JP2014128413A - テニスボール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コアの中空部に、樹脂発泡体により形成された単一の球体からなる充填材が充填されているテニスボールとする。
【選択図】なし
Description
(1)コア内で充填材同士が接触することにより、熱が発生してボール性能に悪影響を与えたり、音が発生して打音が悪くなったりすることがない。
(2)充填材が単一球体状という簡単な形状であるため、予め作製した充填材をコア内に入れてコアを成形する場合に、充填材を容易に作製することができる。
(3)充填材が単一球体状という簡単な形状であるため、コア内に発泡材料を入れ、この発泡材料を発泡させることにより、充填材を容易に作製することができる。
公知の方法により、表1に示した単一球体状の充填材サンプルA〜Fを作製した。
・密度:直径5cmの球体として密度を計算した。
・反発弾性率:80cmの高さに単一球体状充填材の上端を合わせ、水平な床面に落下させて、1度目に跳ね返った上端の高さを%で表示した。
・硬度:100mm厚のテストブロックを直径200mmの円盤で総厚みの25%まで圧縮した際の応力を求めた。
表2に示すテニスボール1〜9を製造した。テニスボール1〜9のコアはゴムにより形成し、テニスボール1〜7のコアは同じゴムにより形成した。また、充填材を充填したテニスボールにおいては、コアの内面と充填材の外面とを接触させた。
・充填材を充填した非加圧テニスボール1〜6:前記充填材サンプルA〜Fを中空部に入れた状態でハーフシェル2個を貼り合わせ、これを加硫してコアを得た。その後、コアにフェルトを被覆してテニスボールを製造した。
・充填材を充填した加圧テニスボール7:前記充填材サンプルBを中空部に入れた状態でハーフシェル2個を貼り合わせ、これを加硫してコアを得た。この場合、加圧雰囲気中でコアを成形することで、コアの内圧を高めた。その後、コアにフェルトを被覆してテニスボールを製造した。
・充填材無しの加圧テニスボール8:ハーフシェル2個を貼り合わせ、これを加硫してコアを得た。この場合、加圧雰囲気中でコアを成形することで、コアの内圧を高めた。その後、コアにフェルトを被覆してテニスボールを製造した。
・充填材無しの非加圧テニスボール9:ハーフシェル2個を貼り合わせ、これを加硫してコアを得た。その後、コアにフェルトを被覆してテニスボールを製造した。
表1および表2の結果から、以下のことがわかった。
(ア)本実施例におけるテニスボールのコアはゴムからなるとともに、充填材はポリウレタン発泡体からなるため、充填材の密度は50〜100kg/m3であることが好ましい。この点で、充填材サンプルAの密度は30kg/m3であるため、充填材サンプルAを用いたテニスボール1はリバウンドが小さい。また、充填材サンプルDの密度は110kg/m3であるため、充填材サンプルDを用いたテニスボール4はボール重量が大きくなりすぎるとともに、リバウンドが小さい。
(イ)密度が50〜100kg/m3の範囲にある充填材サンプルB、C、E、Fを用いたテニスボール2、3、5、6、7は、ボール重量が適当であるとともに、リバウンドが大きいことがわかった。なお、コアがゴムからなり、充填材がポリウレタン発泡体からなる場合、充填材の密度は50〜100kg/m3であることが好ましいことは、種々の実験から得られた知見であるが、本実施例では、その実験結果の一部を示した。
(ウ)中空部を有する充填材サンプルFの密度は比較的大きいが、中空部を有するため充填材全体の質量は適当になり、ボール重量が適当になるとともに、リバウンドが大きくなることがわかった。なお、本発明における充填材では、2層以上の複数層構造の充填材に中空部を設けてもよい。
(エ)リバウンドは140cm以上であることが好ましいが、従来の通常の非加圧ボールであるテニスボール9はリバウンドが139cmであり、打ちづらさが生じるものであった。
テニスボール1〜9の実打評価を行った。その結果、充填材を充填した本発明の非加圧テニスボールは、充填材を充填していないテニスボールに較べて打感が良く、加圧テニスボールに近いものであった。充填材を充填した本発明の加圧テニスボールは、打感がさらに良いものであった。また、充填材を充填した本発明のテニスボールは、コア内で充填材同士が接触したり、充填材とコア内面とが接触したりすることにより、熱が発生してボール性能に悪影響を与えたり、音が発生して打音が悪くなったりすることがなかった。
Claims (7)
- 中空部を有するコアと、前記コアに被覆されたフェルトとを備えたテニスボールであって、前記コアの中空部に、樹脂発泡体により形成された単一の球体からなる充填材が充填されていることを特徴とするテニスボール。
- 前記コアの内面と前記充填材の外面とが接触していることを特徴とする請求項1に記載のテニスボール。
- 前記テニスボールは非加圧ボールであり、かつ、前記充填材は外層および内層を有する2層構造であるとともに、外層よりも内層の方が硬度が高いことを特徴とする請求項1または2に記載のテニスボール。
- 前記テニスボールは非加圧ボールであり、かつ、前記充填材は外層および内層を有する2層構造であるとともに、内層よりも外層の方が硬度が高いことを特徴とする請求項1または2に記載のテニスボール。
- 前記テニスボールは非加圧ボールであり、かつ、前記充填材は内部に中空部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のテニスボール。
- 前記充填材の密度は30〜200kg/m3であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のテニスボール。
- 前記コアはゴムからなるとともに、前記充填材はポリウレタン発泡体からなり、前記充填材の密度は50〜100kg/m3であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のテニスボール。
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JP2012287878A JP2014128413A (ja) | 2012-12-28 | 2012-12-28 | テニスボール |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220040537A1 (en) * | 2020-02-11 | 2022-02-10 | Wilson Sporting Goods Co. | Tennis ball having a thermoplastic core |
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-
2012
- 2012-12-28 JP JP2012287878A patent/JP2014128413A/ja active Pending
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