JP2014120313A - 水素生成装置および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】原料ガスの単位体積あたりのガス熱量が小さい場合でも、燃料電池の発電効率を向上させることができ、発電を安定的に継続することが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
【解決手段】制御器15は、改質温度検知器14の検知温度が予め定められる目標温度となるように原料供給器5を制御して原料供給量を調整しており、改質温度検知器14の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低くなった場合に、燃料電池4の発電量を低下させることで、改質器1で生成される水素量、つまり燃料電池4に供給される水素量に適した発電量に制御することができ、燃料電池4の発電を安定的に継続させることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物原料を水蒸気改質反応して水素含有ガスを生成する水素生成装置と、水素生成装置で得られた水素含有ガスを用いて発電を行う燃料電池とを備えた燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、水素含有ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により、発電を行う燃料電池を備える。
従来、この種の燃料電池システムは、天然ガス等の炭化水素系原料ガスを水蒸気改質して水素含有ガスを生成する改質器を含む水素生成装置を備え、この水素生成装置で生成された水素含有ガスが燃料電池に供給される(例えば、特許文献1参照)。
図3は、前記公報に記載された従来の燃料電池システムの構成図である。
図3に示すように、従来の燃料電池システムは、原料ガスと水蒸気との改質反応により水素を含む燃料ガスを生成する改質器25と、水蒸気と一酸化炭素ガスを変成反応により水素ガスと二酸化炭素ガスとに変える変成器26と、一酸化炭素選択酸化反応により一酸化炭素を二酸化炭素に変える選択酸化器27と、選択酸化器27で処理された水素を含む燃料ガスと空気とを用いて発電する燃料電池28と、改質器25に原料ガスを供給する原料供給器29と、原料ガスおよび燃料電池28から排出される燃料ガスであるオフ燃料ガスのうちの少なくとも一方の可燃性ガスを燃焼させて改質器25を加熱する燃焼器30と、改質器25の温度を検知する改質温度検知器31と、制御器32とを備える。
改質器25には、天然ガス等の原料と、水供給器33より供給される水蒸気とが供給され、改質触媒を備えた改質器25において、水蒸気改質されて水素を含む燃料ガスが生成される。改質反応が行われる改質器25は、改質反応に最適な温度に維持する必要があるため、バーナ等の燃焼器30で加熱される。燃焼器30には、原料である天然ガス等の一部、あるいは、燃料電池28での発電に利用されなかった水素が燃焼ガスとして供給され、燃焼空気供給器34より供給される空気と共に燃焼される。制御器32は、改質温度検知器31の検知温度が予め定められる目標温度(例えば、700℃程度)となるように、原料供給器29を制御して燃焼器30に供給される燃焼ガス量を変化させる。
特開2000−251914号公報
しかしながら、従来の燃料電池システムでは、システムに供給される原料ガスの単位体積あたりのガス熱量が小さい場合、発電に必要な水素量が燃料電池に供給されず、燃料電池が発電停止に至るという課題を有していた。
従来の燃料電池システムでは、単位体積当たりのガス熱量が変化した場合、制御器は原料供給器を制御し、燃焼器に供給される燃焼ガス量を変化させることで、改質温度が目標温度になるように制御する。しかしながら、仮に、原料ガスの単位体積あたりのガス熱量が小さく、原料供給器が供給する原料供給量を変化させても燃焼器が改質器に十分な熱量
を供給できない場合、改質器の温度は低下する。改質器に供給された原料ガスと水蒸気は、水蒸気改質反応によって水素含有ガスに改質されるが、改質器の温度が水蒸気改質反応に適した温度より低くなると、水素生成量は低下する。その結果、燃料電池での発電に必要な水素量が供給されず、燃料電池の発電効率が低下し、更には発電停止に至る可能性がある。
本発明は、従来の課題を解決するもので、燃料電池システムに供給される原料ガスの単位体積あたりのガス熱量が小さい場合でも、発電に必要な水素量が燃料電池に供給され、発電を安定的に継続することが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の水素生成装置では、原料ガスと水蒸気との改質反応により水素を含む燃料ガスを生成する改質器と、改質器から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電する燃料電池と、改質器に原料ガスを供給する原料供給器と、原料ガス、燃料ガス及び燃料電池から排出される燃料ガスであるオフ燃料ガスのうちの少なくとも一方の可燃性ガスを燃焼させて改質器を加熱する燃焼器と、改質器の温度を検知する改質温度検知器と、改質温度検知器の検知温度が予め定められる目標温度となるように原料供給器の制御を行う制御器と、を備えている燃料電池システムであって、制御器は、改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低くなった場合に、燃料電池の発電量を低下させるように構成されている。
改質器の温度は、「燃焼器から改質器への供給熱量」、「改質反応に用いられる改質反応熱量」、「改質器から下流の燃料電池への持ち出し熱量」、「改質器から外部への放熱量」から決まる。ここで、改質器に供給される原料ガスの組成が変わり、原料ガスの単位体積あたりの熱量が変わった場合、原料ガスの組成が変化する前と同じの原料流量が供給されていると、燃焼器に供給される可燃性ガスの供給熱量が変わるため、「燃焼器から改質器への供給熱量」が変わる。その結果、改質温度検知器が検知する改質温度が変動する。ここで、制御器は、改質温度検知器の検知温度が予め定められる目標温度となるように、つまり、「燃焼器から改質器への供給熱量」が変わらないように、原料供給器を制御し、原料供給量を調整する。しかしながら、原料ガスの単位体積当たりの熱量が小さく、原料供給器が供給する原料ガス量を変化させても燃焼器が改質器に十分な熱量を供給できない場合、改質器の温度は低下する。改質器の温度が低下した場合、水蒸気改質反応により生成される水素生成量も低下する。その結果、燃料電池での発電に必要な水素量が供給されず、燃料電池の発電効率が低下後、発電停止に至るという課題を有していた。本発明の燃料電池システムでは、改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低くなった場合、燃料電池の発電量を低下させ、改質器で生成される水素量、つまり燃料電池に供給される水素量に適した発電量に制御する。これにより、燃料電池の発電を安定的に継続することが可能となる。
本発明の燃料電池システムによれば、改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低くなった場合、燃料電池の発電量を低下させることで、改質器で生成される水素量、つまり燃料電池に供給される水素量に適した発電量に制御することでき、燃料電池システムに供給される原料ガスの単位体積あたりのガス熱量が小さい場合でも、燃料電池の発電を安定的に継続させることが可能となる。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成図 本発明の実施の形態1における燃料電池システムの改質温度に基づく発電量制御の一例を示すフローチャート 従来の燃料電池システムの構成図
第1の発明は、原料ガスと水蒸気との改質反応により水素を含む燃料ガスを生成する改質器と、改質器から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電する燃料電池と、改質器に原料ガスを供給する原料供給器と、原料ガス、燃料ガス及び燃料電池から排出される燃料ガスであるオフ燃料ガスのうちの少なくとも一方の可燃性ガスを燃焼させて改質器を加熱する燃焼器と、改質器の温度を検知する改質温度検知器と、改質温度検知器の検知温度が予め定められる目標温度となるように原料供給器の制御を行う制御器と、を備えている燃料電池システムであって、制御器は、改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低くなった場合に、燃料電池の発電量を低下させるように構成されている。
これにより、改質器で生成される水素量、つまり燃料電池に供給される水素量に適した発電量に制御することでき、燃料電池システムに供給される原料ガスの単位体積あたりのガス熱量が小さい場合でも、燃料電池の発電を安定的に継続させることが可能となる。
第2の発明は、制御器は、燃料電池の発電量が予め定められる第1発電量に維持されている際に、改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低くなった場合に、燃料電池の発電量を低下させる。
「改質反応に用いられる改質反応熱量」、「改質器から下流の燃料電池への持ち出し熱量」が変化すると、改質温度は変化する。燃料電池の発電量を変更するには、改質器での生成水素量を発電量に適した水素量に制御する必要があるため、「改質反応に用いられる改質反応熱量」、「改質器から下流の燃料電池への持ち出し熱量」も変化する。したがって、燃料電池の発電量を変化させることは、改質温度の変動要因を増やすことになる。本発明の燃料電池システムでは、燃料電池の発電量が予め定められる第1発電量に維持されている際の改質温度に基づいて判定することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。
更には、燃料電池から排出される燃料ガスであるオフ燃料ガスを燃焼させて改質器を加熱する燃焼器を備える場合、発電量の変化は燃焼器に供給される可燃性ガスの供給熱量の変動要因となる。これは、燃料電池の発電量が変化すると燃料電池で消費される水素量が変化するためである。可燃性ガスの供給熱量が変動すると、改質器の温度が変動する。しかしながら、本発明の燃料電池システムでは、燃料電池の発電量が予め定められる第1発電量に維持されている際の改質温度に基づいて判定することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。
第3の発明は、制御器は、燃料電池の発電量が第1発電量になってから予め定められる第1時間以降の改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低い場合に、燃料電池の発電量を低下させる。
改質器に供給される熱量、および改質器から持ち出される熱量の変化と、改質器の温度変化とにはタイムラグがある。本発明の燃料電池システムでは、燃料電池の発電量が第1発電量になってから予め定められる第1時間以降の改質温度に基づいて判定することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。
第4の発明は、原料供給器の原料供給量を計測する原料供給量計測器をさらに備え、
制御器は、改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低く、かつ、原料供
給量計測器が計測する原料供給量が予め定められる第1供給量以上の場合に、燃料電池の発電量を低下させる。
改質温度が低下する要因として、原料供給量が少ない可能性がある。例えば、原料供給器に不具合があり、原料供給量が少なく、その結果、改質温度が目標温度より低い可能性もある。本発明の燃料電池システムでは、改質温度と原料供給量とに基づいて判定することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。
第5の発明は、制御器は、燃料電池の発電量が第1発電量で発電を行っている際に、改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低い場合に、燃料電池が第1発電量より低い第2発電量で発電するように制御する。
これにより、改質温度が目標温度より低い場合は、発電量を低下させることで燃料電池での消費水素量を低減する。これにより、水素生成量の低下に合わせて、消費水素量を低下させ、燃料電池の発電効率の向上、発電の安定継続を実現することが可能となる。更に、オフガス燃料を燃焼器で燃焼させる燃料電池システムの場合、発電量を下げることで燃料電池での消費水素量が減り、燃焼器への可燃性ガスの供給熱量が増加するため、改質温度を上昇させることが可能となる。
第6の発明は、制御器は、改質温度検知器の検知温度が、目標温度よりも第1温度低い値よりも高い予め定められた第2温度以上である場合に、燃料電池の発電量を増加させる。
改質温度が上昇した場合は、生成水素量が増加するため、燃料電池での発電量を増加させ、生成水素量に適した発電量で発電させることで、燃料電池の発電効率の向上を図ることが可能となる。
第7の発明は、制御器は、改質温度検知器の検知温度が予め定められる第2時間以上、第2温度以上である場合、燃料電池の発電量を増加させる。
これにより、改質温度の一時的な変動による誤検知を防止し、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となり、燃料電池の発電効率の向上を図ることが可能となる。
第8の発明は、制御器は、改質温度検知器の検知温度が予め定められる第2時間以上、第2温度以上であり、かつ、原料供給量計測器が計測する原料供給量が予め定められる第2供給量以下の場合に、燃料電池の発電量を増加させる。
発電量を増加させた場合、燃料電池での発電に必要な水素量を供給するために、改質器から燃料電池に供給される燃料ガス量も増加させる必要がある。その際、「改質反応に用いられる改質反応熱量」、「改質器から下流の燃料電池への持ち出し熱量」が増加するため、仮に燃焼器に供給される原料ガス量が一定とした場合、改質温度は低下傾向になる。また、オフ燃料ガスを燃焼器で燃焼させる燃料電池システムの場合は、燃料電池の発電量を増加させると、燃料電池での消費水素量が増加するため、燃焼器に供給される可燃性ガスの供給熱量が低下し、改質温度は更に顕著に低下する傾向にある。そこで、制御器は改質器の温度を目標温度に保つために原料供給量を増加させる。しかしながら、仮に、実際の原料供給量と原料供給器が供給可能な原料供給量との差が小さい場合、制御器は、改質温度低下を防ぐために必要な原料を供給できない可能性がある。その場合、改質温度が低下し、生成水素量が低下するため、再度燃料電池の発電量を低下させることになり、発電
量の増減が繰り返される。本発明の燃料電池システムでは、原料供給量が、原料供給器で供給可能な原料供給量に対して余裕度がある場合に発電量を増加させることで、発電量の増減が繰り返されることを防ぎ、燃料電池を安定的に発電させることが可能となる。
第9の発明は、制御器は、改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低くなった場合に、改質温度検知器の検知温度が目標温度となるように燃料電池の発電量をフィードバック制御する。
具体的には、改質温度が目標温度より低い場合は、発電量を低下させることで燃料電池での消費水素量を低減する。これにより、水素生成量の低下に合わせて、消費水素量を低下させ、燃料電池の発電効率の向上、発電の安定継続を実現することが可能となる。更に、燃焼器への可燃性ガスの供給熱量を増加させることで、改質温度を上昇させることが可能となる。また、改質温度が上昇した場合は、発電量を増加させることで燃料電池での消費水素量を増加させる。これにより、水素生成量の増加に合わせて、消費水素量を増加させ、燃料電池の発電効率の向上、発電の安定継続を実現すると共に、燃焼器への可燃性ガスの供給熱量を低減させることで、改質温度の過昇を防ぎ、改質温度を目標温度に制御することが可能となる。このように、本発明の燃料電池システムでは、改質温度が目標温度となるように燃料電池の発電量をフィードバック制御することで、燃料電池の発電効率の向上、発電の安定継続が可能となる。また、原料ガスを燃焼させて改質器を加熱する燃焼器を備える燃料電池システムにおいても、上記と同様のフィードバック制御を行うことで、「改質反応に用いられる改質反応熱量」、「改質器から下流の燃料電池への持ち出し熱量」を変化させることで、改質温度を目標温度に制御することが可能となる。発電量を低下させた場合は、「改質反応に用いられる改質反応熱量」、「改質器から下流の燃料電池への持ち出し熱量」ともに低下するため、改質温度は上昇する傾向であり、逆に、発電量を増加させた場合は、共に増加するため、改質温度は低下する傾向となる。
第10の発明は、原料ガスと水蒸気との改質反応により水素を含む燃料ガスを生成する改質器と、改質器から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電する燃料電池と、改質器に原料ガスを供給する原料供給器と、原料ガス、燃料ガス及び燃料電池から排出される燃料ガスであるオフ燃料ガスのうちの少なくとも一方の可燃性ガスを燃焼させて改質器を加熱する燃焼器と、改質器の温度を検知する改質温度検知器と、改質温度検知器の検知温度が予め定められる目標温度となるように原料供給器の制御を行う制御器と、を備えている燃料電池システムであって、制御器は、改質温度検知器の検知温度が予め定められる第3温度以下である場合に、燃料電池の発電量を低下させる。
これにより、水素生成量の変化に合わせて、消費水素量を変化させることが可能となり、燃料電池の発電効率の向上、発電の安定継続が可能となる。
第11の発明は、気温を検知する気温検知器をさらに備え、制御器は、気温検知器が検知する温度に基づいて、第1温度、第2温度、および第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定められた値を補正する。
改質器の周囲環境温度が変化すると、「改質器から外部への放熱量」が変化するため、改質温度も影響を受ける。本発明の燃料電池システムでは、気温検知器を備え、気温検知器の値に基づいて、第1温度、第2温度、および第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定められた値を補正することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。
第12の発明は、制御器は、改質器の運転時間が予め設定される第3時間を経過した場合に、第1温度、第2温度、および第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定めら
れた値を補正する。
これにより、改質器の特性低下により、改質器の生成水素量が低下した場合でも、第1温度、第2温度、および第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定められた値を補正することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。
第13の発明は、燃焼器は、燃料電池が発電している場合は、オフ燃料ガスのみを燃焼させて改質器を加熱するように構成されている。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における燃料電池システムの構成図を示すものである。
図1に示すように、本実施の形態1における燃料電池システムは、少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を含む原料ガスと水蒸気との水蒸気改質反応によって水素を含む燃料ガスを生成する改質器1と、水蒸気と一酸化炭素ガスを変成反応により水素ガスと二酸化炭素ガスとに変える変成器2と、一酸化炭素選択酸化反応により一酸化炭素を二酸化炭素に変える選択酸化器3と、改質器1から供給される燃料ガスと発電用酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池4と、改質器1に原料ガスを供給する原料供給器5と、原料供給器5の原料供給量を計測する原料供給量計測器6と、改質器1に水蒸気になる水を供給する水供給器7と、選択酸化器3に一酸化炭素選択酸化反応に用いる酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器8と、燃料電池4に発電用酸化剤ガスを供給する発電用酸化剤ガス供給器9と、燃料電池4から排出される排出燃料ガス及び排出発電用酸化剤ガスを冷却し、水を凝縮させる水凝縮器10と、水凝縮器10で凝縮させた水を回収する水回収器11と、燃料電池4の内部で消費されなかった未反応の燃料ガスを燃焼させて改質器1を加熱する燃焼器12と、燃焼器12に空気を供給する燃焼空気供給器13と、改質器1の温度を検知する改質温度検知器14と、制御器15とを備える。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、燃料電池4として、固体高分子型燃料電池を用い、固体高分子型燃料電池にとって被毒物質である一酸化炭素の濃度を低減する為に、変成器2と選択酸化器3とを備える構成とした。しかしながら、一酸化炭素に対して耐性のある燃料電池4を用いる場合は、必ずしも変成器2と選択酸化器3とを備える必要はない。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、改質器1に原料ガスを供給する原料供給器5と、原料供給器5の原料供給量を計測する原料供給量計測器6と、を備える構成としたが、予め定められた操作量において、所定の体積流量の原料ガスを改質器1に供給することが可能な定容積形原料供給器のみを備える構成としても良い。定容積形原料供給器とは、定容積形原料供給器の作動領域内では、負荷(背圧)の変化がある場合でも、所定の操作量では所定の一定量の体積流量を供給することが出来る原料供給器を指し、定容積形原料供給器の操作量に基づいて、原料ガスの体積流量を算出することができるため、原料供給量計測器6を備える必要がない。ここで、操作量とは定容積形原料供給器に供給する電圧値、電流値、周波数、またはduty比等を指す。
なお、制御器15は、単独の制御器で構成される形態だけでなく、複数の制御器が協働して、燃料電池システムの制御を実行する制御器群で構成される形態であっても構わない
。また、制御器15は、マイクロコントローラで構成されていてもよく、MPU、PLC(Programmable Logic Controller)、論理回路等によって構成されていてもよい。
次に、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの動作を説明する。なお、以下の諸動作は、制御器15が燃料電池システムの各機器を制御することにより行われる。
燃料電池システムは、制御器15からの運転開始の制御信号により起動する。原料供給器5を制御し、原料ガス供給経路16を介して改質器1に原料ガスを供給する。その際、制御器15は、改質温度検知器14の検知する温度が予め定められる目標温度となるように、原料供給器5が供給する原料ガス流量をフィードバック制御する。また、制御器15は、水供給器7を制御し、水供給経路17を介して改質器1に水蒸気改質反応に必要な水蒸気(以下、改質水とする)を供給する。改質器1に供給された原料ガスと改質水は、改質器1内部の改質触媒(図示せず)存在下で水蒸気改質反応によって水素含有ガスに改質される。水蒸気改質反応後の水素含有ガスには10%程度の一酸化炭素が含まれているが、この一酸化炭素は燃料電池4にとって被毒物質であり、燃料電池4の発電性能を著しく損なうため、一酸化炭素濃度を低減させる必要がある。そこで、改質器1の下流の変成器2で、水蒸気と一酸化炭素ガスを水素ガスと二酸化炭素ガスに変成反応させ、一酸化炭素濃度を低減する。変成器2を経た水素含有ガスは、更に、選択酸化器3に供給される。制御器15は、酸化剤ガス供給器8を制御し、酸化剤ガス供給経路18を介して、一酸化炭素選択酸化反応に必要な酸化剤ガスを選択酸化器3に供給する。選択酸化器3では、酸化剤ガスを利用して一酸化炭素を二酸化炭素に変える一酸化炭素選択酸化反応を行う。これにより、一酸化炭素濃度10ppm以下の水素含有ガスが生成される。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、改質器1に供給した水蒸気のうち、改質反応に使用されなかった分を変成器2に供給するようにした(図示せず)が、改質器1へ供給する水供給経路17を途中で分岐する、または、別経路にするなどして、別々に供給する構成としてもよい。
なお、原料ガス供給経路16上に、原料ガス中の硫黄成分を低減する脱硫器を備える構成としてもよい。
制御器15は、水素含有ガスを燃料電池4の燃料ガスとして、燃料ガス供給経路19を介して、燃料電池4のアノード(図示せず)に供給する。ここで、燃料ガスには、改質反応に供された水蒸気が一定量含まれているが、さらに一定量の水蒸気を加湿するような構成としてもよい。
また、制御器15は、発電用酸化剤ガス供給器9を制御し、発電用酸化剤ガス供給経路20を介して、発電用酸化剤ガスを燃料電池4のカソード(図示せず)に供給する。ここで、発電用酸化剤ガス供給器9は、吸入口が大気開放されているブロワを用いたが、シロッコファンなどのファン類を用いる構成としてもよい。また、発電用酸化剤ガス供給経路20上に、発電用酸化剤ガスを一定量の水蒸気で加湿する加湿器を備える構成としてもよい。
燃料電池4では、アノードに供給された燃料ガスとカソードに供給された発電用酸化剤ガスとが電気化学的に反応して、電気と熱と水とが発生する。図1では、図示を省略しているが、燃料電池4で得られた電気は、電力負荷に供給されて使用され、一方、発電反応に伴って発生した熱は、熱回収手段によって回収され、熱負荷に供給されて種々の用途で利用される。熱回収手段としては、例えば、温水回収手段等の従来の構成のものが用いられる。
燃料電池4の内部で消費されなかった未反応の燃料ガス(以下、排出燃料ガスと呼ぶ)中に含まれる水蒸気は、水凝縮器10で排出燃料ガスと分離されて、水に凝縮される。水蒸気を除去された排出燃料ガスは、排出燃料ガス経路21を介して燃焼器12に供給される。
一方、制御器15は、燃焼空気供給器13を制御し、燃焼空気供給経路22を介して、燃焼器12に供給された排出燃料ガスを燃焼させるのに必要な燃焼空気量を供給する。燃焼器12では、排出燃料ガスと、燃焼空気供給器13から供給された燃焼空気とを混合し燃焼させ、改質器1での水蒸気改質反応に必要な熱を供給する。
また、燃料電池4の内部で消費されなかった未反応の発電用酸化剤ガス(以下、排出酸化剤ガスと呼ぶ)中に含まれる水蒸気も、水凝縮器10で排出酸化剤ガスと分離されて、水に凝縮される。水蒸気を除去された排出酸化剤ガスは、排出酸化剤ガス経路23を介してシステム外へ排出される。
水凝縮器10にて排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスから分離された水は、凝縮水経路24を介して水回収器11回収される。水回収器11に回収された凝縮水の一部又は全部が、水供給経路17を介して水供給器7に供給される。なお、水回収器11は、導電性イオン等の不純物を取り除く浄化器やフィルターを備える構成としてもよい。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの両方から水を回収する形態を採用したが、これに限定されない。どちらか一方の排出ガスから水を回収する構成としても良い。水凝縮器10としては、例えば、熱交換器を使用することが出来る。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、水供給器7は、水回収器11に回収された水を改質器1に供給する構成としたが、インフラ等から供給される水を水供給器7が供給する構成としても良い。
そして、燃料電池システムは、制御器15からの運転停止の制御信号により停止する。具体的には、制御器15は、燃料電池システムの各機器に停止指令を出し、停止動作を実施する。停止動作が完了すると、燃料電池システムは停止する。
次に、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの制御器15による改質器1の温度制御方法、および原料ガスの単位体積当たりの熱量が低下した場合の改質器1の温度への影響について説明する。
改質器1の温度は、水蒸気改質反応を促進させるために予め定められた目標温度に制御される必要がある。そこで、制御器15は、改質温度検知器14の検知温度が予め定められる目標温度となるように、原料供給器5を制御して原料供給量を調整する。原料供給量を制御することで燃焼器12へ供給される可燃性ガスの供給熱量を制御することが可能となり、燃焼器12から改質器1への供給熱量を調整することが可能となる。
ここで、改質器1に供給される原料ガスの組成が変わり、原料ガスの単位体積あたりの熱量が低下した場合、原料ガスの熱量が低下する前と同じ原料供給量が供給されていると、燃焼器12に供給される可燃性ガスの供給熱量が低下するため、「燃焼器12から改質器1への供給熱量」が低下し、改質温度が低下する。制御器15は、改質温度を目標温度に維持するために、原料供給器5を制御し、原料供給量を増加させる。しかしながら、原料供給器5が供給可能な最大原料供給量を供給しても改質器1に十分な熱量を供給できな
い場合、改質器1の温度は低下する。改質器1の温度が水蒸気改質反応に適した温度より低くなると、水素生成量は低下し、その結果、燃料電池4での発電に必要な水素量が供給されず、燃料電池4の発電効率が低下する、更には発電停止に至る可能性がある。
次に、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの、改質温度に基づく発電量制御について説明する。図2は、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの改質温度に基づく発電量制御の一例を示すフローチャートである。この制御は制御器15により行われる。
図2に示すように、制御器15は、まず、燃料電池4が第1発電量を継続している時間が第1時間以上であるか否か、かつ、改質温度検知器14が検知する改質温度が目標温度よりも第1温度以上低いか否か、かつ、原料供給量計測器6が検知する原料供給量が第1供給量以上であるか否かを判定する(S1)。燃料電池4が第1発電量を継続している時間が第1時間以上であり、かつ、改質温度検知器14が検知する改質温度が目標温度よりも第1温度以上低く、かつ、原料供給量計測器6が検知する原料供給量が第1供給量以上である場合、燃料電池4の発電量を第1発電量より低い第2発電量に変更し、発電量低下フラグをONにする(S2)。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、燃料電池4の発電量が第1発電量に維持されている場合にS1からS2に移行する。これは、改質温度の変動要因を減らし、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知するためである。「改質反応に用いられる改質反応熱量」、「改質器1から下流の燃料電池4への持ち出し熱量」が変化すると、改質温度は変化する。一方、燃料電池4の発電量を変更するには、改質器1での生成水素量を発電量に適した水素量に制御する必要があるため、「改質反応に用いられる改質反応熱量」、「改質器1から下流の燃料電池4への持ち出し熱量」も変化する。したがって、燃料電池4の発電量を変化させることは、改質温度の変動要因を増やすことになる。更には、燃料電池4から排出される燃料ガスであるオフ燃料ガスを燃焼させて改質器1を加熱する燃焼器12を備える場合、発電量の変化は燃焼器12に供給される可燃性ガスの供給熱量の変動要因となる。これは、燃料電池4の発電量が変化すると燃料電池4で消費される水素量が変化するためである。可燃性ガスの供給熱量が変動すると、改質器1の温度が変動する。しかしながら、本発明の燃料電池システムでは、燃料電池4の発電量が予め定められる第1発電量に維持されている際の改質温度に基づいて判定することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。また、燃料電池4の発電量が第1発電量に維持されている時間が第1時間以上である場合にS1からS2に移行する。これは、改質器1に供給される熱量、および改質器1から持ち出される熱量の変化と、改質器1の温度変化とにはタイムラグが生じるが、そのタイムラグの影響を排除し、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知するためである。
また、原料供給量計測器6が検知する原料供給量が第1供給量以上である場合にS1からS2に移行する。改質温度が低下する要因として、原料供給量が少ない可能性がある。例えば、原料供給器5に不具合があり、原料供給量が少なく、その結果、改質温度が目標温度より低い可能性もある。本発明の燃料電池システムでは、改質温度と原料供給量とに基づいて判定することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、燃料電池4の発電量、燃料電池4が発電量一定を継続している時間、改質温度検知器14が検知する改質温度、原料供給量計測器6が計測する原料供給量がすべて判定条件を満たすか否かに基づいて、発電量の低下を判定したが、すべての条件を満たさなくても発電量を低下させるように判定
しても良い。例えば、改質温度のみに基づいて判定しても良いし、改質温度といずれかひとつ以上の判定条件とに基づいて判定しても良い。
S2にて、燃料電池4の発電量を第1発電量より低い第2発電量に変更することで、燃料電池4での消費水素量を低減する。これにより、改質器1の温度低下に伴う水素生成量の低下に合わせて、燃料電池4の消費水素量を低下させ、燃料電池4の発電効率の向上、発電の安定継続を実現することが可能となる。更に、このことは、燃焼器への可燃性ガスの供給熱量を増加させることで、改質温度を上昇させることが可能となる。ここで、発電量低下フラグとは、S1での判定条件を満たし、発電量を第2発電量に低下させる発電量低下モードに移行したことを示すフラグであり、発電量低下フラグ:ONとは発電量低下モードに移行済みであること、発電量低下フラグ:OFFとは発電量低下モードに移行していないことを表す。
次に、制御器15は、改質温度検知器14の検知する改質温度が第2温度以上である時間が第2時間以上継続しているか否か、かつ、原料供給量計測器6の計測する原料供給量が第2流量以下であるか否かを判定する(S3)。改質温度検知器14の検知する改質温度が第2温度以上である時間が第2時間以上継続しており、かつ、原料供給量計測器6の計測する原料供給量が第2流量以下である場合に、制御器15は、燃料電池4の発電量を第1発電量に変更し、発電量低下フラグをOFFにする(S4)。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、改質温度が第2温度以上である時間が第2時間以上継続している場合にS3からS4に移行する。これは、改質温度の一時的な変動による誤検知を防止し、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知するためである。また、原料供給量が第2流量以下である場合に、S3からS4に移行する。仮に発電量を増加させた場合、燃料電池4での消費水素量が増加するため、燃焼器12に供給される可燃性ガスの供給熱量が低下し、改質温度は低下する傾向にある。そこで、制御器15は、原料供給器5を制御し原料供給量を増加させることで改質温度の低下を防ぐ。しかしながら、仮に、実際の原料供給量と原料供給器5が供給可能な原料供給量との差が小さい場合、制御器15は、改質温度低下を防ぐために必要な原料を供給できない可能性がある。その場合、改質温度が再び低下し、生成水素量が低下するため、再度、燃料電池4の発電量を低下させることになり、発電量の増減が繰り返される。本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、原料供給量が、原料供給器5で供給可能な原料供給量に対して余裕度のある第2流量以下である場合に発電量を増加させることで、発電量の増減が繰り返されることを防ぎ、燃料電池4を安定的に発電させることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、改質温度検知器14が検知する改質温度、改質温度が第2温度以上を継続している時間、原料供給量計測器6が計測する原料供給量がすべて判定条件を満たすか否かに基づいて、発電量の増加を判定したが、すべての条件を満たさなくても発電量を増加させるように判定しても良い。例えば、改質温度のみに基づいて判定しても良いし、改質温度といずれかひとつ以上の判定条件とに基づいて判定しても良い。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、改質温度が第2温度以上である時間が第2時間以上継続しており、かつ、原料供給量が第2流量以下である場合に、燃料電池4の発電量を第1発電量に変更することとしたが、必ずしも第1発電量に変更する必要はなく、第1発電量、第2発電量とは異なる第3の発電量に変更するようにしても良い。
また、S1にて、判定条件を満たさない場合は、発電量低下フラグがONであるか否か
を判定する(S5)。発電量低下フラグがONである場合は、S3に移行し、発電量を増加させるか否かの判定を行う。
この改質温度に基づく発電量制御により、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、燃料電池システムに供給される原料ガスの単位体積あたりのガス熱量が小さいことが原因で改質温度が低い場合には、燃料電池4の発電量を低下させ、原料ガスの単位体積あたりのガス熱量が大きくなった場合には、燃料電池4の発電量を増加させることが可能となり、改質器1で生成される水素量、つまり燃料電池4に供給される水素量に適した発電量に制御することで、燃料電池4の発電効率を向上させ、発電を安定的に継続させることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、発電量を第2発電量に低下させるとしたが、改質温度検知器14の検知温度が改質器温度の目標温度となるように燃料電池4の発電量をフィードバック制御するようにしてもよい。
具体的には、改質温度が目標温度より低い場合は、発電量を低下させることで燃料電池4での消費水素量を低減する。これにより、水素生成量の低下に合わせて、消費水素量を低下させ、燃料電池4の発電効率の向上、発電の安定継続を実現することが可能となる。更に、燃焼器12への可燃性ガスの供給熱量を増加させることで、改質温度を上昇させることが可能となる。また、改質温度が上昇した場合は、発電量を増加させることで燃料電池4での消費水素量を増加させる。これにより、水素生成量の増加に合わせて、消費水素量を増加させ、燃料電池4の発電効率の向上、発電の安定継続を実現すると共に、燃焼器12への可燃性ガスの供給熱量を低減させることで、改質温度の過昇を防ぎ、改質温度を目標温度に制御することが可能となる。このように、改質温度が目標温度となるように燃料電池の発電量をフィードバック制御することで、燃料電池の発電効率の向上、発電の安定継続が可能となる。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、改質温度検知器14が検知する改質温度が目標温度よりも第1温度以上低いか否かを判定することとしたが、改質温度検知器の検知温度が予め定められる第3温度以下であるか否かを判定し、燃料電池4の発電量を変更するように制御しても良い。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、改質温度が第2温度以上である時間が第2時間以上継続しており、かつ、原料供給量が第2流量以下である場合に、燃料電池4の発電量を第1発電量に増加させることとしたが、必ずしも発電量を増加させる必要は無い。例えば、燃料電池4の発電が停止するまでは発電量低下モードを継続し、燃料電池4の発電が停止した際に、発電量低下フラグをOFFにするようにしてもよい。
なお、気温を検知する気温検知器をさらに備え、制御器15は、気温検知器が検知する温度に基づいて、第1温度、第2温度、および第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定められた値を補正するようにしても良い。改質器の周囲環境温度が変化すると、「改質器から外部への放熱量」が変化するため、改質温度も影響を受ける。そこで、気温検知器の値に基づいて、第1温度、第2温度、および第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定められた値を補正することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。
なお、制御器15は、改質器1の運転時間が予め設定される第3時間を経過した場合に、第1温度、第2温度、および第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定められた値を補正するようにしてもよい。これにより、改質器1の特性低下により、改質器1の生
成水素量が低下した場合でも、第1温度、第2温度、および第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定められた値を補正することで、原料ガスの単位体積当たりの熱量が改質温度に及ぼす影響をより正しく検知することが可能となる。
なお、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、燃料電池4から排出される燃料ガスであるオフ燃料ガスを燃焼させて改質器1を加熱する燃焼器12を備える構成としたが、原料ガス、ないし燃料ガスを直接燃焼させる構成の燃料電池システムでも、本発明の実施の形態1における燃料電池システムと同様の効果を得ることができる。
以上のように、本発明にかかる燃料電池システムは、改質温度検知器の検知温度が目標温度よりも第1温度以上低くなった場合、燃料電池の発電量を低下させることで、改質器で生成される水素量、つまり燃料電池に供給される水素量に適した発電量に制御することでき、燃料電池システムに供給される原料ガスの単位体積あたりのガス熱量が小さい場合でも、燃料電池の発電を安定的に継続させることが可能となるので、家庭用等で用いられる燃料電池システムに有用である。
1、25 改質器
2、26 変成器
3、27 選択酸化器
4、28 燃料電池
5、29 原料供給器
6 原料供給量計測器
7、33 水供給器
8 酸化剤ガス供給器
9 発電用酸化剤ガス供給器
10 水凝縮器
11 水回収器
12、30 燃焼器
13、34 燃焼空気供給器
14、31 改質温度検知器
15、32 制御器
16 原料ガス供給経路
17 水供給経路
18 酸化剤ガス供給経路
19 燃料ガス供給経路
20 発電用酸化剤ガス供給経路
21 排出燃料ガス経路
22 燃焼空気供給経路
23 排出酸化剤ガス経路
24 凝縮水経路

Claims (13)

  1. 原料ガスと水蒸気との改質反応により水素を含む燃料ガスを生成する改質器と、
    前記改質器から供給される前記燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電する燃料電池と、
    前記改質器に前記原料ガスを供給する原料供給器と、
    前記原料ガス、前記燃料ガス及び前記燃料電池から排出される燃料ガスであるオフ燃料ガスのうちの少なくとも一方の可燃性ガスを燃焼させて前記改質器を加熱する燃焼器と、
    前記改質器の温度を検知する改質温度検知器と、
    前記改質温度検知器の検知温度が予め定められる目標温度となるように前記原料供給器の制御を行う制御器と、
    を備えている燃料電池システムであって、
    前記制御器は、前記改質温度検知器の検知温度が前記目標温度よりも第1温度以上低くなった場合に、前記燃料電池の発電量を低下させる、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御器は、前記燃料電池の発電量が予め定められる第1発電量に維持されている際に、前記改質温度検知器の検知温度が前記目標温度よりも第1温度以上低くなった場合に、前記燃料電池の発電量を低下させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御器は、前記燃料電池の発電量が前記第1発電量になってから予め定められる第1時間以降の前記改質温度検知器の検知温度が前記目標温度よりも第1温度以上低い場合に、前記燃料電池の発電量を低下させる、
    ことを特徴とする請求項1、2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記原料供給器の原料供給量を計測する原料供給量計測器をさらに備え、
    前記制御器は、前記改質温度検知器の検知温度が前記目標温度よりも第1温度以上低く、かつ、前記原料供給量計測器が計測する原料供給量が予め定められる第1供給量以上の場合に、前記燃料電池の発電量を低下させる、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記制御器は、前記燃料電池の発電量が第1発電量で発電を行っている際に、前記改質温度検知器の検知温度が前記目標温度よりも第1温度以上低い場合に、前記燃料電池が前記第1発電量より低い第2発電量で発電するように制御する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記制御器は、前記改質温度検知器の検知温度が、前記目標温度よりも第1温度低い値よりも高い予め定められた第2温度以上である場合に、前記燃料電池の発電量を増加させる、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記制御器は、前記改質温度検知器の検知温度が予め定められる第2時間以上、第2温度以上である場合、前記燃料電池の発電量を増加させる、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記制御器は、前記改質温度検知器の検知温度が予め定められる第2時間以上、第2温度以上であり、かつ、前記原料供給量計測器が計測する原料供給量が予め定められる第2供給量以下の場合に、前記燃料電池の発電量を増加させる、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記制御器は、前記改質温度検知器の検知温度が前記目標温度よりも第1温度以上低くなった場合に、前記改質温度検知器の検知温度が前記目標温度となるように前記燃料電池の発電量をフィードバック制御する、
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  10. 原料ガスと水蒸気との改質反応により水素を含む燃料ガスを生成する改質器と、
    前記改質器から供給される前記燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電する燃料電池と、
    前記改質器に前記原料ガスを供給する原料供給器と、
    前記原料ガス、前記燃料ガス及び前記燃料電池から排出される燃料ガスであるオフ燃料ガスのうちの少なくとも一方の可燃性ガスを燃焼させて前記改質器を加熱する燃焼器と、
    前記改質器の温度を検知する改質温度検知器と、
    前記改質温度検知器の検知温度が予め定められる目標温度となるように前記原料供給器の制御を行う制御器と、
    を備えている燃料電池システムであって、
    前記制御器は、前記改質温度検知器の検知温度が予め定められる第3温度以下である場合に、前記燃料電池の発電量を低下させる、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  11. 気温を検知する気温検知器をさらに備え、
    前記制御器は、前記気温検知器が検知する温度に基づいて、前記第1温度、前記第2温度、および前記第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定められた値を補正する、ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  12. 前記制御器は、前記改質器の運転時間が予め設定される第3時間を経過した場合に、前記第1温度、前記第2温度、および前記第3温度のうちの少なくとも一つの温度の予め定められた値を補正する、
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  13. 前記燃焼器は、前記燃料電池が発電している場合は、前記オフ燃料ガスのみを燃焼させて前記改質器を加熱するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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