JP2014124558A - マスキング部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】装着/脱離の作業性が良いマスキング部材を提供する。
【解決手段】鉛直状態で保持された棒状の第2シャフト800を塗装する際に、第2シャフト800の被マスキング部をマスキングする第2シャフト用筒体430であって、その第1内周面と被マスキング部との間に隙間を形成しつつ、被マスキング部に外挿する筒状の筒本体431と、筒本体431の下端から下方に延びると共に、第1内周面431aの下端から下方に向かうにつれて拡径した第2内周面432aを有する筒状のスカート部432と、を備える。
【選択図】図12

Description

本発明は、棒状の被塗装物をマスキングするマスキング部材に関する。
後輪駆動又は四輪駆動の車両において、内燃機関(動力源)からの動力は、車幅方向中央で前後方向に延びるプロペラシャフトを介して、左右の後輪の中央に設けられた終減速装置に伝達される。プロペラシャフトの前端は、第1十字軸ジョイント(第1自在継手)を介して、トランスファ装置の出力軸に連結され、プロペラシャフトの後端は、第2十字軸ジョイント(第2自在継手)を介して、終減速装置のドライブピニオンシャフトと連結される。したがって、プロペラシャフトは、前側に第1十字軸ジョイントを構成する第1スタブヨークと、後側に第2十字軸ジョイントを構成する第2スタブヨークと、を備えている。
このようなプロペラシャフトは、車体の床下で車外に露出した状態で搭載されるため、プロペラシャフトの外面には防錆用の表面処理層(塗膜)が形成される。表面処理層は、防錆用の塗料を静電塗装することで形成される。ここで、静電塗装する際に、特定の部位をマスキングする技術として、例えば、特許文献1が知られている。
また、プロペラシャフトは、その共振点(共振する回転数)を実用回転数域よりも高く設定する必要があるため、適当な長さで分割される。例えば、2分割された場合、つまり、2ピース構成とされた場合、前側の第1シャフトと、後側の第2シャフトと、第1シャフト及び第2シャフトを連結するトリポート型等の等速ジョイントと、を備える構成となる。
そして、この構成の場合、第1シャフトは、前側に第1スタブヨークを備え、後側に等速ジョイントの動力伝達部材(トラニオンキット)にスプライン結合するシャフトスタブが接合された構成となる。第2シャフトは、後側に第2スタブヨークを備え、前側に等速ジョイントを構成する外輪部材(アウターレース)が接合された構成となる。ただし、外輪部材が前側に配置され、シャフトスタブが後側に配置される構成もある。
特開2009−66560号公報
ここで、棒状の第1シャフト又は第2シャフトは、静電塗装後に、その回転バランスを調整するため、例えばスポット溶接にてバランサ(錘)が固定される。したがって、静電塗装によって、バランサが固定される部分に電気的に絶縁性を有する塗膜が形成されることを防止するため、バランサが固定される部分(被マスキング部)をマスキングする必要がある。
そこで、被マスキング部に筒状のマスキング部材を外挿した状態で静電塗装する方法が考えられる。例えば、円筒状のマスキング部材として、第1半円筒体と第2半円筒体とをヒンジを介して連結すると共に開閉可能に構成し、第1シャフト等への装着/脱離の際に、第1半円筒体と第2半円筒体とを開閉するものが考えられる。
ところが、静電塗装において前記ヒンジも塗装されてしまい、ヒンジが塗装されると第1半円筒体及び第2半円筒体が開閉し難くなり、マスキング部材の装着/脱離の作業性が悪化する。
そこで、第1シャフト等の外径よりも大きい内径を有し、分割構成されず一体成型された円筒状のマスキング部材を第1シャフト等に外挿する方法が考えられる。
ところが、静電塗装において、塗料は、マスキング部材と第1シャフト等との隙間を回り込み、マスキング部材の内周面にも付着する。内周面に付着した塗料は、その自重により流下し、内周面の下部で溜まった後に硬化する。そうすると、マスキング部材の使用回数(マスキング回数)が増加するにつれて、マスキング部材の下部における内径が徐々に小さくなる。そして、このように内径が小さくなると、マスキング部材が第1シャフト等に外挿し難くなり、マスキング部材の装着/脱離の作業性が悪化する。
そこで、本発明は、装着/脱離の作業性が良いマスキング部材を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、鉛直状態で保持された棒状の被塗装物を塗装する際に、前記被塗装物の被マスキング部をマスキングするマスキング部材であって、その第1内周面と前記被マスキング部との間に隙間を形成しつつ、前記被マスキング部に外挿する筒状の第1マスキング部と、前記第1マスキング部の下端から下方に延びると共に、前記第1内周面の下端から下方に向かうにつれて拡径した第2内周面を有する筒状の第2マスキング部と、を備えることを特徴とするマスキング部材である。
このような構成によれば、静電塗装等において、塗料が、被塗装物とマスキング部材との間に回り込み、第1マスキング部の第1内周面に付着した場合、この塗料は、その自重によって第1内周面から第2内周面まで流下し、第2内周面で硬化し塗膜を形成する。ここで、第2内周面は、第1内周面の下端から下方に向かうにつれて拡径しているので、第2内周面において塗膜が形成されたとしても、第1マスキング部の内径が小さくならない。したがって、繰り返して使用しても、被塗装物に対してのマスキング部材の装着/脱離の作業性が良い。
また、マスキング部材において、軸方向において、前記第2マスキング部の塗料噴射方向に対向する側は、対向しない側よりも長いことが好ましい。
ここで、被塗装物とマスキング部材との間における塗料の回り込み量は、塗料噴射方向に対向する側(後記する実施形態では塗装ガンに対向する前側、後側)において多く、対向しない側(後記する実施形態では塗装ガンに対向する左側、右側)において少ない。
そこで、このような構成によれば、軸方向において、第2マスキング部の塗料噴射方向に対向する側は、対向しない側よりも長いので、塗料噴射方向に対向する側における塗料の回り込み量を少なくできる。これにより、被マスキング部を良好にマスキングできる。
また、マスキング部材において、前記被塗装物は、分割型のプロペラシャフトを構成するシャフトであって、前記被マスキング部は、前記シャフトの回転バランスを調整するためのバランサが固定される部分であることが好ましい。
このような構成によれば、マスキング部材で、シャフトの回転バランスを調整するためのバランサが固定される部分を良好にマスキングできる。
本発明によれば、装着/脱離の作業性が良いマスキング部材を提供できる。
本実施形態に係るプロペラシャフトの平面図である。 本実施形態に係る保持フレームの斜視図である。 本実施形態に係る支持部材の斜視図である。 本実施形態に係る支持部材の正面図である。 本実施形態に係る支持部材の側面図である。 本実施形態に係る支持部材の側面図であり、第1シャフトが前方に傾いた状態を示している。 本実施形態に係る第1蓋ユニットの斜視図である。 本実施形態に係る第1蓋の縦断面図である。 本実施形態に係る第2蓋ユニットの斜視図である。 本実施形態に係る第2蓋の縦断面図である。 本実施形態に係る第2蓋の縦断面図であって、空気溜まりQが形成された状態を示している。 本実施形態に係る第2シャフト用筒体の縦断面図である。 本実施形態に係る第2シャフト用筒体の斜視図である。 本実施形態に係る第2シャフト用筒体の下面図である。 本実施形態に係る第2シャフト用筒体の展開図である。 本実施形態に係る下部保持ユニットの斜視図である。 本実施形態に係る下部保持用筒体の縦断面図である。 本実施形態に係るキャップの斜視図である。 本実施形態に係る塗装用保持具で、3本の第1シャフトを保持した状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る塗装用保持具で、3本の第2シャフトを保持した状態を示す斜視図である。 変形例に係る塗装用保持具で、4本の第1シャフトを保持した状態を示す斜視図である。 変形例に係る塗装用保持具で、4本の第2シャフトを保持した状態を示す斜視図である。
本発明の一実施形態について、図1〜図20を参照して説明する。
≪プロペラシャフト≫
図1を参照して、塗装対象であるプロペラシャフト600について説明する。
プロペラシャフト600は、洗浄、塗装、バランス調整等の処理後、四輪駆動の車両に搭載され、車幅方向中央で前後方向に延び、内燃機関からの動力を終減速装置に伝達する動力伝達軸である。プロペラシャフト600の前端は、第1十字軸ジョイント601を介して、トランスファ装置の出力軸(図示しない)に連結される。プロペラシャフト600の後端は、第2十字軸ジョイント602を介して、終減速装置のドライブピニオンシャフト(入力軸、図示しない)に連結される。
プロペラシャフト600は、2ピース構成であり、前側に配置される棒状の第1シャフト700(第1被塗装物)と、後側に配置される棒状の第2シャフト800(第2被塗装物)と、第1シャフト700及び第2シャフト800を連結する等速ジョイント900と、を備えている。プロペラシャフト600を構成する第1シャフト700等の各部品は金属製であり、通電可能である。第1シャフト700、第2シャフト800の全長は、車種に対応して適宜に変更され、その太さは、伝達するトルクに対応して適宜に変更される。
<第1シャフト>
第1シャフト700は、第1シャフト本体710と、第1シャフト本体710の前端に接合された第1スタブヨーク720と、第1シャフト本体710の後端に接合されたシャフトスタブ730と、を備えている。すなわち、第1スタブヨーク720は、第1シャフト700の一端側の第1一端部を構成し、シャフトスタブ730は、第1シャフト700の他端側の第1他端部を構成している。
<第1シャフト−第1シャフト本体>
第1シャフト本体710は、第1シャフト700の大部分を構成する構成部材であって、例えばパイプ材で構成される。第1シャフト本体710の外周面には、第1シャフト700の回転バランスを調整するためのバランサ711(錘)が、溶接によって固定されている。
なお、バランサ711は、塗装を実施して、第1シャフト700と第2シャフト800とが連結され、第1スタブヨーク720に第1十字軸(図示しない)及び第1フランジヨーク(図示しない)が組み込まれた後、バランス修正機において溶接されるが、図1においては、便宜上、バランサ711が第1シャフト本体710に溶接された様態を記載している。よって、バランサ711が溶接される第1シャフト本体710の領域は、静電塗装においてマスキングする必要がある被マスキング領域(被マスキング部)である。
また、第1スタブヨーク720の先端(第1十字軸ジョイント601)からバランサ711までの距離は、第1シャフト700(プロペラシャフト600)の全長に依らずに略一定値である。
<第1シャフト−第1スタブヨーク>
第1スタブヨーク720は、一体成型された鍛造品であり、第1十字軸ジョイント601の一部も構成する部品である。第1スタブヨーク720は、第1シャフト本体710に接合された円筒部721と、円筒部721の前側に形成されU字形を呈するヨーク722と、を備えている。ヨーク722は、U字形の底部に対応する部分の基端部723と、基端部723の両端から前方に延びる一対のアーム724、724と、を備えている。
基端部723の前面723a(一端側面)のうち、一対のアーム724、724の間の部分は、前方に若干隆起している(図4参照)。すなわち、基端部723の前面723aは、前方に部分的に突出した凸面となっている。
各アーム724の先端には、貫通孔724aが形成されている。そして、貫通孔724aに、第1十字軸ジョイント601を構成する第1十字軸(図示しない)が装着されるようになっている。
<第1シャフト−シャフトスタブ>
シャフトスタブ730は、一体成型された鍛造品であり、第1シャフト本体710に接合されると共に後側が閉じた有底円筒状の円筒部731と、円筒部731から後方に延びる棒状のシャフト部732と、を備えている。シャフト部732の後端部の外周面には、スプライン軸733が形成されている。スプライン軸733は、後記する動力伝達部材920に差し込まれ、動力伝達部材920とスプライン結合するようになっている。なお、スプライン軸733は、静電塗装においてマスキングする必要がある。
<第2シャフト>
第2シャフト800は、第2シャフト本体810と、第2シャフト本体810の前端に接合された外輪部材910(アウターレース)と、第2シャフト本体810の後端に接合された第2スタブヨーク820と、を備えている。すなわち、第2スタブヨーク820は、第2シャフト800の一端側の第2一端部を構成し、外輪部材910は、第2シャフト800の他端側の第2他端部を構成している。
<第2シャフト−第2シャフト本体>
第2シャフト本体810は、第2シャフト800の大部分を構成する構成部材であって、例えばパイプ材で構成される。第2シャフト本体810の外周面には、第2シャフト800の回転バランスを調整するためのバランサ811(錘)が、溶接によって固定されている。
なお、バランサ811は、塗装を実施して、第1シャフト700と第2シャフト800とが連結され、第2スタブヨーク820に第2十字軸(図示しない)及び第2フランジヨーク(図示しない)が組み込まれた後、バランス修正機において溶接されるが、図1においては、便宜上、バランサ811が第2シャフト本体810に溶接された様態を記載している。よって、バランサ811が溶接される第2シャフト本体810の領域は、静電塗装においてマスキングする必要がある被マスキング領域(被マスキング部)である。
また、第2スタブヨーク820の先端(第2十字軸ジョイント602)からバランサ811までの距離は、第2シャフト800(プロペラシャフト600)の全長に依らずに略一定値である。
<第2シャフト−第2スタブヨーク>
第2スタブヨーク820は、一体成型された鍛造品であり、第2十字軸ジョイント602の一部も構成する部品である。第2スタブヨーク820は、第1スタブヨーク720と略同外形であって、第2シャフト本体810に接合された円筒部821と、円筒部821の後側に形成されU字形を呈するヨーク822と、を備えている。ヨーク822は、U字形の底部に対応する部分の基端部823と、基端部823の両端から前方に延びる一対のアーム824、824と、を備えている。
基端部823の後面823a(一端側面)のうち、一対のアーム824、824の間の部分は、前方に若干隆起している。すなわち、基端部823の後面823aは、後方に部分的に突出した凸面となっている。
各アーム824の先端には、貫通孔824aが形成されている。そして、貫通孔824aに、第2十字軸ジョイント602を構成する第2十字軸(図示しない)が装着されるようになっている。
<第2シャフト−外輪部材>
外輪部材910は、後側が閉塞し、前側が開口した有底円筒体であって、第2シャフト本体810に接合した底壁部911と、底壁部911から前方に延びる肉厚の周壁部912と、を備えている。周壁部912の内周面には、軸方向に延びると共に、周方向に等間隔で形成された3本の摺動溝913が形成されている。
周壁部912の外周面の前側(瀬端側)には、ブーツ嵌合溝918と、ブーツ嵌合溝918の前側のOリング溝917とが周方向に延びるように形成されている。
ブーツ嵌合溝918は、組み付け後におけるシャフトスタブ730と外輪部材910との間における隙間を封止すると共に弾性変形可能であり環状を呈するゴム製のブーツ(図示しない)の後端を把持し円筒状を呈する金属製のブーツアダプタ(図示しない)の後端が外嵌する溝である。
Oリング溝917は、前記ブーツアダプタと周壁部912との間の隙間をシールするOリング(図示しない)が嵌入される溝である。
よって、周壁部912の外周面のうち、ブーツ嵌合溝918及びOリング溝917を含む領域は、静電塗装においてマスキングする必要がある被マスキング領域(被マスキング部)である。
<等速ジョイント>
等速ジョイント900は、シャフトスタブ730のシャフト部732と、第2シャフト本体810とを連結するジョイントあり、本実施形態では、トリポート型で構成されている。ただし、その他の型式、ダブルオフセット式等で構成されてもよい。
等速ジョイント900は、後側の外輪部材910と、動力伝達部材920(トラニオンキット)と、を備えている。外輪部材910は前記した通りである。
<等速ジョイント−動力伝達部材>
動力伝達部材920は、外輪部材910内を軸方向(前後方向)において移動する部品である。動力伝達部材920は、トラニオン921と、3つのローラ922と、を備えている。
トラニオン921は、内周面にシャフト部732がスプライン結合するスプライン孔が形成された円筒状の基部921aと、基部921aの外周面から径方向に延びる3本の軸部921bと、を備えている。3本の軸部921bは周方向において等間隔で配置されている。
各ローラ922は、各軸部921bに装着され、各軸部921bを回転中心として回転自在である。なお、ローラ922と軸部921bとの間には、ニードルローラベアリング等の軸受が介装されている。
3つのローラ922は、前記した3本の摺動溝913内にそれぞれ収容されている。そして、動力伝達部材920と外輪部材910との軸方向における相対位置が変化すると、ローラ922が摺動溝913内を摺動又は転動するようになっている。
≪塗装用保持具の構成≫
図2〜図20を参照して、塗装用保持具1の構成について説明する。
塗装用保持具1は、防錆用の表面処理層を形成するため、第1シャフト700、第2シャフト800を洗浄、乾燥、静電塗装する際に使用される道具であって、第1シャフト700、第2シャフト800を鉛直状態(起立状態)で保持する道具である。
ここでは、一例として、複数の第1シャフト700を、3本の第1シャフト700からなる第1シャフト700組に分け、第1シャフト700組毎に塗装する場合を例示する(図19参照)。また、複数の第2シャフト800を、3本の第2シャフト800からなる第2シャフト800組に分け、第2シャフト800組毎に塗装する場合を例示する(図20参照)。
ただし、シャフト組を構成するシャフトの本数は、シャフトの太さ、塗装用保持具1の大きさに対応して適宜に変更される。すなわち、第1シャフト700よりも細い第1シャフト700A、第2シャフト800よりも細い第2シャフト800Aを塗装する場合、各シャフト組は4本のシャフトで構成される(図21、図22参照)。
そして、第1シャフト700及び第2シャフト800間で共通する外形である第1スタブヨーク720、第2スタブヨーク820を鉛直下側として保持した状態で塗装することを特徴としている(図19〜図20参照)。このように、共通する外形である第1スタブヨーク720、第2スタブヨーク820を鉛直下側とすることにより、他端側の形状の異なる第1シャフト700組と第2シャフト800組との間で、後記する保持フレーム100を共用可能となっている。
また、塗装用保持具1は、シャフト径の太い第1シャフト700組及び第2シャフト800組と(図19〜図20参照)、シャフト径の細い第1シャフト700A組及び第2シャフト800A組と(図21〜図22参照)、の間で、後記する保持フレーム100を共用可能に構成されている。
塗装用保持具1は、保持フレーム100(図2参照)と、支持部材200(図3〜図6参照)と、第1蓋ユニット300(図7〜図8参照)と、第2蓋ユニット400(図9〜図15参照)と、2つのリング10(図2参照)と、下部保持ユニット500(図16〜図17参照)と、を備えている。
ここで、保持フレーム100と、第1蓋ユニット300、第2蓋ユニット400及び下部保持ユニット500とは、別体であり、独立して分離可能である。
また、保持フレーム100に対して、第1蓋ユニット300及び第2蓋ユニット400は、互換性を有しており、取り替え自在である。すなわち、保持フレーム100には、第1蓋ユニット300及び第2蓋ユニット400のいずれも装着可能である。具体的には、第1蓋ユニット300の幅W1(図7参照)及び第2蓋ユニット400の幅W2(図9参照)は、略同一に設計されると共に、保持フレーム100の一対の鉛直フレーム110、110の間隔W0(図2参照)よりも小さく設計されている(W1≒W2<W0)。
<保持フレーム>
図2を参照して、保持フレーム100について説明する。
保持フレーム100は、塗装用保持具1の骨格を構成する四角枠状のフレームであって、一対の鉛直フレーム110、110と、下水平フレーム120と、上水平フレーム130と、を備えている。各フレームは溶接等によって相互に接合されている。
また、保持フレーム100は、アース線(図示しない)によって接地されている。また、保持フレーム100と、保持された第1シャフト700又は第2シャフト800とは、後記するように支持部材200を介して電気的に接続され、通電可能に構成されている。これにより、保持フレーム100で第1シャフト700又は第2シャフト800を保持した状態で、第1シャフト700又は第2シャフト800を静電塗装可能となっている。
<保持フレーム−鉛直フレーム>
一対の鉛直フレーム110は、間隔W0を空けて鉛直方向に延びている。また、全長の異なる複数種類のプロペラシャフト600に対して、塗装用保持具1を共用可能なように、鉛直フレーム110は、最長のシャフトよりも長く設定される。
鉛直フレーム110の下側には、四角筒状の差込筒111が取り付けられている。差込筒111には、下部保持ユニット500の後記する被差込片521(図16参照)が差し込まれ、下部保持ユニット500が所定高さで支持されるようになっている。差込筒111の高さ位置は、バランサ711及びバランサ811の溶接位置(軸方向位置)のマスキング位置に対応して設定される。
<保持フレーム−下水平フレーム>
下水平フレーム120は、鉛直フレーム110、110の下端(下部)を連結すると共に水平方向に延びている。
下水平フレーム120には、3つの差込孔121が形成されている。3つの差込孔121は、シャフト径の太い第1シャフト700組、第2シャフト800組を塗装(保持)する際に、支持部材200が差し込まれる孔である(図19〜図20参照)。3つの差込孔121は、左右方向(下水平フレーム120の長手方向)において、等間隔で配置されている。
下水平フレーム120には、4つの差込筒122が固定されている。4つの差込筒122は、シャフト径の細い第1シャフト700A組、第2シャフト800A組を塗装(保持)する際に、支持部材200が差し込まれる部分である(図21〜図22参照)。
4つの差込筒122は、左右方向(下水平フレーム120の長手方向)において等間隔で配置されると共に、左右方向において隣り合う差込筒122、122で下水平フレーム120を挟むように配置されている。すなわち、4つの差込筒122は、平面視において、下水平フレーム120を中心として、千鳥状に配置されている。
これにより、左右方向において隣り合う第1シャフト700A、700Aの間、第2シャフト800A、800Aの間が、4つの差込筒122を下水平フレーム120の片面側に固定した構成に対して大きくなり、静電塗装の際、塗料が第1シャフト700等の側面(左面、右面)に回り込み、良好に塗装されるようになっている。
<保持フレーム−上水平フレーム>
上水平フレーム130は、鉛直フレーム110、110の上端を連結すると共に水平方向に延びている。これにより、リング10が、鉛直フレーム110から上水平フレーム130まで移動自在となっている。したがって、リング10を使用しない場合、つまり、リング10で第1蓋ユニット300又は第2蓋ユニット400を保持しない場合、リング10を上水平フレーム130まで移動させ、リング10を待機可能となっている。よって、リング10を使用する場合、作業者が前傾等せずに待機するリング10を把持し、所定位置まで速やかに移動させることができ、作業性が向上している。
<保持フレーム−その他>
上水平フレーム130には、フック140が固定されている。フック140は、塗装用保持具1を搬送する搬送コンベア(図示しない)に掛止する部分である。フック140には板状のプレート141が片持ちで固定されている。プレート141の面方向は、保持フレーム100の面方向と一致している。これにより、プレート141によって、塗装用保持具1の向き(表面、裏面)を視認可能となっている。
<支持部材>
図3〜図6を参照して、支持部材200について説明する。
支持部材200は、下水平フレーム120に着脱自在に取り付けられる部品であって、第1スタブヨーク720又は第2スタブヨーク820を下方から支持する部品である。支持部材200は、四角柱状の基部210と、基部210から下方に突出し基部210よりも小形の被差込片220と、基部210の上面に立設された支持片230(支持部)と、支持片230の両面にそれぞれ設けられた当接片240、240(当接部)と、を備えている。
<支持部材−基部>
基部210は、四角柱状を呈しており、被差込片220よりも段違いで大形に形成されている。これにより、基部210は、下水平フレーム120に支持部材200を取り付けた際のストッパ部として機能している。
<支持部材−差込片>
被差込片220は、保持フレーム100(図2参照)の差込孔121又は差込筒122に差し込まれる四角柱片である。すなわち、被差込片220(支持部材200)は、シャフト径の太い第1シャフト700又は第2シャフト800を支持する場合、3つの差込孔121にそれぞれ差し込まれ(図2、図19〜図20参照)、シャフト径の細い第1シャフト700A又は第2シャフト800Aを支持する場合、4つの差込筒122にそれぞれ差し込まれる(図2、図21〜図22参照)。
また、被差込片220の外周面、差込孔121の内周面及び差込筒122の内周面は、塗装されず、被差込片220が差込孔121又は差込筒122に差し込まれた状態において、被差込片220(支持部材200)は下水平フレーム120(保持フレーム100)と電気的に接続するようになっている。
なお、被差込片220が所定向きで差し込まれるように、言い換えると、支持片230が所定向きとなるように、例えば、被差込片220の平断面形状を正方形ではなく矩形とするのも好適である。
<支持部材−支持片>
支持片230は、第1スタブヨーク720の2本のアーム724、724(図1参照)の間、又は、第2スタブヨーク820の2本のアーム824、824(図1参照)の間に差し込まれ(図19、図20参照)、第1スタブヨーク720の前面723a又は第2スタブヨーク820の後面823aに下方から当接し、第1スタブヨーク720又は第2スタブヨーク820と電気的に接続しつつ支持する部分である。
支持片230は、正面視でT字形を呈し、その上部が左右方向に延びる板状片であって、その上端は鋸刃状に形成され、その上端に複数(図3等では8つ)の尖部231(刃部)を備えている。複数の尖部231は、正面視において、正常に載置された場合における第1シャフト700(第2シャフト800)の中心軸線上に配置される基部210を対称中心として、線対称で配置されている。各尖部231は、正面視において略正三角形を呈している。
複数の尖部231の頂点(先端)である尖点232は左右方向において凹状に配置されている。言い換えると、複数の尖点232を通り左右方向に延びる仮想線233は、対称中心が下方に凹んだ凹曲面となっている。
尖部231は、対称中心側で鉛直上向きであり、対称中心から遠ざかるにつれて、対称中心を向くように傾斜している。すなわち、正面視において、略正三角形を呈する尖部231の仮想的な二等分線234は、対称中心側で鉛直方向であり、対称中心から遠ざかるにつれて、その上端側が対称中心を向くように傾斜している。
このように支持片230の上部に複数の尖部231が凹状で形成されているので、第1シャフト700が第1スタブヨーク720を下向きにして載置されると、複数の尖部231の少なくとも1つ(図4では2つ)の尖部231が第1スタブヨーク720の前面723aに点接触し、第1シャフト700の自重が、接触する前記少なくとも1つの尖部231に集中することになる。すなわち、第1シャフト700と前記少なくとも1つの尖部231との接触圧は、例えば、第1シャフト700を平台で支持し面接触した場合における接触圧よりも大きくなる。
これにより、静電塗装によって複数の尖部231の上面(接触面、当接面)に、電気的絶縁性を有する塗膜が形成されたとしても、この塗膜は第1シャフト700の自重によって尖部231から剥ぎ落とされ(除去され)、第1スタブヨーク720(第1シャフト700)と支持片230(支持部材200)とが電気的に接続される。したがって、第1シャフト700が良好に通電した状態で、良好に静電塗装される。言い換えると、第1シャフト700は通電不良とならず、静電塗装不良となることはない。なお、第2シャフト800に対しても同様の作用効果を得る。
また、複数の尖部231は、対称中心側で鉛直上向きであり、対称中心から遠ざかるにつれて傾斜しているので、第1シャフト700が前後に傾倒したとしても、複数の尖部231の少なくとも1つの尖部231が第1スタブヨーク720に点接触する。これにより、第1スタブヨーク720(第1シャフト700)と支持片230(支持部材200)とが電気的に接続される。なお、第2シャフト800に対しても同様の作用効果を得る。
<支持部材−当接片>
当接片240は、支持片230の前面及び後面にそれぞれ固定され、支持片230を対称中心として、支持片230と垂直である前後方向に延びる板状片である。各当接片240の前後方向長さは、前後方向において支持部材200が一対のアーム724、724(アーム824、824)の間に遊びを持って挿入可能であって(図5参照)、仮に第1シャフト700が前後に傾倒した場合にアーム724の内面が当接片240に当接するように設計されている(図6参照)。
すなわち、例えば、図6に示すように、第1シャフト700が支持片230を支点として前側に傾いた場合、前側の当接片240の前面が前側のアーム724の内面に当接するようになっている。これにより、第1シャフト700の傾倒及び脱落が防止されつつ、支持片230と第1スタブヨーク720とが電気的に接続した状態で良好に維持される。なお、第2シャフト800に対しても同様の作用効果を得る。
<第1蓋ユニット>
図7〜図8を参照して、第1蓋ユニット300について説明する。
第1蓋ユニット300は、第1シャフト700を塗装する際に使用されるユニットであって(図1、図19参照)、その自重によりシャフトスタブ730に被さるものである。第1蓋ユニット300は、3つの第1蓋310と、3つの第1蓋310が固定された第1アーム320と、第1アーム320の両端にそれぞれ固定された第1フック部材330と、を備えている。
<第1蓋ユニット−第1蓋>
第1蓋310は、シャフトスタブ730の先端(上端)部分に遊びを持って被さり、少なくともスプライン軸733の端面及び周面をマスキングするマスキング部材である。第1蓋310は、上方が閉じた細長の有底円筒体であり、天壁部を構成する円形の蓋本体311と、蓋本体311から下方に延びる円筒状の周壁部312と、を備えている。
<第1蓋ユニット−第1蓋−蓋本体>
蓋本体311は、スプライン軸733の端面に載ると共に、この端面をマスキングする部分であり、第1蓋ユニット300の自重が作用する部分である。
<第1蓋ユニット−第1蓋−周壁部>
周壁部312は、スプライン軸733の外周面を含むシャフト部732の外周面を覆いマスキングする部分である。周壁部312は、軸方向において、スプライン軸733よりも長い(例えば、3〜4倍)。
周壁部312の内径はシャフトスタブ730の外径よりも大きく、周壁部312とシャフトスタブ730との間に適度な隙間(クリアランス、遊び)が形成されるようになっている。これにより、第1蓋310がシャフトスタブ730に引っ掛からずに被さるようになっている。
周壁部312の内周面312aの下部は、下方に向かうにつれて拡径しており、テーパ面312bを構成している。これにより、静電塗装において、塗料が周壁部312内に回り込み内周面312aに付着したとしても、その後に自重により内周面312aを下方に流れる塗料が、テーパ面312bまで流下し、テーパ面312bにおいて硬化し、塗膜を形成する。したがって、周壁部312の内径が小さくならず、第1蓋310が被さり難くなることはない。
<第1蓋ユニット−第1アーム>
第1アーム320は、左右方向(水平方向)に延びるアームであって、3つの第1蓋310を所定間隔で保持している。
また、第1アーム320には、2本のフック321が固定されている。2本のフック321は、第1蓋ユニット300を上水平フレーム130に掛止するためのフックである。
<第1蓋ユニット−第1フック部材>
第1フック部材330は、第1アーム320の両端にそれぞれ固定され、上下方向に延びている。第1アーム320を基準として、第1アーム320から鉛直上向きに突出する第1フック部材330の部分は、第1フック331を構成している。そして、第1フック331にリング10が掛止することで、保持フレーム100に対して、第1蓋ユニット300及び第1シャフト700が前後に傾倒せず、鉛直状態(起立状態)で維持されるようになっている(図19参照)。
<第2蓋ユニット>
図9〜図15を参照して、第2蓋ユニット400について説明する。
第2蓋ユニット400は、第2シャフト800(被処理物)を洗浄・塗装する際に使用されるユニットであって(図1、図20参照)、その自重により外輪部材910(上端部)に被さるものである。第2蓋ユニット400は、3つの第2蓋410(カバー)と、第2アーム420と、3つの第2シャフト用筒体430(第2塗装物用筒体、マスキング部材)と、第3アーム440と、2本の第2フック部材450と、備えている。
<第2蓋ユニット−第2蓋>
第2蓋410は、外輪部材910の上端部分に遊びを持って被さり、少なくとも外輪部材910(周壁部912)の端面915(上端面)をマスキングするマスキング部材である。第2蓋410は、上方が閉じた浅底の有底円筒体であり、天壁部を構成する円形の蓋本体411(端壁部)と、蓋本体411の外周縁から径方向外向きかつ下方に延びるリング状の傾斜壁部412(端壁部)と、傾斜壁部412の外周縁から下方に延びる円筒状の周壁部413と、を備えている。すなわち、蓋本体411(端壁部)と傾斜壁部412(端壁部)とが、外輪部材910の端面915方向に延びると共に端面915を覆う端壁部を構成している。
<第2蓋ユニット−第2蓋−蓋本体>
蓋本体411の外径は、外輪部材910の外径よりも小さく設計されている。これにより、傾斜壁部412の内周面412aが、外輪部材910を構成する周壁部912の外周縁916に円周線上で線接触する。そして、蓋本体411が外輪部材910(周壁部912)の端面から上方に離間する構成となる。
<第2蓋ユニット−第2蓋−傾斜壁部>
傾斜壁部412は、周壁部912の外周縁916に円周線上で線接触する部分である。すなわち、傾斜壁部412の内周面412aは下方に向かうにつれて拡径したテーパ面であり、周壁部912の外周縁916に円周線上で線接触する。
すなわち、蓋本体411(端壁部)と傾斜壁部412(端壁部)とで構成される端壁部の内面は、外輪部材910の端面915(上端面)の外径よりも小さい端壁面(蓋本体411の内面)と、端壁面の外周縁から外輪部材910に向かうにつれて拡径した傾斜内周面(内周面412a)と、を有している。そして、第2蓋410が外輪部材910に被さった状態において、傾斜内周面(内周面412a)が端面915の外周縁916に線接触し、端壁面が端面915から上方に離間する構成となっている。
このように、傾斜壁部412の内周面412aが周壁部912の外周縁916に円周線上で線接触するので、傾斜壁部412の内周面412aと外輪部材910の端面915との間に水分等の液体(液滴)が残留し難くなる。言い換えると、内周面412aと端面915との間の液体が気化し易くなる。
このように、内周面412aと端面915との間に水分等の液体が残留し難くなるので、端面915や内周面412aにおいて錆が発生し難くなる。これに対して、蓋本体411の外径が外輪部材910の外径以上であり、蓋本体411が端面915と面接触する構成である場合、蓋本体411と端面915との間に水分等の液体が残留し易くなり、端面915において錆が発生し易くなる。
また、径方向において内周面412aの中間部分(径方向中間部分)は中心軸線に向かって突出しており、内周面412aは、その中間部分が突出した湾曲状の凸曲面を呈している。つまり、内周面412aの上半分と水平面とのなす傾斜角度は、内周面412aの下半分と水平面とのなす傾斜角度よりも大きい。
ここで、内周面412aにおいて結露水等が生成した場合、この結露水からなる液滴は傾斜する内周面412aに沿って径方向外かつ下方に向かいつつ流れることになる。そして、前記したように、内周面412aはその中間部分が中心側に突出した凸曲面であるので、流下する液滴は上半分において、下半分よりも自由落下に近い状態となり、上半分を流下する液滴の流下速度(移動速度)は大きくなり易い。
このようにして、液滴は、徐々に加速しつつ、内周面412aに沿って流下することになる。したがって、結露水(液滴)が、内周面412aと外周縁916との円周線上の線接触部分を径方向外方に越え易くなり、結露水が前記円周上の線接触部分の径方向内側に留まり難くなる。
<第2蓋ユニット−第2蓋−周壁部>
周壁部413は、外輪部材910を構成する周壁部912の外周面の上端側(先端側)に形成されたブーツ嵌合溝918及びOリング溝917をマスキングする部分である。
周壁部413の内径は外輪部材910(周壁部912)の外径よりも大きく、周壁部413と周壁部912との間に適度な隙間(クリアランス、遊び)が形成されている。これにより、第2蓋410が外輪部材910に引っ掛からずに被さるようになっている。
周壁部413の内周面413aの下部は、下方に向かうにつれて拡径しており、テーパ面413bを構成している。これにより、静電塗装において、塗料が周壁部413内に回り込み内周面413aに付着したとしても、その後に自重により内周面413aを下方に流れる塗料が、テーパ面413bまで流下し、テーパ面413bにおいて硬化し、塗膜を形成する。したがって、周壁部413の内径が小さくならず、第2蓋410が被さり難くなることはない。
<第2蓋ユニット−第2蓋−空気溜まり形成機能>
第2蓋410は、図11に示すように、空気溜まりQを形成する機能を備えている。
ここで、3本の第2シャフト800は、塗装用保持具1で保持された状態で、つまり、第2蓋ユニット400が3つの外輪部材910に被さった状態で、塗装処理の前に、洗浄処理される。なお、第1シャフト700も同様に洗浄処理される。
洗浄処理とは、第2シャフト800の塗装面に付着する油脂等を除去する処理である。具体的には、第2シャフト800は塗装用保持具1で保持された状態で、油脂等を除去するための界面活性剤を含む洗浄液H(処理液)に沈降される。
そうすると、第2蓋410内に空気溜まりQが形成され、空気溜まりQが洗浄液Hを遮断する。すなわち、洗浄液Hが、第2蓋410と外輪部材910との間を端面915に向けて回り込まず、端面915に付着しない。そして、洗浄液Hが外輪部材910内に浸入しないようになっている。これにより、外輪部材910内において錆が発生しないようになっている。
なお、第2蓋ユニット400の自重は、このように洗浄液Hに沈降した際、浮力により外輪部材910から脱落しないように設定されている。ただし、洗浄液Hに沈降した際、適宜な押さえ手段(押さえ棒等)によって、第2蓋ユニット400を下方に押さえ付ける構成としてもよい。
<第2蓋ユニット−第2アーム>
第2アーム420は、左右方向(水平方向)に延びるアームであって、3つの第2蓋410を所定間隔で保持している。
また、第2アーム420には、2本のフック421が固定されている。2本のフック421は、第2蓋ユニット400を上水平フレーム130に掛止するためのフックである。
<第2蓋ユニット−第2シャフト用筒体>
第2シャフト用筒体430は、第2シャフト800に遊びを持って外挿し、少なくとも第2シャフト本体810(図1参照)のバランサ811の溶接される範囲(被マスキング部)をマスキングするマスキング部材である。また、第2シャフト用筒体430が第2シャフト800に外挿し、後記するように第2蓋ユニット400はリング10を介して保持フレーム100に掛止されるので、第2シャフト用筒体430は第2シャフト800を安定して保持する機能も備えている。
第2シャフト用筒体430は、円筒状の筒本体431(周壁部、第1マスキング部)と、筒本体431の下端から径方向外向きかつ下方に延びるリング状のスカート部432(傾斜壁部、第2マスキング部)と、スカート部432に固定された2枚の板状のマスキング片433(第2マスキング部)と、を備えている。
<第2蓋ユニット−第2シャフト用筒体−筒本体>
筒本体431は、バランサ811の溶接される範囲(被マスキング部)をマスキングする部分である。軸方向におけるバランサ811の溶接範囲は概ね一律であるので、筒本体431の軸方向長さは一種類で複数の第2シャフト800に適用可能である。
筒本体431の内径は第2シャフト800(第2シャフト本体810)の外径よりも大きく、筒本体431と第2シャフト本体810との間に適度な隙間(クリアランス、遊び)が形成されるようになっている。すなわち、筒本体431は、その第1内周面431aと第2シャフト本体(被マスキング部)との間に隙間を形成しつつ、前記被マスキング部に外挿するものである。これにより、第2シャフト用筒体430が第2シャフト本体810に引っ掛からずに外挿するようになっている。
<第2蓋ユニット−第2シャフト用筒体−スカート部>
スカート部432は、筒本体431の下端から下方に向かうにつれて拡径した部分であり、その第2内周面432aは筒本体431の内周面の下端から下方に向かうにつれて拡径したテーパ面となっている。
これにより、静電塗装において、塗料がスカート部432及び筒本体431内に回り込み第1内周面431a、第2内周面432aに付着したとしても、その後に自重により下方に流れる塗料が、テーパ状の第2内周面432aまで流下し、第2内周面432aにおいて硬化し、塗膜を形成する。したがって、筒本体431の内径が小さくならず、第2シャフト用筒体430が第2シャフト800に外挿し難くなることはない。
<第2蓋ユニット−第2シャフト用筒体−マスキング片>
ここで、静電塗装における塗装ガンの位置、つまり、塗料の噴射方向と、塗装用保持具1の位置との関係について説明する。
塗装ガンは、塗装用保持具1の前方に配置されると共に、モータ等の駆動体によって上下左右方向に移動自在に構成されると共に、後方に向かって塗料を噴射するように構成されている。すなわち、塗装用保持具1の後方、左方及び右方に塗装ガンは存在せず、一方向である後方に向かってのみ、塗料を噴射するように構成されている。
そして、塗装用保持具1に保持された3本の第2シャフト800の前面(外周面の半分、第1片面、表面)を塗装した後、塗装用保持具1及び3本の第2シャフト800を反転(180°回転)させ、3本の第2シャフト800の後面(外周面の半分、第2片面、裏面)を塗装するように構成されている。したがって、第2シャフト800の外周面のうち、塗装ガンに対向し塗料が回り込み易い前面及び後面は、塗料が回り込み難い左面及び右面よりも塗装され易い。
なお、第1シャフト700も同様に塗装される。ただし、塗装用保持具1の前方及び後方に塗装ガンを配置し、塗装用保持具1及び第2シャフト800を反転させず、前面及び後面を同時に塗装する構成としてもよい。
マスキング片433について説明する。
マスキング片433は、細長の板状片であって、塗料の噴射方向であるスカート部432の前側の下面と後側の下面とに固定されている。したがって、マスキング部材である第2シャフト用筒体430は、前側及び後側が、左側及び右側よりも下方に突出している。すなわち、塗装ガンに対向する第2シャフト用筒体430の前側及び後側は、左側及び右側よりも下方に長い。すなわち、スカート部432及びマスキング片433で構成される第2マスキング部は、軸方向(上下方向)において、塗料噴射方向に対向する側(前側、後側)は、対向しない側(左側、右側)よりも長い。
<第2蓋ユニット−第2シャフト用筒体−マスキング領域>
第2シャフト用筒体430によって形成されるマスキング領域(未塗装領域)について説明する。
第2シャフト用筒体430の下端縁によって形成され周方向に延びる塗料領域と未塗装領域との境界線B1(図15参照)は、軸方向(上下方向)において一定位置となり、バランサ811の溶接される範囲を良好にマスキングできる。これに対して、マスキング片433を備えない場合、周方向に延びる境界線B2は、塗装ガンに対向する前側及び後側において上方に移動し、バランサ811の溶接される範囲が塗装されてしまう虞がある。すなわち、第2シャフト用筒体430の前側及び後側における下方への突出程度は、塗装され易い前側及び後側における境界線B2の上方への移動量が大きくなるにつれて、大きくなる関係となっている。
なお、第2シャフト用筒体430の上端縁によって形成され周方向に延びる塗料領域と未塗装領域との境界線B3は、第2シャフト用筒体430と第2シャフト800との間の隙間は小さく塗料の回り込みが少ないので、軸方向(上下方向)において一定位置となる。
<第2蓋ユニット−第3アーム>
第3アーム440は、左右方向(水平方向)に延びるアームであって、3つの第2シャフト用筒体430を所定間隔で保持している。
<第2蓋ユニット−フック部材>
第2フック部材450は、第2アーム420及び第3アーム440の両端にそれぞれ固定され、上下方向に延びており、第2アーム420及び第3アーム440を所定間隔で保持している。
また、第2アーム420を基準として、第2アーム420から鉛直上向きに突出する第2フック部材450の部分は、第2フック451を形成している。そして、第2フック451にリング10が掛止することで、保持フレーム100に対して、第2蓋ユニット400及び第2シャフト800が前後に傾倒せず、鉛直状態(起立状態)で維持されるようになっている(図20参照)。
<リング>
図2を参照して、リング10について説明する。
リング10は、環状の部品であって、鉛直フレーム110及び上水平フレーム130に遊びを持って外挿した部品である。よって、鉛直フレーム110が塗装され太くなっても、リング10が移動し難くなることはない。リング10は、外挿したままで、鉛直フレーム110から上水平フレーム130まで移動自在、つまり、鉛直フレーム110において鉛直方向で、上水平フレーム130において水平方向で移動自在となっている。
そして、リング10を使用しない場合、つまり、リング10を第1フック331(図7参照)又は第2フック451(図9参照)に掛止しない場合、リング10を上水平フレーム130に移動させて待機可能となっている。
<下部保持ユニット>
図16〜図17を参照して、下部保持ユニット500について説明する。
下部保持ユニット500は、第1シャフト700の下部(第1スタブヨーク720側部分)、又は、第2シャフト800の下部(第2スタブヨーク側部分)が遊びを持って挿入され、これを保持すると共にマスキングするユニットである(図19〜図20参照)。下部保持ユニット500は、3つの下筒体510と、下アーム520と、備えている。
<下部保持ユニット−下筒体>
下筒体510は、第1シャフト700の下部(第1スタブヨーク720側部分)、又は、第2シャフト800の下部(第2スタブヨーク側部分)が、遊びを持って差し込まれる円筒状の筒である。言い換えると、下筒体510は、第1シャフト700等の下部に遊び持って外挿する筒である。下筒体510は、円筒状の筒本体511(周壁部)と、筒本体511の上端から径方向外向きかつ上方に延びるガイド部512と、を備えている。
<下部保持ユニット−下筒体−筒本体>
筒本体511は、バランサ711、バランサ811の溶接される範囲をマスキングする部分である。バランサ711、バランサ811の溶接される範囲は概ね一律であるので、筒本体511の軸方向長さは一種類で複数の第1シャフト700、第2シャフト800に適用可能である。
筒本体511の内径は第1シャフト700、第2シャフト800の外径よりも大きく、筒本体511と第1シャフト700、第2シャフト800との間に適度な隙間(クリアランス、遊び)が形成されるようになっている。これにより、第1シャフト700、第2シャフト800が、引っ掛からずに筒本体511に差し込まれるようになっている。なお、筒本体511の下端にスカート部432(図9参照)を形成してもよい。
<下部保持ユニット−下筒体−ガイド部>
ガイド部512は、第1シャフト700、第2シャフト800の筒本体511への差し込みをガイドする部分である。ガイド部512の内周面512a(ガイド面)は、上方に向かうにつれて拡径したテーパ面となっている。
<下部保持ユニット−下アーム>
下アーム520は、左右方向(水平方向)に延びるアームであって、3つの下筒体510を所定間隔で保持している。下アーム520の両端には、鉛直下方に延びる被差込片521がそれぞれ固定されている。被差込片521は、保持フレーム100の差込筒111に差し込まれる部分である。
<キャップ>
第1シャフト700、第2シャフト800は、塗装される際、図18に示すキャップ50が装着される。キャップ50は、第1スタブヨーク720の貫通孔724a又は第2スタブヨーク820の貫通孔824aに内嵌することで、貫通孔724a、貫通孔824aの内周面における錆を防止するものである。キャップ50は、シリコン等のゴム製であって、弾性変形可能に形成されており、キャップ本体51と、キャップ本体51の外面に形成された把持片52と、を備えている。
<キャップ−キャップ本体>
キャップ本体51は、貫通孔724a又は貫通孔824aに内嵌する円柱体である。キャップ本体51の内面51aは、アーム724(アーム824)の内面に沿った傾斜面である(図5参照)。すなわち、キャップ本体51の軸方向長さ(図5の前後方向長さ)は、装着した場合にキャップ本体51がアーム724(アーム824)から突出しないように、アーム724(アーム824)に厚さと略同一である。
<キャップ−把持片>
把持片52は、キャップ本体51の向きを外部から視認可能とすると共に、アーム724(アーム824)に対してキャップ50を取り付け・取り外す際に把持される板状片である。板状の把持片52は、内面51aがアーム724(アーム824)の内面に沿い、キャップ本体51が正しく装着された場合に、水平面方向に延びるように形成されている。これにより、キャップ本体51が正しく装着された場合において、把持片52が上下方向において肉薄となり、キャップ50を装着したまま第1シャフト700(第2シャフト800)を下筒体510に挿入すると、把持片52が容易に湾曲し、引っ掛からないようになっている。
≪塗装用保持具の使用方法、効果≫
塗装用保持具1の使用方法、効果について説明する。
図19を参照して、3本の第1シャフト700の組み付けについて、説明する。なお、第2シャフト800についても同様であるので省略する。
3つの支持部材200を3つの差込孔121(図2参照)にそれぞれ差し込み、被差込片521を差込筒111に差し込み、下部保持ユニット500を保持フレーム100に取り付ける。
次いで、第1スタブヨーク720を下側として、3本の第1シャフト700を3つの下筒体510にそれぞれ差し込み、第1スタブヨーク720を支持部材200で支持する。
この場合において、支持部材200の上面に絶縁性の塗膜が形成されていたとしても、複数の尖部231の少なくとも1つの尖部231が第1スタブヨーク720に点接触し、その接触圧により前記塗膜が剥ぎ落とされる。これにより、支持部材200と第1シャフト700とが電気的に接続し、その後に良好に静電塗装される。すなわち、通電不良により塗装不良とならない。
また、複数の尖部231(尖点232)は凹状であるので、第1スタブヨーク720の基端部723を安定して支持できる。
次いで、第1蓋ユニット300を3本の第1シャフト700のシャフトスタブ730に被せる。この場合において、第1蓋ユニット300の自重がシャフトスタブ730に作用するので、第1蓋ユニット300は3本の第1シャフト700をつっかえ棒として上下方向において規制される。
次いで、2つのリング10を2つの第1フック331にそれぞれ掛止する。これにより、3本の第1シャフト700は鉛直状態で維持され、前後に倒れることはない。
これにより、塗装用保持具1への3本の第1シャフト700の組み付けは完了する。
次いで、3本の第1シャフト700及び塗装用保持具1を、油脂等を除去するために洗浄液Hに沈降させ、塗装面を洗浄する。
ここで、第2蓋ユニット400及び第2シャフト800については、図11に示すように、第2蓋410内に空気溜まりQが形成され、空気溜まりQによって洗浄液Hが外輪部材910内に浸入しない。
所定時間経過後、第1シャフト700及び塗装用保持具1を、洗浄液Hから引き上げ、水によって水洗する。なお、洗浄と水洗は複数回にて繰り返される。
ここで、第2蓋ユニット400及び第2シャフト800については、図10に示すように、傾斜壁部412が外周縁416に線接触しているので、外輪部材910の端面915に水分が残留せず、端面915が錆び難くなる。また、第2蓋410内で結露水が生成しても、この結露水が凸曲面である内周面412aに沿って加速しつつ流れ、第2蓋410外に排出される。
次いで、乾燥炉にて、その塗装面に付着する水分を除去する。
次いで、3本の第1シャフト700を静電塗装する。具体的には、各第1シャフト7000の前面(外周面の前半分)を塗装した後、塗装用保持具1及び3本の第1シャフト700を反転させ、各第1シャフト700の後面(外周面の後半分)を塗装する。
ここで、第2蓋ユニット400及び第2シャフト800については、図15に示すように、第2シャフト用筒体430の前側及び後側が下方に突出しているので、第2シャフト用筒体430の下端縁で形成される塗装領域及び未塗装領域(マスキング領域)との境界線B1は上下せずに周方向に延び、バランサ811の溶接される範囲が良好にマスキングされる。
また、第2シャフト用筒体430は拡径したスカート部432を有するので(図12参照)、第2シャフト用筒体430内に回り込んだ塗料によって、筒本体431の内径は小さくならず、第2シャフト用筒体430が外挿し難くなることはない。
このようにして、第1シャフト700と第2シャフト800との間で、保持フレーム100、支持部材200及び下部保持ユニット500を共有できるので、その数が少なくなり、保管スペースが小さくなる。
≪変形例≫
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、次のように変更してもよい。
前記した実施形態では、第1シャフト700、第2シャフト800を3本毎にシャフト組を構成し、第1シャフト700組、第2シャフト800組毎に塗装等する構成を例示したが(図19、図20参照)、シャフト組を構成するシャフトの本数は適宜に変更してよい。
例えば、図21、図22に示すように、第1シャフト700よりも細い第1シャフト700A、第2シャフト800よりも細い第2シャフト800Aを塗装する場合、保持フレーム100を共有可能な範囲で、4本毎に第1シャフト700A組、第2シャフト800A組を構成してもよい。そして、第1蓋ユニット300Aは4つの第1蓋310Aを備え、第2蓋ユニット400Aは、4つの第2蓋410Aと、4つの第2シャフト用筒体430Aとを備え、下部保持ユニット500Aは、4つの下筒体510Aを備える構成とされる。
なお、第1蓋ユニット300Aの幅は第1蓋ユニット300の幅W1と同一に形成され、第1蓋ユニット300A及び第1蓋ユニット300の間で互換性を有するように構成される。第2蓋ユニット400A、下部保持ユニット500Aについても同様である。
また、第1蓋ユニット300Aの第1蓋310A、第2蓋ユニット400Aの第2蓋410A及び第2シャフト用筒体430A、下部保持ユニット500Aの下筒体510A、の外径、内径、軸方向長さ等は、第1シャフト700A、第2シャフト800Aの太さ、長さ等対応して適宜に設定される。
さらに、左右方向において隣り合うシャフト間が大きくなるように、平面視において隣り合う第1シャフト700A、700A(第2シャフト800A、800A)は、平面視において、下水平フレーム120を対称中心として千鳥状で配置される。
前記した実施形態では、プロペラシャフト600が2ピース構成である場合を例示したが、その他に例えば、3ピース構成でもよい。
前記した実施形態では、被塗装物がプロペラシャフト600である場合を例示したが、その他の棒状の被塗装物でもよい。
前記した実施形態では、塗装方法が静電塗装である場合を例示したが、その他の種類の塗装方法でもよい。
1 塗装用保持具
10 リング(リング部材)
100 保持フレーム
110 鉛直フレーム
120 下水平フレーム
130 上水平フレーム
200 支持部材
230 支持片(支持部)
231 尖部
232 尖点
240 当接片(当接部)
300 第1蓋ユニット
310 第1蓋
320 第1アーム
331 第1フック
400 第2蓋ユニット
410 第2蓋(カバー)
411 蓋本体(端壁部)
412 傾斜壁部(端壁部)
420 第2アーム
430 第2シャフト用筒体(第2塗装物用筒体、マスキング部材)
431 筒本体(第1マスキング部)
431a 第1内周面
432 スカート部(第2マスキング部)
432a 第2内周面
433 マスキング片(第2マスキング部)
440 第3アーム
451 第2フック
500 下部保持ユニット
510 下筒体
520 下アーム
600 プロペラシャフト
601 第1十字軸ジョイント
602 第2十字軸ジョイント
700 第1シャフト(第1被塗装物)
720 第1スタブヨーク(第1一端部)
730 シャフトスタブ(第1他端部)
800 第2シャフト(第2被塗装物、被処理物)
820 第2スタブヨーク(第2一端部)
900 等速ジョイント
910 外輪部材(第2他端部、上端部)
915 端面(上端面)
916 外周縁
920 動力伝達部材
B1、B2、B3 境界線
H 洗浄液(処理液)
Q 空気溜まり
W0 間隔
W1、W2 幅

Claims (3)

  1. 鉛直状態で保持された棒状の被塗装物を塗装する際に、前記被塗装物の被マスキング部をマスキングするマスキング部材であって、
    その第1内周面と前記被マスキング部との間に隙間を形成しつつ、前記被マスキング部に外挿する筒状の第1マスキング部と、
    前記第1マスキング部の下端から下方に延びると共に、前記第1内周面の下端から下方に向かうにつれて拡径した第2内周面を有する筒状の第2マスキング部と、
    を備える
    ことを特徴とするマスキング部材。
  2. 軸方向において、前記第2マスキング部の塗料噴射方向に対向する側は、対向しない側よりも長い
    ことを特徴とする請求項1に記載のマスキング部材。
  3. 前記被塗装物は、分割型のプロペラシャフトを構成するシャフトであって、
    前記被マスキング部は、前記シャフトの回転バランスを調整するためのバランサが固定される部分である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマスキング部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016190382A1 (ja) * 2015-05-26 2016-12-01 名古屋油化株式会社 マスキング材、マスキング材の製造方法、マスキング材連結体、表面処理方法
CN106498328A (zh) * 2016-11-09 2017-03-15 哈尔滨东安发动机(集团)有限公司 零件非喷涂内径面防护方法

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