JP2014129486A - エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子、エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の製造方法、エレクトロウェッティングディスプレイ用インク及びエレクトロウェッティングディスプレイ - Google Patents

エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子、エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の製造方法、エレクトロウェッティングディスプレイ用インク及びエレクトロウェッティングディスプレイ Download PDF

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悠 長原
Takeshi Wakiya
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Abstract

【課題】耐光性を高めることができ、更にエレクトロウェッティングディスプレイ用インク中での分散性を高めることができるエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子を提供する。
【解決手段】本発明に係るエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子21は、基材粒子22と、基材粒子22内に含有されている染料とを有する。エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子21では、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されているか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロウェッティングディスプレイに用いられる染料含有粒子及び染料含有粒子の製造方法に関する。また、本発明は、上記染料含有粒子を用いたエレクトロウェッティングディスプレイ用インク及びエレクトロウェッティングディスプレイに関する。
近年、エレクトロウェッティング効果を利用したエレクトロウェッティングディスプレイ(以下、EWDと記載することがある)が注目されている。EWDは、対向している2つの基板間に、親水性液体と疎水性液体とを備える。上記疎水性液体は一般に、着色成分を含む。EWDでは、上記親水性液体と誘電率の高い疎水性界面とが電界により電気二重層を形成することによって、上記疎水性液体が疎水性界面からはじき出される。この結果、疎水性液体(オイル層)が移動して、透明部分などが露出することで、画像が表示される。
上記疎水性液体の一例として、下記の特許文献1には、染料とオイルとを含む組成物が開示されている。該組成物は、着色成分として上記染料を含む。上記染料の具体例としては、Sudan Red 500、Sudan Blue 673、及びSudan Yellow 172(BASF社製)が挙げられている。
WO2005/098524A1
特許文献1では、染料とオイルとを含む組成物を、EWD用インクとして用いている。染料は、一般的に耐光性及び耐熱性が低く、所謂、耐候性が低いという問題がある。このため、染料を含む上記組成物をEWD用インクとして用いると、染料が劣化して、EWDの表示画像の色相が変化するなどして、使用期間中にEWDの表示品質が悪くなることがある。特に、EWDが屋外に設置された場合に、EWDの表示品質の低下が大きな問題となることがある。
また、EWD用インクにおいて、従来の着色成分を疎水性液体中に分散させると、着色成分の分散性が低かったり、分散性を高めるために界面活性剤を多く用いなければならなかったりするという問題がある。EWD用インクにおいては、EWDの表示品質を良好にするためには、着色成分の分散性は高いことが望ましい。
本発明の主な目的は、耐光性を高めることができ、更にエレクトロウェッティングディスプレイ用インク中での分散性を高めることができるエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子及びエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の製造方法を提供することである。
本発明の限定的な目的は、エレクトロウェッティングディスプレイ用インク中での染料の溶出を抑えることができるエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子及びエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の製造方法を提供することである。
また、本発明の目的は、上記エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子を用いたエレクトロウェッティングディスプレイ用インク及びエレクトロウェッティングディスプレイを提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材粒子と前記基材粒子内に含有されている染料とを有し、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されているか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されている、EWD用染料含有粒子が提供される。
本発明に係るEWD用染料含有粒子のある特定の局面では、該EWD用染料含有粒子は、前記基材粒子と前記基材粒子内に含有されている前記染料とを有する染料含有粒子材料を用いて、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されるか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されるように、前記染料含有粒子材料を表面処理することで得られる。
本発明の広い局面によれば、基材粒子内に染料を含有させて、前記基材粒子と前記基材粒子内に含有されている前記染料とを有する染料含有粒子材料を得る工程と、前記染料含有粒子材料を表面処理することで、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されているか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されているEWD用染料含有粒子を得る工程とを備える、EWD用染料含有粒子の製造方法が提供される。
本発明の広い局面によれば、上述したEWD用染料含有粒子と、疎水性溶媒とを含む、EWD用インクが提供される。
本発明の広い局面によれば、対向している第1,第2の基板と、前記第1,第2の基板間において前記第1の基板側に配置された第1の液体と、前記第1,第2の基板間において前記第2の基板側に配置されたEWD用インクとを備え、前記EWD用インクが、上述したEWD用染料含有粒子と、疎水性溶媒とを含む、EWDが提供される。
本発明に係るエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子は、基材粒子と該基材粒子内に含有されている染料とを有し、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されているか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されているので、エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の耐候性を高めることができる。さらに、エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子のエレクトロウェッティングディスプレイ用インク中での分散性を高めることができる。
本発明に係るエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の製造方法は、基材粒子内に染料を含有させて、上記基材粒子と上記基材粒子内に含有されている上記染料とを有する染料含有粒子材料を得る工程と、上記染料含有粒子材料を表面処理することで、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されているか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されているエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子を得る工程とを備えるので、エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の耐候性を高めることができる。さらに、エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子のエレクトロウェッティングディスプレイ用インク中での分散性を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子を用いたエレクトロウェッティングディスプレイを模式的に示す断面図である。 図3は、図2に示すエレクトロウェッティングディスプレイの動作概念を説明するための模式的な断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(EWD用染料含有粒子)
本発明に係るエレクトロウェッティングディスプレイ(EWD)用染料含有粒子は、基材粒子と、該基材粒子内に含有されている染料とを有する。また、本発明に係るEWD用染料含有粒子は、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである第1の化合物により形成されているか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である第2の化合物により形成されている。言い換えれば、上記EWD用染料含有粒子は、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである第1の化合物により形成されている粒子表面を有するか、又は構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である第2の化合物により形成されている粒子表面を有する。上記構成原子の合計100質量%は、上記第1,第2の化合物を構成している原子の合計の100質量%である。上記第2の化合物の構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上である。上記第2の化合物において、炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である。
本発明に係るEWD用染料含有粒子は、上述した特定の原子構成を有する化合物により形成された粒子表面を有するので、基材粒子内に染料が含有されていても、EWD用染料含有粒子の耐候性を高めることができる。このため、EWDの表示画像の色相の変化などが生じ難く、使用期間中にEWDの表示品質を良好に維持できる。特に、EWDが屋外に設置されたとしても、EWDの表示品質の低下が生じ難い。
また、基材粒子に染料を含有させた粒子が、特定の上記粒子表面を有さない場合には、基材粒子に染料を含有させた粒子を疎水性溶媒中に分散させると、染料が疎水性溶媒中に溶出することがある。このため、疎水性溶媒が意図せずに着色することがある。この結果、使用期間中にEWDの表示品質が悪くなるという問題がある。一方で、染料の溶出を抑えるために、基材粒子中に含有されている染料の量を少なくすると、EWD用インクにおいて、染料含有粒子による隠蔽性が十分に得られない。EWD用染料含有粒子では、十分に着色しており、隠蔽性が十分に得られることが重要な要件の1つである。
これに対して、本発明に係るEWD用染料含有粒子では、特定の上記粒子表面が形成されているので、基材粒子内に染料が含有されていても、疎水性溶媒中に分散されたときに、染料が疎水性溶媒中に溶出し難い。このことによっても、使用期間中にEWDの表示品質を良好に維持できる。
また、基材粒子に染料を含有させた粒子が、特定の上記粒子表面を有さない場合には、染料は一般に極性基を有することから、基材粒子に染料を含有させた粒子の疎水性溶媒中での分散性が低くなる。
これに対して、本発明に係るEWD用染料含有粒子では、特定の上記粒子表面が形成されているので、粒子表面の疎水性を十分に高めることができる。従って、本発明に係るEWD用染料含有粒子をEWD用インクに用いることで、EWD用インク中でのEWD用染料含有粒子の分散性を高めることができる。なお、上記第2の化合物における炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比(質量(C)/(質量(O)+質量(N)+質量(S))が大きいほど、EWD用染料含有粒子の表面の疎水性が高くなる。
また、本発明に係るEWD用染料含有粒子では、染料を用いているので、染料を適宜選択することで、所望の色のEWD用インクを得ることができる。
図1に、本発明の一実施形態に係るエレクトロウェッティングディスプレイ(EWD)用染料含有粒子を模式的に断面図で示す。
図1に示すEWD用染料含有粒子21は、基材粒子22と、基材粒子22の表面上に配置されており、かつ粒子表面を構成している表面部23とを備える。表面部23は、表面層であることが好ましい。表面部23が、上記第1の化合物により形成されていることが好ましく、上記第2の化合物により形成されていることも好ましい。
上記EWD用染料含有粒子では、粒子表面が、上記第1の化合物により形成されていることが好ましく、上記第2の化合物により形成されていることも好ましい。
また、本発明に係るEWD用染料含有粒子では、EWD用インク中における界面活性剤の添加量が少量であっても、更にEWD用インク中に界面活性剤を添加しなくても、EWD用染料含有粒子の耐候性、耐染料溶出性及び分散性を高めることができる。EWD用インクにおいて界面活性剤を用いなかったり、界面活性剤の添加量を少なくしたりすることで、EWD用インクのEWD駆動応答性がより一層良好になる。
なお、本発明に係るEWD用染料含有粒子の粒子表面の全領域が、上記原子構成を有する化合物により形成された粒子表面でなくてもよい。上記EWD用染料含有粒子の粒子表面の全表面積のうち上記原子構成を有する化合物により形成された粒子表面の表面積は、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上である。上記原子構成を有する化合物により形成された粒子表面部分が大きいほど、EWD用染料含有粒子の耐候性が高くなり、EWD用染料含有粒子の表面の疎水性が高くなり、EWD用染料含有粒子の疎水性溶媒中での分散性が高くなる。
粒子表面を上述した原子構成とすることが容易であることから、上記染料含有粒子は、上記基材粒子と上記基材粒子内に含有されている上記染料とを有する染料含有粒子材料を用いて、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されるか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されるように、上記染料含有粒子材料を表面処理することで得られることが好ましい。
粒子表面を上述した原子構成とすることが容易であることから、上記EWD用染料含有粒子は、コアと、上記コアの表面を被覆しているシェルとを有することが好ましい。上記EWD用染料含有粒子は、コアシェル粒子であることが好ましい。上記コアが上記基材粒子であることが好ましい。上記コア内に、上記染料が含有されていることが好ましい。上記シェルが上記表面部であることが好ましい。
上記コアの表面の全領域が上記シェルにより被覆されていなくてもよい。上記コアの表面の全表面積のうち上記シェルにより被覆されている表面積は、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上である。上記シェルにより被覆されている部分が大きいほど、上記シェルに由来して、EWD用染料含有粒子の表面の疎水性が高くなる。さらに、上記シェルにより被覆されている部分が大きいほど、EWD用染料含有粒子の耐染料溶出性、耐候性及び分散性がより一層高くなる。
上記EWD用染料含有粒子の平均粒子径は、好ましくは20nm以上、より好ましくは40nm以上、好ましくは300nm以下、より好ましくは250nm以下である。上記平均粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、染料含有粒子による隠蔽性がより一層高くなり、かつ、インク中での染料含有粒子の分散性がより一層高くなり、インク中での染料含有粒子の流動性がより一層高くなる。
上記平均粒子径は、動的光散乱粒度分布計を用いて測定される体積基準での粒度分布において、積算値50%における粒径を意味する。
上記EWD用染料含有粒子の比重は、好ましくは3以下、より好ましくは2以下である。上記比重が上記上限以下であると、インク中での染料含有粒子の分散性がより一層高くなる。
EWD用染料含有粒子の分散性をより一層高める観点からは、上記EWD用染料含有粒子は、球状であることが好ましい。球状であるEWD用染料含有粒子の平均アスペクト比は1.5以下である。上記EWD用染料含有粒子の平均アスペクト比は1.5以下であることが好ましい。上記アスペクト比は、長径の短径に対する比(長径/短径)である。上記平均アスペクト比が上記上限以下であると、染料含有粒子による光の散乱が等方的になりやすく、より一層良好な表示画像が得られる。
以下、上記EWD用染料含有粒子を得る際に用いられる各成分を説明する。
[基材粒子]
上記基材粒子は、染料を含有可能であれば特に限定されない。上記基材粒子としては、有機粒子、金属を除く無機粒子及び有機無機複合粒子等が挙げられる。上記基材粒子は、有機粒子であることが好ましく、樹脂粒子であることが好ましい。上記樹脂粒子は、樹脂により形成されている。
上記有機粒子及び上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブタジエン、ブチレン、メチルペンテン等のオレフィン類及びその誘導体;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;フッ化ビニル;塩化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル等のビニルエーテル;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体;フタル酸等のジカルボン酸類;ジアミン類;ジアリルフタレート;ベンゾグアナミン;トリアリルイソシアネート等の重合性単量体用いた重合体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテル、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、アリル樹脂、フラン樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン、フッ素樹脂、ビニル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、(不)飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、糖、澱粉、セルロース、ポリペプチド等を主成分とする縮合体及び重合体等が挙げられる。上述した重合性単量体は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記有機粒子及び上記樹脂粒子を形成するための樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記有機粒子及び上記樹脂粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記有機粒子及び上記樹脂粒子を形成するための樹脂は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記基材粒子は、重合によりπ共役系重合体を形成する重合性化合物を用いて、上記重合性化合物を重合させることにより得られることも好ましい。上記重合性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記重合性化合物は、モノマー又は分子量が1,000以下であるオリゴマーであることが好ましい。上記オリゴマーの分子量は好ましくは500以下である。上記重合性化合物の具体例としては、フラン、ピロール、チオフェン、アセチレン及びそれらの誘導体等が挙げられる。上記誘導体は、フラン骨格、ピロール骨格、チオフェン骨格又はアセチレン骨格を有する。上記重合性化合物は、2〜4量体であってもよい。これら以外の重合性化合物を用いてもよい。
上記π共役系重合体の具体例としては、ポリフラン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン及びそれらの誘導体等が挙げられる。上記誘導体は、ポリフラン骨格、ポリピロール骨格、ポリチオフェン骨格又はポリアセチレン骨格を有する。これら以外のπ共役系重合体であってもよい。上記π共役系重合体は、上記重合性化合物を出発物質として用いて、酸化重合により得られた重合体であってもよい。
重合性と取扱い性とをより一層高める観点から、上記重合性化合物は、ピロール、ピロールの誘導体、チオフェン又はチオフェンの誘導体であることが好ましく、ピロール又はピロールの誘導体であることがより好ましい。
[染料]
上記染料としては、EWD用染料含有粒子に求められる適宜の色相を有する染料が用いられる。
上記染料としては、好ましくは有機溶媒に溶解する染料が挙げられ、アゾ系、アントラキノン系、トリアリルメタン系、フタロシアニン系、キノリン系、スチリル系、インドアニリン系、メチン系等の染料が挙げられる。
上記染料の具体例としては、一般的な染料であるSolvent Black 3、5、7、Solvent Yellow 16、Solvent Yellow 29、Solvent Yellow 33、Disperse Yellow 201、Solvent Orange 77、Solvent Red 19、122、130、233、Solvent Red 27、168、207、Disperse Violet 26、Solvent Bule 63、67、70、95、136、Solvent Blue 5,35,45等が挙げられる。
日本化薬社製の染料としては、Kayaset Black K−R、A−N、Kayalon Polyester Black S−200、EX−SF 300、G−SF、BR−SF、2B−SF 200、TA−SF 200、AUL−S、Kayaset Yellow K−CL、Kayalon Polyester Yellow 4G−E、Kayalon Polyester Light Yellow 5G−S、Kayaset Red K−BL、Kayacelon Red E−BF、SMS−5、SMS−12、Kayalon Polyester Red TL−SF、BR−S、BL−E、HL−SF、3BL−S200、AUL−S、Kayalon Polyester Light Red B−S200、Kayalon Polyester Rubine BL−S200、Kayaset Blue N、K−FL、MSB−13、Kayalon Polyester Blue BR−SF、T−S、Kayalon Polyester Light Blue BGL−S200、Kayalon Polyester Turq Blue GL−S200、Kayalon Polyester Blue Green FCT−S等が挙げられる。
オリエント化学工業社製の染料としては、Valifast Black 3806、3810、3820、Oil Black BS、BY、B−85、860、Water Yellow 6C、Valifast Yellow 1101、1105、3110、3120、4120、4126、Oplas Yellow 130、140、Oil Yellow GG−S、105、107、129、818、Water Red 27、Valifast Red 1306、1355、2303、3311、3320、Valifast Orange 3210、Valifast Brown 2402、Oil Red 5B、Oil Pink 312、Oil Brown BB、Valifast Blue 1601、1603、1605、2606、3806、3820、Oil Blue #15、#613、613、N14、BOS等が挙げられる。
住友化学工業社製の染料としては、Sumikaron Black S−BL、S−BF extra conc.、S−RPD、S−XE 300%、Sumikaron Yellow SE−4G、SE−5G、SE−3GL conc.、SE−RPD、Sumikaron Brilliant Flavine S−10G、Sumikaron Red E−FBL、E−RPD(E)、S−RPD(S)、Sumikaron Brilliant Red S−BF、S−BLF、SE−BL、SE−BGL、SE−2BF、SE−3BL(N)、Sumikaron Red E−FBL、E−RPD(E)、S−RPD(S)、Sumikaron Brilliant Red S−BF、S−BLF、SE−BL、SE−BGL、SE−2BF、SE−3BL(N)、Sumikaron Brilliant Blue S−BL、Sumikaron Turquoise Blue S−GL、S−GLFgrain等が挙げられる。
BASF社製の染料としては、Basacryl Black X−BGW、NaozaponBlack X−51、X−55、Neozapon Yellow 081、Lurafix Yellow 138等、Zapon Blue 807、Neozapon Blue 807、Lurafix Blue590、660等が挙げられる。
田岡化学工業社製の染料としては、Oleosol Fast Black AR、RL、Oleosol Fast Pink FB、Rhodamine A、B、B gran.、Oleosol Fast Yellow 2G、Oleosol Fast Blue ELN等が挙げられる。
保土谷化学工業社製の染料としては、Spilon Black BNH、MH special等が挙げられる。
ciba社製の染料としては、Orasol Black RLI、RL、CN、Oracet Yellow 8GF、GHS、Orasol Red G、Oracet Pink RP、Orasol Blue GL、GN、2R等が挙げられる。
三井東圧化学工業社製の染料としては、PS Yellow GG、MS Yellow HD−180、PS Red G、MS Magenta VP等が挙げられる。
バイエル社製の染料としては、Ceres Blue GN 01等が挙げられる。
住化カラー社製の染料としては、TS Yellow 118 cake、ESC Yellow 155、Sumiplast Yellow HLR、GC、TS Turq Blue 618、606、ESC Blue 655、660、Sumiplast BlueS、OA等が挙げられる。
また、特開2009−138189公報に例示されているピラゾールジスアゾ系染料や特表2012−503056に記載されているアントラキノン系、ナフトキノン系染料を用いることができる。
上記染料は、コア粒子の組成などによって適宜選択することができ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記基材粒子に染料を含有させる方法は特に限定されない。上記基材粒子に染料を含有させる方法としては、染料を含む溶液中に、上記基材粒子を浸漬させる方法、上記重合性単量体などにより基材粒子を作製する際に、反応液中に染料を添加する方法、基材粒子を構成する樹脂と上記染料を水溶性有機溶剤に溶解させた後、水を添加し乳化させる方法、基剤粒子を構成する樹脂と上記染料を疎水性有機溶剤に溶解させ、水中にてエマルジョンを形成させた後、有機溶剤を除去する方法(液中乾燥法)等が挙げられる。
上記基材粒子に含有させる染料の使用量は特に限定されない。上記基材粒子と上記染料との使用量を例示すると、上記基材粒子100質量部に対して、上記染料の使用量は好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、好ましくは200質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。
上記重合性化合物を重合させる際に、上記重合性化合物と上記染料との使用量は特に限定されない。上記重合性化合物と上記染料との使用量を例示すると、上記重合性化合物100質量部に対して、上記染料の使用量は好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上、好ましくは200質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。
[EWD用粒子表面形成材]
上記EWD用染料含有粒子は、上記染料が含有された基材粒子と表面形成材とを用いて得られることが好ましい。上記表面形成材はシェル形成材であることが好ましい。上記表面形成材の使用により、粒子表面を上述した原子構成とすることが容易である。上記表面形成材は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
EWD用染料含有粒子の耐候性、耐染料溶出性及び分散性を効果的に高める観点からは、上記EWD用染料含有粒子の粒子表面は、上記表面形成材により形成されていることが好ましく、上記表面部が、上記表面形成材により形成されていることが好ましい。上記EWD用染料含有粒子の粒子表面の化合物は、上記表面形成材に由来する化合物であることが好ましく、上記表面部を構成している化合物は、上記表面形成材により形成されていることが好ましい。EWD用染料含有粒子の耐候性、耐染料溶出性及び分散性を効果的に高める観点からは、上記EWD用染料含有粒子は、上記基材粒子と、上記基材粒子の表面を被覆している上記表面形成材に由来するシェルとを有することが好ましい。また、上記EWD用染料含有粒子は、上記染料を含有した粒子に由来するコアと、上記コアの表面を被覆している上記表面形成材に由来するシェルとを有することが好ましい。上記シェルが上記表面部であることが好ましい。
上記表面形成材の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等の長鎖状炭化水素、炭素数12〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの重合体、ジエン化合物の重合体及びその水添物、イソブテン・イソプレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソプレン共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、炭素数12〜18のアルキル基を有するアルキルビニルエーテルの重合体、α−オレフィンとアルキルビニルエーテルとの共重合体、及びα−オレフィンとジエン化合物との共重合体等が挙げられる。上記ジエン化合物としては、イソプレン及びブタジエン等が挙げられる。これら以外の表面形成材を用いてもよい。
EWD用染料含有粒子の分散性をより一層高める観点からは、上記表面形成材では、構成原子が炭素原子と水素原子とのみであるか、又は、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上であることが好ましい。上記表面形成材が、炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子とを含む場合には、上記表面形成材における炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比は5以上であることが好ましい。
EWD用染料含有粒子の分散性をより一層高める観点からは、上記表面形成材は、スチレン、イソプレン、イソブチレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種の重合成分の重合体、又は、炭素数12〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの重合体であることが好ましい。上記表面形成材は、スチレン、イソプレン、イソブチレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種の重合成分の重合体であることが好ましく、炭素数12〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの重合体であることも好ましい。上記スチレン、イソプレン、イソブチレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種の重合成分の重合体の構成原子が炭素原子と水素原子とのみであることが好ましい。上記炭素数12〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの重合体の構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であることが好ましい。上記炭素数12〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの重合体における炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比は5以上であることが好ましい。
EWD用染料含有粒子の分散性を効果的に高める観点からは、上記表面形成材は、有機高分子である表面形成材であることが好ましい。該有機高分子である表面形成材の重量平均分子量は好ましくは10,000以上、好ましくは1,000,000以下である。EWD用染料含有粒子の粒子表面を形成している上記有機高分子である表面形成材の重量平均分子量は上記下限以上及び上記上限以下であることが好ましい。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算での重量平均分子量を示す。GPC測定に用いるカラムとしては、昭和電工社製「Shodex LF−804」等が挙げられる。
上記EWD用染料含有粒子の粒子表面を上記表面形成材により容易に形成する観点からは、上記表面形成材は、後述する疎水性溶媒に可溶であることが好ましい。
上記基材粒子を表面処理する際に、上記表面形成材の使用量は特に限定されない。上記表面形成材の使用量を例示すると、上記基材粒子100質量部に対して、上記表面形成材の使用量は、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、好ましくは500質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。
上記重合性化合物を重合させる際に、上記表面形成材の使用量は特に限定されない。上記表面形成材の使用量を例示すると、上記重合性化合物100質量部に対して、上記表面形成材の使用量は、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、好ましくは500質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。
[疎水性溶媒]
上記EWD用染料含有粒子は、疎水性溶媒中で、上記基材粒子を表面処理することにより得られることが好ましく、疎水性溶媒中で、染料が含有されている基材粒子を表面処理することにより得られることが好ましい。
上記疎水性溶媒は水と相溶しない。水と相溶するか否かは、水100mLと溶媒100mLとを常温(23℃)で混合したときに、疎水性溶媒と水とが分離しているか否かで判断可能である。上記疎水性溶媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
水と相溶しないことから、上記疎水性溶媒のSP値は9以下であることが好ましい。疎水性の高い疎水性溶媒の使用により、分散性により一層優れたEWD用染料含有粒子が得られ、更にインク中での染料含有粒子の分散性がより一層高くなる。
上記SP値(溶解度パラメータ)は、Fedors法(R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14,147(1974))を用いて算出可能である。
上記疎水性溶媒の具体例としては、オクタン(SP値7.5)、ノナン(SP値7.5)、デカン(SP値7.6)、ウンデカン(SP値7.6)、ドデカン(SP値7.7)、トルエン(SP値8.8)及びキシレン(SP値8.8)等が挙げられる。これら以外の疎水性溶媒を用いてもよい。
上記基材粒子を表面処理する際に、上記基材粒子と上記疎水性溶媒との使用量は特に限定されない。上記基材粒子と上記疎水性溶媒との使用量を例示すると、上記基材粒子と上記疎水性溶媒との合計100質量%中、上記基材粒子の使用量は好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
[他の成分]
上記基材粒子を表面処理する際に、酸・塩基調整剤及び界面活性剤を用いてもよい。上記重合性化合物を重合させる際に、π共役系重合体のドーパント、酸・塩基調整剤及び界面活性剤を用いてもよい。
上記界面活性剤の具体例としては、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、及びアルキルベンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。
[EWD用染料含有粒子の製造方法]
本発明に係るEWD用染料含有粒子の製造方法は、基材粒子内に染料を含有させて、上記基材粒子と上記基材粒子内に含有されている染料とを有する染料含有粒子材料を得る工程と、上記染料含有粒子材料を表面処理することで、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されているか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されているEWD用染料含有粒子を得る工程とを備える。
EWD用染料含有粒子を形成する際に、上記表面形成材を用いてもよい。染料を含有するコア(粒子)を得た後、一段階又は多段階で、コアの表面を上記表面形成材などにより被覆してもよい。被覆方法としては、コアの表面に表面形成材を吸着させるコーティング法、コアの表面に表面形成材を化学的に結合させるグラフト反応法及びコアの表面から表面形成材を形成するモノマーを重合させるグラフト重合法等が挙げられる。
(エレクトロウェッティング用インク)
本発明に係るEWD用インクは、上述したEWD用染料含有粒子と、疎水性溶媒とを含む。上記疎水性溶媒は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記EWD用インクで使用可能な上記疎水性溶媒としては、上記基材粒子を表面処理する際に使用可能な上述した疎水性溶媒、並びに上記重合性化合物を重合させる際に使用可能な上述した疎水性溶媒と同様の溶媒が挙げられる。上記疎水性溶媒を用いて上記EWD用染料含有粒子を得た後、上記疎水性溶媒から上記EWD用染料含有粒子を取り出して、上記EWD用染料含有粒子を上記疎水性溶媒に分散させて、上記EWD用インクを得ることが好ましい。
上記EWD用染料含有粒子の分散性をより一層高めるために、上記EWD用インクは、界面活性剤を含んでいてもよい。但し、EWD用インクのEWD駆動応答性をより一層良好にする観点からは、上記界面活性剤の含有量は少ないほどよい。従って、上記EWD用インクは、界面活性剤を含まないか又は含み、かつインク100質量%中の界面活性剤の含有量が5質量%以下であることが好ましい。
上記EWD用インクで使用可能な上記界面活性剤としては、上記基材粒子を表面処理する際に使用可能な上述した界面活性剤、並びに上記重合性化合物を重合させる際に使用可能な上述した界面活性剤と同様の界面活性剤が挙げられる。
上記インク100質量%中、上記EWD用染料含有粒子の含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。上記EWD用染料含有粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、染料含有粒子による隠蔽性がより一層高くなり、かつ、インク中での染料含有粒子の流動性がより一層高くなるため、EWDのコントラストがより一層高くなる。
上記インク100質量%中、上記疎水性溶媒の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。上記疎水性溶媒の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、染料含有粒子による隠蔽性がより一層高くなり、インク中での染料含有粒子の分散性がより一層高くなり、かつインク中での染料含有粒子の流動性がより一層高くなる。
上記EWD用インクには、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線防止剤、有機分散剤及び界面活性剤等を添加してもよい。
(エレクトロウェッティングディスプレイ)
本発明に係るEWDは、対向している第1,第2の基板と、上記第1,第2の基板間において上記第1の基板側に配置された第1の液体と、上記第1,第2の基板間において上記第2の基板側に配置されたEWD用インク(第2の液体)とを備える。本発明に係るEWDでは、上記EWD用インクが、上述したEWD用染料含有粒子と、疎水性溶媒とを含む。
図2に、本発明の一実施形態に係るEWD用染料含有粒子を用いたEWDを模式的に断面図で示す。図3は、EWDの動作概念を説明するための模式的な断面図である。なお、図3では、説明に不要な部分の構成については図示を簡略化している。
図2に示すEWD1は、第1の基板11と、第2の基板12とを有する。第1,第2の基板11,12は、第1の液体13を介して対向するように配置されている。第1の液体13は、第1,第2の基板11,12の外周に沿って設けられたシール材17で区画される領域(セル)内に配置されている。
第1,第2の基板11,12間において、第1の基板11側に第1の液体13が配置されている。第1,第2の基板11,12間において、第2の基板12側にEWD用インク14が配置されている。
第1の液体13は、親水性液体である。第1の液体13は、EWD用インク14よりも親水性が高い。第1の液体13は、高表面エネルギー液体である。高表面エネルギー液体とは、EWD用インク14に対して、相対的に表面エネルギーが高い状態を有する液体である。EWD用インク14は、第1の液体13よりも疎水性が高い。EWD用インク14は、低表面エネルギー液体である。低表面エネルギー液体とは、第1の液体13に対して、相対的に表面エネルギーが低い状態を有する液体である。
第1の液体13のSP値が14以上であることが好ましい。EWD用インク14に含まれる疎水性溶媒のSP値が9以下であることが好ましい。
第1の基板11は、基材11Aと、コモン電極11Bとを有する。第2の基板12は、基材12Aと、TFT12Bと、配線部12Cと、平坦化膜12Dと、画素電極12Eと、コモン電極12Fと、絶縁膜12Gとを有する。
基材11A,基材12Aとしては、例えば、ガラス、樹脂成型体及びフィルム等の表示材のパネル基板として通常使用される基材が用いられる。
コモン電極11Bは透明電極であることが好ましい。コモン電極11Bを構成する材料として、例えばITO(スズドープ酸化インジウム)が用いられる。
第2の基板12において、セル側の内表面を構成する絶縁膜12Gの表面は、例えばフッ素樹脂の塗布及び熱処理などの公知の方法により、撥水化処理されている。
絶縁膜12G上には、画素壁15が形成されている。画素壁15は格子状に形成されており、第2の基板12上において複数の画素Gを区画している。1つの画素Gが1つのエレクトロウェテッィング(EW)素子16A,16B,16Cに対応している。
画素電極12E及びコモン電極12Fは、平坦化膜12D上に形成されており、コンタクトホール12Daを介してTFT12B及び配線部12Cに接続されている。また、画素電極12E及びコモン電極12Fは、各画素G内に一対ずつ配置されている。画素壁15で区画された領域内には、EWD用インク14が格納されている。画素壁15は、第1の液体13となじみの良い表面を有する。
画素電極12E及びコモン電極12Fを構成する電極材料として、ITOやAl等が用いられる。電極材料としてITOを用いた場合、EWD1は、第2の基板12の背面側に光源(図示せず)を備えた透過型のディスプレイとなる。また、電極材料としてAlを用いた場合、EWD1は、外光を電極表面で反射する反射型のディスプレイとなる。
このようなEWD1において、図3に示すように、画素電極12Eに所定の電圧EV(例えば30V)を印加すると、画素電極12Eと第1の液体13とを電極とし、絶縁膜12Gを誘電体とするキャパシタが形成される。この結果、絶縁膜12Gの分極により第1の液体13の高表面エネルギー基が静電作用で引きつけられる。この結果、画素電極12E上のEWD用インク14がコモン電極12F上に押しのけられ、形状が変化する。
このように電圧を印加することにより、画素G内のEWD用インク14を選択的にコモン電極12F上に移動させることができる。
なお、図2に示すEWDは一例にすぎず、EWDの構造等には適宜変形され得る。
以下、実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
染料含有コア粒子1(染料含有粒子材料):
メタクリル酸ブチル(共栄社化学社製)45質量部、ジメタクリル酸エチレングリコール(三菱レイヨン社製)5質量部及びエタノール10質量部に、Solvent Black 3(有本化学工業製)50質量部を均一に溶解させ、溶解液を得た。得られた溶解液を、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)1質量%を含むイオン交換水1000質量部に添加し、攪拌下、超音波ホモジナイザーUH−600(SMT社製)にて、乳化し、2000mL容量のセパラブルフラスコ内に入れた。
冷却管、三方コック及び攪拌翼を備えた4ツ口セパラブルカバーに、上記セパラブルルフラスコを設置し、次に、攪拌下、3時間窒素パージを行った後、75℃に昇温した。
昇温後、過硫酸カリウム(和光純薬工業社製)1.2質量部を溶解させたイオン交換水50質量部をセパラブルフラスコ内に入れ、重合を開始した。75℃で12時間重合させた後、室温に冷却し、重合を停止した。上述した操作により、染料含有コア粒子1を得た。得られた染料含有コア粒子1の平均粒径は60nmであった。
EWD用染料含有粒子1及びEWD用インク1:
得られた染料含有コア粒子1を遠心分離し、上澄みを除去した後、エタノールを添加し、超音波照射にて分散させた。この操作を2回繰り返し、固形分率2質量%の染料含有コア粒子1のエタノール分散液を得た。得られた染料含有コア粒子1のエタノール分散液50質量部に、スチレン−イソプレンブロックポリマー(クラレ社製)1質量部を含むトルエン50質量部を添加し、均一に攪拌した。更に、ウンデカン100質量部を添加した後、エバポレーションにより、エタノール及びトルエンを留去した。その後、遠心分離及びウンデカン分散工程を2回行い、固形分濃度を所定濃度に調整することにより、スチレン−イソプレンブロックポリマーにより形成された表面部(表面層)を有するEWD用染料含有粒子1を得て、かつ該EWD用染料含有粒子1がウンデカンに分散しているEWD用インク1(固形分率10質量%)を得た。得られたEWD用染料含有粒子1の平均粒子径は65nmであった。
(実施例2)
染料含有コア粒子2:
エタノール300質量部に、染料であるSolvent Black 3(有本化学工業製)10質量部を溶解させた。得られた染料溶解液に、ソープフリー乳化重合で得られたポリスチレン粒子(平均粒子径120nm)の水分散液(固形分10質量%)(積水メディカル社製)100質量部を添加し、均一に分散させた。イオン交換水600質量部を6時間かけて滴下した。上述した操作により、染料含有コア粒子2を得た。染料含有コア粒子2の平均粒子径は、150nmであった。
EWD用染料含有粒子2及びEWD用インク2:
得られた染料含有コア粒子2について、実施例1と同様の操作にて、EWD用染料含有粒子2及びEWD用インク2を得た。得られたEWD用染料含有粒子2の平均粒子径は155nmであった。
(実施例3)
スチレン−イソプレンブロックポリマーを、ポリメタクリル酸ドデシルに変更したこと以外は実施例1と同様の操作にて、EWD用染料含有粒子3及びEWD用インク3を得た。得られたEWD用染料含有粒子3の平均粒子径は65nmであった。
(実施例4)
実施例1において、ウンデカンに分散ししているEWD用染料含有粒子1を得た後で、再度遠心分離、トルエンを用いた再分散を行い、分散溶媒をトルエンに変更したこと以外は実施例1と同様にして、EWD用インク4を得た。
(比較例1)
実施例1で得られた染料含有コア粒子1(料含有粒子材料)を、EWD用染料含有粒子として用いた。このEWD用染料含有粒子2質量部を、疎水性溶媒であるウンデカン18質量部に添加し、撹拌して、EWD用インク5を得た。
(比較例2)
実施例1で用いた染料であるSolvent Black 3(有本化学工業製)をEWD用染料として用いた。このEWD用染料2質量部を、疎水性溶媒であるウンデカン18質量部に添加し、撹拌して、EWD用インク6を得た。
(評価)
(1)粒子表面の化合物の原子構成
得られたEWD用染料含有粒子及びEWD用染料粒子の粒子表面の原子構造は下記の方法により算出した。
[炭素原子、水素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子の元素分析]
得られたEWD用染料含有粒子を真空オーブンで24時間乾燥させた。その後、ジェイ・サイエンス・ラボ社製のマイクロコーダーJM10により、各原子の定量を行った。
[比重測定]
得られたEWD用染料含有粒子及びEWD用染料粒子を真空オーブンで24時間乾燥させた。その後、真比重測定装置(島津社製「AccuPyc1330」)により、測定を行った。
[粒径測定]
STEM用支持膜付マイクログリッド(ウルトラハイレゾリューションカーボン支持膜、応研商事社製)の上にマイクロピペットを用いてEWD用インクを滴下し、乾燥させた。日立ハイテクノロジーズ社製の走査型電子顕微鏡S−4800を用いて、STME機能を利用して、染料含有粒子で形成されたコアの粒径と得られたEWD用染料含有粒子の粒径とを測定した。
[リファレンス用染料含有粒子の合成と分析]
表面形成材を使用しないことを除いて、実施例及び比較例のEWD用染料含有粒子の製造方法と同様の方法により重合を行い、染料含有粒子を得た。得られた染料含有粒子の元素分析、比重測定及び粒径測定は、上記の方法により行った。
[粒子表面の化合物の原子構成の算出]
EWD用染料含有粒子の表面の化合物の元素X(原子X)の含有量(X)は、下記式で算出される。下記式において、M:EWD用染料含有粒子中の元素Xの含有量、m:リファレンス用染料含有粒子中の元素Xの含有量、G:EWD用染料含有粒子の比重、g:リファレンス用染料含有粒子の比重、R:EWD用染料含有粒子の粒径、r:EWD用染料含有粒子中の染料含有粒子で形成されたコアの粒径である。また、Xは、炭素、水素、酸素、窒素又は硫黄である。
Figure 2014129486
また、炭素原子の質量(含有量(C))の、酸素原子の質量(含有量(O))と窒素原子の質量(含有量(N))と硫黄原子の質量(含有量(S))との合計の質量に対する比は、下記式により算出される。
比=含有量(C)/(含有量(O)+含有量(N)+含有量(S))
粒子表面の化合物の原子構成を下記の基準で判定した。
[粒子表面の化合物の原子構成の判定基準]
A:粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである第1の化合物により形成されている
B:粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である第2の化合物により形成されている
C:A及びBの双方の判定基準に相当しない
(2)耐候性
作製直後のEWD用インクを、固形分0.01質量%に調整し、50mL容量のガラス容器に20ml入れた。耐候性試験機(CO.FO.ME.GRA社製SOLARBOX)を用いて、容器内のEWD用インクに、250W/mで疑似太陽光を7日間照射した。
照射前のEWD用インクと照射後のEWD用インクの吸光度を紫外可視分光光度計(島津製作所社製UV−mini1240)を用いて測定し、疑似太陽光の照射前後における吸光度の平均値の変化を算出し、耐光性を下記の基準で判定した。
[耐候性の判定基準]
○:照射後の吸光度の平均値が、照射前の95%以上を保持しており、耐光性に優れている
×:照射後の吸光度の平均値が、照射前の95%よりも低下しており、耐光性に劣る
(3)分散性1
作製直後のEWD用インクを、内径1cmの管状容器に高さ10cmとなるように入れて、24時間放置した。放置後のEWD用インクを観察して、分散性1を下記の基準で判定した。
[分散性1の判定基準]
○:透明な上澄みが発生していない
×:EWD用染料含有粒子又はEWD用染料粒子が沈降して、透明な上澄みが発生している
(4)分散性2
作製直後のEWD用インク5gと水5gとを20mLサンプル瓶に入れ、撹拌した後、放置した。放置後のEWD用インクを観察して、分散性2を下記の基準で判定した。
[分散性2の判定基準]
○○:72時間放置しても、疎水性溶媒と水との界面で、EWD用染料含有粒子又はEWD用染料粒子は凝集していない
○:24時間放置しても、疎水性溶媒と水との界面で、EWD用染料含有粒子又はEWD用染料粒子は凝集していないものの、72時間放置すると、疎水性溶媒と水との界面で、EWD用染料含有粒子又はEWD用染料粒子は凝集している
×:1時間放置すると、疎水性溶媒と水との界面で、EWD用染料含有粒子又はEWD用染料粒子は凝集している
(5)耐染料溶出性
作製直後のEWD用インクを、室温で24時間放置した。その後、遠心分離を行い、上澄み液を採取した。得られた上澄み液の着色の有無を観察し、耐染料溶出性を下記の基準で判定した。
[耐染料溶出性の判定基準]
○:染料が溶出しておらず、疎水性溶媒が着色していない
×:染料が溶出しており、疎水性溶媒が着色している
結果を下記の表1に示す。なお、実施例1〜3で得られたEWD用染料含有粒子は、粒子表面の全領域に表面形成材に由来するシェルを有するコアシェル粒子であった。また、実施例1〜3で得られたEWD用染料含有粒子の比重はいずれも、2以下であった。また、実施例1〜3で得られたEWD用染料含有粒子の平均アスペクト比はいずれも、1.5以下であった。下記の表1において、「−」は評価していないことを示す。
Figure 2014129486
なお、第1,第2の基板間に、第1の液体(親水性液体、高表面エネルギー液体)と、実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた各EWD用インクとを配置して、図2に示すEWDを得た。実施例1〜4で得られた各EWD用インクを用いたEWDでは、十分な隠蔽性が得られ、駆動時に良好な表示画像が得られることを確認した。これに対して、比較例1,3で得られたEWDでは、粒子の分散性が不十分なために、駆動時に良好な表示画像が得られなかった。また、実施例1〜4及び比較例1,2のEWDを屋外に設置して、30日間放置した。30日間放置後でも、実施例1〜4のEWDでは、良好な表示画像が得られることを確認した。これに対して、比較例1,2で得られたEWDでは、耐候性が低く、コントラストが低下したことを確認した。
1…エレクトロウェッティングディスプレイ(EWD)
11…第1の基板
12…第2の基板
13…第1の液体
14…エレクトロウェッティングディスプレイ(EWD)用インク
15…画素壁
16A,16B,16C…エレクトロウェッティング(EW)素子
17…シール材
21…エレクトロウェッティングディスプレイ(EWD)用染料含有粒子
22…染料含有粒子
23…表面部

Claims (7)

  1. 基材粒子と前記基材粒子内に含有されている染料とを有し、
    粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されているか、又は、
    粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されている、エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子。
  2. 前記基材粒子と前記基材粒子内に含有されている前記染料とを有する染料含有粒子材料を用いて、
    粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されるか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されるように、染料含有粒子材料を表面処理することで得られる、エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子。
  3. 請求項1又は2に記載のエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子と、疎水性溶媒とを含む、エレクトロウェッティングディスプレイ用インク。
  4. 対向している第1,第2の基板と、
    前記第1,第2の基板間において前記第1の基板側に配置された第1の液体と、
    前記第1,第2の基板間において前記第2の基板側に配置されたエレクトロウェッティングディスプレイ用インクとを備え、
    前記エレクトロウェッティングディスプレイ用インクが、請求項1又は2に記載のエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子と、疎水性溶媒とを含む、エレクトロウェッティングディスプレイ。
  5. 基材粒子内に染料を含有させて、前記基材粒子と前記基材粒子内に含有されている前記染料とを有する染料含有粒子材料を得る工程と、
    前記染料含有粒子材料を表面処理することで、粒子表面が、構成原子が炭素原子と水素原子とのみである化合物により形成されているか、又は、粒子表面が、構成原子の合計100質量%中の炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計が95質量%以上であり、かつ炭素原子の質量の酸素原子と窒素原子と硫黄原子との合計の質量に対する比が5以上である化合物により形成されているエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子を得る工程とを備える、エレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の製造方法。
  6. 請求項5に記載のエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の製造方法により得られるエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子と、疎水性溶媒とを含む、エレクトロウェッティングディスプレイ用インク。
  7. 対向している第1,第2の基板と、
    前記第1,第2の基板間において前記第1の基板側に配置された第1の液体と、
    前記第1,第2の基板間において前記第2の基板側に配置されたエレクトロウェッティングディスプレイ用インクとを備え、
    前記エレクトロウェッティングディスプレイ用インクが、請求項5に記載のエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子の製造方法により得られるエレクトロウェッティングディスプレイ用染料含有粒子と、疎水性溶媒とを含む、エレクトロウェッティングディスプレイ。
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