JP2014125896A - 内燃機関用イオン電流検出装置 - Google Patents

内燃機関用イオン電流検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】SI方式とHCCI方式を切り換えて運転できる内燃機関において、燃焼方式が今現在、SI方式なのかHCCI方式なのかを判定し、イオン電流検出回路の回路特性を各方式に適当なように切り換える。
【解決手段】SI方式とHCCI方式の両方式を選択して運転できる内燃機関用点火装置に組み付けられ、燃料燃焼後に得られるイオン電流を検出する際に、回路特性切換回路の発する指示信号を受け、SI方式時とHCCI方式時とでイオン電流検出に適当な回路特性に切り換えることのできるイオン電流検出装置20において、上記の回路特性切換回路は、点火コイルの一次電流をオン・オフするスイッチング素子に印加されているオン・オフ信号の周波数を判定する周波数判定回路50の判定結果により、現在SI方式での運転であるのかHCCI方式での運転であるのかを判定し、上記の指示信号を発するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車両に搭載される内燃機関の着火時期判定やその後の燃焼過程の制御のために燃焼状態を把握するべく、内燃機関の燃焼室内に突出的に設けた導電性のプローブと接地(一般に車両のシャシー・アース)との間に得られるイオン電流を検出する装置に関し、特に、ガソリンエンジンであっても通常の古典的なSI(Spark Ignition:火花点火)方式による燃料着火だけではなく、ディーゼルエンジンにおけると同様に、気筒(燃焼室)内での燃料圧縮による温度上昇によって化学反応を進行させ、圧縮上死点付近で圧縮された予混合気を自己着火させるHCCI(Homogeneous-Charge Compression Ignition:予混合圧縮点火)による燃焼方式も機関運転状況に応じて切り換え使用しようとする場合に、いずれの燃焼方式での運転時にも流用が可能な内燃機関用イオン電流検出装置を提供するに際しての改良に関する。
従来からも、内燃機関の点火装置、特に上述のSI方式、すなわち内燃機関の燃焼室内の燃料への着火タイミングでスイッチング素子をオフとすることで点火コイルの一次電流を遮断し、当該点火コイルの二次側に高電圧を発生させ、この高電圧により燃焼室内に設けた点火プラグの放電ギャップに放電火花を飛ばすことで燃料に着火する点火装置においては、燃焼室内での燃料燃焼(爆発)に伴い当該燃焼室内に発生する陽イオンをイオン電流として流して検出することで、現在の燃焼状態をリアルタイムに判別し、例えば失火やノッキングの対策を採る等の技術が提案されている。
そして、このための具体的なイオン電流検出装置としても、種々工夫が重ねられ、例えば下記特許文献1に認められるように、イオン電流検出用に専用の導電性プラグを設けるのではなく、点火プラグをイオン電流検出プローブとしても流用し、また、陽イオンをイオン電流として流して検出するために必要な電源も別途に設けるのではなく、点火プラグでの放電電流で充電されるコンデンサを当該放電電流経路に挿入して充電し、これをイオン検出用電源として利用するものがある。因みに、イオン電流はイオン電流検出プローブがどの位置にあっても、少なくとも相似の経時的検出波形プロファイルが得られることが分っている。それ故に、点火プラグをイオン電流検出プローブとして流用しても何等問題は生じない。
一方、近年では、SI方式に比し、より効率が良く、窒素酸化物等の排出も少ないHCCI方式により燃料着火を行うガソリンエンジンの提供が待望されている。しかし、HCCI方式では、そもそも燃料の自己着火によっての燃焼開始であるため、直接にその燃焼開始タイミング(SI方式での点火タイミングに相当)を外部から制御することはできない。そのため、HCCI方式ではましてや、上述のイオン電流検出によって燃焼状態を確実に把握することが重要、と言うよりも、略々必須の要件となってくる。
ところが、これを満たすためには、さらに二つの問題に就き考慮せねばならない。一つは、種々の運転状況を考えると、HCCI方式のみで全燃焼領域をカバーするガソリンエンジンの提供は難しいということである。SI方式も混在させ、車両運転状況に応じて切り換え使用するエンジンとする必要があるとされている。そして、これを甘受せねばならないとすると、二つ目の問題が生起する。
すなわち、燃焼開始にHCCI方式とSI方式を選択使用するガソリンエンジンが提供される場合にも、もちろん、イオン電流検出装置はSI、HCCIのいずれの燃焼方式でも流用できるものであることが望ましい。換言すれば、各方式専用に一つずつ組むことは、商品として市場に提供されることを思うと、おおよそ考えられない。しかし、燃焼室内における燃焼ガスの特性によって、HCCI方式時のイオン電流値はSI燃焼時に比べて極めて小さくなることが分っている。SI方式時には化学電離、熱電理に伴うイオン電流となるのに対し、HCCI方式時には略々化学電離にのみ支配されることがこうした電流レベル差の現れる要因の一つである。こうしたことから、同一のイオン電流検出回路の固定的な回路特性で両燃焼方式のいずれであっても同様の検出感度をもってイオン電流を検出することはできない。高感度な検出回路とすると、SI方式時には感度が高過ぎて測定不能になったり、逆にSI方式時に最適な感度の検出回路とすると、HCCI方式時には大幅な感度不足に陥り、やはり測定不能になるか、著しく精度が落ちたりする。従って、SI方式時とHCCI方式時とでイオン電流検出回路の回路特性をそれぞれに最適な特性(実質的には最適な実効検出感度)に切り換える手段が必要となる。実際、回路特性を切り換え得るイオン電流検出回路自体は既に従前から提案がある。
特開平4-194367号公報
しかし、何をもって今現在、SI方式であるのかHCCI方式であるのかを判断し、イオン電流検出回路に回路特性の切り換え指示を出すのかという点については、従前の提案には欠点が認められた。例えば、従前に提案されていた手法では、本発明実施形態を説明する際に用いる図1に仮想線で併記し、後に改めて説明するように、例えば車両搭載のエンジン制御ユニット(ECU:Engine Contorol Unit)から得られる外部信号で回路特性を切り換えるか、イオン電流検出回路の出力をフィードバックして、当該出力の大きさから、今、燃焼方式はどの方式にあるかを判断し、回路特性を切り換えていた。これはいずれも望ましいとは言えない。前者の場合には当該外部信号送信のための信号線路や端子等、別途な部材が増え、コスト的、スペース的に不利になってしまうし、後者の場合には、実際にその時に設定されている検出感度と得られた出力の大きさとの兼ね合いからの判断が必要なため、燃焼方式がいずれにあるかによっては誤判断を招く場合があった。
本発明は、この課題を解消するため、内燃機関における燃焼方式が今現在、SI方式なのかHCCI方式なのかを確実に判定し、イオン電流検出回路に正確に回路特性の切り換え指示を発することができると共に、既存の配線経路を利用することも可能な内燃機関用イオン電流検出装置を提供せんとするものである。
本発明は上記目的を達成するため、
内燃機関の燃焼室内の燃料への着火タイミングでスイッチング素子をオフとすることで点火コイルの一次電流を遮断し、当該点火コイルの二次側に高電圧を発生させ、この高電圧により燃焼室内に設けた点火プラグの放電ギャップに放電火花を飛ばすことで燃料に着火するSI方式と、放電火花を発生させることなく、燃料圧縮による温度上昇によって燃料を自己着火させるHCCI方式の両方式を選択して運転できる内燃機関用点火装置に組み付け得るイオン電流検出装置であって;
燃料燃焼後に燃焼室内に生じる陽イオンをイオン電流として流すために必要なイオン電流検出用電源として、SI方式での運転時には放電火花の生成に伴う放電電流で充電される一方、HCCI方式での運転時には、上記のスイッチング素子をDC-DCコンバータのスイッチング素子として所定の周波数でオン・オフさせ、点火コイルの二次側に放電火花を生じさせない電圧範囲の出力が生じるようにしながら点火コイルをDC-DCコンバータのスイッチングトランスとして利用し、これにより当該点火コイルの二次側に現れるパルス電圧出力を整流ダイオードによって整流したDC-DCコンバータ出力電流によって充電される電源コンデンサと;
上記のイオン電流を検出する際に、回路特性切換回路の発する指示信号を受け、SI方式時とHCCI方式時とでそれぞれの方式時においてイオン電流検出に適当な回路特性に切り換えることのできるイオン電流検出回路と;
を有し、上記の回路特性切換回路は、点火コイルの上記一次電流をオン・オフするスイッチング素子に印加されているオン・オフ信号の周波数を判定する周波数判定回路の判定結果により、現在SI方式での運転であるのかHCCI方式での運転であるのかを判定し、上記の指示信号を発すること;
を特徴とする内燃機関用イオン電流検出装置を提案する。
上記の基本構成を満たした上で、本発明ではまた、その下位構成として、上記のイオン電流検出回路が、イオン電流を電圧次元に変換するイオン電流検出用抵抗回路と、当該変換されたイオン電流検出電圧を増幅する増幅回路とを含み、回路特性切換回路の指示信号を受けてのイオン電流検出回路の回路特性の切り換えは、(a)上記電源コンデンサの充電電圧,(b)上記イオン電流検出用抵抗回路の回路定数,(c)上記増幅回路の増幅度,のいずれか一つ、またはいずれか二つ、あるいは全てを切り換えることでなされることを特徴とする内燃機関用イオン電流検出装置も提案する。
さらに、本発明は、上記の下位構成におけるイオン電流検出装置において、電源コンデンサの充電電圧は、当該電源コンデンサに並列になったツェナ・ダイオード回路のツェナ電圧により制御し、上記の周波数判定回路によるSI方式での運転であるのかHCCI方式での運転であるのかの判定結果に応じ、回路特性切換回路が回路特性の一つとしての当該ツェナ電圧を切り換える指示信号を発する構成を提案する。
また、上記の抵抗回路の回路定数の切り換えに関しても、上記の周波数判定回路によるSI方式での運転であるのかHCCI方式での運転であるのかの判定結果に応じ、回路特性切換回路が上記回路特性の一つとしてのイオン電流の流れる経路の抵抗値を切り換える指示信号を発するように構成することも提案する。
上記の増幅器に関しても、これを演算増幅器により構成し、上記の周波数判定回路によるSI方式での運転であるのかHCCI方式での運転であるのかの判定結果に応じ、回路特性切換回路が回路特性の一つとしての当該演算増幅器の帰還抵抗値を切り換えることで増幅度を切り換える指示信号を発する構成を提案する。
本発明によると、SI方式時なのかHCCI方式時なのかの誤判定のおそれもなく、ECUでの燃焼方式切り換えのタイミングと完全に同期して、イオン電流検出回路のイオン電流検出に係る回路特性をSI方式時、HCCI方式時の各方式に適当な回路特性に自動的に切り換えることができ、また、外部からの切り換え信号を必要とせず、別途な配線や端子類も不要とし得るので、小型化、低コスト化を果たせる。
本発明による内燃機関用イオン電流検出装置の望ましい一実施形態の概略構成図である。
図1には本発明の望ましい一実施形態における内燃機関用イオン電流検出装置の概略構成が示されている。
本イオン電流検出装置の組込まれる内燃機関用点火装置は、SI方式での運転時には古典的な一次電流遮断式の放電点火装置として動作するように組まれた点火装置に組み付けることのできるもので、燃焼室内に配された点火プラグの放電ギャップgにて燃料着火用放電火花が飛ぶときの放電電流の経路中にイオン電流検出回路20を挿入して用いることができる。なお、SI方式での着火メカニズム、HCCI方式での着火メカニズム、そしてそれぞれの場合におけるイオン電流検出メカニズム自体は従前から公知となっているもので良く、本発明がこの基本メカニズムまでを変更するものではない。換言すれば、ここで述べる本発明イオン電流検出装置は、着火動作、及びイオン電流検出に係る主体部分であるイオン電流検出回路20の動作に関しては、類似の動作をなす図示以外の他の回路構成にも適用できる。
図示の点火装置がまずは古典的なSI方式で動作する場合には、点火コイル10の一次巻線11において、図示しない車両搭載のバッテリVbに接続することで流れている一次電流が、これも図示しないが昨今の車両には略々必ず搭載されているECUからの点火信号Siによりスイッチング素子13がオフとなることで遮断されると、点火コイル二次巻線12に高電圧が発生し、燃焼室内に設けられている放電ギャップgを形成する一方の電極、図示の場合は通常シャシー・アースとなる方のグラウンド電極から放電ギャップg、点火コイル二次巻線12、ダイオード31、イオン電流検出回路20中のイオン電流検出用電源となるコンデンサ21(以下、単に電源コンデンサ)、順方向ダイオード25を介してグラウンドに戻る放電電流が流れ、これにより放電ギャップgに生じる点火火花で燃料(ガソリン)に着火し、燃料を燃焼(爆発)させる。そして、この時の放電電流により、上記の電源コンデンサ21が充電される。もっとも、このSI方式での燃焼時には、上述のダイオード31は放電電流に対し単に順方向に入ったダイオードとして挿入されているだけである。しかし、下記のHCCI方式での燃焼時には、点火コイル10をDC-DCコンバータのスイッチングトランスとして流用するために、このダイオード31は当該DC-DCコンバータの整流回路30中に備える整流ダイオード31として機能し、電源コンデンサ21を充電する。電源コンデンサ21とグラウンド間に挿入された放電電流に関しての順方向ダイオード25は、後述のように、イオン電流が流れるときには逆方向ダイオードとなって、後述するイオン電流検出用抵抗回路の方を確実に流れるようにするものであり、また、グラウンド側から見て順方向となるダイオード32は、この種の点火装置に通常設けられている通り、点火コイル二次巻線の励磁電流リセット用ダイオードである。
上述のSI方式時と異なり、HCCI方式での燃焼時には、当然のことながら、放電電流が流れないために、これにより電源コンデンサ21を充電することはできない。そこで、これは従来からも工夫されている通り、点火コイル10の一次電流をオン・オフするスイッチング素子13をDC-DCコンバータのスイッチング素子として所定の周波数でオン・オフさせ(図中、この駆動信号波形を記号Sdで示した)、上記点火コイルの二次側に上記放電火花を生じさせない電圧範囲(一般に数百ボルト程度)の電圧出力が生じるようにしながら当該点火コイル10をDC-DCコンバータのスイッチングトランスとして利用する。これにより当該点火コイル二次側には適度な電圧範囲のパルス電圧出力が現れるので、これを整流ダイオード31で整流して電源コンデンサ21を充電する。このとき、放電ギャップgは開放状態にあるが、点火コイル二次巻線間迄の配線経路中には浮遊容量も見込まれるため、十分な充電電荷流を確保できる。
イオン電流検出回路のイオン電流検出に係る回路特性の一つとして、電源コンデンサ21の充電電圧をどの程度にするかということがあるが、これは、SI方式での燃焼時にはHCCI方式での燃焼時に必要なそれに比べ、相対的に低くて良い。既述のように、イオン電流値がHCCI方式時に得られるそれに比し、相対的にはかなり大きいからである。どちらか一方の方式用に充電電圧を固定してしまっては、他方の方式時に上手く行かない。そこで、SI方式での燃焼時には、電源コンデンサ21に充電電圧制御回路として一般にツェナ・ダイオード回路が並列に接続され、そのツェナ電圧がSI方式時には相対的に低くなるように、HCCI方式時には高くなるようにされる。
ツェナ・ダイオード回路の具体的な回路構成は種々あるが、例えば図示の場合にはツェナ・ダイオード回路は一対の直列なツェナ・ダイオードz1,z2から構成され、SI方式時には一方のツェナ・ダイオードz1のみが電源コンデンサ21に並列に入って充電電圧を相対的に低い電圧値に留めるように、回路特性切換回路40からの指示信号S1で接点C1が閉成することで他方のツェナ・ダイオードz2が短絡されるようになっている。逆に、HCCI方式時には接点C1が開放され、両ツェナ・ダイオードz1,z2が直列になった相対的に高いツェナ電圧にて電源コンデンサ21の充電電圧が高められるように制御される。接点C1は、後述の他の接点C2,C3に就いても同様のことが言えるが、リレー等の電気機械的接点であっても良いし、半導体スイッチング素子を利用してのソリッドステートな接点であっても良い。
別な見方をすると、回路特性の一つとしての電源コンデンサ21の充電電圧を切り換えると言うことは、実質的にSI方式時とHCCI方式時とでイオン電流検出回路20の“実効検出感度”を切り換えていることにもなる。つまり、実効感度切換手段である回路特性切換手段の一つの具体例が、この場合はツェナ・ダイオードz1,z2で構成された電源コンデンサ21の充電電圧切換手段であるとも言える。なお、充電電圧制御回路をこのようにツェナ・ダイオードz1,z2を利用して組む場合にも、それらを直列にするのではなく、ツェナ電圧が互いに高低に異なるものを並列に設けて、接点切り換えにより、SI方式時には低いツェナ電圧の方を、HCCI方式時には高いツェナ電圧の方を選択するように構成しても良いし、それぞれのツェナ・ダイオードz1,z2が実際には複数のツェナ・ダイオードから構成されていても良い。
上述のようにして、SI方式時にもHCCI方式時にも電源コンデンサ21が十分な電源電圧にまで充電されていれば、既述のように、燃焼に伴い燃焼室内に陽イオンが発生すると、電源コンデンサ21の当該電源電圧により放電電流とは逆方向にイオン電流が流れる。そしてこのイオン電流は図示の場合、ダイオード22を介し、一方がやはり接点C2により選択的に短絡される一対の直列な抵抗器R1,R2から成る抵抗回路中を流れ、バイパス抵抗器33を介して点火コイル二次巻線12側に流れて行くので、これに伴い、図示構成の場合には演算増幅器により構成されている増幅回路23の入力インピーダンスとの分圧回路の回路定数に応じてイオン電流は電圧次元に変換、検出される。
ここで、SI方式での燃焼時にはHCCI方式での燃焼時に必要なそれに比べ、イオン電流はかなり大きいので、このイオン電流経路に直列に入った抵抗回路の抵抗値は相対的に小さくて良いため、SI方式での燃焼時には、やはりイオン電流検出回路20のイオン電流検出に係る回路特性の一つとしての当該抵抗回路の回路定数、この場合は抵抗値は相対的に小さくなるように切り換えられる。
この抵抗回路の構成も種々考えられるが、図示の場合のように、一対の抵抗器R1,R2から構成した場合には、SI方式時にはその一方R1のみがイオン電流経路に直列に入って抵抗値を相対的に小さくするように、回路特性切換回路40からの指示信号S2により他方の抵抗器R2は接点C2が閉成することで短絡されるようになっている。逆にHCCI方式時には接点C2は開放され、一対の抵抗器R1,R2の加算抵抗値が選択され、電圧次元に変換されるイオン電流検出信号の値を十分な値に保つべくされる。先と同様に、一対の抵抗器R1,R2により抵抗回路を組む場合にも、それらを抵抗値が大小に異なるものを並列に設けて、接点切り換えにより、SI方式時には低い抵抗値の方を、HCCI方式時には高い抵抗値の方を選択するように構成しても良いし、それぞれの抵抗器R1,R2が実際には複数の抵抗器から構成されていても良い。
いずれにしても、イオン電流検出用抵抗回路(R1,R2)の回路定数を切り換えると言うこともまた、実質的にSI方式時とHCCI方式時とでイオン電流検出回路20の“実効検出感度”を切り換えていることにもなる。つまり、実効感度切換手段でもある回路特性切換手段のもう一つの具体例が、抵抗回路の抵抗値切換手段であるということになる。
抵抗回路により電圧次元に変換されたイオン電流検出電圧は増幅回路23により増幅されて出力され、図示しないECU等に与えられて燃焼状態の把握に用いられるが、SI方式時におけると同様、HCCI方式時における場合にも十分な出力となるようにするためには、その増幅度を大小間で切り換えるのがよい。もちろん、HCCI方式時には大きな増幅度が必要になる。図示の場合には、増幅回路23は演算増幅器により構成され、その増幅度を決める帰還抵抗値が回路特性切換回路40からの指示信号S3により切り換えられるように構成されている。
図示の場合、当該帰還抵抗回路は互いに並列になった一対の抵抗器R3,R4により構成され、SI方式時には過度な出力電圧とならないように相対的に増幅度を下げるために、回路特性切換回路40からの指示信号S3により接点C3が閉成され、抵抗器R3,R4の合成並列抵抗値で相対的に帰還抵抗値を小さくし、相対的に増幅度を下げ、逆にHCCI方式時には接点C3が開放されて抵抗器R4のみで帰還抵抗回路を構成させ、増幅度を高めるようにされている。ここでも先と同様に、一対の抵抗器R3,R4により抵抗回路を組む場合にも、それらを抵抗値が大小に異なるものを並列に設けて、接点切り換えにより、SI方式時には低い抵抗値の方を、HCCI方式時には高い抵抗値の方を選択するように構成しても良いし、それぞれの抵抗器R1,R2が実際には複数の抵抗器から構成されていても良い。
ここでも、イオン電流検出回路20にあってイオン電流検出に係る回路特性の一つとしての増幅回路の増幅度を切り換えると言うことはまた、実質的にSI方式時とHCCI方式時とでイオン電流検出回路20の“実効検出感度”を切り換えていることでもある。
こうしたことから、上述してきた所では、実効的にイオン電流検出感度を切り換える回路特性切換手段については三つが示された。(a) 電源コンデンサ21の充電電圧を切り換えるか、(b) イオン電流検出用抵抗回路の回路定数を切り換えるか、(c) 増幅回路の増幅度を切り換えるかの三つである。しかし実際には、これらの手段(a),(b),(c)を全て必ず用いねばならないという制約はない。どれか一つ、またはいずれか二つのみであっても良い場合がある。本発明はそうした場合も含んでいる。さらに、他の回路特性切換手段が構成できるならば、そのような場合にも、本発明構成は適用することができる。要するに、イオン電流を検出する際に、回路特性切換回路40の発する指示信号(S1,S2,S3)を受けてSI方式時とHCCI方式時とでそれぞれに適当な回路特性に切り換えることのできるイオン電流検出回路があるならば、その回路特性の切り換え判断のための本発明構成、特に下記に述べるその時々の燃焼方式判定のための構成はそうしたイオン電流検出回路にも等しく適用できると言うことである。
本発明で特に着目しているのは、回路特性切換回路40が、如何なる情報に基づいて切換のための指示信号(S1,S2,S3)を発するかである。本発明に至る以前で考えられた手法は、先に少し触れたが、図1中に仮想線で示すように、まず一つには、車両搭載のエンジン制御ユニット(ECU:Engine Contorol Unit)から外部信号Stを回路特性切換回路40に与え、これにより回路特性の切換指示(切換信号S1〜S3)を発せさせる手法である。しかし、これでは外部信号Stの送信のための信号線路や端子等、別途な部材が増え、コスト的、スペース的に不利になってしまう。
また、イオン電流検出回路20の出力、この場合は演算増幅器23の出力の一部をフィードバックして、レベル判定回路70でその時々の当該出力の大きさから、今、燃焼方式はどの方式にあるかを判断し、回路特性切換回路40に切換信号送出指令を出す手法も提案されていた。この構成にすれば、外部からの信号用に別途配線や端子は必要なく、点火装置周りやイオン電流検出回路と一体のモジュール化もできるため、低コスト、小型化が可能となりはするが、イオン電流検出出力そのものによって判断しているために、燃焼状態によっては実際の燃焼方式と回路設定の間にズレが生じて正確な燃焼制御を行えないおそれが高かった。
そこで、本発明では、点火コイル10の一次電流を選択的に遮断するスイッチング素子13に印加される駆動信号の周波数に着目した。すなわち、電流遮断型点火装置として機能すべきSI方式時には、当該スイッチング素子13に印加される点火信号Siとしてのオン・オフ信号はせいぜい最高でも数百Hzにしかならないのに対し、HCCI方式時に点火コイル10をDC-DCコンバータのスイッチングトランスとして利用する場合には、その一次電流を断続するためにスイッチング素子13に印加される駆動信号Sdの周波数は通常、数KHzから数十KHzと、SI方式時とは大きく異なる周波数となる。
この知見に基づき、本発明ではスイッチング素子13に印加されているオン・オフ信号の周波数を判定する周波数判定回路50を設け、その判定結果により、回路特性切換回路40からSI方式であるならばそれに適した回路特性に、HCCI方式であるならばやはりそれに適した回路特性になるように、切り換えのための指示信号(S1,S2,S3)を発するようにした。周波数がSI方式時とHCCI方式時とでこれだけ異なっていれば、その時々の燃焼方式がいずれであるのかに関し、まず誤判定のおそれはない。
また、当該周波数判定回路50は実際の装置構成上は周辺モジュールと一体化でき、別途な配線や端子類は不要となって小型化、低コスト化を果たせるし、ECUでの燃焼切り換えのタイミングと完全に同期してイオン電流検出回路の特性を自動的にその時々で望ましい特性に切り換えることができる。
以上、本発明装置の望ましい実施形態例につき説明したが、本発明の要旨構成に即する限り、任意の改変は自由である。
10 点火コイル
11 点火コイル一次巻線
12 点火コイル二次巻線源
13 スイッチング素子
20 イオン電流検出回路
21 電源コンデンサ
23 増幅回路(演算増幅器)
30 整流回路
31 整流ダイオード
40 回路特性切換回路
50 周波数判定回路
g 放電ギャップ
z1,z2 ツェナ・ダイオード
R1,R2,R3,R4 抵抗器
S1,S2,S3 回路特性切り換えのための指示信号
C1,C2,C3 接点
Si 点火信号
Sd DC-DCコンバータ駆動信号

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃焼室内の燃料への着火タイミングでスイッチング素子をオフとすることで点火コイルの一次電流を遮断し、該点火コイルの二次側に高電圧を発生させ、該高電圧により上記燃焼室内に設けた点火プラグの放電ギャップに放電火花を飛ばすことで燃料に着火するSI方式と、該放電火花を発生させることなく、燃料圧縮による温度上昇によって燃料を自己着火させるHCCI方式の両方式を選択して運転できる内燃機関用点火装置に組み付け得るイオン電流検出装置であって;
    燃料燃焼後に上記燃焼室内に生じる陽イオンをイオン電流として流すために必要なイオン電流検出用電源として、上記SI方式での運転時には上記放電火花の生成に伴う放電電流で充電される一方、上記HCCI方式での運転時には、上記スイッチング素子をDC-DCコンバータのスイッチング素子として所定の周波数でオン・オフさせ、上記点火コイルの二次側に該放電火花を生じさせない電圧範囲の出力が生じるようにしながら該点火コイルをDC-DCコンバータのスイッチングトランスとして利用し、これにより該点火コイルの二次側に現れるパルス電圧出力を整流ダイオードによって整流したDC-DCコンバータ出力電流によって充電される電源コンデンサと;
    上記イオン電流を検出する際に、回路特性切換回路の発する指示信号を受け、上記SI方式時と上記HCCI方式時とでそれぞれの方式時においてイオン電流検出に適当な回路特性に切り換えることのできるイオン電流検出回路と;
    を有し、上記回路特性切換回路は、上記点火コイルの一次電流をオン・オフする上記スイッチング素子に印加されているオン・オフ信号の周波数を判定する周波数判定回路の判定結果により、現在、上記SI方式での運転であるのか上記HCCI方式での運転であるのかを判定し、上記指示信号を発すること;
    を特徴とする内燃機関用イオン電流検出装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関用イオン電流検出装置であって;
    上記イオン電流検出回路が、上記イオン電流を電圧次元に変換するイオン電流検出用抵抗回路と、該変換されたイオン電流検出電圧を増幅する増幅回路とを含み、上記回路特性切換回路の上記指示信号を受けての上記イオン電流検出回路の上記回路特性の切り換えは、(a)上記電源コンデンサの充電電圧,(b)上記イオン電流検出用抵抗回路の回路定数,(c)上記増幅回路の増幅度,のいずれか一つ、またはいずれか二つ、あるいは全てを切り換えることでなされること;
    を特徴とする内燃機関用イオン電流検出装置。
  3. 請求項2記載の内燃機関用イオン電流検出装置であって;
    上記電源コンデンサの充電電圧は、該電源コンデンサに並列なツェナ・ダイオード回路のツェナ電圧により制御し、上記周波数判定回路による上記SI方式での運転であるのか上記HCCI方式での運転であるのかの上記判定結果に応じ、上記回路特性切換回路が上記回路特性の一つとしての該ツェナ電圧を切り換える上記指示信号を発すること;
    を特徴とする内燃機関用イオン電流検出装置。
  4. 請求項2記載の内燃機関用イオン電流検出装置であって;
    上記の周波数判定回路による上記SI方式での運転であるのか上記HCCI方式での運転であるのかの上記判定結果に応じ、上記回路特性切換回路が上記回路特性の一つとしての上記イオン電流の流れる経路の抵抗値を切り換える指示信号を発すること;
    を特徴とする内燃機関用イオン電流検出装置。
  5. 請求項2記載の内燃機関用イオン電流検出装置であって;
    上記増幅器を演算増幅器により構成し、上記周波数判定回路による上記SI方式での運転であるのか上記HCCI方式での運転であるのかの上記判定結果に応じ、上記回路特性切換回路が上記回路特性の一つとしての該演算増幅器の帰還抵抗値を切り換えることで増幅度を切り換える指示信号を発すること;
    を特徴とする内燃機関用イオン電流検出装置。
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