精度に補正可能な撮像装置および画像処理装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上記各実施例において、機能画素として焦点検出用画素の場合について説明したが、これに限定されるものではない。各実施例は、例えば、機能画素としてIR画素などの他の種類の機能画素の場合についても適用可能である。
100 撮像装置
104 撮像素子
106 メモリ
112 画素補間部
113 クロストーク補正部
115 平坦判定部
116 補正データ算出部
104 撮像素子
106 メモリ
112 画素補間部
113 クロストーク補正部
115 平坦判定部
116 補正データ算出部
Claims (30)
- 複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子と、
クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、
前記複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、前記機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、
前記記憶部に記憶された前記クロストーク補正用のデータを用いて、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、
前記複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、
前記平坦判定部により前記所定領域が平坦であると判定された場合に前記クロストーク補正用のデータを更新する補正データ算出部と、を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記平坦判定部は、前記所定領域における分散値を評価値として算出し、該分散値に基づいて前記平坦判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記平坦判定部は、前記所定領域における標準偏差を評価値として算出し、該標準偏差に基づいて前記平坦判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記平坦判定部は、前記機能画素の画素値を用いることなく、前記評価値を算出することを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
- 前記平坦判定部は、前記複数の撮像用画素のうち補正対象画素の画素値を用いることなく、前記評価値を算出することを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
- 前記平坦判定部は、前記複数の撮像用画素のうち補正対象画素の画素値と分光感度特性が異なる画素の画素値を用いることなく、前記評価値を算出することを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
- 前記平坦判定部は、前記所定領域に含まれる撮像用画素の画素値が飽和している場合、該所定領域は平坦でないと判定することを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記平坦判定部により前記所定領域が平坦であると判定された場合に特徴点が存在するか否かを判定する特徴点判定部を更に有し、
前記補正データ算出部は、前記特徴点が存在しない場合には前記クロストーク補正用のデータを更新し、該特徴点が存在する場合には該クロストーク補正用のデータを更新しないことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記機能画素は、焦点検出用画素であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記クロストーク補正用のデータは、前記撮像素子の補正対象画素の位置に基づいたデータであること特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記クロストーク補正用のデータは、前記機能画素と補正対象画素の相対的な位置関係に基づいたデータであること特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記クロストーク補正用のデータは、撮影時の開口F値に基づいたデータであること特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記クロストーク補正用のデータは、前記機能画素の画素値と該機能画素の補間画素値との差分符号に基づいたデータであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記クロストーク補正用のデータは、前記機能画素の開口形状に応じたデータであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記クロストーク補正用のデータは、撮像用画素の位置に応じたデータであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子と、
クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、
前記複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、前記機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、
前記記憶部に記憶された前記クロストーク補正用のデータを用いて、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行う第一のクロストーク補正部と、
前記複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、
前記平坦判定部により前記所定領域が平坦であると判定された場合に前記クロストーク補正用のデータを新たに算出する補正データ算出部と、
前記補正データ算出部により新たに算出された前記クロストーク補正用のデータを用いて前記クロストーク補正を行う第二のクロストーク補正部と、を有することを特徴とする撮像装置。 - 複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子から得られた信号の画像処理を行う画像処理装置であって、
クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、
前記複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、前記機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、
前記記憶部に記憶された前記クロストーク補正用のデータを用いて、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、
前記複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、
前記平坦判定部により前記所定領域が平坦であると判定された場合に前記クロストーク補正用のデータを更新する補正データ算出部と、を有することを特徴とする画像処理装置。 - 複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子から得られた信号の画像処理を行う画像処理装置であって、
クロストーク補正用のデータを記憶する記憶部と、
前記複数の撮像用画素の少なくとも一部の撮像用画素の画素値を用いて、前記機能画素の位置における像信号の補間画素値を生成する画素補間部と、
前記記憶部に記憶された前記クロストーク補正用のデータを用いて、前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対してクロストーク補正を行う第一のクロストーク補正部と、
前記複数の撮像用画素のうち所定領域の平坦判定を行う平坦判定部と、
前記平坦判定部により前記所定領域が平坦であると判定された場合に前記クロストーク補正用のデータを新たに算出する補正データ算出部と、
前記補正データ算出部により新たに算出された前記クロストーク補正用のデータを用いて前記クロストーク補正を行う第二のクロストーク補正部と、を有することを特徴とする画像処理装置。 - 複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子と、
前記撮像素子から得られた時間軸の互いに異なる第一の画像および第二の画像を記憶可能な記憶部と、
前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対して、クロストーク補正用関数を用いてクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、
前記第一の画像および前記第二の画像の間のずれ量を算出して該第一の画像および該第二の画像の位置合わせを行うずれ量算出部と、
前記ずれ量算出部による位置合わせで得られた前記第一の画像および前記第二の画像の対応画素の画素値に基づいて、前記クロストーク補正用関数を修正する関数修正部と、を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記第一の画像は、前記記憶部に記憶されている画像であり、
前記第二の画像は、撮影中の画像であることを特徴とする請求項19に記載の撮像装置。 - 前記関数修正部は、前記第二の画像の撮影中に前記第一の画像が前記記憶部に記憶されていない場合、該第二の画像に対する前記クロストーク補正用関数を修正しないことを特徴とする請求項19または20に記載の撮像装置。
- 前記関数修正部は、前記第一の画像および前記第二の画像の撮影条件が互いに異なる場合、前記クロストーク補正用関数を修正しないことを特徴とする請求項19乃至21のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記関数修正部は、前記第一の画像と前記第二の画像との相関量が所定の閾値に満たない場合、前記クロストーク補正用関数を修正しないことを特徴とする請求項19乃至22のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記関数修正部は、前記ずれ量算出部による位置合わせの結果、前記対応画素が前記第一の画像の通常画素と前記第二の画像の補正対象画素でない場合、前記クロストーク補正用関数を修正しないことを特徴とする請求項19乃至23のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記関数修正部は、前記ずれ量算出部による位置合わせの結果、前記対応画素のカラーフィルタ特性が互いに異なる場合、前記クロストーク補正用関数を修正しないことを特徴とする請求項19乃至24のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記関数修正部は、前記ずれ量算出部による位置合わせの結果、前記対応画素のカラーフィルタ特性が互いに異なる場合、疑似的に評価用の画素値を推定して前記クロストーク補正用関数を修正することを特徴とする請求項19乃至24のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記関数修正部は、前記クロストーク補正用関数における既存の係数を修正することを特徴とする請求項19乃至26のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記関数修正部は、前記クロストーク補正用関数に新たな係数を追加することを特徴とする請求項19乃至26のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記第二の画像の対応画素の画素値を前記第一の画像の対応画素の画素値に置換する画素値置換部を更に有することを特徴とする請求項19乃至28のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 複数の撮像用画素および該複数の撮像用画素のそれぞれと異なる構造を有する機能画素を備えた撮像素子から得られた信号の画像処理を行う画像処理装置であって、
前記撮像素子から得られた時間軸の互いに異なる第一の画像および第二の画像を記憶可能な記憶部と、
前記機能画素の近傍に配置された撮像用画素に対して、クロストーク補正用関数を用いてクロストーク補正を行うクロストーク補正部と、
前記第一の画像および前記第二の画像の間のずれ量を算出して該第一の画像および該第二の画像の位置合わせを行うずれ量算出部と、
前記ずれ量算出部による位置合わせで得られた前記第一の画像および前記第二の画像の対応画素の画素値に基づいて、前記クロストーク補正用関数を修正する関数修正部と、を有することを特徴とする画像処理装置。
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- 2013-01-08 JP JP2013001305A patent/JP2014135564A/ja active Pending
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