JP2014125684A - 遠心紡糸装置及び遠心紡糸方法 - Google Patents

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【課題】本発明は、遠心力を利用したナノファイバー製造方法に係り、溶媒を使用しない実質的に質量濃度100%の種々の熱可塑性樹脂を用いて高い生産効率でナノファイバーを製造することができる遠心紡糸装置及び遠心紡糸方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る遠心紡糸装置10は、回転体20と、その回転軸方向から回転体20の上面中心部に溶融樹脂50を供給する樹脂供給ノズル15とを有し、その供給された溶融樹脂50を該回転体20の上面に拡散させ周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細径の繊維を製造する遠心紡糸装置であって、回転体20は、その上面中心から樹脂供給ノズル15の内部に延在するガイド棒22を有してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶媒を使用しない実質的に質量濃度100%の熱可塑性樹脂の遠心紡糸に係る遠心紡糸装置及び遠心紡糸方法に関する。
ナノファイバーを利用した衣料用素材やフィルター用材料等が、新規かつ有用な機能を発揮することが公表されてより、ナノファイバーの製造方法あるいはナノファイバーを利用した応用品の種々の提案がなされている。これらの提案において、均一なナノファイバーを大量に生産することができる方法の開発は重要な課題になっている。
ナノファイバーの製造方法の中においてエレクトロスピニング法は、広く利用されているナノファイバー製造方法である。このエレクトロスピニング法は、高分子材料を溶媒に溶解した溶液を帯電させ電場中に放出すると、溶媒の揮発により高分子物質が爆発的に延伸される現象を巧みに利用した製造方法である。特許文献1には、長軸の周りに回転し、ファイバー構成物質を電場中に噴出させる押出エレメントを設けたスプレーヘッドを有するファイバー製造装置が提案されている。このファイバー製造装置は、スプレーヘッドの回転に伴う遠心力を利用することによって、配向性の高いナノファイバーを成形することができるとされる。
また、特許文献2には、傾斜面とこれに対向するコレクター間に強い静電界場が形成され、その傾斜面上に紡糸液が薄膜状に供給されるように形成したエレクトロスピニング装置が提案されている。このエレクトロスピニング装置は、強い電界を形成する先細ノズルを多数併設することが無いため、ノズルが有する強い電界間の相互干渉を抑制することができ、不織布ウェブなどの形態を有するナノファイバーの集合体の生産効率を飛躍的に向上させることができるとされる。
一方、静電力を利用しないナノファイバー製造方法も提案されている。例えば、特許文献3に、回転体に貯留した樹脂溶液をその噴出ノズルから噴出させて遠心紡糸を行う繊維の製法であって、回転体の回転速度10,000〜25,000rpm、噴出ノズル部の圧力10〜80barの粘度50〜200Pa.sの樹脂溶液を噴出ノズルから噴出させて紡糸を行う繊維の製法が提案されている。この繊維の製法に使用される樹脂溶液は、一般的に水溶液の形で存在するとされる。
また、特許文献4に、約100℃と溶媒の凝固点との間の温度で、少なくとも1種の溶媒に少なくとも1種のポリマーを溶解させた紡糸液を、約4,000〜100,000rpmの回転速度のスピンディスクの中心からその表面を濡らしつつ膜状に拡散させて周縁部から放出させ、溶媒を蒸発させるとともに繊維化させるナノ繊維の形成方法が提案されている。このナノ繊維の形成方法は、高速回転スピンディスクを使用しているから、ナノ繊維および均一なウェブを高処理量で作製することができるとされる。
特表2007-532790号公報 特開2011-162636号公報 特開平6-322606号公報 特表2011-506797号公報
特許文献1〜4に示すように、ナノファイバーの製造においては静電力や遠心力が有効に利用されている。特許文献1又は2に提案されている静電力を利用した製造方法は、広い範囲の素材をナノファイバー用の紡糸液として使用することができるが、電場の形成に係る装置を必要とし、本来的に溶媒が必要であるという問題がある。また、帯電しにくいために静電力を充分に利用することができない樹脂の場合は、紡糸が困難であるという問題がある。特に、需要の多いポリエチレン樹脂の紡糸が困難であり、極めて流動性の高い特殊グレードのポリエチレン樹脂でないと所望の不織布ウェブが得られないという問題がある。
一方、遠心力を利用した特許文献3又は4に提案された製造方法は、それらの文献に記載するように、樹脂溶液又は紡糸液の粘度又は流動性を確保するための溶媒を必要とし、紡糸可能な素材が限定されるという問題がある。また、需要の多いポリプロピレンやポリエチレンは、耐溶剤性が高いため紡糸に適切な溶媒を開発するのが容易でないという問題がある。
また、特許文献1又は3に提案された製造方法は、紡糸液を噴出又は抽出するためのノズルの本数や配置に一定の制限・限度があるという問題がある。また、このノズルの本数や配置の問題は、ナノファイバーの生産性に影響するおそれがあるばかりでなく、ファイバー径を細くするにはノズル孔径を細くしなければならず、紡糸装置が複雑・高価になってメンテナンス性に劣り、工業化が容易でないという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、遠心力を利用したナノファイバー製造方法に係り、溶媒を使用しない実質的に質量濃度100%の種々の熱可塑性樹脂を用いて高い生産効率でナノファイバーを製造することができる遠心紡糸装置及び遠心紡糸方法を提供することを目的とする。
本発明に係る遠心紡糸装置は、回転体と、その回転軸方向から該回転体の上面中心部に溶融樹脂を供給する樹脂供給ノズルとを有し、その供給された溶融樹脂を該回転体の上面に拡散させ周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細径の繊維を製造する遠心紡糸装置であって、前記回転体は、その上面中心から前記樹脂供給ノズルの内部に延在するガイド棒を有してなる。
上記発明において、ガイド棒は、表面部に凹部及び/又は凸部を有するのがよい。
溶融樹脂は、実質的に質量濃度100%の熱可塑性樹脂を使用することができる。また、溶融樹脂は、紡糸温度において剪断速度が1,000s-1〜100,000s-1、粘度が1Pa.s〜100Pa.sであるものを使用することができる。
回転体は、その上面の温度を調整することができる加熱手段を有するのがよく、回転体の上面から伸張及び飛翔する溶融樹脂に常温又は加熱気体を吹き付けるエアブロー手段が設けられているのがよい。
本発明に係る遠心紡糸方法は、回転体の上面中心部に溶融樹脂を供給し、供給された溶融樹脂を該回転体の上面に拡散させ周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細な繊維を製造する遠心紡糸方法であって、剪断速度が1,000s-1〜100,000s-1、粘度が1Pa.s〜100Pa.sの溶融樹脂において紡糸を行うことにより実施される。
また、本発明に係る遠心紡糸方法は、樹脂供給ノズルから回転体の上面中心部に溶融樹脂を供給し、その供給された溶融樹脂を該回転体の上面に拡散させ周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細な繊維を製造する遠心紡糸方法であって、前記回転体の上面中心から前記樹脂供給ノズルの内部に延在するガイド棒を回転させつつ紡糸を行うことにより実施される。
また、本発明に係る遠心紡糸方法は、樹脂供給ノズルから回転体の上面中心部に溶融樹脂を供給し、その供給された溶融樹脂を該回転体の上面に拡散させ周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細な繊維を製造する遠心紡糸方法であって、前記回転体の上面中心から前記樹脂供給ノズルの内部に延在するガイド棒を、下記(1)式を満たすように回転させて紡糸を行うことにより実施される。溶融樹脂に作用する遠心力<溶融樹脂に作用するワイゼンベルグ効果によるガイド棒付着力・・・(1)
本発明によれば、溶媒を使用しない実質的に質量濃度100%の種々の熱可塑性樹脂を用いて高い生産効率でナノファイバーを製造することができる。
本発明に係る遠心紡糸装置の実施例を示す模式図である。 本発明の他の実施例に係る遠心紡糸装置の回転体部分を示す模式図である。 ガイド棒の他の実施例を示す模式図である。 溶融樹脂に負荷される剪断速度と粘度との関係を示すグラフである。 本実施例の結果を示すSEM図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を基に説明する。本発明に係る遠心紡糸装置の例を図1に示す。本発明に係る遠心紡糸装置は、溶融樹脂を回転体の上面に供給して遠心力によってその回転体上面に拡散させ、回転体の周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細径の繊維の製造を行う方式の遠心紡糸装置である。すなわち、図1に示すように、遠心紡糸装置10は、押出機11から供給される溶融樹脂50が樹脂供給ノズル15を通して回転体20の上面に供給されるようになっている。そして、回転体20は、その上面中心部に樹脂供給ノズル15の内部に延在するガイド棒22を有しており、駆動手段25によりガイド棒22とともに回転するようになっている。回転体20から飛翔して形成された微細径の繊維は、捕集装置40により回収されるようになっている。
回転体20は、図1に示すような円板状のものとすることができるが、溶融樹脂50が供給される上面部に円形状の平面部を有するものであればよい。回転体20は、その上面部に溝、突起、突条等を設けることができる。また、回転体20の側面は、平滑でなく、例えば、ギヤ形状とすることができる。回転体20の側面をギヤ形状にすれば、ギヤ歯の先端に最も大きい遠心力が作用するから、その先端から選択的に溶融樹脂を離脱、伸長及び飛翔させることができ、微細なナノファイバーの製造が容易になる。
回転体20は、回転速度が制御できるようになっているのがよい。また、回転体20は、図1に示すようにガイド棒22と一体になった回転軸26を介して回転可能になっている形態のものであってもよく、図2に示すような、駆動手段25が回転体20に直結されて回転可能になっている形態のものであってもよい。
ガイド棒22は、上述のように回転体20の上面中心部から樹脂供給ノズル15の内部に延在するものであればよい。例えば、ガイド棒22は、図1に示すように樹脂供給ノズル15内を貫通する形態のもの、あるいは図2に示すように回転体20の上面中心部から突出する形態のものとすることができる。また、ガイド棒22は、図2に示すように丸棒状で面取り22aを有するもの、あるいは、その表面部に凹部及び/又は凸部を有するものとすることができる。
ガイド棒22は、溶融樹脂50に剪断力を効果的に作用させることができる形状のものが好ましい。例えば、ガイド棒22は、押出機等のスクリュに利用されるダルメージ、マドック又はピン形状にすることができる。また、図3に示す糸巻きを重ねた形状22bを有するガイド棒22を使用することができる。このガイド棒22は、樹脂供給ノズル15の内径との隙間δ(例えば0.5mm以下)を有する堰が1つ以上(本例の場合の堰は4つ)設けられている。
回転体20の上面部に溶融樹脂50を供給する手段は、図1に示すような押出機11であってもよく、図2に示すようなピストン13で押し出す形態のものでもよい。溶融樹脂50を供給することができるものであればよい。そして、溶融樹脂50を定量に供給することができるものがよい。定量の溶融樹脂を供給することにより、均一な直径を有するナノファイバーを製造することが容易になる。定量の溶融樹脂の供給は、例えば、押出機11又はピストン13と樹脂供給ノズル15との間に設けたギヤポンプにより行うことができる。なお、溶融樹脂中に混入した未溶融の樹脂、あるいは、押出機11のスクリュ、ピストン13又は樹脂供給ノズル15などから発生する微量の金属粉を除去するフィルターを設けるのがよい。
また、本発明に係る遠心紡糸装置は、図1に示すように、回転体20の上面部に拡散し、回転体20の周縁から離脱、伸張及び飛翔する溶融樹脂に対して加熱気体を噴出させるエアブロー手段33を設けることができる。エアブロー手段33は、気体温度を調整することができる温度制御手段を有するのがよい。加熱気体は、通常は空気が使用されるが、窒素ガスを混入した空気又は窒素ガス等の不活性ガスを使用することができる。
また、回転体20の上面部を拡散する溶融樹脂の加熱を行う加熱手段36を設けることができる。加熱手段36において、回転体20それ自体を加熱することができるシーズヒータなどを設けることができ、また、赤外線ヒータや電磁誘導加熱ヒータを設けると回転体20の上面を非接触で有効に加熱することができる。さらに、サーモパイルや赤外線式サーモビューアなどの温度検出手段を設けるのがよい。これらの温度検出手段により、回転体20の温度、好ましくは回転体20の上面部の溶融樹脂温度を計測し、その温度データを基に前記シーズヒータ、赤外線ヒータ又は電磁誘導加熱ヒータへの通電量を自動制御することにより、該溶融樹脂の温度を所望の温度に制御することができる。
また、本発明に係る遠心紡糸装置は、種々の熱可塑性樹脂を使用することができ、その熱可塑性樹脂は溶媒を要せず実質的に質量濃度100%の熱可塑性樹脂であっても紡糸を行うことができる。本発明によれば、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアミド(PA)、ポリ乳酸(PLLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等の樹脂の紡糸を行うことができる。本発明は、以下に説明するように、剪断速度、樹脂温度を調節することにより溶融樹脂の粘度を調整して紡糸を行うことを特徴とする。このため、本発明によれば低流動又は高流動グレード樹脂であっても、また、樹脂の種類やグレードに制約されずに種々の樹脂の紡糸を行うことができる。なお、熱可塑性樹脂の質量濃度が実質的に100%とは、いわゆる重量100分率濃度に相当し、一般的に使用される添加剤等が含有される場合をも含む意である。
本発明に係る遠心紡糸装置は、紡糸温度において剪断速度が1,000s-1〜100,000s-1、粘度が1Pa.s〜100Pa.sの範囲(図4に示す領域A)において、紡糸を行うことができる。すなわち、本発明は、溶融樹脂50が供給される樹脂供給ノズル15の内部においてガイド棒22を回転させることにより溶融樹脂に剪断力を作用させて溶融樹脂の粘度を指数関数的に低下させることができる。また、この剪断力の作用により剪断発熱を生じさせることができ、剪断発熱により溶融樹脂の粘度をさらに低下させることができる。剪断発熱は熱伝導により溶融樹脂内に拡散され、広範囲の溶融樹脂の粘度を低下させることができるので好ましい。このため、従来の製造方法ではナノファイバー不織布の製造が困難であったMFR値が小さく流動性が低い熱可塑性樹脂であっても紡糸を行うことができる。なお、図4は、公知の図(プラスチックス Vol.52,No.9,P99,図9)を加工したものである。図4において、横軸は溶融樹脂の剪断速度を示し、縦軸は溶融樹脂の粘度を示す。
また、本発明においては、溶媒を使用せず、実質的に質量濃度100%の熱可塑性樹脂を用いているので、溶融樹脂にワイゼンベルグ効果を生じさせることができる。すなわち、図2に示すように、ガイド棒22を回転させることにより樹脂供給ノズル15の内部に存在する溶融樹脂50においてワイゼンベルグ効果を生じさせることができる。このワイゼンベルグ効果により、樹脂供給ノズル15の内部を流動する溶融樹脂50は、ガイド棒22に巻き付きつつ、上流から流入してくる溶融樹脂50によって回転体20に向けて押し下げられるので溶融樹脂50が樹脂供給ノズル15の先端部に付着しなくなる。そして、回転板20の上面に到達した溶融樹脂50は、回転体20の上面部を濡れ広がるように拡散するようになる。
ワイゼンベルグ効果は、溶融樹脂50をガイド棒22に巻きつかせて付着させる力を生じさせる。この溶融樹脂50をガイド棒22に巻きつかせる力が、その溶融樹脂50に作用する遠心力、すなわち溶融樹脂50をガイド棒22から引き離そうとする力より大きくなるようにするのがよい。溶融樹脂50に作用するガイド棒付着力が、溶融樹脂50に作用する遠心力より小さいと以下のような問題を生ずるからである。すなわち、樹脂供給ノズル15から吐出された溶融樹脂50は、吐出直後に遠心力によって樹脂供給ノズル15の先端部に付着する。そして、その付着した溶融樹脂には回転体20による遠心力が作用しないのでその付着部に樹脂溜まりが形成されるようになる。この樹脂溜まりは、溶融樹脂が次々に付着し続けて次第に大きくなり、ついには紡糸を行うのが困難になるという問題がある。
図2に示す構成の遠心紡糸装置を使用し、ポリプロピレンを紡糸して不織布を作製する試験を行った。この遠心紡糸装置は、内径5mmの樹脂供給ノズル、外径4mm長さ10mmの丸形状のガイド棒、外径28mmの平歯車形状の回転体、温度380℃、空気送風量20l/minのエアブロー手段、赤外線ランプからなる加熱手段を有していた。ポリプロピレンは、組成がホモポリマー(単独重合体)、メルトフローレイト(JISK7210)MFR=9g/10minであった。
試験条件は、紡糸温度280℃、ガイド棒の回転数20,000rpm、赤外線ランプの出力150W、エアブロー手段の空気温度380℃であった。この試験条件は、図4において点Pの条件に相当した。作製された不織布のSEM画像を図5に示す。この不織布は、図5から分かるように、ミクロン−サブミクロンの外径を有する比較的均一なファイバーからなることが分かる。
10 遠心紡糸装置
11 押出機
13 ピストン
15 樹脂供給ノズル
20 回転体
22 ガイド棒
25 駆動手段
26 回転軸
33 エアブロー手段
36 加熱手段
40 捕集装置
50 溶融樹脂

Claims (9)

  1. 回転体と、その回転軸方向から該回転体の上面中心部に溶融樹脂を供給する樹脂供給ノズルとを有し、その供給された溶融樹脂を該回転体の上面に拡散させ周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細径の繊維を製造する遠心紡糸装置であって、
    前記回転体は、その上面中心から前記樹脂供給ノズルの内部に延在するガイド棒を有する遠心紡糸装置。
  2. ガイド棒は、表面部に凹部及び/又は凸部を有することを特徴とする請求項1に記載の遠心紡糸装置。
  3. 溶融樹脂は、実質的に質量濃度100%の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遠心紡糸装置。
  4. 溶融樹脂は、紡糸温度において剪断速度が1,000s-1〜100,000s-1、粘度が1Pa.s〜100Pa.sであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の遠心紡糸装置。
  5. 回転体の上面の温度を調整することができる加熱手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の遠心紡糸装置。
  6. 回転体の上面から伸張及び飛翔する溶融樹脂に常温又は加熱気体を吹き付けるエアブロー手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遠心紡糸装置。
  7. 回転体の上面中心部に溶融樹脂を供給し、供給された溶融樹脂を該回転体の上面に拡散させ周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細な繊維を製造する遠心紡糸方法であって、
    剪断速度が1,000s-1〜100,000s-1、粘度が1Pa.s〜100Pa.sの溶融樹脂において紡糸を行う遠心紡糸方法。
  8. 樹脂供給ノズルから回転体の上面中心部に溶融樹脂を供給し、その供給された溶融樹脂を該回転体の上面に拡散させ周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細な繊維を製造する遠心紡糸方法であって、
    前記回転体の上面中心から前記樹脂供給ノズルの内部に延在するガイド棒を回転させつつ紡糸を行う遠心紡糸方法。
  9. 樹脂供給ノズルから回転体の上面中心部に溶融樹脂を供給し、その供給された溶融樹脂を該回転体の上面に拡散させ周縁から離脱、伸張及び飛翔させて微細な繊維を製造する遠心紡糸方法であって、
    前記回転体の上面中心から前記樹脂供給ノズルの内部に延在するガイド棒を、下記(1)式を満たすように回転させて紡糸を行う遠心紡糸方法。
    溶融樹脂に作用する遠心力<溶融樹脂に作用するワイゼンベルグ効果によるガイド棒付着力・・・(1)
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