JP2014118416A - ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】、離型性のみならず熱安定性と耐候性に優れるため、高温での成形加工性や、耐候性の求められる建材や車輌用の部材などの用途に適している利用価値が高いポリカーボネート樹脂組成物ならびにそれからなる成形品を提供する。
【解決手段】ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、離型剤(B)0.005〜0.3重量部および紫外線吸収剤(C)0.05〜1重量部を含むポリカーボネート樹脂組成物であって、当該離型剤(B)は、熱重量測定(TGA)で室温(30℃)から昇温速度10℃/分で昇温したとき、280℃における熱重量減少率が3重量%以下であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物、およびそれからなる成形品。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂に特定の離型剤を配合した、熱安定性と耐候性に優れたポリカーボネート樹脂組成物、ならびにそれからなる成形品に関する。
ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性、耐熱性、透明性に優れており、電気/電子、光学、建材、医療、食品、車両等の各分野において幅広く使用されている。例えば、建材用途においては屋外のカーポートの屋根などに採用されている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂は耐候性が充分ではなく、例えば、屋外での使用または蛍光灯照射下での室内使用においては、製品の変色あるいは紫外線照射による劣化に伴った機械的強度の低下によりその使用が著しく制限されていた。
これらの問題を解決するため、従来から、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤やヒンダードアミン系の光安定剤等がポリカーボネート樹脂に配合することが試みられてきた。例えば、特許文献1にはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とポリカーボネート樹脂との組成物の耐候性がよいことが開示されている。最近では、より優れた耐候性が求められることから、例えば、種々の紫外線吸収剤を単独あるいは数種類組み合わせて用いることで、幅広い紫外線領域への耐候性を有したポリカーボネート樹脂などが検討されている。しかしいずれの場合においても、高い成形温度で滞留させる等の熱履歴を加えると色相変化が大きいといった問題点があった。(特許文献2及び特許文献3)。
このような問題を解消すべく、特許文献4では、成形加工時の離型性を改善する目的で特定の離型剤、ならびに特定の紫外線吸収剤及び安定剤を組み合せて使用する方法が提案されている。しかしながら、成形加工時の熱履歴による色相変化は未だ大きく、離型性及び耐候性とのバランスがとれていないといった問題点があった。
特開昭55−7292号公報 特開平09−263694号公報 特許第3298595号公報 WO2005/116138
本発明の課題は、離型性とのバランスを保ちつつ、熱安定性と耐候性に優れたポリカーボネート樹脂組成物、ならびにそれからなる成形品を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、紫外線吸収剤を含むポリカーボネート樹脂に特定の離型剤を配合することで、驚くべきことに熱安定性と耐候性が著しく改良できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、離型剤(B)0.005〜0.3重量部および紫外線吸収剤(C)0.05〜1重量部を含むポリカーボネート樹脂組成物であって、当該離型剤(B)は、熱重量測定(TGA)で室温(30℃)から昇温速度10℃/分で昇温したとき、280℃における熱重量減少率が3重量%以下であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物を提供するものである。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物、ならびにそれからなる成形品は、離型性のみならず熱安定性と耐候性に優れている。そのため、高温での成形加工に適しており、また、耐候性の求められる建材や車輌用の部材などに好適に用いられ、その実用上の利用価値は極めて高い。
ポリカーボネート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。これらは、単独または2種類以上混合して使用される。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は、通常10000〜100000、好ましくは15000〜35000、さらに好ましくは17000〜28000である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。
本発明にて使用される離型剤(B)は、熱重量測定(以下、TGAと略記。)で室温(30℃)から昇温速度10℃/分で昇温したときの280℃における熱重量減少率が3重量%以下であることを要件とする。当該熱重量減少率が3重量%を超えると、熱安定性の低下および/または耐候性の低下の原因となるので、好ましくない。より好ましくは2.5重量%以下である。なお、本発明におけるTGAは、JIS K7120に準じ、熱重量測定装置を用いて、窒素ガス雰囲気中、23℃から600℃までの温度範囲、および10℃/分の昇温速度からなる測定条件の下で実施される。測定により得られた重量減少曲線から、280℃における熱重量減少率を求めることができる。
本発明における離型剤(B)を構成する化合物としては、水酸基を含有する化合物とカルボキシル基を含有する化合物とをエステル化した化合物等が挙げられる。水酸基を含有する化合物としては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールA、ステアリルアルコール、ビスフェノールジヒドロキシプロピルエーテル、トリメチロールエタン、トリメリロールプロパンやジペンタエリスリトールなどが挙げられる。また、カルボシキル基を含有する化合物としては、特に限定されないが、ステアリン酸などの飽和脂肪酸などが挙げられる。これらのうち、高級アルコール脂肪酸エステルおよびペンタエリスリトールと脂肪族カルボン酸とからなる部分エステルまたはフルエステル等が好ましく、これらは1種もしくは2種以上で使用しても良い。
本発明における離型剤(B)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり0.005〜0.3重量部である。配合量が0.005重量部未満では、十分な離型性が認められないので好ましくない。また、0.3重量部を超えると、熱安定性が劣るので好ましくない。より好適な配合量は、0.01〜0.2重量部の範囲である。
本発明にて使用される紫外線吸収剤(C)は、耐候性を付与できるものであれば、特に限定されないが、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系などの各種紫外線吸収剤が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体的な例としては、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ペンチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ジ(1,1−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]などが挙げられる。トリアジン系紫外線吸収剤の具体的な例としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]フェノールなどが挙げられる。また、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の具体的な例としては、2、4―ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。その他には、オキサアニリド骨格を有するN−(2−エチルフェニル)−N´−(2−エトキシフェニル)シュウ酸ジアミドなどが挙げられる。これらの紫外線吸収剤は単独あるいは2種以上、併用して用いてもよい。
これらの中でも、ベンゾトリアゾール系が好ましく、特に、熱成形加工時の蒸散が少なく金型を汚染しにくいことから、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]が好適に使用される。該紫外線吸収剤は市販品として容易に入手可能で、BASF社製Tinuvin329などが挙げられる。
紫外線吸収剤(C)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり0.05〜1重量部である。配合量が0.05重量部未満では、耐候性の改良効果が認められないので好ましくない。また、1重量部を超えると、熱成形加工時の蒸散物によって金型やロールが汚染されやすくなり好ましくない。より好適な配合量は、0.15〜0.5重量部の範囲である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、所望によっては上記以外の公知の各種添加剤、ポリマーなどを添加することができる。例えば、酸化防止剤、蛍光増白剤、着色剤[例えば酸化チタン、カーボンブラック、染料]、充填剤[炭酸カルシウム、クレー、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、ガラスフレーク、カーボン繊維、タルク、マイカ、各種ウィスカー類等]、流動性改良剤、難燃剤[臭素系、リン系、シリコーン系等]、展着剤[エポキシ化大豆油、流動パラフィン等]、さらには他の熱可塑性樹脂や各種耐衝撃改良剤(ポリブタジエン、ポリアクリル酸エステル、エチレン・プロピレン系ゴム等のゴムに、メタアクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル等の化合物をグラフト重合してなるゴム強化樹脂等が例示される。)を必要に応じて添加することができる。
本発明の構成成分(A)、(B)および(C)の配合方法については特に制限はないが、例えば、タンブラー、リボンブレンダー、高速ミキサー等により一括混合した後、混合物を通常の一軸または二軸押出機を用いて溶融混練しペレット化させる方法、あるいは、各々の成分を別々に計量し、複数の供給装置から押出機内へ投入し溶融混合する方法、さらには、(A)に(B)を、および/または(A)に(C)を高濃度に配合し、一旦溶融混合してペレット化しマスターバッチとした後、当該マスターバッチと(A)を、所望の比率により混合することもできる。そして、これらの成分を溶融混合する際の、押出機に投入する位置、押出温度、スクリュー回転数、供給量など、状況に応じて任意の条件が選択され、ペレット化することができる。また、該マスターバッチと(A)とを、所望の比率により乾式混合後、成形加工機に直接投入し、成形品とすることも可能である。本発明の熱安定性、離型性と耐候性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を成形する方法としては、特に制限はなく、公知の射出成形法、押出成形法、射出・圧縮成形法等を用いることができる。
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、実施例中の「%」と「部」はそれぞれ重量基準に基づく。
使用した原材料は以下のとおりである。
ポリカーボネート樹脂:
ビスフェノールAとホスゲンから合成されたポリカーボネート樹脂
(住化スタイロンポリカーボネート社製カリバー200−13、
粘度平均分子量:21500、以下「PC」と略記)
離型剤:
日油社製ニッサンエレクトールWEP−5
ペンタエリスリトールと脂肪族カルボン酸とのエステル
280℃における熱重量減少率:0.6重量%(以下、「MR1」と略記)
理研ビタミン社製リケマールSL−900A
高級アルコール脂肪酸エステル
280℃における熱重量減少率:2.0重量%(以下、「MR2」と略記)
理研ビタミン社製リケスターEW−400
ペンタエリスリトールと脂肪族カルボン酸とのエステル
280℃における熱重量減少率:4.2重量%(以下、「MR3」と略記)
理研ビタミン社製リケマールS−100A
グリセリン脂肪酸エステル
280℃における熱重量減少率:12.5重量%(以下、「MR4」と略記)
紫外線吸収剤:
BASF社製Tinuvin329
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(以下、「UVA」と略記)
着色剤:
ランクセス社製Macrolex VioletB
アントラキノン系染料(以下、「着色剤」と表記)
前述の各種原料を表1および表2に示す配合比率にて、それぞれタンブラーに投入し、10分間乾式混合した後、2軸押出機(日本製鋼所社製TEX30α、軸直径=30mmφ、L/D=41)を用いて、溶融温度280℃にて混錬し、評価用の各種ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
以下、本発明における各種評価項目及び測定方法について説明する。
(離型性)
得られたペレットをそれぞれ120℃×4時間の条件にて事前に乾燥を行った後、射出成形機(日本製鋼所製J100E2P)を用い、シリンダー設定温度280℃、金型温度50℃、冷却時間20秒の条件にて、離型性を評価した。金型には、コップ型の離型抵抗金型(成形品の形状:直径70mm、高さ20mm、厚み4mm)を用いて、カップ型成形品を成形する際の突き出しピンにかかる突き出し荷重を測定し、離型抵抗値(N)を求めた。評価の基準として、離型抵抗値が3000(N)未満の場合を良好(○)、3000(N)以上の場合を不良(×)とした。
(滞留熱安定性)
得られたペレットをそれぞれ120℃×4時間の条件にて事前に乾燥を行った後、射出成形機(日本製鋼所製J100E2P)を用い、シリンダー設定温度360℃の条件にて、滞留熱安定性を評価した。金型には、縦50mm、横50mm、厚み2mmのプレート用金型を用いた。滞留前の1ショット目と15分間滞留後の2ショット目のプレートを用いて、村上色彩技術研究所社製高速カラーアナライザーCMS−35SPにより、L*、a、b値を求めた。ΔE=〔(ΔL*)+(Δa)+(Δb)1/2の式を用いて、照射前後のL*、a、b値から色差ΔEを算出した。評価の基準として、ΔEが2未満の場合を良好(○)、2以上の場合を不良(×)とした。
(耐候性)
得られたペレットをそれぞれ120℃×4時間の条件にて事前に乾燥を行った後、射出成形機(日本製鋼所製J100E2P)を用い、シリンダー設定温度300℃の条件にて平板試験片(縦50mm、横50mm、厚み2mm)を作製した。その後、作製したプレートを、スガ試験機社製スーパーキセノンウエザーメーターSX75により、照射強度150W/m2、ブラックパネル温度63℃、相対湿度50%の条件で750時間照射した。照射後のプレートを用いて、村上色彩技術研究所社製高速カラーアナライザーCMS−35SPにより、YI値を求めた。評価の基準として、ΔYIが12未満の場合を良好(○)、12以上の場合を不良(×)とした。
(総合判定)
離型性、滞留熱安定性および耐候性の評価において、全て合格であるものを良好(○)そうでないものを不良(×)とした。
Figure 2014118416
Figure 2014118416
表1に示すとおり、本発明の構成を満足する場合(実施例1〜6)には、全ての評価項目において十分な性能を有していた。
一方、表2に示すとおり、本発明の構成を満足しない場合(比較例1〜6)には、いずれの場合も何らかの欠点を有していた。
比較例1は、離型剤の配合量が規定量よりも少ない場合で、熱安定性および耐候性は良好であるものの、離型性が劣っていた。
比較例2は、離型剤の配合量が規定量よりも多い場合で、離型性および耐候性は良好であるものの、熱安定性が劣っていた。
比較例3は、TGAで室温(30℃)から昇温速度10℃/分で昇温した場合の280℃における熱重量減少率が3重量%を超える離型剤を用いた場合で、離型性および耐候性は良好であるものの、熱安定性が劣っていた。
比較例4は、TGAで室温(30℃)から昇温速度10℃/分で昇温した場合の280℃における熱重量減少率が3重量%を超える離型剤を用いた場合で、離型性は良好であるものの、熱安定性および耐候性が劣っていた。
比較例5は、紫外線吸収剤の配合量が規定量よりも少ない場合で、離型性および熱安定性は良好であるものの、耐候性が劣っていた。
比較例6は、紫外線吸収剤の配合量が規定量よりも多い場合で、離型性および耐候性は良好であるものの、熱安定性が劣っていた。

Claims (3)

  1. ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、離型剤(B)0.005〜0.3重量部および紫外線吸収剤(C)0.05〜1重量部を含むポリカーボネート樹脂組成物であって、当該離型剤(B)は、熱重量測定(TGA)で室温(30℃)から昇温速度10℃/分で昇温したとき、280℃における熱重量減少率が3重量%以下であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 離型剤(B)がペンタエリスリトールと脂肪族カルボン酸からなる部分エステルまたはフルエステルである請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
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