JP2014124895A - 液体吸収体、液体吸収タンク、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体を吸収する液体吸収体200であって、前記液体吸収体200はセルロース繊維を主体とするとともに、前記セルロース繊維よりも疎水性が大きい添加物を含む。
【選択図】図1
Description
また、顔料インクを用いた場合に、セルロース繊維を主体とする基材層において顔料粒子が堆積するという課題があった。
前記液体吸収体はセルロース繊維を主体とするとともに、前記セルロース繊維よりも疎水性が大きい添加物を含むことを特徴とする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。
表面改質は、次の手順で表面処理を行う。先ず、シランカップリング剤、メタノール、エタノール等の低級アルコール及び水を混合し、シランカップリング剤を部分加水分解させる。引き続き、この液にセルロース繊維を接触させ、その後溶媒を徐々に乾燥することでセルロース表面にシランカップリング剤による改質ができる。
次に、本発明にかかる具体的な実施例について説明する。
裁断機を用いて数cmに裁断されたパルプシートをターボミル(ターボ工業株式会社製)で綿状に解繊した。そして、当該セルロース繊維の疎水化度を確認した。具体的には、セルロース繊維を水に入れて均一に懸濁させ、当該懸濁させた液をスライドガラスに上に滴下した。そして、水分を除去し、繊維膜を形成した。そして、当該繊維膜の上に微小の水滴を垂らして接触角を測定した。その結果、接触角はほぼ0°(水が染み込み測定不可)であり、本セルロース繊維は疎水性が著しく低いことがわかった。
芯鞘構造を有し、鞘が100℃以上で溶融するポリエチレンであり、芯がポリエステルから成る1.7dtexの溶融繊維(テトロン、帝人株式会社製)。
水酸化アルミニウムB53(日本軽金属株式会社製)。
裁断機を用いて数cmに裁断されたパルプシートをターボミル(ターボ工業株式会社製)で綿状に解繊した。そして、解繊したセルロール繊維を表面改質し、疎水性を有する表面改質セルロース繊維を形成した。具体的には、シランカップリング剤(ヘキシルトリメトキシシラン)で解繊したセルロール繊維のOH基を改質し、疎水性を付与した。そして、当該表面改質セルロース繊維の疎水化度を確認した。具体的には、表面改質セルロース繊維を水に入れて均一に懸濁させ、当該懸濁させた液をスライドガラスに上に滴下した。そして、水分を除去し、繊維膜を形成した。そして、当該繊維膜の上に微小の水滴を垂らして接触角を測定した。その結果、接触角は90°以上であり、本表面改質セルロース繊維は疎水性が高いことがわかった。
(2−1:実施用液体吸収体Aの形成)
セルロース繊維80重量部、溶融繊維15重量部、難燃剤5重量部及び表面改質セルロース繊維20重量部を気中混合し、混合された混合物を篩に通してメッシュベルト上に堆積させた。そして、堆積した堆積物を200℃で加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して実施用液体吸収体Aを形成した。
セルロース繊維100重量部、溶融繊維15重量部、難燃剤5重量部を気中混合し、混合された混合物を篩に通してメッシュベルト上に堆積させた。そして、堆積した堆積物を200℃で加圧加熱処理した。その後、150mm×50mm×12mmに切り出して比較用液体吸収体Rを形成した。すなわち、表面改質セルロース繊維を含まない比較用液体吸収体Rを形成した。
次いで、インク浸透性、インク保持性及びインク堆積性の評価を行う。各評価方法は、下記の通りである。
(a−1)インクの種類
(a−1−1)染料インク
(a−1−2)顔料インク
(a−2)インク注入量
(a−2−1)75ml
(a−2−2)80ml
(a−2−3)85ml
図4は、液体吸収体のインク浸透性及び保持性の評価方法を示す模式図である。図4(a)に示すように、150mm(L)×50mm(W)×12mm(H)の液体吸収体Fを平坦面に載置し、上面の第1ポイントP1から液滴Dとして所定のインク(上記a−1)をゆっくりと所定のインク注入量(上記a−2)で注入する。液体吸収体Fに染み込まない場合は5分放置し、その後注入を続ける。なお、5分放置しても染み込まない場合は、インクが浸透しないとみなし、インク浸透性の判定はNGとなる。一方、全て注入することができた場合には、インク浸透性の判断はOKとなる。
また、全てインクを注入することができたら、5分間放置し、図4(b)に示すように、第2ポイントP2からストラップS等を用いてインクを注入した第1ポイントP1が下方となるように吊るす。このように吊るされた状態では、浸透したインクが液体吸収体Fの一端部に集まり、保持されにくくなる。そして、液体吸収体Fからインクが垂れた場合には、インクを保持することができないとみなし、インク保持性の判断はNGとなる。一方、インクが垂れない場合には、インク保持性の判断はOKとなる。なお、インク浸透性の判定がNGの場合、所望の量を吸収させることができないため、インク保持性の評価は行わない。この評価により、インクジェットプリンター等の液体を扱う電子機器や液体吸収タンクが斜めになったとしてもインクが漏れ出すことがないことがわかる。
150mm(L)×50mm(W)×12mm(H)の液体吸収体Fを平坦面に載置し、40℃20%RHの環境下において、載置された液体吸収体Fの上面の中央部にインクを1時間に1回0.4gずつ滴下する。そして、240時間後、液体吸収体Fの表面に固形分の堆積物の厚みが1mm未満であれば、インク堆積性の判断はOKとなる。一方、堆積物の厚みが1mm以上であれば、インク堆積性の判断はNGとなる。
4−1:実施例1
実施用液体吸収体A(上記2−1)に対して、染料インク(a−1−1)を85ml(a−2−3)注入させた。
4−2:実施例2
実施用液体吸収体A(上記2−1)に対して、顔料インク(a−1−2)を80ml(a−2−2)注入させた。
4−3:比較例1
比較用液体吸収体R(上記2−2)に対して、染料インク(a−1−1)を80ml(a−2−2)注入させた。
4−4:比較例2
比較用液体吸収体R(上記2−2)に対して、染料インク(a−1−1)を85ml(a−2−3)注入させた。
4−5:比較例3
比較用液体吸収体R(上記2−2)に対して、顔料インク(a−1−2)を75ml(a−2−1)注入させた。
4−5:比較例4
比較用液体吸収体R(上記2−2)に対して、顔料インク(a−1−2)を80ml(a−2−2)注入させた。
また、比較例3(顔料インク75ml)では、インク浸透性、インク保持性及びインク堆積性はOKであったが、比較例4(顔料インク80ml)では、インク浸透性を含む全ての評価においてNGであった。これに対し、実施例2(顔料インク80ml)では、全ての評価に対して優れていた。これは、表面改質セルロース繊維が添加されていない場合、セルロース繊維は疎水性が小さいため、疎水性の大きい顔料粒子は浸透しにくくなる。そのため、顔料粒子が注入部分に残り、乾燥すること繰り返すことで、顔料粒子が堆積する。そして、染料インクより少ない量で浸透性がNGとなる。なお、比較例3でも顔料粒子の堆積はあるが、浸透性をNGとするほどではない。さらに顔料インクの量を追加すると比較例4でNGとなる。一方、実施例2では表面改質セルロース繊維が添加されているため、液体吸収体Aの疎水性が高まり、顔料粒子との親和性が高まり、顔料インクであってもインクに対する浸透力が向上し、注入部分に残る顔料粒子の量が低減し、より多くのインクを浸透できるとともに、保持性を維持することができたと考えられる。
また、インクジェットプリンター10の他に、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含むインクを噴射する装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する装置、精密ピペットとして用いられ試料となるインクを噴射する装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成する装置、紫外線硬化液を噴射し光や熱で硬化させる装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の電子機器に本発明を適用することができる。
なお、液滴吐出装置として吐出しないような液体を吸収してもよい。例えば、水や油、汚水、尿など一般的に液体と言えるものである。
上記実施例において、液体吸収体200を直方体としたが、これに限らない。直方体の一部に切り欠きや凹みがあってもよいし、直方体でなく円弧部や傾斜部を有していてもよい。
上記実施例において、シランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシランでも同様に行うことができる。
液体吸収体を成形する方法は上記実施例に記載の方法に限られない。本願の特徴が出せれば、湿式など他の製法でもよい。
Claims (6)
- 液体を吸収する液体吸収体であって、
前記液体吸収体はセルロース繊維を主体とするとともに、前記セルロース繊維よりも疎水性が大きい添加物を含むことを特徴とする液体吸収体。 - 請求項1に記載の液体吸収体において、
前記液体は、インクを噴射するヘッドから排出された廃インクであることを特徴とする液体吸収体。 - 請求項2に記載の液体吸収体において、
前記インクは、顔料粒子が分散した顔料インクであることを特徴とする液体吸収体。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体吸収体において、
前記添加物は、表面改質処理された表面改質セルロース繊維であることを特徴とする液体吸収体。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体吸収体と、
前記液体吸収体を収容する収容部と、を備えたことを特徴とする液体吸収タンク。 - 液体を排出する排出部と、
排出された前記液体を捕獲する請求項5に記載の液体吸収タンクと、を備えたことを特徴とする電子機器。
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