JP2014118927A - ガスタービン発電設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】再生可能エネルギを利用した発電設備が連係する電力系統における瞬時電圧低下などの系統事故の発生時にも、安全に運転することができるガスタービン発電設備を提供する。
【解決手段】空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機から導入される圧縮空気と燃料とを混合燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、燃焼器で生成された燃焼ガスにより駆動されるタービンとからなるガスタービンと、ガスタービンにより駆動される発電機と、発電機の電気出力を変換して送電する電力変換器と、ガスタービンの回転数と出力とを予め設定した設定値に制御すると共に、ガスタービン発電設備の担う前記電力系統の負荷が消失した場合に、上昇するガスタービンの回転数が制限値以下となるように、ガスタービンの回転数の設定値を設定する第1制御装置と、電力変換器の出力である送電電力を制御する第2制御装置とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機から導入される圧縮空気と燃料とを混合燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、燃焼器で生成された燃焼ガスにより駆動されるタービンとからなるガスタービンと、ガスタービンにより駆動される発電機と、発電機の電気出力を変換して送電する電力変換器と、ガスタービンの回転数と出力とを予め設定した設定値に制御すると共に、ガスタービン発電設備の担う前記電力系統の負荷が消失した場合に、上昇するガスタービンの回転数が制限値以下となるように、ガスタービンの回転数の設定値を設定する第1制御装置と、電力変換器の出力である送電電力を制御する第2制御装置とを備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ガスタービン発電設備に係り、更に詳しくは、電力系統事故時の電圧低下や周波数変動が生じた場合でも安全に運転を継続可能とするガスタービン発電設備に関する。
近年、風力、太陽光、地熱、バイオマス等の再生可能エネルギを利用した発電設備が注目されている。このような再生可能エネルギを利用した発電設備の多くは、インバータ等の電力変換器を用いて系統と連係している。電力変換器の電力制御は電子的に実施されるため、電力の増減を高速で制御できる。このため、例えば、電力系統の事故発生時に電力変換器が異常を検知すると速やかに送電を停止することができる。したがって、このような発電設備の比率が高まると、短時間の電圧低下が発生した場合であっても、電力系統への供給電力が急減するため、電力系統を不安定化してしまう。
このため、再生可能エネルギを利用した発電設備の多い欧州においては、系統連係の要件として、瞬時電圧低下などの系統擾乱が起きても、一斉に解列を起こさない能力(FRT:Fault Ride Through 対応能力)の義務付けを検討している。
このような背景のもと、高負荷追従性に優れたガスタービン発電設備を併設することで、電力系統の品質を保持することが検討されている。しかし、ガスタービン発電設備は、系統事故時の電圧低下などの異常を検知すると、保護装置が遮断器を動作させて、系統から発電機を切り離すとともに、負荷の喪失による過速度を防止する制御が実行されている。このようなガスタービンとして、過速度回避装置を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
上述したように、従来のガスタービン発電設備においては、FRT対応能力については、検討されていない。しかし、電力系統の電力品質保持の観点からは、再生可能エネルギを利用した発電設備のみならず、ガスタービン発電設備においても、FRT対応能力を備えて運転を継続することが求められる。具体的には、系統電圧が低下あるいは消失した場合でも、系統との連係を一定時間継続して、系統が復旧しなかった場合にのみ解列させる運転が要求され得る。
本発明は、上述した事柄に基づいてなされたものであって、その目的は、再生可能エネルギを利用した発電設備が連係する電力系統における瞬時電圧低下などの系統事故の発生時にも、安全に運転することができるガスタービン発電設備を提供するものである。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、再生可能エネルギを利用した発電設備が連係する電力系統に電力供給を行うガスタービン発電設備であって、空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機から導入される圧縮空気と燃料とを混合燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、前記燃焼器で生成された燃焼ガスにより駆動されるタービンとからなるガスタービンと、前記ガスタービンにより駆動される発電機と、前記発電機の電気出力を変換して送電する電力変換器と、前記ガスタービンの回転数と出力とを予め設定した設定値に制御すると共に、前記ガスタービン発電設備の担う前記電力系統の負荷が消失した場合に、上昇する前記ガスタービンの回転数が制限値以下となるように、前記ガスタービンの回転数の設定値を設定する第1制御装置と、前記電力変換器の出力である送電電力を制御する第2制御装置とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ガスタービン発電設備におけるガスタービンの通常運転時の回転数を上限値から十分に低く設定できるので、再生可能エネルギを利用した発電設備が連係する電力系統における瞬時電圧低下などの系統事故の発生時にも、過速度に到達しないで運転できる。このことにより、翼の損傷や寿命低下を防止し、ガスタービンを安全に運転できる。
以下、本発明のガスタービン発電設備の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明のガスタービン発電設備の第1の実施の形態を示す構成図である。図1において、ガスタービン発電設備10は、大気から吸入した空気を圧縮する圧縮機1と、圧縮機から導入される圧縮空気と燃料とを混合燃焼させて高温高圧の燃焼ガスを生成する燃焼器2と、生成された燃焼ガスにより駆動するタービン3と、タービン3によって駆動される発電機4と、発電機4からの電力を変換する電力変換器5と、ガスタービンを制御する第1制御装置であるガスタービン制御装置6と、電力変換器5を制御する第2制御装置である電力変換器制御装置7とを備えている。
圧縮機1と発電機4はそれぞれタービン3と機械的に連結されている。発電機4の出力は電線を介して電力変換器5と接続されている。電力変換器5からの出力は、電線と遮断器8とを介して再生可能エネルギを利用した発電設備が連係する電力系統100に供給されている。
電力変換器5は、交直変換器(コンバータ)5aと直流コンデンサ5bと直交変換器(インバータ)5cとから構成されている。発電機4が発生した電力は、電力変換器5で電力系統100における周波数と電圧と合致するように変換され、遮断器8を介して電力系統100に供給される。
遮断器8と電力変換器5とを接続する電線上には、電力変換器5の出力電圧と出力電流を計測する第1計測用変圧器11と計測用変流器12とがそれぞれ設けられている。また、電力系統100には、電力系統の周波数や電圧を計測するための第2計測用変圧器13が設けられている。これら第1計測用変圧器11,計測用変流器12、及び第2計測用変圧器13が検出した、電圧変換器5の電圧,電流、及び電力系統100の電圧は、電力変換器制御装置7にそれぞれ入力されている。
また、ガスタービン発電設備10は、燃焼器2へ供給される燃料の流量を調整する燃料流量調整弁9を備えている。燃料流量調整弁9は、ガスタービン制御装置6からの指令信号によりその開度が変更可能であり、燃焼器2に供給される燃料流量が調整されることで、ガスタービン発電設備10の発電出力が調整される。燃料流量調整弁9と燃焼器2とを連結する配管には、燃料流量を計測する流量計20が設けられている。流量計20が検出した燃料流量の信号はタービン制御装置6へ入力されている。
また、タービン3と発電機4とを機械的に連結する回転軸には、発電機4の回転数を検出する回転数計21が設けられている。回転数計21が検出した発電機4の回転数信号は、第1制御装置であるタービン制御装置6と第2制御装置である電力変換器制御装置7とへ入力されている。
ガスタービン制御装置6は、後述する電力変換器制御装置7からガスタービンの出力指令である負荷要求値42と、ガスタービンの回転数指令である回転数要求値43と、送電電力信号26とを入力し、流量計20から燃料流量の信号と、回転数計21から発電機4の回転数信号とをそれぞれ入力している。ガスタービン制御装置6は、これらの入力信号を基に、各種演算を行い、燃料流量調整弁9の開度指令を算出して出力し、燃料流量調整弁9の開度を制御することで、燃焼器2への燃料流量を調整している。この際、後述する過速度御防止の観点から定めた回転数要求値43となるように、発電機4の回転数を制御する。
ガスタービン制御装置6は、例えば、ガスタービン発電設備10の出力制御演算として、負荷要求値42と送電電力信号26との偏差がゼロとなるように燃焼器2への燃料流量を調整する負荷制御部6aと、図示しない保護装置が系統の異常を検知した場合等にガスタービン出力を急速にゼロとなるように制御して、タービン3及び発電機4の過速度を防止する負荷遮断制御部6bとを備えている。
電力変換器制御装置7は、例えば、中央給電指令所(図示せず)からの負荷指令値41(MWD::mega Watt Demand)と、回転数計21から発電機4の回転数信号と、第1計測用変圧器11,計測用変流器12からの電圧変換器5の電圧,電流信号と、第2計測用変圧器13からの電力系統100の電圧と周波数信号とをそれぞれ入力している。電力変換器制御装置7は、これらの入力信号を基に、各種演算を行い、ガスタービン制御装置6へ送電電力信号26と,負荷要求値42と、回転数要求値43とを出力すると共に、電力変換器5のインバータ5cへスイッチ素子のオンオフ信号を出力することで、送電電力の電圧、電流、位相、周波数などの電力制御を行う。
電力変換器制御装置7は、各種演算を行う演算部として、負荷要求指令演算部7aと、変換器制御部7bと、回転数要求指令演算部7cとを備えている。
負荷要求指令演算部7aは、後述する変換器制御部7bで算出した電力変換器5の送電電力信号26と、中央給電指令所からの負荷指令値41との偏差を算出し、ガスタービンの出力を調整してこの偏差をゼロとするために、負荷要求値42をガスタービン制御装置6へ出力する。なお、電力系統100における系統電圧の異常低下等の系統異常を検知した場合には、ガスタービンを負荷遮断制御に移行させるべく、負荷要求値42をゼロとしてガスタービン制御装置6へ出力する。
変換器制御部7bは、入力信号である電圧変換器5の電圧,電流信号から電力変換器5の送電電力信号26を算出すると共に、後述する回転数要求指令演算部7cで設定された回転数で回転する発電機4の出力を基に、適切な送電電力の電圧、位相、周波数などを実現するために、電力変換器5のインバータ5cへの指令信号を算出して出力する。
本実施の形態においては、送電電力の周波数と電圧を電力変換器5で制御するので、発電機4の回転数(タービン回転数と同じ)を電力系統の周波数に依らず任意の値に設定できる。変換器制御部7bは、発電機4の回転数に対応した発電機4の出力を基に、系統電力の周波数に対応した送電電力を生成する指令信号を算出している。
回転数要求指令演算部7cは、上述したように、発電機4の回転数を所定の値に設定すると共に、その設定した回転数要求値43をガスタービン制御装置6へ出力する。ガスタービン制御装置6は、回転数要求値43を受信後、この回転数要求値43の速度一定となる回転数制御を実施する。なお、回転数要求指令演算部7cは、後述する負荷遮断許容回転数等を算出する演算部を備えている。
回転数要求指令演算部7cにおける回転数要求値43の算出の一例について説明する。例えば、電力系統100における系統事故によりガスタービン発電設備10の負荷が消失した場合、ガスタービンの回転数は、瞬時最大速度まで上昇する。この瞬時最大速度が、ガスタービンの仕様から定まる最大許容回転数以下となるように、通常運転時のガスタービンの回転数を設定することができる。
系統事故による負荷消失における瞬時最大速度をガスタービンの最大許容回転数以下とする通常運転時の回転数(以下、負荷遮断許容回転数という)は、例えば、下記の演算式数1から求めることができる。
ここで、Iはガスタービンの慣性モーメント、ωmaxはガスタービンの最大許容回転数、ω1は負荷遮断許容回転数、Pは負荷遮断時のタービン軸出力、Δtは燃料流量調整弁9の応答遅れ時間と燃料流量調整弁9が閉まり始めた時の燃料が配管を通って燃焼器2に供給されるまでの時間の和、Gはタービン入口ガス量、ΔUはタービン熱落差である。
ガスタービンの通常運転時の回転数を、負荷遮断許容回転数ω1に制御することにより、系統事故による負荷消失時においても、瞬時最大速度をガスタービンの最大許容回転数ωmax以下とすることができる。このことにより、ガスタービンを安全に運転できる。
また、回転数要求値43を負荷遮断許容回転数ω1より低く設定しても良い。このように設定すると、ガスタービン制御装置6の負荷遮断制御における燃料流量変化率を緩和することが可能となる。この結果、負荷遮断制御による燃焼器2の異常燃焼や失火の発生を防止できると共に、タービン翼の寿命低下を抑制することができる。
さらに、回転数要求指令演算部7cにおいて、ガスタービン発電設備10の運転条件から発電効率が最大となる発電効率最大回転数を演算する手段と低値選択演算部とを備え、上述した負荷遮断許容回転数と発電効率最大回転数とのいずれか一方の低値をガスタービン制御装置6に回転数要求値43として出力してもよい。このことにより、各負荷領域において最適な回転数で、ガスタービン発電設備10の運転が可能となる。
ガスタービン制御装置6と電力変換器制御装置7とは、ハードウェア構成として、各種の制御プログラムを実行するための演算処理装置(例えば、CPU)(図示せず)と当該制御プログラムをはじめとして各種データを記憶するために記憶装置(例えば、半導体メモリ(ROM、RAM)や、磁気記憶装置(ディスクドライブ)等)(図示せず)と、各種データが入出力される入出力装置(図示せず)を備えている。なお、ガスタービン制御装置6と電力変換器制御装置7とは、それぞれ別体である必要はなく、1つの制御装置で構成してもよい。
次に、上記構成の本発明のガスタービン発電設備の第1の実施の形態の動作を以下に説明する。
まず、再生可能エネルギを利用した発電設備におけるFRT対応の動作について説明する。図2は本発明のガスタービン発電設備の第1の実施の形態が連係する電力系統における発電設備のFRT対応の要否を示す特性図である。
まず、再生可能エネルギを利用した発電設備におけるFRT対応の動作について説明する。図2は本発明のガスタービン発電設備の第1の実施の形態が連係する電力系統における発電設備のFRT対応の要否を示す特性図である。
図2において、縦軸は系統電圧値を、横軸は時刻をそれぞれ示す。太字で示す特性は、FRT対応を要求される系統電圧変化(FRT規制線)であって、系統事故時にこの規制線よりも早く電源電圧が復旧した場合には、発電を継続することを要求される、電圧の時間変化を示すものである。時刻t1は、電力系統100の電圧異常が発生した時刻であって、例えば、落雷等によって電力系統100の一部が短絡し、瞬間的な電圧低下が発生した時刻を示す。時刻t2は、時刻t1に瞬時電圧低下継続時間を加算した時刻を示す。時刻t3は、時刻t2から所定の電圧増加率で増加した系統電圧が定格の電圧値V1に到達する時刻を示す。
図2において、特性線aは、一の系統事故における系統電圧の挙動を示し、特性線bは、他の系統事故における系統電圧の挙動を示している。特性線aにおいては、時刻t2から時刻t3において、FRT規制線より上方に位置している。これは、時刻t2から時刻t3において、系統電圧の復旧がFRT規制線より速やかになされたことを示す。この場合、FRT対応の再生可能エネルギを利用した発電設備は、解列することなく電力系統にとどまることを要求される。
一方、特性線bにおいては、時刻t2経過後も系統電圧が復旧せず、時刻t2から時刻t3において、FRT規制線より下方に位置している。この場合、系統電圧が所定時間内に復旧しないことを示す。この場合には、FRT対応の再生可能エネルギを利用した発電設備は、解列して電力系統から離脱する。
次に、本発明のガスタービン発電設備の第1の実施の形態におけるFRT対応の動作を説明する。
図2に示す時刻t1においては、電力変換器制御装置7が電力系統100の系統電圧の低下を検知し、ガスタービンを負荷遮断制御に移行させるべく負荷要求値42をゼロに設定して、ガスタービン制御装置6へ出力する。
図2に示す時刻t1においては、電力変換器制御装置7が電力系統100の系統電圧の低下を検知し、ガスタービンを負荷遮断制御に移行させるべく負荷要求値42をゼロに設定して、ガスタービン制御装置6へ出力する。
一方、電力変換器制御装置7は、系統と連係中に過電流が発生しないように、電力変換器5に対して位相制御を行う。また、発電機4の周波数が回転数に応じた周波数から逸脱して脱調するのを防止するように、周波数制御を実施する。
図2に示す特性線aのように系統電圧の復旧がFRT規制線より速やかになされた場合、電力変換器制御装置7は、直ちに系統電圧と周波数に応じた負荷要求値42を、ガスタービン制御装置6へ出力して、ガスタービン発電設備10の負荷出力制御に移行でき、電力系統100への送電を直ちに再開することができる。この結果、電力供給復帰の迅速化が図れ、電力系統100の安定化に寄与することができる。
上述した本発明のガスタービン発電設備の第1の実施の形態によれば、ガスタービン発電設備10におけるガスタービンの通常運転時の回転数を上限値から十分に低く設定できるので、再生可能エネルギを利用した発電設備が連係する電力系統100における瞬時電圧低下などの系統事故の発生時にも、過速度に到達しないで運転できる。このことにより、翼の損傷や寿命低下を防止し、ガスタービンを安全に運転できる。
また、上述した本発明のガスタービン発電設備の第1の実施の形態によれば、電力変換器5が電力系統100への供給を制御するので、FRT対応動作における系統事故時の解列を待機している間であっても、発電機4の過電流の発生と、系統への流出を防止できる。また、電力変換器5は周波数制御を行い、タービン回転数に対応した周波数と系統の周波数との偏差を制御するので、ガスタービン発電設備10の脱調を防止することができる。
更に、上述した本発明のガスタービン発電設備の第1の実施の形態によれば、系統事故が短時間で解消して系統連係が持続していた場合、継続的に系統電圧と系統周波数に応じて送電することができる。この結果、電力供給復帰の迅速化が図れ、電力系統100の安定化に寄与することができる。
以下、本発明のガスタービン発電設備の第2の実施の形態を図面を用いて説明する。図3は本発明のガスタービン発電設備の第2の実施の形態を示す構成図である。図3において、図1及び図2に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
本発明のガスタービン発電設備の第2の実施の形態において、ガスタービン制御装置6、電力変換器制御装置7、発電機4、及び電力変換器5の構成は、大略第1の実施の形態と同じであるが、1軸式ガスタービンを2軸式ガスタービンとした点が異なる。
図3において、2軸式ガスタービンでは、タービン3を高圧タービン31と低圧タービン32とで構成している。高圧タービン31は、圧縮機1と一の軸で機械的に連結されている。低圧タービン32は発電機4と他の軸で機械的に連結されている。低圧タービン32は、高圧タービン31から排出される排ガスにより駆動される。
一般に、2軸式ガスタービンの低圧タービンは、1軸構成の1軸式ガスタービンと比較して、慣性モーメントが小さく、負荷遮断制御時に抵抗として働く圧縮機1が同一軸で連結されていないことから、負荷遮断などで発電機負荷が急減した場合、回転数上昇幅が大きくなる。したがって、本実施の形態による負荷遮断時の瞬時最大速度抑制効果は大きい。
上述した本発明のガスタービン発電設備の第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、上述した本発明のガスタービン発電設備の第2の実施の形態によれば、発電機4と同軸の低圧タービン32の回転数を比較的自由に設定できる2軸式ガスタービンであるので、既存の2軸式ガスタービンをFRT動作対応型に改造する場合に、ガスタービンの改造は不要で、電力変換器5の追設、制御用機器と制御ロジックの追加等だけで容易に対応することができる。この結果、より少ないコストで電力系統100の安定化に寄与することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
1 圧縮機
2 燃焼器
3 タービン
4 発電機
5 電力変換器
5a コンバータ
5b 直流コンデンサ
5c インバータ
6 第1制御装置(ガスタービン制御装置)
7 第2制御装置(電力変換器制御装置)
7a 負荷要求指令演算部
7b 変換器制御部
7c 回転数要求指令演算部
8 遮断器
9 燃料流量調整弁
10 ガスタービン発電設備
11 第1計測用変圧器
12 計測用変流器
13 第2計測用変圧器
21 回転数計
26 送電電力信号
31 高圧タービン
32 低圧タービン
42 ガスタービンの出力指令(負荷要求値)
43 ガスタービンの回転数指令(回転数要求値)
100 電力系統
2 燃焼器
3 タービン
4 発電機
5 電力変換器
5a コンバータ
5b 直流コンデンサ
5c インバータ
6 第1制御装置(ガスタービン制御装置)
7 第2制御装置(電力変換器制御装置)
7a 負荷要求指令演算部
7b 変換器制御部
7c 回転数要求指令演算部
8 遮断器
9 燃料流量調整弁
10 ガスタービン発電設備
11 第1計測用変圧器
12 計測用変流器
13 第2計測用変圧器
21 回転数計
26 送電電力信号
31 高圧タービン
32 低圧タービン
42 ガスタービンの出力指令(負荷要求値)
43 ガスタービンの回転数指令(回転数要求値)
100 電力系統
Claims (7)
- 再生可能エネルギを利用した発電設備が連係する電力系統に電力供給を行うガスタービン発電設備であって、
空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機から導入される圧縮空気と燃料とを混合燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、前記燃焼器で生成された燃焼ガスにより駆動されるタービンとからなるガスタービンと、前記ガスタービンにより駆動される発電機と、前記発電機の電気出力を変換して送電する電力変換器と、前記ガスタービンの回転数と出力とを予め設定した設定値に制御すると共に、前記ガスタービン発電設備の担う前記電力系統の負荷が消失した場合に、上昇する前記ガスタービンの回転数が制限値以下となるように、前記ガスタービンの回転数の設定値を設定する第1制御装置と、前記電力変換器の出力である送電電力を制御する第2制御装置とを備えた
ことを特徴とするガスタービン発電設備。 - 請求項1記載のガスタービン発電設備において、
前記燃焼器へ供給する燃料の流量を調整する燃料流量調整弁を備え、
前記第1制御装置は、前記第2制御装置から前記ガスタービンの回転数指令と出力指令とを取込み、これらの指令を前記設定値に設定すると共に、これらの指令から前記燃料流量調整弁の開度指令を算出し出力し、前記燃料流量調整弁の開度を制御することで、前記燃焼器への燃料流量を調整する
ことを特徴とするガスタービン発電設備。 - 請求項1または2記載のガスタービン発電設備において、
前記発電機の回転数を検出する回転数計と、
コンバータと直流コンデンサとインバータとを有する電力変換器と、
前記電力変換器の出力電圧を検出する第1計測用変圧器と、
前記電力変換器の出力電流を検出する計測用変流器と、
前記電力系統の電圧と周波数とを検出する第2計測用変圧器とを備え、
前記第2制御装置は、前記第1計測用変圧器と前記計測用変流器とから前記電力変換器の出力電圧と出力電流とを取込み、前記第2計測用変圧器から前記電力系統の電圧と周波数とを取込み、これらの信号を基に前記ガスタービンの回転数指令と出力指令とを算出し前記第1制御装置へ出力すると共に、前記電力変換器のインバータへ指令信号を出力することで、送電電力の電圧、電流、位相、周波数などの電力制御を行う
ことを特徴とするガスタービン発電設備。 - 請求項3記載のガスタービン発電設備において、
前記第2制御装置は、前記第1制御装置へ出力する前記ガスタービンの出力指令を演算する負荷要求指令演算部と、前記第1制御部へ出力する前記ガスタービンの回転数指令を演算する回転数要求指令演算部と、前記電力変換器の前記インバータへの指令信号を算出して出力する変換器制御部とを備えた
ことを特徴とするガスタービン発電設備。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のガスタービン発電設備において、
前記第1制御装置における前記ガスタービンの回転数の設定値を、前記ガスタービンの回転数の制限値より所定の回転数だけ低く設定した
ことを特徴とするガスタービン発電設備。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のガスタービン発電設備において、
前記ガスタービンが高圧タービンと低圧タービンとを有する2軸式であって、前記低圧タービンと前記発電機とが同一の軸で連結されている
ことを特徴とするガスタービン発電設備。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のガスタービン発電設備において、
前記第1制御装置と前記第2制御装置とが一体化した一の制御装置を構成し、前記一の制御装置が前記ガスタービン発電設備を制御する
ことを特徴とするガスタービン発電設備。
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JP2021503578A (ja) * | 2017-11-20 | 2021-02-12 | マイクロ タービン テクノロジー ベー.フェー. | 熱損失を制限するように設計されたマイクロガスタービン |
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JP2021503578A (ja) * | 2017-11-20 | 2021-02-12 | マイクロ タービン テクノロジー ベー.フェー. | 熱損失を制限するように設計されたマイクロガスタービン |
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