JP2014121526A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技への注目度を良好に高めることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技領域PEは、上側領域PE1と左側領域PE2と右側領域PE3と下側領域PE4とに区分されている。また、左側領域PE2を流下した遊技球が入賞可能なように第1作動口33が設けられているとともに、右側領域PE3を流下した遊技球が入賞可能なようにスルーゲート35及び第2作動口34が設けられている。そして、第1作動口33に入賞させて高頻度サポートモードに移行させた後に第2作動口34への入賞を狙い、当該第2作動口34に入賞させるという正規の順序で遊技を行った方が、最初から第2作動口34への入賞を狙って遊技を行う場合よりも遊技者にとって有利となる。この場合に、第2作動口34への入賞を契機とした開閉実行モードの態様が、正規の順序で遊技が行われた場合と行われなかった場合とで相違している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、遊技球が流下する遊技領域を有するパチンコ機などの遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機は、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、表示装置の表示画面にて絵柄の変動表示が行われる。また、抽選にて当選結果となった場合には表示画面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1参照)。そして、特別遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始される。
特開2005−074175号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明は、遊技者により発射操作される発射操作手段と、
当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
を備え、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置に向けて遊技球を発射するものであり、前記発射操作手段に対して前記第1発射操作とは異なる第2発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置に向けて遊技球を発射するものであり、
前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合には第1条件が成立し得る構成であり、前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合には第2条件が成立し得る構成であり、
前記第1条件が成立した後に前記第2位置に向けて遊技球が発射されるようにして前記第2条件が成立するようにした場合に、前記第1条件が成立した後に前記第1位置に向けた遊技球の発射を継続させる場合及び前記第1条件が成立することなく前記第2位置に向けて遊技球が発射されるようにして前記第2条件が成立するようにする場合よりも遊技者にとって有利となるようにする有利付与手段と、
前記第2条件が成立したことに基づいて、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる特典付与手段と、
前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合の方が、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合よりも、当該特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を長くさせる態様設定手段と、
備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を分解して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 (a)閉鎖状態である場合の第2作動口の概略図、(b)開放状態である場合の第2作動口の概略図である。 (a),(b)図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 (a)振分入賞装置の側方から見た状態の縦断面図、(b)振分入賞装置の背面側から見た状態の縦断面図である。 (a)閉鎖状態である場合の特電入賞装置の縦断面図、(b)開放状態である場合の特電入賞装置の縦断面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するためのブロック図である。 (a)第1特図用の当否テーブルを説明するための説明図、(b)第2特図用の当否テーブルを説明するための説明図である。 (a)第1特図用の振分テーブルを説明するための説明図、(b)第2特図用の振分テーブルを説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにおけるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける普図普電制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける普図変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける普図確定中処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特図側の保留情報の取得処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおけるデータ設定処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特図変動中処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特図確定中処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける分岐用処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特電開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特電開放中処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特電終了処理を示すフローチャートである。 遊技の流れを示す概略図である。 (A)第2作動口への入賞を契機とした正規の開閉実行モードの態様を示すタイミングチャート、(B)第2作動口への入賞を契機とした非正規の開閉実行モードの態様を示すタイミングチャートである。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PEが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PEの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PEの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿66aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は発射ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特別入球手段として設けられた特電入賞装置32、第1作動口(又は第1始動入球部)33、第2作動口(又は第2始動入球部)34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、振分入球手段として設けられた振分入賞装置37、メイン表示部としての特図表示部38及び役物表示部としての普図表示部39等がそれぞれ設けられている。なお、一般入賞口31は複数設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及び振分入賞装置37への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への入球が発生した場合、第2作動口34への入球が発生した場合及び振分入賞装置37への入球が発生した場合には、3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合及び特電入賞装置32への入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行される。
但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば第1作動口33に係る賞球個数よりも第2作動口34に係る賞球個数が多いといったように、両作動口33,34の賞球個数が相違していてもよい。また、振分入賞装置37に係る賞球個数が、両作動口33,34の少なくとも一方に比べて多い構成としてもよく、一般入賞口31及び特電入賞装置32の少なくとも一方と同一又はそれよりも多い構成としてもよい。また、特電入賞装置32に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35及び振分入賞装置37への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
遊技領域PEの中央部を含むようにして可変表示ユニット36が設けられている。当該可変表示ユニット36の周縁部が遊技盤24の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PEに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット36の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PE1と、当該上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも左方の領域である左側領域PE2と、上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも右方の領域である右側領域PE3と、左側領域PE2及び右側領域PE3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも下方の領域である下側領域PE4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→左側領域PE2→下側領域PE4の順で遊技球が流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→右側領域PE3→下側領域PE4の順で遊技球が流下することとなる。つまり、遊技者は発射操作装置28の回動操作量を調整することで、左側領域PE2及び右側領域PE3のうち左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。
第1作動口33は、下側領域PE4に設置されている。第1作動口33は上向きに開放されており、開閉する部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく第1作動口33への入賞確率は一定となっている。また、第1作動口33は可変表示ユニット36に形成されたステージ36aの真下に配置されており、可変表示ユニット36に形成された誘導通路を介してステージ36a上に流入した遊技球であってステージ36aの中央から可変表示ユニット36外に排出される遊技球は第1作動口33に入賞し易くなっている。第1作動口33には検知センサ33aが設けられており、当該検知センサ33aにより第1作動口33に入賞した遊技球が検知される。
ここで、上記のように第1作動口33が下側領域PE4に設けられていることにより、左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合のいずれにおいても第1作動口33への入賞が可能である。但し、ステージ36aへの誘導通路の入口が左側領域PE2に対して設けられており、右側領域PE3に対して設けられていないことにより、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて第1作動口33への入賞が発生し易い。また、左側領域PE2及び右側領域PE3における遊技部品や釘24bの配列も、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて第1作動口33への入賞が発生し易いように設定されている。そして、右側領域PE3を流下した遊技球は第1作動口33への入賞がほとんど発生しないようになっている。
第2作動口34は、右側領域PE3に設置されている。つまり、第2作動口34は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
第2作動口34の構成について図4を参照しながら説明する。図4(a),(b)は第2作動口34の構成を示す概略図である。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての普電役物34aが設けられている。
普電役物34aは遊技盤24の背面側に搭載された普電用の駆動部34bに連結されており、当該普電用の駆動部34bにより駆動されて図4(a)に示す閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び図4(b)に示す開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで第2作動口34への入賞が可能となる。ちなみに、開放状態となった場合には、普電役物34aが遊技領域PE側に突出し、第2作動口34への入賞をガイドする。第2作動口34には検知センサ34cが設けられており、当該検知センサ34cにより第2作動口34に入賞した遊技球が検知される。
なお、第2作動口34への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、普電役物34aが切り換えられる構成としてもよい。また、普電役物34aが前後方向に移動又は回動することで入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが行われる構成としてもよい。また、普電役物34aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、第2作動口34自身の変位により行われる構成としてもよい。
右側領域PE3において第2作動口34の上方にはスルーゲート35が設けられている。つまり、スルーゲート35は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PEを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球が第2作動口34へ入賞することが可能となっている。スルーゲート35には検知センサ35aが設けられており、当該検知センサ35aによりスルーゲート35に入賞した遊技球が検知される。
スルーゲート35への入賞に基づき第2作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PEにおいて遊技球が通過しない領域である左下の隅部に設けられた普図表示部39にて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果がサポート当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて変動表示が終了された場合にサポート実行モードへ移行する。サポート実行モードでは、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部39は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部39にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
また、普図表示部39に隣接した位置には、普図保留表示部41が設けられている。遊技球がスルーゲート35を入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部41の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図表示部38及び可変表示ユニット36の図柄表示装置42における表示演出を通じて明示される。
特図表示部38について詳細には、特図表示部38には、第1特図表示部38aと、第2特図表示部38bとが設けられている。第1特図表示部38aでは、第1作動口33への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。また、第2特図表示部38bでは、第2作動口34への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。
なお、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
図柄表示装置42について詳細には、図柄表示装置42は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置42は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置42では、第1作動口33への入賞に基づき第1特図表示部38aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われるとともに、第2作動口34への入賞に基づき第2特図表示部38bにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。なお、図柄表示装置42では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり当選となった後に移行する後述の分岐実行モード中や開閉実行モード中の表示演出などが行われる。
図柄表示装置42にて図柄の変動表示が行われる場合の表示内容について、図5を参照して詳細に説明する。図5は図柄表示装置42の表示画面42aを示す図である。
絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図5(a)に示すように、図柄表示装置42の表示画面42aには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図5(b)に示すように、表示画面42aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面42aには、図5(a)に示すように、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づいて表示画面42aにおいて図柄の変動表示が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。また、図柄の変動表示が終了する場合、後述する開閉実行モードへの移行に対応しているとともに当該開閉実行モード後に後述する高頻度サポートモードに設定される場合には、いずれかの有効ライン上に同一の奇数図柄の組み合わせが形成され、後述する開閉実行モードへの移行に対応しているとともに当該開閉実行モード後に後述する低頻度サポートモードに設定される場合には、いずれかの有効ライン上に同一の偶数図柄の組み合わせが形成される。また、後述する分岐実行モードへの移行に対応している場合には、いずれかの有効ライン上に所定の図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)が形成される。
なお、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、いずれかの特図表示部38a,38b及び図柄表示装置42にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置42における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置42にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
また、可変表示ユニット36の前面側において図柄表示装置42の下方には、図3に示すように、特図保留表示部43が設けられている。遊技球が第1作動口33に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部43の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。但し、第2作動口34に入賞した個数は保留されないため、これに対応した保留表示部は設けられていない。
第1作動口33への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となった場合には特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。一方、第2作動口34への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となった場合には、振分入賞装置37への入賞が可能となる分岐実行モード又は特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。
振分入賞装置37は、右側領域PE3において第2作動口34の下方の位置に設けられている。つまり、振分入賞装置37は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。一方、特電入賞装置32は下側領域PE4において第1作動口33の下方であってアウト口24aの上方に設けられている。つまり、特電入賞装置32は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合のいずれにおいても入賞が可能である。
両入賞装置32,37のうち先ず振分入賞装置37について図6を参照しながら説明する。図6(a)は振分入賞装置37の側方から見た状態の縦断面図であり、図6(b)は振分入賞装置37の背面側から見た状態の縦断面図である。
図6(a)に示すように、振分入賞装置37は、遊技球が通過可能な大きさの振分入口51が形成されているとともに、当該振分入口51を遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える振分側の開閉部材52を備えている。振分側の開閉部材52は振分入口用の駆動部53により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。振分入口51は案内通路54の入口を構成しており、振分入口51から流入した遊技球は案内通路54を下流側へと流下する。
案内通路54は、図6(b)に示すように、その途中位置から二股に分岐しており、分岐位置よりも上流側を構成する上流領域55と、分岐位置よりも下流側の一方を構成するV入賞用領域(又は有利用領域)56と、分岐位置よりも下流側の他方を構成する排出用領域(又は不利用領域)57と、を備えている。また、分岐位置には、上流領域55から当該分岐位置に到達した遊技球をV入賞用領域56及び排出用領域57のいずれかに振り分ける振分手段としてシャッタ58が設けられている。シャッタ58がシャッタ用の駆動部59により駆動されていない状態では分岐位置に到達した遊技球が排出用領域57へ流入することとなり、シャッタ58がシャッタ用の駆動部59により駆動されている状態では分岐位置に到達した遊技球がV入賞用領域56へ流入することとなる。
上流領域55に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにしてカウント用の検知センサ55aが設けられている。カウント用の検知センサ55aにて遊技球が検知されたことに基づき、振分入賞装置37への入賞に対応した賞球の払い出しが実行される。また、V入賞用領域56に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにしてV入賞用の検知センサ56aが設けられている。V入賞用の検知センサ56aにて遊技球が検知されたことに基づき、特電入賞装置32が開閉される開閉実行モードに移行する。また、排出用領域57に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにして排出用の検知センサ57aが設けられている。排出用の検知センサ57a及びV入賞用の検知センサ56aからの検知結果に基づき、振分入賞装置37内に遊技球が残存しているか否かが判定される。
ちなみに、振分入賞装置37に入賞した遊技球が80%の確率でV入賞用領域56に誘導されるようにシャッタ用の駆動部59の駆動タイミングが設定されているが、具体的な確率は任意であり、排出用領域57に誘導される確率の方が高い構成としてもよい。但し、第2作動口34への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となることの有利性を高める上では、第2作動口34への入賞に基づき分岐実行モードへ移行する確率と振分入賞装置37に入賞した遊技球がV入賞用領域56に流入する確率との積が、第1作動口33への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となる確率よりも高くなるようにシャッタ58の振分確率が設定されていることが好ましい。例えば、V入賞用領域56に誘導される確率の方が高く設定されていることが好ましく、75%以上100%未満の確率でV入賞用領域56に誘導されることがより好ましい。
また、振分入賞装置37は、入賞した遊技球がV入賞用領域56及び排出用領域57のいずれに振り分けられるのかをパチンコ機10前方から視認可能となるように形成されていることが好ましく、具体的には振分入賞装置37の前面側が有色透明又は無色透明に形成されていることが好ましい。
次に、特電入賞装置32について図7を参照しながら説明する。図7(a),(b)は特電入賞装置32の縦断面図である。
特電入賞装置32は、遊技球が通過可能な大きさの大入賞口(又は特別入賞口)32aが形成されているとともに、当該大入賞口32aを遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える特電側の開閉部材32bを備えている。特電側の開閉部材32bは特電用の駆動部32cにより図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。また、特電入賞装置32には、大入賞口32aを介して特電入賞装置32内に入球した遊技球が必ず通過する位置に入賞用通過部32dが形成されており、さらに当該入賞用通過部32dの位置に検知領域が存在するようにして大入賞口用の検知センサ32eが設けられている。当該大入賞口用の検知センサ32eによって、特電入賞装置32に入賞した遊技球が個別に検知される。
上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル62を通じて遊技領域PEを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の右方に設けられている。また、窓部61の上方にはエラーランプ部64が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部65が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部66と下側膨出部67とが上下に並設されている。上側膨出部66内側には上方に開口した上皿66aが設けられており、下側膨出部67内側には同じく上方に開口した下皿67aが設けられている。上皿66aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿67aは、上皿66a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置71が搭載されている。主制御装置71は主制御基板が基板ボックスに収容されてなる。
主制御装置71を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に対して、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿66a又は下皿67aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源及び発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源及び発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
裏パック72には、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74以外にも、外部端子板79が設けられている。外部端子板79は、パチンコ機10の背面において裏パックユニット15の回動基端側であって上側の隅角部分に設置されている。外部端子板79は、パチンコ機10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるために、所定の信号出力を行うための基板である。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図8のブロック図に基づき説明する。
主制御装置71は、遊技の主たる制御を司る主制御基板81と、電源を監視する停電監視基板(電断監視基板)85と、を具備している。主制御基板81には、MPU82が搭載されている。MPU82には、ROM83及びRWM84が内蔵されている。
ROM83は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該ROM83は、MPU82により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
RWM84は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合にROM83よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。当該RWM84は、ROM83内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。
また、MPU82又は主制御基板81には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。なお、MPU82に対してROM83及びRWM84が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU82には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU82の入力側には、停電監視基板85、払出制御装置77及び各種入賞検知センサ32e,33a,34c,35a,55a〜57aなどが接続されている。停電監視基板85には電源及び発射制御装置78が接続されており、MPU82には停電監視基板85を介して電力が供給される。また、各種入賞検知センサ32e,33a,34c,35a,55a〜57aの検知結果に基づいて、MPU82において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU82では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づいて大当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート抽選を実行する。
MPU82の出力側には、停電監視基板85、払出制御装置77及び音光制御装置91が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。音光制御装置91には、変動用コマンド、種別コマンド、最終停止コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については後に説明する。
また、MPU82の出力側には、特電入賞装置32の開閉部材32bを開閉動作させる特電用の駆動部32c、第2作動口34の普電役物34aを開閉動作させる普電用の駆動部34b、振分入賞装置37の開閉部材52を開閉動作させる振分入口用の駆動部53、第1特図表示部38a、第2特図表示部38b及び普図表示部39が接続されている。主制御基板81には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU82は各種駆動部の駆動制御を実行する。
また、MPU82の出力側には、外部端子板79が接続されている。外部端子板79には、複数の外部端子(出力端子)が設けられている。外部端子は例えば8個設けられており、管理コンピュータに向けて外部出力する情報の種類が相違している。これら複数の外部端子には、開閉実行モード中であることを示す開閉実行信号の外部出力を行うための端子と、分岐実行モード中であることを示す分岐実行信号の外部出力を行うための端子と、高頻度サポートモード中であることを示す高頻度信号の外部出力を行うための端子とが含まれている。MPU82は、RWM84に設けられた外部出力バッファに対して、遊技の進行に応じた情報の設定を行う。そして、外部出力バッファに設定された情報に応じて、信号出力用の設定を外部端子板79に対して行い、パチンコ機10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させる。なお、各外部端子は、主制御装置71から管理コンピュータへ向けた電気信号の送信を可能としながら、その逆の流れを防止すべく、フォトカプラを用いて構成されている。
停電監視基板85は、主制御基板81と電源及び発射制御装置78とを中継し、また電源及び発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置71から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板81や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置78は、遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、発射操作装置28に対する所定の発射操作を特定したことに基づいて、遊技球発射機構27を駆動する。
音光制御装置91は、主制御装置71から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示ランプ部63、エラーランプ部64及びスピーカ部65を駆動制御するとともに、表示制御装置92を制御するものである。表示制御装置92では、音光制御装置91から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置42の表示制御を実行する。
<MPU82にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、MPU82にて各種抽選を行うための電気的な構成について、図9を用いて説明する。
MPU82は、各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選、普電役物34aの開放抽選、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの表示の設定、図柄表示装置42の図柄表示の設定、普図表示部39の表示の設定などを行うこととしている。具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、開閉実行モード後に設定するサポートモードの種別の抽選に使用するサポート種別カウンタC2と、図柄表示装置42が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、各特図表示部38a,38b及び図柄表示装置42における変動表示時間を決定する第1変動種別カウンタCS1と、普電役物34aを開放状態とするか否かのサポート抽選に使用する普電乱数カウンタC4と、普図表示部39における変動表示時間を決定する第2変動種別カウンタCS2と、を用いることとしている。なお、上記カウンタC1〜C4,CINI,CS1〜CS2は、RWM84の抽選用カウンタエリア101に設けられている。
各カウンタC1〜C4,CINI,CS1〜CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。
大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、大当たり抽選用の取得情報記憶手段として設けられた特図保留エリア102に格納される。特図保留エリア102は、第1特図保留エリア103と、第2特図保留エリア104と、特図用の実行エリア105と、を備えている。
第1特図保留エリア103は、第1エリア103a、第2エリア103b、第3エリア103c及び第4エリア103dを備えており、第1作動口33への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア103a〜103dに格納される。
この場合、第1エリア103a〜第4エリア103dには、第1作動口33への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア103a→第2エリア103b→第3エリア103c→第4エリア103dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア103a〜103dが設けられていることにより、第1作動口33への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、第1特図保留エリア103において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
一方、第2特図保留エリア104は、保留記憶可能なエリアは複数設けられていない。そして、遊技回用の演出、分岐実行モード及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況であって第2特図保留エリア104に保留情報が取得されていない状況で第2作動口34への入賞が発生することで、大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、第2特図保留エリア104に格納される。
特図用の実行エリア105は、いずれかの特図表示部38a,38bにて変動表示を開始する際に、特図用の当否判定や振分判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第1特図表示部38aの変動表示を開始する際には、第1特図保留エリア103の第1エリア103aに格納された保留情報が特図用の実行エリア105に移動される。一方、第2特図表示部38bの変動表示を開始する際には、第2特図保留エリア104に格納された保留情報が特図用の実行エリア105に移動される。
普電乱数カウンタC4に対応した情報は、スルーゲート35への入賞が発生した場合に、サポート抽選用の取得情報記憶手段として設けられた普図保留エリア106に格納される。普図保留エリア106は、第1エリア106a、第2エリア106b、第3エリア106c及び第4エリア106dを備えており、スルーゲート35への入賞履歴に合わせて、普電乱数カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかのエリア106a〜106dに格納される。
この場合、第1エリア106a〜第4エリア106dには、スルーゲート35への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア106a→第2エリア106b→第3エリア106c→第4エリア106dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア106a〜106dが設けられていることにより、スルーゲート35への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、普図保留エリア106において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
また、普図保留エリア106には、普図用の実行エリア107が設けられている。普図用の実行エリア107は、普図表示部39にて変動表示を開始する際に、サポート用の当否判定を行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、普図表示部39の変動表示を開始する際には、普図保留エリア106の第1エリア106aに格納された保留情報が普図用の実行エリア107に移動される。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず大当たり乱数カウンタC1について説明する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜399の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜399)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、既に説明したとおり、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで特図保留エリア102に格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM83における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリアに大当たり用の当否テーブル(又は大当たり用の当否情報群)として記憶されている。大当たり用の当否テーブルとしては、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定に際して使用される第1特図用の当否テーブル(又は第1当否情報群)と、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定に際して使用される第2特図用の当否テーブル(又は第2当否情報群)と、が設定されている。
ここで、本パチンコ機10では、大当たり乱数カウンタC1を参照することによる当否結果として、外れ結果以外に、非分岐対応の大当たり結果と、分岐対応の大当たり結果とが設定されている。非分岐対応の大当たり結果とは、特電入賞装置32が開閉される開閉実行モードへ遊技状態を移行させる結果である。
当該開閉実行モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。ラウンド遊技とは、予め定められた特電用の開放継続時間(又は特電用の上限継続期間)が経過すること、及び予め定められた特電用の上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。本パチンコ機10では、開閉実行モードとして、ラウンド遊技の上限回数が15ラウンドに設定されているもののみが存在しているが、ラウンド遊技の上限回数が相違するように開閉実行モードが複数種類設定されていてもよい。
各ラウンド遊技の開放継続時間は同一となっており、その開放継続時間は遊技球の発射周期と、上記入賞の上限個数との積以上の上限入賞対応時間である29.5secとなっている。つまり、本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により継続して操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PEに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技の入賞の上限個数は10個に設定されている。そうすると、各ラウンド遊技では、遊技球の発射周期と、対応するラウンド遊技の上限個数との積以上の開放継続時間が設定されていることとなり、特電入賞装置32への入賞を狙う態様で発射操作が継続された場合には各ラウンド遊技にて大入賞口32aへの上限個数の入賞が発生することとなる。
なお、ラウンド遊技の上限個数の入賞が可能であれば、各ラウンド遊技の開放継続時間は任意である。また、ラウンド遊技間で開放継続時間が相違していてもよく、この場合、ラウンド遊技間で開放継続時間が大きく相違していてもよく、見た目上同様となるように略同一に設定されていてもよい。
一方、分岐対応の大当たり結果とは、振分入賞装置37が開閉される分岐実行モードへ遊技状態を移行させるとともに、当該分岐実行モードにおける遊技結果に応じて、特電入賞装置32が開閉される開閉実行モードへ遊技状態を移行させる結果である。
分岐実行モードは、予め定められた分岐用の開放継続時間(又は分岐用の上限継続時間)が経過すること、及び予め定められた分岐用の上限個数の遊技球が振分入口51に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで振分入口51の開放が連続して実行されるとともに、振分入口51の開放実行状態が終了され且つ振分入賞装置37内に遊技球が残存していない状態となるまで継続する遊技のことである。
分岐用の開放継続時間は、遊技状態に関係なく共通のものが使用され、遊技球の発射周期と、対応する上限個数との積未満である1.6secとなっている。つまり、本パチンコ機10では、上記のとおり遊技球の発射周期は0.6secとなっている。また、分岐用の入賞の上限個数はラウンド遊技の入賞の上限個数と同一の10個に設定されている。そうすると、分岐用の開放継続時間は、遊技球の発射周期と、入賞の上限個数との積未満が設定されていることとなり、振分入賞装置37へ入賞を狙う態様で発射操作が継続されたとしても振分入口51への上限個数の入賞は発生しづらい。
なお、分岐用の入賞の上限個数がラウンド遊技の入賞の上限個数よりも少ない数又は多い数に設定されていてもよく、分岐用の入賞の上限個数が設定されていなくてもよい。また、分岐実行モードでは、振分入口51が1回のみ開閉されるが、複数回開閉される構成としてもよい。この場合、上記分岐用の開放継続時間は、振分入口51が複数回開閉される場合のトータルの時間として設定されていてもよい。
分岐実行モードにおいてV入賞用領域56に遊技球が入賞することで、開閉実行モードに移行する。この開閉実行モードの内容は、非分岐対応の大当たり結果を契機として実行される開閉実行モードと同様である。
第1特図用の当否テーブルでは、図10(a)に示すように、当否結果として、非分岐対応の大当たり結果と、外れ結果と、が設定されており、分岐対応の大当たり結果は設定されていない。非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は2個に設定されており、第1特図用の当否テーブルが参照されることで非分岐対応の大当たり結果となる確率は1/200となる。
一方、第2特図用の当否テーブルでは、図10(b)に示すように、当否結果として、非分岐対応の大当たり結果と、外れ結果と、分岐対応の大当たり結果と、が設定されている。非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は第1特図用の当否テーブルと同様に2個に設定されている。したがって、第2特図用の当否テーブルが参照されることで非分岐対応の大当たり結果となる確率は第1特図用の当否テーブルが参照される場合と同一の1/200となっている。但し、これに限定されることはなく、例えば当該確率は相違しているものの、遊技者にとっては見た目上同様となるように略同一に設定されていてもよく、大きく相違していてもよい。
分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は、非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数よりも多く、さらには外れ結果となる乱数の数よりも多くなるように設定されている。さらに言うと、非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数と外れ結果となる乱数の数とを足した数よりも多い数となるように設定されている。具体的には、外れ結果となる乱数の数が1個に設定されていることで、非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は残りの197個に設定されている。したがって、第2特図用の振分テーブルが参照された場合には、分岐対応の大当たり結果が最も選択され易く、その確率は90%以上100%未満であり、具体的には99%程度となっている。
次に、サポート種別カウンタC2について説明する。
サポート種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。サポート種別カウンタC2は定期的に更新され、既に説明したとおり、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで特図保留エリア102に格納される。
サポート種別カウンタC2は開閉実行モードの終了後における第2作動口34の普電役物34aのサポートモードを決定するために利用される。ここで、本パチンコ機10では、サポートモードとして、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモード(又は、高頻度サポート状態、高頻度ガイド状態)と低頻度サポートモード(又は、低頻度サポート状態、低頻度ガイド状態)とが設定されている。
詳細には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、普電乱数カウンタC4を用いたサポート抽選においてサポート当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、サポート当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放継続時間が長く設定されている。具体的には、低頻度サポートモードにおいてサポート当選となった場合には遊技球の発射周期よりも短い0.1secの開放が1回行われるのに対して、高頻度サポートモードにおいてサポート当選となった場合には遊技球の発射周期よりも長い1.8secの開放が3回行われる。これにより、高頻度サポートモードでは、サポート当選となった場合において第2作動口34への入賞が少なくとも1回発生する確率の方が、発生しない確率よりも高いものとなるのに対して、低頻度サポートモードでは、サポート当選となった場合において第2作動口34への入賞が発生する確率の方が、発生しない確率よりも低いものとなる。
ちなみに、高頻度サポートモードでサポート当選となった場合であって、1回の開放が行われてから次の開放が行われるまでの閉鎖時間は1回の開放継続時間よりも長い4.84secとなっている。また、いずれのサポートモードであってもサポート当選となった場合のサポート実行モードは、第2作動口34に上限個数である10個の入賞が発生した場合に終了するが、当該上限個数は任意であり、さらに当該上限個数が設定されていなくてもよい。
また、スルーゲート35への入賞が発生するとともにそれに対してサポート抽選が行われた場合には普図表示部39にて抽選結果が明示されることとなるが、当該抽選結果が明示されるまで変動表示が継続される時間の設定態様が高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとで相違している。
具体的には、高頻度サポートモードでは高頻度用の普図変動時間として単一の2.74secが設定されており、当該2.74secの間に亘って変動表示が継続された後に抽選結果の表示が固定の最終停止時間である0.6secに亘って維持される。そして、サポート当選である場合にはその最終停止時間が経過した後に普電役物34aが開放状態となる。
一方、低頻度サポートモードでは低頻度用の普図変動時間が複数種類設定されている。かかる複数種類の普図変動時間の情報は、ROM83において普図変動時間テーブル(又はサポート用の表示継続期間情報群)として設定されている。そして、普図表示部39の変動表示を開始する際に第2変動種別カウンタCS2から取得した数値情報に応じた普図変動時間が普図変動時間テーブルから読み出される。複数種類の低頻度用の普図変動時間には、高頻度用の普図変動時間よりも短い時間及び長い時間が含まれているが、それらの選択率を考慮した平均時間は高頻度用の普図変動時間よりも長いものとなっている。
上記のように低頻度用の普図変動時間が複数種類設定されていることにより、低頻度サポートモードではスルーゲート35に遊技球が入賞してから第2作動口34が開放状態となるまでの時間が不規則なものとなる。そして、上記のとおり低頻度サポートモードではサポート当選となった際に第2作動口34への入賞が発生する確率が低く設定されており、かかる構成に対して普図変動時間が不規則な構成を適用することで、低頻度サポートモードにおける第2作動口34への入賞を発生しづらいものとすることが可能となる。その一方、低頻度サポートモードにおける上記平均時間は高頻度用の普図変動時間よりも長く設定されているため、低頻度サポートモードではサポート抽選が実行される頻度が高頻度サポートモードの場合よりも低くくなる。
ちなみに、低頻度サポートモードにおいて第2作動口34への入賞を発生しづらくするための手法としては、上記構成に加えて又は代えて、普図表示部39にてサポート当選に対応した結果を表示してから普電役物34aが開放状態となるまでの時間を複数種類設定し、それら複数種類の時間から抽選により選択する構成としてもよい。
以上のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口34よりも第1作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電役物34aが開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えばサポート抽選においてサポート当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、高頻度サポートモードにおいても1回のサポート抽選が行われてから次のサポート抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部39にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回のサポート抽選が行われてから次のサポート抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする(すなわち、普図表示部39における1回の変動表示時間を短くする)、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
サポート種別カウンタC2に対する振分結果は、ROM83における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルとしては、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第1特図用の振分テーブル(又は第1振分情報群)と、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第2特図用の振分テーブル(又は第2振分情報群)と、が設定されている。そして、これらの振分結果には、低頻度結果と、継続結果と、高頻度結果と、が設定されている。
振分結果が低頻度結果となった場合には、該当する開閉実行モードが終了した後のサポートモードが、それ以前のサポートモードの種類に関係なく低頻度サポートモードに設定される。この低頻度サポートモードは次に大当たり結果となって高頻度サポートモードに設定されるまで継続される。
振分結果が高頻度結果となった場合には、該当する開閉実行モードが終了した後のサポートモードが、それ以前のサポートモードの種類に関係なく高頻度サポートモードに設定される。この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
振分結果が継続結果となった場合には、該当する開閉実行モードが終了した後のサポートモードが、当該開閉実行モードの移行の契機となった遊技回が実行されていた際のサポートモードに設定される。この場合に低頻度サポートモードが設定された際には、次に大当たり結果となって高頻度サポートモードに設定されるまでその低頻度サポートモードが継続される。一方、高頻度サポートモードが設定された際には、終了基準回数の設定が新たに行われ、移行後において遊技回数が当該終了基準回数に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
第1特図用の振分テーブルでは、図11(a)に示すように、「0〜29」のサポート種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低頻度結果に対応しており、「10〜14」が継続結果に対応しており、「15〜29」が高頻度結果に対応している。したがって、低頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、その後に低頻度サポートモードが設定される確率と高頻度サポートモードが設定される確率とは同一となっている。なお、実際には確率が相違するものの、見た目上同様と見なされる程度に確率が略同一となっている構成としてもよい。
一方、高頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、その後に高頻度サポートモードが設定される確率の方が、低頻度サポートモードが設定される確率よりも高く設定されており、具体的には高頻度サポートモードが設定される確率が67%となっている。また、高頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、低頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した場合よりも、高頻度サポートモードに設定される確率が高く設定されている。
第2特図用の振分テーブルでは、図11(b)に示すように、「0〜29」のサポート種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低頻度結果に対応しており、「10〜29」が継続結果に対応している。したがって、低頻度サポートモードにおいて第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、その後に高頻度サポートモードに設定されることはなく低頻度サポートモードが維持される。
一方、高頻度サポートモードにおいて第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際には、その後に高頻度サポートモードが設定される確率の方が、低頻度サポートモードが設定される確率よりも高く設定されており、具体的には高頻度サポートモードが設定される確率が67%となっている。この確率は、高頻度サポートモードにおいて第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した際にその後に高頻度サポートモードが設定される確率と同一となっている。なお、実際には確率が相違するものの、見た目上同様と見なされる程度に確率が略同一となっている構成としてもよい。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、既に説明したとおり、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで特図保留エリア102に格納される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置42における表示演出の一種としてリーチ表示が設定されている。リーチ表示とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置42を備え、開閉実行モードへの移行が発生する遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置42における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
リーチ表示には、図柄表示装置42の表示画面42aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画像において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
リーチ表示は、開閉実行モードに移行する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、開閉実行モードに移行しない遊技回では、分岐実行モードに移行しないことを条件として、ROM83のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して、リーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
次に、第1変動種別カウンタCS1について説明する。
第1変動種別カウンタCS1は例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。第1変動種別カウンタCS1は、特図表示部38a,38bにおける変動表示時間(表示継続期間)と、図柄表示装置42における図柄の変動表示時間(表示継続期間)とをMPU82において決定する上で用いられる。第1変動種別カウンタCS1は、特図表示部38a,38bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置42による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して取得される。
変動表示時間の決定に際しては、ROM83の変動表示時間テーブル記憶エリア(変動表示時間情報記憶手段)に予め記憶されている変動表示時間テーブル(変動表示時間情報群)が参照される。
この変動表示時間テーブルは、低頻度サポートモードにおいて第1作動口33に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合と、低頻度サポートモードにおいて第2作動口34に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合と、高頻度サポートモードにおいて第1作動口33に係る保留情報又は第2作動口34に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合と、で区別して記憶されている。そして、いずれの作動口33,34を契機とした場合であっても、高頻度サポートモード中の変動表示時間は低頻度サポートモード中の変動表示時間よりも短く設定されている。具体的には、高頻度サポートモード中の変動表示時間はいずれの作動口33,34を契機とした場合であっても0.64secに設定されており、さらに変動表示後に大当たり抽選の結果が0.6secに亘って維持される。つまり、高頻度サポートモード中に読み出される変動表示時間の情報は第1作動口33に係る保留情報を契機とした場合及び第2作動口34に係る保留情報を契機とした場合のいずれであっても同一となっている。これにより、予め記憶しておく変動表示時間の情報の記憶容量を抑えることが可能となる。また、高頻度サポートモードでは第2作動口34への入賞を狙って遊技が行われ、第1作動口33への入賞は第2作動口34への入賞を狙っている過程で意図せず発生するものであるため、その遊技回用の演出は短縮することが好ましい。
また、低頻度サポートモードにおいて第1作動口33に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には保留情報の数が多いほど短い変動表示時間が選択される構成であるのに対して、高頻度サポートモードにおいて第1作動口33に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には保留情報の数に依存しない。この点からも、予め記憶しておく変動表示時間の情報の記憶容量を抑えることが可能となる。
次に、普電乱数カウンタC4について説明する。
普電乱数カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。普電乱数カウンタC4は定期的に更新され、既に説明したとおり、スルーゲート35に入賞したタイミングで普図保留エリア106に格納される。既に説明したとおり、普電乱数カウンタC4の値を利用して普電役物34aを開放状態に制御するか否かのサポート抽選が行われる。
次に、第2変動種別カウンタCS2について説明する。
第2変動種別カウンタCS2は例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。第2変動種別カウンタCS2は、低頻度サポートモードにおいて普図表示部39における変動表示時間(表示継続期間)をMPU82において決定する上で用いられる。第2変動種別カウンタCS2は、低頻度サポートモードにおいて普図表示部39における変動表示の開始時に取得される。
なお、分岐実行モード及び開閉実行モードのいずれでもなく、さらにサポートモードが低頻度サポートモードである場合が本パチンコ機10の通常遊技状態に相当する。また、各抽選用のカウンタがRWM84に設けられている構成に代えて、MPU82が乱数の更新に寄与しないように専用回路として設けられていてもよい。
<MPU82にて実行される各種処理について>
次に、MPU82にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかるMPU82の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
先ず、図12のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
先ずステップS101では、電源投入ウェイト処理を実行する。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてから1secが経過するまで次の処理に進行することなく待機する。続くステップS102ではRWM84のアクセスを許可するとともに、ステップS103にてMPU82の内部機能レジスタの設定を行う。
その後、ステップS104では、電源及び発射制御装置78に設けられたRWM消去スイッチが手動操作されているか否かを判定し、続くステップS105では、RWM84の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS106ではチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し、続くステップS107ではそのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など、電源投入時にRWMデータを初期化する場合にはRWM消去スイッチを押しながら電源が投入される。したがって、RWM消去スイッチが押されていれば、ステップS108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108の処理に移行する。ステップS108では、RWM84の初期化として当該RWM84をクリアする。その後、ステップS109に進む。
一方、RWM消去スイッチが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS108の処理を実行することなくステップS109に進む。ステップS109では、電源投入設定処理を実行する。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といったRWM84の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態を認識させるために現状の遊技状態に対応したコマンドを音光制御装置91に送信する。また、払出制御装置77のRWMの初期化を実行すべきことを示す払出初期化コマンドを払出制御装置77に送信する。さらに、タイマ割込み処理の発生を許可するために割込み許可の設定を行う。
その後、ステップS110〜ステップS113の残余処理に進む。つまり、MPU82はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS110〜ステップS113の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS110〜ステップS113の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、先ずステップS110にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS111では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS112にて第1変動種別カウンタCS1及び第2変動種別カウンタCS2の更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、RWM84の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS113にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS113の処理を実行したら、ステップS110に戻り、ステップS110〜ステップS113の処理を繰り返す。
<タイマ割込み処理>
次に、図13のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。
ここで、MPU82にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成について説明する。主制御基板81には所定周期でパルス信号を出力するパルス信号出力手段としてクロック回路が設けられており、さらに当該クロック回路とMPU82との間の信号経路の途中位置に存在するように分周回路が設けられている。
分周回路は、クロック回路からのパルス信号の周期を変更する周波数変更手段として機能し、タイマ割込み処理の起動タイミングをMPU82にて特定するためのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、分周回路からMPU82に対して特定周期である4msec周期の間隔でパルス信号が供給されるようになっている。MPU82では、かかるパルス信号の立ち上がり又は立下りといった特定の信号形態の発生を確認する処理を実行し、特定の信号形態の発生を確認したことを少なくとも一の条件としてタイマ割込み処理を起動して実行する。
この場合、タイマ割込み処理の起動が禁止されている状況において上記特定の信号形態の発生を確認した場合には、その割込みが禁止されている状態から割込みが許可された状態となった場合にタイマ割込み処理が起動される。つまり、MPU82における処理の実行状況によっては前回のタイマ割込み処理が開始されてから4.1msec経過後に次のタイマ割込み処理が開始される場合が生じ、このような事象が発生した場合には次のタイマ割込み処理は直前のタイマ割込み処理が開始されてから3.9msec経過後に開始されることとなる。
但し、上記分周回路からのパルス信号の出力はMPU82における処理の経過内容に関係なく4msecといった特定周期で行われるため、基本的にはタイマ割込み処理は特定周期で起動される。さらにまた、MPU82の処理構成は、所定のタイミングにおけるタイマ割込み処理が前回のタイマ割込み処理が起動されてから特定周期を超える期間が経過した後に起動されたとしても、当該所定のタイミングの次のタイミングにおけるタイマ割込み処理にてその特定周期を超えた分が吸収されて、さらに次のタイミングにおけるタイマ割込み処理ではパルス信号の入力を確認したタイミングで起動されるように設定されている。
さて、タイマ割込み処理では、先ずステップS201にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、停電監視基板85から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行する。
続くステップS202では抽選用乱数更新処理を実行する。抽選用乱数更新処理では、大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS203ではステップS111と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS204にてステップS112と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。続くステップS205では、遊技停止判定処理を実行する。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
その後、ステップS206では遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し、遊技の進行を停止していない状態であることを条件に、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32c,34b,53に行うための処理を実行する。例えば、大入賞口32aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32cへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
また、振分入賞装置37の振分入口51を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には振分入口用の駆動部53への駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
続くステップS208では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続くステップS209では入賞検知処理を実行する。当該入賞検知処理では、各入賞検知センサ32e,33a,34c,35a,55a〜57aから受信している信号を読み込むとともに、一般入賞口31、大入賞口32a、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、振分入口51、V入賞用領域56及び排出用領域57への入球の有無を特定する処理を実行する。
続くステップS210では、RWM84に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続くステップS211では、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、次回のタイマ割込み処理における上記ステップS205にて遊技停止用の設定を行い、ステップS206にて肯定判定するようになる。
続くステップS212では、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する。発射操作装置28に対して発射操作が継続されている状況では、既に説明したとおり、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。
続くステップS213では、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ32e,33a,34c,35a,55a〜57aの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
続くステップS214では、遊技回の実行制御、分岐実行モードの実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行するとともに、ステップS215では、普電役物34aのサポート抽選及び普電役物34aの開閉制御を行うための普図普電制御処理を実行する。
続くステップS216では、直前のステップS214及びステップS215の処理結果に基づいて、第1特図表示部38aに係る保留情報の増減個数を特図保留表示部43に反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部39に係る保留情報の増減個数を普図保留表示部41に反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS216では、直前のステップS214及びステップS215の処理結果に基づいて、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部39の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
続くステップS217では、遊技回、分岐実行モード及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況において図柄表示装置42の表示内容を待機表示用のものとするためのデモ表示用処理を実行するとともに、ステップS218では、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する。また、ステップS219では、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する。
続くステップS220では、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するように、外部端子板79への信号出力の状態を切り換えるための外部情報設定処理を実行する。また、ステップS221では、試射試験情報を編集するための処理を実行する。
ステップS206にて肯定判定をした場合、又はステップS207〜ステップS221の処理を実行した後は、ステップS222に進む。ステップS222では、割込み終了宣言の設定を実行する。MPU82では、一度タイマ割込み処理が起動された場合、次のタイマ割込み処理が起動されるための条件の1つとして割込み終了宣言の設定を行うことが定められており、ステップS222では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み終了宣言の設定を行う。また、ステップS223では、割込み許可の設定を行う。MPU82では、タイマ割込み処理が一旦起動されると、割込み禁止の状態に設定されるため、ステップS223では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み許可の設定を行う。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
以下、タイマ割込み処理のステップS214にて実行される特図特電制御処理について説明するとともにステップS215にて実行される普図普電制御処理について説明する。
<普図普電制御処理>
先ず、ステップS215にて実行される普図普電制御処理について説明する。
普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報についてサポート発生判定を行い、さらにそのサポート発生判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、サポート発生判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。
さて、普図普電制御処理では、図14のフローチャートに示すように、先ずステップS301にて、普図側の保留情報の取得処理を実行する。当該取得処理では、RWM84のスルーフラグに「1」がセットされていることを条件として、普電乱数カウンタC4の数値情報(すなわち、普図側の保留情報)を普図保留エリア106に格納する処理を実行する。但し、当該普図側の保留情報の取得は保留の上限値の範囲内で行われる。ちなみに、スルーフラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にてスルーゲート35への入賞が特定された場合にセットされ、それに対して普図側の保留情報の取得が行われた場合にクリアされる。
続くステップS302では、RWM84に設けられた普図普電カウンタの情報を読み出す処理を実行する。続くステップS303では、ROM83から普図普電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS304にて、普図普電アドレステーブルから普図普電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS302〜ステップS304の処理内容について説明する。
既に説明したとおり普図普電制御処理には、普図用の演出に係る処理、普電役物34aの開閉に係る処理が含まれている。この場合に、普図用の演出に係る処理として、普図変動開始処理と、普図変動中処理と、普図確定中処理と、が設定されている。また、普電役物34aの開閉に係る処理として、普電開放中処理と、普電閉鎖中処理と、が設定されている。
このような処理構成において、普図普電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをMPU82にて把握するためのカウンタであり、普図普電アドレステーブルには、普図普電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
普図普電カウンタは「0」〜「4」の数値情報を設定可能となっており、普図普電アドレステーブルには普図普電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「NSA0」〜「NSA4」)が設定されている。この場合、開始アドレスNSA0は、普図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA1は、普図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA2は、普図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA3は、普電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA4は、普電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
普図普電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における普図普電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算又は「0」クリアされる。したがって、各処理回における普図普電制御処理では、普図普電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
上記構成によれば、普図普電制御としていずれの処理を実行すべき状態であるかを、各種フラグの有無を確認しなくてもMPU82にて把握することが可能となる。よって、処理の簡素化が図られる。
以下に、普図普電カウンタ及び普図普電アドレステーブルを利用して、普図変動開始処理、普図変動中処理、普図確定中処理、普電開放中処理及び普電閉鎖中処理を実行するための処理構成を説明する。
ステップS304の処理を実行した後は、ステップS305にて、普図側のゼロフラグの設定処理を実行する。普図側のゼロフラグの設定処理では、普図普電タイマカウンタの数値情報を読み出し、普図普電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、MPU82のレジスタに設けられた普図側のゼロフラグに「1」をセットする処理を実行する。普図普電タイマカウンタは、時間の経過に応じた普図普電カウンタの更新タイミングをMPU82にて特定するために利用されるカウンタであり、所定の時間に対応した数値情報はステップS307〜ステップS311の各処理にてセットされるとともに、数値情報の更新はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS210のタイマ更新処理にて実行される。
続くステップS306では、ステップS304にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがNSA0である場合にはステップS307の普図変動開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA1である場合にはステップS308の普図変動中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA2である場合にはステップS309の普図確定中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA3である場合にはステップS310の普電開放中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA4である場合にはステップS311の普電閉鎖中処理にジャンプする。そして、ステップS307〜ステップS311のいずれかの処理を実行した後に、本普図普電制御処理を終了する。以下、ステップS307〜ステップS311の処理について個別に説明する。
<普図変動開始処理>
先ず、ステップS307の普図変動開始処理について図15のフローチャートを参照しながら説明する。
普図変動開始処理では、先ずステップS401にて、RWM84に設けられた高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。高頻度フラグは、MPU82にてサポートモードが高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードのいずれであるかを特定する場合に参照されるフラグであり、開閉実行モードの終了に際してその後に高頻度サポートモードに移行する場合に「1」がセットされる。
また、ステップS402にて、RWM84に設けられた遊技回数カウンタが「0」であるか否かを判定する。遊技回数カウンタは、高頻度サポートモードに設定された状態で終了基準回数(具体的には100回)の遊技回が消化されたか否かをMPU82にて特定するためのカウンタである。ちなみに、遊技回数カウンタへの終了基準回数のセットは、開閉実行モードの終了に際してその後に高頻度サポートモードとなる場合に行われ、当該遊技回数カウンタにセットされた数値情報は遊技回が終了することに基づき1減算されるように更新される。
ステップS401及びステップS402の両方にて肯定判定をした場合には、ステップS403にて、高頻度フラグをクリアする。これにより、普電役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。ここで、普図変動開始処理は、普図普電カウンタの数値情報が普電開放中処理や普電閉鎖中処理に対応している状況、すなわちサポート当選となった場合の普電役物34aのサポート実行モード中は実行されない。したがって、終了基準回数目の遊技回の終了前にサポート当選となったことに基づくサポート実行モード中に終了基準回数目の遊技回が終了したとしてもサポートモードは高頻度サポートモードに維持され、当該サポート実行モードが終了した後に低頻度サポートモードに切り換えられる。
続くステップS404では、高頻度解除用の外部出力設定処理を実行する。当該外部出力設定処理では、遊技ホールの管理コンピュータへの外部端子板79からの高頻度信号の出力が停止されるようにRWM84のデータ設定を行う。高頻度信号は高頻度サポートモードに移行する場合に出力が開始される。ちなみに、当該高頻度信号の出力停止はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS220の外部情報設定処理にて実行する。
ステップS401及びステップS402のいずれかで否定判定をした場合、又はステップS404の処理を実行した後は、ステップS405に進む。ステップS405では、普図側の保留情報の合計数NSが1以上であるか否かを判定する。「0」である場合にはそのまま本普図変動開始処理を終了し、1以上である場合にはステップS406に進む。
ステップS406では、普図保留エリア106のシフト処理を実行する。当該シフト処理では、普図保留エリア106の第1エリア106aに格納されている保留情報を普図用の実行エリア107にシフトするとともに、そのシフト後に第1エリア106aをクリアする。また、第2エリア106b→第1エリア106a、第3エリア106c→第2エリア106b、第4エリア106d→第3エリア106cといった具合に各エリア内の保留情報をシフトする。
続くステップS407では、高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS408では、後述する特図特電カウンタの数値情報が2以下であるか否かを判定することで、分岐実行モード中及び開閉実行モード中のいずれでもないかを判定する。ステップS407にて否定判定をした場合又はステップS408にて肯定判定をした場合には、ステップS409に進む。
ステップS409では、サポート用の当否判定処理を実行する。当該当否判定処理では、サポート用の当否判定テーブルを読み出し、普図用の実行エリア107に現状格納されている数値情報がサポート当選に対応した数値情報であるか否かを判定する。続くステップS410では、普図変動時間の抽選処理を実行する。当該抽選処理では、第2変動種別カウンタCS2の現状の数値情報を読み出すとともに、その読み出した数値情報に対応した普図変動時間の情報を、ROM83の普図変動時間テーブルから読み出す。
一方、ステップS407にて肯定判定をするとともにステップS408にて否定判定をすることで、ステップS411に進む。ステップS411では、ステップS409と同様にサポート用の当否判定処理を実行する。続くステップS412では、第2変動種別カウンタCS2を利用することなく、単一の高頻度用の普図変動時間をROM83から読み出す。
ステップS410又はステップS412の処理を実行した後は、それらいずれかの処理にて読み出した普図変動時間の情報を、ステップS413にて普図普電タイマカウンタへセットする。その後、ステップS414にて、普図表示部39の変動表示を開始させるための処理を実行するとともに、ステップS415にて、普図普電カウンタの数値情報を1加算した後に、本普図変動開始処理を終了する。この場合、普図普電カウンタの数値情報を「0」から「1」に更新する。
<普図変動中処理>
普図普電制御処理(図14)におけるステップS308の普図変動中処理では、普図表示部39における表示を更新させるための処理を実行する。この場合に、普図変動時間の経過を確認したことを条件として、最終停止時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「1」から「2」に更新する。なお、普図変動時間の経過の確認に際してはゼロフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
<普図確定中処理>
普図普電制御処理(図14)におけるステップS309の普図確定中処理では、図16のフローチャートに示すように、先ずステップS501にて、普図変動中処理にて普図普電タイマカウンタにセットされた最終停止時間が経過したか否かを判定する。なお、当該判定処理について具体的にはゼロフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
最終停止時間が経過していない場合には、そのまま本普図確定中処理を終了し、最終停止時間が経過している場合には、ステップS502にて、今回の変動表示の契機となったサポート用の当否判定の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選ではない場合には、ステップS503にて、普図普電カウンタの数値情報を「0」クリアした後に、本普図確定中処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS504に進む。
ステップS504では、高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の普図表示部39の変動表示が高頻度サポートモード中に係るものであるか否かを判定する。
ステップS504にて否定判定をした場合には、ステップS505にて、RWM84に設けられた普電開放カウンタに「1」をセットするとともに、ステップS506にて、RWM84に設けられた普電入賞カウンタに「10」をセットする。普電開放カウンタは今回のサポート実行モードにおける普電役物34aの残り開放回数をMPU82にて特定するためのカウンタであり、普電入賞カウンタは今回のサポート実行モードにおいて第2作動口34への入賞が上限個数分発生したか否かをMPU82にて特定するためのカウンタである。その後、ステップS507にて、普図普電タイマカウンタに低頻度用の開放継続時間(具体的には0.1sec)の数値情報をセットする。
一方、ステップS504にて肯定判定をした場合には、ステップS508にて、普電開放カウンタに「3」をセットするとともに、ステップS509にて、普電入賞カウンタに「10」をセットする。その後、ステップS510にて、普図普電タイマカウンタに高頻度用の開放継続時間(具体的には1.8sec)の数値情報をセットする。
ステップS507又はステップS510の処理を実行した後は、ステップS511にて普図普電カウンタを1加算した後に、本普図変動開始処理を終了する。この場合、普図普電カウンタの数値情報を「2」から「3」に更新する。
<普図開放中処理>
普図普電制御処理(図14)におけるステップS310の普電開放中処理では、普電役物34aの開放状態を維持するとともに閉鎖タイミングとなった場合に普電役物34aを閉鎖状態とするための処理を実行する。この場合に、普電開放カウンタの数値情報を1減算するように更新し、普電開放カウンタの数値情報が「0」である場合にはサポート実行モードを終了する。具体的には、普図普電カウンタの数値情報を「0」クリアする。一方、普電開放カウンタの数値情報が1以上である場合には、普電役物34aの閉鎖時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「3」から「4」に更新する。
<普電閉鎖中処理>
普図普電制御処理(図14)におけるステップS311の普電閉鎖中処理では、普電役物34aの閉鎖状態を維持するとともに閉鎖時間が経過した場合には普電役物34aを再度開放状態とするための処理を実行する。具体的には、高頻度用の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「4」から「3」に更新する。
<特図特電制御処理>
次に、タイマ割込み処理(図13)のステップS214にて実行される特図特電制御処理について説明する。
特図特電制御処理では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生している場合に特図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、特図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について特図用の当否判定を行い、さらにその当否判定を契機として遊技回用の演出を行うための処理を実行する。また、当否判定の結果に基づいて、遊技回用の演出後に分岐実行モードに移行させる処理を実行するとともに、開閉実行モードに移行させる処理を実行する。さらに、分岐実行モード中及び開閉実行モード中の処理を実行する。
さて、特図特電制御処理では、図17のフローチャートに示すように、先ずステップS601にて、特図側の保留情報の取得処理を実行する。ここで、特図側の保留情報の取得処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明すると、先ずステップS701にて、RWM84に設けられた第1特図入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。第1特図入賞フラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて第1作動口33への入賞が特定された場合にセットされる。
第1特図入賞フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS702にて、第1特図入賞フラグをクリアする。続くステップS703では、第1特図保留エリア103に記憶されている第1特図側の保留情報の合計数PSが上限数である4未満であるか否かを判定する。4未満である場合にはステップS704にて、第1特図側の保留情報の合計数を1加算するとともに、ステップS705にて、前回のステップS202にて更新した大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、第1特図保留エリア103の空きエリア103a〜103dのうち最初のエリア、すなわち上記ステップS704にて1加算した合計数PSと対応するエリアに格納する。
ステップS701にて否定判定をした場合、ステップS703にて否定判定をした場合、又はステップS705の処理を実行した場合には、ステップS706に進む。ステップS706では、RWM84に設けられた第2特図入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。第2特図入賞フラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて第2作動口34への入賞が特定された場合にセットされる。
第2特図入賞フラグに「1」がセットされていない場合にはそのまま本取得処理を終了し、第2特図入賞フラグに「1」がセットされている場合にはステップS707にて第2特図入賞フラグをクリアする。続くステップS708では、特図特電カウンタの数値情報が「0」であるか否かを判定することで、遊技回用の演出、分岐実行モード及び開閉実行モードのいずれでもない状況であるか否かを判定する。
ステップS708にて否定判定をした場合にはそのまま本取得処理を終了する。一方、ステップS708にて肯定判定をした場合には、ステップS709にて、前回のステップS202にて更新した大当たり乱数カウンタC1、サポート種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、第2特図保留エリア104に格納する。
続くステップS710では、高頻度フラグに「1」がセットされているか否か、すなわち高頻度サポートモード中であるか否かを判定する。低頻度サポートモード中である場合にはそのまま本取得処理を終了する。高頻度サポートモード中である場合には、ステップS711にて、RWM84に設けられた高頻度入賞フラグに「1」をセットする。高頻度入賞フラグは、現状の第2特図側の保留情報が高頻度サポートモード中に取得されたものであるか否かをMPU82にて特定するためのフラグである。その後、本取得処理を終了する。
特図特電制御処理(図17)の説明に戻り、ステップS601にて特図側の保留情報の取得処理を実行した後は、ステップS602に進む。ステップS602では、RWM84に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行する。続くステップS603では、ROM83から特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS604にて、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS602〜ステップS604の処理内容について説明する。
既に説明したとおり特図特電制御処理には、遊技回用の演出に係る処理、分岐実行モードに係る処理、及び開閉実行モードに係る処理が含まれている。この場合に、遊技回用の演出に係る処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理と、が設定されている。また、分岐実行モードに係る処理として、分岐用処理が設定されている。また、開閉実行モードに係る処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理と、大入賞口32aの開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理と、大入賞口32aの閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをMPU82にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
特図特電アドレステーブルについて説明すると、特図特電カウンタは「0」〜「7」の数値情報を設定可能となっており、特図特電アドレステーブルには特図特電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「PSA0」〜「PSA7」)が設定されている。この場合、開始アドレスPSA0は、特図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA1は、特図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA2は、特図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA3は、分岐用処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA4は、特電開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA5は、特電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA6は、特電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA7は、特電終了処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて更新される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
以下に、特図特電カウンタ及び特図特電アドレステーブルを利用して、特図変動開始処理、特図変動中処理、特図確定中処理、分岐用処理、特電開始処理、特電開放中処理、特電閉鎖中処理及び特電終了処理を実行するための処理構成を説明するとともに、各処理の処理構成を具体的に説明する。
ステップS604の処理を実行した後は、ステップS605にて、特図側のゼロフラグの設定処理を実行する。特図側のゼロフラグの設定処理では、特図特電タイマカウンタの数値情報を読み出し、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」をセットする処理を実行する。特図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた特図特電カウンタの更新タイミングをMPU82にて特定するために利用されるカウンタであり、所定の時間に対応した数値情報はステップS607〜ステップS614の各処理にてセットされるとともに、数値情報の更新はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS210のタイマ更新処理にて実行される。
続くステップS606では、ステップS604にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがPSA0である場合にはステップS607の特図変動開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA1である場合にはステップS608の特図変動中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA2である場合にはステップS609の特図確定中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA3である場合にはステップS610の分岐用処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA4である場合にはステップS611の特電開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA5である場合にはステップS612の特電開放中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA6である場合にはステップS613の特電閉鎖中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA7である場合にはステップS614の特電終了処理にジャンプする。ステップS607〜ステップS614の処理を実行した場合には、本特図特電制御処理を終了する。
以下、ステップS607〜ステップS614の処理について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
先ずステップS607の特図変動開始処理について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS801では、第1特図保留エリア103又は第2特図保留エリア104に保留情報が記憶されているか否かを判定する。いずれにも保留情報が記憶されていない場合には、そのまま本特図変動開始処理を終了する。いずれかに保留情報が記憶されている場合には、ステップS802にてデータ設定処理を実行する。
データ設定処理では、図20のフローチャートに示すように、先ずステップS901にて、第2特図保留エリア104に保留情報が記憶されているか否かを判定する。否定判定をした場合には、ステップS902にて、第1特図側の保留情報の合計数PSを1減算する。続くステップS903では、第1特図保留エリア103の第1エリア103aに格納された保留情報を特図用の実行エリア105に移動する。
その後、ステップS904にて、第1特図保留エリア103の保留エリアをシフトさせる。具体的には、第1エリア103aの保留情報をクリアするとともに、第2エリア103b→第1エリア103a、第3エリア103c→第2エリア103b、第4エリア103d→第3エリア103cといった具合に各エリア内の保留情報をシフトする。
続くステップS905では、RWM84に設けられた第2特図フラグをクリアする。第2特図フラグは遊技回用の実行対象が第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報であるか否かを特定するためのフラグである。その後、本データ設定処理を終了する。
一方、ステップS901にて肯定判定をした場合には、ステップS906にて、第2特図保留エリア104に格納された保留情報を特図用の実行エリア105に移動する。続くステップS907では、第2特図フラグに「1」をセットする。その後、本データ設定処理を終了する。
上記のようにステップS901の判定処理を最初に行うようにすることで、第2特図保留エリア104に保留情報が記憶されている場合には、第1特図保留エリア103に記憶されている保留情報よりも第2特図保留エリア104に記憶されている保留情報の方が当否判定の対象(すなわち、遊技回の開始対象)として優先される。
特図変動開始処理(図19)の説明に戻り、ステップS802の処理を実行した後は、ステップS803に進む。ステップS803では、第2特図フラグが「0」であるか否かを判定することで、今回の変動開始対象が第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報であるか否かを判定する。
ステップS804にて肯定判定をした場合には、ステップS804にてROM83から第1特図用の当否テーブル及び第1特図用の振分テーブルを読み出し、ステップS803にて否定判定をした場合には、ステップS805にてROM83から第2特図用の当否テーブル及び第2特図用の振分テーブルを読み出す。ステップS804又はステップS805の処理を実行した後は、ステップS806に進む。
ステップS806では、当否判定処理を実行する。当否判定処理では、ステップS804又はステップS805にて読み出した当否テーブルを参照して、特図用の実行エリア105に格納された保留情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報がいずれの当否結果に対応しているか否かを判定する。具体的には、第1特図用の当否テーブルが読み出されている場合には、非分岐対応の大当たり結果及び外れ結果のいずれに該当しているのかを判定し、第2特図用の当否テーブルが読み出されている場合には、非分岐対応の大当たり結果、分岐対応の大当たり結果及び外れ結果のいずれに該当しているのかを判定する。
続くステップS807では、ステップS806の当否判定処理の結果が大当たり当選に対応しているか否かを判定し、対応している場合にはステップS808に進む。ステップS808では、今回の大当たり当選が分岐対応の大当たり結果であるか否かを判定する。非分岐対応の大当たり結果である場合にはステップS809にて、RWM84に設けられた非分岐結果フラグに「1」をセットし、分岐対応の大当たり結果である場合にはステップS810にて、RWM84に設けられた分岐結果フラグに「1」をセットする。非分岐結果フラグは今回の当否判定処理の結果が非分岐対応の大当たり結果であるか否かをMPU82にて特定するためのフラグであり、分岐結果フラグは今回の当否判定処理の結果が分岐対応の大当たり結果であるか否かをMPU82にて特定するためのフラグである。
ステップS809又はステップS810の処理を実行した後は、ステップS811にて、振分判定処理を実行する。振分判定処理では、ステップS804又はステップS805にて読み出した振分テーブルを参照して、特図用の実行エリア105に格納された保留情報のうち振分判定用の情報、すなわちサポート種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの振分結果に対応しているか否かを判定する。具体的には、第1特図用の振分テーブルが読み出されている場合には、低頻度結果、継続結果及び高頻度結果のいずれに該当しているのかを判定し、第2特図用の振分テーブルが読み出されている場合には、低頻度結果及び継続結果のいずれに該当しているのかを判定する。
続くステップS812では、ステップS811の振分判定処理の結果が低頻度結果であるか否かを判定する。低頻度結果ではない場合にはステップS813にて、ステップS811の振分判定処理の結果が高頻度結果であるか否かを判定する。高頻度結果ではない場合には、ステップS814にて、RWM84に設けられた継続結果フラグに「1」をセットし、高頻度結果である場合には、ステップS815にて、RWM84に設けられた高頻度結果フラグに「1」をセットする。継続結果フラグは今回の振分判定処理の結果が継続結果であるか否かをMPU82にて特定するためのフラグであり、高頻度結果フラグは今回の振分判定処理の結果が高頻度結果であるか否かをMPU82にて特定するためのフラグである。
ステップS807にて否定判定をした場合、ステップS812にて肯定判定をした場合、ステップS814の処理を実行した場合、又はステップS815の処理を実行した場合には、ステップS816にて、特図変動時間及び停止結果の把握処理を実行する。
特図変動時間の把握に際しては、低頻度サポートモードにおいて第1作動口33に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には、第1変動種別カウンタCS1の現状の数値情報を読み出すとともに、その数値情報に対応した特図変動時間の数値情報を対応する変動表示時間テーブルから読み出す。この場合、保留情報の数や、リーチの有無や、当否結果の内容や、振分結果の内容に応じた特図変動時間の情報を読み出す。
また、低頻度サポートモードにおいて第2作動口34に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には、第1変動種別カウンタCS1の現状の数値情報を読み出すとともに、その数値情報に対応した特図変動時間の数値情報を対応する変動表示時間テーブルから読み出す。この場合、リーチの有無や、当否結果の内容に応じた特図変動時間の情報を読み出す。
一方、高頻度サポートモードにおいて第1作動口33に係る保留情報又は第2作動口34に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には、単一の特図変動時間の数値情報を読み出す。
また、停止結果の把握に際しては、今回開始される遊技回が終了する場合に対応する特図表示部38a,38bに表示させる停止結果の情報をROM83から読み出す。この場合、当否結果の内容や、振分結果の内容に応じた停止結果の情報を読み出す。
続くステップS817では、ステップS816にて読み出した特図変動時間の数値情報を特図特電タイマカウンタにセットする。また、ステップS818にて、特図変動時間の内容、当否結果の内容、及び振分結果の内容に応じた変動用コマンド及び種別コマンドを音光制御装置91への出力対象として設定する。変動用コマンドには、特図変動時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。
音光制御装置91では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合にはそれら変動用コマンド及び種別コマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、今回の遊技回に対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って遊技回用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。かかるデータテーブルは、今回の遊技回の特図変動時間に対応している。
また、今回の変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから今回の遊技回用の演出の種類を把握し、その種類に対応した表示演出が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って遊技回用の演出を図柄表示装置42にて行わせる。
ステップS818の処理を実行した後はステップS819にて、今回の変動開始対象の特図表示部38a,38bにおいて変動表示を開始させる。続くステップS820では、特図特電カウンタを1加算する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「0」から「1」に更新される。その後、ステップS821にて、大当たり終了用の外部出力設定処理を実行した後に、本特図変動開始処理を終了する。
当該外部出力設定処理では、遊技ホールの管理コンピュータへの外部端子板79からの分岐実行信号の出力及び開閉実行信号の出力が停止されるようにRWM84のデータ設定を行う。分岐実行信号は分岐実行モードに移行する場合に出力が開始され、開閉実行信号は開閉実行モードに移行する場合に出力が開始される。ちなみに、これら分岐実行信号及び開閉実行信号の出力停止はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS220の外部情報設定処理にて実行する。
<特図変動中処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS608の特図変動中処理について、図21のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1001では、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、今回の遊技回用の演出における特図変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS1001にて否定判定をした場合には、ステップS1002に進む。
ステップS1002では、今回の遊技回用の演出において変動表示の対象となっている特図表示部38a,38bの更新タイミングであるか否かを判定する。更新タイミングではない場合にはそのまま本特図変動中処理を終了する。更新タイミングである場合にはステップS1003にて、更新内容の読み出し処理を実行する。かかる更新内容は、ROM83に更新用データテーブルとして記憶されており、ステップS1003では更新タイミングに対応した更新内容をそのデータテーブルから読み出す。
続くステップS1004では、ステップS1003にて読み出した更新内容を今回の特図表示部38a,38bの更新用にセットする。ちなみに、特図表示部38a,38bの表示内容を実際に更新させるための処理は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS216の表示制御処理にて実行される。その後、本特図変動中処理を終了する。
一方、ステップS1001にて肯定判定をした場合には、ステップS1005にて、最終停止コマンド(又は確定コマンド)を出力対象に設定する。最終停止コマンドは、音光制御装置91に対して今回の遊技回用の演出について最終停止表示を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。
音光制御装置91では、最終停止コマンドを受信した場合には、当該最終停止コマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、最終停止表示に対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って最終停止表示用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。かかるデータテーブルは、最終停止時間に対応している。
また、最終停止コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから最終停止表示が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って今回の遊技回用の演出における停止結果を最終停止表示させる。
ステップS1005の処理を実行した後は、ステップS1006に進む。ステップS1006では、停止結果の読み出し処理を実行する。当該読み出し処理では、今回の遊技回の開始に際して特図変動開始処理(図19)のステップS816にてRWM84に設定した停止結果の情報を読み出す。続くステップS1007ではその読み出した停止結果の情報を今回の遊技回用の演出に対応した特図表示部38a,38bの更新用にセットする。
続くステップS1008では、ROM83に予め記憶されている単一の最終停止時間(例えば0.6sec)の情報を読み出し、その最終停止時間の情報を、特図特電タイマカウンタにセットする。その後、ステップS1009にて特図特電カウンタを1加算した後に、本特図変動中処理を終了する。この場合、特図特電カウンタの数値情報は「1」から「2」に更新される。
<特図確定中処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS609の特図確定中処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1101では、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、今回の遊技回用の演出における最終停止時間が経過したか否かを判定する。ステップS1101にて否定判定をした場合には、そのまま本特図確定中処理を終了する。
ステップS1101にて肯定判定をした場合には、ステップS1102にて、RWM84の遊技回数カウンタにセットされている数値情報を1減算するように更新する。遊技回数カウンタは、既に説明したとおり、サポートモードが高頻度サポートモードに設定されている状況において低頻度サポートモードへの切り換えの契機となる終了基準回数の遊技回の実行が終了したか否かをMPU82にて特定するためのカウンタである。ちなみに、遊技回数カウンタが「0」となった場合に低頻度サポートモードに切り換える処理は、既に説明したとおり、普図変動開始処理(図15)にて実行される。
続くステップS1103では、RWM84の非分岐結果フラグ又は分岐結果フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の遊技回が大当たり結果に対応した遊技回であるか否かを判定する。大当たり結果ではない場合には、ステップS1104にて、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアするとともに、ステップS1105にて、フラグクリア処理を実行した後に、本特図確定中処理を終了する。フラグクリア処理では、第2特図フラグや高頻度入賞フラグをクリアする処理を実行する。
ステップS1103にて肯定判定をした場合には、ステップS1106に進む。ステップS1106では、RWM84の分岐結果フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の遊技回が分岐対応の大当たり結果であるか否かを判定する。肯定判定をした場合には、ステップS1107〜ステップS1113の分岐実行モードの開始設定処理を実行する。ちなみに、分岐結果フラグに「1」がセットされている場合とは、今回の遊技回が第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報に係るものであることを意味する。
分岐実行モードの開始設定処理では、先ずステップS1107にて、ROM83から分岐用の開放継続時間の情報を読み出す。当該開放継続時間の情報は、現状のサポートモードに関係なく共通のものであって単一のものとなっており、既に説明したとおり1.6secとなっている。そして、その読み出した分岐用の開放継続時間の情報を、ステップS1108にて特図特電タイマカウンタへセットする。
続くステップS1109では、入賞カウンタに分岐用の上限個数である「10」をセットする。入賞カウンタは、分岐実行モードにおいて振分入口51の閉鎖契機となる分岐用の上限個数の遊技球が振分入口51に入賞したか否かを特定するために利用されるカウンタであって、ラウンド遊技においてその終了契機となるラウンド遊技の上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞したか否かを特定するために利用されるカウンタである。
続くステップS1110では、分岐開始コマンドを出力対象に設定する。分岐開始コマンドは、音光制御装置91に対して分岐実行モード用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドであり、今回の遊技回が高頻度サポートモード中に取得された保留情報であるか否かに関係なく同一のコマンドが出力対象として設定される。
音光制御装置91では、分岐開始コマンドを受信した場合には、当該分岐開始コマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、分岐実行モードに対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って分岐実行モード用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。かかるデータテーブルは、分岐用の開放継続時間に対応している。
また、分岐開始コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから分岐実行モード用の演出が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って今回の分岐実行モード用の演出を図柄表示装置42にて実行させる。
ステップS1110の処理を実行した後は、ステップS1111にて、振分入賞装置37の振分入口51を開放状態とするための分岐用の開放設定処理を実行する。当該開放設定処理では、MPU82における振分入口51に係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、振分入口51を開放状態に切り換えるべく振分入口用の駆動部53への駆動信号の出力が開始される。
続くステップS1112では、分岐実行信号の外部出力設定処理を実行する。当該外部出力設定処理では、遊技ホールの管理コンピュータへの外部端子板79からの分岐実行信号の出力が開始されるようにRWM84のデータ設定を行う。これにより、遊技ホールの管理コンピュータにおいて分岐実行モード中であることを認識することが可能となる。ちなみに、分岐実行信号の出力開始はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS220の外部情報設定処理にて実行する。また、当該分岐実行信号が出力されている状態は、既に説明したとおり、ステップS821の処理を通じて解除される。
その後、ステップS1113にて特図特電カウンタを1加算した後に、本特図確定中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「2」から「3」に更新される。
一方、ステップS1106にて、分岐結果フラグに「1」がセットされておらず、否定判定をした場合には、ステップS1114〜ステップS1120の開閉実行モードの開始設定処理を実行する。ちなみに、ステップS1106にて否定判定をする場合とは非分岐結果フラグに「1」がセットされている場合である。この場合とは、今回の遊技回が第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報に係るものである場合もあれば、今回の遊技回が第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報に係るものである場合もある。
開閉実行モードの開始設定処理では、先ずステップS1114にて、ROM83から開閉実行モード用のオープニング時間の情報を読み出す。この場合、RWM84の第2特図フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の遊技回が第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。そして、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報に係るものであると判定した場合には、第1特図用のオープニング時間(例えば5sec)の情報を読み出し、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報に係るものであると判定した場合には、それよりも短い第2特図用のオープニング時間(例えば2.5sec)の情報を読み出す。なお、第2特図用のオープニング時間が第1特図用のオープニング時間よりも長い時間であってもよく、両時間が同一又は略同一であってもよい。ステップS1114にて読み出したオープニング時間の情報はステップS1115にて特図特電タイマカウンタにセットする。
その後、ステップS1116にて、RWM84の第2特図フラグに「1」がセットされているとともにRWM84の高頻度入賞フラグが「0」であるか否かを判定する。ここで、第2特図フラグに「1」がセットされているとともに高頻度入賞フラグが「0」である場合とは、今回の遊技回が、低頻度サポートモード中に第2作動口34に入賞したことに基づき取得された保留情報に係るものであることを意味する。そして、ステップS1116にて否定判定をした場合には、ステップS1117にて第1オープニングコマンドを出力対象に設定し、ステップS1116にて肯定判定をした場合には、ステップS1118にて第2オープニングコマンドを出力対象に設定する。
本パチンコ機10では、第1作動口33への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となったことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードとなった状況で、第1作動口33への入賞を狙って発射操作を行っている状態から第2作動口34への入賞を狙って発射操作を行う状態に切り換え、高頻度サポートモード中はその状態を維持することを正規の遊技としており、さらにかかる態様で遊技を行った方が遊技者にとって有利なものとなるように内部的な確率などが設定されている。これに対して、低頻度サポートモード中に第2作動口34への入賞が発生する場合とは、上記のような正規の遊技を行ってないことを意味する。したがって、このような状況で非分岐対応の大当たり結果となり、開閉実行モードへの移行が発生する場合には、正規に遊技を行っている状況で非分岐対応の大当たり結果となって開閉実行モードへの移行が発生する場合とは異なる種類のオープニングコマンドを出力対象として設定することで、正規に遊技が行われていない旨の報知を行うようにしている。
ちなみに、既に説明したとおり、遊技領域PEの左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合のいずれであっても、第1作動口33への入賞が発生し得る。したがって、低頻度サポートモード中に第1作動口33への入賞が発生する場合だけでなく、高頻度サポートモード中に第1作動口33への入賞が発生する場合も、正規に遊技が行われている状況に含まれる。
各オープニングコマンドに対応させて実行される報知について詳細には、第1オープニングコマンドは、正規に遊技を行っている状況で非分岐対応の大当たり結果となり開閉実行モードへ移行することを音光制御装置91に対して認識させるためのコマンドである。ちなみに、第1オープニングコマンドには、今回の開閉実行モードへの移行が、第1作動口33への入賞により取得された保留情報に係るものであるか又は第2作動口34への入賞により取得された保留情報に係るものであるかを音光制御装置91にて識別可能な情報が含まれている。
音光制御装置91では、第1オープニングコマンドを受信した場合には、当該第1オープニングコマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、正規に遊技が行われて非分岐対応の大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードに移行したことに対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。
また、第1オープニングコマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから、正規に遊技が行われて非分岐対応の大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードに移行したことに対応した演出が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を図柄表示装置42にて実行させる。
ちなみに、オープニングコマンドがMPU82から出力されたことに基づき音光制御装置91及び表示制御装置92にて読み出されるデータテーブルには、オープニング用の演出を実行するための区間に対応したテーブルと、大入賞口32aの開放中の演出を実行するための区間に対応したテーブルと、大入賞口32aの閉鎖中の演出を実行するための区間に対応したテーブルと、エンディング用の演出を実行するための区間に対応したテーブルとが含まれている。そして、オープニングコマンドを受信した直後は、音光制御装置91及び表示制御装置92にて、オープニング用の演出を実行するための区間に対応したテーブルが演出の実行用にセットされて、後述する開放コマンド、閉鎖コマンド及びエンディングコマンドがMPU82から出力される毎に、オープニングに際して読み出した各テーブルの中から実行対象とするテーブルを切り換える。これは、後述する他のオープニングコマンドを受信した場合も同様である。
また、上記演出の内容は、開閉実行モード後のサポートモードに関係なく同一である構成に代えて、開閉実行モード後のサポートモードに応じて演出の内容が相違するようにしてもよく、開始タイミングから途中のタイミングまでは開閉実行モード後のサポートモードに関係なく共通の演出の内容となっており、途中のタイミングからサポートモードの種類に応じて演出の内容が相違する構成としてもよい。
第2オープニングコマンドは、正規に遊技を行っていない状況で非分岐対応の大当たり結果となり開閉実行モードへ移行することを音光制御装置91に対して認識させるためのコマンドである。ちなみに、第2オープニングコマンドは、第2作動口34への入賞により取得された保留情報に基づき非分岐対応の大当たり結果となり開閉実行モードに移行した場合にのみ出力されるため、当該第2オープニングコマンドには今回の開閉実行モードへの移行が、両作動口33,34のうちいずれの入賞により取得された保留情報に係るものであるかを示す直接的な情報は含まれていない。
音光制御装置91では、第2オープニングコマンドを受信した場合には、当該第2オープニングコマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、正規に遊技が行われずに非分岐対応の大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードに移行したことに対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。
当該演出としては、例えば正規に遊技が行われている場合には選択されない色の光を開閉実行モード中において連続的に又は断続的に照射させる態様や、「通常時に右打ちして直撃当たりをしました」といった音声を開閉実行モード中において連続的に又は断続的に出力させる態様が考えられる。但し、これに限定されることはなく、正規に遊技が行われずに非分岐対応の大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードに移行したことを示す内容が発光パターンや音の出力パターンで報知できるのであれば任意である。
また、第2オープニングコマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから、正規に遊技が行われずに非分岐対応の大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードに移行したことに対応した演出が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を図柄表示装置42にて実行させる。
当該演出としては、例えば「通常時に右打ちして直撃当たりをしました」といった文字を開閉実行モード中において連続的に又は断続的に表示画面42aに表示させる態様が考えられる。但し、これに限定されることはなく、正規に遊技が行われずに非分岐対応の大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードに移行したことを示す内容が表示画面42aにおける表示パターンで報知できるのであれば任意である。
ステップS1117又はステップS1118の処理を実行した後は、ステップS1119にて、開閉実行信号の外部出力設定処理を実行する。当該外部出力設定処理では、遊技ホールの管理コンピュータへの外部端子板79からの開閉実行信号の出力が開始されるようにRWM84のデータ設定を行う。これにより、遊技ホールの管理コンピュータにおいて開閉実行モード中であることを認識することが可能となる。ちなみに、分岐実行信号の出力開始はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS220の外部情報設定処理にて実行する。また、当該開閉実行信号が出力されている状態は、既に説明したとおり、ステップS821にて解除される。
その後、ステップS1120にて特図特電カウンタを2加算した後に、本特図確定中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「2」から「4」に更新される。
<分岐用処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS610の分岐用処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1201では、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、分岐用の開放継続時間が経過したか否かを判定する。ステップS1201にて肯定判定をした場合には、ステップS1202にて、振分入賞装置37の振分入口51を閉鎖状態とするための分岐用の閉鎖設定処理を実行する。当該閉鎖設定処理では、MPU82における振分入口51に係るレジスタをクリアする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、振分入口51を閉鎖状態に切り換えるべく振分入口用の駆動部53への駆動信号の出力が停止される。
ステップS1201にて否定判定をした場合、又はステップS1202の処理を実行した場合は、ステップS1203にて、RWM84に設けられたカウントフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。カウントフラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて振分入口51への入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1203にて肯定判定をした場合には、ステップS1204にて、カウントフラグをクリアするとともに、残存球カウンタの数値情報を1加算するように更新し、さらに入賞カウンタの数値情報を1減算するように更新する。残存球カウンタは、振分入賞装置37内に遊技球が残存しているか否かをMPU82にて特定するためのカウンタである。振分入口51の遊技球の入賞は個別に把握され、その個別の入賞がカウントフラグを通じて把握されるようになっている。したがって、カウントフラグに「1」がセットされていることが1回確認される度に、振分入賞装置37内への遊技球の流入が1回発生したものとして残存球カウンタが1加算される。
その後、ステップS1205にて、入賞カウンタが「0」となっているか否かを判定する。入賞カウンタが「0」となっている場合には、ステップS1206にて、振分入賞装置37の振分入口51を閉鎖状態とするための分岐用の閉鎖設定処理を実行する。当該処理内容は、ステップS1202と同様である。
ステップS1203にて否定判定をした場合、ステップS1205にて否定判定をした場合、又はステップS1206の処理を実行した場合には、ステップS1207にて、RWM84に設けられたV入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。V入賞フラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にてV入賞用領域56への入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1207にて肯定判定をした場合には、1個の遊技球が振分入賞装置37から排出されたものとして、ステップS1208にて、残存球カウンタの数値情報を1減算するように更新する。但し、V入賞フラグのクリア処理はステップS1207にて肯定判定をしたとしても実行されない。また、このようにV入賞フラグに「1」がセットされた状態が持ち越される構成において1回の振分入賞装置37の開放に際して複数個の遊技球がV入賞用領域56に入賞することもあり得るため、V入賞フラグは複数個設けられている。具体的には、振分用の入賞の上限個数分設けられている。但し、これに限定されることはなく、1回の振分入賞装置37の開放に際して実質的に入賞し得る個数分のV入賞フラグが設けられている構成としてもよい。ちなみに、1回の分岐実行モードにおいて複数個のV入賞フラグに「1」がセットされたとしても、開閉実行モードへの移行は1回しか発生しない。
ステップS1207にて否定判定をした場合、又はステップS1208の処理を実行した場合には、ステップS1209にて、RWM84に設けられた排出フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。排出フラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて排出用領域57への入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1209にて肯定判定をした場合には、ステップS1210にて排出フラグをクリアする。また、当該ステップS1210では、1個の遊技球が振分入賞装置37から排出されたものとして、残存球カウンタの数値情報を1減算するように更新する。
ステップS1209にて否定判定をした場合、又はステップS1210の処理を実行した場合には、ステップS1211にて、分岐実行モードの終了条件が成立しているか否かを判定する。具体的には、振分入賞装置37が閉鎖中であって残存球カウンタの数値情報が「0」であるか否かを判定する。ステップS1211にて否定判定をした場合には、そのまま本分岐用処理を終了する。
ステップS1211にて肯定判定をした場合には、ステップS1212に進み、RWM84のV入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。V入賞フラグに「1」がセットされていない場合には、分岐実行モードにおいて開閉実行モードへの移行条件であるV入賞用領域56への入賞が発生していないことを意味する。この場合、ステップS1213にて、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアするとともに、ステップS1214にて、フラグクリア処理を実行した後に、本分岐用処理を終了する。フラグクリア処理の処理内容は、上記ステップS1105と同様である。
ここで、V入賞用領域56への入賞が発生することなく分岐実行モードが終了する場合には、高頻度フラグへのデータ設定及び遊技回数カウンタへのデータ設定は行われない。したがって、V入賞用領域56への入賞が発生することなく分岐実行モードが終了する場合には、当該分岐実行モードを挟んだ前後でサポートモードが変更されることはなく、さらには高頻度サポートモード中に分岐実行モードに移行した場合には当該分岐実行モードの実行前にカウントされている遊技回数カウンタの数値情報がそのまま継続される。
一方、ステップS1212にて肯定判定をした場合には、ステップS1215〜ステップS1221の分岐実行モード後における開閉実行モードの開始設定処理を実行する。なお、この際にV入賞フラグをクリアする。
開閉実行モードの開始設定処理では、先ずステップS1215にて、ROM83から開閉実行モード用のオープニング時間の情報を読み出す。この場合、分岐実行モードは、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となった場合にのみ移行するため、ステップS1114の場合と異なり、第1特図用のオープニング時間は読み出し対象となることはなく、第2特図用のオープニング時間(例えば2.5sec)が読み出し対象となる。なお、分岐実行モード後に開閉実行モードに移行する場合には、分岐実行モードを介することなく開閉実行モードに移行する場合と同一のオープニング時間が選択されるのではなく、異なるオープニング時間が選択される構成としてもよい。ステップS1215にて読み出したオープニング時間の情報は、ステップS1216にて特図特電タイマカウンタにセットする。
その後、ステップS1217にて、RWM84の高頻度入賞フラグが「0」であるか否かを判定する。高頻度入賞フラグが「0」である状況で分岐実行モードが実行される場合とは、今回の遊技回が、低頻度サポートモード中に第2作動口34に入賞したことに基づき取得された保留情報に係るものであることを意味する。そして、ステップS1217にて否定判定をした場合には、ステップS1218にて第3オープニングコマンドを出力対象に設定し、ステップS1217にて肯定判定をした場合には、ステップS1219にて第4オープニングコマンドを出力対象に設定する。
既に説明したとおり、本パチンコ機10では、第1作動口33への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となったことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードとなった状況で、第1作動口33への入賞を狙って発射操作を行っている状態から第2作動口34への入賞を狙って発射操作を行う状態に切り換え、高頻度サポートモード中はその状態を維持することを正規の遊技としており、さらにかかる態様で遊技を行った方が遊技者にとって有利なものとなるように内部的な確率などが設定されている。これに対して、低頻度サポートモード中に第2作動口34への入賞が発生する場合とは、上記のような正規の遊技を行ってないことを意味する。したがって、このような状況で分岐対応の大当たり結果となり分岐実行モードに移行し、さらに開閉実行モードへの移行が発生する場合には、正規に遊技を行っている状況で分岐対応の大当たり結果となって分岐実行モードに移行してさらに開閉実行モードへの移行が発生する場合とは異なる種類のオープニングコマンドを出力対象として設定することで、正規に遊技が行われていない旨の報知を行うようにしている。
各オープニングコマンドに対応させて実行される報知について詳細には、第3オープニングコマンドは、正規に遊技を行っている状況で分岐実行モードへ移行しさらに開閉実行モードへ移行することを音光制御装置91に対して認識させるためのコマンドである。ちなみに、第3オープニングコマンドは、第2作動口34への入賞により取得された保留情報に基づき分岐対応の大当たり結果となり開閉実行モードに移行した場合にのみ出力されるため、当該第3オープニングコマンドには今回の開閉実行モードへの移行が、両作動口33,34のうちいずれの入賞により取得された保留情報に係るものであるかを示す直接的な情報は含まれていない。
音光制御装置91では、第3オープニングコマンドを受信した場合には、当該第3オープニングコマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、正規に遊技が行われて分岐実行モードへ移行しさらに開閉実行モードに移行したことに対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。
また、第3オープニングコマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから、正規に遊技が行われて分岐実行モードへ移行しさらに開閉実行モードに移行したことに対応した演出が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を図柄表示装置42にて実行させる。
ちなみに、当該演出の内容は、第1オープニングコマンドがMPU82から送信された場合とは異なる内容が設定されているが、同一の内容が設定されていてもよく、音、光、表示画面のうち一部が共通し残りが相違する構成としてもよい。また、上記演出の内容は、開閉実行モード後のサポートモードに関係なく同一である構成に代えて、開閉実行モード後のサポートモードに応じて演出の内容が相違するようにしてもよく、開始タイミングから途中のタイミングまでは開閉実行モード後のサポートモードに関係なく共通の演出の内容となっており、途中のタイミングからサポートモードの種類に応じて演出の内容が相違する構成としてもよい。
第4オープニングコマンドは、正規に遊技を行っていない状況で分岐実行モードへ移行しさらに開閉実行モードへ移行することを音光制御装置91に対して認識させるためのコマンドである。ちなみに、第4オープニングコマンドは、第2作動口34への入賞により取得された保留情報に基づき分岐対応の大当たり結果となり開閉実行モードに移行した場合にのみ出力されるため、当該第4オープニングコマンドには今回の開閉実行モードへの移行が、両作動口33,34のうちいずれの入賞により取得された保留情報に係るものであるかを示す直接的な情報は含まれていない。
音光制御装置91では、第4オープニングコマンドを受信した場合には、当該第4オープニングコマンドに対応した音の出力パターン及び光の制御パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、正規に遊技が行われずに分岐実行モードへ移行しさらに開閉実行モードに移行したことに対応した演出が表示ランプ部63及びスピーカ部65を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音光制御装置91のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を表示ランプ部63及びスピーカ部65にて行わせる。
当該演出としては、例えば正規に遊技が行われている場合には選択されない色の光を開閉実行モード中において連続的に又は断続的に照射させる態様や、「通常時に右打ちしてV入賞しました」といった音声を開閉実行モード中において連続的に又は断続的に出力させる態様が考えられる。但し、これに限定されることはなく、正規に遊技が行われずに分岐実行モードへ移行しさらに開閉実行モードに移行したことを示す内容が発光パターンや音の出力パターンで報知できるのであれば任意である。
また、第4オープニングコマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドから、正規に遊技が行われずに分岐実行モードへ移行しさらに開閉実行モードに移行したことに対応した演出が図柄表示装置42を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置92のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って開閉実行モード用の演出を図柄表示装置42にて実行させる。
当該演出としては、例えば「通常時に右打ちしてV入賞しました」といった文字を開閉実行モード中において連続的に又は断続的に表示画面42aに表示させる態様が考えられる。但し、これに限定されることはなく、正規に遊技が行われずに分岐実行モードへ移行しさらに開閉実行モードに移行したことを示す内容が表示画面42aにおける表示パターンで報知できるのであれば任意である。
ステップS1218又はステップS1219の処理を実行した後は、ステップS1220にて、開閉実行信号の外部出力設定処理を実行する。当該外部出力設定処理の処理内容は、ステップS1119と同様である。
その後、ステップS1221にて特図特電カウンタを1加算した後に、本分岐用処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「3」から「4」に更新される。
<特電開始処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS611の特電開始処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1301では、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、開閉実行モード用のオープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS1301にて否定判定をした場合には、そのまま本特電開始処理を終了し、ステップS1301にて肯定判定をした場合には、ステップS1302に進む。
ステップS1302では、RWM84に設けられたラウンドカウンタに「15」をセットするとともに、ステップS1303にて、RWM84に設けられた入賞カウンタに「10」をセットする。ラウンドカウンタは、開閉実行モードにおいて残りのラウンド遊技の回数をMPU84にて特定するためのカウンタである。
続くステップS1304では、ROM83から特電用の開放継続時間の情報を読み出す。当該開放継続時間の情報は、特図側の当否判定処理の結果及び特図側の振分判定処理の結果に関係なく共通のものであって単一のものとなっている。また、当該開放継続時間の情報は、今回の開閉実行モードが第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として実行されている場合において、その保留情報が低頻度サポートモード中に取得されたものであるか又は高頻度サポートモード中に取得されたものであるかに関係なく共通のものであって単一のものとなっている。具体的には、既に説明したとおり、ラウンド遊技の上限個数の入賞を可能とする29.5secとなっている。そして、その読み出した特電用の開放継続時間の情報を、ステップS1305にて特図特電タイマカウンタへセットする。
続くステップS1306では、特電入賞装置32の大入賞口32aを開放状態とするための特電用の開放設定処理を実行する。当該開放設定処理では、MPU82における大入賞口32aに係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、大入賞口32aを開放状態に切り換えるべく特電用の駆動部32cへの駆動信号の出力が開始される。
続くステップS1307では、開放コマンドを出力対象に設定する。開放コマンドは、開閉実行モード中の演出を大入賞口32aの開放中の演出に切り換えるべきタイミングであることを音光制御装置91に認識させるためのコマンドである。音光制御装置91では、オープニングコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルを大入賞口32aの開放中のものに切り換える。
また、音光制御装置91は開放コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドを受信することで、オープニングコマンドに対応したコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルを大入賞口32aの開放中のものに切り換える。
その後、ステップS1308にて特図特電カウンタを1加算した後に本特電開始処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「4」から「5」に更新される。
<特電開放中処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS612の特電開放中処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1401では、MPU82のレジスタに設けられた特図側のゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、特電用の開放継続時間が経過したか否かを判定する。特電用の開放継続時間が経過している場合には、ステップS1402にて、ラウンドカウンタの数値情報を1減算するように更新する。
特電用の開放継続時間が経過していない場合には、ステップS1403にて、RWM84に設けられた特電入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。特電入賞フラグはタイマ割込み処理(図13)のステップS209の入賞検知処理にて大入賞口32aへの入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1403にて否定判定をした場合にはそのまま特電開放中処理を終了する。ステップS1403にて肯定判定をした場合には、ステップS1404にて特電入賞フラグをクリアするとともに、ステップS1405にて入賞カウンタの数値情報を1減算するように更新する。その後、ステップS1406にて入賞カウンタの数値情報が「0」であるか否かを判定し、「0」ではない場合にはそのまま本特電開放中処理を終了し、「0」である場合にはステップS1402にてラウンドカウンタの数値情報を1減算するように更新する。
ステップS1402の後は、ステップS1407にて、RWM84の第2特図フラグに「1」がセットされているとともにRWM84の高頻度入賞フラグが「0」であるか否かを判定する。ここで、既に説明したとおり、第2特図フラグに「1」がセットされているとともに高頻度入賞フラグが「0」である場合とは、今回の開閉実行モードが、低頻度サポートモード中に第2作動口34に入賞したことに基づき取得された保留情報を契機としたものであることを意味する。そして、ステップS1407にて否定判定をした場合には、ステップS1408にてROM83から第1閉鎖時間の情報を読み出し、ステップS1407にて肯定判定をした場合には、ステップS1409にてROM83から第2閉鎖時間の情報を読み出す。
第2閉鎖時間は第1閉鎖時間よりも長い時間に設定されており、さらには特電用の開放継続時間よりも長い時間に設定されている。具体的には第1閉鎖時間は2secに設定されているのに対して、第2閉鎖時間は特電用の開放継続時間の2倍以上の時間である60secに設定されている。また、当該第2閉鎖時間の設定は、当該開閉実行モードのラウンド遊技間において常に行われる。これにより、正規に遊技が行われずに、低頻度サポートモード中に第2作動口34に入賞したことに基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した場合には、正規に遊技が行われて開閉実行モードに移行した場合に比べて、終了するまでに最低限要する時間が長くなる。
ステップS1408又はステップS1409にて読み出した閉鎖時間の情報は、ステップS1410にて特図特電タイマカウンタへセットする。続くステップS1411では、大入賞口32aを閉鎖状態とするための特電用の閉鎖設定処理を実行する。当該閉鎖設定処理では、MPU82における大入賞口32aに係るレジスタに「0」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、大入賞口32aを閉鎖状態に切り換えるべく特電用の駆動部32cへの駆動信号の出力が停止される。
続くステップS1412では、閉鎖コマンドを出力対象に設定する。閉鎖コマンドは、開閉実行モード中の演出を大入賞口32aの閉鎖中の演出に切り換えるべきタイミングであることを音光制御装置91に認識させるためのコマンドである。音光制御装置91では、オープニングコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルを大入賞口32aの閉鎖中のものに切り換える。
また、音光制御装置91は閉鎖コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドを受信することで、オープニングコマンドに対応したコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルを大入賞口32aの閉鎖中のものに切り換える。
ちなみに、最終のラウンド遊技が終了したタイミングでは、閉鎖コマンドを受信した直後に、後述するエンディングコマンドを受信することとなるが、かかる構成に限定されることはなく、最終のラウンド遊技が終了することとなる特電開放中処理ではMPU82から閉鎖コマンドが出力されない構成としてもよい。
その後、ステップS1413にて特図特電カウンタを1加算した後に本特電開始処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「5」から「6」に更新される。
<特電閉鎖中処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS613の特電閉鎖中処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1501では、ラウンドカウンタが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタが「0」ではない場合には、ステップS1502にて、MPU82のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、閉鎖時間が経過したか否かを判定する。ステップS1502にて否定判定をした場合には、そのまま本特電閉鎖中処理を終了する。
ステップS1502にて肯定判定をした場合には、ステップS1503にて入賞カウンタに「10」をセットする。続くステップS1504では、ROM83から特電用の開放継続時間の情報を読み出す。この特電用の開放継続時間の情報は、特電開始処理(図24)におけるステップS1304にて読み出される情報と同一である。そして、その読み出した特電用の開放継続時間の情報を、ステップS1505にて特図特電タイマカウンタへセットする。
続くステップS1506では、特電開始処理(図24)におけるステップS1306と同様に特電用の開放設定処理を実行し、さらにステップS1507にて特図特電カウンタの数値情報を1減算した後に、本特電閉鎖中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「6」から「5」に更新される。
一方、ステップS1501にて肯定判定をした場合には、ステップS1508にてエンディングコマンドを出力対象に設定する。エンディングコマンドは、開閉実行モード中の演出をエンディング用の演出に切り換えるべきタイミングであることを音光制御装置91に認識させるためのコマンドである。音光制御装置91では、オープニングコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルをエンディング用のものに切り換える。
また、音光制御装置91はエンディングコマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置92に送信する。表示制御装置92では、そのコマンドを受信することで、オープニングコマンドに対応したコマンドを受信した際に読み出しているデータテーブルの中から実行対象のデータテーブルをエンディング用のものに切り換える。
続くステップS1509では、ROM83からエンディング時間の情報を読み出す。当該エンディング時間の情報は、特図側の当否判定処理の結果及び特図側の振分判定処理の結果に関係なく共通のものであって単一のものとなっている。また、当該エンディング時間の情報は、今回の開閉実行モードが第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として実行されている場合において、その保留情報が低頻度サポートモード中に取得されたものであるか又は高頻度サポートモード中に取得されたものであるかに関係なく共通のものであって単一のものとなっている。具体的には、3secとなっている。
但し、当該エンディング時間は任意であり、また特図側の当否判定処理の結果や特図側の振分判定処理の結果に応じてエンディング時間が相違している構成としてもよい。また、今回の開閉実行モードが第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として実行されている場合において、その保留情報が低頻度サポートモード中に取得されたものである場合には高頻度サポートモード中に取得されたものである場合よりも長い時間のエンディング時間が選択される構成としてもよい。この場合、正規に遊技が行われずに、低頻度サポートモード中に第2作動口34に入賞したことに基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行した場合には、正規に遊技が行われて開閉実行モードに移行した場合に比べて終了するまでに最低限要する時間をより長くすることが可能となる。
ステップS1509にて読み出したエンディング時間の情報は、ステップS1510にて特図特電タイマカウンタにセットする。その後、ステップS1511にて特図特電カウンタの数値情報を1加算した後に、本特電閉鎖中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「6」から「7」に更新される。
<特電終了処理>
次に、特図特電制御処理(図17)におけるステップS614の特電終了処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1601では、MPU82のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することで、エンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合にはそのまま本特電終了処理を終了し、エンディング時間が経過している場合にはステップS1602に進む。
ステップS1602では、RWM82の高頻度結果フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。高頻度結果フラグは、既に説明したとおり、特図側の当否判定処理においていずれかの大当たり結果となり、さらに振分判定処理において高頻度結果となった場合に「1」がセットされる。
ステップS1602にて肯定判定をした場合には、ステップS1603にて、RWM84の高頻度フラグに「1」をセットする。なお、既に高頻度フラグに「1」がセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、開閉実行モード後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。また、続くステップS1604では、RWM84の遊技回数カウンタに終了基準回数である「100」をセットする。
その後、ステップS1605にて、高頻度信号の外部出力設定処理を実行する。当該外部出力設定処理では、遊技ホールの管理コンピュータへの外部端子板79からの高頻度信号の出力が開始されるようにRWM84のデータ設定を行う。これにより、遊技ホールの管理コンピュータにおいて高頻度サポートモード中であることを認識することが可能となる。ちなみに、高頻度信号の出力開始はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS220の外部情報設定処理にて実行する。
一方、ステップS1602にて否定判定をした場合には、ステップS1606にて、RWM84の継続結果フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。継続結果フラグは、既に説明したとおり、特図側の当否判定処理においていずれかの大当たり結果となり、さらに振分判定処理において継続結果となった場合に「1」がセットされる。
ステップS1606にて肯定判定をした場合には、ステップS1607にてRWM84の第2特図フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。そして、第2特図フラグが「0」である場合にはステップS1608にてRWM84の高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する一方、第2特図フラグに「1」がセットされている場合にはステップS1609にてRWM84の高頻度入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
つまり、ステップS1607〜ステップS1609では、今回の開閉実行モードへの移行契機となった保留情報が、第1作動口33への入賞に係るものである場合にはそれが高頻度サポートモード中に遊技回の開始対象となったか否かを判定しており、第2作動口34への入賞に係るものである場合にはそれが高頻度サポートモード中に取得されたものであるか否かを判定している。
ステップS1608にて肯定判定をした場合及びステップS1609にて肯定判定をした場合には、既に説明したステップS1603〜ステップS1605の処理を実行して、開閉実行モード後のサポートモードを高頻度サポートモードに設定する。一方、ステップS1608にて否定判定をした場合及びステップS1609にて否定判定をした場合には、ステップS1610にて、RWM84の高頻度フラグをクリアする。なお、既に高頻度フラグが「0」である場合にはその状態を維持する。これにより、開閉実行モード後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる。また、続くステップS1611では、RWM84の遊技回数カウンタを「0」クリアする。
その後、ステップS1612にて、高頻度解除用の外部出力設定処理を実行する。当該外部出力設定処理では、普図変動開始処理(図15)におけるステップS404と同様の処理を実行する。
ステップS1605又はステップS1612の処理を実行した後は、ステップS1613にて、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアするとともに、ステップS1614にて、フラグクリア処理を実行した後に、本特電終了処理を終了する。フラグクリア処理の処理内容は、特図確定中処理(図22)におけるステップS1105と同様である。
<遊技の流れ>
次に、MPU82にて上記処理が実行されることに基づく遊技の流れについて、図28の概略図を参照しながら説明する。
先ず、正規に遊技が行われる場合について説明する。
低頻度サポートモードである状態ST1において遊技領域PEにおける左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技球を発射することで、第1作動口33への入賞が発生する(ST2の状態)。この入賞に基づき取得された保留情報が大当たり当選ではない場合には、ST1の状態に戻る。一方、この入賞に基づき取得された保留情報が大当たり当選に対応している場合には、その当否結果は非分岐対応の大当たり結果であるため、開閉実行モードに移行する(ST3の状態)。
上記開閉実行モードへの移行の契機となった保留情報が低頻度結果又は継続結果に対応している場合には、開閉実行モードの終了後にST1の状態に戻る。一方、当該保留情報が高頻度結果に対応している場合には、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードである状態ST4に移行する。
高頻度サポートモードである状態ST4において遊技領域PEにおける右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技球を発射することで、スルーゲート35への入賞が発生する(ST5の状態)。この場合に、サポート当選とならない場合にはST4の状態に戻る。一方、サポート当選となった場合には第2作動口34が開放状態となる(ST6の状態)。この場合に、第2作動口34への入賞が発生しなかった場合にはST4の状態に戻る。一方、第2作動口34への入賞が発生した場合(ST7の状態)には、その入賞に基づき取得された保留情報について特図側の当否判定処理が実行される。
その結果が外れ結果である場合にはST4の状態に戻り、分岐対応の大当たり結果である場合には分岐実行モードに移行し(ST8の状態)、非分岐対応の大当たり結果である場合には開閉実行モードに移行する(ST10の状態)。また、ST8の状態である分岐実行モードにおいてV入賞用領域56への入賞が発生しなかった場合にはST4の状態に戻り、V入賞用領域56への入賞が発生した場合(ST9の状態)には、ST10の状態である開閉実行モードに移行する。
ST10の状態の開閉実行モードが終了した場合には、低頻度サポートモードである状態ST1及び高頻度サポートモードである状態ST4のいずれかに移行する。この場合に、高頻度サポートモードである状態ST4に移行する確率は、ST3の状態の開閉実行モード後に高頻度サポートモードである状態ST4に移行する確率よりも高く設定されており、さらにはST10の状態から低頻度サポートモードである状態ST1に移行する確率よりも高く設定されている。
また、既に説明したとおり、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生し易くなるとともに、高頻度サポートモードでは第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生し易くなる。さらにまた、第2作動口34への入賞が発生して保留情報が取得された場合には、非常に高い確率、具体的には99%程度の確率で分岐実行モードに移行するとともに、振分入賞装置37の振分入口51が開放状態となり振分入口51への入賞が発生した場合には、高い確率、具体的には80%程度の確率でV入賞用領域56への入賞が発生して開閉実行モードに移行する。したがって、ST1の状態〜ST3の状態で遊技を行う場合よりも、ST4の状態〜ST10の状態で遊技を行う方が遊技者にとって有利である。
なお、ST7の状態からST4の状態へ戻るパターンや、ST8の状態からST4の状態へ戻るパターンを、終了基準回数に亘って繰り返した場合には、ST1の状態となる。また、ST4の状態で第1作動口33への入賞が発生して開閉実行モードに移行することもあり、この場合は開閉実行モード後に高頻度サポートモードに移行する確率はST10の状態の後に高頻度サポートモードに移行する確率と同一となっている。
次に、正規に遊技が行われない場合の一例について説明する。
低頻度サポートモードである状態ST1において遊技領域PEにおける右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技球を発射した場合であっても、スルーゲート35への入賞が発生する(ST11の状態)。この場合に、サポート当選とならない場合にはST1の状態に戻る。一方、サポート当選となった場合には第2作動口34が開放状態となる(ST12の状態)。この場合に、第2作動口34への入賞が発生しなかった場合にはST1の状態に戻る。一方、第2作動口34への入賞が発生した場合(ST13の状態)には、その入賞に基づき取得された保留情報について特図側の当否判定処理が実行される。
その結果が外れ結果である場合にはST1の状態に戻り、分岐対応の大当たり結果である場合には分岐実行モードに移行し(ST14の状態)、非分岐対応の大当たり結果である場合には開閉実行モードに移行する(ST16の状態)。また、ST14の状態である分岐実行モードにおいてV入賞用領域56への入賞が発生しなかった場合にはST1の状態に戻り、V入賞用領域56への入賞が発生した場合(ST15の状態)には、ST16の状態である開閉実行モードに移行する。
ST16の開閉実行モードが終了した場合には、高頻度サポートモードに移行することはなく、低頻度サポートモードである状態ST1に移行する。したがって、このように正規に遊技が行われない状況は、正規に遊技が行われる状況に比べて遊技者にとって不利となる。
特に、低頻度サポートモードでは第2作動口34への入賞をほとんど期待することができず、さらには右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技球を発射している状況では、左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技球を発射している状況に比べて第1作動口33への入賞が発生しづらくなっている。この点からも、上記のように正規に遊技が行われない状況は、正規に遊技が行われる状況に比べて遊技者にとって不利となる。
但し、正規の遊技の順序を明確に理解していない遊技者は、低頻度サポートモードにおいて右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技球を発射することが考えられる。これに対して、このように遊技が行われた状態であっても、第2作動口34への入賞が発生した場合には非常に高い確率で分岐実行モードに移行するとともに、分岐実行モードの内容を正規に遊技が行われている場合と同様の態様とすることで、開閉実行モードへの移行が発生し得るようになり、当該遊技者に対して救済措置を与えることが可能となる。
このように救済措置を与えることで正規の遊技の順序を明確に理解していない遊技者が全く利益を得ることができなくなってしまうことを抑制できる反面、正規に遊技を行っていないことに気付かないことが懸念される。また、かかる救済措置の構成を悪用して不正に第2作動口34への入賞を発生させて開閉実行モードへの移行を不正に発生させる行為の発生が懸念される。かかる懸念の対策として、正規に遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞が発生したことに基づき移行した開閉実行モードの態様が、正規に遊技が行われている状況で第2作動口34への入賞が発生したことに基づき移行した開閉実行モードの態様と異なっている。
<開閉実行モードの態様>
以下、正規に遊技が行われている状況で第2作動口34への入賞が発生したことに基づき移行した開閉実行モード(以下、第2作動口34を契機とした正規の開閉実行モードともいう)と比較しつつ、正規に遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞が発生したことに基づき移行した開閉実行モード(以下、第2作動口34を契機とした非正規の開閉実行モードともいう)の態様を説明する。
図29は開閉実行モードの態様を説明するためのタイミングチャートであり、図29(A)は第2作動口34を契機とした正規の開閉実行モードの態様を示し、図29(B)は第2作動口34を契機とした非正規の開閉実行モードの態様を示す。また、図29(a)は開閉実行モードが実行されているか否かの状況を示し、図29(b)は特電入賞装置32の開閉状況を示す。また、図29(A)及び図29(B)では、特電入賞装置32が開放状態となった場合にラウンド遊技の上限個数の入賞が発生しない場合を示している。
正規に遊技が行われている状況では、図29(A)に示すように、t1のタイミングで開閉実行モードに移行し、オープニング時間T1が経過したタイミングであるt2のタイミングで1回目のラウンド遊技に係る特電入賞装置32の開放が開始される。また、特電用の開放継続時間T2が経過したタイミングであるt3のタイミングで特電入賞装置32が閉鎖される。
その後、第1閉鎖時間T3が経過したタイミングであるt4のタイミングで2回目のラウンド遊技に係る特電入賞装置32の開放が開始される。そして、t5のタイミング〜t10のタイミングで、特電用の開放継続時間T2の経過に伴う特電入賞装置32の閉鎖と、第1閉鎖時間T3の経過に伴う特電入賞装置32の開放とが繰り返される。
その後、最後のラウンド遊技に係る特電用の開放継続時間T2が経過したタイミングであるt11のタイミングとなることで、特電入賞装置32が閉鎖されるとともにエンディング用の演出が開始される。そして、エンディング時間T4が経過したタイミングであるt12のタイミングで、今回の開閉実行モードが終了する。
一方、正規に遊技が行われていない状況では、図29(B)に示すように、t21のタイミングで開閉実行モードに移行し、正規に遊技が行われている状況と同じオープニング時間T1が経過したタイミングであるt22のタイミングで1回目のラウンド遊技に係る特電入賞装置32の開放が開始される。また、正規に遊技が行われている状況と同じ特電用の開放継続時間T2が経過したタイミングであるt23のタイミングで特電入賞装置32が閉鎖される。
その後、第1閉鎖時間T3よりも長い第2閉鎖時間T5が経過したタイミングであるt24のタイミングで2回目のラウンド遊技に係る特電入賞装置32の開放が開始される。そして、t25〜t30のタイミングで、特電用の開放継続時間T2の経過に伴う特電入賞装置32の閉鎖と、第2閉鎖時間T5の経過に伴う特電入賞装置32の開放とが繰り返される。
その後、最後のラウンド遊技に係る特電用の開放継続時間T2が経過したタイミングであるt31のタイミングとなることで、特電入賞装置32が閉鎖されるとともにエンディング用の演出が開始される。そして、正規に遊技が行われている状況と同じエンディング時間T4が経過したタイミングであるt32のタイミングで、今回の開閉実行モードが終了する。
以上のとおり、正規に遊技が行われていない状況では、各ラウンド間の閉鎖時間が正規に遊技が行われている状況よりも長時間となる。そして、正規に遊技が行われていない状況で開閉実行モードに移行した場合には、パチンコ機10自身にて、すなわち図柄表示装置42の表示画面42a、表示ランプ部63及びスピーカ部65にて、その旨の報知が行われる。これにより、当該事実をその開閉実行モード中に遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、それに対処する十分な時間を当該管理者に与えることが可能となる。例えば正規の遊技の順序を理解していない遊技者であれば、当該順序の教示を当該開閉実行モード中に行うことが可能となる。また、例えば不正行為が行われているのであれば、当該開閉実行モード中にその行為を止めさせることが可能となる。また、開閉実行モードの消化率を低減させることも可能となる。
ここで、正規に遊技が行われていない旨の報知は、パチンコ機10自身だけでなく、遊技ホールの管理コンピュータへの外部出力を通じても行われる。この内容について補足説明を行う。
先ず分岐実行信号、開閉実行信号及び高頻度信号の出力開始タイミング及び出力停止タイミングについて再度説明する。
分岐実行信号は、分岐実行モードに移行する場合に出力が開始されるとともに、当該分岐実行モードの終了後であって遊技回が新たに開始される場合に出力が停止される。開閉実行信号は、開閉実行モードに移行する場合に出力が開始されるとともに、当該開閉実行モードの終了後であって遊技回が新たに開始される場合に出力が停止される。高頻度信号は、高頻度サポートモードに移行する場合に出力が開始されるとともに、低頻度サポートモードに移行する場合に出力が停止される。このように各信号の外部出力が行われることで、各モードの実行状況を遊技ホールの管理コンピュータにて管理することが可能となり、例えば管理コンピュータにて各モードの開始タイミングの時刻及び終了タイミングの時刻の情報を含む管理データを作成するようにすることで、パチンコ機10の動作の履歴を分析することが可能となる。また、パチンコ機10に対して大当たり回数、高頻度サポートモードの実行回数及び高頻度サポートモードの継続回数を表示するデータカウンタを並設している遊技ホールにおいては、当該データカウンタによりそれらの回数の情報を遊技者に提供することが可能となる。
次に、低頻度サポートモードで第2作動口34への入賞が発生して分岐実行モードとなり、その後に開閉実行モードとなる場合の外部出力の態様について説明する。
低頻度サポートモードで第2作動口34への入賞が発生して分岐実行モードとなり、その後に開閉実行モードとなる場合には、高頻度信号が出力されておらずさらに分岐実行信号が出力されている状況で開閉実行信号の出力が開始される。このような信号の出力パターンは正規に遊技が行われている状況では発生しないため、かかる出力パターンを管理コンピュータにて確認した場合に遊技ホールに設けられた警告ランプの点灯、及び遊技ホールの店内スピーカからの警告音の出力の少なくとも一方を行う。これにより、遊技ホールの管理者が良好に対処することが可能となる。また、当該信号の出力パターンを確認した事実を管理データとして記憶することも可能となる。
次に、低頻度サポートモードで第2作動口34への入賞が発生して分岐実行モードとなることなく開閉実行モードとなる場合の外部出力の態様について説明する。
低頻度サポートモードで第2作動口34への入賞が発生して分岐実行モードとなることなく開閉実行モードとなる場合には、高頻度信号及び分岐実行信号の両方が出力されていない状況で開閉実行信号の出力が開始される。このような信号の出力パターンは、正規に遊技が行われて、低頻度サポートモードで第1作動口33への入賞が発生して開閉実行モードとなる場合にも発生する。
かかる信号の出力パターンとなった場合には、低頻度サポートモードで第1作動口33への入賞が発生して開始された開閉実行モードにおいてその終了に要する最長時間、すなわち各ラウンド遊技が特電用の開放継続時間に亘って継続する場合のトータルの時間よりも長い時間に亘って当該出力パターンが継続されたことを管理コンピュータにて確認した場合に遊技ホールに設けられた警告ランプの点灯、及び遊技ホールに設けられた店内スピーカからの警告音の出力の少なくとも一方を行う。これにより、遊技ホールの管理者が良好に対処することが可能となる。また、当該信号の出力パターンを上記最長時間を越えて継続して確認した事実を管理データとして記憶することも可能となる。
特に、正規に遊技が行われていない状況で発生した開閉実行モードを消化するのに要する最短時間は、上記最長時間よりも長くなるように設定されている。したがって、低頻度サポートモードで第2作動口34への入賞が発生して分岐実行モードとなることなく開閉実行モードとなった場合には、正規に遊技が行われて、低頻度サポートモードで第1作動口33への入賞が発生して開閉実行モードとなった場合と明確に区別することが可能となる。
なお、各信号の出力パターンによって正規に遊技が行われている状況であるか否かを判断することができるのであれば、開閉実行信号、分岐実行信号及び高頻度信号の出力開始タイミングや出力停止タイミングは任意であり、例えば、分岐実行信号は開閉実行モードへの移行に際して出力が停止される構成としてもよい。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技領域PEの左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作を行い第1作動口33への入賞を発生させてサポートモードを高頻度サポートモードに移行させた後に、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作の態様を切り換えて第2作動口34への入賞を発生させる方が、高頻度サポートモードにおいて左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作の態様を継続する場合や、低頻度サポートモードにおいて第2作動口34への入賞を発生させるように発射操作を行う場合よりも、開閉実行モードの移行頻度や高頻度サポートモードへの移行頻度との関係で遊技者に有利である。これにより、遊技の進行状況に応じて発射操作の態様を相違させるという遊技が追加されるとともに、特定の順序に従って発射操作を切り換えることで利益を得やすくなるという遊技が追加されるため、遊技が多様化することとなり、遊技の注目度を高めることが可能となる。
また、低頻度サポートモード中において右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作が行われたとしても、開閉実行モードへ移行し得る。これにより、正規の遊技の順序(すなわち特定の順序)を明確に理解していない遊技者が、低頻度サポートモードにおいて右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技球を発射させたとしても、それが完全に無駄になってしまうことはなく、当該遊技者への救済措置を提供することが可能となる。
さらにまた、正規の順序(すなわち特定の順序)で遊技が行われずに、低頻度サポートモード中に第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として移行した開閉実行モードでは、各ラウンド間の閉鎖時間が正規の開閉実行モードよりも長時間となる。これにより、その違いを通じて、上記遊技の順序を明確に理解していないことを教示又は示唆する機会を生じさせることが可能となる。また、上記救済措置を悪用する不正行為が行われた場合に、それに対処し易くすることが可能となる。
特に、正規に遊技が行われずに(すなわち特定の順序で遊技が行われずに)、低頻度サポートモード中に第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として移行した開閉実行モードでは、その旨の報知が行われる。このように報知が行われる構成において開閉実行モードを長時間化させることで、正規の順序で遊技が行われていないことを遊技ホールの管理者が認識する可能性を高めることができる。これにより、遊技の順序を明確に理解していない遊技者に対する正規の順序の教示を、その開閉実行モード中に行い易くなる。また、救済措置を悪用した不正行為が行われている場合には、その不正行為による開閉実行モード中に当該不正行為を止めさせることが可能となる。さらには、不正行為が行われた場合には開閉実行モードの消化率を低減させることが可能となる。
正規に遊技が行われずに、低頻度サポートモード中に第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として移行した開閉実行モードでは、特電入賞装置32の閉鎖中の時間を正規に遊技が行われた場合の開閉実行モードよりも長時間化させた。閉鎖中の時間は遊技球が発射されている状況などに依存することはなく一定であるため、このような閉鎖中の時間を長時間化させることで、開閉実行モードの長時間化を確実に行わせることが可能となる。
また、正規に遊技が行われずに、低頻度サポートモード中に第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として移行した開閉実行モードでは、開閉実行モード中において期待される遊技球の払出数を正規に遊技が行われた場合の開閉実行モードと同程度としながら、2つのラウンド遊技間の閉鎖時間を正規に遊技が行われた場合の開閉実行モードよりも長時間化させた。これにより、救済措置を提供するようにしたことの効果を消失させないようにしつつ既に説明したような優れた効果を奏することができる。
また、エンディング時間のみを長時間化させて開閉実行モードの長時間化を図るのではなく、最後のラウンド遊技よりも前のタイミングの閉鎖時間を長時間化させる構成であることにより、救済措置を悪用した不正行為が行われている場合には、その不正行為による遊技球の払出が完全に終了する前に当該不正行為を止めさせることが可能となる。
また、2つのラウンド遊技間の複数の閉区間を長時間化させるようにしたことにより、長時間化する区間が分散されることとなる。仮に単一の閉区間の継続時間を長時間化する構成を想定すると、正規の遊技の順序を理解していない遊技者が当該事象の発生を故障の発生と勘違いし、その後の遊技続行の意欲を減退させてしまう可能性がある。これに対して、複数の閉区間を長時間化することで、このような不都合が発生する可能性が低減される。
また、正規に遊技が行われずに、低頻度サポートモード中に第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として移行した分岐実行モードは、正規に遊技が行われた場合と同様の態様で行われる。これにより、救済措置の効果を高められる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)正規の順序で遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とする開閉実行モードでは、正規の順序で遊技が行われた状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とする開閉実行モードよりも、当該開閉実行モードを終了するのに最低限要する時間が短くなる構成としてもよい。この場合であっても、開閉実行モードの態様の違いを通じて、遊技の順序を明確に理解していないことを教示又は示唆する機会を生じさせることが可能となる。ちなみに、当該構成において救済措置を悪用する不正行為への対策を強化する上では、大入賞口32aの開放継続時間を正規の開閉実行モードよりも短くすることが好ましく、例えばラウンド遊技における入賞用の上限個数と遊技球の発射周期との積と同程度又はそれよりも短い開放継続時間としてもよい。
(2)正規の順序で遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とする開閉実行モードと、正規の順序で遊技が行われた状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とする開閉実行モードとで消化時間を相違させるための具体的な構成としては、2つのラウンド遊技間の閉鎖時間の全てを相違させる構成に限定されることはなく、例えば2つのラウンド遊技間の一部の閉鎖時間を相違させる構成としてもよい。
また、上記実施の形態の構成又は当該一部の閉鎖時間を相違させる構成に代えて又は加えて、ラウンド遊技中の時間、開閉実行モードのオープニング中の時間及び開閉実行モードのエンディング中の時間の少なくとも1つを相違させる構成としてもよい。例えば、正規の開閉実行モードでは正規ではない開閉実行モードに比べて、オープニング中の時間が長く設定されている構成としてもよく、エンディング中の時間が長く設定されている構成としてもよい。但し、救済措置を悪用する不正行為を開閉実行モード中に止めさせる上では、最後のラウンド遊技よりも前のタイミングにおける所定の区間の時間を長時間化させることが好ましい。
(3)正規の順序で遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とする開閉実行モードでは、正規の順序で遊技が行われた状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とする開閉実行モードよりも、当該開閉実行モード中に期待される遊技球の払出数が少なくなる構成としてもよい。例えば、前者の開閉実行モードでは後者の開閉実行モードよりも、ラウンド遊技の入賞用の上限個数が少ない数に設定されている構成としてもよく、ラウンド遊技の開放継続時間が短い時間に設定されている構成としてもよい。この場合、正規の順序で遊技が行われた場合の有利性を高めることができるとともに、救済措置を悪用した不正行為において払い出される遊技球の数を少なく抑えることが可能となる。
(4)正規の順序で遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とする開閉実行モードでは、2つのラウンド遊技間の閉鎖時間が、複数種類の閉鎖時間の中から抽選で決定される構成としてもよい。この場合、1のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでのタイミングを不規則なものとすることが可能となり、不正行為者が閉鎖時間中は遊技球の発射を停止させる行為を行いづらくすることが可能となる。ちなみに、当該構成においては、抽選で選択される複数種類の閉鎖時間の中に、正規の開閉実行モードにおいて選択される閉鎖時間と同一の時間やそれよりも短い時間が含まれていてもよく、さらに選択率との関係での閉鎖時間の平均時間は正規の開閉実行モードにおける閉鎖時間の平均時間よりも長くなるように各閉鎖時間が設定されている構成としてもよい。
(5)正規の順序で遊技が行われている場合と正規の順序で遊技が行われていない場合とで、開閉実行モードの態様を相違させる構成に加えて又は代えて、分岐実行モードの態様を相違させる構成としてもよい。
例えば、正規の順序で遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とする分岐実行モードでは、正規の順序で遊技が行われた状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機とする分岐実行モードに比べて、振分入口51の開放継続時間が相違する構成としてもよい。この場合に、前者の分岐実行モードの方が後者の分岐実行モードよりも振分入口51の開放継続時間を短くすることで、正規の順序で遊技を行うことの有利性を高めることができるとともに、救済措置を悪用した不正行為に際して利益を得づらくすることが可能となる。
また、振分入口51の開放継続時間を相違させる構成に代えて又は加えて、前者の分岐実行モードの方が後者の分岐実行モードよりも、振分入賞装置37に入賞した遊技球がV入賞用領域56に入賞する確率が低くなる構成としてもよい。この場合であっても、正規の順序で遊技を行うことの有利性を高めることができるとともに、救済措置を悪用した不正行為に際して利益を得づらくすることが可能となる。
また、振分入口51の開放継続時間を相違させる構成やV入賞用領域56に入賞する確率を相違させる構成に代えて又は加えて、分岐実行モードに移行してから振分入口51の開放が開始されるまでの待機時間や、振分入口51が閉鎖されてから分岐実行モードが終了するまでの待機時間を、前者の分岐実行モードの方が後者の分岐実行モードよりも長くなるようにする構成としてもよい。また、分岐実行モードにおいて振分入口51が閉鎖時間を挟んで複数回開放される構成とした場合に、その閉鎖時間を、前者の分岐実行モードの方が後者の分岐実行モードよりも長くなるようにする構成としてもよい。このような構成とした場合には、正規の順序で遊技が行われていない状況では、開閉実行モードの前段階である分岐実行モードの消化時間が長時間化することとなり、正規の順序で遊技が行われていないことに対して開閉実行モードに移行する前に遊技ホールの管理者が対処することが可能となる。
なお、上記のように分岐実行モードを相違させる場合には、開閉実行モードの態様は相違させないようにしてもよい。
(6)正規の順序で遊技が行われている場合と正規の順序で遊技が行われていない場合とで、開閉実行モードの態様を相違させる構成に加えて又は代えて、第2作動口34への入賞に対する遊技球の払出個数を相違させてもよい。例えば、正規の順序で遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞が発生した場合の方が、正規の順序で遊技が行われた状況で第2作動口34への入賞が発生した場合よりも、遊技球の払出個数が少ない数に設定されている構成としてもよい。
(7)正規の順序で遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞に基づき保留情報が取得された場合にもサポートモードが高頻度サポートモードに設定され得る構成としてもよい。但し、正規の順序で遊技が行われた場合の有利性を高める上では、正規の順序で遊技が行われた場合の方が正規の順序で遊技が行われなかった場合よりも、高頻度サポートモードへの移行確率が高い構成としてもよく、正規の順序で遊技が行われなかった場合には高頻度サポートモードへの移行がほとんど発生しない構成としてもよく、正規の順序で遊技が行われた場合の方が高頻度サポートモードの終了基準回数が多く設定されている構成としてもよい。
(8)分岐実行モードが存在していない構成としてもよい。この場合に、正規の順序で遊技が行われた場合の有利性を高める上では、正規の順序で遊技が行われた状況で第2作動口34への入賞に基づき保留情報が取得された場合の開閉実行モードへの移行の当選確率が、正規の順序で遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞に基づき保留情報が取得された場合の開閉実行モードへの移行の当選確率よりも高く設定されている構成とすることが考えられる。また、当該構成に代えて又は加えて、正規の順序で遊技が行われた場合の方が正規の順序で遊技が行われていない場合よりも、第2作動口34への入賞に対する遊技球の払出数が多く設定されている構成としてもよい。
(9)上記実施の形態では、遊技領域PEの右側領域PE3を流下した遊技球であっても、第1作動口33への入賞が発生し得る構成としたが、これに代えて、右側領域PE3を流下した遊技球は第1作動口33への入賞が発生しない構成としてもよい。つまり、第1作動口33への入賞を狙って第1発射操作が行われている状況では、第2作動口34への入賞は発生することがなく、第2作動口34への入賞を狙って第2発射操作が行われている状況では、第1作動口33への入賞が発生しないように遊技領域PEが形成されていてもよい。
上記構成においては、高頻度サポートモードとなった後に第1作動口33への入賞が発生することは正規の手順で遊技が行われていないことに対応する。したがって、高頻度サポートモードの状況で第1作動口33への入賞に基づき保留情報が取得され、その保留情報を契機として開閉実行モードに移行した場合には、その開閉実行モードの態様を上記実施の形態又は上記別形態のように正規の開閉実行モードの態様と相違させる構成としてもよい。
(10)第1作動口33の入賞を狙っている状況と第2作動口34の入賞を狙っている状況とで発射操作装置28に対する発射操作の態様を相違させるための遊技領域PE内の構成は上記実施の形態の構成に限定されることはなく、例えば、第1作動口33が左側領域PE2に設けられており、第2作動口34が上側領域PE1又は右側領域PE3に設けられている構成としてもよい。また、第1作動口33が右側領域PE3に設けられており、第2作動口34が左側領域PE2又は下側領域PE4に設けられている構成としてもよい。また、上側領域PE1や下側領域PE4において狙い分け可能な程度に横方向に離間された位置に、第1作動口33と第2作動口34とが設けられている構成としてもよい。
また、左側領域PE2及び右側領域PE3の一方が不具備であり、上側領域PE1の所定の位置にて遊技球の流下が開始された場合には当該遊技球は他方の側部領域や下側領域PE4に流れることなく遊技領域PEから排出される構成においては、上記所定の位置に第1作動口33及び第2作動口34の一方を設けるとともに、側部領域又は下側領域PE4に第1作動口33及び第2作動口34の他方を設ける構成としてもよい。
また、第1作動口33と、普電役物34a付きの第2作動口34とは、狙い分け不可又はしづらいように、縦方向や横方向に並設されているものの、スルーゲート35が第1作動口33とは狙い分け可能なように設けられている構成としてもよい。この場合、第1作動口33とスルーゲート35との位置関係として、第1作動口33と第2作動口34との上記実施の形態の位置関係を採用してもよく、第1作動口33と第2作動口34との上記別形態の位置関係を採用してもよい。また、本構成において、第1作動口33が上方及び第2作動口34が下方となるように縦方向に並設された両作動口33,34が下側領域PE4に設けられている構成としてもよい。
また、上記実施の形態において、普図側の当否判定用の数値情報を取得する契機となる入球部として設けられたスルーゲート35が上側領域PE1に設けられているとともに、第2作動口34が右側領域PE3に設けられている構成としてもよく、スルーゲート35が左側領域PE2に設けられているとともに、第2作動口34が上側領域PE1に設けられている構成としてもよい。要は、第1作動口33の入賞を狙う場合と第2作動口34への入賞を狙う場合とで、発射操作の態様を相違させる必要が生じるのであれば、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35の具体的な位置は任意である。但し、第2作動口34への入賞を狙う場合には、それに対応した発射操作を通じてスルーゲート35への入賞を発生させることができる構成とすることが好ましい。
(11)サポート実行モードではない状況であっても、第2作動口34への入賞は可能であるが、サポート実行モードではより入賞し易くなる構成としてもよい。但し、当該構成を上記実施の形態に単純に適用すると、正規の順序で遊技が行われることの有利性が著しく低下してしまうことが懸念されるため、サポート実行モードではない状況における入賞確率をサポート実行モード中に比べて極端に低下させる構成としてもよく、正規の順序で遊技が行われた場合の方が行われなかった場合に比べて第2作動口34への入賞に対する遊技球の払出個数や開閉実行モード又は分岐実行モードの当選確率を有利なものとする構成としてもよい。
(12)第2作動口34に普電役物34aが設けられておらず、第2作動口34への入賞確率を変動させるモードが設定されていない構成としてもよい。この場合、第1作動口33への入賞に基づく開閉実行モードが実行された後に所定の状態となることで、第2作動口34への入賞に対する遊技球の払出数が第1作動口33への入賞に対する遊技球の払出数よりも多くなる構成としてもよく、第2作動口34への入賞に対して分岐実行モードへの移行が発生し得るようになる構成としてもよい。この場合であっても、第2作動口34への入賞に基づく開閉実行モードの態様を、正規に遊技が行われた場合と正規に遊技が行われなかった場合とで相違させることで、正規に遊技が行われなかった場合に対して対処することが可能となる。
(13)発射操作の態様が切り換えられる遊技の順序が2段階で設定されている構成に限定されることはなく、3段階、4段階又は5段階以上で設定されている構成としてもよい。例えば、3段階で設定されている構成においては、最初の段階として最初の態様で発射操作が行われることに基づき第1作動口33への入賞が可能となる状態となり、その後に中間の段階として中間の態様で発射操作が行われることに基づき高頻度サポートモードに移行し、その後に最後の段階として最後の態様で発射操作が行われることに基づき第2作動口34への入賞が可能となる構成としてもよい。
(14)第2特図保留エリア104が設けられておらず、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報は特図用の実行エリアに直接格納される構成としてもよい。この場合であっても、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報よりも優先して消化させることが可能となる。
(15)第2作動口34への入賞に基づく保留情報の取得は、遊技回中、分岐実行モード中及び開閉実行モード中であっても行われるが、分岐実行モードの終了に際して又は開閉実行モードの終了に際してその時点で取得されている第2作動口34に係る保留情報が消去される構成としてもよい。この場合、第2特図保留エリア104では、第2作動口34への入賞に基づく保留情報が複数保留記憶される構成としてもよい。また、係る構成においては、第2作動口34に係る保留情報が第1作動口33に係る保留情報よりも優先して消化されるようにする構成を適用することの効果が高められる。
(16)第2作動口34への入賞に基づく保留情報の取得は、第1特図表示部38aの外れ結果に対応した遊技回の変動表示中であれば行われる構成としてもよい。この場合であっても、当該保留情報の取得が1個のみ可能とすることで、開閉実行モードを跨いで第2作動口34に係る保留情報が持ち越されることを防止できる。
(17)上記実施の形態では、特図側の保留情報が当否判定される場合の非分岐対応の大当たり結果や分岐対応の大当たり結果の当選確率が変動しない構成としたが、これらの当選確率の少なくとも一方が遊技状態に応じて変動する構成としてもよい。例えば、高頻度サポートモードでは、非分岐対応の大当たり結果の当選確率が低頻度サポートモードに比べて高くなる構成としてもよい。この場合であっても、上記実施の形態と同様に、第2作動口34への入賞を狙う有利性を低減させないようにするために、第1作動口33への入賞に基づく開閉実行モードへの移行確率を、第2作動口34への入賞に基づく開閉実行モードへの移行確率よりも低く設定する構成としてもよく、第2作動口34への入賞に基づく開閉実行モードへの移行確率と同一又は見た目上同様となるようにしてもよい。
ちなみに、上記のように当選確率が相違する構成においては、分岐実行モード及び開閉実行モードのいずれでもなく、さらにサポートモードが低頻度サポートモードであるとともに抽選確率が相対的に低いモードである状態が、通常遊技状態に相当する。
(18)ラウンド遊技の回数が相違する又はラウンド遊技中の入賞用の上限個数や開放継続時間が相違する複数種類の開閉実行モードが設定されており、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行する場合や、正規の順序で遊技が行われた状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行する場合に、移行先の開閉実行モードが複数種類の中から選択される構成としてもよい。この場合であっても、正規の順序で遊技が行われていない状況で第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報を契機として開閉実行モードに移行する場合には、正規の順序で遊技が行われた状況における対応する開閉実行モードと態様を上記実施の形態のように相違させるとよい。
(19)分岐実行モードの終了条件を上記実施の形態とは異なるものとしてもよく、例えば振分入口51を通過してから振分入賞装置37から排出されるまでに要する最長時間よりも長い所定の時間が、振分入口51が閉鎖されてから経過した場合に、分岐実行モードが終了する構成としてもよい。この場合、残存球をカウントする必要はない。
(20)ラウンド遊技の終了条件として、大入賞口32aへの上限個数の遊技球の入賞が発生することが設定されている構成に代えて、例えば特電入賞装置32に終了契機口を設けるとともに、ラウンド遊技の経過時間が所定の経過時間となった場合に当該終了契機口への入球が可能となる構成とし、さらに当該終了契機口に遊技球が入球した場合にラウンド遊技が終了する構成としてもよい。
また、ラウンド遊技の終了条件として、ラウンド遊技の開始タイミングからの特電入賞装置32への入賞個数や開放継続時間が設定されている構成に代えて、例えばラウンド遊技が開始されて大入賞口32aへの最初の入賞が発生してからの特電入賞装置32への入賞個数や開放継続時間が終了条件として設定されている構成としてもよい。
また、1回のラウンド遊技中に大入賞口32aの開閉が複数回行われる構成としてもよい。この場合であっても、2回の開放の間における閉鎖時間を正規に遊技が行われた場合と正規に遊技が行われなかった場合とで相違させる構成としてもよい。また、1回のラウンド遊技における複数回の開放間では閉鎖時間を正規の順序で遊技が行われた場合と相違させずに、複数回のラウンド遊技間のみ閉鎖時間を相違させる構成としてもよく、その逆であってもよい。ちなみに、当該構成においてはラウンド遊技の終了条件として、上記実施の形態における終了条件に加えて又は開放継続時間の条件に代えて、予め定められた回数の大入賞口32aの開放が行われることという条件を設定してもよい。
(21)大当たり結果となった場合に振分入賞装置37の開閉数及び特電入賞装置32のラウンド遊技数を明示する表示部が設けられている構成としてもよい。この場合、非分岐対応の大当たり結果となった場合にはその遊技回の直後にラウンド遊技の上限回数を明示するようにする一方、分岐対応の大当たり結果となった場合には分岐実行モードから開閉実行モードに移行するタイミングで当該開閉実行モードのラウンド遊技の回数と分岐実行モードにおける開閉数との合計数を明示するようにしてもよい。
(22)高頻度サポートモード中に分岐実行モードとなりさらに開閉実行モードに移行した場合には、その開閉実行モードの終了後に所定の確率(100%未満)で設定される高頻度サポートモードが次に開閉実行モードが発生するまで継続する構成としてもよい。また、本構成において、このように終了基準回数が存在していない高頻度サポートモードが、第1作動口33への入賞に基づく保留情報を契機とした開閉実行モード後や、低頻度サポートモード中における第2作動口34への入賞に基づく保留情報を契機とした開閉実行モード後には選択されない構成としてもよい。
(23)正規の手順で遊技が行われない状態が予め定められた期間において複数回として定められた基準回数以上に亘って発生した場合には、救済措置を悪用する不正行為が行われた可能性が高いため、その旨の内容を報知するための処理を実行するようにしてもよく、遊技球の発射及び遊技球の払出といった遊技を進行させるための所定の処理の実行がそれ以降阻止される構成としてもよい。
(24)開閉実行モード中に期待される遊技球の払出数を同程度としながら、開閉実行モード中の閉鎖時間が相違する複数種類の開閉実行モードを設定しておくことで、遊技球の付与率への影響を抑えながら開閉実行モードの多様化を図ることができるという効果に着目した場合、当該構成を上記実施の形態とは異なるパチンコ機に適用してもよい。例えば、振分入賞装置37が設けられていない所謂一種のパチンコ機に適用してもよく、アレンジボール機、雀球等に適用してもよい。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技者により発射操作される発射操作手段(発射操作装置28)と、
当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
を備え、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置(左側領域PE2)に向けて遊技球を発射するものであるとともに、前記発射操作手段に対して前記第1発射操作とは異なる第2発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置(右側領域PE3)に向けて遊技球を発射するものであり、
前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合には第1条件(第1作動口33への入賞)が成立し得る構成であるとともに、前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合には第2条件(第2作動口34への入賞)が成立し得る構成であり、
さらに、前記第1条件が成立した後に前記第2位置に向けて遊技球が発射されるようにして前記第2条件が成立するようにした場合に、前記第1条件が成立した後に前記第1位置に向けた遊技球の発射を継続させる場合及び前記第1条件が成立することなく前記第2位置に向けて遊技球が発射されるようにして前記第2条件が成立するようにする場合よりも遊技者にとって有利となるようにする有利付与手段(MPU82におけるステップS811〜ステップS815の処理、特電終了処理及び普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記第2条件が成立したことに基づいて、前記有利付与手段による有利性の付与とは異なるとともに遊技者にとって有利な所定の特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(MPU82におけるステップS806〜ステップS810の処理、特図確定中処理、特電開始処理、特電開放中処理及び特電閉鎖中処理を実行する機能)と、
前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立した場合における前記所定の特典の付与態様と、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立した場合における前記所定の特典の付与態様とを異ならせる態様設定手段(MPU82におけるステップS1302〜ステップS1305の処理、ステップS1407〜ステップS1409の処理及びステップS1503〜ステップS1505の処理を実行する機能)と、
備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、先ず第1発射操作を行って第1条件が成立した後に第2発射操作に切り換えて第2条件を成立させるようにすることで、第1条件が成立した後に第1位置に向けた遊技球の発射を継続させる場合及び第1条件が成立することなく第2条件が成立した場合よりも、遊技者にとって有利となる。これにより、遊技の進行状況に応じて発射操作の態様を相違させるという遊技が追加されるとともに、特定の順序に従って発射操作を切り換えることで有利となるという遊技が追加されるため、遊技が多様化することとなり、遊技の注目度を高めることが可能となる。
また、所定の特典の付与は第2条件が成立したことに基づいて行われるため、第1条件を成立させずに第2条件を成立させたとしても所定の特典が付与されることとなる。これにより、第1条件が成立した後に第2条件を成立させるという遊技の順序を明確に理解していない遊技者が、最初から第2発射操作を行ったとしても、それが完全に無駄になってしまうことはなく、当該遊技者への救済措置を提供することが可能となる。
さらにまた、第1条件が成立した後に第2条件が成立した場合における所定の特典の付与態様と、第1条件が成立することなく第2条件が成立した場合における所定の特典の付与態様とが異なっている。これにより、その違いを通じて、上記遊技の順序を明確に理解していないことを教示又は示唆する機会を生じさせることが可能となる。また、例えば上記救済措置を悪用する不正行為が行われた場合に、それに対処し易くすることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を良好に高めることが可能となる。
特徴A2.遊技者により発射操作される発射操作手段(発射操作装置28)と、
当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
を備え、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置(左側領域PE2)に向けて遊技球を発射するものであるとともに、前記発射操作手段に対して前記第1発射操作とは異なる第2発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置(右側領域PE3)に向けて遊技球を発射するものであり、
前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合には第1条件(第1作動口33への入賞)が成立し得る構成であるとともに、前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合には第2条件(第2作動口34への入賞)が成立し得る構成であり、
さらに、前記第1条件が成立したことに基づいて条件成立状態(高頻度サポートモード)に設定する条件成立設定手段(MPU82におけるステップS1603〜ステップS1604の処理を実行する機能)と、
前記条件成立状態である状況において前記第2位置に向けて遊技球が発射されるようにして前記第2条件が成立するようにした場合に、前記条件成立状態である状況において前記第1位置に向けた遊技球の発射を継続させる場合及び前記条件成立状態ではない状況において前記第2位置に向けて遊技球が発射されるようにして前記第2条件が成立するようにする場合よりも遊技者にとって有利となるようにする有利付与手段(MPU82におけるステップS811〜ステップS815の処理、特電終了処理及び普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記第2条件が成立したことに基づいて、前記有利付与手段による有利性の付与とは異なるとともに遊技者にとって有利な所定の特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(MPU82におけるステップS806〜ステップS810の処理、特図確定中処理、特電開始処理、特電開放中処理及び特電閉鎖中処理を実行する機能)と、
前記条件成立状態である状況において前記第2条件が成立した場合における前記所定の特典の付与態様と、前記条件成立状態ではない状況において前記第2条件が成立した場合における前記所定の特典の付与態様とを異ならせる態様設定手段(MPU82におけるステップS1302〜ステップS1305の処理、ステップS1407〜ステップS1409の処理及びステップS1503〜ステップS1505の処理を実行する機能)と、
備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、先ず第1発射操作を行って第1条件を成立させて条件成立状態とした状況で第2発射操作に切り換えて第2条件を成立させるようにすることで、条件成立状態である状況において第1位置に向けた遊技球の発射を継続させる場合及び条件成立状態ではない状況において第2条件が成立した場合よりも、遊技者にとって有利となる。これにより、遊技の進行状況に応じて発射操作の態様を相違させるという遊技が追加されるとともに、特定の順序に従って発射操作を切り換えることで有利となるという遊技が追加されるため、遊技が多様化することとなり、遊技の注目度を高めることが可能となる。
また、所定の特典の付与は第2条件が成立したことに基づいて行われるため、条件成立状態ではない状況において第2条件を成立させたとしても所定の特典が付与されることとなる。これにより、条件成立状態とした後に第2条件を成立させるという遊技の順序を明確に理解していない遊技者が、最初から第2発射操作を行ったとしても、それが完全に無駄になってしまうことはなく、当該遊技者への救済措置を提供することが可能となる。
さらにまた、条件成立状態である状況において第2条件が成立した場合における所定の特典の付与態様と、条件成立状態ではない状況において第2条件が成立した場合における所定の特典の付与態様とが異なっている。これにより、その違いを通じて、上記遊技の順序を明確に理解していないことを教示又は示唆する機会を生じさせることが可能となる。また、例えば上記救済措置を悪用する不正行為が行われた場合に、それに対処し易くすることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を良好に高めることが可能となる。
特徴A3.前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合の前記第2条件の成立頻度が相対的に高低となった高頻度モード(高頻度サポートモード)と低頻度モード(低頻度サポートモード)とが設定されており、
前記条件成立状態である状況は前記高頻度モードであるとともに、前記条件成立状態ではない状況は前記低頻度モードであることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、特定の順序で遊技が行われる場合には、第1発射操作を行って高頻度モードとした後に第2発射操作が行われることとなり、当該順序に従った第2発射操作に際しては第2条件が成立し易くなる。したがって、特定の順序で遊技を行うことの有利性が高められる。また、特定の順序で遊技を行わないとしても、低頻度モードではあるが第2条件は成立し得るため、救済措置を提供することが可能となる。その反面、特定の順序で遊技を行わないとしても第2条件が成立し得る構成においては、特定の順序で遊技を行っていないことをその遊技者が気付かないことが懸念される。これに対して、上記特徴A2の構成を備えていることにより、それに対処することが可能となる。
なお、特徴A3のより具体的な構成としては、以下の構成が考えられる。
前記遊技領域を流下する遊技球が通過可能な第1通過部(第1作動口33)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が通過可能な第2通過部(第2作動口34)と、
当該第2通過部を遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態との間で前記第2通過部の状態の切換制御を実行する通過切換制御手段(MPU82における普図普電制御処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記第1条件の成立は前記第1通過部を遊技球が通過することであるとともに、前記第2条件の成立は前記第2通過部を遊技球が通過することであり、
前記低頻度モードは前記開放状態とならない又は単位時間当たりでの前記開放状態となる機会が相対的に低いモードであるとともに、前記高頻度モードは単位時間当たりでの前記開放状態となる機会が相対的に高いモードである構成。
特徴A4.前記態様設定手段は、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立した場合の方が、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立した場合よりも、前記所定の特典の付与が遊技者にとって有利な態様で行われるようにするものであることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、特定の順序で発射操作を行った場合の有利度を高めながら、救済措置を悪用する不正行為が行われた場合の有利性を低減することが可能となる。
特徴A5.前記所定の特典は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行することであり、
前記態様設定手段は、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合と、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合とで、当該特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を相違させるものであることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、特定の順序を明確に理解していないことを教示又は示唆する機会を、特別遊技状態の消化時間を相違させるという比較的簡素な構成の採用を通じて生じさせることが可能となる。
特徴A6.前記特別遊技状態は、前記遊技領域に向けて遊技球が発射されることに基づき遊技球が払い出される期待度が前記通常遊技状態よりも有利となる状態であり、
前記態様設定手段は、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合と、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合とで、前記発射操作が同一の態様で行われた場合で比較して、当該特別遊技状態中において期待される遊技球の払出数が同程度となるようにするものであることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、上記特徴A5の構成を備え、第1条件が成立した後に第2条件が成立するように遊技が行われた場合と、第1条件が成立することなく第2条件が成立するように遊技が行われた場合とで、第2条件が成立したことに基づく特別遊技状態の消化時間を相違させた構成において、いずれの場合の特別遊技状態であっても期待される遊技球の払出数が同程度となるため、救済措置を提供するようにしたことの効果を消失させないようにしつつ上記特徴A5の構成に基づく効果を発揮させることができる。
特徴A7.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開放状態と閉鎖状態とに切換可能に構成された可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(MPU82におけるステップS1306,ステップS1411及びステップS1506の処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技球を払い出す払出手段(払出装置76及び払出制御装置77)と、
を備え、
前記特別遊技状態は、前記可変入球制御手段により前記可変入球制御が行われる状態であるとともに、当該特別遊技状態には、前記開口が前記開放状態となっている開区間(ラウンド遊技中の区間)と、前記開口が前記閉鎖状態となっている閉区間(オープニング中の区間、2回のラウンド遊技に挟まれた閉鎖区間、エンディング中の区間)と、が含まれており、
前記態様設定手段は、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合と、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合とで、少なくとも一部の前記閉区間の継続期間を相違させることにより前記特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を相違させる閉区間設定手段(MPU82におけるステップS1407〜ステップS1409の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A5又はA6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、第1条件が成立した後に第2条件が成立するように遊技が行われた場合と、第1条件が成立することなく第2条件が成立するように遊技が行われた場合とで、第2条件が成立したことに基づく特別遊技状態中の少なくとも一部の閉区間の継続時間を相違させることで、それら特別遊技状態の消化時間が相違することとなるため、遊技球の払出数への影響を低減させながら、上記特徴A5の構成に基づく効果を発揮させることが可能となる。
特徴A8.前記態様設定手段は、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合と、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合とで、前記発射操作が同一の態様で行われた場合で比較して、前記開区間中において期待される遊技球の払出数が同程度となるようにする開区間設定手段(MPU82におけるステップS1302〜ステップS1305の処理及びステップS1503〜ステップS1505の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、上記特徴A7の構成を備え、第1条件が成立した後に第2条件が成立するように遊技が行われた場合と、第1条件が成立することなく第2条件が成立するように遊技が行われた場合とで、第2条件が成立したことに基づく特別遊技状態の消化時間を相違させた構成において、いずれの場合の特別遊技状態であっても期待される遊技球の払出数が同程度となるため、救済措置を提供するようにしたことの効果を消失させないようにしつつ上記特徴A7の構成に基づく効果を発揮させることができる。
なお、特徴A8のより具体的な構成としては、以下の構成が考えられる。
前記開区間設定手段は、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合と、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合とで、前記開区間から前記閉区間に切り換えられる条件を同一又は見た目上同様となるようにするものである構成。
特徴A9.前記態様設定手段は、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合の方が、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合よりも、当該特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を長くさせるものであることを特徴とする特徴A5乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、第1条件が成立することなく第2条件が成立したことに基づき特別遊技状態に移行した場合には当該特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間が長くなることにより、特定の順序を明確に理解していないことを遊技ホールの管理者が特別遊技状態中に教示し易くなり、当該特別遊技状態以降は特定の順序で遊技を行うように誘導し易くなる。
また、救済措置を悪用した不正行為が行われている場合には、その不正行為による特別遊技状態の実行中に当該不正行為を止めさせることが可能となる。さらには、不正行為が行われた場合には特別遊技状態の消化率を低減させることが可能となる。
特徴A10.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開放状態と閉鎖状態とに切換可能に構成された可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(MPU82におけるステップS1306,ステップS1411及びステップS1506の処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技球を払い出す払出手段(払出装置76及び払出制御装置77)と、
を備え、
前記特別遊技状態は、前記可変入球制御手段により前記可変入球制御が行われる状態であるとともに、当該特別遊技状態には、前記開口が前記開放状態となっている開区間(ラウンド遊技中の区間)と、前記開口が前記閉鎖状態となっている閉区間(オープニング中の区間、2回のラウンド遊技に挟まれた閉鎖区間、エンディング中の区間)と、が含まれており、
前記態様設定手段は、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合の方が、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合よりも、少なくとも一部の前記閉区間の継続期間を長時間とすることにより当該特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を長くさせる閉区間設定手段(MPU82におけるステップS1407〜ステップS1409の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第1条件が成立した後に第2条件が成立するように遊技が行われた場合と、第1条件が成立することなく第2条件が成立するように遊技が行われた場合とで、第2条件が成立したことに基づく特別遊技状態中の少なくとも一部の閉区間の継続時間を相違させることで、それら特別遊技状態の消化時間が相違することとなるため、遊技球の払出数への影響を低減させながら、上記特徴A9の構成に基づく効果を発揮させることが可能となる。
特徴A11.前記閉区間設定手段により前記継続期間の長時間化の対象となる閉区間には、前記特別遊技状態が終了する直前に実行される前記開区間(15ラウンド目のラウンド遊技)よりも前に設定された閉区間(2回のラウンド遊技に挟まれた閉鎖区間)が含まれていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、救済措置を悪用した不正行為が行われている場合にはその不正行為による遊技球の払出が完全に終了する前に当該不正行為を止めさせることが可能となる。
特徴A12.前記特別遊技状態は、前記閉区間に挟まれるようにして前記開区間が複数設定されており、
前記閉区間設定手段は、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づく1回の前記特別遊技状態における複数の前記閉区間を、前記継続期間の長時間化の対象とするものであることを特徴とする特徴A10又はA11に記載の遊技機。
第1条件が成立することなく第2条件が成立するように遊技が行われた場合における特別遊技状態の消化時間の長時間化を、単一の閉区間の継続時間を長時間化することにより実現しようとすると、遊技の順序を理解していない遊技者が当該事象の発生を故障の発生と勘違いし、その後の遊技続行の意欲を減退させてしまう可能性がある。これに対して、特徴A12によれば、複数の閉区間が長時間化の対象となるため、長時間化する区間が分散されることとなり、上記のような不都合が発生する可能性が低減される。
特徴A13.前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合に、当該特別遊技状態中に所定の報知が行われるようにする報知制御手段(MPU82におけるステップS220,ステップS821,ステップS1112,ステップS1119,ステップS1220,ステップS1605及びステップS1612の処理を実行する機能、音光制御装置91及び表示制御装置92)を備えていることを特徴とする特徴A5乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、第1条件が成立することなく第2条件が成立して特別遊技状態が発生した場合には、所定の報知が実行されるため、遊技ホールの管理者がそれに対処することが可能となる。特に、上記特徴A9の構成を備えた場合には、当該特別遊技状態の消化時間が長時間化されるため、所定の報知が実行されていることに気付く可能性を高められる。
特徴A14.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開放状態と閉鎖状態とに切換可能に構成された可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(MPU82におけるステップS1306,ステップS1411及びステップS1506の処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技球を払い出す払出手段(払出装置76及び払出制御装置77)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(振分入口51)を有するとともに、当該開口を開放状態と閉鎖状態とに切換可能に構成され、さらに当該開口に入球した遊技球を有利部及び不利部のいずれか一方に振り分ける振分手段(シャッタ58)を有する振分入球手段(振分入賞装置37)と、
当該振分入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える振分入球制御を実行する振分入球制御手段(MPU82における分岐用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定の特典は、前記可変入球制御手段により前記可変入球制御が行われる特別遊技状態への移行であり、
前記振分入球制御手段は、前記第2条件が成立したことに基づいて前記振分入球制御を実行するとともに、
前記特典付与手段は、前記有利部を遊技球が通過したことに基づいて前記特別遊技状態に移行させるものであり、
前記態様設定手段は、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立した場合と、前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立した場合とで、前記振分入球制御が行われて前記有利部を遊技球が通過することとなる期待度を相違させないものであることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、救済措置の効果を高められる。
特徴A15.前記遊技領域を流下する遊技球が通過可能な第1通過部(第1作動口33)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が通過可能な第2通過部(第2作動口34)と、
を備えており、
前記第1条件の成立は前記第1通過部を遊技球が通過することであるとともに、前記第2条件の成立は前記第2通過部を遊技球が通過することであり、
前記特典付与手段は、前記第1通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記所定の特典の付与を行うとともに、前記第2通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記所定の特典の付与を行い、
さらに前記第2通過部を遊技球が通過したことに基づき前記所定の特典が付与される確率は、前記第1通過部を遊技球が通過したことに基づき前記所定の特典が付与される確率よりも高く設定されていることを特徴とする特徴A1乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、特定の順序で遊技が行われた場合の有利性が高められるとともに、救済措置の効果も高められる。但し、当該構成においては救済措置を悪用して不正行為を行う可能性が高まる。これに対して、上記特徴A1又は上記特徴A2の構成を備えていることにより、それに対処し易くなる。
特徴A16.前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合には前記第1条件が成立しない、又は前記第1位置に向けて遊技球が発射された方が前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合よりも前記第1条件が成立し易い構成であることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、第1発射操作を行った後に第2発射操作に切り換えることの有利性が高められる。
特徴A17.遊技者により発射操作される発射操作手段(発射操作装置28)と、
当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
を備え、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置(左側領域PE2)に向けて遊技球を発射するものであるとともに、前記発射操作手段に対して前記第1発射操作とは異なる第2発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置(右側領域PE3)に向けて遊技球を発射するものであり、
前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合には第1条件(第1作動口33への入賞)が成立し得る構成であるとともに、前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合には第2条件(第2作動口34への入賞)が成立し得る構成であり、
さらに、前記第1位置に向けて遊技球が発射されて前記第1条件が成立した後に前記第2位置に向けて遊技球が発射されて前記第2条件が成立するように特定の順序で前記発射操作が行われた場合に、前記第1条件及び前記第2条件が前記特定の順序とは異なる所定の順序で成立するように前記発射操作が行われた場合よりも遊技者にとって有利となるようにする有利付与手段(MPU82におけるステップS811〜ステップS815の処理、特電終了処理及び普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記特定の順序で前記発射操作が行われた場合及び前記所定の順序で前記発射操作が行われた場合のいずれであっても、前記有利付与手段による有利性の付与とは異なる所定の特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(MPU82におけるステップS806〜ステップS810の処理、特図確定中処理、特電開始処理、特電開放中処理及び特電閉鎖中処理を実行する機能)と、
前記特定の順序で前記発射操作が行われたことに基づく前記所定の特典の付与態様と、前記所定の順序で前記発射操作が行われたことに基づく前記所定の特典の付与態様とを異ならせる態様設定手段(MPU82におけるステップS1302〜ステップS1305の処理、ステップS1407〜ステップS1409の処理及びステップS1503〜ステップS1505の処理を実行する機能)と、
備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A17によれば、遊技者は先ず第1発射操作を行って第1条件が成立した後に第2発射操作に切り換える特定の順序で遊技を行った方が、それとは異なる所定の順序で遊技を行う場合よりも有利となる。これにより、遊技の進行状況に応じて発射操作の態様を相違させるという遊技が追加されるとともに、特定の順序に従って発射操作を切り換えることで有利となるという遊技が追加されるため、遊技が多様化することとなり、遊技の注目度を高めることが可能となる。
また、特定の順序で遊技が行われた場合及びそれとは異なる所定の順序で遊技が行われた場合のいずれであっても所定の特典が付与され得る。これにより、特定の順序を明確に理解していない遊技者が、それとは異なる所定の順序で遊技を行ったとしても、それが完全に無駄になってしまうことはなく、当該遊技者への救済措置を提供することが可能となる。
さらにまた、特定の順序で遊技が行われた場合における所定の特典の付与態様と、それとは異なる所定の順序で遊技が行われた場合における所定の特典の付与態様とが異なっている。これにより、その違いを通じて、上記特定の順序を明確に理解していないことを教示又は示唆する機会を生じさせることが可能となる。また、例えば上記救済措置を悪用する不正行為が行われた場合に、それに対処し易くすることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を良好に高めることが可能となる。
特徴A18.前記所定の特典は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行することであり、
前記態様設定手段は、前記特定の順序で前記発射操作が行われて前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合と、前記所定の順序で前記発射操作が行われて前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合とで、当該特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を相違させるものであることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、特定の順序を明確に理解していないことを教示又は示唆する機会を、特別遊技状態の消化時間を相違させるという比較的簡素な構成の採用を通じて生じさせることが可能となる。
特徴A19.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開放状態と閉鎖状態とに切換可能に構成された可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(MPU82におけるステップS1306,ステップS1411及びステップS1506の処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技球を払い出す払出手段(払出装置76及び払出制御装置77)と、
を備え、
前記特別遊技状態は、前記可変入球制御手段により前記可変入球制御が行われる状態であるとともに、当該特別遊技状態には、前記開口が前記開放状態となっている開区間(ラウンド遊技中の区間)と、前記開口が前記閉鎖状態となっている閉区間(オープニング中の区間、2回のラウンド遊技に挟まれた閉鎖区間、エンディング中の区間)と、が含まれており、
前記態様設定手段は、前記特定の順序で前記発射操作が行われて前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合と、前記所定の順序で前記発射操作が行われて前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合とで、少なくとも一部の前記閉区間の継続期間を相違させることにより前記特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を相違させる閉区間設定手段(MPU82におけるステップS1407〜ステップS1409の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
特徴A19によれば、特定の順序で発射操作が行われた場合と、特定の順序とは異なる所定の手順で発射操作が行われた場合とで、第2条件が成立したことに基づく特別遊技状態中の少なくとも一部の閉区間の継続時間を相違させることで、それら特別遊技状態の消化時間が相違することとなるため、遊技球の払出数への影響を低減させながら、上記特徴A3の構成に基づく効果を発揮させることが可能となる。
特徴A20.前記態様設定手段は、前記特定の順序で前記発射操作が行われて前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合と、前記所定の順序で前記発射操作が行われて前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合とで、前記発射操作が同一の態様で行われた場合で比較して、前記開区間中において期待される遊技球の払出数が同程度となるようにする開区間設定手段(MPU82におけるステップS1302〜ステップS1305の処理及びステップS1503〜ステップS1505の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、上記特徴A19の構成を備え、特定の順序で発射操作が行われた場合と、特定の順序とは異なる所定の順序で発射操作が行われた場合とで、第2条件が成立したことに基づく特別遊技状態の消化時間を相違させた構成において、いずれの場合の特別遊技状態であっても期待される遊技球の払出数が同程度となるため、救済措置を提供するようにしたことの効果を消失させないようにしつつ上記特徴A19の構成に基づく効果を発揮させることができる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技者により発射操作される発射操作手段(発射操作装置28)と、
当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開放状態と閉鎖状態とに切換可能に構成された可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(MPU82におけるステップS1306,ステップS1411及びステップS1506の処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する付与手段(払出装置76及び払出制御装置77)と、
予め定められた移行条件が成立したことに基づいて、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われる特別遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる移行手段(MPU82におけるステップS806〜ステップS810の処理、特図確定中処理、特電開始処理、特電開放中処理及び特電閉鎖中処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記特別遊技状態は、前記開口が前記開放状態となっている開区間(ラウンド遊技中の区間)と、前記開口が前記閉鎖状態となっている閉区間(オープニング中の区間、2回のラウンド遊技に挟まれた閉鎖区間、エンディング中の区間)と、が含まれているとともに、前記特別遊技状態として、前記閉区間を間に挟むようにして前記開区間が複数回実行される第1特別遊技状態(正規に遊技が行われたことに基づく開閉実行モード)と第2特別遊技状態(非正規に遊技が行われたことに基づく開閉実行モード)とが設定されており、
前記第1特別遊技状態と前記第2特別遊技状態とで、前記発射操作が同一の態様で行われた場合で比較して、前記開区間中において期待される遊技球の払出数が同程度となるようにする一方、前記開区間に挟まれた前記閉区間の継続時間を相違させる態様設定手段(MPU82におけるステップS1302〜ステップS1305の処理、ステップS1407〜ステップS1409の処理及びステップS1503〜ステップS1505の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、特別遊技状態中に期待される遊技球の払出数を同程度としながら、最低限必要な消化時間を相違させることを通じて特別遊技状態の種類の多様化を実現することが可能となる。また、開区間に挟まれる閉区間中であっても遊技球の発射が継続される場合には、遊技球の払出数を同程度としながら、遊技球の獲得数を相違させることが可能となる。
特徴B2.前記態様設定手段は、前記第2特別遊技状態における少なくとも一部の前記閉区間の継続時間を前記第1特別遊技状態における対応する閉区間の継続時間よりも長くすることにより、前記第2特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を前記第1特別遊技状態よりも長くさせるものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、特別遊技状態中に期待される遊技球の払出数を同程度としながら、消化時間が相違する複数の特別遊技状態を用意することが可能となる。
特徴B3.前記態様設定手段は、前記第2特別遊技状態における複数の前記閉区間の継続時間を前記第1特別遊技状態における対応する閉区間の継続時間よりも長時間化させるものであることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
第2特別遊技状態の消化時間の長時間化を、単一の閉区間の継続時間を長時間化することにより実現しようとすると、第2特別遊技状態となった際に遊技者が故障の発生と勘違いし、その後の遊技続行の意欲を減退させてしまう可能性がある。これに対して、特徴B3によれば、複数の閉区間が長時間化の対象となるため、長時間化する区間が分散されることとなり、上記のような不都合の発生が低減される。
上記特徴B群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、表示画面に複数の絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えたものが知られている。かかる遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口を遊技球が通過したことを契機として、大当たり状態等の遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特別遊技状態に移行する。特別遊技状態への移行に伴い、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始され、当該入球装置への入球に基づき多量の遊技球が払い出されるようになっている。
パチンコ機の入球装置についてより詳しくは、特別遊技状態ではない状況において、遊技球が入球できない又は入球しがたい閉鎖状態となっており、特別遊技状態に移行すると特定回数に亘って開放状態に切り換えられる。
ここで、遊技への注目度の向上を図るために又は遊技内容の多様化を図るために、特別遊技状態の態様を多様化することが好ましく、この点について未だ改良の余地がある。
10…パチンコ機、27…発射手段としての遊技球発射機構、28…発射操作手段としての発射操作装置、32…特電入賞装置、32a…大入賞口、33…第1通過部としての第1作動口、34…第2通過部としての第2作動口、37…振分入賞装置、51…振分入口、56…振分手段としてのシャッタ、76…払出手段の一部を構成する払出装置、77…払出手段の一部を構成する払出制御装置、82…MPU、91…報知制御手段を構成する音光制御装置、92…報知制御手段を構成する表示制御装置、PE…遊技領域、PE2…左側領域、PE3…右側領域。

Claims (1)

  1. 遊技者により発射操作される発射操作手段と、
    当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
    を備え、
    前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置に向けて遊技球を発射するものであり、前記発射操作手段に対して前記第1発射操作とは異なる第2発射操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置に向けて遊技球を発射するものであり、
    前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合には第1条件が成立し得る構成であり、前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合には第2条件が成立し得る構成であり、
    前記第1条件が成立した後に前記第2位置に向けて遊技球が発射されるようにして前記第2条件が成立するようにした場合に、前記第1条件が成立した後に前記第1位置に向けた遊技球の発射を継続させる場合及び前記第1条件が成立することなく前記第2位置に向けて遊技球が発射されるようにして前記第2条件が成立するようにする場合よりも遊技者にとって有利となるようにする有利付与手段と、
    前記第2条件が成立したことに基づいて、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる特典付与手段と、
    前記第1条件が成立することなく前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合の方が、前記第1条件が成立した後に前記第2条件が成立したことに基づいて前記特別遊技状態に移行した場合よりも、当該特別遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を長くさせる態様設定手段と、
    備えていることを特徴とする遊技機。
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