JP2014122748A - 空調制御装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空調制御装置12は、温熱環境の変更要求に応じて給気温度設定値をフィードフォワード制御により変更要求に応じた増減方向に変更する給気温度変更部123と、変更要求が発生した被制御エリアである要求エリアと同じ空調機の系統に属する別の被制御エリアである周囲エリアに対応する制御出力量(風量または室内温度設定値)を、フィードフォワード制御により周囲エリアの温熱環境の快適性維持の方向に変更する風量変更要求部124または室内温度設定値変更要求部125を備えている。
【選択図】 図2
Description
また、本発明の空調制御装置の1構成例において、前記第1の変更手段は、前記変更要求が急速に涼しくして欲しいという要求または急速に暖かくして欲しいという要求の場合、前記第1の制御出力量を、前記変更要求に応じた増減方向の限度値または限度値近傍の所定値に変更することを特徴とするものである。
また、本発明の空調制御装置の1構成例において、前記第2の変更手段は、前記周囲エリアに人がいないときは、前記第2の制御出力量を温熱環境の快適性維持の方向に変更する代わりに、省エネルギー側に設定することを特徴とするものである。
また、本発明の空調制御装置の1構成例において、前記第2の変更手段は、前記第2の制御出力量を変更する際に、前記周囲エリアの熱収支が一定に保たれるように前記第2の制御出力量の変更後の値を決定することを特徴とするものである。
また、本発明の空調制御装置の1構成例において、前記第1の制御出力量は、前記空調機の給気温度設定値であり、前記第2の制御出力量は、前記周囲エリアの室内温度設定値または風量である。
VAVでは、給気温度は空調機から室内に向けて上流側で制御され、要求エリアと周囲エリアに共通の物埋量になるのに対し、給気風量は下流側で制御され、要求エリアと周囲エリアで個別に制御可能な物埋量になる。発明者は、周囲エリアに対しては給気風量によるFF動作を与えることで、周囲エリアの温熱環境悪化の影響を低減できることに想到した。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るVAVシステムの構成を示すブロック図である。
本実施の形態のVAVシステムは、空調機1と、空調機1への冷水の量を制御する冷水弁2と、空調機1への温水の量を制御する温水弁3と、空調機1からの給気を被制御エリア9−1,9−2へ供給する給気ダクト7と、被制御エリア9−1,9−2へ供給する給気の量を被制御エリア毎に制御するVAVユニット8−1,8−2と、VAVユニット8−1,8−2を制御する制御装置であるVAVコントロールユニット11−1,11−2と、冷水弁2および温水弁3を制御する空調制御装置12と、被制御エリア9−1,9−2の室内温度を計測する温度センサ13−1,13−2と、還気ダクト14と、外部に排出される空気の量を調整する排気調整用ダンパ15と、空調機1に戻る還気の量を調整する還気調整用ダンパ16と、空調機1に取り入れる外気の量を調整する外気調整用ダンパ17と、給気の温度を計測する温度センサ18と、還気の温度を計測する温度センサ19とを備えている。
空調制御装置12は、各VAVコントロールユニット11−1,11−2を介して各被制御エリア9−1,9−2の室内温度計測値TPVを取得する室内温度計測値取得部120と、各VAVコントロールユニット11−1,11−2を介して各被制御エリア9−1,9−2の室内温度設定値TSPを取得する室内温度設定値取得部121と、温度センサ18によって計測された給気温度計測値TSAPVを取得する給気温度計測値取得部122と、居住者の要求に応じて給気温度設定値TSASPを一時的に変更する給気温度変更部123と、VAVコントロールユニット11−1,11−2に対して要求風量の変更を要求する風量変更要求部124と、VAVコントロールユニット11−1,11−2に対して室内温度設定値TSPの変更を要求する室内温度設定値変更要求部125と、冷水弁2および温水弁3の開度を示す操作量を算出する操作量演算部126と、操作量を冷水弁2および温水弁3に出力する操作量出力部127と、被制御エリア9−1,9−2に人がいるかどうかを判定する判定部128とを有する。
空調制御装置12の室内温度設定値取得部121は、各VAVコントロールユニット11−1,11−2を介して各被制御エリア9−1,9−2の室内温度設定値TSPを取得する(図4ステップS101)。
空調制御装置12の給気温度計測値取得部122は、温度センサ18によって計測された給気温度計測値TSAPVを取得する(図4ステップS102)。
空調制御装置12は、以上のようなステップS100〜S115の処理を空調制御が停止するまで(図4ステップS116においてYES)、一定時間毎に行う。
また、本実施の形態では、周囲エリアに人がいないと判断したときには、周囲エリアの室内温度設定値を省エネルギー側に設定するようにしたので、省エネルギー側に作用するFF制御を実現することができる。
ρCp(Tr−TSA)V=α ・・・(1)
式(1)において、ρは既知の空気密度[kg/m3]、Cpは既知の空気比熱[kJ/kg℃]、Trは周囲エリアの室内温度[℃]、TSAは給気温度[℃]、Vは周囲エリアの要求風量[m3/h]、αは既知の一定値である。給気温度TSAを下げた場合にはTr−TSAに反比例して要求風量Vを小さくすることで、給気温度TSAの影響を要求風量Vによりほぼ相殺することができる。
すなわち、風量変更要求部124は、周囲エリア9−2に人がいない場合(図4ステップS109においてNO)、周囲エリア9−2の要求風量を省エネルギー側に設定する(図4ステップS111)。
要求エリア9−1の居住者からの要求に応じて、図6(A)に示すように時刻t1において給気温度設定値TSASPを下げている。また、図6(C)に示すように時刻t1において要求エリア9−1の室内温度設定値T1SPを下げている。給気温度設定値TSASPと室内温度設定値T1SPの変更により、要求エリア9−1の室内温度計測値T1PVが低下する。このとき、図6(B)に示す要求エリア9−1の要求風量V1はVAVコントロールユニット11−1によって自動制御される。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態においても、VAVシステムの構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1〜図3の符号を用いて説明する。図7、図8は本実施の形態の空調制御装置12の動作を示すフローチャートである。図7のA,Bは、それぞれ図8のA,Bと接続されていることは言うまでもない。VAVコントロールユニット11−1,11−2の動作は第1の実施の形態と同様であるので、図5の符号を用いて説明する。
空調制御装置12の給気温度変更部123は、例えばVAVコントロールユニット11−1を介して被制御エリア(要求エリア)9−1の居住者から温熱環境の変更要求を受け取った場合(図7ステップS303においてYES)、この変更要求に応じた増減方向に給気温度設定値TSASPを一時的に変更する。ここでは、要求エリア9−1が会議室などで、急激に在席者が増えて急速に冷房または暖房しなければならない場合について説明する。
図7、図8のステップS309,S310,S311,S312,S313,S314,S315の処理は、それぞれ図4のステップS109,S110,S111,S112,S113,S114,S115の処理と同じであるので、説明は省略する。
VAVコントロールユニット11−2の風量変更部113の動作は、図5ステップS210,S211で説明したとおりである。要求風量を急速且つ大幅に減らした結果、周囲エリア9−2の換気量が0になるが、一時的な現象であり、要求風量および換気量はVAVコントロールユニット11−2による自動制御によって徐々に上昇していくので、問題はない。
VAVコントロールユニット11−1の風量変更部113の動作は、図5ステップS210,S211で説明したとおりである。
要求エリア9−1の居住者からの要求に応じて、図9(A)に示すように時刻t1において給気温度設定値TSASPを給気温度下限値まで下げている。また、図9(C)に示すように時刻t1において要求エリア9−1の室内温度設定値T1SPを下げている。給気温度設定値TSASPと室内温度設定値T1SPの変更により、要求エリア9−1の室内温度計測値T1PVが低下する。このとき、図9(B)に示す要求エリア9−1の要求風量V1はVAVコントロールユニット11−1によって自動制御される。給気温度設定値TSASPは、所定の条件が成立した時刻t2において予め設定された量だけ上昇する。
Claims (10)
- 温熱環境の変更要求が発生した被制御エリアである要求エリアに対応する第1の制御出力量を、フィードフォワード制御により前記変更要求に応じた増減方向に変更する第1の変更手段と、
前記第1の制御出力量が変更されたときに、前記要求エリアと同じ空調機の系統に属する別の被制御エリアである周囲エリアに対応する第2の制御出力量を、フィードフォワード制御により前記周囲エリアの温熱環境の快適性維持の方向に変更する第2の変更手段とを備えることを特徴とする空調制御装置。 - 請求項1記載の空調制御装置において、
前記第1の変更手段は、前記変更要求が急速に涼しくして欲しいという要求または急速に暖かくして欲しいという要求の場合、前記第1の制御出力量を、前記変更要求に応じた増減方向の限度値または限度値近傍の所定値に変更することを特徴とする空調制御装置。 - 請求項1または2記載の空調制御装置において、
前記第2の変更手段は、前記周囲エリアに人がいないときは、前記第2の制御出力量を温熱環境の快適性維持の方向に変更する代わりに、省エネルギー側に設定することを特徴とする空調制御装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の空調制御装置において、
前記第2の変更手段は、前記第2の制御出力量を変更する際に、前記周囲エリアの熱収支が一定に保たれるように前記第2の制御出力量の変更後の値を決定することを特徴とする空調制御装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の空調制御装置において、
前記第1の制御出力量は、前記空調機の給気温度設定値であり、
前記第2の制御出力量は、前記周囲エリアの室内温度設定値または風量であることを特徴とする空調制御装置。 - 温熱環境の変更要求が発生した被制御エリアである要求エリアに対応する第1の制御出力量を、フィードフォワード制御により前記変更要求に応じた増減方向に変更する第1の変更ステップと、
前記第1の制御出力量が変更されたときに、前記要求エリアと同じ空調機の系統に属する別の被制御エリアである周囲エリアに対応する第2の制御出力量を、フィードフォワード制御により前記周囲エリアの温熱環境の快適性維持の方向に変更する第2の変更ステップとを含むことを特徴とする空調制御方法。 - 請求項6記載の空調制御方法において、
前記第1の変更ステップは、前記変更要求が急速に涼しくして欲しいという要求または急速に暖かくして欲しいという要求の場合、前記第1の制御出力量を、前記変更要求に応じた増減方向の限度値または限度値近傍の所定値に変更することを特徴とする空調制御方法。 - 請求項6または7記載の空調制御方法において、
前記第2の変更ステップは、前記周囲エリアに人がいないときは、前記第2の制御出力量を温熱環境の快適性維持の方向に変更する代わりに、省エネルギー側に設定することを特徴とする空調制御方法。 - 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の空調制御方法において、
前記第2の変更ステップは、前記第2の制御出力量を変更する際に、前記周囲エリアの熱収支が一定に保たれるように前記第2の制御出力量の変更後の値を決定するステップを含むことを特徴とする空調制御方法。 - 請求項6乃至9のいずれか1項に記載の空調制御方法において、
前記第1の制御出力量は、前記空調機の給気温度設定値であり、
前記第2の制御出力量は、前記周囲エリアの室内温度設定値または風量であることを特徴とする空調制御方法。
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