JP2014117631A - 光触媒構造体、浄化ユニットおよび浄化装置 - Google Patents

光触媒構造体、浄化ユニットおよび浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光触媒反応を効率良く進行させることが可能な光触媒構造体、浄化ユニットおよび浄化装置を提供する。
【解決手段】浄化ユニット100は、光を出射する半導体レーザと、半導体レーザから出射された光が照射されることにより光触媒反応を起こす浄化板11〜14と、を備える。浄化板11〜14は、基板と、光触媒層と、を有し、光触媒層は、光触媒材料が島状に形成されることにより構成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、所定波長の光が照射されることにより光触媒反応を起こす光触媒構造体、この光触媒構造体を用いて空気中に含まれる浄化対象物質を浄化する浄化ユニットおよび浄化装置に関するものである。
近年、光触媒活性物質を含む光触媒構造体を用いて、大気浄化、脱臭、浄水、抗菌、防汚、水分解を行う光触媒装置の開発が進められている。光触媒構造体は、所定波長の光が照射されることにより膜面で酸化還元反応(光触媒反応)を起こし、膜面に付着した物質を浄化する。この種の光触媒構造体は、一般に、基板上に、酸化チタン(TiO)等からなる光触媒膜が積層されることにより生成される(特許文献1)。
特許第3809347号公報
上記光触媒構造体では、光源から出射される光を光触媒膜に照射させて、取り込まれた空気に含まれる浄化対象物質を光触媒膜で浄化する。このとき、光触媒膜において光触媒反応が効率良く進行することが望まれている。
本発明は、この点に鑑みてなされたものであり、光触媒反応を効率良く進行させることが可能な光触媒構造体、浄化ユニットおよび浄化装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、光触媒構造体に関する。この態様に係る光触媒構造体は、基板と、光触媒層とを備える。前記光触媒層は、光触媒材料が島状に形成されることにより構成されている。
この態様に係る光触媒構造体によれば、光触媒材料が島状に形成されているため、光触媒の表面積が増加する。このため、浄化対象物質と光触媒との接触機会が増加し、光触媒反応が起こり易くなる。また、島状に形成された光触媒材料の間の隙間を光が通過可能となっているため、複数の光触媒構造体が互いに向き合うように配置されるような場合に、一の光触媒構造体を透過した光が他の光触媒構造体に導かれ易くなり、他の光触媒構造体における光触媒反応を促進させることができる。
本発明の第2の態様は、光触媒反応により空気を浄化する浄化ユニットに関する。この態様に係る浄化ユニットは、光を出射する光源と、前記光源から出射された光が照射されることにより前記光触媒反応を起こす光触媒構造体と、を備える。前記光触媒構造体は、基板と、光触媒層と、を有し、前記光触媒層は、光触媒材料が島状に形成されることにより構成されている。
この態様に係る浄化ユニットによれば、上記第1の態様に係る光触媒構造体と同様の効果が奏され得る。
本発明の第3の態様は、浄化装置に関する。この態様に係る浄化装置は、第2の態様に
係る浄化ユニットと、前記光源を駆動する駆動回路と、を備える。前記光源は、可視光の波長帯域のレーザ光を出射し、前記駆動回路は、前記光源を所定の間隔でパルス発光させる。
この態様に係る浄化装置によれば、上記第1の態様に係る光触媒構造体と同様の効果が奏され得る。加えて、この態様に係る浄化装置によれば、光源が所定の間隔でパルス発光されるため、光源が一定強度で浄化板に照射される場合に比べて浄化効率を高めることができる。
本発明によれば、光触媒反応を効率良く進行させることが可能な光触媒構造体、浄化ユニットおよび浄化装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
実施例に係る浄化板の構成を示す図である。 実施例と比較例に係る浄化板の構成と、浄化能力の検証例を示す図である。 実施例に係る浄化板を用いて行った検証例について説明する図である。 実施例に係る浄化板の変更例を示す図である。 実施例に係る浄化板の基板の変更例を示す図である。 実施例に係る浄化ユニットの構成を示す分解斜視図である。 実施例に係る浄化ユニットに用いられる光源部の構成を示す図である。 実施例に係る浄化ユニット内の構成を示す斜視図である。 実施例に係る浄化ユニット内の光の進み方を示す図である。 実施例に係る浄化ユニット内の空気の流れを示す図である。 実施例に係る浄化ユニットをショーケースに組み込んだ場合の構成を示す図である。 実施例に係る浄化装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
以下に示す実施の形態において、浄化板P1〜P4、11〜14は、本発明の「光触媒構造体」に相当する。半導体レーザ111は、本発明の「光源」に相当する。凹レンズ112は、本発明の「光学手段」に相当する。緩衝材91とバネ311は、本発明の「変化手段」に相当する。レーザ駆動回路100c、350は、本発明の「駆動回路」に相当する。ただし、本発明と本実施の形態との対応の記載はあくまで一例であって、本発明を本実施の形態に限定するものではない。
<浄化板>
まず、光が照射されることにより光触媒反応を起こす浄化板の実施例について説明する。
図1(a)は、浄化板P1の積層構造を模式的に示す図である。浄化板P1は、基板L11と、透過層L12と、光触媒層L13と、吸着層L14を有する。なお、z軸方向は、基板L11と、透過層L12と、光触媒層L13と、吸着層L14の積層方向を示している。
基板L11は、透光性材料で形成されるものであり、たとえば、ガラス、プラスチック材料等が用いられる。プラスチック材料としては、ポリカーボネート、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリエステル等を用いることができ、なかでも透過率、耐熱性の観点からポリカーボネートが好ましく用いられる。たとえば、ポリカーボネートを用いる場合、屈折率は1.6に設定されている。基板L11は、光源から発せられる光(たとえば波長405nmの青色の光)が80%以上透過することが好ましい。特に、使用する波長において基板L11での光の吸収が少ない方がよく(基板L11での光の吸収はロスになる)、基板L11には不純物や紫外線吸収剤が添加されていないものがよい。また、ポリオレフィン以外に、ポリ乳酸等の生分解性材料を用いることもできる。生分解性材料を用いると、廃棄時に有害物質が発生せず、焼却等の処理のためにエネルギーを使うこともなく、環境負荷等を小さくすることができる。
透過層L12は、後述する光触媒層L13の光触媒反応により浸食されない材料から形成される。この意味から、透過層は保護層(プライマー層)と言い換えることができる。透過層L12は、非電解質な無機材料から形成し、基板L11上に、スパッタ法等によって積層することができる。透過層L12の屈折率は、基板L11の屈折率と略同じとなるように設定されていることが好ましい。このように、透過層L12と基板L11の屈折率を略同じとすると、屈折率差による界面での反射が生じ難いという利点がある。たとえば、透過層L12をAlで形成すると、屈折率をポリカーボネート製の基板L11と略同じ1.6に設定することができる。このほか、透過層L12は、ケイ素アルコキシドの加水分解物から形成されていてもよく、この場合、光触媒層L13と同様に塗布により透過層L12を形成することができる。
ここで、透過層L12の層厚およびRa(表面粗さ)は、基板L11が光触媒層L13によって浸食されないように設定されている。また、透過層L12の層厚およびRaは、基板L11側から入射する光が光触媒層L13に十分に届くように、且つ、光触媒層L13側から入射する光が基板L11に十分に届くように設定されている。なお、透過層L12のRaの制御は、たとえば、スパッタ時のガス圧を調節することによって行われる。
光触媒層L13は、光が照射されることにより光触媒反応を起こし、光触媒層L13に付着した物質に対して光触媒作用を及ぼす。光触媒作用を受ける物質として、エチレン、アンモニア、アセトアルデヒド、硫化水素、メチルメルカプタン、ホルムアルデヒド、酢酸、トルエン、菌、油分、などが挙げられる。これら物質は、光触媒作用を受けて二酸化炭素や水等に分解される。
光触媒層L13には、光触媒反応を起こす物質(以下、「光触媒」という)が含まれており、本実施例の光触媒は、白金化合物、銅、鉄のいずれか1つまたは複数を、酸化チタンまたは酸化タングステンに担持している材料を含む。
酸化チタンまたは酸化タングステンに担持させる白金化合物の原料としては、塩化白金酸、ジアンミンジニトロ白金(II)硝酸溶液等を用いることができる。また、銅の原料としては塩化銅(II)、硫酸銅(II)、硝酸銅(II)、酢酸銅(II)、水酸化銅(II)等が挙げ
られる。鉄の原料としては、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、酢酸鉄(III)、水酸化鉄(III)等が挙げられる。担持方法としては、それぞれの金属塩の水溶液と酸化チタンまたは酸化タングステン粉末とを混合し、常温または加熱して担持させる方法等を用いることができる。
光触媒としては、なかでも、銅を担持した酸化チタン触媒、銅を担持した酸化タングステン触媒、鉄を担持した酸化チタン触媒、白金化合物を担持した酸化チタン触媒が好まし
く用いられる。
光触媒を水、アルコール等の溶媒に分散し、これに必要に応じてバインダーとしてケイ素アルコキシドおよび/またはその部分加水分解物などの無機樹脂などを混ぜたものが、基板L11に形成された透過層L12上に塗布されることにより、光触媒層L13が形成される。
具体的には、光触媒の粒径は5nm〜100nm程度が好ましい。上記塗布はスプレー法等により行うことが可能である。その後、水等の溶媒を乾燥除去するために、常温〜120℃に保持する。この場合の温度は、基板L11を変形させない温度(具体的には120℃以下)に設定している。
更に詳細な浄化板P1の作成方法について以下に述べる。
基板L11としてポリカーボネート(帝人化成株式会社製「pc1151」、厚さ0.4mm)を用意した。次に、透過層(保護層)L12として、有機珪素化合物(コルコート社製「N103X」)をエアーの圧力が2kg/cm程度に加圧された状態で、塗布量が約0.2g/m、膜厚約100nmとなるようにスプレーで塗布した後、80℃で10分乾燥した。次いで、透過層L12を形成した基板L11を予め80℃に温めておき、これに白金化合物を担持した酸化チタン触媒を含む可視光光触媒分散液(石原産業株式会社製「MPT−427」)をエアーの圧力が2kg/cm程度に加圧された状態で、光触媒の塗布量が5g/mとなるようにスプレーで塗布した。その後、80℃で10分
乾燥した。
これにより、光触媒が、透過層L12に対して島状に付着されることになる。すなわち、透過層L12が露出する部分(光触媒が配されない領域)と、透過層L12が光触媒によって覆われる部分(光触媒が配される領域)とがランダムに混在するようになる。
図1(b)は、透過層L12に対して光触媒が島状に付着した状態を模式的に示す図である。斜線領域が、光触媒が付着している部分(光触媒層L13)を示し、それ以外の領域が、光触媒が付着しておらず透過層L12が露出している部分(透過層L12)を示している。
本実施例では、個々の光触媒の島の幅(x−y平面方向の幅)が10μm〜500μmとなり、大半の光触媒の島の幅は50μm〜200μmとなるよう、上記塗布が行われる。また、本実施例では、光触媒の島の高さ(z軸方向の幅)が2μm〜10μmとなるよう、上記塗布が行われる。このように光触媒が島状に形成されることにより、表面積が増えるため浄化対象物質と光触媒との接触機会が増加し、光触媒反応が起こり易くなる。なお、光触媒の高さを1μm未満(たとえば、0.6μm〜0.8μm)とすると、浄化対象物質を分解する性能が著しく低下するため、光触媒の高さは上記のように2μm〜10μmに設定される。
なお、光触媒は、390nm未満の紫外光を利用すれば可視光応答型に限らず、紫外光応答型のものも用いることができる。390nm以上の可視光の波長を利用する場合は、光触媒として、白金化合物、銅、鉄のいずれか1つまたは複数を、酸化チタンまたは酸化タングステンに担持している材料を用いることが好ましい。
図1(a)に戻り、吸着層L14は、光触媒層L13の上面にスパッタ法等によって積層される。吸着層L14は、透光性のSiOからなり、屈折率は、1.45である。SiOは吸湿性があり、空気中の水分子や気相ガスを取り込み易い性質を有する。これに
より、吸着層L14の上面にある空気中の物質が、吸着層L14に付着し易くなる。また、吸着層L14に吸着した物質は、吸着層L14上に留まり、光触媒層L13による光触媒作用を受け易くなる。なお、吸着層L14は、光触媒層L13の上面を完全にコートしてしまわないよう、光触媒層L13上に積層される。吸着層L14の層厚は、吸着層L14に付着した物質が光触媒層L13と効率的に接し、光を透過し易い厚みに設定されるのが望ましい。本実施例の場合、吸着層L14の膜厚は、7nmに設定される。吸着層L14の膜厚としては、5nm〜10nmが好ましい。
このように構成された浄化板P1に対して、上面側または下面側から波長405nmの青色の光が照射されると、かかる青色の光は光触媒層L13に到達する。これにより、吸着層L14側から入って光触媒層L13に接している物質が光触媒作用を受け得る。
また、光触媒が透過層L12に対して島状に形成されるため、浄化板P1の上面側または下面側から入射した光が、光触媒が配されない領域を介して浄化板P1を透過し、他方の側から出射される。これにより、浄化板P1がz軸方向に複数配されると、一方側から照射された光を用いて、複数の浄化板P1において光触媒反応を生じさせることが可能となる。
図1(c)は、2枚の浄化板P1が配された状態を示す模式図である。2枚の浄化板P1は、z軸方向に垂直となるよう間隔を設けて配されており、上側から光がz軸負方向に照射されている。なお、図1(c)では、島状に付着された光触媒が模式的に示されている。
図1(c)に示すように、上側の浄化板P1に照射された光の一部は、上側の浄化板P1の光触媒に吸収され、残りは、上側の浄化板P1を透過する。また、上側の浄化板P1を透過した光の一部は、下側の浄化板P1の光触媒に吸収され、残りは、下側の浄化板P1を透過する。なお、光触媒に吸収された光の一部も、浄化板P1を透過する場合もある。これにより、一方側から照射された光を用いて、両方の浄化板P1において光触媒反応を起こすことができる。
さらに、図1(c)に示すように一方側から光が照射されているときに、上側の浄化板P1がx軸方向に移動されると、図1(d)に示すように、下側の浄化板P1において光の照射領域が変化する。これにより、図1(c)の状態では下側の浄化板P1において光が照射されていなかった領域に、光が照射され易くなる。よって、複数の浄化板P1が配される場合に、適宜、浄化板P1の位置が相対的に変化するよう浄化板P1が振動させられると、複数の浄化板P1が固定された状態で配される場合に比べて、より効果的に光触媒反応を起こすことができる。
このように、浄化板P1を多段で設置して、光を透過させて、浄化効率を向上させる場合、浄化板P1の光透過率が低いと下側の浄化板P1へ光が届きにくくなるため、全体としての浄化能力が低くなってしまう。このため、本実施例では、浄化板P1の透過率を60%以上と高く設定し、光が3枚の浄化板P1を透過しても20%以上の光が残るようにすることにより、多段にしたときの浄化能力を高くすることができる。
次に、浄化板P2と、浄化板C(比較例)とを比較することにより、透過層L12上に光触媒が島状に形成される効果を説明する。
図2(a)、(b)は、それぞれ、浄化板P2、Cの積層構造を模式的に示す図である。浄化板P2は、上記浄化板P1から吸着層L14が省略された構成となっている。浄化板Cは、浄化板P2の光触媒層L13に替えて、光触媒層L21が配された構成となって
いる。光触媒層L21は、透過層L12に光触媒が島状に形成されたものではなく、光触媒が透過層L12を全て覆うように形成されたものである。なお、光触媒が透過層L12を全て覆うように形成するには、塗布時の基材温度を下げる、あるいは濡れ性を向上させるために光触媒分散液にレベリング剤を添加したものを塗布する等を行えばよい。
図2(c)は、浄化板P2、Cを用いて、浄化対象物質をエチレンとした場合の光触媒反応の進行度合いを示す図である。浄化板P2、Cに照射する光の波長は405nmであり、光は連続して発光されているものとする。
丸い点は、実際に浄化板P2を用いて浄化を行った場合のエチレンの濃度の変化を示す測定結果である。実線は、この測定結果を線形近似したときの近似直線であり、傾きは−0.012である。破線は、実際に浄化板Cを用いて浄化を行った場合のエチレン濃度の変化の傾向を示す近似直線である。浄化板Cを用いた場合、近似直線の傾きは、精々、−0.007であった。本願発明者による検証によれば、浄化板P2と同様の構成を有する浄化板にて測定を行った場合には、浄化板Cを用いた場合に比べて、優れた浄化能力が確認された。このことから、光触媒が島状に形成されると、光触媒が島状に形成されずに透過層L12を覆うように形成される場合に比べて、光触媒反応の進行が促進されることが分かる。
次に、上記浄化板P2に対して光触媒反応を生じさせる場合に、本願発明者が行った種々の検討について説明する。
まず、図3(a)に示すように、3枚の浄化板P2を、z軸方向に対して垂直となるよう間隔を設けて配し、上側から光をz軸負方向に照射する。浄化板P2に照射する光の波長は405nmとする。
ここで、出射パワーが図3(b)に示す状態で光が発光される場合と、出射パワーが図3(c)に示す状態で光が発光される場合とを比較する。図3(b)の場合、出射パワーがPw1の状態で、光が連続して発光されている。図3(c)の場合、出射パワーの平均が図3(b)の場合と同様となるよう、すなわち、出射パワーがPw1の2倍のPw2の状態で、光がデューティ比50%でパルス発光されている。
図3(d)は、図3(b)、(c)に示す状態で光が発光されるとき、浄化対象物質をエチレンとした場合の光触媒反応の進行度合いを示す図である。
ひし形の点と丸い点は、それぞれ、図3(b)に示す連続発光の場合と、図3(c)に示すパルス発光の場合の、時間によって変化するエチレンの濃度を示している。点線は、連続発光の場合の近似直線であり、傾きは−0.0269である。破線は、パルス発光の場合の近似直線であり、傾きは−0.0501である。このように、パルス発光の場合の傾きの絶対値(0.0501)は、連続発光の場合の傾きの絶対値(0.0269)よりも大きいことから、パルス発光で光が照射される場合の方が、連続発光で光が照射される場合に比べて、光触媒反応の進行が促進されることが分かる。
ここで、パルス発光の発光時間を200nsとした。発光時間を50ns〜1000nsまで変化させた場合には、発光時間を200nsとした場合と同様の結果が得られたが、50nsよりも短い発光時間では、浄化促進の効果は得られなかった。このことから、パルス発光の発光時間としては、50ns〜1000nsが好ましい。
続いて、図3(b)に示すように連続発光されるときに、図3(a)に示す3枚の浄化板P2と光源とが固定された場合と、これらが微振動された場合とを比較する。
図3(d)において、三角の点は、浄化板P2が微振動された場合の、時間によって変化するエチレンの濃度を示している。実線は、浄化板P2が微振動された場合の近似直線であり、傾きは−0.1194である。なお、浄化板P2が固定された場合、上記のように連続発光の場合を示すひし形の点と点線により、時間によって変化するエチレンの濃度が示される。このように、浄化板P2が微振動された場合の傾きの絶対値(0.1194)は、浄化板P2が固定された場合の傾きの絶対値(0.0269)よりも大きいことから、浄化板P2と光源が振動される場合の方が、浄化板P2と光源が固定される場合に比べて、光触媒反応の進行が促進されることが分かる。
次に、上記浄化板P1の基板L11を変更した浄化板P3について説明する。
図4(a)は、浄化板P3の積層構造を模式的に示す図である。浄化板P3は、上記浄化板P1において、基板L11に替えて基板L31が配された構成となっている。図5(a)は、浄化板P3の基板L31の凹凸構造L31aを示す図であり、図5(b)は、凹凸構造L31aの二次電子写真像を示す図である。
基板L31の透過層L12側の面には、図5(a)、(b)に示すように、縦横均等に一定ピッチにて突起が並ぶようにして、凹凸構造L31aが形成されている。凹凸構造L31aのピッチ(突起の幅)は、縦横ともに250nmであり、突起の高さは、175nmとなっている。なお、図5(b)の写真像は、凹凸構造L31a上に合金膜をスパッタによって20nm形成した後、電子写真撮像のためにPt−Pdを10Å蒸着した状態で撮像を行ったときのものである。
ここで、図5(c)を参照して基板L31の形成手順について説明する。
まず、シリコン原盤上にスピンコートによりレジストを塗布する(工程1)。次に、EB描画(電子ビームカッティング)にて、上記ピッチの凹凸構造を形成する(工程2)。なお、EB描画の替わりに、レーザビームカッティングを用いることもできる。この場合、シリコン原盤上には、フォトレジスト層が塗布される。また、カッティングビームとしては、波長400nm程度のレーザ光が用いられる。この描画後、現像処理を行い(工程3)、RIE加工を行う(工程4)。さらに、酸素プラズマアッシングを行って、残存するレジストを除去する(工程5)。これにより、シリコン原盤上に凹凸構造が形成される(Si原基)。
続いて、このSi原基に対し、Niメッキを行って(工程6)、Niを堆積させる。そして、堆積したNi層をSi原基から剥離して、スタンパを作製する(工程7)。このスタンパに対し、射出成形を行って(工程8)、基板L11を作製する(工程9)。これにより、凹凸構造が転写された基板L31が形成される。
図4(a)に戻り、上述したように基板L31に凹凸構造L31aが形成されると、透過層L12の上面および下面は、基板L31の凹凸構造L31aを反映して凹凸構造となる。
凹凸構造L31aと、透過層L12に形成される凹凸構造は、照射される光の波長よりも短いピッチとなるため、光触媒層L13と透過層L12との界面、および、空気と透過層L12との界面での見かけ上の屈折率は徐々に変化する。これにより、光触媒層L13と透過層L12との界面において反射が生じ難くなるため、浄化板P3の基板L31側から入射した光が光触媒層L13に到達し易くなる。また、空気と透過層L12との界面において反射が生じ難くなるため、浄化板P3の光の透過率が向上し、浄化板P3を多段で
設置して、光を透過させる場合に、下側の浄化板P3へ光が届きやすくなり、全体としての浄化能力を高くすることができる。
さらに、上記浄化板P3の下面に透過層L12と、光触媒層L13と、吸着層L14が積層され、図4(b)に示すように浄化板P4が構成されても良い。このように浄化板P4が構成されると、上面側と下面側の両側に存在する浄化対象物質を浄化することができるようになるため、図4(a)の浄化板P3に比べて、さらに浄化能力を高めることができる。
<浄化板による効果>
本実施例に係る浄化板によれば、以下の効果が奏され得る。
光触媒反応を起こす物質(光触媒)が島状に形成されることにより、浄化板P1〜P4の光触媒層L13が形成される。これにより、光触媒の表面積が増えるため、浄化対象物質と光触媒との接触機会が増加し、光触媒反応が起こり易くなる。また、透過層L12が露出する部分(光触媒が配されない領域)を介して光が透過し易くなるため、図1(c)に示すように、一方側から照射された光の内、光触媒に吸収されずに透過した光は、再度光触媒に照射させて浄化に寄与させることができ、複数の浄化板において光触媒反応を起こすことができる。さらに、図1(d)に示すように、複数の浄化板の位置が相対的に変化するよう浄化板が振動させられると、光の照射領域が変化するため、より効果的に光触媒反応を起こすことができる。
また、一般に浄化効率の高い光触媒は、390nmより短い波長の光によって光触媒反応を起こし、390nm以上の可視光では光触媒反応は起こらない。このため、光触媒反応には、390nmより短い波長の光が必要となるが、太陽光にはわずかしか含まれず、390nmより短い波長を発生するLEDや半導体レーザは発光効率が低く、コストも高い。また、冷陰極線等の特殊ランプを用いることはできるが、点灯時間が短く、パルス発光では寿命が短くなってしまう。
これに対し、本実施例の光触媒では、波長が390nm以上である可視光によっても光触媒反応が促進されるため、波長が390nm未満の紫外光を出射する光源が必要ではなくなる。これにより、波長が390nm以上である可視光を出射する比較的安価な光源が用いられれば良いため、浄化板P1〜P4に光を照射するための装置等のコストが低く抑えられる。
<浄化ユニット>
次に、上記浄化板P4を用いた浄化ユニットの実施例について説明する。
図6は、本実施例の浄化ユニット100の分解斜視図である。浄化ユニット100は、浄化板11〜14と、発光ユニット21、22と、曲面形状を有する反射板31、32と、ベース40と、2枚の支持板50と、側面板61、62と、上板70と、蓋80とを備えている。
浄化板11〜14は、図4(b)に示す浄化板P4と同様に構成されている。また、浄化板11、13には、2枚の支持板50と、側面板61、62とによって支持される部分に、弾力性を有する緩衝材91が設置されている。これにより、浄化板11〜14が支持板50と側面板61、62によって支持された状態で浄化ユニット100が振動すると、浄化板12、14は浄化ユニット100と一体的に振動するが、浄化板11、13は浄化ユニット100の振動とずれて振動することになる。
発光ユニット21、22は、それぞれ、Y軸方向に3個の光源部21aと3個の光源部22aを有している。発光ユニット21、22は、入力される制御信号に基づいて、それぞれ、光源部21a、22aを発光させる。光源部21a、22aからは、それぞれ、反射板31、32に向けて波長405nmの可視光(レーザ光)が出射される。発光ユニット21に設置された3つの光源部21aの向きは同じであり、また、発光ユニット22に設置された3つの光源部22aの向きは同じである。なお、発光ユニット21、22にはY軸方向に配される光源部21a、22aの数は3個とされたが、これに限らず、適宜、Y軸方向に配される数が調整されても良い。
図7(a)〜(c)は、光源部21a、22aの構成を示す図である。なお、光源部21a、22aは同様の構成であるため、以下、光源部21aのみについて説明する。
図7(a)は、光源部21aに含まれる半導体レーザ111を示す図である。半導体レーザ111は波長405nmのレーザ光を出射する。また、半導体レーザ111から出射されるレーザ光の広がり角は、約30度と小さい。この広がり角は、レーザ素子の接合面に垂直な方向の広がり角であり、接合面に平行な方向におけるレーザ光の広がり角は、さらに小さい。このため、半導体レーザ111から出射されるレーザ光を浄化板11〜14に照射しようとすると、浄化板11〜14上の広い範囲に光を照射させることが難しくなる。そこで、本実施例では、半導体レーザ111の出射側に、凹レンズ112が配される。
図7(b)は、半導体レーザ111の出射側に凹レンズ112が配された状態を示す図である。このように凹レンズ112が配されることにより、半導体レーザ111から出射されるレーザ光の広がり角は約120度まで広げることができる。本実施例の光源部21aは、半導体レーザ111と、半導体レーザ111の出射側に配された凹レンズ112と、これらを支持するホルダ等を含んでいる。これにより、光源部21aから出射されるレーザ光の広がり角は約120度となる。なお、本実施例では、レーザ光の広がり角を広げる手段として、凹レンズ112を用いたが、凹面鏡等、同様の効果を有する光学手段を用いることができる。
なお、凹レンズ112は、図7(b)に示すように、半導体レーザ111の封止部材111aに設置されるほか、図7(c)に示すように、半導体レーザ111の封止部材111aから間隔を設けて配置されるようにしても良い。また、図7(b)、(c)に示すように、凹レンズ112が配されることにより、光源部21aから出射されるレーザ光の見かけ上の出射位置は、半導体レーザ111の実際の出射位置よりもレーザ光の出射方向にずれた位置となる。
図6に戻り、反射板31、32は、曲面形状のミラーである。反射板31は、光源部21aから出射された光を反射する。反射板32は、光源部22aから出射された光を反射する。反射板31、32は、光源部21a、22aの出射波長の光(本実施例では405nm)を反射する反射膜が形成されている。具体的には、反射膜は、AgおよびAg+Alの合金類からなっており、反射率は80%以上である。また、光の利用効率を上げるために、反射率は高いほど良い。
なお、390nmより短い紫外光を80%以上の反射率で反射させるには、Ag等の高価な材料が必要となるが、本実施例では390nm以上の可視光を使うため、Al等の安価な材料でも高い反射率が得られ、浄化ユニット100を安価に構成することができる。
支持板50には、浄化板11〜14と、発光ユニット21、22と、反射板31、32を通すための孔50aと、浄化ユニット100内において支持板50により仕切られる領
域間で、Y軸方向の空気の移動が可能となるよう5つの孔50bが形成されている。側面板61には、浄化板11〜14と反射板31、32のY軸正方向の端部をそれぞれ保持するよう窪みが形成されており、側面板62には、浄化板11〜14と反射板31、32のY軸負方向の端部をそれぞれ保持するよう窪みが形成されている。蓋80は、X−Y平面に平行な上面と、Y−Z平面に平行な前面部80aと背面部80bを有している。前面部80aのZ軸方向の長さは、背面部80bに比べて短くなっている。
組み立て時には、浄化板11〜14と、発光ユニット21、22と、反射板31、32が、2枚の支持板50に形成された孔50aに通される。これにより、浄化板11〜14は、隙間を開けて平行に並べられる。そして、浄化板11〜14と反射板31、32の端部が、それぞれ、側面板61、62の窪みに保持されるようにして、側面板61、62がベース40に設置される。そして、上板70が、2枚の支持板50と、側面板61、62の上端に設置され、蓋80が、上板70の上に設置される。こうして、浄化ユニット100が完成する。
図8は、浄化ユニット100の構成を示す斜視図である。なお、側面板61、62と、上板70と、蓋80は、便宜上、図示が省略されている。
発光ユニット21は、浄化板11、12によって作られる隙間に位置付けられており、発光ユニット22は、浄化板13、14によって作られる隙間に位置付けられている。
図9は、浄化ユニット100をY軸負方向に見たときの断面図である。
発光ユニット21は、浄化板11、12によって作られる隙間に、光源部21aが位置付けられるよう設置されている。反射板31は、X−Z平面内において放物線形状となっており、光源部21aから出射されるレーザ光の見かけ上の出射位置が、この放物線の焦点位置に一致するように、発光ユニット21と反射板31が配置されている。
同様に、発光ユニット22は、浄化板13、14によって作られる隙間に、光源部22aが位置付けられるよう設置されている。反射板32は、X−Z平面内において放物線形状となっており、光源部22aから出射されるレーザ光の見かけ上の出射位置が、この放物線の焦点位置に一致するように、発光ユニット22と反射板32が配置されている。
光源部21a、22aから出射される光の広がり角は、上述したように120度である。発光ユニット21、22(光源部21a、22a)は、X−Z平面内においてX軸に対して45度傾けて配置されている。浄化板11〜14は、X−Z平面内においてZ軸に対して20度傾けて配置されている。また、浄化板11〜14は、ベース40に対してZ軸方向にそれぞれ異なる位置に配置されている。具体的には、浄化板14の下端はベース40の上面に接地しており、浄化板13、12、11は、この順にベース40の上面から離れている。
光源部21aから出射された光は、浄化板11の左側の面に入射する。浄化板11の左側の面に入射した光は、浄化板11を透過し、反射板31によって反射される。反射板31によって反射された光は、浄化板11の右側の面に入射する。浄化板11の右側の面に入射した光は、浄化板11を透過し、浄化板12、13、14の順に透過する。光源部22aから出射された光は、浄化板14の右側の面に入射する。浄化板14の右側の面に入射した光は、浄化板11を透過し、反射板32によって反射される。反射板32によって反射された光は、浄化板14の左側の面に入射する。浄化板11の左側の面に入射した光は、浄化板14を透過し、浄化板13、12、11の順に透過する。これにより、光が浄化板を透過する回数は、浄化板が配置された枚数(4枚)よりも多い5回となるため、光
の利用効率が高められる。また、光路長が長くなる分、レンズによる拡がりも大きくなり、照射可能範囲が広くなる。
さらに、この場合、浄化板11〜14の隙間を通って空気が送られると共に、この隙間に光源部21a、22aが設置されているため、隙間に流入する空気によって光源部21a、22aが冷却される。これにより、半導体レーザ111の温度上昇が抑制されるため、半導体レーザ111から出射されるレーザ光の波長を安定させることができる。また、流入する空気によって光源部21a、22aが冷却されることにより、半導体レーザ111の長寿命化と出力の安定化が図られる。
また、複数の光源部21a、22aが設置されるため、各光源の発光のON/OFFのタイミングを同期させて、浄化板11〜14へ全く光照射されない時間が設けられるようにすることが好ましい。
前面部80aとベース40との間には、外部の空気を浄化ユニット100内に取り込むための通気口100aが形成されている。また、背面部80bとベース40との間には、浄化ユニット100内の空気を外部に排気するための通気口100bが形成されている。
図10は、浄化ユニット100内の空気の流れを示す図である。
浄化ユニット100内の各部材(浄化板11〜14と、発光ユニット21、22と、反射板31、32)によって、ベース40と、支持板50と、側面板61、62と、上板70と、蓋80によって囲まれる浄化ユニット100内の空間が仕切られることにより、浄化ユニット100内に流路が形成されている。通気口100aから取り込まれた外部の空気は、かかる流路を通って、通気口100bから排気される。図10には、浄化ユニット100内の流路において、浄化ユニット100の外部から入った空気が、浄化ユニット100の外部へ出ていく流れが破線の矢印で示されている。
通気口100aから浄化ユニット100内に取り込まれた空気は、浄化板11〜14と反射板31、32の間を通るように流れる。このとき、取り込まれた空気に含まれる浄化対象物質は浄化板11〜14の吸着層L14に付着する。これにより、浄化板11〜14の近傍の空気中の浄化対象物質は、吸着層L14に留められ、光触媒層L13と接することとなる。この状態で、発光ユニット21、22の光源部21a、22aから出射された光が光触媒層L13に照射されると、光触媒反応が起こり、光触媒層L13と接している浄化対象物質が分解される。浄化対象物質が分解されて浄化された空気は、通気口100bから排気される。
ここで、浄化ユニット100は、設置スペースの関係からできるだけ小さい方が望ましい。そこで、浄化板間の間隔をできる限り狭くして設置する。しかしながら、浄化板間の間隔を狭くしすぎると、その間に空気が流れにくくなり、光触媒と浄化対象物質との接触量が減り、浄化効率が悪くなると共に、空気の流れ自体が遅くなり、浄化空気量が少なくなるという不都合が生じる。逆に浄化板間の間隔を広くしすぎると、光触媒に接触せずに通り抜ける浄化対象物質が増えてしまう。そのため、本実施例では、浄化板間の間隔を0.5cm〜3cmとすることにより、浄化効率を高めることが可能となる。
図11(a)は、浄化ユニット100がショーケース200に用いられる例を示す図である。
ショーケース200は、箱状の筐体を有しており、筐体の前方には開口210が形成されている。ショーケース200の内部には、3つの陳列棚220が設置されている。開口
210の上部近傍には、冷却された空気を吐出するための吐出口231が設けられており、開口210の下部近傍には、空気を吸い込むための吸込口232が設けられている。吐出口231と吸込口232は、通路241〜243によって連通されている。
通路241〜243は互いに連通しており、通路241は、筐体の後方において上下方向に形成されており、通路242、243は、それぞれ筐体の上方と下方において前後方向に形成されている。通路243にはファン251が設置されており、通路241には、冷却機252が設置されている。ファン251と冷却機252により、吸込口232から空気が吸い込まれると共に、冷却された空気が吐出口231から陳列棚220に吐出される。また、通路241には、陳列棚220の後方から陳列棚220に冷却された空気を吐出するための吐出口241aが設けられている。
上記浄化ユニット100は、図11(a)に示すように、ショーケース200の通路243に設置される。浄化ユニット100の内部の構成については、便宜上、図示が省略されている。吸込口232から吸い込まれた空気は、通気口100aを介して浄化ユニット100に取り込まれ、浄化ユニット100内で浄化された後、通気口100bを介して通路241へと送られる。なお、ショーケース200は、ファン251や冷却機252が動作することにより僅かに振動している。これにより、浄化ユニット100も併せて微振動し、浄化ユニット100内の各構成も微振動する。このとき、浄化板11、13は、緩衝材91を介して支持されているため、浄化ユニット100内の他の構成と相対的にずれた状態で振動する。
図11(b)は、浄化ユニット100の構成を示す図である。浄化ユニット100は、発光ユニット21、22内の半導体レーザ111を駆動するためのレーザ駆動回路100cを備えている。浄化ユニット100が、図11(a)に示すようにショーケース200内に配されるとき、ショーケース200からレーザ駆動回路100cに電源が供給される。レーザ駆動回路100cは、供給された電源を用いて、図3(c)に示すように半導体レーザ111をパルス発光させる。
<浄化ユニットの効果>
本実施例に係る浄化ユニットによれば、以下の効果が奏され得る。
浄化ユニット100が、たとえば、図11(a)に示すように、ショーケース200の通路243に設置されると、吸込口232に吸い込まれた空気に含まれる浄化対象物質は、浄化ユニット100により分解され、浄化された空気が吐出口231、241aから吐出される。このように浄化ユニット100が、ショーケース200の通路243に設置されることで、ショーケース200の内部の空気を浄化することができる。この他、浄化ユニット100は、冷蔵庫内の空気循環など、ファンを使って空気を循環させているダクト内に設置されると有益である。
また、半導体レーザ111がパルス発光される場合、光触媒への光照射エネルギーの総量が低下しないよう、半導体レーザ111の出射パワーは、図3(c)に示すように連続発光時よりも大きくなるよう設定される必要がある。本実施例では、光を出射するための光源として、半導体レーザ111が用いられるため、LEDが用いられる場合に比べて、容易にピーク時の出射パワーを高めることができる。また、半導体レーザの寿命は、通常、発光時間が長くなるにつれて短くなってしまうが、本実施例では、半導体レーザ111はパルス発光されるため、半導体レーザ111の寿命を長くすることができる。
また、半導体レーザは一般にLEDよりも非常に高いレスポンス性能を有しているため、出射パワーを大きくしたりOFFしたりするといったスイッチング動作を瞬時に行うこ
とができる。よって、半導体レーザ111を用いることにより、パルス発光の際にレスポンスよく出射パワーを制御することが可能となる。
また、半導体レーザはLEDに比べて広がり角が小さく、広範囲の面に光を効率良く照射することができない。しかしながら、本実施例では、半導体レーザ111の出射側に凹レンズ112が配されているため、光源部21a、22aから出射されるレーザ光の広がり角を、LEDと同程度まで大きくすることができる。これにより、LEDと同様に、広範囲の面に光を効率良く照射することができる。
また、半導体レーザ111から出射されるレーザ光を広範囲に照射することが可能になるため、Y軸方向に並べて配置する半導体レーザ111(光源部21a、22a)の数を少なくすることができる。これにより、半導体レーザ111(光源部21a、22a)にかかるコストを低くすることができる。
また、浄化板11〜14は、波長405nmの青色の光によって光触媒反応を起こすことができる。LEDや半導体レーザ等の製造上のコストは、一般に、出射波長が短くなるに従って高くなり、出射波長が可視光帯域に近いほど低くなる。よって、浄化ユニット100によれば、半導体レーザ111の製造コストを低くすることができるため、浄化ユニット100にかかるコストを低減することができる。
また、透光性のポリカーボネート等は短波長側で吸収が大きくなるため、395nm〜405nmと波長が長いほど、光が透過しやすく、ポリカーボネートからなる基板の光による劣化も少なくなる。
また、ショーケース200は、冷却機252が動作することにより僅かに振動する。このとき、浄化板11、13は、緩衝材91を介して支持されているため、浄化ユニット100内の他の構成と相対的にずれた状態で振動する。これにより、図1(c)、(d)を参照して説明したように、浄化板11〜14において効率的に光触媒反応を起こすことができる。
さらに、本実施例に係る浄化ユニット100では、図9に示すように、4枚の浄化板11〜14が用いられ、さらに各浄化板11〜14に対して効率良くレーザ光が照射される。よって、浄化効率の高い浄化ユニット100を実現することができる。
<浄化装置>
次に、上記浄化ユニット100を用いた浄化装置の実施例について説明する。
図12は、浄化装置300の構成を示す図である。浄化装置300は、浄化ユニット100と、送風経路310と、ファン321、322と、フィルタ331、332と、ガス濃度センサ340と、レーザ駆動回路350と、ファン駆動回路361、362と、制御回路370と、を備える。なお、本実施例の浄化ユニット100は、図11(b)に示すレーザ駆動回路100cが省略されている。
送風経路310は、中空の筒体からなっており、その中を空気がX軸正方向に流通できるよう構成されている。送風経路310の入口と出口には、それぞれ吸気口310aと排気口310bが形成されている。また、送風経路310の中心付近には、浄化ユニット100が配置されるための浄化領域310cが形成されている。
浄化ユニット100は、浄化領域310cの内部の壁面に対して、弾力性を有するバネ311を介して設置されている。浄化ユニット100の通気口100aは、吸気口310
a側に向けられており、通気口100bは、排気口310b側に向けられている。なお、図12において、浄化ユニット100の内部に、発光ユニット21、22が概念的に示されており、浄化ユニット100の他の構成については、図示が省略されている。
ファン321、322は、吸気口310aから排気口310bに向けて、空気を流通させる。これにより、吸気口310a付近にある空気は、ファン321によって吸気口310aから吸い込まれ、浄化領域310cを通り、ファン322によって排気口310bから送出される。
フィルタ331は、吸気口310aから吸い込まれた空気に含まれる大きな埃を取り除き、フィルタ332は、フィルタ331側から送出される空気に含まれる小さい埃を取り除く。ガス濃度センサ340は、ファン321から浄化領域310cに向けて送出される空気に含まれる臭い成分を検出する。ガス濃度センサ340の検出信号は、制御回路370に出力される。
レーザ駆動回路350は、制御回路370からの制御に応じて、発光ユニット21、22に配された光源部21a、22a内の半導体レーザ111を駆動する。ファン駆動回路361、362は、制御回路370からの制御に応じて、それぞれ、ファン321、322を駆動する。制御回路370は、ガス濃度センサ340の出力信号に基づき、レーザ駆動回路350と、ファン駆動回路361、362を制御する。制御回路370は、たとえば、ガス濃度センサ340の検出信号が所定値を超えると、光源部21a、22a内の半導体レーザ111の出射パワーが大きくなるようレーザ駆動回路350を制御する。
なお、浄化ユニット100内に、図11(b)に示すようにレーザ駆動回路100cが設けられ、レーザ駆動回路350が省略されるようにしても良い。この場合、制御回路370により浄化ユニット100内のレーザ駆動回路100cが駆動される。
<浄化装置の効果>
本実施例に係る浄化装置によれば、以下の効果が奏され得る。
吸気口310aから取り込まれた空気は、フィルタ331、332で埃を取り除かれた後、浄化ユニット100内に取り込まれる。浄化ユニット100内に取り込まれた空気に含まれる浄化対象物質は、浄化板11〜14により分解される。浄化ユニット100内で浄化された空気は、排気口310bから送出される。こうして、浄化装置300の近傍の空気中に含まれる空気が浄化される。
また、浄化ユニット100は、バネ311を介して浄化領域310cに設置されているため、ファン321、322が動作することにより生じた振動が、増幅されて浄化ユニット100に伝えられる。これにより、浄化ユニット100内において、緩衝材91を介して設置されている浄化板11、13が、他の浄化板12、14と光源部21a、22aに対して相対的に振動することになる。これにより、図1(c)、(d)を参照して説明したように、浄化板11〜14において効率的に光触媒反応を起こすことができる。
以上、本発明の実施例の形態について説明したが、本発明の実施の形態はこれらに限定されるものではない。
たとえば、上記浄化ユニット100と上記浄化装置300では、図4(b)に示す浄化板P4が用いられたが、これに限らず、図1(a)に示す浄化板P1と、図2(a)に示す浄化板P2と、図4(a)に示す浄化板P3が用いられても良い。
また、上記実施例では、基板L11、L31が光触媒層L13により劣化しないよう、透過層L12を設けたが、光触媒を含んだ塗布液を塗布する際に塗布液の成分によって基板L11、L31と光触媒層L13との間に保護膜が形成される場合や、石英等の劣化されにくい基板L11を用いる場合には、透過層L12を設けなくてもよい。
また、上記実施例では、光触媒層L13の上に吸着層L14を形成したが、島状の光触媒が十分な吸着性能を有する場合には、吸着層L14を形成しなくてもよい。この場合、吸着層L14の製造工程を省略でき、製造コストを低下させることができる。
また、上記実施例では、4つの浄化板11〜14のうち、浄化板11、13に緩衝材91を適用することにより、浄化板11〜14をレーザ光が透過する方向を横切る方向に、浄化板11、13をレーザ光に対してずらすようにしたが、浄化板をレーザ光に対してずらすための手段は、これに限定されるものではない。たとえば、緩衝材91が適用される浄化板が、浄化板11、13から変更されても良く、あるいは、反射板31、32や発光ユニット21、22に生じる振動が浄化板11〜14に生じる振動と異なるように調整されても良い。
また、上記浄化装置300の実施例では、浄化ユニット100は、浄化領域310cの内部の壁面に対して、バネ311を介して設置された。しかしながら、これに限らず、浄化ユニット100の外部の壁面(ベース40、側面板61、62、蓋80)に、あらかじめバネやバネ性を有する緩衝材が設置されるよう、浄化ユニット100が構成されても良い。
また、上記実施例において、反射板31、32の曲面形状は、X−Z平面内において放物線によって表されたが、これに限らず、楕円など、他の曲線によって表されるようにしても良い。また、反射板31、32の曲面形状は、X−Z平面内において、それぞれ、複数の曲線によって表されるようにしても良い。この場合も、反射板31、32によって反射された光の浄化板11〜14に対する入射角は、浄化板11〜14によって反射される光の割合(損失割合)が低く抑えられる範囲内に設定される。
また、上記実施例では、4枚の浄化板11〜14が用いられたが、浄化板の数はこれに制限されるものではなく、4枚以外の複数であっても良い。5枚以上の浄化板が用いられる場合には、端から2番目と3番目の浄化板の間等、全ての浄化板に対する光の照射効率が最も高くなる位置に発光ユニット21、22を配置すれば良い。また、浄化板間の間隔や発光ユニット21、22の出射パワーによっても、全ての浄化板に対する光の照射効率が最も高くなる位置は変わり得る。よって、浄化板の枚数や、浄化板間の間隔、発光ユニット21、22の出射パワーに応じて、どの浄化板間の隙間に発光ユニット21、22を配置するかを適宜設定すれば良い。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
なお、上記実施の形態からは、特許請求の範囲に記載の発明の他、以下の発明が抽出され得る。
光触媒反応により空気を浄化する浄化ユニットにおいて、可視光の波長帯域のレーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射された光が照射されることにより前記光触媒反応を起こす光触媒構造体と、前記レーザ光源を駆動するレーザ駆動回路と、を備え、前記レーザ駆動回路は、前記レーザ光源を所定の間隔でパルス発光させる、浄化ユニット。
上記浄化ユニットにおいて、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光の広がり角を広げる光学手段を備える、浄化ユニット。
ここで、光学手段として、複数枚のレンズを組み合わせたレンズユニットを用い、レーザ光の広がり角を広げてもよい。また、拡散板を挿入して、光の照射範囲を広くしてもよいが、拡散板では吸収または光が散乱する成分が多くなるため、その減少分を考慮して光源の出射パワーを増加させる必要がある。つまり、光触媒に到達する光量が著しく減少してしまう光学手段は望ましくなく、光透過性が高く、光の照射方向を制御可能な光学手段を利用することが好ましい。
これらの発明によれば、可視光の波長帯域のレーザ光を出射する安価なレーザ光源が用いられるため、浄化ユニットのコストを抑制することができる。また、レーザ光源が用いられるため、容易かつ円滑にレーザ光源をパルス発光させることができる。さらに、パルス発光されたレーザ光を光触媒構造体に照射することにより、上記のように、浄化ユニットの浄化能力を高めることができる。また、レーザ光源から出射されたレーザ光の広がり角がレンズにより広げられるため、レーザ光を光触媒構造体全体に照射することができる。
また、今後、さらに長波長でも効率よく光触媒反応の得られる光触媒が開発されれば、本実施例の405nmの半導体レーザよりも長波長で、より安価な光源を用いることができる。
P1〜P4、11〜14 … 浄化板(光触媒構造体)
L11、L31 … 基板
L13 … 光触媒層
91 … 緩衝材(変化手段)
100 … 浄化ユニット
100c … レーザ駆動回路(駆動回路)
111 … 半導体レーザ(光源)
112 … 凹レンズ(光学手段)
300 … 浄化装置
311 … バネ(変化手段)
350 … レーザ駆動回路(駆動回路)

Claims (6)

  1. 基板と、
    光触媒層と、を備え、
    前記光触媒層は、光触媒材料が島状に形成されることにより構成されている、光触媒構造体。
  2. 前記光触媒材料は、白金化合物、銅、鉄のいずれか1つまたは複数を、酸化チタンまたは酸化タングステンに担持している材料を含む、請求項1に記載の光触媒構造体。
  3. 光触媒反応により空気を浄化する浄化ユニットにおいて、
    光を出射する光源と、
    前記光源から出射された光が照射されることにより前記光触媒反応を起こす光触媒構造体と、を備え、
    前記光触媒構造体は、基板と、光触媒層と、を有し、
    前記光触媒層は、光触媒材料が島状に形成されることにより構成されている、浄化ユニット。
  4. 前記光触媒構造体は、複数設けられ、
    前記複数の光触媒構造体は、前記光の照射方向に並ぶように配置され、
    前記光の照射方向を横切る方向に前記浄化板の位置を変化させる変化手段を備える、請求項3に記載の浄化ユニット。
  5. 前記光源は、可視光の波長帯域のレーザ光を出射し、
    前記光源から出射された前記レーザ光の広がり角を広げる光学手段を備える、請求項3または4に記載の浄化ユニット。
  6. 請求項3ないし5の何れか一項に記載の浄化ユニットと、
    前記光源を駆動する駆動回路と、を備え、
    前記光源は、可視光の波長帯域のレーザ光を出射し、
    前記駆動回路は、前記光源を所定の間隔でパルス発光させる、浄化装置。
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JP2021171604A (ja) * 2020-04-24 2021-11-01 英義 冨永 空間除菌機

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