JP2014131531A - 内視鏡の曇り防止システムと内視鏡の曇り防止方法 - Google Patents

内視鏡の曇り防止システムと内視鏡の曇り防止方法 Download PDF

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隆之 井出
Yuta Sugiyama
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Abstract

【課題】高精度に故障を判定できる内視鏡の曇り防止システムと、内視鏡の曇り防止方法とを提供すること。
【解決手段】内視鏡の曇り防止システム100は、抵抗温度係数を有し、内視鏡挿入部の先端部10aの内部を加熱するヒータ110と、内部の熱量情報を計測する温度センサ120と、温度センサ120が計測した熱量情報を基に、ヒータ110の駆動を制御する制御ユニット150とを有している。曇り防止システム100は、ヒータ110の抵抗温度係数を基にヒータ110の熱量情報を算出し、ヒータ110の熱量情報と先端部10aの内部の熱量情報とを比較し、ヒータ110の熱量情報と先端部10aの内部の熱量情報との差を所望の範囲外と判定した際に、ヒータ110を停止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、内視鏡に発生する曇りを防止する、内視鏡の曇り防止システムと、内視鏡の曇り防止方法とに関する。
内視鏡の挿入部が挿入される体腔内は、例えば、温度約35℃〜約37℃、湿度約98%〜約100%という環境下にある。また、挿入部の先端部の内部は、一般的に、体腔内よりも低温である。このため、挿入部の先端部が体内に挿入された際、内視鏡と体内との温度差などにより先端部に配設されているレンズカバー(観察窓)に曇りが生じ、曇りが視野の妨げとなることがある。
このため、近年、このような曇りを防止するために、レンズカバーはヒータによって加熱されている。このヒータは、温度センサが検出するレンズカバーの温度を基に制御されている。
このような曇り防止機能を内蔵した内視鏡は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1において、ヒータや温度センサが故障した場合、加熱は強制的に停止する。
国際公開第2012/039398号
しかしながら、特許文献1において、故障の判定精度が高くなく、使用条件や使用状態において、ヒータや温度センサが故障していないにもかかわらず故障していると誤判定されてしまう虞が生じる。また誤作動を防止するために許容マージンを大きくとると、本来判定される故障が故障と判定されない虞が生じる。
本発明の目的は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、高精度に故障を判定できる内視鏡の曇り防止システムと、内視鏡の曇り防止方法とを提供することを目的とする。
本発明は目的を達成するために、抵抗温度係数を有し、内視鏡挿入部の先端部の内部に配設され、前記先端部の前記内部に配設されている光学部材に発生する曇りを防止するために、前記先端部の前記内部を加熱する加熱部と、前記先端部の前記内部の熱量情報を計測する温度計測部と、前記温度計測部が計測した前記先端部の前記内部の前記熱量情報を基に、前記加熱部の駆動を制御する制御ユニットと、を具備し、前記加熱部の前記抵抗温度係数を基に前記加熱部の熱量情報を算出し、前記加熱部の前記熱量情報と前記先端部の前記内部の前記熱量情報とを比較し、前記加熱部の前記熱量情報と前記先端部の前記内部の熱量情報との差を所望の範囲外と判定した際に、前記加熱部を停止することを特徴とする内視鏡の曇り防止システムを提供する。
また本発明は目的を達成するために、抵抗温度係数を有し、内視鏡挿入部の先端部の内部に配設されている光学部材に発生する曇りを防止するために、前記先端部の前記内部を加熱し、前記先端部の前記内部の熱量情報を計測し、計測した前記先端部の前記内部の前記熱量情報を基に、加熱の駆動を制御し、加熱の前記抵抗温度係数を基に加熱の熱量情報を算出し、加熱の前記熱量情報と前記先端部の前記内部の前記熱量情報とを比較し、加熱の前記熱量情報と前記先端部の前記内部の前記熱量情報との差を所望の範囲外と判定した際に、加熱を停止することを特徴とする内視鏡の曇り防止方法を提供する。
本発明によれば、高精度に故障を判定できる内視鏡の曇り防止システムと、内視鏡の曇り防止方法とを提供することができる。
図1は、本発明に係る内視鏡の挿入部の先端部の内部構造を示す図である。 図2は、ヒータと温度センサとの構造を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る内視鏡の曇り防止システムの構成1を示す図である。 図4は、図3に示す構成1を含む第1の実施形態に係る内視鏡の曇り防止システムの構成2を示す図である。 図5は、ヒータ駆動電力と電圧と電流と抵抗値との関係を示す図であり、ヒータ抵抗値とヒータの温度の想定値との関係を示す図である。 図6Aは、第1の実施形態における曇り防止の動作方法を説明するフローチャートである。 図6Bは、図6Aに示す曇り防止の動作方法を含む第1の実施形態における故障の検出方法を説明するフローチャートである。 図7Aは、第2の実施形態に係るヒータの構成を示す図である。 図7Bは、第2の実施形態に係る内視鏡の曇り防止システムの構成を示す図である。 図7Cは、ヒータ駆動電力の値と温度補正値との関係を示す図であり、温度補正値とヒータの温度の想定値と補正想定値との関係を示す図である。 図7Dは、第2の実施形態に係る曇り防止の動作方法を含む第2の実施形態における故障の検出方法を説明するフローチャートである。 図8Aは、第3の実施形態に係る内視鏡の曇り防止システムの構成を示す図である。 図8Bは、第3の実施形態に係る曇り防止の動作方法を含む第2の実施形態における故障の検出方法を説明するフローチャートの一部である。 図8Cは、第3の実施形態に係る曇り防止の動作方法を含む第2の実施形態における故障の検出方法を説明するフローチャートの他部である。 図9は、第4の実施形態に係る曇り防止の動作方法を含む第4の実施形態における故障の検出方法を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
[構成]
図1と図2と図3と図4と図5と図6Aと図6Bとを参照して第1の実施形態について説明する。なお一部の図面では、図示の明瞭化のために、部材の図示を省略している。
[内視鏡の先端部10aの構成]
図1に示すように、図示しない内視鏡は、挿入部10を有している。挿入部10の先端部10aは、照明光を導光して観察対象物に照明光を照射するライトガイド20と、観察対象物を撮像する撮像ユニット30と、撮像ユニット30を保持する鏡枠40と、鏡枠40に配設され、撮像ユニット30のレンズ33を駆動してフォーカスやズームを実施する駆動素子50とを有している。
ライトガイド20は、挿入部10と内視鏡の図示しない操作部と内視鏡の図示しないユニバーサルコードとを介して内視鏡の図示しない接続コネクタにまで挿通している。この接続コネクタが図示しない光源装置と接続することで、ライトガイド20は光源装置と接続し、光がライトガイド20に供給される。そしてライトガイド20は、照明光をライトガイド20の先端部から外部に向けて出射する。
撮像ユニット30は、先端部10aの先端面から外部に向けて露出するように先端部10aの内部に配設されているレンズカバー31と、レンズカバー31よりも後方に配設されているレンズ33と、レンズ33よりも後方に配設されている撮像素子35と、撮像素子35と接続し、撮像素子35に電力を供給し、撮像素子35を制御する制御信号を撮像素子35に送信すると共に、撮像素子35で撮像された映像信号を伝送する撮像ケーブル37とを有している。
撮像ケーブル37は、挿入部10と操作部とユニバーサルコードとを介して接続コネクタにまで挿通している。この接続コネクタが内視鏡を制御する図示しない制御装置と接続することで、撮像ケーブル37は制御装置と接続し、撮像素子35を駆動させる電力や制御信号が撮像ケーブル37に供給される。そして撮像ケーブル37は、撮像素子35に電力や制御信号を供給及び送受信する。また、この接続コネクタが制御装置と接続することで、撮像素子35で撮像した映像信号は制御装置に伝送される。
なお、レンズカバー31が配設されず、レンズ33が先端部10aの先端面から外部に向けて直接露出されていてもよい。以下の説明では、体腔内などに挿入されたときに曇りが防止される先端部10aのレンズカバー31とレンズ33との少なくとも一方を光学部材と称する。光学部材は、例えば、先端部10aの先端面から外部に向けて露出するように先端部10aの内部に配設されていればよい。
駆動素子50は、例えば、モータなどである。駆動素子50は、駆動素子50に電力を供給し、駆動素子50を制御する駆動信号を駆動素子50に送信する駆動ケーブル51と接続している。
駆動ケーブル51は、挿入部10と操作部とユニバーサルコードとを介して接続コネクタにまで挿通している。この接続コネクタが図示しない制御装置と接続することで、駆動ケーブル51は制御装置と接続し、駆動素子50が駆動する電力や制御信号が駆動ケーブル51に供給される。そして駆動ケーブル51は、駆動素子50に電力や制御信号を供給する。
鏡枠40は、例えば円筒状の部材によって形成されており、円筒内に撮像ユニット30を収容している。
また図1に示すように、先端部10aは、ライトガイド20と鏡枠40とを保持する内枠60と、内枠60を覆い、先端部10aの最外層として形成される外枠70とをさらに有している。
内枠60は例えば金属によって形成され、外枠70は例えば樹脂によって形成されている。
[光学部材の曇り]
前述した先端部10aを有する内視鏡は、通常、温度や湿度が管理された環境下、例えば処置室等に設置されている。このため、先端部10aは、使用前において、このような温度や湿度にさらされている。挿入部10が体腔内に挿入された際、例えば、室温と体温との温度差や、体腔内の高湿度環境(湿度約98〜約100%)等によって、レンズカバー31などの光学部材に曇りが発生し、撮像視野が著しく低下してしまう。
[内視鏡の曇り防止システム100の構成1(ヒータ110と温度センサ120)]
このため、図1と図2と図3と図4とに示すように、内視鏡と、内視鏡を制御する図示しない制御装置とは、内視鏡の曇りを防止する内視鏡の曇り防止システム100を搭載している。曇り防止システム100は、例えば鏡枠40に配設され、レンズカバー31などの光学部材に発生する曇りを防止するために鏡枠40を介してレンズカバー31を含む先端部10aの内部を加熱する加熱部に含まれるヒータ110と、例えば鏡枠40に配設され、鏡枠40を介してレンズカバー31を含む先端部10aの内部の熱量情報を計測する温度計測部である温度センサ120とを有している。熱量情報については、後述する。
図2に示すように、例えばヒータ110の背面と温度センサ120の背面とは、熱伝導が高い接着剤131によって鏡枠40の外周面に接合している。なお図1に示すように、ヒータ110と温度センサ120とは、先端部10aの内部に配設されていればよい。また図1と図2とに示すように、ヒータ110と温度センサ120とは、フレキシブル基板133に表面実装技術等によって実装されている。ヒータ110と温度センサ120とは、フレキシブル基板133に実装されるヒータユニット140として形成される。フレキシブル基板133は、フレキシブル基板133を介してヒータ110と温度センサ120とに電力や制御信号を供給及び温度センサ120での検出データを伝送する図示しないケーブルと接続している。このケーブルは、挿入部10と操作部とユニバーサルコードとを介して接続コネクタにまで挿通している。この接続コネクタが制御装置と接続することで、ケーブルは制御装置と接続し、ヒータ110と温度センサ120とが駆動する電力や制御信号がヒータ110と温度センサ120とに供給される。そしてケーブルは、ヒータ110と温度センサ120とに電力や制御信号を供給する。また、この接続コネクタが制御装置と接続することで、温度センサ120で検出された温度データは、制御装置に伝送される。
図1と図2とに示すように、例えば、ヒータ110は、先端部10aの長手軸方向において、温度センサ120と隣り合うように配設されている。例えば、ヒータ110は、温度センサ120に対して所望する間隔離れて配設されている。例えば、ヒータ110は、温度センサ120よりもレンズカバー31(先端部10aの表面)から離れて配設されている。なおヒータ110と温度センサ120との配設位置は互いに逆であってもよいし、ヒータ110と温度センサ120との位置関係は特に限定はされない。
[ヒータ110]
ヒータ110は、所望の抵抗温度係数を有している。またヒータ110は、抵抗発熱体を有している。
ヒータ110は、例えば、レンズカバー31を体温よりも高く、且つ生体組織に熱傷を起こさない程度の温度に、先端部10aの内部を加熱する。この温度は、例えば、約38℃以上42℃以下となっている。
図2に示すようにヒータ110は、例えば、発熱チップ111を有している。この発熱チップ111は、例えば、セラミック製の基板113と、基板113上に配設される金属抵抗115と、基板113上に配設され、金属抵抗115と電気的に接続しているパッド117とによって形成されている。金属抵抗115は薄膜状やペースト状に形成されており、パッド117は電流導入端子として形成されている。
[温度センサ120]
温度センサ120は、例えば、サーミスタを有している。
温度センサ120が計測する先端部10aの内部の熱量情報とは、例えば、ヒータ110の発熱量を基に形成される先端部10aの内部の温度を示す。そして、この熱量情報は、例えば、温度センサ120が所望するタイミングで計測した所望するタイミングにおける温度を示す。温度センサ120は、例えば、発熱チップ111と同様にセラミック製の基板を基体としたものや、バルクからなるサーミスタなどによって、形成されている。
[内視鏡の曇り防止システム100の構成2・制御ユニット150]
また図3と図4とに示すように、曇り防止システム100は、温度センサ120が計測した先端部10aの内部の熱量情報を示す温度を基に、ヒータ110の駆動を制御する制御ユニット150をさらに有している。制御ユニット150は、例えば、内視鏡とは別体である。制御ユニット150は、例えば、内視鏡のユニバーサルコードと接続し、内視鏡を制御する図示しない制御装置に配設されている。
図3と図4とに示すように、制御ユニット150は、温度センサ120が計測した先端部10aの内部の実際の温度を取得する温度取得部151と、ヒータ110が駆動するために必要な電力(以下、ヒータ駆動電力と称する)をヒータ110に出力する電力出力部153とを有している。
また図3と図4とに示すように、制御ユニット150は、温度取得部151が取得した温度と予め設定されている目標温度との差を算出し、算出した差を基に差が解消されるようなヒータ駆動電力を算出し、電力出力部153がこの算出されたヒータ駆動電力をヒータ110に出力するように電力出力部153を制御する制御部155とをさらに有している。目標温度は、例えば、光学部材を加熱することによってレンズカバー31などの光学部材の曇りを防止する温度であり、先端部10aの最外部である外枠70における温度が生体組織に熱傷を起こさない程度の温度以下の温度を示す。なお目標温度は、例えば制御ユニットによって、例えば適宜所望に調整可能である。また目標温度は、例えば、制御ユニットに配設されている図示しない記録部に予め記録されている。
温度取得部151が取得した取得結果である温度は、図示しない記録部に記録される。温度取得部151は、例えば、所望するタイミングや所望する期間、温度を取得する。
温度センサ120によって計測された温度は制御ユニット150にフィードバックされ、フィードバックが繰り返されることで、ヒータ110の加熱温度が目標温度に設定されるように、先端部10aの内部の温度は高精度に制御されている。ヒータ110の制御方法には、例えば、ON−OFF制御、PWM制御、PID制御などが挙げられる。
[曇り防止システム100の故障の一例]
曇り防止システム100の故障の一例として、例えば、温度センサ120が故障することが挙げられる。この故障は、例えば、温度センサ120の経時的な劣化や、例えば静電気などの外的要因による温度センサ120の破損などを含む、温度センサ120の特性が変化することを示す。これにより、先端部10aの内部の実際の温度と、温度センサ120が計測した温度(温度取得部151が取得した温度)とに差が生じる。
前記したように、制御部155は、温度取得部151が取得した温度を基にヒータ駆動電力を算出する。このため、温度センサ120が計測した温度が先端部10aの内部の実際の温度と異なると、ヒータ110は、目標温度以上に先端部10aの内部を加熱したり、目標温度以下に先端部10aの内部を加熱する虞が生じる。
また故障の一例として、例えば、ボイドが接着剤131に発生したり、ヒータ110や温度センサ120が鏡枠40から部分的に剥がれることが挙げられる。これにより、鏡枠40とヒータ110との間と、鏡枠40と温度センサ120との間において、熱伝導特性に変化が生じる。よって、ヒータ110から発生する熱が鏡枠40に伝達されない虞が生じ、また温度センサ120は先端部10aの内部の実際の温度を計測しない虞が生じる。そして、前記したように、ヒータ110は、目標温度以上に先端部10aの内部を加熱したり、目標温度以下に先端部10aの内部を加熱する虞が生じる。
故障の一例として、例えば、ヒータ110が故障することが挙げられる。この故障は、例えば、ヒータ110の経時的な劣化や、例えば静電気などの外的要因によるヒータ110の破損などを含む、ヒータ110の特性、例えば抵抗値が変化することを示す。このとき、ヒータ110によって加熱された先端部10aの加熱状態と、温度センサ120が計測した温度とは、正常状態と略同一である。よって、ヒータ110がヒータ駆動電力によって制御されている場合、ヒータ110は、故障せず、正常に動作しているように振る舞う。しかしながら、ヒータ110に印加する電圧値や電流値とは、正常状態から変化するため、ヒータ110が電流や電圧によって制御されている場合、ヒータ110は所望する性能を発揮しない虞が生じる。このようなヒータ110の故障は加速度的に状態が悪化するため、初期状態において故障を検知することが望ましい。
そこで、ヒータ110が抵抗発熱型である場合、ヒータ110が故障すると、ヒータ110の抵抗特性が変化する。例えば抵抗値が故障によって上昇したとしても、ヒータ110に供給されるヒータ駆動電力で制御している場合、ヒータ110の抵抗値に関係なく、故障したヒータ110の発熱量は正常時と同一となる。
しかし、ヒータ110に供給されるヒータ駆動電力が変化しなくても、ヒータ110へ供給される電圧値または電流値は、ヒータ110の抵抗値の変化によって、変化する。本実施形態では、例えばこの点に注目している。
[内視鏡の曇り防止システム100の構成3]
このため、曇り防止システム100は、ヒータ110の抵抗温度係数を基にヒータ110の熱量情報を算出し、ヒータ110の熱量情報と先端部10aの内部の熱量情報とを比較し、ヒータ110の熱量情報と先端部10aの内部の熱量情報との差が所望の範囲外と判定した際に、例えばヒータ110を停止する。ヒータ110の抵抗温度係数を基に算出されたヒータ110の熱量情報とは、後述する温度想定値算出部193によって算出されるヒータ110の温度の想定値を有している。そして、この熱量情報は、例えば、温度想定値算出部193が所望するタイミングで算出したヒータ110の温度の想定値を示す。
詳細には、図4に示すように、曇り防止システム100の制御ユニット150は、ヒータ駆動電力を基にヒータ110の抵抗値(以下、ヒータ抵抗値と称する)を算出する抵抗値算出部191と、抵抗値算出部191が算出したヒータ抵抗値を基に、ヒータ110の温度の想定値を算出する温度想定値算出部193と、温度取得部151が取得した温度の計測値と前記した想定値とを比較し、計測値と想定値との差が所望する範囲内に収まるか否かを判定する比較判定部195と、比較判定部195が計測値と想定値との差が所望する範囲に収まっていないと判定し、制御部155がヒータ110と温度センサ120とを停止する際、停止する旨の警告を表示する表示部197とをさらに有している。
[抵抗値算出部191・温度想定値算出部193]
図5に示すように、一般的に、ヒータ駆動電力の値はヒータの電圧の値とヒータの電流の値の情報を含み、ヒータ抵抗値はヒータの電圧の値とヒータの電流の値との商によって算出される。このため抵抗値算出部191は、これに基づいてヒータ抵抗値を算出する。
またヒータ抵抗値は、抵抗材料固有の抵抗温度係数を基に、ヒータ110の温度Tに変換可能である。これに基づいて、温度想定値算出部193は、ヒータ110の温度の想定値を算出する。
ヒータ110の抵抗材料が例えば金属の薄膜である場合、
温度想定値算出部193は、ヒータ110の温度(想定値)を、以下の式(1)によって、算出する。
ΔT=T−t=ΔR/αRt=(RT−Rt)/αRt ・・・・ 式(1)
t:ヒータ110の基準温度
T:ヒータ110の温度(想定値)
ΔT:ヒータ110の基準温度tからの温度変化
α:抵抗温度係数
Rt:ヒータ110の基準温度tにおける抵抗値
RT:ヒータ110の温度Tにおける抵抗値
ΔR:ヒータ110の基準温度tにおける抵抗値からの温度変化
[比較判定部195]
比較判定部195において、所望する範囲は、測定誤差や外乱等による変動を考慮して、所望に調整可能である。
比較判定部195が計測値と想定値との差が所望する範囲に収まっていると判定した場合、比較判定部195は、ヒータ110と温度センサ120とは正常であると判定し、判定結果を制御部155に出力する。制御部155は、この判定結果をうけて、前記したように、差を算出し、ヒータ駆動電力を算出し、電力出力部153を制御し、さらにヒータ110と温度センサ120とを制御する。
比較判定部195が計測値と想定値との差が所望する範囲に収まっていないと判定した場合、比較判定部195は、ヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方が故障していると判定し、判定結果を制御部155に出力する。制御部155は、この判定結果をうけて、例えばヒータ110と温度センサ120とを停止する。
このように曇り防止システム100は、計測値と想定値とを比較し、計測値と想定値との差が所望する範囲内に収まるか否かを判定することで、ヒータ110の動作特性と温度センサ120の動作特性とを判定する。動作特性は、例えば、正常か故障かを示す。曇り防止システム100は、内視鏡が使用される前に、または内視鏡が使用されている際において所望するタイミングにて、ヒータ110の抵抗温度係数を基にヒータ110の熱量情報に含まれる想定値を算出し、比較と判定を実施する。
[作用1]
次に本実施形態における曇り防止の動作方法について、図6Aに示すフローチャートを参照して説明する。
温度センサ120は、先端部10aの内部の温度を計測する(Step11)。
次に、温度取得部151は、温度センサ120が計測した先端部10aの内部の温度を取得する(Step12)。
次に、制御部155は、温度取得部151が取得した温度と予め設定されている目標温度との差を算出する(Step13)。
次に、制御部155は、算出した差を基に、差が解消されるようなヒータ駆動電力を算出する(Step14)。
次に、制御部155は、制御部155によって算出されたヒータ駆動電力を電力出力部153がヒータ110に出力するように、電力出力部153を制御する。電力出力部153はヒータ駆動電力をヒータ110に出力し、ヒータ110は先端部10aの内部を加熱する(Step15)。
Step11乃至Step15の動作は、繰り返し実行され、レンズカバー31などの光学部材において曇りの発生は防止される。
[作用2]
次に本実施形態における曇り防止の動作方法を含むヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方の故障の検出方法について、図6Bに示すフローチャートを参照して説明する。図6Aに示す作用1と同じStepには、同じ番号を付している。
温度センサ120は、先端部10aの内部の温度を計測する(Step11)。
次に、温度取得部151は、温度センサ120が計測した先端部10aの内部の温度を取得する(Step12)。
次に、制御部155は、温度取得部151が取得した温度と予め設定されている目標温度との差を算出する(Step13)。
次に、制御部155は、算出した差を基に、差が解消されるようなヒータ駆動電力を算出する(Step14)。
次に、制御部155は、制御部155によって算出されたヒータ駆動電力を電力出力部153がヒータ110に出力するように、電力出力部153を制御する。電力出力部153はヒータ駆動電力をヒータ110に出力し、ヒータ110は先端部10aの内部を加熱する(Step15)。
次に、図5に示すように、抵抗値算出部191は、電力出力部153が出力したヒータ駆動電力の電圧値と電流値の情報を基にヒータ抵抗値を算出する(Step21)。
次に、図5に示すように、温度想定値算出部193は、抵抗値算出部191が算出したヒータ抵抗値を基に、ヒータ110の温度の想定値を算出する(Step22)。
次に、図4に示すように、比較判定部195は、ヒータ110の温度の計測値とヒータ110の温度の想定値とを比較し、温度の計測値と温度の想定値との差が所望する範囲内に収まっているか否かを判定する(Step23)。
比較判定部195が計測値と想定値との差が所望する範囲に収まっていないと判定した場合(Step23:No)、比較判定部195は、ヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方が故障していると判定し、判定結果を制御部155に出力する。制御部155は、この判定結果をうけて、例えばヒータ110と温度センサ120とを停止する。同時に、表示部197は、停止する旨の警告を表示する(Step24)。
比較判定部195が計測値と想定値との差が所望する範囲に収まっていると判定した場合(Step23:Yes)、比較判定部195は、ヒータ110と温度センサ120とは正常に動作していると判定し、Step11に戻る。
前記した動作は、内視鏡が使用される前に、または内視鏡が使用されている際において常時、繰り返し実行される。これにより、内視鏡が使用される前に、または内視鏡が使用されている際において常時、レンズカバー31などの光学部材において曇りの発生は防止され、同時にヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方の故障が検出される。
[効果]
このように本実施形態では、Step21,22において、ヒータ駆動電力を基にヒータ抵抗値を算出し、ヒータ抵抗値を基にヒータ110の温度の想定値を算出する。また本実施形態では、Step23において、比較判定部195は、ヒータ110の温度の計測値とヒータ110の温度の想定値とを比較し、計測値と想定値との差が所望する範囲内に収まっているか否かを判定する。これにより、本実施形態では、高精度に、ヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方が故障しているか正常に動作しているかを検出できる。
また本実施形態では、Step13において、制御部155は、温度取得部151が取得した温度と予め設定されている目標温度との差を算出する。また本実施形態では、Step14において、制御部155は、算出した差を基に、差が解消されるようなヒータ駆動電力を算出する。これにより本実施形態では、前記した故障を検出すると同時に、レンズカバー31などの光学部材において曇りが発生することを防止できる。
なお前記した動作が内視鏡が使用される前に実行される場合、ヒータ110及び温度センサ120は、処置室の室温とほぼ同じ温度となっており、さらに例えば、光源部材と、撮像ユニット30と、撮像ユニット30を駆動する駆動素子50等の発熱源から発生する熱から影響がない。つまり、ヒータ110及び温度センサ120は、外乱等の影響が少ない。これにより、本実施形態では、高精度に、ヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方が故障しているか正常に動作しているかを検出できる。
また前記した動作が内視鏡が使用されている際に実行される場合、発熱源等から発生する熱を考慮する必要があるが、比較判定部195において、所望する範囲を調整すればよい。これにより本実施形態では、判定誤差を効率的に低減できる。
また本実施形態では、ヒータ110の熱量情報と先端部10aの内部の熱量情報は、所望するタイミングにおける温度を示すが、これに限定する必要はない。例えば、所望する期間におけるヒータ抵抗値の変化は、所望する期間におけるヒータ110の温度変化に対応する。つまり温度想定値算出部193は、所望する期間におけるヒータ抵抗値の変化を基に、所望する期間、ヒータ110の温度変化の想定値を算出することも可能である。なお、所望する期間におけるヒータ110の温度変化の計測値は、例えば、制御部155によって算出される。このようにヒータ110の熱量情報と先端部10aの内部の熱量情報は、所望する期間における温度変化を含んでもよい。
[第2の実施形態]
[構成]
本実施形態では、図7Aと図7Bと図7Cと図7Dとを参照し、以下に、第1の実施形態の構成とは異なる構成のみ説明する。
[ヒータ110]
図7Aに示すように、ヒータ110は、発熱源として機能する抵抗層110aと、絶縁体となる基板110bと、ヒータ110を鏡枠40に接合する接合層110cとを有している。抵抗層110aは基板110bに積層し、基板110bは接合層110cに積層している。このようにヒータ110は、多層構造を有している。
温度想定値算出部193において、ヒータ110の抵抗値を基に算出されたヒータ110の温度の想定値は、抵抗層110aの温度の想定値を示す。これに対して、温度センサ120が計測する温度は、先端部10aの内部の温度を示す。抵抗層110aの温度と先端部10aの内部の温度とには、ヒータ駆動電力に応じて温度差が生じる。
ヒータ駆動電力が大きい場合、抵抗層110aから先端部10aの内部への熱流束が大きくなり、温度差は大きくなる。
ヒータ駆動電力が小さい場合、抵抗層110aから先端部10aの内部への熱流束が小さくなり、温度差は小さくなる。
なお一般的に、先端部10aの内部から温度センサ120への熱流束は微小であるため、この点を考慮することを控えることができる。
このようにヒータ110の想定温度と先端部10aとの温度の差は、ヒータ駆動電力に応じて変化する。
このため、図7Bと図7Cとに示すように、制御ユニット150は、制御部155によって算出され、ヒータ110に供給する電力情報に含まれるヒータ駆動電力を基に、ヒータ駆動電力に応じて変化する温度の差を示す温度補正値を算出する補正算出部199を有している。この補正算出部199は、ヒータ110の温度の想定値と温度補正値とを基に、ヒータ110の熱量情報に含まれる温度想定値算出部193によって算出されたヒータ110の温度の想定値を補正した補正想定値を算出する。
比較判定部195は、計測値と、補正算出部199によって補正されたヒータ110の補正温度の補正想定値とを比較し、計測値と補正想定値との差が所望する範囲内に収まるか否かを判定する。
[作用]
次に本実施形態における曇り防止の動作方法を含むヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方の故障の検出方法について、図7Dに示すフローチャートを参照して説明する。図6A,6Bに示す作用1,2と同じStepには、同じ番号を付している。
Step11乃至Step15、Step21,22,24の動作は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
図7Dに示すように、Step11の動作と、Step12の動作と、Step13の動作と、Step14の動作と、Step15の動作と、Step21の動作と、Step22の動作とが順に実施される。
Step22の後、補正算出部199は、ヒータ駆動電力を基に、温度補正値を算出する(Step31)。
次に、補正算出部199は、ヒータ110の温度の想定値と温度補正値とを基に、補正想定値を算出する(Step32)。
次に、比較判定部195は、計測値と、補正想定値とを比較し、計測値と補正想定値との差が所望する範囲内に収まるか否かを判定する(Step33)。
比較判定部195が計測値と補正想定値との差が所望する範囲に収まっていないと判定した場合(Step33:No)、Step24に進む。
比較判定部195が計測値と補正想定値との差が所望する範囲に収まっていると判定した場合(Step33:Yes)、Step11に戻る。
[効果]
本実施形態では、ヒータ駆動電力を基に、ヒータ110の温度の想定値を補正し、計測値と補正想定値とを比較する。これにより、本実施形態では、さらに高精度に、ヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方が故障しているか正常に動作しているかを検出できる。
[第3の実施形態]
[構成]
本実施形態では、図8Aと図8Bと図8Cとを参照し、以下に、第1の実施形態の構成とは異なる構成のみ説明する。
ヒータ110の基準温度における抵抗値は、薄膜抵抗体の厚さやパターン形状によって変化する。このため、各ヒータにばらつきが発生する場合、各抵抗値にばらつきが発生し、故障の検出精度が低下する。よって、一般的に、各ヒータ110に対して予め、ばらつきの特性を取得し、取得した特性をID化して、前記した補正値を所望に調整する。または、一般的に、ばらつきの特性を一致させるために、各ヒータに対して予め、薄膜抵抗体のパターンをトリミングし、抵抗値を均一にする。しかしながら、これらは、コストアップを招く。
内視鏡が使用される前において、ヒータ110及び温度センサ120は、処置室の室温とほぼ同じ温度となっており、さらに例えば、光源部材と、撮像ユニット30と、撮像ユニット30を駆動する駆動素子50等の発熱源から発生する熱から影響がない。
よって、温度想定値算出部193は、内視鏡が使用される前において、先端部10aの内部の熱量情報に含まれる温度取得部151が取得した温度の計測値を基に、ヒータ110の熱量情報に含まれる温度想定値算出部193が算出したヒータ110の温度の想定値を補正して補正想定値を算出する補正算出部193aをさらに有している。詳細には、補正算出部193aは、ヒータ110の温度の想定値を、温度計測値を基に補正する際に、式(1)におけるヒータ110の基準温度tにおける抵抗値Rtを補正する。
[作用]
次に本実施形態における曇り防止の動作方法を含むヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方の故障の検出方法について、図8Bと図8Cとに示すフローチャートを参照して説明する。図6A,6Bに示す作用1,2と同じStepには、同じ番号を付している。
Step11,Step12の動作は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
図8Bに示すように、Step11の動作と、Step12の動作とが順に実施される。
図8Bに示すように、Step12の後、制御部155は、ヒータ抵抗値測定電力を電力出力部153がヒータ110に出力するように、電力出力部153を制御する。電力出力部153はヒータ抵抗値測定電力をヒータ110に出力し、抵抗値算出部191は電力出力部153から出力されているヒータ抵抗値測定電力の電圧値と電流値の情報を基にヒータ抵抗値を算出する(Step41)。尚、ヒータ抵抗測定電力は、ヒータ110の抵抗を検出する上で十分な精度をもち、且つ、ヒータ110の加熱に寄与しない程度の微小電力である。
次に、補正算出部193aは、抵抗値算出部191が算出したヒータの抵抗値と、温度センサ120が計測した先端部10aの内部の温度値を基に、補正想定値を算出する(Step42)。
図8Cに示すように、Step42の後、Step11の動作と、Step12の動作と、Step13の動作と、Step14の動作と、Step15の動作と、Step21の動作と、Step22の動作とが順に実施される。
そして、図8Cに示すように、Step22の後、比較判定部195は、計測値と、補正想定値とを比較し、計測値と補正想定値との差が所望する範囲内に収まるか否かを判定する(Step43)。
比較判定部195が計測値と補正想定値との差が所望する範囲に収まっていないと判定した場合(Step43:No)、Step24に進む。
比較判定部195が計測値と補正想定値との差が所望する範囲に収まっていると判定した場合(Step43:Yes)、図8Cに示すStep11に戻る。
[効果]
本実施形態では、ヒータ110の抵抗の計測値と温度センサ120の温度の計測値を基に、ヒータ110の温度の想定値を補正し、計測値と補正想定値とを比較する。これにより、本実施形態では、さらに高精度に、ヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方が故障しているか正常に動作しているかを検出できる。
[第4の実施の形態]
次に本実施形態における曇り防止の動作方法を含むヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方の故障の検出方法について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
[作用]
温度センサ120は、先端部10aの内部の温度を計測する(Step11)。
次に、温度取得部151は、温度センサ120が計測した先端部10aの内部の温度を取得する(Step12)。
次に、制御部155は、電力出力部153がヒータ抵抗値測定電力をヒータ110に出力するように、電力出力部153を制御する。電力出力部153はヒータ抵抗値測定電力をヒータ110に出力し、抵抗値算出部191は、電力出力部153から出力されているヒータ抵抗値測定電力の電圧値と電流値の情報を基にヒータ抵抗値を算出する(Step41)。尚、ヒータ抵抗測定電力は、ヒータ110の抵抗を検出する上で十分な精度をもち、且つ、ヒータ110の加熱に寄与しない程度の微小電力である。
次に、温度想定値算出部193は、抵抗値算出部191が算出したヒータ抵抗値を基に、ヒータ110の温度の想定値を算出する(Step22)。
次に、比較判定部195は、ヒータ110の温度の計測値とヒータ110の温度の想定値とを比較し、温度の計測値と温度の想定値との差が所望する範囲内に収まっているか否かを判定する(Step23)。
比較判定部195が計測値と想定値との差が所望する範囲に収まっていないと判定した場合(Step23:No)、比較判定部195は、ヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方が故障していると判定し、判定結果を制御部155に出力する。制御部155は、この判定結果をうけて、例えばヒータ110と温度センサ120とを停止する。同時に、表示部197は、停止する旨の警告を表示する(Step24)。
比較判定部195が計測値と想定値との差が所望する範囲に収まっていると判定した場合(Step23:Yes)、比較判定部195は、ヒータ110と温度センサ120とは正常に動作していると判定し、Step13へ進む。
次に、制御部155は、温度取得部151が取得した温度と予め設定されている目標温度との差を算出する(Step13)。
次に、制御部155は、算出した差を基に、差が解消されるようなヒータ駆動電力を算出する(Step14)。
次に、制御部155は、制御部155によって算出されたヒータ駆動電力を電力出力部153がヒータ110に出力するように、電力出力部153を制御する。電力出力部153はヒータ駆動電力をヒータ110に出力し、ヒータ110は先端部10aの内部を加熱する(Step15)。その後、Step11へ戻る。
[効果]
このように本実施形態では、Step41において、ヒータ110の抵抗値を測定するためのヒータ抵抗値測定電力を、ヒータ110を加熱するためのヒータ駆動電力と異なる微小電力としている。このためヒータの抵抗値を測定するStepのタイムラグ等により、ヒータ110が加熱され、ヒータ110の温度が上昇してしまうことによる計測誤差を最小限に抑えることが可能となる。これにより、本実施形態では、高精度に、ヒータ110と温度センサ120との少なくとも一方が故障しているか正常に動作しているかを検出できる。
また本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。
10…挿入部、10a…先端部、100…曇り防止システム、110…ヒータ、120…温度センサ、150…制御ユニット、151…温度取得部、153…電力出力部、155…制御部、191…抵抗値算出部、193…温度想定値算出部、195…比較判定部、197…表示部。

Claims (10)

  1. 抵抗温度係数を有し、内視鏡挿入部の先端部の内部に配設され、前記先端部の前記内部に配設されている光学部材に発生する曇りを防止するために、前記先端部の前記内部を加熱する加熱部と、
    前記先端部の前記内部の熱量情報を計測する温度計測部と、
    前記温度計測部が計測した前記先端部の前記内部の前記熱量情報を基に、前記加熱部の駆動を制御する制御ユニットと、
    を具備し、
    前記加熱部の前記抵抗温度係数を基に前記加熱部の熱量情報を算出し、前記加熱部の前記熱量情報と前記先端部の前記内部の前記熱量情報とを比較し、前記加熱部の前記熱量情報と前記先端部の前記内部の熱量情報との差を所望の範囲外と判定した際に、前記加熱部を停止することを特徴とする内視鏡の曇り防止システム。
  2. 前記内視鏡が使用される前に、前記加熱部の前記抵抗温度係数を基に前記加熱部の前記熱量情報を算出し、比較と判定とを実施することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の曇り防止システム。
  3. 前記内視鏡が使用されている際において所望するタイミングにて、前記加熱部の前記熱量情報を基に前記加熱部の温度を算出し、比較と判定とを実施することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の曇り防止システム。
  4. 前記加熱部の前記熱量情報と前記先端部の前記内部の前記熱量情報とは、所望するタイミングにおける温度、または所望する期間における温度変化を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の内視鏡の曇り防止システム。
  5. 前記加熱部に供給する前記電力情報を基に、前記加熱部の前記熱量情報を補正することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の内視鏡の曇り防止システム。
  6. 前記内視鏡が使用される前に、前記先端部の前記内部の前記熱量情報を基に、前記加熱部の前記熱量情報を補正することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の内視鏡の曇り防止システム。
  7. 前記加熱部は、抵抗発熱体を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の内視鏡の曇り防止システム。
  8. 前記温度計測部は、サーミスタを有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の内視鏡の曇り防止システム。
  9. 曇り防止システムが判定結果を所望の範囲外と判定した際に、警告を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の内視鏡の曇り防止システム。
  10. 抵抗温度係数を有し、内視鏡挿入部の先端部の内部に配設されている光学部材に発生する曇りを防止するために、前記先端部の前記内部を加熱し、
    前記先端部の前記内部の熱量情報を計測し、
    計測した前記先端部の前記内部の前記熱量情報を基に、加熱の駆動を制御し、
    加熱の前記抵抗温度係数を基に加熱の熱量情報を算出し、加熱の前記熱量情報と前記先端部の前記内部の前記熱量情報とを比較し、加熱の前記熱量情報と前記先端部の前記内部の前記熱量情報との差を所望の範囲外と判定した際に、加熱を停止することを特徴とする内視鏡の曇り防止方法。
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