JP2014117456A - 弾球遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】遊技者に不利益を与えることなく、遊技球の動きを利用して演出力を高める。
【解決手段】パチンコ機の遊技盤における第１始動口の下方に、内部空間を視認可能な状態で埋設された演出効果部４０には、遊技盤に沿って水平に延設され、遊技者側の側面が上方に移動する方向に回転する回転体４１が設けられている。第１，第２始動口や大入賞口に入球した遊技球は、回転体４１の下方の可動床部４２に誘導されると共に、これらの一部は回転体４１側面の磁石４１ａに吸着し、回転体４１の回転に伴い特定領域４３に誘導される。そして、図柄演出中に遊技球が特定領域４３に進入すると、保留記憶の先読み演出が行われ、大当り遊技中に遊技球が特定領域４３に進入すると、大当り遊技の総ラウンド数を昇格させるラウンド数昇格演出が行われる。
【選択図】図５

Description

本発明は、弾球遊技機の技術分野に関する。

従来、始動口への入球に起因して抽出された乱数に基づき大当り抽選が行われると共に、大当り抽選で当選すると大当り遊技が行われる弾球遊技機が知られている。このような弾球遊技機では、一般的に、遊技盤の中央に図柄演出等を行うための表示装置が配されると共に、該表示装置を囲むセンターケースが設けられており、該センターケースの下部は、遊技球が転動可能なステージとして構成されている。

また、このようなセンターケースに、当該センターケースの上部に形成された進入口から進入した遊技球を貯留する貯留タンクを設けることが知られている（例えば、特許文献１）。特許文献１に記載の弾球遊技機は、当りの期待度の高い演出を行う際、貯留タンクに貯留された遊技球をステージ上に放出すると共に、ステージ上に配されたフリッパを回動させて該遊技球を弾き、一定期間にわたり該遊技球をステージ上で転動させる。

特開２００６−２３９２５１号公報

特許文献１に記載の弾球遊技機によれば、音声や映像に遊技球の動きを連動させて演出を行うことができ、演出力を向上させることができると共に、遊技球の予期せぬ動きにより演出に意外性を持たせることができる。

しかしながら、演出のために放出された遊技球が、発射装置から発射された遊技球に衝突し、始動口等への入賞が妨害されてしまうという可能性もあり、遊技者に対して不利益を与えてしまうおそれがある。

本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、遊技者に不利益を与えることなく、遊技球の動きを利用して演出力を高めることができる弾球遊技機を提供することを目的とする。

上記課題に鑑みてなされた請求項１に係る発明は、始動口への入球に起因して抽出された乱数の保留記憶を行うと共に、該保留記憶に係る乱数に基づき大当り抽選を行い、さらに、該大当り抽選に当選すると大入賞口の開放を伴う大当り遊技を行うことで、遊技の進行を制御する主制御装置と、該主制御装置からのコマンドに従い各種演出を行うサブ制御装置とを備える弾球遊技機に関するものである。

この弾球遊技機は、始動口に入球した遊技球と大入賞口に入球した遊技球とが誘導される、遊技者から視認可能な空間を有する演出効果部と、演出効果部に誘導された遊技球を、該演出効果部に設けられた特定領域に向けて移動させる移動手段と、を備える。

そして、サブ制御装置は、大当り抽選の結果を報知するための演出である図柄演出中に遊技球が特定領域に進入すると、該大当り抽選、或いは、保留記憶に係る乱数に基づく大当り抽選の結果についての予告を行う演出を行い、大当り遊技中に遊技球が特定領域に進入すると、該大当り遊技に係る大当り抽選の当選により付与された特典の内容に関する演出を行う。

このような構成によれば、演出効果部の内部空間にて始動口や大入賞口に入球した遊技球を動かし、該遊技球の挙動に応じて演出を行うことができる。このため、遊技盤上を移動する遊技球に衝突させること無く遊技球が演出に用いられると共に、該遊技球の動きと音声や映像を連動させて演出を行うことができ、遊技者に不利益を与えることなく、遊技球の動きを利用して演出力を高めることができる。

なお、請求項２に記載されているように、演出効果部に誘導された遊技球を、該演出効果部に停留させておく停留手段をさらに備え、移動手段は、停留手段により停留されている遊技球を特定領域に向けて移動させても良い。

こうすることにより、演出効果部に到達した遊技球をその内部空間に長く留めておくことができるため、遊技球が特定領域に到達するまでの時間を長くし、内部空間における遊技球の動きを多様化することや、遊技球が特定領域に到達し易くすることができ、興趣の高い演出を行うことが可能となる。

また、演出効果部の内部空間に過剰に多くの遊技球が貯まると、例えば、球詰まりが生じるおそれや、内部空間での遊技球の動きが鈍くなったり、遊技球が特定領域に進入する頻度が高くなり過ぎ、演出力が低下してしまうおそれがある。

そこで、請求項３に記載の弾球遊技機は、移動手段により特定領域に向けて移動された遊技球のうち、特定領域に進入しなかった遊技球を、演出効果部の外部に排出する排出手段をさらに備える。

こうすることにより、演出効果部の内部空間に過剰に多くの遊技球が貯まってしまうことを防ぐことができ、球詰まりや演出力の低下を防ぐことができる。

パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 パチンコ機の裏面図である。 パチンコ機の遊技盤下部の正面図である。 演出効果部の斜視図である。 演出効果部の透視図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第一実施形態におけるメインルーチンについてのフローチャートである。 第一実施形態における始動口入賞確認処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り遊技処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り遊技処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り遊技処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における特定領域進入処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における先読み演出とラウンド数昇格演出の演出画面の説明図である。 第一実施形態における修正処理についてのフローチャートである。 第二実施形態における遊技状態昇格演出の演出画面の説明図である。 第二実施形態における特定領域進入処理についてのフローチャートである。 第二実施形態における修正処理についてのフローチャートである。 第三実施形態における特定領域進入処理についてのフローチャートである。 第三実施形態における修正処理についてのフローチャートである。

以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。

［構成の説明］
（１）全体の構成について
図１に示すように、本実施形態のパチンコ機５０は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠５１にて各構成を保持する構造を有している。外枠５１の左側上下にはヒンジ５３が設けられており、ヒンジ５３により、板ガラス６１が嵌め込まれた前枠（ガラス枠）５２及び後述の内枠が、外枠５１に対し開閉可能に保持される。また、前枠５２の板ガラス６１の奥には、内枠に保持された遊技盤１（図２）が設けられている。

前枠５２の上部の左右両側にはスピーカ６６が設置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また、前枠５２には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ６５のほか、遊技の異常を報知するＬＥＤが設けられている。

前枠５２の下部には、上皿５５と下皿６３とが一体に形成されている。また、下皿６３の右側には発射ハンドル６４が設けられており、該発射ハンドル６４を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿５５から供給された遊技球が遊技盤１に向けて発射される。

下皿６３は、上皿５５から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバーを操作することで、下皿６３に溜まった遊技球を遊技店に備えられたドル箱に移すことができる。また、上皿５５の中央には、演出ボタン６７及びジョグダイヤル６８が設けられている。

本パチンコ機５０は、いわゆるＣＲ機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット（ＣＲユニット）５６が付属されていると共に、上皿５５の右側には球貸ボタン５７，精算ボタン５８，精算表示装置５９が設けられている。

なお、図１の３９は、前枠５２及び前記内枠を外枠５１にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠３９に所定の鍵を挿入して鍵を時計回りに操作すると、内枠が開放され、反時計回りに操作すると、前枠５２が開放される。

また、図２に示すように、遊技盤１には、外レール２ａと内レール２ｂとによって囲まれた略円形の遊技領域３が形成されている。遊技領域３には、その中央部にセンターケース５が装着され、センターケース５に向かって右横には、普通図柄作動ゲート１７が設置されている。普通図柄作動ゲート１７を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づく当否判定（普通図柄抽選）が行なわれる。

また、遊技盤には、特別図柄（特図とも記載）の変動表示を伴う大当り抽選が行われる第１始動口１１及び第２始動口１２が配設されている。第１始動口１１は、センターケース５の直下に配され、第２始動口１２は、センターケース５に向かって右下の位置に配設される。

本パチンコ機５０は、第１始動口１１への入球により変動する第１特別図柄（第１特図）と、第２始動口１２への入球により変動する第２特別図柄（第２特図）との２種類の特別図柄を備える。第１始動口１１は、常時遊技球が入球可能に構成されているが、第２始動口１２は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物として構成されており、開放時のみ入球可能となっている。

第１始動口１１に遊技球が入球すると、第１特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第１保留記憶として記憶されると共に、第２始動口１２に遊技球が入球すると、第２特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第２保留記憶として記憶される。

普通電動役物として構成された第２始動口１２は、普通図柄抽選での当選時に、所定時間の開放が行われる。
第２始動口１２に向かって左下の位置には、大当り抽選で当ると行われる大当り遊技の際に開放される特別電動役物からなる大入賞口１４が配設されている。また、遊技領域３における向かって左下及び右下の領域には、複数の一般入賞口３１〜３４が配設されている。

遊技盤１における向かって右下の領域には、８個のＬＥＤからなる第１特図表示装置９及び第２特図表示装置１０と、４個のＬＥＤからなる第１特図保留数表示装置１８及び第２特図保留数表示装置１９と、２個のＬＥＤからなる普通図柄表示装置７と、４個のＬＥＤからなる普図保留数表示装置８が設置されている。

図２に示す遊技盤１のセンターケース５には、中央に演出図柄表示装置６（全体の図示は省略）のＬＣＤパネルが配設され、ＬＣＤパネルの画面上では、演出図柄の変動表示等を行うことで、第１，第２特図に対応する大当り抽選の結果を報知する図柄演出が行われる。

また、センターケース５には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージ等が設けられている。
なお、遊技盤１の遊技領域３には多数の遊技釘４が植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。

また、図３に示すように、パチンコ機５０の裏側は、遊技盤１を脱着可能に取付ける内枠７０が外枠５１に収納された構成となっている。内枠７０は、前枠５２と同様、一方の側縁（図３に向かって右側）の上下位置が外枠５１に設けられたヒンジ５３に結合され、開閉可能に設置されている。内枠７０には、遊技球流下通路が形成されており、上方（上流）から球タンク７１、タンクレール７２、払出ユニット７３が設けられ、払出ユニット７３の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤１の入賞口に遊技球が入賞すると、球タンク７１に貯留されている所定個数の遊技球（賞球）が払出装置から払い出され、流下通路を通り上皿５５に払い出される。また、本実施形態では、払出装置は、貸出ボタンの操作に応じて遊技球（貸球）を払い出すよう構成されている。

また、パチンコ機５０の裏側には、主制御装置８０、払出制御装置８１、演出図柄制御装置８２、サブ統合制御装置８３、発射制御装置、電源基板８５が設けられている。主制御装置８０，演出図柄制御装置８２，サブ統合制御装置８３は、遊技盤１に設けられ、払出制御装置８１，発射制御装置，電源基板８５は、内枠７０に設けられている。なお、図３では発射制御装置が記載されていないが、発射制御装置は、払出制御装置８１の奥側（遊技盤１側）に配されている。

また、球タンク７１の右側には、外部接続端子板７８が設けられており、外部接続端子板７８により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。

（２）演出効果部について
図４に記載されているように、遊技盤１における第１始動口１１の下方の領域には、第１，第２始動口１１，１２や大入賞口１４への入球が検知された遊技球を用いて演出を行う演出効果部４０が埋設されている。該領域は透過性の部材で構成されており、演出効果部４０の内部空間が遊技者から視認可能となっている。

演出効果部４０には、第１通路４７ａを介して第１始動口１１に接続されていると共に、第２通路４７ｂを介して大入賞口１４に接続されており、第１始動口１１，大入賞口１４に入球した遊技球は、これらの通路を経由して演出効果部４０に誘導される。

また、第２通路４７ｂから分岐して第２始動口１２に接続される第３通路４７ｃが設けられており、第２始動口１２に入球した遊技球は、第３通路４７ｃから第２通路４７ｂに誘導され、演出効果部４０に到達する。

また、第２通路４７ｂの側壁から分岐して下方に延びる排出通路４７ｄが設けられており、第２通路４７ｂに多くの遊技球がたまった場合には、溢れた遊技球が排出通路４７ｄから排出される。

また、図５に記載されているように、演出効果部４０には、遊技盤１に沿って水平方向に延設された筒状の回転体４１が設けられており、該回転体４１は、遊技者側に位置する側面が上方に移動する方向に回転する。

また、回転体４１の側面には、複数の磁石４１ａが設けられており、これらの磁石４１ａは、回転体の回転軸方向に沿った４本の列上に配されている。これらの列には、３個の磁石４１ａが配されたものと２個の磁石４１ａが配されたものとが存在し、磁石４１ａの配置数の異なる列が、等間隔で交互に配置されている。

また、回転体４１の下方には、演出効果部４０の前面に沿って水平方向に配された軸を中心に回動可能な長細い板部材から構成される可動床部４２が設けられている。該可動床部４２は、通常時は水平な状態に保持されるが、演出効果部４０に多くの遊技球がたまった場合等には下方向に回動され、これにより、演出効果部４０にたまった遊技球が外部に排出される。

また、演出効果部４０の上部中央であって、回転体４１の背部には、特定領域４３が設けられている。また、特定領域４３の両側には、それぞれ、上側溢れ球口４４ａが設けられていると共に、可動床部４２の両側には、それぞれ、下側溢れ球口４４ｂが設けられている。

そして、第１〜第３通路４７ａ〜４７ｃを経由して演出効果部４０に到達した遊技球は、演出効果部４０の下部に位置する可動床部４２に移動し、該可動床部４２にて一旦停留される（図６（ａ）参照）。このとき、可動床部４２の付近では、回転体４１の側面が上方に移動しているため、一部の遊技球は回転体４１の磁石４１ａに吸着し、停留された状態となると共に、回転体４１の回転に伴い上方に移動し、その結果、特定領域４３或いは上側溢れ球口４４ａに入球する（図６（ｂ）参照）。

具体的には、上記列に３個並んだ磁石４１ａの真ん中に位置する磁石４１ａに吸着した遊技球は、高い確率で特定領域４３に入球すると共に、両側に位置する磁石４１ａに吸着した遊技球は、高い確率で上側溢れ球口４４ａに入球する。また、上記列に２個並んだ磁石４１ａに吸着した遊技球は、約５０％程度の確率で、特定領域４３と上側溢れ球口４４ａのいずれかに入球する。

そして、特定領域４３への入球に起因して、演出が行われる（詳細は後述する）と共に、上側溢れ球口４４ａに入球した遊技球は、外部に排出される。また、演出効果部４０に到達した後、回転体４１の磁石４１ａに吸着しなかった遊技球は、下側溢れ球口４４ｂに入球して外部に排出される。

（２）電気的構成について
次に、パチンコ機５０の電気的構成について説明する。このパチンコ機５０は、図７のブロック図に示すとおり、主制御装置８０を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置８０、払出制御装置８１、演出図柄制御装置８２、サブ統合制御装置８３のいずれもＣＰＵ，ＲＯＭ，ＲＡＭ，入力ポート，出力ポート等を備えている。また、発射制御装置８４及び電源基板には、ＣＰＵ，ＲＯＭ，ＲＡＭは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置８４等にＣＰＵ，ＲＯＭ，ＲＡＭ等を設けてもよい。

主制御装置８０には、第１始動口１１に入球した遊技球を検出する第１始動口ＳＷ１１ａ、第２始動口１２に入球した遊技球を検出する第２始動口ＳＷ１２ａ、普通図柄作動ゲート１７に進入した遊技球を検出する普通図柄作動ＳＷ１７ａ、大入賞口１４に入球した遊技球を計数するための第１カウントＳＷ１４ａ、一般入賞口３１〜３４に入球した遊技球を検出する一般入賞口ＳＷ３１ａ等からの検出信号が入力される。

主制御装置８０は、搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置８１及びサブ統合制御装置８３に出力する。

また、主制御装置８０は、図柄表示装置中継端子板９０を介して接続されている第１特図表示装置９，第２特図表示装置１０，第１特図保留数表示装置１８，第２特図保留数表示装置１９，普通図柄表示装置７，普図保留数表示装置８の表示を制御する。

さらに、主制御装置８０は、大入賞口ソレノイド１４ｂを制御することで大入賞口１４の開閉を制御し、普電役物ソレノイド１２ｂを制御することで第２始動口１２の開閉を制御する。

主制御装置８０からの出力信号は試験信号端子にも出力されるほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子板７８に出力されてホールコンピュータ８７に送られる。

主制御装置８０と払出制御装置８１とは双方向通信が可能である。
払出制御装置８１は、主制御装置８０から送られてくるコマンドに応じて払出モータ２０を稼働させて賞球を払い出させる。本実施形態においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出ＳＷ２１の検出信号は払出制御装置８１に入力され、払出制御装置８１で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置８０と払出制御装置８１に払出ＳＷ２１の検出信号が入力され、主制御装置８０と払出制御装置８１の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。

なお、払出制御装置８１は、ガラス枠閉鎖ＳＷ３５，内枠閉鎖ＳＷ３６，球切れＳＷ２３，払出ＳＷ２１，満杯ＳＷ２２からの信号が入力され、満杯ＳＷ２２により下皿６３が満タンであることを示す信号が入力された場合や、球切れＳＷ２３により球タンク７１に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力された場合には、払出モータ２０を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯ＳＷ２２，球切れＳＷ２３も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置８１は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ２０の駆動を再開させる。

また、払出制御装置８１は、ＣＲユニット端子板２４を介してＣＲユニット５６と交信することで払出モータ２０を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出ＳＷ２１に検出され、検出信号は払出制御装置８１に入力される。また、ＣＲユニット端子板２４は、精算表示装置５９とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置５９には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン５７、精算を要求するための精算ボタン５８が設けられている。

また、払出制御装置８１は、外部接続端子板７８を介して賞球に関する情報、枠（内枠７０，前枠５２）の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ８７に送信するほか、発射制御装置８４に対して発射停止信号を送信する。

なお、本実施形態では遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置８４は、発射モータ３０を制御して、遊技領域３に遊技球を発射させる。

なお、発射制御装置８４には、払出制御装置８１以外に、発射ハンドル６４からの回動量信号、タッチＳＷ２８からのタッチ信号、発射停止ＳＷ２９から発射停止信号が入力される。

回動量信号は、遊技者が発射ハンドル６４を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル６４を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止ＳＷ２９を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置８４に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル６４を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。

サブ統合制御装置８３は、主制御装置８０から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置８２に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位（音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部）に分配する。

そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音ＬＳＩを作動させることによってスピーカ６６からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種ＬＥＤ、ランプ２６を制御する。

また、サブ統合制御装置８３には、演出ボタン６７，ジョグダイヤル６８が接続されており、遊技者が演出ボタン６７，ジョグダイヤル６８を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置８３に入力される。

また、サブ統合制御装置８３には、演出効果部４０に設けられた回転体４１を回転させる回転体モータ４１ｂや、可動床部４２を回動させる可動床部ソレノイド４２ａが接続されている。そして、遊技中、回転体モータ４１ｂを制御して回転体４１を回転させると共に、所定条件が成立した際には、可動床部ソレノイド４２ａを作動させて可動床部４２を回動させる。

また、サブ統合制御装置８３には、演出効果部４０の特定領域４３に入球した遊技球を検出する特定領域ＳＷ４３ａからの検出信号が入力される。
サブ統合制御装置８３と演出図柄制御装置８２とは双方向通信が可能である。

演出図柄制御装置８２は、サブ統合制御装置８３から受信したデータ及びコマンド（共に主制御装置８０から送信されてきたものとサブ統合制御装置８３が生成したものとがある）に基づいて演出図柄表示装置６を制御して、演出図柄の変動表示（図柄演出）等の演出画面を表示させる。

［動作の説明］
［第一実施形態］
次に、第一実施形態のパチンコ機５０の動作について説明する。

パチンコ機５０は、大当り抽選で当選すると、総ラウンド数が８Ｒと１５Ｒの２種類の大当り遊技のうちのいずれかが行われる。また、遊技状態として、普通図柄抽選での当選確率が上昇すると共に、第２始動口１２の開放時間が延長され、第２始動口１２への入球が容易となる時短状態と、大当り抽選での当選確率が上昇する確変状態が設けられている。そして、大当り抽選に当選すると、停止表示された特別図柄（当り図柄）の種類に応じて、大当り遊技のラウンド数が決定されると共に、大当り遊技後の遊技状態が決定される。

また、演出図柄表示装置６にて行われる図柄演出に用いられる演出図柄として、８Ｒ図柄と１５Ｒ図柄が設けられていると共に、確変図柄と通常図柄が設けられている。
そして、原則として、８Ｒの大当り遊技が行われる場合には、当りとなる図柄演出にて８Ｒ図柄が停止表示され、１５Ｒの大当り遊技が行われる場合には、１５Ｒ図柄が停止表示される。しかし、１５Ｒの大当り遊技が行われる場合であっても、８Ｒ図柄が停止表示される場合がある。以後、当りとなる図柄演出で停止表示された演出図柄を、停止図柄とも記載する。

一方、既に述べたように、パチンコ機５０には、演出効果部４０が設けられており、第１，第２始動口１１，１２や大入賞口１４に入球した遊技球は、該演出効果部４０に誘導されるが、図柄演出中、遊技球が演出効果部４０の特定領域４３に進入すると、先読み演出等が開始される。

また、大当り遊技中、遊技球が演出効果部４０の特定領域４３に進入すると、停止図柄は８Ｒ図柄であるが、実際の大当り遊技の総ラウンド数が１５Ｒである場合には、ラウンド数昇格演出が行われ、大当り遊技の総ラウンド数が増加した旨が報知される。

以下では、第一実施形態のパチンコ機５０の動作について、詳しく説明する。
（１）メインルーチンについて
まず、パチンコ機５０の主制御装置８０におけるメインルーチンについて、図８に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、２ｍｓ周期のタイマ割り込み処理として起動される。

Ｓ１０では、主制御装置８０は、正常なタイマ割り込みによりメインルーチンが起動されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ１０：Ｙｅｓ）、Ｓ２０に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ１０：Ｎｏ）、Ｓ１５に処理を移行する。

Ｓ１５では、主制御装置８０は、ＣＰＵやＩ／Ｏ等の初期設定を行い、Ｓ８０に処理を移行する。
一方、Ｓ１０で肯定判定が得られた場合には、主制御装置８０は、初期値乱数の更新（Ｓ２０），大当り決定用乱数の更新（Ｓ２５），大当り図柄決定用乱数の更新（Ｓ３０），当り決定用乱数の更新（Ｓ３５），リーチ判定用乱数の更新（Ｓ４０），変動パターン決定用乱数の更新（Ｓ４５）を行う。

そして、主制御装置８０は、始動口等といった入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞確認処理と（Ｓ５０）、始動口への入賞に起因して大当り抽選を行う当否判定処理と（Ｓ５５）、大当り抽選で当選した際に、遊技者に所定の遊技価値を付与する大当り遊技を行うための大当り遊技処理（Ｓ６０）を行う。また、遊技球の普通図柄作動ゲート１７の通過に起因して普通図柄抽選等を行う普図当否判定処理と（Ｓ６５）、普通電動役物（第２始動口１２）を開放することで普図遊技を行う普図遊技処理と（Ｓ６７）、遊技者の不正行為を検出する不正監視処理と（Ｓ７０）、サブ統合制御装置８３等にデータ及びコマンドを送信し、また、ホールコンピュータ８７等に各種情報を送信する各出力処理と（Ｓ７５）を行う。

また、Ｓ８０では、主制御装置８０は、次のタイマ割込みが発生してメインルーチンが起動されるまで、初期値乱数の更新を繰り返し行う。
（２）始動口入賞確認処理について
次に、第１，第２始動口１１，１２への入賞を検出し、該入賞に応じて保留記憶等を行う始動口入賞確認処理について、図９に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される入賞確認処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。

Ｓ１００では、主制御装置８０は、第１始動口ＳＷ１１ａの検出信号と、第２始動口ＳＷ１２ａの検出信号とに基づき、第１始動口１１或いは第２始動口１２への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は（Ｓ１００：Ｙｅｓ）、Ｓ１０５に処理を移行し、否定判定の場合は（Ｓ１００：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ１０５では、主制御装置８０は、入賞が生じた始動口に対応する特図についての保留記憶の数が、最大値（一例として４）に達しているか否かを判定する。そして、最大値に達している場合には（Ｓ１０５：Ｙｅｓ）、Ｓ１１０に処理を移行し、最大値に達していない場合には（Ｓ１０５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ１１０では、主制御装置８０は、大当り抽選に用いられる大当り決定用乱数や、大当り抽選で当った際に停止表示される図柄（当り図柄）を決定するための大当り図柄決定用乱数や、図柄演出において、リーチとなった後に外れを示す演出図柄を停止表示させる演出を行うか否かを決定すると共に、該演出の態様（リーチの態様）を決定するためのリーチ判定用乱数や、特別図柄の変動時間等を決定するための変動パターン決定用乱数等を抽出する。そして、抽出した乱数を、入賞が生じた始動口に対応する特図についての保留記憶として記憶し、Ｓ１１５に処理を移行する。

Ｓ１１５では、主制御装置８０は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数が特定値（現在の遊技状態における大当り抽選で当りとなる値）であるか否かを判定すると共に、該保留記憶に係るリーチ判定用乱数等に基づき、現在の遊技状態における図柄演出でリーチとなるか否かと、該図柄演出でのリーチの態様を判定する先読み判定を行う。そして、先読み判定の結果と、先読み判定が行われた保留記憶に対応する特図の種類（第１特図であるか第２特図であるか）を示す先読みコマンドを生成し、サブ統合制御装置８３に送信する（Ｓ１２０）。

なお、先読みコマンドを受信したサブ統合制御装置８３は、該先読みコマンドに対応する保留記憶が消化されるまで、該先読みコマンドが示す先読み判定結果を保存する。
続くＳ１２５では、主制御装置８０は、新たに発生した保留記憶に対応する特図について、何個の保留記憶が生じているかを示す保留数コマンドを生成し、サブ統合制御装置８３に送信する。なお、第１特図に対応する保留数コマンドを第１保留数コマンド、第２特図に対応する保留数コマンドを第２保留数コマンドとする。その後、主制御装置８０は、本処理を終了する。

また、各特図に対応する保留記憶の数と、該保留記憶についての先読み判定の結果とを示す一つのコマンドを生成し、該コマンドを、先読みコマンドや保留数コマンドに替えて用いても良い。

（３）当否判定処理について
次に、保留記憶に係る大当り決定用乱数により大当り抽選を行う当否判定処理について、図１０〜１３のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される。

まず、図１０に関して、Ｓ２００では、主制御装置８０は、特別電動役物の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ２００：Ｙｅｓ）、本処理を終了し、否定判定の場合には（Ｓ２００：Ｎｏ）、Ｓ２０５に処理を移行する。

Ｓ２０５では、主制御装置８０は、第１特図或いは第２特図の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ２０５：Ｙｅｓ）、図１２のＳ２８５に処理を移行し、否定判定の場合には（Ｓ２０５：Ｎｏ）、Ｓ２１０に処理を移行する。

Ｓ２１０では、主制御装置８０は、第１特図或いは第２特図の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ２１０：Ｙｅｓ）、図１３のＳ２９５に処理を移行し、否定判定の場合には（Ｓ２１０：Ｎｏ）、図１１のＳ２１５に処理を移行する。

続いて図１１に関して、Ｓ２１５では、主制御装置８０は、第２保留記憶の有無について判定し、肯定判定の場合には（Ｓ２１５：Ｙｅｓ）、Ｓ２２０に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ２１５：Ｎｏ）、Ｓ２２５に処理を移行する。

Ｓ２２０では、主制御装置８０は、第２保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第２保留記憶を選択し、Ｓ２３５に処理を移行する。
Ｓ２２５では、主制御装置８０は、第１保留記憶の有無について判定し、肯定判定の場合には（Ｓ２２５：Ｙｅｓ）、Ｓ２３０に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ２２５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ２３０では、主制御装置８０は、第１保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第１保留記憶を選択し、Ｓ２３５に処理を移行する。
Ｓ２３５では、主制御装置８０は、確変状態であることを示す確変フラグが１か否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ２３５：Ｙｅｓ）、Ｓ２４０に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ２３５：Ｎｏ）、Ｓ２４５に処理を移行する。

Ｓ２４０では、主制御装置８０は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変状態に対応する当否判定用テーブル（確変テーブル）に基づき、大当り抽選で当るか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、Ｓ２５０に処理を移行する。

一方、Ｓ２４５では、主制御装置８０は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変状態でない場合に対応する当否判定用テーブル（通常テーブル）に基づき、大当り抽選で当るか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、Ｓ２５０に処理を移行する。

なお、Ｓ２１５〜Ｓ２４５の処理から明らかなように、第一実施形態では、第１保留記憶と第２保留記憶が存在する場合には、第２保留記憶から先に消化される。
Ｓ２５０では、主制御装置８０は、大当り抽選で当ったか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ２５０：Ｙｅｓ）、Ｓ２５５に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ２５０：Ｎｏ）、Ｓ２７０に処理を移行する。

Ｓ２５５では、主制御装置８０は、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき当り図柄を決定する。そして、Ｓ２６０に処理を移行する。
Ｓ２６０では、主制御装置８０は、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき特別図柄の変動時間等を決定し、Ｓ２６５に処理を移行する。

Ｓ２６５では、主制御装置８０は、当り図柄に応じて、大当り遊技のラウンド数や、大当り遊技後に確変状態や時短状態となるか否かを設定すると共に、確変状態や時短状態の継続回数を設定し、Ｓ２８０に処理を移行する。

一方、Ｓ２５０で否定判定が得られた場合に移行する（すなわち、大当り抽選で外れた際に移行する）Ｓ２７０では、主制御装置８０は、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数等に基づき特別図柄の変動時間等を決定し、Ｓ２７５に処理を移行する。なお、この特別図柄の変動時間に応じて、大当り抽選で外れる場合の図柄演出の態様（リーチとなるかノーマル外れ（リーチとなることなく外れる図柄演出）となるか等）が決定される。

Ｓ２７５では、主制御装置８０は、確変状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数（確変回数）や、時短状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数（時短回数）を示すカウンタの更新等を行い、Ｓ２８０に処理を移行する。

Ｓ２８０では、主制御装置８０は、サブ統合制御装置８３に対し、大当り抽選後の第１保留記憶の数を示す第１保留数コマンドと、大当り抽選後の第２保留記憶の数を示す第２保留数コマンドとを送信する。また、消化した保留記憶に対応する特図の変動表示を開始すると共に、サブ統合制御装置８３に対し特別図柄の変動時間等を示す変動開始コマンドを送信することで図柄演出を開始させる。さらに、サブ統合制御装置８３に対し、停止表示させる演出図柄を指示する（大当りになる場合であれば、Ｓ２５５で決定された当り図柄に対応する演出図柄が指定される）図柄指定コマンドを送信し、本処理を終了する。

続いて図１２に関して、第１特図或いは第２特図の変動表示中に移行するＳ２８５では、主制御装置８０は、特図の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ２８５：Ｙｅｓ）、Ｓ２９０に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ２８５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ２９０では、主制御装置８０は、特図の変動表示を終了し、特図の確定図柄を表示させると共に、サブ統合制御装置８３に対し演出図柄の確定表示を行わせる図柄確定コマンドを送信し、本処理を終了する。

続いて図１３に関して、特図の確定表示中に移行するＳ２９５では、主制御装置８０は、特図の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ２９５：Ｙｅｓ）、Ｓ３００に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ２９５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ３００では、主制御装置８０は、特図の確定表示を終了し、Ｓ３０５に処理を移行する。
Ｓ３０５では、主制御装置８０は、確定表示されていた特図が大当り時のものであるかを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ３０５：Ｙｅｓ）、Ｓ３１５に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ３０５：Ｎｏ）、Ｓ３５０に処理を移行する。

Ｓ３１５では、主制御装置８０は、確変状態であることを示す確変フラグを参照すると共に、確変フラグが１である場合には確変フラグをクリアし（Ｓ３２０）、その後、Ｓ３２５に処理を移行する。

Ｓ３２５では、主制御装置８０は、時短状態であることを示す時短フラグを参照すると共に、時短フラグが１である場合には時短フラグをクリアし（Ｓ３３０）、その後、Ｓ３３５に処理を移行する。

そして、主制御装置８０は、条件装置作動開始処理（Ｓ３３５），役物連続作動装置作動開始処理（Ｓ３４０），大当り開始演出処理（Ｓ３４５）を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンドをサブ統合制御装置８３に送信する等して大当り遊技を開始し、本処理を終了する。

一方、Ｓ３０５にて否定判定が得られた場合に移行するＳ３５０では、主制御装置８０は、確変フラグを参照し、該フラグが１である場合には（Ｓ３５０：Ｙｅｓ）、確変状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数（確変回数）を参照する（Ｓ３５５）。そして、該残り回数が０である場合には（Ｓ３５５：Ｙｅｓ）、確変フラグをクリアし（Ｓ３６０）、Ｓ３６５に処理を移行する。

Ｓ３６５では、主制御装置８０は、時短フラグを参照し、該フラグが１である場合には（Ｓ３６５：Ｙｅｓ）、時短状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数（時短回数）を参照する（Ｓ３７０）。そして、該残り回数が０である場合には（Ｓ３７０：Ｙｅｓ）、時短フラグをクリアし（Ｓ３７５）、Ｓ３８０に処理を移行する。

Ｓ３８０では、主制御装置８０は、サブ統合制御装置８３に対し、現在の遊技状態を通知する状態指定コマンドを送信する状態指定コマンド送信処理を実行し、本処理を終了する。

（４）大当り遊技処理について
次に、大当り遊技の進行を制御する大当り遊技処理について、図１４〜１６のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される。

Ｓ４００では、主制御装置８０は、役物連続作動装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ４００：Ｙｅｓ）、Ｓ４０５に処理を移行し、否定判定の場合には（Ｓ４００：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ４０５では、主制御装置８０は、大入賞口１４の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ４０５：Ｙｅｓ）、図１５のＳ４５０に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ４０５：Ｎｏ）、Ｓ４１０に処理を移行する。

Ｓ４１０では、主制御装置８０は、大当り遊技における各ラウンドのインターバル中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ４１０：Ｙｅｓ）、図１５のＳ４７０に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ４１０：Ｎｏ）、Ｓ４１５に処理を移行する。

Ｓ４１５では、主制御装置８０は、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ４１５：Ｙｅｓ）、図１６のＳ５００に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ４１５：Ｎｏ）、Ｓ４２０に処理を移行する。

Ｓ４２０では、主制御装置８０は、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ４２０：Ｙｅｓ）、Ｓ４２５に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ４２０：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ４２５では、主制御装置８０は、大入賞口１４を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。
続いて図１５に関して、大入賞口１４の開放中に移行するＳ４５０では、主制御装置８０は、大入賞口１４に入賞した遊技球の数が１０個となったか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ４５０：Ｙｅｓ）、Ｓ４６０に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ４５０：Ｎｏ）、Ｓ４５５に処理を移行する。

Ｓ４５５では、主制御装置８０は、大入賞口１４の開放時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ４５５：Ｙｅｓ）、Ｓ４６０に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ４５５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ４６０では、主制御装置８０は、大入賞口１４を閉鎖させる大入賞口閉鎖処理を実行し、Ｓ４６５に処理を移行する。
Ｓ４６５では、主制御装置８０は、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、本処理を終了する。

一方、各ラウンドのインターバル中に移行するＳ４７０では、主制御装置８０は、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ４７０：Ｙｅｓ）、Ｓ４７５に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ４７０：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ４７５では、主制御装置８０は、大当り遊技の最終ラウンドか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ４７５：Ｙｅｓ）、Ｓ４８０に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ４７５：Ｎｏ）、Ｓ４８５に処理を移行する。

Ｓ４８０では、主制御装置８０は、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、本処理を終了する。
一方、Ｓ４８５では、主制御装置８０は、大入賞口１４を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。

続いて図１６に関して、大当り遊技の終了演出中に移行するＳ５００では、主制御装置８０は、該終了演出の時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ５００：Ｙｅｓ）、Ｓ５０５に処理を移行すると共に、否定判定の場合には（Ｓ５００：Ｎｏ）、本処理を終了する。

続くＳ５０５，Ｓ５１０では、主制御装置８０は、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、Ｓ５１５に処理を移行する。
Ｓ５１５では、主制御装置８０は、大当り遊技後に確変状態に移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ５１５：Ｙｅｓ）、確変状態中に実行可能な大当り抽選の回数（確変回数）を設定すると共に（Ｓ５２０）、確変フラグをセットし（Ｓ５２５）、Ｓ５３０に処理を移行する。

Ｓ５３０では、主制御装置８０は、大当り遊技後に時短状態に移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ５３０：Ｙｅｓ）、時短状態中に実行可能な大当り抽選の回数（時短回数）を設定すると共に（Ｓ５３５）、時短フラグをセットし（Ｓ５４０）、Ｓ５４５に処理を移行する。

Ｓ５４５，Ｓ５５０では、主制御装置８０は、サブ統合制御装置８３に対し、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、大当り遊技終了後の遊技状態を通知する状態指定コマンドを送信する状態指定コマンド送信処理とを実行し、本処理を終了する。

（５）サブ統合制御装置の動作の概要について
次に、パチンコ機５０のサブ統合制御装置８３の動作の概要について説明する。
サブ統合制御装置８３は、主制御装置８０から保留数コマンドを受信すると、演出図柄表示装置６の演出画面上に新たに発生した保留記憶に対応する保留図柄を表示する。

また、サブ統合制御装置８３は、主制御装置８０から変動開始コマンドを受信すると、対応する保留図柄を消去すると共に、他の保留図柄の表示位置を更新し、演出図柄表示装置６の演出画面上で図柄演出を行う。

なお、サブ統合制御装置８３は、図柄指定コマンドにより８Ｒ図柄が指定された場合には停止図柄を８Ｒ図柄とするが、１５Ｒ図柄が指定された場合には、抽選により、１５Ｒ図柄と８Ｒ図柄の一方を停止図柄として選択する。

また、サブ統合制御装置８３は、主制御装置８０にて大当り遊技が開始されると、主制御装置８０からのコマンドに応じて大当り演出を開始し、停止図柄に対応する総ラウンド数や、現在のラウンド数や、大入賞口１４に入球した遊技球の数等を演出図柄表示装置６の演出画面に表示する。

また、サブ統合制御装置８３は、状態指定コマンドに基づき遊技状態を判別し、遊技状態に応じた態様で各種演出を行う。
（６）特定領域進入処理について
次に、遊技球が演出効果部４０の特定領域４３に進入したことに起因して演出を行う特定領域進入処理について、図１７に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置８３にて定期的なタイミングで実行される。

Ｓ６００では、サブ統合制御装置８３は、特定領域ＳＷ４３ａからの信号に基づき、遊技球が演出効果部４０の特定領域４３に進入したか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には（Ｓ６００：Ｙｅｓ）、Ｓ６０５に処理を移行し、否定判定が得られた場合には（Ｓ６００：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ６０５では、サブ統合制御装置８３は、図柄演出中か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ６０５：Ｙｅｓ）、Ｓ６１０に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ６０５：Ｎｏ）、Ｓ６１５に処理を移行する。

Ｓ６１０では、サブ統合制御装置８３は、保留記憶が生じている状態であれば、演出図柄表示装置６等を介して該保留記憶についての先読み演出を行い、本処理を終了する。
具体的には、サブ統合制御装置８３は、先に受信した該保留記憶に対応する先読みコマンドに基づき、該保留記憶に基づく大当り抽選の結果や、該保留記憶に対応する図柄演出におけるリーチ態様を判別する。そして、判別結果に応じて該保留記憶に対応する保留図柄を変化させることで、先読み演出を行う。なお、図１８（ａ）には、先読み演出の際に演出図柄表示装置６に表示される演出画面の一例が記載されている。該演出画面上では、動物キャラクタである熊の達吉が表示される。

また、抽選により、先読み演出を行うか否かを決定する構成としても良い。
一方、Ｓ６１５では、サブ統合制御装置８３は、大当り遊技中か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ６１５：Ｙｅｓ）、Ｓ６２０に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ６１５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ６２０では、サブ統合制御装置８３は、ラウンド数昇格演出の実行が可能か否かを判定する。具体的には、実際の大当り遊技の総ラウンド数が１５Ｒであるが、停止図柄が８Ｒ図柄であり、さらに、実行中の大当り遊技の途中でラウンド数昇格演出が１回も実行されていない場合には、ラウンド数昇格演出の実行が可能と判定される。

そして、サブ統合制御装置８３は、ラウンド数昇格演出の実行が可能と判定した場合には（Ｓ６２０：Ｙｅｓ）、Ｓ６２５に処理を移行し、不可能と判定した場合には（Ｓ６２０：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ６２５では、サブ統合制御装置８３は、演出図柄表示装置６に表示される演出画面やスピーカ６６から出力される音声等を介して、現在の大当り遊技のラウンド数が８Ｒから１５Ｒに増加した旨を報知するラウンド数昇格演出を行い、本処理を終了する。なお、図１８（ｂ）には、ラウンド数昇格演出の際に演出図柄表示装置６に表示される演出画面の一例が記載されている。

また、ラウンド数昇格演出として、ラウンド数の昇格が生じるものと、ラウンド数の昇格が生じないものの２種類を設けておき、これらのラウンド数昇格演出のうち、抽選により選択されたラウンド数昇格演出を行う構成としても良い。

（７）修正処理について
次に、強制的にラウンド数昇格演出を行い、実際の大当り遊技の総ラウンド数を報知する修正処理について、図１９に記載のフローチャートを用いて説明する。

大当り遊技の総ラウンド数が１５Ｒであるが、停止図柄が８Ｒ図柄である場合、８Ｒ目の大当り遊技までに演出効果部４０の特定領域４３に遊技球が進入せず、ラウンド数昇格演出が１回も実行されないと、実際の総ラウンド数と、大当り演出にて報知された総ラウンド数に不整合が生じる。

このような場合には、本処理によりラウンド数昇格演出が行われ、大当り遊技の総ラウンド数が１５Ｒである旨が報知される。
なお、本処理は、サブ統合制御装置８３にて定期的なタイミングで実行される。

Ｓ６５０では、サブ統合制御装置８３は、大当り遊技中か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ６５０：Ｙｅｓ）、Ｓ６５５に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ６５０：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ６５５では、サブ統合制御装置８３は、停止図柄は８Ｒ図柄であり、且つ、大当り遊技の総ラウンド数が１５Ｒであるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には（Ｓ６５５：Ｙｅｓ）、Ｓ６６０に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ６５５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ６６０では、サブ統合制御装置８３は、大当り遊技中にラウンド数昇格演出が行われたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ６６０：Ｙｅｓ）、本処理を終了すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ６６０：Ｎｏ）、Ｓ６６５に処理を移行する。

Ｓ６６５では、サブ統合制御装置８３は、現在の大当り遊技のラウンドが８Ｒであるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ６６５：Ｙｅｓ）、Ｓ６７０に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ６６５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ６７０では、サブ統合制御装置８３は、演出図柄表示装置６等を介してラウンド数昇格演出を行い、本処理を終了する。
［第二実施形態］
次に、第二実施形態のパチンコ機５０の動作について説明する。

また、第二実施形態のパチンコ機５０においても、第一実施形態と同様、総ラウンド数が８Ｒと１５Ｒの２種類の大当り遊技が設けられていると共に、遊技状態として、時短状態と確変状態とが設けられている。そして、大当り抽選に当選すると、当り図柄に応じて、大当り遊技のラウンド数や、大当り遊技後の遊技状態が決定される。

そして、第一実施形態と同様、図柄演出中、遊技球が演出効果部４０の特定領域４３に進入すると、先読み演出等が開始される。
また、図柄演出に用いられる演出図柄として、８Ｒ図柄と１５Ｒ図柄が設けられていると共に、確変図柄と通常図柄が設けられている。

そして、原則として、大当り遊技後に確変状態且つ時短状態（以後、確変＋時短状態とも記載）に移行する場合には、停止図柄が確変図柄となると共に、通常状態（時短状態及び確変状態ではない遊技状態）に移行する場合には、停止図柄が通常図柄となり、停止図柄に対応する内容の大当り演出が行われる。しかし、大当り遊技後に確変＋時短状態に移行する場合であっても、停止図柄が通常図柄となる場合もある。

さらに、停止図柄が通常図柄である場合、大当り遊技中に遊技球が演出効果部４０の特定領域４３に進入すると、遊技状態昇格演出が行われ、大当り遊技後の遊技状態を抽選により変更する演出がなされる。

具体的には、遊技状態昇格演出では、演出図柄表示装置６の画面上に、確変＋時短状態を示すアイコンと通常状態を示すアイコンが表示され、これらのアイコンの表示状態が変化すると共に、最終的に抽選により一方のアイコンが選択された状態となり、大当り遊技終了後には、選択されたアイコンに対応する遊技状態に移行する旨が報知される（図２０参照）。

このとき、大当り遊技後に確変＋時短状態に移行する場合には、確変＋時短状態を示すアイコンが選択される可能性があり、このような場合には、大当り遊技後の遊技状態が通常状態から確変＋時短状態に昇格した旨が報知される。

なお、遊技状態昇格演出における抽選は、あくまで演出上のものである。大当り遊技後の遊技状態は当り図柄に応じて既に決定されており、遊技球が特定領域４３に進入したことに起因して、該遊技状態が変化することは無い。

このため、停止図柄が通常図柄であり、且つ、大当り遊技後の遊技状態が通常状態である場合には、遊技状態昇格演出が行われても昇格が生じることは無い。また、停止図柄が通常図柄であり、且つ、大当り遊技後の遊技状態が確変＋時短状態である場合であっても、遊技状態昇格演出において昇格が生じないというケースもある。

また、第二実施形態のパチンコ機５０の主制御装置８０では、第一実施形態と同様の処理が行われる。
また、サブ統合制御装置８３は、第一実施形態と同様にして保留図柄の表示や、図柄演出や、大当り演出を行い、図柄演出では、図柄指定コマンドにより通常図柄が指定された場合には、停止図柄を通常図柄とするが、確変図柄が指定された場合には、抽選により、確変図柄と通常図柄のいずれかを停止図柄として選択する。

また、第二実施形態では、サブ統合制御装置８３における特定領域進入処理と修正処理の内容が第一実施形態と相違しており、以下では、これらの処理について詳しく説明する。

（１）特定領域進入処理について
まず、第二実施形態の特定領域進入処理について、図２１に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置８３にて定期的なタイミングで実行される。

Ｓ７００〜Ｓ７１５の処理は、第一実施形態の特定領域進入処理のＳ６００〜Ｓ６１５の処理と同様であるため、説明を省略する。
Ｓ７２０では、サブ統合制御装置８３は、遊技状態昇格演出の実行が可能か否かを判定する。具体的には、停止図柄が通常図柄であり、さらに、実行中の大当り遊技の途中で遊技状態が昇格する遊技状態昇格演出が行われていない場合には、遊技状態昇格演出の実行が可能と判定される。

そして、サブ統合制御装置８３は、遊技状態昇格演出の実行が可能と判定した場合には（Ｓ７２０：Ｙｅｓ）、Ｓ７２５に処理を移行し、不可能と判定した場合には（Ｓ７２０：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ７２５では、サブ統合制御装置８３は、演出図柄表示装置６等を介して遊技状態昇格演出を行い、本処理を終了する。具体的には、サブ統合制御装置８３は、大当り遊技後に通常状態に移行する場合には、遊技状態の昇格が生じない遊技状態昇格演出を行う。一方、確変＋時短状態に移行する場合には、抽選により遊技状態昇格演出で遊技状態の昇格を生じさせるか否かを決定し、該決定に応じた内容の遊技状態昇格演出を行う。

（２）修正処理について
次に、強制的に遊技状態昇格演出を行い、大当り遊技後に確変＋時短状態に移行する旨を報知する修正処理について、図２２に記載のフローチャートを用いて説明する。

大当り遊技の遊技状態が確変＋時短状態であるが、停止図柄が通常図柄である場合において、演出効果部４０の特定領域４３に遊技球が進入せず、遊技状態昇格演出が１回も実行されないというケースや、実行された遊技状態昇格演出で遊技状態の昇格が生じていないというケースが想定される。そして、このようなケースにおいては、実際の大当り遊技後の遊技状態と、演出により報知された遊技状態との間に不整合が生じる。

このような場合には、本処理により遊技状態昇格演出が行われ、大当り遊技後に確変＋時短状態に移行する旨が報知される。
なお、本処理は、サブ統合制御装置８３にて定期的なタイミングで実行される。

Ｓ７５０では、サブ統合制御装置８３は、大当り遊技中か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ７５０：Ｙｅｓ）、Ｓ７５５に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ７５０：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ７５５では、サブ統合制御装置８３は、停止図柄が通常図柄であり、且つ、大当り遊技後に確変＋時短状態に移行するか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には（Ｓ７５５：Ｙｅｓ）、Ｓ７６０に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ７５５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ７６０では、サブ統合制御装置８３は、遊技状態昇格演出により遊技状態の昇格が報知されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ７６０：Ｙｅｓ）、本処理を終了すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ７６０：Ｎｏ）、Ｓ７６５に処理を移行する。

Ｓ７６５では、サブ統合制御装置８３は、現在の大当り遊技のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ７６５：Ｙｅｓ）、Ｓ７７０に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ７６５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ７７０では、サブ統合制御装置８３は、演出図柄表示装置６等を介して、遊技状態の昇格が生じる遊技状態昇格演出を行い、本処理を終了する。
［第三実施形態］
次に、第三実施形態のパチンコ機５０の動作について説明する。

また、第三実施形態のパチンコ機５０においても、第一実施形態と同様、総ラウンド数が８Ｒと１５Ｒの２種類の大当り遊技が設けられていると共に、遊技状態として、時短状態と確変状態とが設けられている。そして、大当り抽選に当選すると、当り図柄に応じて、大当り遊技のラウンド数や、大当り遊技後の遊技状態が決定されると共に、さらに、大当り遊技後に確変＋時短状態に移行する場合には、当り図柄に応じて、該遊技状態の継続回数が、３０回，５０回，１００回のいずれかに設定される。

そして、第一実施形態と同様、図柄演出中、遊技球が演出効果部４０の特定領域４３に進入すると、先読み演出等が開始される。
また、図柄演出に用いられる演出図柄として、８Ｒ図柄と１５Ｒ図柄が設けられていると共に、確変図柄と通常図柄が設けられており、さらに、確変図柄としてＡ〜Ｃ確変図柄の３種類が設けられている。

そして、原則として、停止図柄がＡ確変図柄である場合には、確変＋時短状態の継続回数が１００回に、Ｂ確変図柄である場合には継続回数が５０回に、Ｃ確変図柄である場合には継続回数が３０回となり、停止図柄に対応する内容の大当り演出が行われる。しかし、確変＋時短状態の継続回数が５０回である場合に停止図柄がＣ確変図柄となるケースや、継続回数が１００回である場合に停止図柄がＢ或いはＣ確変図柄となるケースもある。

さらに、停止図柄がＢ或いはＣ確変図柄であるケースでは、大当り遊技中に遊技球が演出効果部４０の特定領域４３に進入すると、継続回数昇格演出が行われ、抽選により継続回数を増加させる演出が行われる。

具体的には、継続回数昇格演出では、演出図柄表示装置６の画面上で抽選が行われる旨が表示される。そして、停止図柄に対応する確変＋時短状態の継続回数が、実際の継続回数よりも少ない場合には、抽選に当選すると、確変＋時短状態の継続回数が所定回数分上乗せされ、継続回数が昇格した旨が報知される。

なお、１回の継続回数昇格演出で、実際の継続回数と停止図柄に対応する継続回数の差分を上乗せしても良いし、１回の継続回数昇格演出で例えば１０回程度の継続回数を上乗せし、複数回にわたる継続回数昇格演出で継続回数の昇格を行っても良い。

また、継続回数昇格演出における抽選は、あくまで演出上のものである。確変＋時短状態の継続回数は当り図柄に応じて既に決定されており、遊技球が特定領域４３に進入したことに起因して、継続回数が変化することは無い。

このため、停止図柄に対応する継続回数と、実際の継続回数が一致している場合には、継続回数昇格演出が行われても、継続回数が上乗せされることは無い。また、停止図柄に対応する継続回数が、実際の継続回数よりも少ない場合であっても、継続回数昇格演出にて継続回数が上乗せされないというケースもある。

また、第三実施形態のパチンコ機５０の主制御装置８０では、第一実施形態と同様の処理が行われる。
また、サブ統合制御装置８３は、第一実施形態と同様にして保留図柄の表示や、図柄演出や、大当り演出を行う。また、図柄演出では、図柄指定コマンドによりＣ確変図柄が指定された場合には、Ｃ確変図柄を停止図柄とし、Ａ或いはＢ確変図柄が指定された場合には、抽選により、指定された確変図柄を停止図柄とするか、該確変図柄よりも少ない継続回数に対応する確変図柄を停止図柄とするかを決定する。

また、第三実施形態では、サブ統合制御装置８３における特定領域進入処理と修正処理の内容が第一実施形態と相違しており、以下では、これらの処理について詳しく説明する。

（１）特定領域進入処理について
まず、第三実施形態の特定領域進入処理について、図２３に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置８３にて定期的なタイミングで実行される。

Ｓ８００〜Ｓ８１５の処理は、第一実施形態の特定領域進入処理のＳ６００〜Ｓ６１５の処理と同様であるため、説明を省略する。
Ｓ８２０では、サブ統合制御装置８３は、継続回数昇格演出の実行が可能か否かを判定する。具体的には、停止図柄がＢ或いはＣ確変図柄である場合には、継続回数昇格演出の実行が可能と判定される。そして、サブ統合制御装置８３は、継続回数昇格演出の実行が可能と判定した場合には（Ｓ８２０：Ｙｅｓ）、Ｓ８２５に処理を移行し、不可能と判定した場合には（Ｓ８２０：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ８２５では、サブ統合制御装置８３は、演出図柄表示装置６等を介して継続回数昇格演出を行い、本処理を終了する。
具体的には、サブ統合制御装置８３は、実際の確変＋時短状態の継続回数と、演出上報知された継続回数（停止図柄に対応する継続回数、或いは、先に行われた継続回数昇格演出による上乗せがなされた継続回数）とが一致する場合には、遊技状態の昇格が生じない遊技状態昇格演出を行う。一方、実際の継続回数が、演出上報知された継続回数よりも少ない場合には、抽選により継続回数昇格演出で継続回数の昇格を生じさせるか否かを決定し、該決定に応じた内容の継続回数昇格演出を行う。

（２）修正処理について
次に、強制的に継続回数昇格演出を行い、実際の大当り遊技後の確変＋時短状態の継続回数を報知する修正処理について、図２４に記載のフローチャートを用いて説明する。

大当り遊技中、演出効果部４０の特定領域４３に遊技球が進入しないという可能性や、遊技状態昇格演出が行われたが昇格が生じない可能性があり、実際の確変＋時短状態の継続回数が演出上報知された継続回数よりも少なくなる場合が想定される。

このような場合には、本処理により継続回数昇格演出が行われ、大当り遊技後の実際の確変＋時短状態の継続回数が報知される。
なお、本処理は、サブ統合制御装置８３にて定期的なタイミングで実行される。

Ｓ８５０では、サブ統合制御装置８３は、大当り遊技中か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ８５０：Ｙｅｓ）、Ｓ８５５に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ８５０：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ８５５では、サブ統合制御装置８３は、停止図柄がＢ或いはＣ確変図柄であるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には（Ｓ８５５：Ｙｅｓ）、Ｓ８６０に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ８５５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ８６０では、サブ統合制御装置８３は、演出上報知された確変＋時短状態の継続回数と実際の継続回数が一致するか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ８６０：Ｙｅｓ）、本処理を終了すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ８６０：Ｎｏ）、Ｓ８６５に処理を移行する。

Ｓ８６５では、サブ統合制御装置８３は、現在の大当り遊技のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には（Ｓ８６５：Ｙｅｓ）、Ｓ８７０に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には（Ｓ８６５：Ｎｏ）、本処理を終了する。

Ｓ８７０では、サブ統合制御装置８３は、演出図柄表示装置６等を介して、演出上報知された継続回数と実際の継続回数の差分が上乗せされる旨を報知する継続回数昇格演出を行い、本処理を終了する。

［効果］
第一〜第三実施形態のパチンコ機５０によれば、演出効果部４０の内部空間にて第１，第２始動口１１，１２や大入賞口１４に入球した遊技球を動かし、該遊技球の挙動に応じて演出を行うことができる。このため、遊技盤１上を移動する遊技球に衝突させること無く遊技球が演出に用いられると共に、該遊技球の動きと音声や映像を連動させて演出を行うことができ、遊技者に不利益を与えることなく、遊技球の動きを利用して演出力を高めることができる。

また、演出効果部４０には、特定領域４３の両側に上側溢れ球口４４ａが設けられていると共に、可動床部４２の両側に下側溢れ球口４４ｂが設けられているため、演出効果部４０に過剰に多くの遊技球が貯まることを防ぐことができる。このため、球詰まりを防ぐことや、演出効果部４０の内部空間における遊技球の動きが鈍くなったり、遊技球が特定領域４３に進入する頻度が高くなり過ぎ、演出力が低下してしまうことを防ぐことができる。

さらに、第２通路４７ｂの側壁から分岐する排出通路４７ｄが設けられているため、演出効果部４０に一挙に多くの遊技球が誘導された場合であっても、溢れた遊技球を排出通路４７ｄから排出することができ、球詰まりを防ぐことができる。

［他の実施形態］
（１）第一実施形態においては、大当り遊技のラウンド数に対応する８Ｒ図柄，１５Ｒ図柄が設けられているが、対応する大当り遊技のラウンド数が不明な演出図柄を設けても良い。そして、該演出図柄が停止図柄となった場合には、総ラウンド数が不明な状態で大当り遊技が行わると共に、大当り遊技中に演出効果部４０の特定領域４３に遊技球が進入するとラウンド数昇格演出が行われ、その結果、総ラウンド数が判明するという構成としても良い。

また、第二実施形態においては、大当り遊技後の遊技状態に対応する通常図柄，確変図柄が設けられているが、大当り遊技後の遊技状態が不明な演出図柄を設けても良い。そして、該演出図柄が停止図柄となった場合には、大当り遊技後の遊技状態が不明な状態で大当り遊技が行われると共に、大当り遊技中に特定領域４３に遊技球が進入すると遊技状態昇格演出が行われ、その結果、大当り遊技後の遊技状態が判明する構成としても良い。

また、第三実施形態においては、確変＋時短状態の継続回数に対応するＡ〜Ｃ確変図柄が設けられているが、対応する継続回数が不明な確変図柄を設けても良い。そして、該確変図柄が停止図柄となった場合には、大当り遊技に移行する確変＋時短状態の継続回数が不明な状態で大当り遊技が行われると共に、大当り遊技中に特定領域４３に遊技球が進入すると継続回数昇格演出が行われ、その結果、確変＋時短状態の継続回数が判明する構成としても良い。

このような構成によれば、大当り抽選の当選による特典内容が不明な状態で大当り遊技を開始させ、その後、特定領域４３への遊技球の進入に起因して特典内容を明らかにすることができ、遊技の興趣を高めることができる。

（２）また、第一〜第三実施形態では、図柄変動中に演出効果部４０の特定領域４３に遊技球が進入すると、先読み演出が行われるが、先読み演出に替えて、例えば、実行中の図柄変動に対応する大当り抽選の結果に関する演出を行っても良い。具体的には、例えば、実行中の図柄変動をスーパーリーチに発展させても良いし、該大当り抽選の結果を予告する新たな演出を開始させる構成としても良い。こうすることにより、遊技の興趣を高めることができる。

（３）また、第一〜第三実施形態では、演出効果部４０の回転体４１の側面には磁石４１ａが設けられているが、該磁石４１ａを電磁石として構成すると共に、所定の条件成立に応じて該電磁石をオン／オフし、該磁石４１ａに遊技球が吸着する状態としない状態とを切り替えても良い。こうすることにより、演出効果部４０の内部空間における遊技球の動きに変化を持たせることができ、演出力を高めることができる。

［特許請求の範囲との対応］
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。

サブ統合制御装置８３がサブ制御装置に相当する。
また、回転体４１が移動手段に、磁石４１ａ，可動床部４２が停留手段に、上側溢れ球口４４ａ，下側溢れ球口４４ｂが排出手段に相当する。

１…遊技盤、２ａ…外レール、２ｂ…内レール、３…遊技領域、４…遊技釘、５…センターケース、６…演出図柄表示装置、７…普通図柄表示装置、８…普図保留数表示装置、９…第１特図表示装置、１０…第２特図表示装置、１１…第１始動口、１１ａ…第１始動口ＳＷ、１２…第２始動口、１２ａ…第２始動口ＳＷ、１２ｂ…普電役物ソレノイド、１４…大入賞口、１４ａ…第１カウントＳＷ、１４ｂ…大入賞口ソレノイド、１７…普通図柄作動ゲート、１７ａ…普通図柄作動ＳＷ、１８…第１特図保留数表示装置、１９…第２特図保留数表示装置、２０…払出モータ、２１…払出ＳＷ、２２…満杯ＳＷ、２３…球切れＳＷ、２４…ＣＲユニット端子板、２８…タッチＳＷ、２９…発射停止ＳＷ、３０…発射モータ、３５…ガラス枠閉鎖ＳＷ、３６…内枠閉鎖ＳＷ、３９…シリンダ錠、４０…演出効果部、４１…回転体、４１ａ…磁石、４１ｂ…回転体モータ、４２…可動床部、４２ａ…可動床部ソレノイド、４３…特定領域、４３ａ…特定領域ＳＷ、４４ａ…上側溢れ球口、４４ｂ…下側溢れ球口、４７ａ…第１通路、４７ｂ…第２通路、４７ｃ…第３通路、５０…パチンコ機、５１…外枠、５２…前枠、５３…ヒンジ、５５…上皿、５６…ＣＲユニット、５７…球貸ボタン、５８…精算ボタン、５９…精算表示装置、６１…板ガラス、６３…下皿、６４…発射ハンドル、６５…枠側装飾ランプ、６６…スピーカ、６７…演出ボタン、６８…ジョグダイヤル、７０…内枠、７１…球タンク、７２…タンクレール、７３…払出ユニット、７８…外部接続端子板、８０…主制御装置、８１…払出制御装置、８２…演出図柄制御装置、８３…サブ統合制御装置、８４…発射制御装置、８５…電源基板、９０…図柄表示装置中継端子板。

Claims (3)

1. 始動口への入球に起因して抽出された乱数の保留記憶を行うと共に、該保留記憶に係る乱数に基づき大当り抽選を行い、さらに、該大当り抽選に当選すると大入賞口の開放を伴う大当り遊技を行うことで、遊技の進行を制御する主制御装置と、該主制御装置からのコマンドに従い各種演出を行うサブ制御装置とを備える弾球遊技機であって、
   前記始動口に入球した遊技球と前記大入賞口に入球した遊技球とが誘導される、遊技者から視認可能な空間を有する演出効果部と、
   前記演出効果部に誘導された遊技球を、該演出効果部に設けられた特定領域に向けて移動させる移動手段と、
   を備え、
   前記サブ制御装置は、前記大当り抽選の結果を報知するための前記演出である図柄演出中に遊技球が前記特定領域に進入すると、該大当り抽選、或いは、前記保留記憶に係る乱数に基づく前記大当り抽選の結果についての予告を行う前記演出を行い、前記大当り遊技中に遊技球が前記特定領域に進入すると、該大当り遊技に係る前記大当り抽選の当選により付与された特典の内容に関する前記演出を行うこと、
   を特徴とする弾球遊技機。
2. 請求項１に記載の弾球遊技機において、
   前記演出効果部に誘導された遊技球を、該演出効果部に停留させておく停留手段をさらに備え、
   前記移動手段は、前記停留手段により停留されている遊技球を前記特定領域に向けて移動させること、
   を特徴とする弾球遊技機。
3. 請求項１または請求項２に記載の弾球遊技機において、
   前記移動手段により前記特定領域に向けて移動された遊技球のうち、前記特定領域に進入しなかった遊技球を、前記演出効果部の外部に排出する排出手段をさらに備えること、
   を特徴とする弾球遊技機。

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