JP2014124096A - バウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットおよびバウムクーヘンの製造方法 - Google Patents

バウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットおよびバウムクーヘンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】紐を用いることなく剥離紙を巻き付けることができるバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットを提供する。
【解決手段】バウムクーヘンの焼成用芯棒ユニット(1)は、芯棒部(2)と、回転シャフト(3)と、紙止部材(4)と、を備える。紙止部材(4)は、第一円筒部(41)と第二円筒部(42)と円環状の台座部(43)とを有する。第一円筒部(41)は台座部(43)の内周縁から立設し、第二円筒部(42)は台座部(43)の外周縁から立設する。第一円筒部(41)は第二円筒部(42)より径が小さく、第一円筒部(41)と第二円筒部(42)との間に間隙が形成されている。芯棒部(2)の表面に剥離紙(5)を巻き付けて、その端部(51)を第一円筒部(41)と第二円筒部(42)の間隙に挟み込み、剥離紙(5)を固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、バウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットおよびバウムクーヘンの製造方法に関し、特に、芯棒ユニットの端部の構造に特徴を有するバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットに関する。
従来、バウムクーヘンは専用のオーブン(焼成装置)によって製造している。このオーブンは、その内部にバウムクーヘン生地を巻き付けるための芯棒ユニットと、該芯棒ユニットの下方に生地を焼き上げるためのバーナーと、を備える。そして、芯棒ユニットを回転させながら生地を芯棒ユニット表面に巻きつけて、巻き付けた1層分の生地をバーナーで焼き上げ、その上にさらに生地を巻き付けてバーナーで焼き上げ、これを繰り返して複数層のバウムクーヘンを製造する。
また、上記の専用のオーブンには、複数の芯棒ユニットと、バーナーと、生地を貯留する槽とを備え、複数のバウムクーヘンを製造するオーブンがある(例えば、特許文献1参照)。このオーブンは、複数の芯棒ユニットがそれぞれ自転しつつ、オーブン内を公転する。そして、槽で芯棒ユニットが自転して生地を表面に巻き付け、オーブン内を自転・公転しながらバーナーで生地が焼き上げられ、再度槽で生地を芯棒ユニット表面に巻き付け、生地が焼き上げられる。これを繰り返して複数層のバウムクーヘンを製造する(第5図参照)。
また、上記したバウムクーヘンの専用のオーブンに取り付ける焼成用芯棒ユニット(バウムクーヘン製造用支持棒ユニット)には、次のようなものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。バウムクーヘン製造用支持棒21は、バウムクーヘンの生地巻き付け用の丸棒22と、丸棒22よりも小径に形成され、丸棒22の両端から同軸心上に延びる回転シャフト23とを具備する。そして、丸棒22の外周面には、軸方向に延びる縦溝24が刻設されると共に、縦溝24と直交方向し、外周面全周に及んで延びるカット用の環状溝25,25…が軸方向に所定本数刻設されている(第1図参照)。
特許文献2のバウムクーヘン製造用支持棒ユニット41によれば、バウムクーヘン製造用支持棒21に剥離紙42を巻きつけ、丸棒22の縦溝24に紐43を押し込み這わせて、丸棒22の両端から飛び出した紐43を、丸棒22の両端より外方に延出する剥離紙42と共に回転シャフト23に巻き付ける(第4図参照)。そして、このバウムクーヘン製造用支持棒ユニット41をオーブンに取り付けて、バウムクーヘン製造用支持棒ユニット41に生地を巻き付け焼き上げた後、両端を切り取り、所定の長さに切断してバウムクーヘンを製造する。
再表2008/044272号公報 特開2008−295402号公報
しかしながら、上記した従来の焼成用芯棒ユニット(バウムクーヘン製造用支持棒)は丸棒に巻いた剥離紙の端部を紐で固定する構造であるため、次のような問題点があった。
・生地の焼成工程において、紐に付着した生地が焦げて、焼成前の生地を貯留する槽に落下する場合があり、生地に焦げた臭いが付着するなどの問題があった。
・紐を必須の構成とし、芯棒に紐をかけ、さらに芯棒の両端部の回転シャフトに剥離紙の端部とともに紐を巻き付ける必要があるため、作業に手間と時間がかかる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、紐を用いることなく剥離紙を巻き付けることができ、作業性を向上したバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットを提供することを目的とするものである。また、従来よりも作業性のよいバウムクーヘンの製造方法を提供することをもう一つの目的とする。
本発明の一の態様に係るバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットは、生地を巻き付けるために剥離紙が巻かれる芯棒部と、前記芯棒部の軸方向の両端から同軸心上に延在する回転シャフトと、前記芯棒部の軸方向の両端から立設し、前記回転シャフトを囲む第一筒部と、を備える、ことを特徴とする。
この構成によれば、芯棒部に剥離紙を巻き付け、芯棒部の両端から飛び出した剥離紙の両端部を回転シャフトと第一筒部との間に差し込む。これにより、紐を用いることなく剥離紙の端部を固定でき、剥離紙を芯棒部に固定することが容易となる。また、剥離紙を固定する紐が不要となるため、焦げ付いた紐により生地にその臭いが付着することがなく、焦げ付いた紐が生地に混入することもない。ここで、剥離紙とは、例えば耐油紙である。また、例えば、回転シャフトが円柱形または円筒形の場合、第一筒部は円筒形が望ましい。これにより、剥離紙の端部を均一に挟み込める。
好ましくは、上記前記第一筒部と前記回転シャフトとの間に配され、前記芯棒部の軸方向両端から立設した第二筒部を更に備える。この構成によれば、剥離紙の端部を第一筒部と第二筒部との間に差し込み固定できる。また、例えば、第一筒部が円筒形の場合、第二筒部も円筒形が望ましく、例えば、第一筒部が角筒形の場合、第二筒部も角筒形が望ましい。これにより、剥離紙の端部を均一に挟み込める。
好ましくは、前記第一筒部が円筒状であり、前記第二筒部が円筒状である。この構成によれば、第一筒部および第二筒部が角筒形の場合に比べて、剥離紙の端部を均一に挟み込め、作業性もよい。
好ましくは、前記第一筒部と前記第二筒部とが、前記芯棒部の軸方向の端部において、円環板状の部材によって一体に形成され、前記第二筒部の前記軸方向の高さが前記第一筒部よりも低い。この構成によれば、焼成用芯棒ユニットの製造時に作業性がよい。また、第二筒部の芯棒部の軸方向の高さが第一筒部よりも低くすることで、剥離紙の端部を挟み込む際の作業性がよい。
好ましくは、前記第一筒部は、その周壁に内部がネジ切りされた貫通孔を有し、前記回転シャフトとネジ締結する。この構成によれば、回転シャフトと第一筒部とが強固に固定でき、したがって、運用時に回転シャフトと第一筒部との中心軸のずれを防止する。
また、前記剥離紙を前記芯棒部に巻いた状態において、前記第一筒部と前記回転シャフトとの間、または、前記第一筒部と前記第二筒部との間に、前記剥離紙の端部を挟み込む。
本発明の一の態様に係るバウムクーヘンの製造方法は、少なくともバター、砂糖、卵黄を混合して第一生地材を製造する工程Aと、少なくとも卵白、砂糖を混合して第二生地材を製造する工程Bと、前記第一生地材と前記第二生地材と小麦粉とを混合して生地を製造する工程Cと、芯棒部と、該芯棒部の両端から同軸心上に延在する回転シャフトと、該回転シャフトの周りに配された軸方向に立設した第一筒部と、該第一筒部の周りに配された軸方向に立設した第二筒部とを備えた焼成用芯棒ユニットの周面に剥離紙を巻き、該剥離紙の巻き始めの始端表面に卵白を塗布し、終端を始端表面に重ねるようにして該剥離紙をとめる工程Dと、前記芯棒部からその軸方向に飛び出した前記剥離紙の端部を、前記第一筒部と前記第二筒部との間に挟み込む工程Eと、前記剥離紙が巻かれた前記焼成用芯棒ユニットに生地をつけ、生地を焼成する工程Fと、を備える、ことを特徴とする。
この構成によれば、芯棒部に剥離紙を巻き付け、芯棒部の両端から飛び出した剥離紙の両端部を第一筒部と第二筒部との間に差し込む。これにより、紐を用いることなく剥離紙の端部を固定でき、剥離紙を芯棒部に容易に固定することができるため、バウムクーヘンの製造の作業性が向上する。
本発明によれば、紐を用いることなく剥離紙を焼成用芯棒ユニットに巻き付けることができ、バウムクーヘンの製造時の作業性が向上する。また、剥離紙を固定する紐が不要となり、焦げ付いた紐により生地にその臭いが付着することがない。
一実施形態のバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットを示す斜視図である。 図1における端部を拡大した斜視図である。 図1における紙止部材を示す図である。 図1における焼成用芯棒ユニットに剥離紙を巻いた状態の斜視図である。 図4における端部を拡大した斜視図である。 剥離紙の端部の差し込みに使用する治具を示す斜視図である。 図6の変形例である自動機を示す模式図である。 バウムクーヘンの焼成装置の模式図である。 一実施形態のバウムクーヘンの製造工程を示すフロー図である。 図9における剥離紙の端部を焼成用芯棒ユニットの端部に差し込む説明図である。
以下、本発明に係る一実施形態を図面に基づき説明するが、本発明は下記実施形態に限定されるものではない。
<バウムクーヘンの焼成用芯棒ユニット>
[1.焼成用芯棒ユニットの全体構造]
図1は、本実施形態のバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットを示す斜視図である。図2は、図1の端部を拡大した斜視図である。図1および図2に示すように、本実施形態のバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニット1(以下、単に「焼成用芯棒ユニット1」と称する)は、芯棒部2と、回転シャフト3と、紙止部材4と、を備える。
芯棒部2は、細長い円柱形状であり、素材は木製(朴の木製)である。なお、芯棒部2の素材は、木製以外にも、例えば金属製、樹脂製、陶器製であってもよい。
回転シャフト3は、円柱形状のシャフト部31と、円板状の台座部32と、歯車33を有する。台座部32は、芯棒部2と略同径で、それよりも小径のシャフト部31が、台座部32の中心から立設している。また、台座部32には複数の貫通孔(図示なし)が設けられており、貫通孔にネジまたはボルトを通して、回転シャフト3が芯棒部2の両端部に締結固定されている。また、シャフト部31には歯車33が設けられており、歯車33によって、焼成用芯棒ユニット1を焼成装置100に取り付けた際に、焼成用芯棒ユニット1が自転可能となる。なお、本実施形態の回転シャフト3はスチール製であるが、その他の金属製でもよい。
図3(a)は、紙止部材の平面図であり、図3(b)はAA断面図である。図3に示すように、紙止部材4は、円環状の台座部43と、台座部43の外周縁から立設する第二円筒部42と、台座部43の内周縁から立設する第一円筒部41と、を有する。台座部43は、その外径が回転シャフト3の台座部32の径よりも小さく、その内径がシャフト部31の径よりも大きく形成されている。なお、本実施形態においては、台座部43の内径を、外径の略1/2で構成している(例えば、外径:φ38mm、内径:φ19mm)。なお、台座部43には貫通孔(図示なし)が設けられており、この貫通孔にボルトまたはネジを通して、紙止部材4が、回転シャフト3の台座部32と、または、回転シャフト3の台座部32および芯棒部2と、締結固定されている。
第一円筒部41は、回転シャフト3および第二円筒部42と同心で、その径が、回転シャフト3のシャフト部31の径よりも大きく、第二円筒部42の径よりも小さい。第二円筒部42の高さは、第一円筒部41よりも低く形成されている。また、第一円筒部41および第二円筒部42の端部は、その外周縁が面取りされている。なお、本実施形態においては、第二円筒部42の高さを、第一円筒部41の高さの略1/2で構成している(例えば、第一円筒部41の高さ寸法:19mm、第二円筒部の高さ寸法:10mm)。
また、第一円筒部41の周壁には、第二円筒部42から飛び出した位置に、その径方向に貫通するネジ切りされた貫通孔44が設けられており、この貫通孔44にボルトまたはネジを通して、紙止部材4が回転シャフト3と締結固定されている。なお、本実施形態の紙止部材4はスチール製であるが、その他の金属製でもよい。
[2.剥離紙を巻いた状態の焼成用芯棒ユニット]
図4は、図1における焼成用芯棒ユニットに剥離紙を巻いた状態の斜視図である。図5は、図4における端部を拡大した斜視図である。図4および図5に示すように、芯棒部2の周面に剥離紙5が巻かれており、芯棒部2の端部から飛び出した剥離紙5の端部51は、紙止部材4の第一円筒部41と第二円筒部42との間隙に押し込まれている。なお、剥離紙5は、芯棒部2への巻き方向における始端表面に卵白が塗布されており、終端が始端表面に重ねて接着されている。
[3.剥離紙の端部を固定するための治具]
図6は、剥離紙5の端部51を、焼成用芯棒ユニット1の第一円筒部41と第二円筒部42の間隙に差し込むための治具を示す斜視図である。図6に示すように、治具6は、木製の把持部63と、スチール製の軸部62と、軸部62の端部から軸方向の垂直方向に延在する押し込み部61と、を有する。押し込み部61は、断面円弧状のスチール製の板材であり、第一円筒部41と第二円筒部42の間隙に挿入可能な径と板厚で構成されている。この治具6によって、剥離紙5の端部51を、第一円筒部41と第二円筒部42の間隙に押し込み、固定する。
なお、剥離紙5の端部51を第一円筒部41と第二円筒部42の間隙に押し込む際、治具6に代えて自動機7を用いてもよい。図7は、剥離紙の端部の差し込みに使用する自動機の模式図であって、図7(a)は平面図であり、図7(b)はBB断面図である。図7(a)、(b)に示すように、自動機7は、焼成用芯棒ユニット1を載置する載置台71と、載置台71の両側方にそれぞれ配置された押し込み部72と、を備える。押し込み部72は、載置台71の長手方向に立設した断面円弧状のスチール製の板材72Aを一対有し、一対の板材72Aは同心円上に周方向にずらして配されている。
また、押し込み部72は、一対の板材72Aがその円弧中心に回転可能に構成され、載置台71の長手方向にスライド可能に構成されている。この構成により、載置台71に焼成用芯棒ユニット1を載置すると、その両側から押し込み部72がスライドして、剥離紙5の端部51を第一円筒部41と第二円筒部42の間隙に押し込み、また押し込み部72がスライドして両側に戻り、一対の板材72Aが略90度回転した後、再度両側から押し込み部72がスライドして、剥離紙5の端部51を第一円筒部41と第二円筒部42の間隙に押し込む。したがって、剥離紙5の端部51が、第一円筒部41と第二円筒部42の間隙にしっかりと固定される。
[4.焼成装置]
図8は、バウムクーヘンの焼成装置の模式図である。図8に示すように、バウムクーヘンの焼成装置100は、筐体101と、バウムクーヘンの生地を貯留する槽102と、バーナー103と、を備え、これに複数の焼成用芯棒ユニット1を取り付ける。そして、複数の焼成用芯棒ユニット1がそれぞれ自転しながら筐体101内を公転して、周面に剥離紙5が巻かれた芯棒部2に槽102で生地が着き、その生地がバーナー103で焼き上げられ、これを繰り返して複数層からなるバウムクーヘンが製造される。
<バウムクーヘンの製造方法>
続いて、バウムクーヘンの製造方法について、図9および図10に基づき説明する。
(工程A)
第一ミキサーに、バターと砂糖と卵黄と添加剤等を入れ、これらを混合して第一生地材を製造する。
(工程B)
第二ミキサーに、卵白と砂糖とを入れ、これらを混合して第二生地材を製造する。
(工程C)
次に、ニーダーに、第一生地材と第二生地材と小麦粉とを入れ、これらを混練して生地を製造する。
(工程D)
一方、焼成用芯棒ユニット1の芯棒部2の周面に、剥離紙5を巻く。具体的には、矩形の剥離紙5の上に焼成用芯棒ユニット1を置き、焼成用芯棒ユニット1を回転させて剥離紙5の巻き始めの始端と巻き終わりの終端とが所定幅重ねる。そして、剥離紙5の始端表面に卵白を塗布して、この始端と終端とを糊付けする。
(工程E)
次に、剥離紙5の端部51を固定する。芯棒部2の軸方向の両端から飛び出した剥離紙5の各端部51を、治具6によって、第一円筒部41と第二円筒部42との間隙にそれぞれ押し込み固定する(図10参照)。なお、この剥離紙5の端部51の固定は、治具6に代えて、前記した自動機7を用いてもよい。この工程を繰り返して、複数の焼成用芯棒ユニット1に剥離紙5を固定する。
(工程F)
そして、剥離紙5を固定した複数の焼成用芯棒ユニット1を、焼成装置100に取り付ける。一方、焼成装置100の槽102には、工程Cで製造した生地を溜めておく。この状態で焼成装置100を作動して、各焼成用芯棒ユニット1が自転しながら、焼成装置100の筐体101内を公転する。この過程において、槽102で各焼成用芯棒ユニット1に剥離紙5を介して生地がつけられ、筐体101内を公転しながらバーナー103で生地が焼き上げられる。各焼成用芯棒ユニット1は筐体101内を所定周公転して、「槽102で生地つけ→バーナー103で焼き上げ」を繰り返しながら、複数の層が重ね合わされたバウムクーヘンができる。なお、本実施形態においては、焼成用芯棒ユニット1を筐体101内で17〜20周回転させて、17〜20層のバウムクーヘンとしている。
(工程G)
次に、バウムクーヘンが巻き付いた状態の焼成用芯棒ユニット1を、焼成装置100から取り出して、冷却室に所定時間置いてバウムクーヘンを冷却する。
(工程H)
次に、冷却されたバウムクーヘンをカットすべく、焼成用芯棒ユニット1と剥離紙5とを抜き取り、スライサーによって所定幅にバウムクーヘンをカットする。そして、カットされたバウムクーヘンを検査した後、包装して出荷する。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の焼成用芯棒ユニット1によれば、芯棒部2に剥離紙5を巻き付け、芯棒部2の両端から飛び出した剥離紙5の両端部51を、第一円筒部41と第二円筒部42の間隙に差し込み固定できるので、紐を用いることなく剥離紙5の固定が容易にできる。また、剥離紙5を固定する紐が不要であるため、焦げ付いた紐が焼成装置100の槽102に落ち、これにより生地に臭いが付着せず、また、焦げ付いた紐が生地に混入することを防止できる。
また、第一円筒部41の外側に配された第二円筒部42の高さが、第一円筒部41の高さよりも低く構成されているので、剥離紙5の端部51を、第一円筒部41と第二円筒部42の間隙に押し込みやすい。また、第二円筒部42の端部は、その外周縁が面取りされているため、剥離紙5の端部51を更に押し込みやすい。
また、第一円筒部41の周壁にネジ切りされた貫通孔44が設けられており、この貫通孔44にボルトまたはネジを通して回転シャフト3と締結固定されているので、回転シャフト3と第一円筒部41とを強固に固定できる。したがって、運用時等に、回転シャフト3と第一円筒部41とのずれを防止できる。
このように、焼成用芯棒ユニット1によれば、紐を用いることなく剥離紙5を焼成用芯棒ユニット1に巻き付け固定できるので、バウムクーヘンの製造時の作業性を向上できる。また、剥離紙5を固定する紐が不要であるため、焦げ付いた紐により生地に臭いが付着せず、また、焦げ付いた紐が生地に混入することを防止できる。
<他の実施形態>
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、本実施形態では、第一筒部と第二筒部とを円筒形状に構成しているが、多角筒状に構成してもよい。また、本実施形態では、剥離紙の端部を、第一円筒部と第二円筒部の間隙に挟み込む構成としているが、回転シャフトと第一円筒部の間隙に挟み込む構成としてもよく、その場合には第二円筒部はなくともよい。また、本実施形態では、複数の焼成用芯棒ユニットを焼成装置に取り付けて使用しているが、1つの焼成用芯棒ユニットを取り付けて使用してもよいし、焼成装置に取り付けずに使用してもよい。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
1 焼成用芯棒ユニット
2 芯棒部
3 回転シャフト
31 シャフト部
32 台座部
33 歯車
4 紙止部材
41 第一円筒部
42 第二円筒部
43 台座部
44 貫通孔
5 剥離紙
51 端部
6 治具
61 押し込み部
62 軸部
63 把持部
7 自動機
71 載置台
72 押し込み部
72A 板材
100 焼成装置
101 筐体
102 槽
103 バーナー

Claims (7)

  1. バウムクーヘンの焼成用芯棒ユニットであって、
    生地を巻き付けるために剥離紙が巻かれる芯棒部と、
    前記芯棒部の軸方向の両端から同軸心上に延在する回転シャフトと、
    前記芯棒部の軸方向の両端から立設し、前記回転シャフトを囲む第一筒部と、
    を備える、
    バウムクーヘンの焼成用芯棒ユニット。
  2. 前記第一筒部と前記回転シャフトとの間に配され、前記芯棒部の軸方向両端から立設した第二筒部を更に備える、
    請求項1に記載のバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニット。
  3. 前記第一筒部が円筒状であり、
    前記第二筒部が円筒状である、
    請求項2に記載のバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニット。
  4. 前記第一筒部と前記第二筒部とが、
    前記芯棒部の軸方向の端部において、円環板状の部材によって一体に形成され、
    前記第二筒部の前記軸方向の高さが前記第一筒部よりも低い、
    請求項3に記載のバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニット。
  5. 前記第一筒部は、その周壁に内部がネジ切りされた貫通孔を有し、
    前記回転シャフトとネジ締結する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニット。
  6. 前記剥離紙を前記芯棒部に巻いた状態において、
    前記第一筒部と前記回転シャフトとの間、または、前記第一筒部と前記第二筒部との間に、前記剥離紙の端部を挟み込む、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のバウムクーヘンの焼成用芯棒ユニット。
  7. バウムクーヘンの製造方法であって、
    少なくともバター、砂糖、卵黄を混合して第一生地材を製造する工程Aと、
    少なくとも卵白、砂糖を混合して第二生地材を製造する工程Bと、
    前記第一生地材と前記第二生地材と小麦粉とを混合して生地を製造する工程Cと、
    芯棒部と、該芯棒部の両端から同軸心上に延在する回転シャフトと、該回転シャフトの周りに配された軸方向に立設した第一筒部と、該第一筒部の周りに配された軸方向に立設した第二筒部とを備えた焼成用芯棒ユニットの周面に剥離紙を巻き、該剥離紙の巻き始めの始端表面に卵白を塗布し、終端を始端表面に重ねるようにして該剥離紙をとめる工程Dと、
    前記芯棒部からその軸方向に飛び出した前記剥離紙の端部を、前記第一筒部と前記第二筒部との間に挟み込む工程Eと、
    前記剥離紙が巻かれた前記焼成用芯棒ユニットに生地をつけ、生地を焼成する工程Fと、
    を備える、
    バウムクーヘンの製造方法。
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JP2008295402A (ja) * 2007-06-01 2008-12-11 Ishiya Seika Kk バームクーヘン製造用支持棒ユニット及びバームクーヘンの製造方法
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