JP2014125007A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電用エンジンが搭載された車両において、急速暖房の要求を満たすことが可能な車両用空調装置を提供する。
【解決手段】REX10では、発電用エンジン21がバッテリ14を充電するモードとして、通常モードと通常モードよりも発熱量が多い発熱モードとがあり、発電用エンジン21からの排熱は排熱回収部である排気熱回収器42によって回収される。したがって排気熱回収器42は、発熱モードの場合には通常モードの場合に比べて回収する熱量を多くすることができる。これによってヒータ41だけを用いて設定時間内に設定温度まで暖房できない場合であっても、発熱モードの熱量によって車室内に送風される空気をより短時間で加熱することができる。
【選択図】図1
【解決手段】REX10では、発電用エンジン21がバッテリ14を充電するモードとして、通常モードと通常モードよりも発熱量が多い発熱モードとがあり、発電用エンジン21からの排熱は排熱回収部である排気熱回収器42によって回収される。したがって排気熱回収器42は、発熱モードの場合には通常モードの場合に比べて回収する熱量を多くすることができる。これによってヒータ41だけを用いて設定時間内に設定温度まで暖房できない場合であっても、発熱モードの熱量によって車室内に送風される空気をより短時間で加熱することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、発電用エンジンが搭載された車両における車両用空調装置に関する。
近年、環境意識の高まりなどから、ハイブリッド自動車(HV)をはじめとした次世代環境車の普及が進んでいる。そのなかにおいて電気自動車(EV)は、走行中のゼロエミッションが売りではあるものの、バッテリ容量の問題からコンベ車(従来エンジン車)やHVに比べ航続距離に劣っている。またEVは、エンジンの熱を利用した暖房が行えないことから、暖房の際はバッテリの電力を利用せざるを得ず、そのため特に冬場において航続距離が短くなってしまうという問題がある。
このようなEVの欠点を補うための方法として、発電用エンジンとモータジェネレータ(MG)を組み合わせた発電機をEVに搭載したレンジエクステンダー(REX)がある。REXでは、バッテリの残量が少なくなってきた場合に発電用エンジンを動かしMGを回して発電することで、航続距離を伸ばすことができる。また、発電用エンジンを動かすことでコンベ車同様その熱を暖房に利用することもできる。
また従来より車両の車室内を急速暖房する方法として、エンジンの排気熱を利用する方法がある(たとえば特許文献1,2参照)。また、排気熱を昇温するための手段として、点火時期を遅くし成層燃焼させることによって昇温する方法がある(たとえば特許文献3参照)。さらに、エンジンの排気熱だけでは暖房要求を満たせない場合に電気ヒータを稼動させて補う方法がある(たとえば特許文献4参照)。
特許文献1,2に記載の従来技術においてエンジンは走行用のものを想定しており、走行中は常にエンジンが回転していることを前提としている。そのため、暖房手段としてはエンジンの排気熱を優先したものとなっているため、REXにおける発電用エンジンとヒータと組み合わせた暖房を考慮した最適なエンジン制御については何ら考慮されていない。
また、通常のREXではエンジンはあくまで発電機用として使っており、暖房手段として積極的に使うことを考慮していないため、急速暖房の性能として必ずしも十分とは言えないという問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、発電用エンジンが搭載された車両において、急速暖房の要求を満たすことが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明では、発電部が走行用バッテリを充電するモードとして、通常モードと通常モードよりも発熱量が多い発熱モードとがあり、制御手段は、ヒータだけを用いて設定時間内に車室内を設定温度まで暖房できない場合には、発電部を発熱モードで駆動することを特徴とする車両用空調装置である。
このような本発明に従えば、発電部が走行用バッテリを充電するモードとして、通常モードと通常モードよりも発熱量が多い発熱モードとがあり、発電部からの排熱は排熱回収部によって回収される。したがって排熱回収部は、発熱モードの場合には通常モードの場合に比べて回収する熱量を多くすることができる。これによってヒータだけを用いて設定時間内に設定温度まで暖房できない場合であっても、発熱モードの熱量によって車室内に送風される空気をより短時間で加熱することができる。このように発電部を単に発電に用いるだけでなく、発熱モードに制御して積極的に暖房の熱源として用いることによって、急速暖房の要求を満たすことができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図7を用いて説明する。ここでコジェネとはコージェネレーション(cogeneration)の略で、内燃機関、外燃機関等の排熱を利用して動力・温熱・冷熱を取り出し、総合エネルギー効率を高めるエネルギー供給システムことである。
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図7を用いて説明する。ここでコジェネとはコージェネレーション(cogeneration)の略で、内燃機関、外燃機関等の排熱を利用して動力・温熱・冷熱を取り出し、総合エネルギー効率を高めるエネルギー供給システムことである。
REX10は、図1に示すように、コジェネ電子制御装置(Electronic Control Unit:略称ECU)17、エンジンECU11、発電部12、充電器13、バッテリ14、加熱部15および主機16を含んで構成される。コジェネECU17は、コジェネ制御を行う制御手段である。コジェネECU17は、バッテリ14の状態を検出するとともに、エンジンECU11、発電部12および加熱部15を制御する。
車両は、バッテリ14の電力を基にして、発電部12などの負荷が駆動されるようになっている。バッテリ14は、主に車両駆動用の走行用MG31に電力を供給するための走行用バッテリである。バッテリ14は、高圧のバッテリであり、その端子電圧が高圧となるように設定されている。バッテリ14は、充放電可能に構成された電池であり、たとえばニッケル水素電池、リチウムイオン電池などを使用することができる。充電器13は、外部電源からの電力をバッテリ14に供給する。これによって停車時は、外部電源を用いてバッテリ14を充電することができる。
発電部12は、燃料により駆動して発電し、発電した電力をバッテリ14に充電する。発電部12は、発電用エンジン21、発電用MG22、発電用インバータ23および発電ECU24を含んで構成される。
発電用エンジン21は、エンジンECU11からの指令を受けて動く発電用のエンジンである。発電用エンジン21は、たとえばガソリンを燃料として用いて駆動する直噴エンジンによって実現される。エンジンECU11は、コジェネECU17から指示されたエンジン制御モードで発電用エンジン21を制御する。
発電用MG22は、発電機の機能を有する3相交流の回転電機である。発電用MG22の回転軸の一方の端部は、発電用エンジン21の出力軸に直結されている。発電用MG22は、発電用エンジン21の駆動力によって回転駆動されると、交流の電力を発生する発電機として機能する。発電用MG22の作動は、発電ECU24によって制御される。
発電用インバータ23は、発電ECU24の指令で駆動し、発電用MG22に三相交流電流を供給する電力変換部である。発電用インバータ23は、バッテリ14(二次電池)と発電用MG22との間において電力形態の変換および電力量を調整する電力変換部である。発電用インバータ23は、発電用MG22が回転駆動されることで交流電力が得られ、得られた交流電力を直流電力に変換(AC/DC変換)してバッテリ14に供給する。これによってバッテリ14が充電される。
発電ECU24は、コジェネECU17から指示された回転数で発電ONまたはOFFとなるように発電用インバータ23を制御する制御装置である。
加熱部15は、キャビン(車室)内に送風する空気を加熱する。加熱部15は、ヒータ41と排気熱回収器42とを含んで構成される。したがって加熱部15は、車両用空調装置の構成の一部でもある。ヒータ41は、車室内に連なれる通路を通過する空気を加熱する。ヒータ41は、動作に必要な電力はバッテリ14から供給される。
排気熱回収器42は、発電用エンジン21からの排気熱を回収するためのものである。排気熱回収器42で回収した熱は、ヒータ41で生成した熱と合わせて車室内の暖房に用いられる。
主機16は、走行用MG31、走行用インバータ32および走行ECU33を含んで構成される。走行用MG31は、電動機および走行機の両機能を有する3相交流の回転電機である。走行用MG31の回転軸は、変速装置(図示せず)を介して駆動輪に機械的に連結されている。走行用MG31は、走行用インバータ32によって電力変換および電力調整された電量が供給されると、回転数および駆動トルクが制御されて、駆動輪に必要とされる駆動力を与える電動機として機能する。また、走行用MG31は、減速時において駆動輪からの駆動力によって回転駆動されると、交流の回生電力を発生する走行機として機能する。走行用MG31の作動は、走行ECU33によって制御される。
走行用インバータ32は、バッテリ14と走行用MG31との間において電力形態の変換および電力量を調整する電力変換部である。走行用インバータ32は、バッテリ14の直流電力を交流電力に変換(DC/AC変換)するとともに、走行用MG31に必要とされる電力量を調整する。また、走行用インバータ32は、減速時において車両の駆動輪からの駆動力によって、走行用MG31が回転駆動されることで交流の回生電力が得られたときには、交流の回生電力を直流電力に変換(AC/DC変換)して二次電池に供給し充電する。このように走行用インバータ32は、双方向の電力変換を可能としている。
次に、暖房制御に関して説明する。発電用エンジン21は、制御モードとして、一番発電効率の良い領域の制御モード(以下「通常モード」ということがある)と、通常モードと同等の発電量を維持しつつ排気温度が通常モードよりも高い発熱モ−ドとを有する。発熱モ−ドとしては、排気温度を高くする手段として公知の様々な手法が考えられるが、本実施形態では直噴エンジンにおいて通常噴射に加えて排気工程にて燃料噴射を行う方法が用いられる。
車室内の現在の温度をT0、目標温度をTcom、差分をΔT(=Tcom−T0)とする。ヒータ41、通常モード、発熱モードをそれぞれ単体で動作させた場合の暖房能力は発熱量の関係から図2のようになる。したがって到達時間は、発熱モード(tes)<通常モード(teu)<ヒータ41(th)であるので、発熱モード、通常モード、ヒータ41の順でTcomまでの到達時間が長くなる。
本実施形態のREX10においては充電コスト<発電コストであり、発電コストの方が充電コストよりも高い(燃費が悪い)。発電コストが高いので発電を極力抑えて、バッテリ14の電気を積極的に使うことを優先し、暖房要求があった場合はヒータ41で昇温することを基本とする。
ここで、暖房要求の指標として、暖房処理開始時から目標温度Tcomまでの到達目標時間をtrefとする。暖房性能を満たすことを「到達目標時間trefでキャビンの温度が目標温度Tcomになること」とすると、図3に示すように、ヒータ41のみでTcomに到達する時間(th)がtref以上かかってしまう場合には暖房性能は満たせていないことになる。
ここで、暖房要求の指標として、暖房処理開始時から目標温度Tcomまでの到達目標時間をtrefとする。暖房性能を満たすことを「到達目標時間trefでキャビンの温度が目標温度Tcomになること」とすると、図3に示すように、ヒータ41のみでTcomに到達する時間(th)がtref以上かかってしまう場合には暖房性能は満たせていないことになる。
このような場合、図4のようにヒータ41だけでなく発熱モードを併用することで、暖房性能を満たすよう制御する。その際、ヒータ41の熱のみで暖房性能を満たすことができるようになるまでの間(時刻t1まで)だけヒータ41と発熱モードとを併用することで、効率よく暖房性能を満たすことができる。また、発熱モードという暖房能力の高い(温度上昇量が多い)暖房手段を先に使うことでΔTがより短時間で小さくなり、速効性が向上し、乗員の快適性に繋がる。
次に、暖房制御に関して説明する。コジェネECU17は、暖房制御では、排気熱回収器42とヒータ41とを用いて、車室内に送風される空気の温度を制御する。したがってコジェネECU17は、車両用空調装置の制御手段としても機能する。図5および図6に示すフローチャートは、連続したフローチャートである。暖房制御処理は、一定周期t0でコジェネECU17によって実行される。
ステップS1では、バッテリ14のSOC(State of Charge)に基づいて、SOCが一定以上か否かを判断し、一定以上の場合には充電の必要がないので、ステップS2に移り、一定以上でない場合には、ステップS3に移る。
ステップS2では、充電が必要ないので、発電をOFFとし、モータトルク=0、つまりIq=0となるよう発電用インバータ23を制御し、ステップS4に移る。発電しないようにすることで、発電用エンジン21の負荷を減らし効率化を図る。
ステップS3では、SOCが少ないので、発電ONとし、発電用インバータ23は発電を行うよう制御し、図6のステップS12に移る。
ステップS4では、車室内の現在の温度と目標温度からΔTを計算し、その値が0℃以上であるか否かを判断し、0℃以上の場合はステップS5に移り、0℃未満の場合はステップS9に移る。
ステップS5では、暖房が必要であるので、ヒータ41がONとなるように制御し、ステップS6に移る。ステップS6では、ヒータ41の熱のみでΔtでTcomに到達するか否かを判断し、到達する場合には、ステップS7に移り、到達しない場合には、ステップS11に移る。
ステップS9では、暖房が必要ないので、ヒータ41をOFFに制御し、ステップS10に移る。ステップS10では、Δt=trefに設定し、ステップS7に移る。ここでΔtとは、trefに対して暖房処理を開始してからの経過時間を引いた残りの時間であり、本処理が開始した時点での初期値はtrefとする。
ステップS7では、ヒータ41の熱のみでΔtでTcomに到達するので、発電用エンジン21をOFFに制御し、ステップS8に移る。ステップS11では、ヒータ41の熱のみでΔtでtrefに到達しないので、走行用エンジンを発熱モードで駆動するように制御し、ステップS8に移る。
ステップS8では、Δtから本処理の処理周期時間t0を引いてΔtを更新し、図5に示すフローを終了する。
次に、図6に示すフローに関して説明する。図6に示すステップS12では、SOCが一定以上ないので、車室内の現在の温度と目標温度からΔTを計算し、その値が0℃以上であるか否かを判断し、0℃以上の場合はステップS13に移り、0℃未満の場合はステップS17に移る。
ステップS13では、通常モードの排気熱のみでΔtでTcomに到達するか否かを判断し、到達する場合には、ステップS14に移り、到達しない場合には、ステップS18に移る。
ステップS17では、Δt=trefに設定し、ステップS14に移る。ステップS14では、ヒータ41が必要ないので、ヒータ41をOFFに制御し、ステップS15に移る。ステップS15では、通常モードの排気熱のみでΔtでTcomに到達するので、発電用エンジン21を通常モードで駆動し、ステップS16に移る。
ステップS18では、通常モードの排気熱では不足しているので、発熱モードの排気熱のみでΔtでTcomに到達するか否かを判断し、到達する場合には、ステップS19に移り、到達しない場合には、ステップS21に移る。
ステップS19では、ヒータ41が必要ないので、ヒータ41をOFFに制御し、ステップS20に移る。ステップS21では、発熱モードでも熱量が不足しているので、ヒータ41をONに制御し、ステップS20に移る。
ステップS20では、走行用エンジンを発熱モードで駆動するように制御し、ステップS16に移る。
ステップS16では、Δtから本処理の処理周期時間t0を引いてΔtを更新し、図6に示すフローを終了する。
本処理は、周期t0で繰返し実施されるので、ステップS6の処理も繰返し実施される。ステップS6の処理を暖房処理開始時に一度だけ計算するだけではなく、定期的に再計算している理由は、ある時点で計算した一定時間後の車室内の予測温度と実際の温度がなんらかの原因でずれたとき、一度しか計算しない場合暖房要求を満たせなくなる可能性があるからである。したがって定期的に再計算することでそのずれを補正し、精度よく暖房制御を行うことができる。
この補正に関して図7を用いて説明する。図7に示すように現在時刻よりも時間t0前の前回処理のときの温度から、ヒータ41のみであれば仮想線の丸で示す温度になっているはずが、何らかの要因で現在時刻の温度が低くなっている。前回処理時刻では、仮想線で示すようにヒータ41だけを用いてTcomに到達していたが、このままヒータ41だけではTcomに到達しない。したがって発電用エンジン21の熱量を用いる必要がある。このようにt0毎に図5および図6に示す処理を実施することによって、補正して時刻trefまでにTcomに到達するように熱源を選択しなおすことができる。
またSOCが十分の場合には、前述したように暖房手段として発電用エンジン21の排気熱よりもヒータ41を使うことを優先する。また、ヒータ41に加えて発電用エンジン21を使う場合においても通常モードで駆動しないのは、ヒータ41での昇温を基本とするため、発電用エンジン21を駆動する場合はより発熱量の多い発熱モードを使用して短時間で一気に昇温することで、なるべく発電用エンジン21の駆動時間を減らすためである。
ステップS12〜ステップS21までの処理では、SOCが少なく発電のため発電用エンジン21を駆動する必要があるので、暖房の熱源としてヒータ41よりも発電用エンジン21の排気熱を優先する。また、発電用エンジン21を駆動する際は、発電効率のよい通常モードを優先し、熱量が足りない場合に発熱モードで駆動する。それでも足りない場合は、最後にヒータ41を駆動している。
以上説明したように本実施形態のREX10では、発電用エンジン21は、バッテリ14を充電するモードとして、通常モードと通常モードよりも発熱量が多い発熱モードとがあり、発電用エンジン21からの排熱は排熱回収部である排気熱回収器42によって回収される。したがって排気熱回収器42は、発熱モードの場合には通常モードの場合に比べて回収する熱量を多くすることができる。これによってヒータ41だけを用いて設定時間内に設定温度まで暖房できない場合であっても、発熱モードの熱量によって車室内に送風される空気をより短時間で加熱することができる。このように発電部12を単に発電に用いるだけでなく、発熱モードに制御して積極的に暖房の熱源として用いることによって、急速暖房の要求を満たすことができる。
また本実施形態では、コジェネECU17は、ヒータ41だけを用いて設定時間内に車室内を設定温度まで暖房できない場合には、図5のステップS11に示すように、ヒータ41の駆動に加えて、発電用エンジン21を発熱モードで駆動する。これによってヒータ41と発熱モードとを併用することで、短時間で一気に昇温することができる。
さらに本実施形態では、コジェネECU17は、ヒータ41だけを用いて設定時間内に車室内を設定温度まで暖房できる場合であって、走行用バッテリ14のSOCが一定以上(設定残量以上)の場合には、図5のステップS7に示すように、ヒータ41を優先して駆動する。これによって発電用エンジン21の無駄な動作を減らして、燃費をよくすることができる。
さらに本実施形態では、コジェネECU17は、ヒータ41だけを用いて設定時間内に車室内を設定温度まで暖房できない場合であって、走行用バッテリ14のSOCが一定以上でない(残量が設定残量未満)の場合には、図6のステップS14に示すように、発電用エンジン21を優先して駆動する。これによって充電が必要な場合に、無駄なヒータ41の動作を制限することができる。
また本実施形態では、コジェネECU17は、ヒータ41だけを用いて設定時間内に車室内を設定温度まで暖房できない場合には、ヒータ41だけを用いて設定時間内に車室内を設定温度まで暖房できる時点まで発電用エンジン21を発熱モードで駆動する(図7参照)。t0で定期的にステップS6にて判断することによって、発熱モードで駆動する時間を減らすことができる。これによって燃費を向上することができる。
さらに本実施形態では、コジェネECU17は、ヒータ41だけを用いて設定時間内に車室内を設定温度まで暖房できない場合であって、走行用バッテリ14の残量が設定残量未満の場合には、ステップS18に示すように、ヒータ41を停止して、通常モードを発熱モードよりも優先して発電用エンジン21を駆動し、通常モードでは、設定時間内に設定温度まで暖房できない場合には、ヒータ41を停止して、通常モードに換えて発熱モードで発電用エンジン21を駆動する。これによって発熱モードで駆動する時間を減らすことができる。これによって燃費を向上することができる。
また本実施形態では、発電用エンジン21は、ガソリンを燃料として用いて駆動する直噴エンジンであり、コジェネECU17は、発電用エンジン21を発熱モードで駆動する場合には、直噴エンジンは通常モードの燃料の噴射に加えて、排気工程にて燃料を噴射するように制御する。これによって通常モードにおける発電量は確保しつつ、排熱を向上することができる。これによって排熱を多くすることによって、発電量が低下するのを抑制することができる。
また本実施形態の車両では、発電用エンジン21と排気熱回収器42を備え、車室内の暖房手段として発電用エンジン21の排気熱とヒータ41による熱を協調させて暖房制御が行われる。そしてコジェネECU17は、暖房制御開始時から目標温度に到達するまでの目標時間から、暖房制御開始時から現在までの経過時間を引いた残り時間と、現在温度と目標温度との差と、各暖房手段での暖房能力から、目標時間内に目標温度に到達し、かつ最も効率がよくなるよう暖房手段を選択する。具体的には、ヒータ41の熱のみで目標時間内に目標温度に到達すると判断した場合にはヒータ41のみを用い、ヒータ41のみでは目標時間内に目標温度に到達しないと判断した場合には、ヒータ41に加えて発電用エンジン21の排気熱を用いる。
これによってヒータ41の熱のみでは目標時間内に目標温度に到達しない場合に、ヒータ41の熱のみで到達できるようになるまでの間だけ発電用エンジン21の排気熱を暖房手段として追加することで、効率よく目標時間内に目標温度に到達できるようになる。また、上記の場合に暖房能力の高い(温度上昇量が多い)暖房手段を先に使うことで、現在温度と目標温度との差がより短時間で小さくなり、乗員の快適性に繋がる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、発熱モ−ドとしては、直噴エンジンにおいて通常噴射に加えて排気工程にて燃料噴射を行う方法が用いられるが、これに限るものではなく、点火時期を遅角(リタード)することにより排気行程に近い段階で燃焼を行わせる方法や、吸気系に吸気絞り弁を装着し、吸気絞り弁で吸気を絞ることで燃料と空気の混合気の当量比を大きくする方法であってもよい。したがって発電用エンジンも直噴エンジンに限るものではなく、またガソリンだけでなくディーゼルを燃料として用いて駆動するエンジンであってもよい。
また前述の第1実施形態では、排気熱回収器42は、発電用エンジン21のみの排熱を回収する構成であるが、これに限るものではなく、他の排熱、たとえばバッテリ14の排熱および発電用インバータ23の排熱を回収する構成であってもよい。
10…REX 11…エンジンECU 12…発電部
13…充電器 14…バッテリ(走行用バッテリ) 15…加熱部
16…主機 17…コジェネECU(制御手段) 21…発電用エンジン
23…発電用インバータ 24…発電ECU 31…走行用MG
32…走行用インバータ 33…走行ECU 41…ヒータ
42…排気熱回収器(排熱回収部)
13…充電器 14…バッテリ(走行用バッテリ) 15…加熱部
16…主機 17…コジェネECU(制御手段) 21…発電用エンジン
23…発電用インバータ 24…発電ECU 31…走行用MG
32…走行用インバータ 33…走行ECU 41…ヒータ
42…排気熱回収器(排熱回収部)
Claims (7)
- 燃料により駆動して発電した電力を走行用バッテリ(14)に充電する発電部(12)からの排熱を回収する排熱回収部(42)と、
空気を加熱するヒータ(41)と、
前記排熱回収部と前記ヒータとを用いて、車室内に送風される空気の温度を制御する制御手段(17)と、を含み、
前記発電部が前記走行用バッテリを充電するモードとして、通常モードと前記通常モードよりも発熱量が多い発熱モードとがあり、
前記制御手段は、前記ヒータだけを用いて設定時間内に前記車室内を設定温度まで暖房できない場合には、前記発電部を前記発熱モードで駆動することを特徴とする車両用空調装置。 - 前記制御手段は、前記ヒータだけを用いて前記設定時間内に前記車室内を前記設定温度まで暖房できない場合には、前記ヒータの駆動に加えて、前記発電部を前記発熱モードで駆動することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記制御手段は、前記ヒータだけを用いて前記設定時間内に前記車室内を前記設定温度まで暖房できる場合であって、前記走行用バッテリの残量が設定残量以上の場合には、前記ヒータを前記発電部よりも優先して駆動することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
- 前記制御手段は、前記ヒータだけを用いて前記設定時間内に前記車室内を前記設定温度まで暖房できない場合であって、前記走行用バッテリの残量が設定残量未満の場合には、前記発電部を前記ヒータよりも優先して駆動することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記制御手段は、前記ヒータだけを用いて前記設定時間内に前記車室内を前記設定温度まで暖房できない場合には、前記ヒータだけを用いて前記設定時間内に前記車室内を前記設定温度まで暖房できる時点まで前記発電部を前記発熱モードで駆動することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
- 前記制御手段は、
前記ヒータだけを用いて前記設定時間内に前記車室内を前記設定温度まで暖房できない場合であって、前記走行用バッテリの残量が設定残量未満の場合には、前記ヒータを停止して、前記通常モードを前記発熱モードよりも優先して前記発電部を駆動し、
前記通常モードでは、前記設定時間内に前記設定温度まで暖房できない場合には、前記通常モードに換えて前記発熱モードで前記発電部を駆動することを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。 - 前記発電部は、ガソリンを燃料として用いて駆動する直噴エンジンによって発電し、
前記制御手段は、前記発電部を前記発熱モードで駆動する場合には、前記直噴エンジンは前記通常モードの燃料の噴射に加えて、排気工程にて燃料を噴射するように制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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---|---|---|---|---|
CN109520073A (zh) * | 2018-11-21 | 2019-03-26 | 珠海格力电器股份有限公司 | 新能源空调器及其运行控制方法 |
WO2020041884A1 (en) * | 2018-08-29 | 2020-03-05 | Magna International Inc. | Modular range extender having thermal coupling with a cabin module of an electric vehicle |
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2012
- 2012-12-25 JP JP2012281313A patent/JP2014125007A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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