JP2014117689A - 成膜装置 - Google Patents

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衛 奥本
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Abstract

【課題】静電噴霧型の成膜装置において、装置を大型化させることなく、対象物に付着させる液滴の小径化を図る。
【解決手段】成膜装置(10)は、被膜を形成するガラス基板(100)に対向し、原料液が供給される筒状の噴霧ノズル(21)と、原料液が帯電した液滴となって噴霧ノズル(21)からガラス基板(100)へ噴霧されるように噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間に電圧を印加する電圧印加部(40)とを備えている。上記成膜装置(10)において、原料液がガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧されるように噴霧ノズル(21)を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、静電噴霧によって対象物に被膜を形成する成膜装置に関するものである。
従来、電気流体力学(EHD:Electro Hydrodynamics)により液体を霧化状態で噴霧する静電噴霧装置が知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。静電噴霧装置は、液体が供給される噴霧ノズルと、絶縁電極と、噴霧ノズルと絶縁電極との間に電圧を印加する電圧印加部とを備えている。静電噴霧装置では、電圧印加部によって噴霧ノズルと絶縁電極との間に所定の電圧が印加されると、噴霧ノズル内の液体が分極し、噴霧ノズルの先端の液体に、電圧印加部によって噴霧ノズルに与えられる電位と同極性の電荷が集まる。この電荷により、噴霧ノズルの先端の液体の液面には静電気力が生じ、該静電気力によって該液面が引き伸ばされ、テイラーコーンと称される円錐形状の液面となる。そして、噴霧ノズルの先端の液体の液面に生じた静電気力が、表面張力に打ち勝つことにより、液体が分裂して霧化状態で噴霧される。
近年、上記静電噴霧装置を、例えば、スマートフォン等のタッチパネルの表面に被膜を形成するための成膜装置として用いることが検討されている。このような成膜装置は、絶縁電極が、例えば、ガラス基板等の対象物に取り付けられ、電圧印加部によって膜の材料となる成分を溶解させた原料液が供給される噴霧ノズルと絶縁電極との間に所定の電圧が印加されることによって、液体が対象物の表面へ霧化状態で噴霧される。液体中の溶媒が揮発することにより、残留成分のみが対象物の表面上に定着し、これによって被膜が形成される。
特許第3861901号公報
ところで、一般に、対象物に塗布された膜の耐久性は、膜厚や膜厚の均一性に依存し、図12(A)に示すような膜厚が厚い肉厚部分(X)や、図12(B)に示すような膜が形成されない未形成部分(Y)があると、膜に力が加えられた際に、これらの部分をきっかけとして膜が剥がれ易くなる。他方、図12(C)に示すように、対象物に付着した液滴の径を十分に小さくすると、膜厚が薄くなると共に、被膜の密度が増大し、肉厚部分や未形成部分が形成され難くなる。よって、膜が剥がれ難くなる。そこで、噴霧ノズルと対象物との距離を長くして、原料液中の溶媒を十分に揮発させることによって対象物に付着する液滴の径を小さくすることが考えられるが、成膜装置の大型化を招くという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、静電噴霧型の成膜装置において、装置を大型化させることなく、対象物に付着させる液滴の小径化を図ることを目的とする。
第1の発明は、被膜を形成する対象物(100)に対向し、原料液が供給される筒状の噴霧ノズル(21)と、上記原料液が帯電した液滴となって上記噴霧ノズル(21)から上記対象物(100)へ噴霧されるように上記噴霧ノズル(21)と上記対象物(100)との間に電圧を印加する電圧印加部(40)とを備え、上記対象物(100)に原料液を噴霧することによって該対象物(100)の表面に被膜を形成する静電噴霧型の成膜装置であって、上記噴霧ノズル(21)は、上記原料液を上記対象物(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧するように構成されている。
第1の発明では、噴霧ノズル(21)に原料液を供給し、電圧印加部(40)によって噴霧ノズル(21)と対象物(100)との間に電圧を印加すると、原料液が噴霧ノズル(21)から液滴となって噴霧される。噴霧された液滴は、飛翔中に溶媒が揮発することによって小径化し、対象物(100)の表面上に付着し、付着した液滴状の原料液によって被膜が形成される。
また、第1の発明では、原料液が対象物(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧されることによって、対象物(100)の表面に垂直に噴霧される場合に比べて液滴の飛翔距離が長くなり、液滴の飛翔時間が長くなる。これにより、液滴中の溶媒が、飛翔中に確実に揮発し、液滴が十分に小径化された状態で対象物(100)の表面上に付着することとなる。
第2の発明は、第1の発明において、上記噴霧ノズル(21)と上記対象物(100)との間の該対象物(100)寄りの位置において上記噴霧ノズル(21)の噴霧方向の前側には、上記噴霧ノズル(21)から噴霧される液滴と同極性の電位が与えられた第1電極(50)が設けられている。
ところで、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は同極性に帯電しているため飛翔中に互いに反発する。そのため、上述のように液滴の飛翔距離が長くなると、液滴どうしの反発によって液滴が拡散されて対象物(100)以外に付着するおそれがある。特に、原料液を対象物(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧する場合、噴霧方向の前側に液滴が拡散されるおそれが高い。
これに対し、第2の発明では、噴霧ノズル(21)の噴霧方向の前側に、液滴と同極性の電位が与えられた第1電極(50)が設けられている。そのため、噴霧ノズルから噴霧された液滴は、対象物(100)の表面付近に至ると、第1電極(50)に反発し、それ以上拡がらずに対象物(100)の表面の所望の範囲に付着する。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記噴霧ノズル(21)の側方であって噴霧方向の後側には、該噴霧ノズル(21)から噴霧される液滴と同極性の電位が与えられた第2電極(60)が設けられている。
ところで、液滴が小径化すればするほど、液滴の飛翔軌道は、周囲の電界や空気の流れの影響を受けやすくなる。そのため、液滴を小径化すると、液滴を所望の位置に付着させることができなくなり、膜厚が不均一になるおそれがある。
これに対し、第3の発明では、噴霧ノズル(21)の側方であって噴霧方向の後側に、液滴と同極性の電位が与えられた第2電極(60)が設けられている。そのため、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は、第2電極(60)に反発し、所望の方向に飛翔する。
第4の発明は、第3の発明において、上記噴霧ノズル(21)は、上記対象物(100)に垂直に配置され、先端面(23)が軸心に対して傾斜するように構成されている。
第4の発明では、原料液は、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口から略垂直方向に噴霧される。噴霧ノズル(21)は、対象物(100)に垂直に配置され、先端面(23)が軸心に対して傾斜するように構成されているため、原料液は、対象物(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧されることとなる。
第5の発明は、第4の発明は、上記第2電極(60)は、上記噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側に配置されている。
第6の発明は、第5の発明において、上記第2電極(60)は、上記噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側の少なくとも一部を取り囲むように形成されている。
第5の発明では、第2電極(60)が、噴霧ノズル(21)の軸心に対して傾斜した先端面(23)の裏側に配置されている。また、第6の発明では、第2電極(60)が、噴霧ノズル(21)の軸心に対して傾斜した先端面(23)の裏側の一部を取り囲むように形成されている。そのため、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は、第2電極(60)に反発し、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口から裏側に拡散することなく先端面(23)に略直交する方向に飛翔する。
第7の発明は、第4乃至第6のいずれか1つの発明において、上記原料液は絶縁性液体であり、上記噴霧ノズル(21)は、先鋭部(24)が他の部分よりも下方であって他の部分よりも上記対象物(100)に近い位置に配置されるように設けられている。
ところで、噴霧ノズル(21)の先端面(23)において原料液が濡れ拡がることがあり、その濡れ拡がり具合によってテイラーコーンの形状が変化してしまう。テイラーコーンの形状が変化すると、該テイラーコーンから分裂する液滴の径や噴霧方向が変動し、噴霧状態を所望の状態に制御できないという問題があった。
これに対し、第7の発明では、噴霧ノズル(21)が、先端面(23)が軸心に対して傾斜するように構成されると共に、先鋭部(24)が他の部分よりも下方に位置するように設けられている。そのため、噴霧ノズル(21)に供給された原料液は、重力によって最も下方の先鋭部(24)へ濡れ拡がろうとする。言い換えると、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口まで至った原料液は、下方の先鋭部(24)に向かってのみ濡れ拡がろうとする。一方、噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)は、対象物(100)に最も近い位置に配置されているため、電圧印加部(40)によって形成される電界は、噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に集中する。
ここで、原料液が導電性液体である場合、電圧印加部(40)によって噴霧ノズル(21)と対象物(100)との間に電圧が印加されると、噴霧ノズル(21)内の原料液表面全体に噴霧ノズル(21)の電位と同極性の電荷が現れる。該電荷は、絶縁体である空気に向かって移動し、噴霧ノズル(21)の先端の液面に集まる。該電荷によって噴霧ノズル(21)の先端の液面には静電気力が生じ、該液面は円錐形状に引き伸ばされてテイラーコーン(C)となる。このとき、電荷は、テイラーコーン(C)の先端部に集まるものの、テイラーコーン(C)全体に存在している。そのため、原料液は、噴霧ノズル(21)と共に電極となって電界を形成しつつ、図5(A)に示すように、電界が集中する噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に誘引される。このようにして、原料液が導電性液体である場合、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口まで至った原料液は、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口から先鋭部(24)へ濡れ拡がる。これにより、噴霧ノズル(21)の先端面(23)には、該先端面(23)の開口と先鋭部(24)の原料液が濡れ拡がった部分とを底面とする円錐形状のテイラーコーン(C)が形成される。
これに対し、第7の発明のように、原料液が絶縁性液体である場合、電圧印加部(40)によって噴霧ノズル(21)と対象物(100)との間に電圧が印加されても、噴霧ノズル(21)内の原料液表面には電荷が生じ難く、僅かに噴霧ノズル(21)の電位と同極性の電荷が生じる。微量の電荷は、絶縁体である空気に向かって移動し、噴霧ノズル(21)の先端の液面に集まる。この電荷により、噴霧ノズル(21)の先端の液面には静電気力が生じ、該液面は円錐形状に引き伸ばされてテイラーコーン(C)となる。このとき、微量の電荷は、テイラーコーン(C)の先端部に集中するため、テイラーコーン(C)の基端部には電荷が存在しない。つまり、該基端部は、噴霧ノズル(21)の電位と同極性の電荷が集中するテイラーコーン(C)の先端部と電界が集中する噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)との間を絶縁する絶縁層となる。このように、微量の電荷がテイラーコーン(C)の先端部に集中することにより、テイラーコーン(C)の先端部は、噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に集中する電界から電気的な斥力を受ける。このようにして、原料液が絶縁性液体である場合、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口まで至った原料液は、重力によって下方の先鋭部(24)に濡れ拡がろうとするところ、噴霧ノズル(21)の電位と同極性の電荷が集中するテイラーコーン(C)の先端部が噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に集中する電界に反発することから、先鋭部(24)への濡れ拡がりが抑制され、開口に留まることとなる(図5(B)を参照)。これにより、噴霧ノズル(21)の先端面(23)には、該先端面(23)の開口のみを底面とする円錐形状のテイラーコーンが形成される。
第1の発明によれば、原料液が対象物(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧されるように噴霧ノズル(21)を構成することとしたため、噴霧ノズル(21)と対象物(100)との距離を拡大することなく、噴霧ノズル(21)から噴霧される液滴の飛翔時間を長くすることができる。これにより、液滴中の溶媒が飛翔中に確実に揮発するため、液滴を十分に小径化させた状態で対象物(100)の表面上に付着させることができる。よって、対象物(100)の表面上に形成される被膜の膜厚を薄くすると共に被膜の密度を増大させることができる。従って、装置を大型化させることなく、対象物(100)の表面上に剥がれ難い被膜を形成することができる。
また、第2の発明によれば、噴霧ノズル(21)の噴霧方向の前側に液滴と同極性の電位が与えられた第1電極(50)を設けることとした。そのため、原料液を対象物(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧することによって液滴の飛翔距離が長くなっても、液滴を第1電極(50)に反発させることによって液滴の拡散を抑制することができる。従って、液滴の対象物(100)以外への付着を抑制することができる。
また、第3の発明によれば、噴霧ノズル(21)の側方であって噴霧方向の後側に、液滴と同極性の電位が与えられた第2電極(60)を設けることとした。そのため、液滴を小径化しても、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴を第2電極(60)に反発させることにより、原料液の噴霧方向を確実に制御することができる。
また、第4の発明によれば、噴霧ノズル(21)を、対象物(100)に垂直に配置し、先端面(23)が軸心に対して傾斜するように構成することとした。これにより、原料液を対象物(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧する噴霧ノズル(21)を容易に構成することができる。
また、第5及び第6の発明によれば、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴を第2電極(60)に反発させることにより、原料液の噴霧方向を確実に制御することができる。
第7の発明によれば、原料液を絶縁性液体とし、噴霧ノズル(21)の先端面(23)を軸心に対して傾斜させると共に、先鋭部(24)を最も下方であって対象物(100)に最も近い位置に配置することにより、原料液を重力を利用して噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に導くと共に、該先鋭部(24)に電界を集中させることとしている。これにより、絶縁性液体であるために噴霧ノズル(21)の電位と同極性の電荷が先端部のみに集中して基端部が絶縁層となるテイラーコーン(C)の先端部には、噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に集中する電界との間に電気的な斥力が与えられる。その結果、噴霧ノズル(21)の先端の液面の濡れ拡がりを抑制することができる。つまり、図5(B)に示すように、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口のみを底面とする円錐形状のテイラーコーンを形成することができる。このように原料液の噴霧ノズル(21)の先端面における濡れ拡がりを抑制することができるため、原料液の噴霧中にテイラーコーンの形状を変化させずに一定の形状に維持することができる。よって、テイラーコーンから分裂する液滴の径や噴霧方向を変動させずに安定させることができるため、噴霧状態を所望の状態に制御することができる。
図1は、実施形態1の成膜装置の液供給部及び電圧印加部を除いた概略構成を示す斜視図である。 図2は、実施形態1の成膜装置の概略構成を示す断面図である。 図3は、噴霧ノズルの先端部を拡大して示す側面図である。 図4は、実施形態1の成膜装置の平面図である。 図5(A)及び(B)は、噴霧ノズルの先端面に形成されるテイラーコーンを示す側面図であり、図5(A)は原料液が導電性液体である場合を示し、図5(B)は原料液が絶縁性液体である場合を示す。 図6(A)及び(B)は、噴霧ノズルとガラス基板との間に形成される電界を概念的に示す側面図であり、図6(A)は第1電極及び第2電極を設けない場合を示し、図6(B)は第1電極及び第2電極を設けた場合を示す。 図7は、実施形態2の成膜装置の平面図である。 図8は、実施形態3の成膜装置の平面図である。 図9は、実施形態4の成膜装置の液供給部及び電圧印加部を除いた概略構成を示す斜視図である。 図10は、実施形態4の成膜装置の平面図である。 図11は、実施形態5の成膜装置の概略構成を示す断面図である。 図12(A)〜(C)は、対象物に付着した液滴の様子を示す模式図であり、(A)は肉厚部分が形成される場合を示し、(B)は未形成部分が形成される場合を示し、(C)は液滴の径が十分に小さい場合を示している。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態1〉
本実施形態の成膜装置は、タッチパネルのガラス基板の表面に防汚用の被膜を形成するためのものである。また、本実施形態の成膜装置は、いわゆる静電噴霧法により、揮発性の溶媒に膜の材料となる成分を溶解させた原料液を、対象物であるガラス基板の表面に付着させて被膜を形成する静電噴霧型の成膜装置である。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、ガラス基板(100)は、矩形の平板状に形成され、表面が被膜形成面になっている。ガラス基板(100)は、導電性樹脂等によって矩形の平板状に形成された導電板(101)の上に、表面を上側にして載せられている。導電板(101)は、図示しない搬送台の上に載せられている。搬送台は、図1に示す前後方向及び左右方向に移動するように構成され、ガラス基板(100)が載せられた導電板(101)を前後方向及び左右方向に移動させる。
上記成膜装置(10)は、噴霧部(20)と、液供給部(30)と、電圧印加部(40)とを備えている。
上記噴霧部(20)は、原料液を噴霧するための噴霧ノズル(21)と、該噴霧ノズル(21)を保持するノズルホルダ(22)とを備えている。
噴霧ノズル(21)は、導電性材料(例えば、ステンレス)によって円管状に形成されている。噴霧ノズル(21)は、内径が0.1mm程度で外径が0.3mm程度の細径管によって構成されている。なお、噴霧ノズル(21)は、内径が0.05mm〜0.5mm、外径が0.1mm〜0.8mmであることが好ましい。また、図3に拡大して示すように、噴霧ノズル(21)は、先端面(23)が軸心に対して傾斜するように形成されている。
ノズルホルダ(22)は、導電性材料(例えば、導電性を有する樹脂)によって側面が円筒形状の筺体に形成されている。ノズルホルダ(22)の底部には、その中央に、噴霧ノズル(21)の基端部が接合されている。噴霧ノズル(21)の基端部は、ノズルホルダ(22)の底部を貫通している。また、ノズルホルダ(22)の上部には、後述する液供給部(30)の輸液配管(32)が接続されている。ノズルホルダ(22)は、輸液配管(32)を介して供給された原料液を噴霧ノズル(21)へ導く。
上記液供給部(30)は、原料液を噴霧部(20)に供給するように構成されている。具体的には、液供給部(30)は、タンク(31)と、輸液配管(32)と、ポンプ(33)とを備えている。
タンク(31)は、中空の容器によって構成され、原料液が貯留されている。輸液配管(32)は、一端がタンク(31)の底部に接続され、他端が噴霧部(20)のノズルホルダ(22)の上部に接続されている。ポンプ(33)は、輸液配管(32)に設けられ、タンク(31)から吸引した原料液をノズルホルダ(22)へ向けて吐出する。
上記電圧印加部(40)は、原料液が帯電した液滴となって噴霧ノズル(21)からガラス基板(100)へ噴霧されるように噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間に所定の電圧を印加するように構成されている。具体的には、電圧印加部(40)は、電源(41)と、放電電極(42)と、対向電極(43)とを備えている。
電源(41)は、出力電圧が5kV程度の直流電源である。電源(41)は、正極が放電電極(42)に接続され、負極が接地されている。
放電電極(42)は、上記噴霧ノズル(21)によって構成されている。つまり、噴霧ノズル(21)に電源(41)の正極が接続されている。
対向電極(43)は、接地されて接地電極を構成している。また、対向電極(43)は、ガラス基板(100)が載せられた導電板(101)の下方に配置され、搬送台によって搬送される導電板(101)の下面と接触するように設けられている。ガラス基板(100)を載せた導電板(101)が接地電極である対向電極(43)と接触して導通すると、導電板(101)が対向電極(43)と同電位になる。
このような構成により、放電電極(42)と対向電極(43)との間に電圧が印加されると、噴霧ノズル(21)と、導電板(101)に載ったガラス基板(100)との間に電圧が印加されることとなる。
〈原料液〉
原料液は、絶縁性液体であり、本実施形態では、エトキシ−ノナフルオロブタン(COC)からなる溶媒に、膜の材料となるフッ素系防汚コーティング剤を溶解したものを用いている。本実施形態の原料液は、導電率が、2×10−9S/m程度になっている。
〈噴霧ノズルの配置〉
図1に示すように、本実施形態では、噴霧ノズル(21)は、水平方向に延びるガラス基板(100)の上方において、該ガラス基板(100)の表面に対して垂直に且つ先端面(23)が前方を向くように設けられている。つまり、噴霧ノズル(21)は、鉛直方向に延び、前方斜め下方に向かって開口している。このような構成により、本実施形態では、噴霧ノズル(21)から原料液が前方斜め下方に向かって噴霧される。つまり、噴霧ノズル(21)の噴霧方向は、図2に矢印で示すように、噴霧ノズル(21)の先端面(23)に垂直な方向、即ち、噴霧ノズル(21)の前方斜め下方の方向であってガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向となる。
また、噴霧ノズル(21)を上述のように構成、配置することによって、噴霧ノズル(21)の先端に形成される先鋭部(24)が、噴霧ノズル(21)の他の部分よりも下方、即ち、噴霧ノズル(21)の中で最も下側の位置に配置される。さらに、上記先鋭部(24)は、噴霧ノズル(21)の他の部分よりもガラス基板(100)に近い位置、即ち、ガラス基板(100)との距離が噴霧ノズル(21)の中で最も短くなるように配置される。このような噴霧ノズル(21)の構成及び配置により、原料液が重力によって噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に導かれると共に、電圧印加部(40)によって噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間に形成される電界が、先鋭部(24)に集中することとなる。
〈電極〉
図1、図2及び図4に示すように、上記成膜装置(10)は、第1電極(50)と第2電極(60)とを備えている。
第1電極(50)は、棒状に形成された導電性樹脂製の部材であって、噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間の該ガラス基板(100)寄りの位置において、噴霧ノズル(21)の噴霧方向(図2の矢印を参照)の前側、即ち、先端面(23)が前方を向く噴霧ノズル(21)の前方に設けられている。本実施形態では、第1電極(50)は、図1に示す左右方向に延びる前方制御部(51)と、該前方制御部(51)の両端からそれぞれ後方に向かって延びる2つの側方制御部(52,52)とを有し、平面視においてコ字形状に形成されている。第1電極(50)は、前方制御部(51)が噴霧ノズル(21)の先端面(23)と対向するように設けられている。
第1電極(50)は、電圧印加部(40)の電源(41)の正極に電気的に接続されている(図2を参照)。詳細については後述するが、電源(41)の正極に接続された噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は、正電荷を有している。そのため、第1電極(50)には、噴霧ノズル(21)から噴霧される正電荷を有する液滴と同極性の電位が電源(41)によって与えられることとなる。
一方、第2電極(60)は、棒状に形成された導電性樹脂製の部材であって、噴霧ノズル(21)の先端部の後方に設けられている。本実施形態では、第2電極(60)は、左右方向に延びる前方制御部(61)と、該前方制御部(61)の両端からそれぞれ前方に向かって延びる2つの側方制御部(62,62)とを有し、平面視においてコ字形状に形成されている。第2電極(60)は、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側に、該先端面(23)の裏側を取り囲むように配置されている。
第2電極(60)は、電圧印加部(40)の電源(41)の正極に電気的に接続されている(図2を参照)。そのため、第2電極(60)には、第1電極(50)と同様に、噴霧ノズル(21)から噴霧される正電荷を有する液滴と同極性の電位が電源(41)によって与えられることとなる。
−成膜装置の運転動作−
原料液を噴霧する前に、前工程において被膜形成面である表面が洗浄されたガラス基板(100)を、搬送台によって下方の導電板(101)と共に噴霧ノズル(21)に対向する位置に配置する。そして、液供給部(30)によって原料液を噴霧ノズル(21)へ供給し、電圧印加部(40)によって噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間に電圧を印加して原料液を帯電した液滴にして噴霧する。このようにして噴霧された液滴が、ガラス基板(100)の表面に付着することによって、ガラス基板(100)の表面に被膜が形成される。以下、原料液を噴霧する動作と、ガラス基板(100)の表面の全面に被膜を形成するための動作とについて詳述する。
〈原料液を噴霧する動作〉
先ず、液供給部(30)によって噴霧ノズル(21)に原料液を供給する。具体的には、液供給部(30)のポンプ(33)を起動し、タンク(31)内の原料液をノズルホルダ(22)を介して噴霧ノズル(21)へ供給する。そして、原料液が該噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口に至った状態で、電圧印加部(40)によって噴霧ノズル(21)と対向電極(43)との間に所定の電圧を印加する。ここで、上述のように、ガラス基板(100)を噴霧ノズル(21)に対向する位置に配置すると、導電板(101)が接地電極である対向電極(43)と導通し、導電板(101)が対向電極(43)と同電位になる。よって、噴霧ノズル(21)と対向電極(43)との間に電圧を印加すると、噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間に電圧が印加される。このとき、誘電分極により、ガラス基板(100)の表面には、対向電極(43)の電位と同極性の電荷、即ち、負電荷が現れる。
このようにして噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間に電圧が印可されると、放電電極(42)である噴霧ノズル(21)から負電荷を帯びたガラス基板(100)の表面に向かう電界が形成される。一方、噴霧ノズル(21)内では、原料液表面に僅かに噴霧ノズル(21)に与えられる電位と同極性の電荷、即ち、正電荷が生じる。この微量の電荷は、絶縁体である空気に向かって移動し、噴霧ノズル(21)の先端の液面に集まる。この正電荷により、噴霧ノズル(21)の開口の液面にはガラス基板(100)へ向かう方向に静電気力が生じ、噴霧ノズル(21)の開口の液面は、上記静電気力によってガラス基板(100)に向かって引き伸ばされ、テイラーコーン(C)と称される円錐形状の液面が形成される(図5(B)を参照)。そして、噴霧ノズル(21)の開口の液面に生じる静電気力が、表面張力に打ち勝つことにより、原料液が概ね数μmから100μm程度の大きさの液滴に分裂し、図2に示すように、ガラス基板(100)に向かって飛翔する。
〈ガラス基板の全面に被膜を形成するための動作〉
成膜装置(10)では、ガラス基板(100)を載せた導電板(101)が、搬送台によって図1に示す前後方向、左右方向に交互に移動する。本実施形態では、ガラス基板(100)の右前の隅角部から原料液を付着させるため、ガラス基板(100)を、前方、右方、後方、右方のように前後方向、左右方向に交互に移動させ、この移動するガラス基板(100)に対して、噴霧部(20)が原料液を噴霧する。その結果、矩形状のガラス基板(100)の表面全体に原料液が付着し、ガラス基板(100)の表面全体に防汚用の被膜が形成される。このようにして被膜を形成したガラス基板(100)を加熱することにより、被膜がガラス基板(100)に定着することとなる。
−テイラーコーンの形状について−
本実施形態では、原料液の噴霧動作中、噴霧ノズル(21)の先端面(23)において、該先端面(23)の開口のみを底面とする円錐形状のテイラーコーン(C)が形成され、このテイラーコーン(C)の形状が変化することなく一定の形状に維持される。以下、その理由について詳述する。
上述のように、噴霧ノズル(21)は、図3に示すように、先端面(23)が軸心に対して傾斜するように構成されると共に、先鋭部(24)が他の部分よりも下方に位置するように設けられている。そのため、噴霧ノズル(21)に供給された原料液は、重力によって最も下方の先鋭部(24)へ濡れ拡がろうとする。言い換えると、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口まで至った原料液は、下方の先鋭部(24)に向かってのみ濡れ拡がろうとする。一方、噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)は、ガラス基板(100)に最も近い位置に配置されているため、電圧印加部(40)によって形成される電界は、噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に集中する。
ここで、原料液が導電性液体である場合、電圧印加部(40)によって噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間に電圧が印加されると、噴霧ノズル(21)内の原料液表面全体に噴霧ノズル(21)の電位と同極性の正電荷が現れる。該正電荷は、絶縁体である空気に向かって移動し、噴霧ノズル(21)の先端の液面に集まる。該正電荷によって噴霧ノズル(21)の先端の液面には静電気力が生じ、該液面は円錐形状に引き伸ばされてテイラーコーン(C)となる。このとき、正電荷は、テイラーコーン(C)の先端部に集まるものの、テイラーコーン(C)全体に存在している。そのため、原料液は、噴霧ノズル(21)と共に電極となって電界を形成しつつ、図5(A)に示すように、電界が集中する噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に誘引される。このようにして、原料液が導電性液体である場合、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口まで至った原料液は、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口から先鋭部(24)へ濡れ拡がる。これにより、噴霧ノズル(21)の先端面(23)には、該先端面(23)の開口と先鋭部(24)の原料液が濡れ拡がった部分とを底面とする円錐形状のテイラーコーン(C)が形成される。
これに対し、本実施形態のように、原料液が絶縁性液体である場合、電圧印加部(40)によって噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間に電圧が印加されても、噴霧ノズル(21)内の原料液表面には電荷が生じ難く、僅かに噴霧ノズル(21)の電位と同極性の正電荷が生じる。微量の正電荷は、絶縁体である空気に向かって移動し、噴霧ノズル(21)の先端の液面に集まる。この正電荷により、噴霧ノズル(21)の先端の液面には静電気力が生じ、該液面は円錐形状に引き伸ばされてテイラーコーン(C)となる。このとき、微量の正電荷は、テイラーコーン(C)の先端部に集中するため、テイラーコーン(C)の基端部には正電荷が存在しない。つまり、該基端部は、噴霧ノズル(21)の電位と同極性の正電荷が集中するテイラーコーン(C)の先端部と電界が集中する噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)との間を絶縁する絶縁層となる。このように、微量の正電荷がテイラーコーン(C)の先端部に集中することにより、テイラーコーン(C)の先端部は、噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に集中する電界から電気的な斥力を受ける。このようにして、原料液が絶縁性液体である場合、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口まで至った原料液は、重力によって下方の先鋭部(24)に濡れ拡がろうとするところ、噴霧ノズル(21)の電位と同極性の電荷が集中するテイラーコーン(C)の先端部が噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に集中する電界に反発することから、先鋭部(24)への濡れ拡がりが抑制され、開口に留まることとなる(図5(B)を参照)。これにより、噴霧ノズル(21)の先端面(23)には、該先端面(23)の開口のみを底面とする円錐形状のテイラーコーン(C)が形成される。
このようにして、原料液が絶縁性液体である場合、原料液の噴霧動作中に原料液が噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口から周囲に濡れ拡がることなくテイラーコーン(C)が形成される。そのため、テイラーコーン(C)の形状は、原料液の噴霧動作中に変化せず、一定の形状に維持される。よって、テイラーコーン(C)から分裂する液滴の径や噴霧方向が変動せず、噴霧状態が一定になる。
−液滴の小径化について−
本実施形態の成膜装置(10)では、液滴が十分に小径化された状態で、ガラス基板(100)に付着する。以下、その理由について詳述する。
上述のように、噴霧ノズル(21)は、対象物であるガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向に原料液を噴霧するように構成されている。このように噴霧ノズル(21)を構成することにより、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は、放物線を描くように飛翔してガラス基板(100)の表面に付着することとなる。よって、このような構成によれば、噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との距離を拡大することなく、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴の飛翔距離を長くすることができる。その結果、原料液をガラス基板(100)の表面に対して垂直に噴霧した場合に比べて、液滴の飛翔時間が各段に長くなり、液滴中の溶媒が飛翔中に確実に揮発する。よって、液滴が十分に小径化された状態でガラス基板(100)の表面上に付着することとなる。
−電極が電界に及ぼす作用−
上述のように、本実施形態の成膜装置(10)には、第1電極(50)及び第2電極(60)が設けられている。この第1電極(50)及び第2電極(60)を設けることにより、噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との間に形成される電界が変化する。以下、電界の変化について図6(A)及び(B)を用いて詳述する。なお、図6(B)では、第1電極(50)及び第2電極(60)の側方制御部(52,62)の図示を省略している。
図6(A)に示すように、第1電極(50)及び第2電極(60)を設けない場合、電気力線は、放電電極(42)である噴霧ノズル(21)の表面から垂直な方向に延出し、負電荷を帯びたガラス基板(100)の表面に対して垂直な線となるように湾曲し、該ガラス基板(100)の表面に至る。
一方、図6(B)に示すように、第1電極(50)及び第2電極(60)を設けた場合、放電電極(42)である噴霧ノズル(21)の表面だけでなく、電源(41)の正極に接続された2つの電極(50,60)の表面のそれぞれから垂直な方向に電気力線が延出する。この2つの電極(50,60)の表面から延出する電気力線によって、噴霧ノズル(21)の表面から延出する電気力線が変化する。
具体的には、第2電極(60)の表面からは電気力線が垂直な方向に延出し、負電荷を帯びたガラス基板(100)の表面に対して垂直な線となるように湾曲して該ガラス基板(100)の表面に至る。そのため、第2電極(60)が設けられた噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側では、噴霧ノズル(21)の表面から延出する電気力線が、第2電極(60)の表面から延出する電気力線と打ち消し合う。その結果、噴霧ノズル(21)の表面から左右側方及び後方に延出する電気力線の数が、第2電極(60)を設けない場合に比べて減少する。一方、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の前側では、第2電極(60)によって、噴霧ノズル(21)の先端面(23)から前側に延出する電気力線の数が増大する。
また、第1電極(50)の表面からは電気力線が垂直な方向に延出し、負電荷を帯びたガラス基板(100)の表面に対して垂直な線となるように湾曲して該ガラス基板(100)の表面に至る。そのため、水平方向において第1電極(50)と噴霧ノズル(21)との中間地点では、噴霧ノズル(21)の表面から延出する電気力線と上記第1電極(50)の表面から延出する電気力線とが反発し合う。その結果、噴霧ノズル(21)の表面から延出してガラス基板(100)の表面に至る電気力線のガラス基板(100)の表面における分布範囲が、所定の範囲、即ち、第1電極(50)の前方制御部(51)よりも後方であって2つの側方制御部(51,51)の間の範囲に限られ、第1電極(50)を設けない場合に比べて狭くなる。
−電極が液滴に及ぼす作用−
本実施形態の成膜装置(10)では、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側に設けられて電源(41)の正極と導通する第2電極(60)により、液滴の噴霧方向が所望の方向に制御される。また、噴霧ノズル(21)の噴霧方向の前側に設けられて電源(41)の正極と導通する第1電極(50)により、液滴の拡散が抑制される。以下、第1電極(50)及び第2電極(60)が液滴に及ぼす作用について詳述する。
〈第2電極が液滴に及ぼす作用〉
噴霧ノズル(21)から噴霧される液滴は、正電荷を有している。そのため、正電荷を有する液滴と、電源(41)の正極と導通する第2電極(60)との間には、電気的な斥力が作用する。つまり、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴には、第2電極(60)から遠ざかる方向へ静電気力が作用する。これにより、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は、第2電極(60)の側方制御部(62,62)に反発することで左右方向への飛散が抑制されると共に、前方制御部(61)に反発することで後方への飛散が抑制される。そして、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は、第2電極(60)によって数が増大した噴霧ノズル(21)の先端面(23)から前側に延出する電気力線(図6(B)参照)に沿って、前方斜め下方に誘導される。つまり、このようにして、液滴の噴霧方向が、所望の方向、即ち、先端面(23)に垂直な方向に延出する電気力線に沿う方向(前方斜め下方)に制御される。
〈第1電極が液滴に及ぼす作用〉
噴霧ノズル(21)から噴霧される液滴は、正電荷を有している。そのため、正電荷を有する液滴と、電源(41)の正極と導通する第1電極(50)との間には、電気的な斥力が作用する。つまり、噴霧ノズル(21)から噴霧されてガラス基板(100)の表面付近に到達した液滴には、第1電極(50)から遠ざかる方向へ静電気力が作用する。これにより、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は、第1電極(50)の前方制御部(51)に反発することで前方への飛散が抑制されると共に、2つの側方制御部(52,52)に反発することで左右への飛散が抑制される。言い換えると、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は、第1電極(50)の表面から延出する電気力線に反発してガラス基板(100)の表面の所定の範囲内に至った噴霧ノズル(21)から延出する電気力線(図6(B)参照)に沿って、ガラス基板(100)の表面における所望の範囲、即ち、第1電極(50)の前方制御部(51)よりも後方であって2つの側方制御部(51,51)の間の範囲内へ誘導される。つまり、このようにして、液滴の噴霧範囲が所望の範囲に収まるため、液滴の拡散が抑制される。
−実施形態1の効果−
本実施形態1によれば、原料液がガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧されるように噴霧ノズル(21)を構成することとしたため、噴霧ノズル(21)とガラス基板(100)との距離を拡大することなく、噴霧ノズル(21)から噴霧される液滴の飛翔時間を長くすることができる。これにより、液滴中の溶媒が飛翔中に確実に揮発するため、液滴を十分に小径化させた状態でガラス基板(100)の表面上に付着させることができる。よって、ガラス基板(100)の表面上に形成される被膜の膜厚を薄くすると共に被膜の密度を増大させることができる。従って、成膜装置(10)を大型化させることなく、ガラス基板(100)の表面上に剥がれ難い被膜を形成することができる。
ところで、液滴は同極性に帯電しているため飛翔中に互いに反発する。そのため、上述のように液滴の飛翔距離が長くなると、液滴どうしの反発によって液滴が拡散されてガラス基板(100)以外に付着するおそれがある。特に、原料液をガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧する場合、噴霧方向の前側に液滴が拡散されるおそれが高い。
これに対し、本実施形態1では、噴霧ノズル(21)の噴霧方向の前側に液滴と同極性の電位が与えられた第1電極(50)を設けることとした。そのため、原料液をガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧することによって液滴の飛翔距離が長くなっても、液滴を第1電極(50)に反発させることによって液滴の拡散を抑制することができる。従って、液滴のガラス基板(100)以外への付着を抑制することができる。
ところで、液滴が小径化すればするほど、液滴の飛翔軌道は、周囲の電界や空気の流れの影響を受けやすくなる。そのため、液滴を小径化すると、液滴を所望の位置に付着させることができなくなり、膜厚が不均一になるおそれがある。
これに対し、本実施形態1では、噴霧ノズル(21)の側方であって噴霧方向の後側に、液滴と同極性の電位が与えられた第2電極(60)を設けることとした。そのため、液滴を小径化しても、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴を第2電極(60)に反発させることにより、原料液の噴霧方向を確実に制御することができる。
また、本実施形態1では、噴霧ノズル(21)を、対象物であるガラス基板(100)に垂直に配置し、先端面(23)が軸心に対して傾斜するように構成することとした。これにより、原料液をガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧する噴霧ノズル(21)を容易に構成することができる。
また、本実施形態1では、第2電極(60)を、噴霧ノズル(21)の軸心に対して傾斜した先端面(23)の裏側に配置し、噴霧ノズル(21)の軸心に対して傾斜した先端面(23)の裏側の一部を取り囲むように形成することとした。そのため、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴を、第2電極(60)に反発させることによって、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口から裏側に拡散させることなく、先端面(23)に略直交する方向に飛翔させることができる。つまり、原料液の噴霧方向を所望の方向に確実に制御することができる。
ところで、噴霧ノズル(21)の先端面(23)において原料液が濡れ拡がることがあり、その濡れ拡がり具合によってテイラーコーン(C)の形状が変化してしまう。テイラーコーン(C)の形状が変化すると、該テイラーコーン(C)から分裂する液滴の径や噴霧方向が変動し、噴霧状態を所望の状態に制御できないという問題がある。
これに対し、本実施形態1では、原料液を絶縁性液体とし、噴霧ノズル(21)の先端面(23)を軸心に対して傾斜させると共に、先鋭部(24)を最も下方であってガラス基板(100)に最も近い位置に配置することにより、原料液を重力を利用して噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に導くと共に、該先鋭部(24)に電界を集中させることとしている。これにより、絶縁性液体であるために噴霧ノズル(21)の電位と同極性の正電荷が先端部のみに集中して基端部が絶縁層となるテイラーコーン(C)の先端部には、噴霧ノズル(21)の先鋭部(24)に集中する電界との間に電気的な斥力が与えられる。その結果、噴霧ノズル(21)の先端の液面の濡れ拡がりを抑制することができる。つまり、図5(B)に示すように、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の開口のみを底面とする円錐形状のテイラーコーン(C)を形成することができる。このように原料液の噴霧ノズル(21)の先端面における濡れ拡がりを抑制することができるため、原料液の噴霧中にテイラーコーン(C)の形状を変化させずに一定の形状に維持することができる。よって、テイラーコーン(C)から分裂する液滴の径や噴霧方向を変動させずに安定させることができるため、噴霧状態を所望の状態に制御することができる。
〈発明の実施形態2〉
実施形態2は、実施形態1の第1電極(50)及び第2電極(60)の形状を変更したものである。具体的には、図7に示すように、第1電極(50)の前方制御部(51)と2つの側方制御部(52,52)とが一体に構成され、平面視において半円弧形状に形成されている。同様に、第2電極(60)の前方制御部(61)と2つの側方制御部(62,62)とが一体に構成され、平面視において半円弧形状に形成されている。その他の構成は実施形態1と同様であり、このような形態であっても実施形態1と同様の効果を奏することができる。
〈発明の実施形態3〉
実施形態3は、実施形態1の第1電極(50)及び第2電極(60)の形状を変更したものである。具体的には、図8に示すように、第1電極(50)の前方制御部(51)と2つの側方制御部(52,52)とが一体に構成され、平面視においてV字形状に形成されている。同様に、第2電極(60)の前方制御部(61)と2つの側方制御部(62,62)とが一体に構成され、平面視においてV字形状に形成されている。その他の構成は実施形態1と同様であり、このような形態であっても実施形態1と同様の効果を奏することができる。
〈発明の実施形態4〉
実施形態4は、図9及び図10に示すように、実施形態1の噴霧部(20)を、4つの噴霧ノズル(21)と、4つのノズルホルダ(22)と、1つのヘッダ部材(25)とによって構成することとしたものである。
ヘッダ部材(25)は、断面が矩形で且つ両端が閉塞された管状に形成されている。ヘッダ部材(25)は、ガラス基板(100)に対応して左右方向に長く形成されている。ヘッダ部材(25)の底部に、4つのノズルホルダ(22)がそれぞれ取り付けられ、4つのノズルホルダ(22)は、ヘッダ部材(25)の長手方向に略等間隔に配置されている。図示を省略するが、ヘッダ部材(25)の上部には、実施形態1においてノズルホルダ(22)の上部に接続されていた輸液配管(32)が接続されている。
また、実施形態4では、第1電極(50)は、前方制御部(51)がガラス基板(100)に対応して左右方向に長く形成され、前方制御部(51)が4つの噴霧ノズル(21)の先端面(23)と対向するように設けられている。同様に、第2電極(60)は、前方制御部(61)がガラス基板(100)に対応して左右方向に長く形成され、4つの噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側に、該4つの噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側を一体的に取り囲むように配置されている。その他の構成及び動作は実施形態1と同様である。
以上のような実施形態4の成膜装置(10)によっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、実施形態4において、第1電極(50)及び第2電極(60)を、各噴霧ノズル(21)に1つずつ対応するように設けることとしてもよい。
ところで、左右方向に噴霧ノズル(21)が並ぶ場合、噴霧ノズル(21)から噴霧された液滴は、左右の噴霧ノズル(21)に反発することで左右方向への飛散が抑制される。そのため、上述のように、第1電極(50)及び第2電極(60)を、各噴霧ノズル(21)に1つずつ対応するように設ける場合、左右両側に噴霧ノズル(21)が配置されている噴霧ノズル(21)に対応する第1電極(50)及び第2電極(60)には、側方制御部(52,62)を設けなくてよい。一方、左端の噴霧ノズル(21)に対応する第1電極(50)及び第2電極(60)には、液滴の左方向への飛散を抑制するため、左側の側方制御部(52,62)を設けるが、左側の側方制御部(52,62)は設けなくてよい。また、右端の噴霧ノズル(21)に対応する第1電極(50)及び第2電極(60)には、液滴の右方向への飛散を抑制するため、右側の側方制御部(52,62)を設けるが、左側の側方制御部(52,62)は設けなくてよい。
〈発明の実施形態5〉
実施形態5は、実施形態1の噴霧ノズル(21)の形状及び配置を変更したものである。具体的には、図11に示すように、噴霧ノズル(21)は、先端面(23)が軸心に対して略垂直な円筒形状に形成されている。円筒形状の噴霧ノズル(21)は、軸心がガラス基板(100)の表面に対して傾斜するように配置されている。
上記実施形態1〜4では、先端面(23)が軸心に対して傾斜した噴霧ノズル(21)をガラス基板(100)に対して垂直にすることで、液滴がガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧されるようにしていたが、実施形態5のように構成及び配置することによっても、噴霧ノズル(21)から液滴がガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧されることとなる。
〈その他の実施形態〉
上記各実施形態では、第2電極(60)は、噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側に設けられていたが、配置位置はこれに限られない。第2電極(60)の配置位置は、液滴の噴霧方向を、ガラス基板(100)の表面に対して傾斜した所望の方向に制御可能な位置であればよい。
また、上記各実施形態において、第1電極(50)及び第2電極(60)を前方制御部(51,61)のみによって構成することとしてもよい。また、逆に、第1電極(50)及び第2電極(60)のそれぞれを環状に形成することとしてもよい。
また、上記実施形態5では、先端面(23)が軸心に対して略垂直な円筒形状の噴霧ノズル(21)を、軸心がガラス基板(100)の表面に対して傾斜するように配置していたが、先端面(23)が軸心に対して傾斜した実施形態1〜4の噴霧ノズル(21)を、ガラス基板(100)の表面に対して斜めに配置して、噴霧ノズル(21)から液滴をガラス基板(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧させることとしてももちろんよい。
上記各実施形態において、絶縁性液体である原料液として、導電率が、2×10−9S/m程度のものを用いていたが、原料液はこのようなものに限られない。原料液は、導電率が10−9S/m以下の絶縁性液体であればよい。
上記各実施形態において、上記被膜は、汚れ防止膜に限られず、紫外線除去膜などであってもよい。
上記各実施形態において、上記被膜が形成される対象物は、ガラス基板に限られない。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、静電噴霧によって対象物に被膜を形成する成膜装置について有用である。
10 成膜装置
21 噴霧ノズル
23 先端面
24 先鋭部
50 第1電極
60 第2電極
100 ガラス基板(対象物)

Claims (7)

  1. 被膜を形成する対象物(100)に対向し、原料液が供給される筒状の噴霧ノズル(21)と、
    上記原料液が帯電した液滴となって上記噴霧ノズル(21)から上記対象物(100)へ噴霧されるように上記噴霧ノズル(21)と上記対象物(100)との間に電圧を印加する電圧印加部(40)とを備え、
    上記対象物(100)に原料液を噴霧することによって該対象物(100)の表面に被膜を形成する静電噴霧型の成膜装置であって、
    上記噴霧ノズル(21)は、上記原料液を上記対象物(100)の表面に対して傾斜した方向に噴霧するように構成されている
    ことを特徴とする静電噴霧型の成膜装置。
  2. 請求項1において、
    上記噴霧ノズル(21)と上記対象物(100)との間の該対象物(100)寄りの位置において上記噴霧ノズル(21)の噴霧方向の前側には、上記噴霧ノズル(21)から噴霧される液滴と同極性の電位が与えられた第1電極(50)が設けられている
    ことを特徴とする静電噴霧型の成膜装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記噴霧ノズル(21)の側方であって噴霧方向の後側には、該噴霧ノズル(21)から噴霧される液滴と同極性の電位が与えられた第2電極(60)が設けられている
    ことを特徴とする静電噴霧型の成膜装置。
  4. 請求項3において、
    上記噴霧ノズル(21)は、上記対象物(100)に垂直に配置され、先端面(23)が軸心に対して傾斜するように構成されている
    ことを特徴とする静電噴霧型の成膜装置。
  5. 請求項4において、
    上記第2電極(60)は、上記噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側に配置されている
    ことを特徴とする静電噴霧型の成膜装置。
  6. 請求項5において、
    上記第2電極(60)は、上記噴霧ノズル(21)の先端面(23)の裏側の少なくとも一部を取り囲むように形成されている
    ことを特徴とする静電噴霧型の成膜装置。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1つにおいて、
    上記原料液は絶縁性液体であり、
    上記噴霧ノズル(21)は、先鋭部(24)が他の部分よりも下方であって他の部分よりも上記対象物(100)に近い位置に配置されるように設けられている
    ことを特徴とする静電噴霧型の成膜装置。
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WO2020080347A1 (ja) * 2018-10-17 2020-04-23 住友化学株式会社 静電噴霧装置

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