JP2014134150A - 燃焼器 - Google Patents

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Abstract

【課題】火炎位置が変化した場合においても、燃焼器の燃焼空間に面する壁面を一定に冷却する。
【解決手段】導入される空気とともに燃料を燃焼させることで空気の流通方向下流側に向かって火炎を生成させる燃焼空間に燃料を噴出する燃料噴出部13と、燃料が流通し、燃料を燃焼空間内の火炎と熱交換させて燃料噴出部13に導く複数の燃料流通路14と、燃料流通路14を流通する燃料の流量を調整する流量調整弁15と、燃焼空間内における熱分布を検出する複数の熱センサ16と、複数の熱センサ16によって検出される熱分布に基づいて流量調整弁15を制御する制御装置17と、を備える燃焼器を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃焼空間内に導入される空気とともに燃料を燃焼させる燃焼器に関する。
例えば極超音速で飛翔する航空機に搭載されるスクラムジェット(SCRAM,Supersonic Combustion Ramjet)エンジンは、機械的な圧縮機を使用することなく、動圧によって圧縮された酸化剤(空気)に炭化水素などの燃料を吹き付けて燃焼させる燃焼器を用いて推力を得ている。
このような燃焼器においては、上流の外気流入部より取り込んだ酸化剤が燃焼領域でマッハ数1を超えることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、このような燃焼器においては、燃料噴射孔に燃料を導入するための燃料流通路を燃焼器の壁面近傍に配置して、燃料流通孔を流通する燃料と熱交換させることによって燃焼ガスにより加熱された燃焼器の壁面を冷却することが行われている。また、燃料流路に含まれるニッケル系触媒などの触媒を加熱することにより、燃料の触媒分解を行っている。
特開2012−13007号公報
ところで、このような燃焼器における超音速燃焼は、超音速の空気流れの中で燃料に着火するものであることから、燃料の着火や保炎に高度な技術を必要とする。例えば、燃焼器の内部が高速流となることによって火炎位置が変化しやすく、壁面冷却と燃料加熱が効果的に行われる位置が変化するという問題がある。火炎位置の変化に伴って燃料加熱量が変化し触媒分解の程度が異なると、分子量の変化によって燃料噴出時の貫通高さが変わり保炎性に影響が生じる。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、火炎位置が変化した場合においても、燃焼器の燃焼空間に面する壁面を一定に冷却するとともに、燃料流通路を流通する燃料の触媒分解の程度を一定にすることを可能とする燃焼器を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の燃焼器は、導入される空気とともに燃料を燃焼させることで前記空気の流通方向下流側に向かって火炎を生成させる燃焼空間を画成するハウジングと、前記燃焼空間に前記燃料を噴出する燃料噴出部と、前記燃料が流通し、該燃料を前記燃焼空間内の火炎と熱交換させて前記燃料噴出部に導く複数の燃料流通路と、該燃料流通路を流通する前記燃料の流量を調整する流量調整弁と、前記燃焼空間内における熱分布を検出する複数の熱センサと、前記複数の熱センサによって検出される熱分布に基づいて前記流量調整弁を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、複数の熱センサによって検出された熱分布に基づいて複数の燃料流通路の燃料流量を制御することによって、燃焼器壁面を一定に冷却することができる。また、燃料流通路を流通する燃料の触媒分解の程度を一定にすることができる。
上記燃焼器において、前記複数の熱センサは、前記燃焼空間内において前記流通方向に直交する方向に沿って配置されており、前記複数の燃料流通路は、前記燃焼空間において各々の前記熱センサの近傍を前記流通方向に延在するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃焼器。
上記構成によれば、複数の熱センサによって検出された流通方向に直交する方向の熱分布に基づいて複数の燃料流通路の燃料流量を制御することによって、燃焼器壁面の流通方向に直交する方向を一定に冷却することができる。また、燃料流通路を流通する燃料の触媒分解の程度を一定にすることができる。
上記燃焼器において、前記複数の熱センサは、前記流通方向に沿って配置されており、前記複数の燃料流通路は、前記燃焼空間において各々の前記熱センサの近傍を前記流通方向に直交する方向に延在するように配置されている構成としてもよい。
上記構成によれば、複数の熱センサによって検出された流通方向に沿う方向の熱分布に基づいて複数の燃料流通路の燃料流量を制御することによって、燃焼器壁面の流通方向に沿う方向を一定に冷却することができる。また、燃料流通路を流通する燃料の触媒分解の程度を一定にすることができる。
上記燃焼器において、前記制御装置は、前記熱センサによって検出された熱分布において、熱が低い位置を通過する前記燃料流通路の流量を減少させるとともに、熱が高い位置を通過する燃料流通路の流量を増加させるように前記流量調整弁を調整することが好ましい。
上記構成によれば、より多くの燃料を熱が高い位置を通過させることにより、熱が高い位置を効果的に冷却することができる。また、より多くの燃料の触媒分解を行うことができる。
上記燃焼器において、前記制御装置は、前記複数の燃料噴射部から噴射される燃料の総量が一定となるように制御を行うことが好ましい。
上記構成によれば、複数の燃料流通路の流量を変化させた場合においても、飛翔体の推力を一定に保持することができる。
上記燃焼器において、前記燃料流通路内の燃料の燃料成分を計測する燃料成分測定部を備え、前記制御装置は、計測された燃料の燃料成分によって推測される前記燃料の発熱量に基づいて前記流量調整弁を制御することが好ましい。
上記構成によれば、燃料貫通力を調整することが可能になるため、燃焼空間における火炎の燃焼をより安定させることができる。
本発明によれば、複数の熱センサによって検出された熱分布に基づいて複数の燃料流通路の燃料流量を制御することによって、燃焼器壁面を一定に冷却することができる。また、燃料流通路を流通する燃料の触媒分解の程度を一定にすることができる。これらの効果により、燃焼器内の火炎を安定させることができ、飛翔体の航行の信頼性を向上させることができる。
本発明の第一実施形態の燃焼器を備えるジェットエンジンの概略断面図である。 本発明の第一実施形態の燃焼器の概略を示す断面図である。 本発明の第一実施形態の燃焼器の概略を示す平面図である。 本発明の第二実施形態の燃焼器の概略を示す平面図である。 本発明の第三実施形態の燃焼器の概略を示す断面図である。 本発明の変形例の燃料噴射孔を説明する要部拡大断面図である。 図6のE矢視図であり、燃料噴射孔が形成されているインレットボディの平面図である。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態のジェットエンジン1は、極超音速で飛行する飛翔体に搭載される外気吸入式航空エンジン(例えばスクラムジェットエンジン)であり、図1に示すように、外郭をなす円筒形のハウジング2と、ハウジング2内に配置されたインレットボディ3を有しており、ハウジング2とインレットボディ3との間には空気の流通方向Aに沿って延在する空気流路4が形成されている。
インレットボディ3は円筒形をなし、流通方向A上流側(以下、単に上流側と呼ぶ)が上流側に向かって縮径し、流通方向下流側が下流側に向かって縮径する形状とされている。
ハウジング2とインレットボディ3とを有するジェットエンジン1は、上流側から下流側に向かって順に外気導入部6(インレット部)と、燃焼器7と、拡大ノズル部8(ディフューザ部)とを備えている。従って、ジェットエンジン1では、酸化剤としての空気(外気)が上流の外気導入部6から燃焼器7へと導入され、この導入された空気の流速が燃焼器7の空気流路4でマッハ数Maが1よりも大きい(例えば1〜3)の超音速となる。そして、この超音速の空気流れの中で燃料に着火(超音速燃焼)することによって燃焼ガスを発生し、この燃焼ガスが下流の拡大ノズル部8で膨張して排気されることにより、推力を得る。
図2に示すように、燃焼器7は、ハウジング2とインレットボディ3との間に配置されており、導入される空気とともに燃料Fを燃焼させることで下流側に向かって火炎Bを生成させる燃焼空間9を有している。以下、燃焼空間9におけるインレットボディ3の外周面を燃焼器壁面10と呼ぶ。また、燃焼空間9の流通方向Aに沿う範囲を符号Cで示す。
また、燃焼器7は、飛翔体の所定位置に配置された燃料タンク12と、燃焼器壁面10に配置された複数の燃料噴射孔13(燃料噴射部、図2には一つのみ示す)と、燃料タンク12から供給される燃料を燃料噴射孔13に導入する複数の燃料流通路14(図2には一つのみ示す)と、各々の燃料流通路14に設けられた流量調整弁15と、燃焼器壁面10に設けられた複数の熱センサ16(図2には一つのみ示す)と、流量調整弁15を制御する制御装置17と、を有している。
また、燃焼空間9におけるハウジング2の内周面には、燃焼空間9内の圧力を測定する複数の圧力計19が設けられている。
なお、図2には、燃料噴射孔13、燃料流通路14、流量調整弁15、圧力計19は一つのみ示されているが、これは簡略的にこれらの構成要素の機能を説明するためであり、これらの構成要素は、図3に示すように複数設けられている。
燃料タンク12の内部には、例えば炭化水素系燃料の燃料が搭載されている。炭化水素系燃料としては、メタン、エチレン、灯油が挙げられる。また、燃料流通路14には、ニッケル系触媒などの触媒が添加されており、この触媒により炭化水素系燃料を分解している。
複数の燃料噴射孔13は、燃焼空間9の上流側のインレットボディ3の外周面に、周方向等間隔に配置されている。また、燃料噴射孔13は、燃料を流通方向下流側斜め方向に噴射するように方向付けられている。燃料噴射孔13の噴射方向は必ずしも斜め方向には限定されず、流通方向Aに直交する方向でもよい。
燃料流通路14は、インレットボディ3の内部に、燃焼器壁面10の近傍を通過するように設けられている。具体的には、燃料流通路14は、燃焼空間9において生成される火炎Bの熱が燃料流通路14を流通する燃料に移動するのに十分な位置に形成されている。即ち、燃料流通路14は、火炎Bと燃料流通路14を流通する燃料とが熱交換可能な距離に形成されている。
圧力計19としては、例えばピトー管を採用することができる。
図3に示すように、燃料噴射孔13は流通方向Aに直交する方向、即ち、燃焼器7の周方向Rに沿って複数配置されている。なお、上述したように、燃料噴射孔13は、周方向Rに沿って、かつ、全周にわたって等間隔に設けられているが、図3には、そのうち3つのみを示す。
燃料流通路14は、燃料噴射孔13から下流側に向かって延在しており、燃焼空間9(図2参照)の所定範囲Cにわたって流通方向Aに沿うように形成されている。この所定範囲Cは、燃焼空間9において冷却が必要とされている範囲に応じて適宜設定される。
ここで、燃料流通路14は、所定範囲Cを外れる範囲においては、流通方向Aに沿うように形成する必要はない。即ち、燃料流通路14は、燃焼器壁面10を冷却する必要がある所定範囲Cにおいては冷却範囲を考慮して規則的に配置されている。また、燃料噴射孔13の下流側には、熱センサ16が配置されているため、燃料流通路14は、熱センサ16の直下を通るように配置される。
熱センサ16は、各々の燃料噴射孔13の下流側に設けられている、配置箇所周辺の燃焼器壁面10の熱流束(入熱量)を測定する熱流束センサである。本実施形態の熱センサ16は、流通方向Aの所定位置(例えば燃焼空間9の所定範囲Cの下流側)に、周方向Rに沿う方向に等間隔で設置されている。熱センサ16が複数設けられていることによって、燃焼器壁面10の周方向の熱分布を検出することができる。
熱センサ16の数は、燃料噴射孔13及び燃料流通路14の数と同数である必要はないが、後述する熱センサ16に基づく制御の容易さを考慮すると同数であることが好ましい。また、熱センサ16は、燃焼器壁面10の温度を高応答で計測することができればよく、熱流束センサに限ることはなく、高応答センサである限りは例えば熱電対を採用することもできる。
また、図3に図示しないが、圧力計19はハウジング2の内周面に、周方向R全周にわたって等間隔に設けられている。複数の圧力計19によって、燃焼空間9の周方向Rの圧力分布が検出される。
制御装置17は、複数の熱センサ16と通信を行うことで火炎B(図2参照)の位置を把握し、燃料噴射孔13から噴射される燃料の量(燃料量)を算出する。また、制御装置17は、算出された燃料量に基づいて、流量調整弁15の開度を調整する制御を行う。具体的には、制御装置17は、熱センサ16によって検出された周方向Rの熱分布において、熱が低い位置を通過する燃料流通路14の燃料量を減少させるとともに、熱が高い位置を通過する燃料流通路14の燃料量を増加させるように流量調整弁15を調整する。
また、制御装置17は、複数の燃料噴射孔13から噴射される燃料の総量が一定となるように制御を行う。即ち、燃焼器壁面10の入熱量に応じた制御を行うことにより、飛翔体の推力に影響が及ぼされないような制御を行う。
さらに、制御装置17は、圧力計19によって測定された圧力分布を参照して火炎位置を確認することもできる。即ち、熱センサ16に基づいて算出された火炎位置を補正することができる。
上記実施形態によれば、複数の熱センサ16によって検出された流通方向Aに直交する方向(周方向)の熱分布に基づいて複数の燃料流通路14の燃料量を制御することによって、燃焼器壁面10の流通方向Aに直交する方向を一定に冷却することができる。また、熱分布の検出に熱センサ16を用いることによって、高い反応速度で熱分布を検出することができる。
また、熱が高い位置を通過する燃料流通路14の燃料量を増加させることによって、燃料流通路14を流通する燃料の触媒分解の流通方向Aに直交する方向の程度を一定にすることができる。
また、複数の圧力計19によって測定される圧力分布を参照することによって、火炎位置をより正確に把握することができる。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態の燃焼器7を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態の燃焼器7は、第一実施形態の燃焼器7と比較して熱センサ16及び燃料流通路14Bの配置が異なる。熱センサ16は、流通方向A、即ち燃焼器7の軸方向に沿う方向に複数配置されている。即ち、複数の熱センサ16によって燃焼空間9の流通方向Aに沿う熱分布を検出可能とされている。また、複数の熱センサ16が配置される範囲は第一実施形態と同様に燃焼空間9の所定範囲C内とされている。
本実施形態の燃料流通路14Bは、燃焼器壁面10の近傍を通過するように形成されていることに関しては第一実施形態の燃料流通路14と同様である。本実施形態の燃料流通路14Bは、流通方向Aに直交する方向、即ち、燃焼器7の周方向Rに沿う方向に延在するように形成されている。また、燃料流通路14Bは、インレットボディ3の外周面の一周にわたって形成されている。図4の符号Dは、インレットボディ3の一周の範囲を示している。
燃料流通路14Bの流通方向A位置(燃焼器7の軸方向位置)は、熱センサ16の流通方向A位置に対応している。燃料流通路14Bのインレットボディ3の一周の範囲D以外の経路は、特に限定されず、燃焼器壁面10の近傍を通過させる必要はない。
第一実施形態と同様に、燃料流通路14Bは燃焼器壁面10の冷却を行い、燃焼器壁面10の冷却に使用された燃料は、キャビティ20に導入されて一旦貯留された後、複数の燃料噴射孔13に供給される。
本実施形態の制御装置17は、複数の熱センサ16によって検出された流通方向A(軸方向)の熱分布において、熱が低い位置を通過する燃料流通路14Bの燃料の流量を減少させるとともに、熱が高い位置を通過する燃料流通路14Bの燃料の流量を増加させるように流量調整弁15を調整する。
上記実施形態によれば、複数の熱センサ16によって検出された流通方向A(軸方向)に沿う熱分布に基づいて複数の燃料流通路14Bの燃料流量を制御することによって、燃焼器壁面10の流通方向Aを一定に冷却することができる。
なお、第一実施形態の燃料流通路14と第二実施形態の燃料流通路14Bとを組み合わせることによって、流通方向A及び流通方向Aに直交する方向の熱分布、即ち、範囲C及び範囲Dにより特定される範囲の熱分布を計測し、この熱分布に基づいて制御装置17が燃料の流量を制御する方法を採用してもよい。このような配置を採用する場合は、燃料流通路14,14Bを複数の層に分けて配置することで対応可能である。
(第三実施形態)
以下、本発明の第三実施形態の燃焼器7を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の燃焼器7は、第一実施形態の燃料流通路14に燃料の成分を計測する燃料成分測定装置21(燃料成分測定部)を設けたことを特徴としている。燃料成分測定装置21は、燃焼空間9の所定範囲Cの最も上流側(燃料流通路14の下流側)に配置されているとともに制御装置17に接続されている。
燃料成分測定装置21としては、例えばラマン計測のようなレーザー計測や、ガスクロマトグラフィのようなサンプリング計測を利用した測定装置を利用することができるが、これらに限らず、燃料の成分、例えば燃料の発熱量の大小を計測することができる様々な測定装置を採用することができる。
制御装置17は、第一実施形態に記載の制御を行うとともに、燃料成分測定装置21によって測定された、触媒分解された後の燃料成分に基づいて燃料量の制御を行う。具体的には、燃料が発熱量が大きい成分である場合は、燃料量を減少させる。また、燃料が発熱量が小さい場合は燃料流量を増大させるような制御を行う。発熱量が大きい燃料としては、メタンやエタンを挙げることができる。
上記実施形態によれば、燃料噴射孔13より噴射される燃料の総量を、飛翔体に必要とされる推力を確保できる発熱量に調整することができる。特に、発熱量が増大し、熱閉塞を起こした場合の不安定性を未然に防止することができる。
なお、本実施形態の変形例として、燃料成分測定装置21を用いて燃料成分を計測することで分子量を算出し、分子量に基づいて燃料流量を調整する変形例を挙げることができる。
具体的には、分子量が大きく燃料貫通力(噴射流速)が過大になる場合は、燃料噴射孔13の噴射流路を広げ、燃料貫通力が過小になる場合は、燃料噴射孔13の噴射流路を狭めるように調整する。燃料噴射孔13の噴射流路の調整は、図6及び図7に示すようなシャッター23を用いて行う。
この変形例によれば、燃料貫通力を調整することが可能になるため、燃焼空間9における火炎の燃焼をより安定させることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態においては、熱センサ16として熱流束センサを用いたが、これに限ることはなく、複数の熱電対を用いて熱分布を測定する構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、円筒形状の燃焼器7を有するジェットエンジン1を用いて説明を行ったが、矩形流路の燃焼器7を有するジェットエンジン1を用いてもよい。さらに、本発明は、ジェットエンジン1に限らず、ガスタービンの燃焼器7など燃焼空間9内の熱分布に不均一が生じる可能性のある燃焼器7に適用可能である。
1 ジェットエンジン
2 ハウジング
3 インレットボディ
4 空気流路
6 外気導入部
7 燃焼器
8 拡大ノズル部
9 燃焼空間
10 燃焼器壁面
12 燃料タンク
13 燃料噴射孔(燃料噴射部)
14 燃料流通路
15 流量調整弁
16 熱センサ
17 制御装置
19 圧力計
21 燃料成分測定装置(燃料成分測定部)

Claims (6)

  1. 導入される空気とともに燃料を燃焼させることで前記空気の流通方向下流側に向かって火炎を生成させる燃焼空間を画成するハウジングと、
    前記燃焼空間に前記燃料を噴出する燃料噴出部と、
    前記燃料が流通し、該燃料を前記燃焼空間内の火炎と熱交換させて前記燃料噴出部に導く複数の燃料流通路と、
    該燃料流通路を流通する前記燃料の流量を調整する流量調整弁と、
    前記燃焼空間内における熱分布を検出する複数の熱センサと、
    前記複数の熱センサによって検出される熱分布に基づいて前記流量調整弁を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする燃焼器。
  2. 前記複数の熱センサは、前記燃焼空間内において前記流通方向に直交する方向に沿って配置されており、
    前記複数の燃料流通路は、前記燃焼空間において各々の前記熱センサの近傍を前記流通方向に延在するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃焼器。
  3. 前記複数の熱センサは、前記流通方向に沿って配置されており、
    前記複数の燃料流通路は、前記燃焼空間において各々の前記熱センサの近傍を前記流通方向に直交する方向に延在するように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃焼器。
  4. 前記制御装置は、前記熱センサによって検出された熱分布において、熱が低い位置を通過する前記燃料流通路の流量を減少させるとともに、熱が高い位置を通過する燃料流通路の流量を増加させるように前記流量調整弁を調整することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃焼器。
  5. 前記制御装置は、前記複数の燃料噴射部から噴射される燃料の総量が一定となるように制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の燃焼器。
  6. 前記燃料流通路内の燃料の燃料成分を計測する燃料成分測定部を備え、
    前記制御装置は、計測された燃料の燃料成分によって推測される前記燃料の発熱量に基づいて前記流量調整弁を制御することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃焼器。
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