JP2014123146A - 結像レンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 - Google Patents

結像レンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 Download PDF

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和泰 大橋
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Abstract

【課題】半画角が38度程度、Fナンバが2.8未満で十分に小型であり、非点収差や像面湾曲、倍率色収差、コマ収差の色差、歪曲収差等を十分に低減し、撮像領域の対角長が20mm〜45mm程度で、1000万〜2000万画素の撮像素子に対応した解像力を有する結像レンズを実現可能とする。
【解決手段】物体側から像側へ向かって順に、第1レンズ群I、開口絞りS、第2レンズ群IIを配設してなり、第1レンズ群は正の屈折力を有するか略アフォーカルで、第2レンズ群は正の屈折力を有する結像レンズにおいて、第1レンズ群を、物体側から像側へ向かって順に、第1aレンズ群、第1bレンズ群、第1cレンズ群を配設して構成し、第2レンズ群IIを、物体側から像側へ向かって順に、第2aレンズ群、第2bレンズ群、第2cレンズ群を配設して構成し、第2bレンズ群の、最も物体側の面を凹面、最も像側の面を凸面とした結像レンズである。
【選択図】図1

Description

この発明は、結像レンズ、カメラおよび携帯情報端末装置に関する。
デジタルカメラが広く普及し、デジタルカメラに対するユーザの要望も多岐にわたっている。
その中で、撮像領域の対角長が「20mm〜45mm程度」の比較的大きな撮像素子を使用し、高性能な単焦点レンズを搭載した「高画質のコンパクトカメラ」というカテゴリのデジタルカメラがユーザから大きな期待を集めている。
このようなカテゴリのデジタルカメラに対するユーザの要望は、高性能であることに加え、携帯性に優れていること、即ち、小型であることに対するウエイトが高い。
高性能という面では、少なくとも1000万〜2000万画素の撮像素子に対応した解像力を有することに加え、絞り開放からコマフレアが少なく、高コントラストで「画角の周辺部まで点像の崩れがない」こと、色収差が少なく輝度差の大きな部分にも不要な色付きを生じないこと、歪曲収差が少なく直線を直線として描写可能なこと等が必要である。
大口径化という面では、ズームレンズを搭載した一般のコンパクトカメラとの差別を明確にできるように、少なくともF2.8未満が求められる。
小型化の面では、撮像素子が比較的大きいことよって実焦点距離が長くなるので「焦点距離または最大像高で正規化」した場合に、「小さな撮像素子を用いる場合よりも全長が短くなっている」ことが求められる。
また、撮影レンズの画角については「ある程度の広角を望むユーザ」が多く、結像レンズの半画角は38度近傍であることが望ましい。半画角:38度は「35mm銀塩カメラ(いわゆるライカ版)換算の焦点距離で28mmに相当する。
デジタルカメラ用の結像レンズには多くの種類が考えられるが、広角単焦点レンズの代表的な構成としては「物体側に負の屈折力のレンズ群、像側に正の屈折力のレンズ群を配設した所謂レトロフォーカスタイプ」を挙げることができる。
「画素ごとに色フィルタやマイクロレンズを有するエリアセンサ」の特性を鑑みると、射出瞳位置を像面から遠ざけて「周辺光束がセンサ面に対して垂直に近い角度で入射」するようにしたいという要求があり、この要求が「レトロフォーカスタイプが採用される主な理由」である。
しかし、レトロフォーカスタイプはその屈折力配置の非対称性が大きく、コマ収差や歪曲収差、倍率色収差等の補正が不完全になりがちである。そもそも、レトロフォーカスタイプは「広角レンズを一眼レフカメラの交換レンズとして用いるためのバックフォーカス確保」を目的として登場してきた経緯があり、レンズ全長(最も物体側の面から像面までの距離)が大きくなりやすい。
レトロフォーカスタイプの結像レンズの従来例の中で、Fナンバが2.8未満、38度前後の半画角を有しながら、各種収差が比較的良好に補正されてものとして、特許文献1、2等に開示されたものがある。
特許文献1に開示された結像レンズは、半画角:41.5度と広角ではあるものの、レンズ全長が「最大像高の6倍以上」と大きく、小型化の面でなお、改良の余地がある。
特許文献2に開示された結像レンズは、F1.9と大口径化の面では十分であるが、レンズ全長が最大像高の9倍以上と非常に大きく、小型化の面で不十分である。
この発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、半画角が38度程度と広角で、Fナンバが2.8未満と大口径でありながら十分に小型であり、非点収差や像面湾曲、倍率色収差、コマ収差の色差、歪曲収差等を十分に低減し、撮像領域の対角長が20mm〜45mm程度で、1000万〜2000万画素の撮像素子に対応した解像力を有すると共に、絞り開放から高コントラストで画角の周辺部まで点像の崩れがなく、輝度差の大きな部分にも不要な色付きを生じず、直線を直線として歪みなく描写可能な高性能の結像レンズの実現を可能ならしめること、このような結像レンズを用いて「小型で高画質のカメラ」、さらには携帯情報端末装置の実現を可能ならしめることを課題とする。
この発明の結像レンズは「物体側から像側へ向かって順に、第1レンズ群、開口絞り、第2レンズ群を配設してなり、第1レンズ群は正の屈折力を有するか略アフォーカルで、第2レンズ群は正の屈折力を有する結像レンズ」であって、以下の点を特徴とする(請求項1)。
「第1レンズ群」は、物体側から像側へ向かって順に、第1aレンズ群、第1bレンズ群、第1cレンズ群を配設して構成される。
第1aレンズ群は「像側に曲率の大きな面を向けた負レンズ」からなる。
第1bレンズ群は「物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズ」からなる。
第1cレンズ群は「単レンズまたは接合レンズ」からなり、正の屈折力を有する。
従って、第1レンズ群は、物体側から像側に向かって「負・負・正」の屈折力配分を有する。
「第2レンズ群」は、物体側から像側へ向かって順に、第2aレンズ群、第2bレンズ群、第2cレンズ群を配設して構成される。
第2aレンズ群は「両凸レンズと両凹レンズを接合」してなり、正の屈折力を有する。 第2bレンズ群は「単レンズまたは接合レンズ」からなり、負の屈折力を有する。
第2cレンズ群は「正レンズ」からなる。
従って、第2レンズ群は、物体側から像側に向かって「正・負・正」の屈折力配分を有する。
そして、第2bレンズ群の「最も物体側の面」は凹面とされ、「最も像側の面」は凸面とされる。
請求項1記載の結像レンズは、無限遠物体に合焦した状態における第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離:L、最大像高:Y’、第2bレンズ群の焦点距離:f2b、第2レンズ群の焦点距離:f2、第2bレンズ群の最も物体側の面の曲率半径:r2bF、第2bレンズ群の最も像側の面の曲率半径:r2bRが、条件:
(1) 2.8 < L/Y’ < 4.3
(2) -3.0 < f2b/f2 < -0.4
(3) -6.0 < (r2bF+r2bR)/(r2bF-r2bR) < -2.0
を満足することが好ましい(請求項2)。
この請求項2記載の結像レンズは、第2bレンズ群を構成するレンズの屈折率の平均値:nd2bが、条件:
(4) 1.80 < nd2b < 2.20
を満足することが好ましい(請求項3)。
請求項1〜3の任意の1に記載の結像レンズは、第1bレンズ群を構成する負レンズの、物体側面の曲率半径:r1bF、および、像側面の曲率半径:r1bRが、条件:
(5) -7.0 < (r1bF+r1bR)/(r1bF-r1bR) < -0.7
を満足することが好ましい(請求項4)。
請求項1〜4の任意の1に記載の結像レンズは、最大像高:Y’、無限遠物体に合焦した状態における第2レンズ群の最も像側の面から像面までの距離:Bfが、条件:
(6) 0.8 < Bf/Y’ < 1.6
を満足することが好ましい(請求項5)。
請求項1〜5の任意の1に記載の結像レンズは、無限遠物体に合焦した状態における第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離:L、第1レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの距離:L1が、条件:
(7) 0.20 < L1/L < 0.32
を満足することが好ましい(請求項6)。
請求項1〜6の任意の1に記載の結像レンズは、全系の焦点距離:fA、第1レンズ群の焦点距離:f1が、条件:
(8) 0.0 < fA/f1 < 0.6
を満足することが好ましい(請求項7)。
この請求項7記載の結像レンズは、第1aレンズ群と第1bレンズ群の合成焦点距離:f1a-1b、第1cレンズ群の焦点距離:f1cが、条件:
(9) -1.3 < f1a-1b/f1c < -0.7
を満足することが好ましい(請求項8)。
請求項1〜8の任意の1に記載の結像レンズは「近距離物体への合焦に際し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔を、無限遠物体に合焦した状態よりも短縮する」ことが好ましい(請求項9)。
この請求項9記載の結像レンズは、無限遠物体に合焦した状態における第1レンズ群と第2レンズ群の間隔:A1-2、「−1/20倍の結像倍率」で近距離物体に合焦した状態における第1レンズ群と第2レンズ群の間隔:A1-2M、「−1/20倍の結像倍率」で近距離物体に合焦した状態における第2レンズ群の最も像側の面から像面までの距離:BfM、無限遠物体に合焦した状態における第2レンズ群の最も像側の面から像面までの距離:Bfが、条件:
(10) -0.5 < (A1-2M-A1-2)/(BfM-Bf) < -0.2
を満足することが好ましい(請求項10)。
この発明のカメラは、請求項1〜10の任意の1に記載の結像レンズを「撮影用光学系として有する」ことを特徴とする(請求項11)。
この発明の携帯情報端末装置は、請求項1〜10の任意の1に記載の結像レンズを「カメラ機能部の撮影用光学系として有する」ことを特徴とする(請求項12)。
説明を補足する。
この発明の結像レンズは「レトロフォーカスタイプ」である。
レトロフォーカスタイプの結像レンズは、一般に「物体側に負の屈折力、像側に正の屈折力を配した」ものであり、屈折力の非対称性から歪曲収差や倍率色収差等が発生しやすく、これら収差の低減が大きな課題となる。
また、コマ収差やコマ収差の色差を補正することが、大口径化とともに困難となる。
さらに、レトロフォーカスタイプの結像レンズは「主点を後側(像側)に移動させ、バックフォーカスを確保する」のに適したレンズであることから、最物体側のレンズ面から像面までのレンズ全長が大きくなり易い。
従って、大口径でコンパクト、且つ、良好な性能を実現するためには、屈折力の非対称性に起因する歪曲収差や倍率色収差等の発生を抑えつつ、コマ収差やコマ収差の色差を補正し、バックフォーカスの長大化を抑制することが必要となる。
発明者らは研究の結果、上に説明した如き構成をとることにより、大口径でコンパクト、且つ、良好な性能を実現できることを見出した。この発明の結像レンズは、発明者らにより見出されたかかる新規な知見に基づくものである。
即ち、この発明の結像レンズは、第1レンズ群の最も像側に配される第1cレンズ群の屈折力を「正」とするとともに、第2レンズ群の最も物体側に配される第2aレンズ群の屈折力を「正」とした。
このように、共に正の屈折力を持つ第1cレンズ群と第2aレンズ群とを「絞りを挟んで対置」し、その外側を、共に負の屈折力を有する第1bレンズ群と第2bレンズ群とで挟むようにし、全体としてはレトロフォーカスタイプでありながらも「屈折力配分の対称性」に配慮することによりコマ収差や倍率色収差の補正を容易としている。
また、第2aレンズ群を「物体側を両凸レンズ、像側を両凹レンズとした接合レンズ」として構成することにより、第2レンズ群の中間にある負の屈折力を、上記両凹レンズと第2bレンズ群とに分担させることにより「単色収差と色収差の両方をバランス良く低減できる」ことを見出した。
第2aレンズ群を接合レンズとすることには「鏡枠への組み付けに際して発生する光軸ずれ等の製造誤差の影響を低減」する意味合いもある。
さらに、第1bレンズ群を構成する負レンズの形状も重要である。
第1レンズ群は、その物体側に負の屈折力(第1aレンズ群と第1bレンズ群)を有し、像側に正の屈折力(第1cレンズ群)が配されるように構成されるが、従来から知られたレトロフォーカスタイプでは、この間隔を比較的大きく取ることによって「画角の確保と球面収差を始めとする各種収差の補正を両立」させているものが多い。
このような「絞りの物体側における上記負・正屈折力配分の間隔を大きくする構成」では結像レンズ径の十分な小型化を達成するのが困難である。
この発明の結像レンズでは、第1bレンズ群を構成する負レンズが「物体側に曲率の大きな面を向けた形状」とされ、これによって「軸上収差(球面収差)と軸外収差(特に非点収差や下光線のコマ収差)をバランス良く補正する」ことが可能となっている。
第2bレンズ群は、上記の如く「単レンズまたは接合レンズ」であるが、その何れの場合においても、「最も物体側の面」は凹面、「最も像側の面」は凸面とされる。
即ち、第2bレンズ群が「単レンズ」の場合には、だい2bレンズ群は「物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ」として構成され、第2bレンズ群が「接合レンズ」の場合にも「全体としては物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ形状」となるように構成されている。
第2bレンズ群をこのような形状とすることにより、まず「第2bレンズ群の最も物体側の面」が、第2aレンズ群の最も像側の面との間で「強い負の屈折力を有する空気レンズ」を形成し、全体として正・負・正の屈折力配置を有する第2レンズ群の「球面収差・像面湾曲の補正」に大きな役割を果たすようになる。
また、第2bレンズ群の最も像側の面を「コンセントリックな形状」とすることで、コマ収差の発生を抑えると同時に、第2cレンズ群とともに「正の屈折力を分担」し、射出瞳位置を像面から遠ざけている。
このように、この発明の撮影レンズは、各部の構成が目的に対して最適化され、総合的に従来にはない新規な効果を生じて、広角・大口径・小型・高性能を併せて実現することが可能である。
このような基本構成において、上述の各条件を満足することにより、さらなる小型化・高性能化の達成が可能となる。
条件(1)は、条件(2)、(3)の前提となるレンズ全長:Lを、最大像高:Y’(撮像阻止の受光面の対角線長さによって規制される。)との関係で規制する条件である。 条件(2)は、第2bレンズ群の屈折力に関するものであり、パラメータ:f2b/f2が下限値:−3.0以下であると、第2bレンズ群の屈折力が不足し、球面収差が補正不足となったり、非点較差を抑制し切れなかったりして好ましくない。
パラメータ:f2b/f2が上限値:−0.4以上であると、第2bレンズ群の屈折力が強くなりすぎて、第2レンズ群を構成する各面の間の収差のやり取りが過大となり、全ての収差をバランス良く抑えることが難しくなったり、製造誤差に対する敏感度が高くなったりして好ましくない。
条件(3)は、第2bレンズ群の形状に関するものであり、パラメータ:(r2bF+r2bR)/(r2bF−r2bR)が下限値:−6.0以下になると、第2bレンズ群の「メニスカス形状が強くなりすぎ」て、球面収差が補正過剰になり易くなったり、内向性のコマ収差が発生し易くなったりする。
パラメータ:(r2bF+r2bR)/(r2bF−r2bR)が上限値:−2.0以上になると、第2bレンズ群が必要とするメニスカス形状を維持しにくくなり、球面収差が補正不足になり易くなったり、外向性のコマ収差が発生しやすくなったりする他、第2レンズ群全体として、像面側に正の屈折力が不足し、射出瞳距離を像面から十分に遠ざけられない場合が出てくる。
従って、条件(1)〜(3)を満足する請求項2記載の結像レンズでは、無理のない収差補正が行えると共に、より小型化が可能な高性能の結像レンズを実現できる。
条件(4)は、上記条件とともに、第2bレンズ群が満足することが好ましい条件であり、パラメータ:nd2bが下限値:1.80以下であると、像面湾曲を十分に抑制することが難しくなる。パラメータ:nd2bを1.80以下として、無理に像面湾曲を抑えようとすると、各面の曲率を大きく設定せざるを得ず、他の収差の発生が増えて「全体の収差バランス」を取りにくくなる。
パラメータ:nd2bが上限値:2.20となると、このような光学材料は実質的に存在しないか、存在しても非常に高価でその使用は現実的と言えない。
条件(1)〜(3)と共に条件(4)を満足する請求項3の結像レンズでは、像面湾曲を十分に低減しながら、より小型で高性能の結像レンズを実現できる。
条件(5)は、第1bレンズ群を構成する「物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズ(このレンズは、第1レンズ群中において、第1aレンズ群の負レンズに続く、物体から2番目の負レンズであり、以下において「第2負レンズ」とも言う。)」の形状についての条件である。
パラメータ:(r1bF+r1bR)/(r1bF−r1bR)が下限値:−7.0以下であると、第2負レンズの屈折力が小さくなったり、第2負レンズの物体側面と像側面で収差が相殺され易くなったりして、他のレンズとの収差のやり取りが減少し、第2負レンズが「収差補正に果たすべき役割」が限定され、全体の収差レベルが小さくなりにくい。
パラメータ:(r1bF+r1bR)/(r1bF−r1bR)が上限値:−0.7以上であると、軸上収差(球面収差)と軸外収差(特に非点収差や下光線のコマ収差)のバランスを取りにくく、画面中心と周辺の画質の両立が困難となり易い。
従って、条件(5)を満足する請求項4の結像レンズでは、全体の収差レベルをより小さく抑え、さらに高性能の結像レンズを実現できる。
条件(6)は結像レンズのバックフォーカスと最大像高との比率を規制する条件であり、パラメータ:Bf/Y’が下限値:0.8以下であると、バックフォーカスが小さくなり、結像レンズを搭載するカメラや携帯情報端末装置のレンズ収納を「沈胴構造」を前提とする場合、効率の良い収納が困難となったり、第2レンズ群の「レンズ面の傷・ごみ」等が画像に影響しやすくなったりする。
パラメータ:Bf/Y’が上限値:1.6以上であると、レンズ群を配置できる空間が狭くなり、十分な収差補正を行うことが困難となり易い。
従って、条件(6)を満足する請求項5の結像レンズでは、より小型に収納可能であり、各収差をより良好に補正した高性能の結像レンズを実現できる。
条件(7)は、レンズ全長:Lとレンズ長さ:L1との比を規制する条件であり、パラメータ:L1/Lが下限値:0.20以下であると、第1レンズ群に配設される3群3枚もしくは3群4枚のレンズが「十分な自由度を持って収差補正に適した形状」とならない恐れがある。
パラメータ:L1/Lが上限値:0.32以上であると「絞りが像面に近付き過ぎ」てしまい、射出瞳位置を像面から遠ざけることが困難になったり、それをリカバリするために第2レンズ群内の屈折力配置がバランスを欠いたりして好ましくない。
従って、条件(7)を満足する請求項6の結像レンズでは、各収差をより良好に補正し、射出瞳位置を十分に像面から遠ざけた小型で高性能の結像レンズを実現できる。
条件(8)は、結像レンズ全系と第1レンズ群との屈折力のバランスに関する条件である。この発明の結像レンズにおいて、第1レンズ群は「正の屈折力を有するか略アフォーカル」で、第2レンズ群に付加したワイドコンバータのような役割を果たしていると考えることもできる。しかし、実際の収差補正の上では「第1レンズ群が完全にアフォーカルである」ことが最良ではない。
即ち、請求項1における第1レンズに関する「正の屈折力を有するか略アフォーカル」は「アフォーカルに極めて近い状態を含む正の屈折力」を意味する。
パラメータ:fA/f1が「0」である場合、第1レンズ群は焦点距離:f1が無限大となって「アフォーカル」となる。
パラメータ:fA/f1が条件(8)の下限値:0.0以下であると、第2レンズ群の屈折力を強くしなければならず、像面の曲がりが大きくなったり、負の歪曲収差が大きく発生しやすくなったりして好ましくない。
パラメータ:fA/f1が上限値:0.6以上であると、第2レンズ群の結像作用への寄与が少なくなり、第1レンズ群が結像作用を分担するようになるため「第1レンズ群と第2レンズ群の間で比較的大きな収差のやり取りが発生」し、必要以上に製造誤差感度が高まったりして好ましくない。
従って、条件(8)を満足する請求項7の結像レンズでは、像面の平坦性などを向上し、さらに高性能の結像レンズを実現できる。
条件(9)は、条件(8)が満たされる条件下において、第1レンズ群の屈折力配置が好ましくなる条件である。
パラメータ:f1a−1b/f1cが下限値:−1.3以下になると、第1レンズ群が「比較的強い正の屈折力」を有するようになり、条件(8)の充足が難しくなる。
パラメータ:f1a−1b/f1cが上限値:−0.7を超えると、条件(8)の満足のために、第1レンズ群が大型化したり、無理に小型化すれば収差補正が困難になるなどして好ましくない。
従って、条件(8)、(9)を満足する請求項9の結像レンズでは、小型化と高性能化をより適切にバランスさせた結像レンズを実現できる。
なお、条件(8)のパラメータ:fA/f1は、より好ましくは、条件(8)よりも上限値が小さい以下の条件:
(8A) 0.0 < fA/f1 < 0.3
を満足するのが良く、第1aレンズ群の焦点距離:f1a、第1bレンズ群の焦点距離:f1bは、条件:
(9A) -1.0 < f1a/f1b < -0.7
を満足するのが良い。
この発明の結像レンズは請求項8のように「近距離物体への合焦に際し、無限遠物体に合焦した状態よりも第1レンズ群と第2レンズ群との間隔」を短縮することが好ましい。
単純な「全体繰り出し」で近距離物体への合焦を行うと、プラスの像面湾曲(周辺でレンズから遠ざかる方向の像面湾曲)が発生しやすいが、繰り出しに伴って「第1レンズ群と第2レンズ群との間隔」を適宜短縮することにより、上記像面湾曲の発生を抑えることが可能となる。
条件(10)は、請求項9記載のフォーカシングを行なう場合の「像面湾曲」の発生を有効に抑制する条件であり、パラメータ:(A1−2M−A1−2)/(BfM−Bf)が下限値:−0.5以下になると「第1レンズ群と第2レンズ群との間隔の変化」が過大となり、無限遠に比較して近距離で「マイナスの像面湾曲」が発生しやすい。
パラメータ:(A1−2M−A1−2)/(BfM−Bf)が上限値:−0.2以上になると「第1レンズ群と第2レンズ群との間隔の変化」が十分で無く、無限遠に比較して近距離で「プラスの像面湾曲」が発生しやすい。
従って、条件(10)を満足する請求項8、9の結像レンズでは、有限距離物体へのフォーカシングに伴う結像性能の変化を抑制した高性能で小型の結像レンズを実現できる。
第1レンズ群はまた、前述のレンズ長さ:L1と、第1bレンズ群と第1cレンズ群との間隔:A1b−1cが、条件:
(11) 0.0 < A1b-1c/L1 < 0.1
を満足するのがよい。
この発明の結像レンズのレンズ構成においては、条件(11)のパラメータ:A1b−1c/L1の数値は小さい方が良く、上限値:0.1以上であると収差バランスが取りにくくなる。パラメータ:A1b−1c/L1が「0よりも小さくならない」ことは当然であるが「0とする」ことも実質的に不可能である。
第1aレンズ群および第1bレンズを構成する負レンズの、少なくとも一方の材質は、以下の条件を満足することが好ましい。
(12) 1.45 < nd < 1.65
(13) 55.0 < νd < 95.0
(14) 0.015 < Pg,F-(-0.001802×νd+0.6483) < 0.050
これら条件式のパラメータにおいて、ndは、第1レンズ群の第1負レンズ(最も物体側の負レンズ)または第2負レンズの屈折率、νdは第1負レンズまたは第2負レンズのアッベ数、Pg,Fは「第1負レンズまたは第2負レンズの部分分散比」を表す。
部分分散比:Pg,Fは、レンズを構成する光学ガラスの「g線,F線,C線に対する屈折率:ng、nF、nC」により次式で定義される。
Pg,F=(ng-nF)/(nF-nC)
第1aレンズ群および第1bレンズを構成する負レンズの「少なくとも一方」を、条件(12)〜(14)を満足する、所謂「異常分散ガラス」で構成することにより、色収差の2次スペクトルを効果的に低減して、より良好な補正状態を実現できる。
第1cレンズ群を接合レンズとする場合は、物体側から順に正レンズ・負レンズで構成することによって,軸上色収差をより良好に補正することが可能となる。
第2bレンズ群を接合レンズとする場合は、物体側から順に負レンズ・正レンズで構成することによって、倍率色収差をより良好に補正することが可能となる。
歪曲収差等をより良好に補正するには、第2bレンズ群または第2cレンズ群に非球面を設けることが好ましい。
また、小型化に伴って増大しがちな各種収差を抑制するためには、第1aレンズ群または第1bレンズ群にも非球面を設けることが望ましい。第1レンズ群と第2レンズ群の非球面は、互いに収差補正の役割を補完し合ってより効果的に作用するように、同時に設けるのが良い。
上記の各条件は、独立して、あるいは他の条件と組み合わせられて、上記の作用を果たすが、後述する実施例のように、上記条件の全てを満足するとき、極めて良好な性能を実現できる。
このような結像レンズを用いる請求項11のカメラや請求項12の携帯情報端末装置は、小型・高画質で携帯性に優れたカメラ・携帯情報端末装置として実現できる。
以上に説明したように、この発明によれば新規な結像レンズ、カメラ、携帯情報端末を適用できる。
請求項1の結像レンズは上記の如き光学構成を有することにより、従来のレトロフォーカスタイプの結像レンズでは困難とされてきた「屈折力の非対称性に起因する歪曲収差や倍率色収差等の発生の抑制、コマ収差やコマ収差の色差の補正、バックフォーカスの長大化の抑制」を可能とし、大口径でコンパクト、且つ、良好な性能を実現することが可能である。
実際、後述の実施例に示すように、半画角が38度程度と広角で、Fナンバが2.8未満と大口径でありながら十分に小型で、非点収差や像面湾曲、倍率色収差、コマ収差の色差、歪曲収差等が十分に低減され、1000万〜2000万画素の撮像素子に対応した解像力を有すると共に、絞り開放から高コントラストで画角の周辺部まで点像の崩れがなく、輝度差の大きな部分にも不要な色付きを生じず、直線を直線として歪みなく描写可能な高性能の結像レンズを実現できる。
従って、かかる結像レンズを搭載することにより、小型かつ高画質のカメラや携帯情報端末装置を実現できる。
実施例1の結像レンズの構成を示す断面図である。 実施例2の結像レンズの構成を示す断面図である。 実施例3の結像レンズの構成を示す断面図である。 実施例4の結像レンズの構成を示す断面図である。 実施例5の結像レンズの構成を示す断面図である。 実施例6の結像レンズの構成を示す断面図である。 実施例1の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例1の結像レンズが-1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例2の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例2の結像レンズが−1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例3の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例3の結像レンズが−1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例4の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例4の結像レンズが−1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例5の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例5の結像レンズが−1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例6の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図である。 実施例6の結像レンズが−1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図である。 携帯情報端末装置の実施の1例を説明するための図である。 図19に示す携帯情報端末装置のシステム図である。
以下、実施の形態を説明する。
図1〜図6に、結像レンズの実施の形態を6例示す。
これらの実施の形態は、図1〜図6の順で、後述する具体的な数値実施例1〜6に相当するものである。繁雑を避けるため、これら図1〜図6において符号を共通化する。
図1〜図6に実施の形態を示す結像レンズは何れも、物体側(図の左方)から像側(図の右方)へ向かって順に、第1レンズ群I、開口絞りS、第2レンズ群IIを配設してなり、第1レンズ群は正の屈折力を有し、第2レンズ群は正の屈折力を有する。
第1レンズ群Iは、物体側から像側へ向かって順に、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズからなる第1aレンズ群1a、物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズからなる第1bレンズ群1b、単レンズまたは接合レンズからなり正の屈折力を有する第1cレンズ群1cを配設して構成されている。
第2レンズ群IIは、物体側から像側へ向かって順に、両凸レンズと両凹レンズを接合してなり正の屈折力を有する第2aレンズ群2a、単レンズまたは接合レンズからなり負の屈折力を有する第2bレンズ群2b、正レンズからなる第2cレンズ群2cを配設して構成されている。
第2bレンズ群2bの、最も物体側の面は凹面、最も像側の面は凸面である。
図1、図2に示す実施の形態では、第1cレンズ群1cは「単レンズ」、第2bレンズ群2bも「単レンズ」である。
図3、図4に示す実施の形態では、第1cレンズ群1cは「接合レンズ」、第2bレンズ群2bは「単レンズ」である。
図5、図6に示す実施の形態では、第1cレンズ群1cは「接合レンズ」、第2bレンズ群2bも「接合レンズ」である。
これらの実施の形態を具体化した後述の実施例1〜6の結像レンズは何れも、近距離物体への合焦に際し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が「無限遠物体に合焦した状態よりも短縮」されるものであり、各実施例レンズは条件(1)〜(10)のみならず、上述の条件(11)〜(14)も満足する。
図19、図20を参照して、携帯情報端末装置の実施の1形態を説明する。
携帯情報端末装置は、図20に示すように結像レンズ31と受光素子(エリアセンサ)45を有し、結像レンズ31によって形成される撮影対象物の像を受光素子45によって読み取るように構成されている。
撮影レンズ31としては、請求項1〜10の何れかに記載のものを用いることができるが、具体的には実施例1〜6のものを用いることができる。
受光素子45からの出力は、中央演算装置40の制御を受ける信号処理装置41によって処理されデジタル情報に変換される。デジタル情報化された画像情報は、中央演算装置40の制御を受ける画像処理装置41において所定の画像処理を受けた後、半導体メモリ44に記録される。
液晶モニタ38には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ44に記録されている画像を表示することもできる。
また、半導体メモリ44に記録した画像は通信カード等43を使用して外部へ送信することも可能である。
結像レンズ31は、装置携帯時には図19(a)に示すように沈胴状態にあり、ユーザが電源スイッチ36を操作して電源を入れると、図19(b)に示すように鏡胴が繰り出される。
シャッタボタン35の半押しによりフォーカシングがなされる。
フォーカシングは「レンズ系全体の移動」によって行うことも、第2レンズ群の移動や、受光素子45の移動によっても行うことができる。
フォーカシングをレンズ系全体の移動によって行う場合は、請求項9〜10記載の結像レンズのように、近距離物体への合焦に際し、無限遠物体に合焦した状態よりも第1レンズ群と第2レンズ群との間隔を短縮することによって像面湾曲の変化をキャンセルし、有限距離での結像性能低下を最小限とすることもできる。
シャッタボタンをさらに押し込むと撮影がなされ、その後は上述の処理がなされる。
半導体メモリ44に記録した画像を液晶モニタ38に表示したり、通信カード等43を使用して外部へ送信する際には操作ボタン37を使用して行う。半導体メモリ44および通信カード等43は、それぞれ専用または汎用のスロット39A、39Bに挿入して使用される。
結像レンズ31が沈胴状態にあるとき、各レンズ群は必ずしも光軸上に並んでいなくても良く、例えば、第2レンズ群が光軸上から退避して第1レンズ群と並列に収納されるような機構とすれば装置のさらなる薄型化が実現できる。
以上に説明したような携帯情報端末装置には、実施例1〜6の結像レンズを使用することができ、1000万〜2000万画素クラスの受光素子を使用した高画質で携帯情報端末装置を実現できる。
上に説明した携帯情報端末装置から、通信機能を除いたものは請求項11のカメラの実施形態となる。即ち、請求項11のカメラは、請求項12の形態情報端末装置の撮影機能部として用いることができる。
以下に、結像レンズの具体的な実施例を6例挙げる。
全ての実施例において最大像高:Y’は14.2mmである。
各実施例のレンズ構成を示す図1〜図6において、第2レンズ群IIの像面側に配設される平行平板Fは「光学ローパスフィルタ・赤外カットフィルタ等の各種フィルタや、CMOSセンサ等の受光素子のカバーガラス(シールガラス)」を想定し、これらに等価な1枚の透明な平行平板として示したものである。
なお、平行平板Fは、その像側面が「結像面から物体側に約0.5mmの位置となる」ように配置されているが、勿論これに限らず、複数枚に分割されていても良い。以下の各実施例において、長さの次元を持つ量の単位は「mm」である。
実施例における記号の意味は以下の通りである。
f:全系の焦点距離
F:Fナンバ
ω:半画角
R:曲率半径
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
K:非球面の円錐定数
A4:4次の非球面係数
A6:6次の非球面係数
A8:8次の非球面係数
A10:10次の非球面係数
A12:12次の非球面係数
A14:14次の非球面係数
A16:16次の非球面係数
A18:18次の非球面係数 。
「非球面」は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)をC、光軸からの高さをHとするとき、円錐乗数:K、上記非球面係数を用いて、周知の次式で表される。
X=CH2/[1+√(1-(1+K)C2H2)]
+A4・H4+A6・H6+A8・H8+A10・H10+A12・H12+A14・H14+A16・H16+A18・H18
「実施例1」
f = 18.28,F = 2.51,ω = 38.3
面番号 R D Nd νd Pg,F 硝種名
01 20.770 1.20 1.49700 81.54 0.5375 OHARA S-FPL51
02 8.251 5.94
03* -20.537 1.20 1.48749 70.24 0.5300 OHARA S-FSL5
04 -96.870 0.13
05 13.535 3.62 1.77250 49.60 0.5520 OHARA S-LAH66
06 -62.660 可変(A)
07 絞り 1.00
08 21.118 3.29 1.78800 47.37 0.5559 OHARA S-LAH64
09 -9.881 1.00 1.69895 30.13 0.6030 OHARA S-TIM35
10 18.982 3.85
11 -6.605 1.22 1.84666 23.77 0.6198 OHARA L-TIH53
12* -14.621 0.10
13 -263.010 5.44 1.85400 40.39 0.5677 OHARA L-LAH85
14* -11.149 可変(B)
15 ∞ 3.20 1.51680 64.20 各種フィルタ
16 ∞ 。
「非球面」
非球面は、上の「面番号」に「*印」を付した面である。以下の実施例においても同様である。
第3面
K = 0.0,A4 = 9.88622×10-6,A6 = -1.42073×10-7,A8 = -3.19806×10-9,
A10 = 1.97408×10-11
第12面
K = -0.16558,A4 = 1.59985×10-4,A6 = 1.84355×10-6,A8 = -2.65881×10-8,
A10 = 1.97333×10-10
第14面
K = -0.21279,A4 = 1.80877×10-5,A6 = 1.25436×10-7,A8 = 5.41982×10-10,
A10 = 1.54602×10-11
上の表記において、例えば「1.54602×10-11」は「1.54602×10-11」を省略表記したものである。以下の実施例のデータにおいても同様である。
「可変間隔」
可変間隔は、無限遠物体に合焦しているときと「−1/20倍」の結像倍率で近距離物体に合焦した状態での可変間隔:A、Bを示す。以下の実施例においても同様である。
無限遠 -1/20倍
A 2.000 1.780
B 12.838 13.811 。
「条件式のパラメータの数値」
(1) L/Y’= 3.28
(2) f2b/f2=-0.526
(3) (r2bF+r2bR)/(r2bF-r2bR)=-2.65
(4) nd2b=1.847
(5) (r1bF+r1bR)/(r1bF-r1bR)=-1.538
(6) Bf/Y’=1.165
(7) L1/L=0.260
(8) fA/f1=0.532
(9) f1a-1b/f1c=-1.189
(10) (A1-2M-A1-2)/(BfM-Bf)=-0.226
(11) A1b-1c/L1=0.0108
(12) nd=1.497
(13) νd=81.5
(14) Pg,F-(-0.001802×νd+ 0.6483)=0.0361 。
「実施例2」
f = 18.29,F = 2.52,ω = 38.2
面番号 R D Nd νd Pg,F 硝種名
01* 14.450 1.60 1.55332 71.68 0.5402 HOYA M-FCD500
02* 7.261 10.79
03 -30.101 1.20 1.59551 39.24 0.5803 OHARA S-TIM8
04 460.622 0.10
05 23.157 2.62 1.77250 49.60 0.5520 OHARA S-LAH66
06 -34.926 2.00
07 絞り 可変(A)
08 23.704 3.80 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
09 -14.944 1.00 1.69895 30.13 0.6030 OHARA S-TIM35
10 21.363 3.08
11 -11.593 1.22 1.92286 18.90 0.6495 OHARA S-NPH2
12 -19.415 0.10
13 -345.929 3.41 1.82080 42.71 0.5642 HOYA M-TAFD51
14* -19.332 可変(B)
15 ∞ 3.20 1.51680 64.20 各種フィルタ
16 ∞ 。
「非球面」
第1面
K = 0.0,A4 = -1.15383×10-4,A6 = 2.38416×10-7,A8 = -1.86497×10-9
第2面
K = -0.71833,A4 = -1.17671×10-5,A6 = 9.43499×10-7,A8 = -4.64708×10-9,
A10 = 7.05861×10-11
第14面
K = -0.28312,A4 = 6.41382×10-5,A6 = 2.15787×10-7,A8 = -6.04112×10-10,
A10 = 5.13609×10-12 。
「可変間隔」
無限遠 -1/20倍
A 5.720 5.370
B 15.804 16.740 。
「条件式のパラメータの値」
(1) L/Y’=3.95
(2) f2b/f2=-1.503
(3) (r2bF+r2bR)/(r2bF-r2bR)=-3.96
(4) nd2b=1.923
(5) (r1bF+r1bR)/(r1bF-r1bR)=-0.877
(6) Bf/Y’=1.374
(7) L1/L=0.291
(8) fA/f1=0.265
(9) f1a-1b/f1c=-0.861
(10) (A1-2M-A1-2)/(BfM-Bf)=-0.374
(11) A1b-1c/L1=0.0061
(12) nd=1.553
(13) νd=71.7
(14) Pg,F-(-0.001802×νd+0.6483)=0.0211 。
「実施例3」
f = 18.30,F = 2.52,ω = 38.2
面番号 R D Nd νd Pg,F 硝種名
01* 28.690 1.60 1.61881 63.85 0.5416 HOYA M-PCD4
02* 10.000 7.02
03 -19.394 1.20 1.49700 81.54 0.5375 OHARA S-FPL51
04 -31.344 0.10
05 29.273 3.96 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
06 -25.850 1.00 1.84666 23.78 0.6205 OHARA S-TIH53
07 -64.072 4.78
08 絞り 可変(A)
09 19.818 4.45 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
10 -11.751 1.00 1.68893 31.07 0.6004 OHARA S-TIM28
11 19.256 3.36
12 -11.072 1.20 1.84666 23.78 0.6205 OHARA S-TIH53
13 -27.188 0.10
14 79.600 3.90 1.82080 42.71 0.5642 HOYA M-TAFD51
15* -17.988 可変(B)
16 ∞ 3.20 1.51680 64.20 各種フィルタ
17 ∞ 。
「非球面」
第1面
K = 0.0,A4 = -3.96377×10-5,A6 = 9.21553×10-8
第2面
K = -0.59156,A4 = -8.37359×10-6,A6 = 3.49291×10-7,A8 = -5.31443×10-9,
A10 = 5.50904×10-11
第15面
K = -0.56176,A4 = 7.57070×10-5,A6 = 3.27942×10-7,A8 = -1.51207×10-9,
A10 = 9.93156×10-12 。
「可変間隔」
無限遠 -1/20倍
A 5.440 5.000
B 13.497 14.422 。
「条件式のパラメータの値」
(1) L/Y’=3.97
(2) f2b/f2=-0.871
(3) (r2bF+r2bR)/(r2bF-r2bR)=-2.37
(4) nd2b=1.847
(5) (r1bF+r1bR)/(r1bF-r1bR)=-4.268
(6) Bf/Y’=1.211
(7) L1/L=0.264
(8) fA/f1=0.163
(9) f1a-1b/f1c=-0.867
(10) (A1-2M-A1-2)/(BfM-Bf)=-0.476
(11) A1b-1c/L1=0.0067
(12) nd=1.497
(13) νd=81.5
(14) Pg,F-(-0.001802×νd+0.6483)=0.0361 。
「実施例4」
f = 18.29,F = 2.55,ω = 38.3
面番号 R D Nd νd Pg,F 硝種名
01* 22.274 1.20 1.61881 63.85 0.5416 HOYA M-PCD4
02* 9.524 5.26
03 -15.506 0.80 1.49700 81.54 0.5375 OHARA S-FPL51
04 -47.476 0.10
05 30.115 3.84 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
06 -13.728 0.70 1.84666 23.78 0.6205 OHARA S-TIH53
07 -32.069 2.10
08 絞り 可変(A)
09 20.592 4.59 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
10 -12.134 0.80 1.64769 33.79 0.5938 OHARA S-TIM22
11 18.982 4.25
12 -10.030 1.09 1.92286 18.90 0.6495 OHARA S-NPH2
13 -19.345 0.10
14 2966.881 3.18 1.85400 40.39 0.5677 OHARA L-LAH85
15* -16.546 可変(B)
16 ∞ 3.20 1.51680 64.20 各種フィルタ
17 ∞ 。
「非球面」
第1面
K = 0.0,A4 = 5.51335×10-6,A6 = -2.26669×10-7
第2面
K = 0.25063,A4 = -4.96155×10-5,A6 = 9.77362×10-7,A8 = -3.89927×10-8,
A10 = -3.82203×10-10,A12 = 1.87953×10-11,A14 = -2.16473×10-13
第15面
K = 0.0,A4 = 1.07649×10-4,A6 = -1.45102×10-6,A8 = 6.57063×10-8,
A10 = -1.20942×10-9,A12 = 9.40772×10-12,A14 = 2.04652×10-14,
A16 = -7.56483×10-16,A18 = 3.26908×10-18 。
「可変間隔」
無限遠 -1/20倍
A 5.410 5.100
B 11.466 12.393 。
「条件式のパラメータの値」
(1) L/Y’=3.42
(2) f2b/f2=-0.919
(3) (r2bF+r2bR)/(r2bF-r2bR)=-3.15
(4) nd2b=1.923
(5) (r1bF+r1bR)/(r1bF-r1bR)=-1.970
(6) Bf/Y’=1.068
(7) L1/L=0.245
(8) fA/f1=0.217
(9) f1a-1b/f1c=-0.928
(10) (A1-2M-A1-2)/(BfM-Bf)=-0.334
(11) A1b-1c/L1=0.0084
(12) nd=1.497
(13) νd=81.5
(14) Pg,F-(-0.001802×νd+0.6483)=0.0361 。
「実施例5」
f = 18.30,F = 2.56,ω = 38.2
面番号 R D Nd νd Pg,F 硝種名
01 20.090 1.20 1.61881 63.85 0.5416 HOYA M-PCD4
02* 9.524 4.83
03 -18.555 0.80 1.49700 81.54 0.5375 OHARA S-FPL51
04 -331.232 0.10
05 24.844 3.14 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
06 -16.981 0.80 1.84666 23.78 0.6205 OHARA S-TIH53
07 -57.153 2.10
08 絞り 可変(A)
09 19.843 4.51 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
10 -13.620 0.80 1.62004 36.26 0.5879 OHARA S-TIM2
11 29.999 3.43
12 -12.853 0.80 1.84666 23.78 0.6205 OHARA S-TIH53
13 62.695 3.26 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
14 -21.946 0.10
15 -166.052 2.13 1.85400 40.39 0.5677 OHARA L-LAH85
16* -26.786 可変(B)
17 ∞ 3.20 1.51680 64.20 各種フィルタ
18 ∞ 。
「非球面」
第2面
K = -0.19254,A4 = 2.29237×10-5,A6 = 1.87839×10-7,A8 = 1.69982×10-8,
A10 = -4.09939×10-10,A12 = 5.19254×10-12
第16面
K = 0.0,A4 = 8.53049×10-5,A6 = -1.65776×10-7,A8 = 1.06167×10-8,
A10 = -1.01522×10-10,A12 = 4.07983×10-13 。
「可変間隔」
無限遠 -1/20倍
A 4.580 4.250
B 12.438 13.353 。
「条件式のパラメータの値」
(1) L/Y’=3.43
(2) f2b/f2=-2.305
(3) (r2bF+r2bR)/(r2bF-r2bR)=-3.83
(4) nd2b=1.865
(5) (r1bF+r1bR)/(r1bF-r1bR)=-1.119
(6) Bf/Y’=1.136
(7) L1/L=0.223
(8) fA/f1=0.0183
(9) f1a-1b/f1c=-0.836
(10) (A1-2M-A1-2)/(BfM-Bf)=-0.361
(11) A1b-1c/L1=0.0092
(12) nd=1.497
(13) νd=81.5
(14) Pg,F-(-0.001802×νd+0.6483)=0.0361 。
「実施例6」
f = 17.00,F = 2.55,ω = 40.3
面番号 R D Nd νd Pg,F 硝種名
01* 18.933 1.20 1.67790 54.89 0.5458 OHARA L-LAL12
02* 9.524 5.75
03 -15.521 0.80 1.49700 81.54 0.5375 OHARA S-FPL51
04 -323.082 0.10
05 27.191 3.42 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
06 -12.977 0.80 1.84666 23.78 0.6205 OHARA S-TIH53
07 -35.061 2.10
08 絞り 可変(A)
09 18.941 4.32 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
10 -14.601 0.80 1.58144 40.75 0.5774 OHARA S-TIL25
11 26.050 3.46
12 -12.645 0.80 1.92286 18.90 0.6495 OHARA S-NPH2
13 -95.230 2.39 1.88300 40.76 0.5667 OHARA S-LAH58
14 -20.038 0.10
15 -217.934 1.97 1.86400 40.58 0.5669 OHARA L-LAH83
16* -28.435 可変(B)
17 ∞ 3.20 1.51680 64.20 各種フィルタ
18 ∞ 。
「非球面」
第1面
K = 0.0,A4 = 1.10688×10-4,A6 = -1.10007×10-6,A8 = 5.03927×10-9
第2面
K = 0.14781,A4 = 1.27085×10-4,A6 = -1.46445×10-6,A8 = 5.59801×10-8,
A10 = -1.64269×10-9,A12 = 1.81646×10-11
第16面
K = 0.0,A4 = 1.02477×10-4,A6 = -1.39868×10-7,A8 = 1.33655×10-8,
A10 = -1.43040×10-10,A12 = 5.99267×10-13 。
「可変間隔」
無限遠 -1/20倍
A 4.850 4.540
B 11.037 11.888 。
「条件式のパラメータの値」
(1) L/Y’=3.35
(2) f2b/f2=-1.914
(3) (r2bF+r2bR)/(r2bF-r2bR)=-4.42
(4) nd2b=1.903
(5) (r1bF+r1bR)/(r1bF-r1bR)=-1.101
(6) Bf/Y’=1.038
(7) L1/L=0.254
(8) fA/f1=0.0796
(9) f1a-1b/f1c=-0.832
(10) (A1-2M-A1-2)/(BfM-Bf)=-0.364
(11) A1b-1c/L1=0.0083
(12) nd=1.497
(13) νd=81.5
(14) Pg,F-(-0.001802×νd+0.6483)=0.0361 。
図7に、実施例1の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図、図8に、実施例1の結像レンズが-1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図を示す。
図9に、実施例2の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図、図10に、実施例2の結像レンズが-1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図を示す。
図11に、実施例3の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図、図12に、実施例3の結像レンズが-1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図を示す。
図13に、実施例4の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図、図14に、実施例4の結像レンズが-1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図を示す。
図15に、実施例5の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図、図16に、実施例5の結像レンズが-1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図を示す。
図17に、実施例6の結像レンズが無限遠物体に合焦した状態における収差曲線図、図18に、実施例6の結像レンズが-1/20倍で近距離物体に合焦した状態における収差曲線図を示す。
これら収差曲線図において、球面収差の図中の破線は「正弦条件」を表し、非点収差の図中の実線は「サジタル」、破線は「メリディオナル」を表す。
各実施例とも、収差は高いレベルで補正され、球面収差、軸上色収差は問題にならないほど小さい。
非点収差、像面湾曲、倍率色収差も十分に小さく、コマ収差やその色差の乱れも最周辺部まで良く抑えられている他、歪曲収差も絶対値で2.0%以下となっている。
このように、この発明の結像レンズは、半画角が38度程度と広角で、Fナンバが2.8未満と大口径でありながら、非常に良好な像性能を確保できる。
I 第1レンズ群
II 第2レンズ群
S 絞り
特開平 09−096759号公報 特開2010−039088号公報
この発明の結像レンズは「物体側から像側へ向かって順に、第1レンズ群、開口絞り、第2レンズ群を配設してなり、第1レンズ群は正の屈折力を有し、第2レンズ群は正の屈折力を有する結像レンズ」であって、以下の点を特徴とする(請求項1)。
「第1レンズ群」は、物体側から像側へ向かって順に、第1aレンズ群、第1bレンズ群、第1cレンズ群を配設して構成される。
第1aレンズ群は「像側に曲率の大きな面を向けた負レンズ」からなる。
第1bレンズ群は「物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズ」からなる。
第1cレンズ群は、正の屈折力を有する。
第2aレンズ群は「両凸レンズと両凹レンズを接合」してなり、正の屈折力を有する。 第2bレンズ群は、負の屈折力を有する。
第2cレンズ群は「正レンズ」からなる。
従って、第2レンズ群は、物体側から像側に向かって「正・負・正」の屈折力配分を有する。
そして、第2bレンズ群の「最も物体側の面」は凹面とされ、「最も像側の面」は凸面とされる。
請求項1記載の結像レンズにおける上記第1cレンズ群、第2bレンズ群は、共に2枚以下のレンズから構成されることができる(請求項2)。
請求項1または2記載の結像レンズは、無限遠物体に合焦した状態における第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離:L、最大像高:Y’、第2bレンズ群の焦点距離:f2b、第2レンズ群の焦点距離:f2、第2bレンズ群の最も物体側の面の曲率半径:r2bF、第2bレンズ群の最も像側の面の曲率半径:r2bRが、条件:
(1) 2.8 < L/Y’ < 4.3
(2) -3.0 < f2b/f2 < -0.4
(3) -6.0 < (r2bF+r2bR)/(r2bF-r2bR) < -2.0
を満足することが好ましい(請求項3)。
この請求項3記載の結像レンズは、第2bレンズ群を構成するレンズの屈折率の平均値:nd2bが、条件:
(4) 1.80 < nd2b < 2.20
を満足することが好ましい(請求項4)。
請求項1〜4の何れか1項に記載の結像レンズは、第1bレンズ群を構成する負レンズの、物体側面の曲率半径:r1bF、および、像側面の曲率半径:r1bRが、条件:
(5) -7.0 < (r1bF+r1bR)/(r1bF-r1bR) < -0.7
を満足することが好ましい(請求項5)。
請求項1〜5の何れか1項に記載の結像レンズは、最大像高:Y’、無限遠物体に合焦した状態における第2レンズ群の最も像側の面から像面までの距離:Bfが、条件:
(6) 0.8 < Bf/Y’ < 1.6
を満足することが好ましい(請求項6)。
請求項1〜6の何れか1項に記載の結像レンズは、無限遠物体に合焦した状態における第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離:L、第1レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの距離:L1が、条件:
(7) 0.20 < L1/L < 0.32
を満足することが好ましい(請求項7)。
請求項1〜7の何れか1項に記載の結像レンズは、全系の焦点距離:fA、第1レンズ群の焦点距離:f1が、条件:
(8) 0.0 < fA/f1 < 0.6
を満足することが好ましい(請求項8)。
この請求項8記載の結像レンズは、第1aレンズ群と第1bレンズ群の合成焦点距離:f1a-1b、第1cレンズ群の焦点距離:f1cが、条件:
(9) -1.3 < f1a-1b/f1c < -0.7
を満足することが好ましい(請求項9)。
請求項1〜9の何れか1項に記載の結像レンズは「近距離物体への合焦に際し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔を、無限遠物体に合焦した状態よりも短縮する」ことが好ましい(請求項10)。
この請求項10記載の結像レンズは、無限遠物体に合焦した状態における第1レンズ群と第2レンズ群の間隔:A1-2、「−1/20倍の結像倍率」で近距離物体に合焦した状態における第1レンズ群と第2レンズ群の間隔:A1-2M、「−1/20倍の結像倍率」で近距離物体に合焦した状態における第2レンズ群の最も像側の面から像面までの距離:BfM、無限遠物体に合焦した状態における第2レンズ群の最も像側の面から像面までの距離:Bfが、条件:
(10) -0.5 < (A1-2M-A1-2)/(BfM-Bf) < -0.2
を満足することが好ましい(請求項11)。
この発明のカメラは、請求項1〜11の何れか1項に記載の結像レンズを「撮影用光学系として有する」ことを特徴とする(請求項12)。
この発明の携帯情報端末装置は、請求項1〜11の何れか1項に記載の結像レンズを「カメラ機能部の撮影用光学系として有する」ことを特徴とする(請求項13)。
第2bレンズ群は、負の屈折力を有する。第2bレンズ群は「単レンズまたは接合レンズ」とすることができるが、「最も物体側の面」は凹面、「最も像側の面」は凸面とされる。
従って、条件(1)〜(3)を満足する請求項3記載の結像レンズでは、無理のない収差補正が行えると共に、より小型化が可能な高性能の結像レンズを実現できる。
条件(1)〜(3)と共に条件(4)を満足する請求項4の結像レンズでは、像面湾曲を十分に低減しながら、より小型で高性能の結像レンズを実現できる。
従って、条件(5)を満足する請求項5の結像レンズでは、全体の収差レベルをより小さく抑え、さらに高性能の結像レンズを実現できる。
従って、条件(6)を満足する請求項6の結像レンズでは、より小型に収納可能であり、各収差をより良好に補正した高性能の結像レンズを実現できる。
従って、条件(7)を満足する請求項7の結像レンズでは、各収差をより良好に補正し、射出瞳位置を十分に像面から遠ざけた小型で高性能の結像レンズを実現できる。
条件(8)は、結像レンズ全系と第1レンズ群との屈折力のバランスに関する条件である。この発明の結像レンズにおいて、第1レンズ群は「正の屈折力」を有するが、略アフォーカルで、第2レンズ群に付加したワイドコンバータのような役割を果たしていると考えることもできる。しかし、実際の収差補正の上では「第1レンズ群が完全にアフォーカルである」ことが最良ではない。
即ち、第1レンズは「アフォーカルに極めて近い状態を含む正の屈折力」を持つ
従って、条件(8)を満足する請求項8の結像レンズでは、像面の平坦性などを向上し、さらに高性能の結像レンズを実現できる。
従って、条件(8)、(9)を満足する請求項10の結像レンズでは、小型化と高性能化をより適切にバランスさせた結像レンズを実現できる。
この発明の結像レンズは請求項9のように「近距離物体への合焦に際し、無限遠物体に合焦した状態よりも第1レンズ群と第2レンズ群との間隔」を短縮することが好ましい。
条件(10)は、請求項10記載のフォーカシングを行なう場合の「像面湾曲」の発生を有効に抑制する条件であり、パラメータ:(A1−2M−A1−2)/(BfM−Bf)が下限値:−0.5以下になると「第1レンズ群と第2レンズ群との間隔の変化」が過大となり、無限遠に比較して近距離で「マイナスの像面湾曲」が発生しやすい。
パラメータ:(A1−2M−A1−2)/(BfM−Bf)が上限値:−0.2以上になると「第1レンズ群と第2レンズ群との間隔の変化」が十分で無く、無限遠に比較して近距離で「プラスの像面湾曲」が発生しやすい。
従って、条件(10)を満足する請求項9、10の結像レンズでは、有限距離物体へのフォーカシングに伴う結像性能の変化を抑制した高性能で小型の結像レンズとして実現できる。
このような結像レンズを用いる請求項12のカメラや請求項13の携帯情報端末装置は、小型・高画質で携帯性に優れたカメラ・携帯情報端末装置として実現できる。

Claims (12)

  1. 物体側から像側へ向かって順に、第1レンズ群、開口絞り、第2レンズ群を配設してなり、第1レンズ群は正の屈折力を有するか略アフォーカルで、第2レンズ群は正の屈折力を有する結像レンズにおいて
    第1レンズ群を、物体側から像側へ向かって順に、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズからなる第1aレンズ群、物体側に曲率の大きな面を向けた負レンズからなる第1bレンズ群、単レンズまたは接合レンズからなり正の屈折力を有する第1cレンズ群を配設して構成し、
    第2レンズ群を、物体側から像側へ向かって順に、両凸レンズと両凹レンズを接合してなり正の屈折力を有する第2aレンズ群、単レンズまたは接合レンズからなり負の屈折力を有する第2bレンズ群、正レンズからなる第2cレンズ群を配設して構成し、
    第2bレンズ群の、最も物体側の面を凹面、最も像側の面を凸面としたことを特徴とする結像レンズ。
  2. 請求項1記載の結像レンズにおいて、
    無限遠物体に合焦した状態における第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離:L、最大像高:Y’、第2bレンズ群の焦点距離:f2b、第2レンズ群の焦点距離:f2、第2bレンズ群の最も物体側の面の曲率半径:r2bF、第2bレンズ群の最も像側の面の曲率半径:r2bRが、条件:
    (1) 2.8 < L/Y’ < 4.3
    (2) -3.0 < f2b/f2 < -0.4
    (3) -6.0 < (r2bF+r2bR)/(r2bF-r2bR) < -2.0
    を満足することを特徴とする結像レンズ。
  3. 請求項2記載の結像レンズにおいて、
    第2bレンズ群を構成するレンズの屈折率の平均値:nd2bが、条件:
    (4) 1.80 < nd2b < 2.20
    を満足することを特徴とする結像レンズ。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載の結像レンズにおいて、
    第1bレンズ群を構成する負レンズの、物体側面の曲率半径:r1bF、および、像側面の曲率半径:r1bRが、条件:
    (5) -7.0 < (r1bF+r1bR)/(r1bF-r1bR) < -0.7
    を満足することを特徴とする結像レンズ。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載の結像レンズにおいて、
    最大像高:Y’、無限遠物体に合焦した状態における第2レンズ群の最も像側の面から像面までの距離:Bfが、条件:
    (6) 0.8 < Bf/Y’ < 1.6
    を満足することを特徴とする結像レンズ。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載の結像レンズにおいて、
    無限遠物体に合焦した状態における第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離:L、第1レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの距離:L1が、条件:
    (7) 0.20 < L1/L < 0.32
    を満足することを特徴とする結像レンズ。
  7. 請求項1〜6の任意の1に記載の結像レンズにおいて、
    全系の焦点距離:fA、第1レンズ群の焦点距離:f1が、条件:
    (8) 0.0 < fA/f1 < 0.6
    を満足することを特徴とする結像レンズ。
  8. 請求項7記載の結像レンズにおいて、
    第1aレンズ群と第1bレンズ群の合成焦点距離:f1a-1b、第1cレンズ群の焦点距離:f1cが、条件:
    (9) -1.3 < f1a-1b/f1c < -0.7
    を満足することを特徴とする結像レンズ。
  9. 請求項1〜8の任意の1に記載の結像レンズにおいて、
    近距離物体への合焦に際し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔を、無限遠物体に合焦した状態よりも短縮することを特徴とする結像レンズ。
  10. 請求項9記載の結像レンズにおいて、
    無限遠物体に合焦した状態における第1レンズ群と第2レンズ群の間隔:A1-2、−1/20倍の結像倍率で近距離物体に合焦した状態における第1レンズ群と第2レンズ群の間隔:A1-2M、上記−1/20倍の結像倍率で近距離物体に合焦した状態における第2レンズ群の最も像側の面から像面までの距離:BfM、無限遠物体に合焦した状態における第2レンズ群の最も像側の面から像面までの距離:Bfが、条件:
    (10) -0.5 < (A1-2M-A1-2)/(BfM-Bf) < -0.2
    を満足することを特徴とする結像レンズ。
  11. 請求項1〜10の任意の1に記載の結像レンズを、撮影用光学系として有することを特徴とするカメラ。
  12. 請求項1〜10の任意の1に記載の結像レンズを、カメラ機能部の撮影用光学系として有することを特徴とする携帯情報端末装置。
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