JP2014117092A - 同期電動機制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】推定時間を短縮しつつ精度よく回転子の初期磁極位置を推定することが可能な同期電動機制御装置を提供する。
【解決手段】このモータ制御装置(同期電動機制御装置)は、永久磁石を有する回転子を含むモータ2に対して初期磁極位置を推定するための電圧が印加されるように電圧信号を発生する極性探索パターン発生部11およびゲート信号変換部12と、モータ2に印加される電圧により発生する電流の電流勾配を算出する電流勾配演算部13と、モータ2の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、モータ2の回転子の初期磁極位置を推定する初期磁極推定部14とを備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、同期電動機制御装置に関し、特に、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定する同期電動機制御装置に関する。
従来、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定する同期電動機制御装置が知られている(たとえば、特許文献1および非特許文献1参照)。
上記特許文献1には、永久磁石を有する回転子を含む同期電動機に対して初期磁極位置を推定するための電圧を複数の相に印加させるとともに、複数の相に印加される電圧により発生する電流の振幅の大小に基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定する同期電動機の磁極位置検出装置(同期電動機制御装置)が開示されている。また、この磁極位置検出装置は、精度よく回転子の初期磁極位置を推定するために、電圧が印加されてから電流が定常状態になるまで待ってから電流の振幅の計測を行っていると考えられる。また、この磁極位置検出装置は、複数の相に電圧を印加する場合に、ある相から別の相に電圧を印加する間に全ての相の電圧を平衡にして電流が収束するまで待つように構成されている。
また、上記非特許文献1には、永久磁石を有する回転子を含む同期電動機に対して初期磁極位置を推定するための電圧を印加させるとともに、同期電動機の磁気飽和した状態における正方向および負方向に印加される電圧に基づく電流の振幅の大小に基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定する方法が開示されている。また、この初期磁極位置を推定する方法では、上記特許文献1と同様、精度よく回転子の初期磁極位置を推定するために、電圧が印加されてから電流が定常状態になるまで待ってから電流の振幅の計測を行っていると考えられる。
特開2000−92891号公報
Seiji Kondo, Akihiko Takahashi and Toshihiro Nishida "Armature Current Locus Based Estimation Method of Rotor Position of Permanent Magnet Synchronous Motor without Mechanical Sensor" IEEE IAS 1995(Orlando)Conf.Rec.,Vol.1,pp.55〜60
しかしながら、上記特許文献1および非特許文献1では、電圧が印加されてから電流が定常状態になるまで待ってから電流の振幅の計測を行っているため、推定時間を短縮しながら精度よく回転子の初期磁極位置を推定することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、推定時間を短縮しながら精度よく回転子の初期磁極位置を推定することが可能な同期電動機制御装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における同期電動機制御装置は、永久磁石を有する回転子を含む同期電動機に対して初期磁極位置を推定するための電圧が印加されるように電圧信号を発生する電圧信号発生手段と、同期電動機に印加される電圧により発生する電流の電流勾配を算出する電流勾配算出手段と、同期電動機の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定する初期磁極位置推定手段とを備える。なお、同期電動機の回転子の初期磁極位置とは、静止状態(初期状態)の同期電動機の回転子の磁極が電気的に向いている位置(方向)である。
この発明の一の局面による同期電動機制御装置では、上記のように、同期電動機の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定する初期磁極位置推定手段を設けることによって、電流が定常状態になるまでよりも短い時間で飽和する磁気飽和に起因して直接的に変化する電流勾配に基づいて、回転子の初期磁極位置を推定することができるので、電流が定常状態になるまで待つ必要がない。また、電流勾配は磁気飽和に起因して直接的に変化するので、ノイズなどの影響を受けにくく、精度よく回転子の初期磁極位置を推定することができる。その結果、推定時間を短縮しながら精度よく回転子の初期磁極位置を推定することができる。
上記一の局面による同期電動機制御装置において、好ましくは、初期磁極位置推定手段は、同期電動機の磁気飽和した状態における正方向および負方向に印加される電圧に基づく電流勾配を比較して、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するように構成されている。このように構成すれば、正方向に印加される電圧に基づく電流勾配と、負方向に印加される電圧に基づく電流勾配とが、磁気飽和の影響により一方では増加し、他方では減少するので、正方向および負方向に印加される電圧に基づく電流勾配を比較することによって、回転子の初期磁極位置を容易に精度よく推定することができる。
上記一の局面による同期電動機制御装置において、好ましくは、同期電動機に印加される電圧により発生する電流の振幅を取得する電流振幅取得手段をさらに備え、初期磁極位置推定手段は、同期電動機に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値と、同期電動機の磁気飽和した状態における電流勾配とに基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するように構成されている。このように構成すれば、電流勾配に加えて電流の振幅の最大値を用いて、回転子の初期磁極位置をより精度よく推定することができる。
上記電流振幅取得手段を備える構成において、好ましくは、初期磁極位置推定手段は、同期電動機に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値の近傍における同期電動機の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するように構成されている。このように構成すれば、磁気飽和の影響により電流勾配が大きく変化する電流の振幅の最大値の近傍における電流勾配に基づいて、回転子の初期磁極位置をより精度よく推定することができる。また、電流の振幅の最大値近傍のみ電流勾配の算出を行えばよいので、電流勾配の算出処理を簡略化することができる。これにより、回転子の初期磁極位置の推定時間をより短縮することができる。
この場合、好ましくは、初期磁極位置推定手段は、同期電動機に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値の直後の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するように構成されている。このように構成すれば、電流の振幅の最大値直後から電流勾配を算出するための期間だけ電流値を記憶させて、電流勾配を算出することができるので、記憶する量を低減させるとともに、電流勾配の算出の処理負担を軽減することができる。また、電流の振幅の最大値の直後では、電流の振幅の最大値の直前に比べて、電流勾配の絶対値が大きくなる傾向にあるので、電流勾配の差異を精度よく算出することができる。これにより、回転子の初期磁極位置をより精度よく推定することができる。
上記一の局面による同期電動機制御装置において、好ましくは、同期電動機は、複数の相の電圧の印加により駆動するように構成されており、電圧信号発生手段は、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するために複数の相の全てに連続的に電圧が印加されるように電圧信号を発生するように構成されている。このように構成すれば、複数の相の全てに連続的に電圧が印加されるので、従来のようにある相から別の相に電圧を印加する間に全ての相の電圧を平衡にして電流が収束するまで待つ場合に比べて、推定時間を短縮することができる。
この場合、好ましくは、電圧信号発生手段は、初期磁極位置を推定するために連続的に印加される電圧により回転子が回転しないように電圧信号を発生するように構成されている。このように構成すれば、複数の相に連続的に電圧を印加した場合でも、回転子が回転することがないので、回転子の初期磁極位置を精度よく推定することができる。
本発明によれば、上記のように、推定時間を短縮しながら精度よく回転子の初期磁極位置を推定することができる。
本発明の第1実施形態によるモータ制御装置を備えたモータ装置の全体構成を示した図である。 本発明の第1実施形態によるモータ制御装置の構成を説明するための制御ブロック図である。 本発明の第1実施形態によるモータ制御装置に制御されるモータのモデルを示した図である。 本発明の第1実施形態によるモータ制御装置に制御されるモータに印加される電圧の方向を説明するための図である。 本発明の第1実施形態によるモータ制御装置が発生させるゲート駆動信号を示した図である。 実施例による回転子の電気角が0度の場合の電流値を示した図である。 実施例による回転子の電気角が0度の場合のU相の電流勾配を示した図である。 実施例による回転子の電気角が180度の場合の電流値を示した図である。 実施例による回転子の電気角が180度の場合のU相の電流勾配を示した図である。 実施例による回転子の電気角が0度の場合の電流振幅および電流勾配を示した図である。 実施例による回転子の電気角が60度の場合の電流振幅および電流勾配を示した図である。 実施例による回転子の電気角が120度の場合の電流振幅および電流勾配を示した図である。 実施例による回転子の電気角が180度の場合の電流振幅および電流勾配を示した図である。 実施例による回転子の電気角が240度の場合の電流振幅および電流勾配を示した図である。 実施例による回転子の電気角が300度の場合の電流振幅および電流勾配を示した図である。 本発明の第2実施形態によるモータ制御装置の構成を説明するための制御ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態によるモータ制御装置1の全体構成について説明する。第1実施形態では、たとえば航空機に搭載される電動アクチュエータや、一般産業用のモータ装置におけるモータ制御装置1に本発明を適用した例について説明する。
図1に示すように、第1実施形態によるモータ制御装置1は、モータ2、インバータ3などを備えるモータ装置(電動アクチュエータ)100の一部を構成し、モータ2の駆動制御を行う機能を有する。なお、モータ制御装置1は、本発明の「同期電動機制御装置」の一例であり、モータ2は、本発明の「同期電動機」の一例である。
モータ2は、たとえば3相交流で駆動する埋込磁石構造の同期モータ(IPMSM:Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)であり、永久磁石を内部に埋め込んだロータ(回転子)と、電機子巻線が配置されたステータとを含む。このIPMSモータ2は、d軸インダクタンスとq軸インダクタンスとが相違する突極性を有する。モータ2は、インバータ3から印加される3相交流電圧(Vu、Vv、Vw)に基づく3相交流電流(iu、iv、iw)によって回転駆動され、出力軸に接続された負荷(図示せず)を動作させる。
また、モータ2では、図3に示すモデルのように、U相、V相、W相の電機子巻線が電気的に互いに120度の角度を隔てて配置されている。また、U相、V相、W相の電気的に反対側(180度)の位置には、それぞれ、U相、V相、W相が配置されている。また、モータ2は、U相およびU相に正方向に電流が流れることにより、u軸方向の磁界が発生される。また、モータ2は、V相およびV相に正方向に電流が流れることにより、v軸方向の磁界が発生される。また、モータ2は、W相およびW相に正方向に電流が流れることにより、w軸方向の磁界が発生される。また、モータ2のロータの磁極位置は、ロータのd軸(永久磁石による磁界の向き)のu軸に対する角度θにより表される。
インバータ3は、モータ制御装置1と、モータ2とに接続され、電源部(図示せず)の直流を3相交流に変換してモータ2に供給する。インバータ3は、モータ制御装置1の3相ゲート駆動信号(印加電圧信号)(Gu、Gv、Gw)によってスイッチング制御されてモータ駆動を行うように構成されている。つまり、インバータ3は、ゲート駆動信号(Gu、Gv、Gw)に基づいて、3相交流電圧(Vu、Vv、Vw)をモータ2に印加するように構成されている。
モータ制御装置1は、図1に示すように、モータ2を駆動(始動)させるなどの指令信号STsigに基づいて、3相ゲート駆動信号(Gu、Gv、Gw)を生成し、インバータ3へ出力するように構成されている。第1実施形態では、モータ制御装置1は、インバータ3による3相交流電圧(Vu、Vv、Vw)の印加に基づいて発生する電流iu、ivおよびiwに基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成されている。
モータ制御装置1は、FPGA(Field−Programmable Gate Array)により構成されており、図2に示す各種制御ブロックを含んでいる。具体的には、図2に示すように、モータ制御装置1は、極性探索パターン発生部11と、ゲート信号変換部12と、電流勾配演算部13と、初期磁極推定部14と、他制御器15aおよび15bとを主として含んでいる。なお、極性探索パターン発生部11およびゲート信号変換部12は、本発明の「電圧信号発生手段」の一例である。また、電流勾配演算部13は、本発明の「電流勾配算出手段」および「電流振幅取得手段」の一例であり、初期磁極推定部14は、本発明の「初期磁極位置推定手段」の一例である。
極性探索パターン発生部11は、モータ2を駆動(始動)させるなどの指令信号STsigに基づいて、出力ベクトル方向(発生する磁界の方向)のパターンDirを、ゲート信号変換部12に出力するように構成されている。具体的には、極性探索パターン発生部11は、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するためにU相、V相およびW相の全てに連続的に電圧が印加されるように出力ベクトル方向のパターンDirを発生するように構成されている。なお、出力ベクトル方向は、図4に示すように、方向D1〜D6のいずれかの方向となる。
また、極性探索パターン発生部11は、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するために連続的に印加される電圧によりロータが回転しないように出力ベクトル方向のパターンDirを発生するように構成されている。たとえば、極性探索パターン発生部11は、図5に示すように、1試行(1サイクル)として方向D1、方向D4、方向D6、方向D3、方向D5、方向D2、方向D4、方向D1、方向D3、方向D6、方向D2および方向D5の順に出力ベクトル方向のパターンDirを発生させる。
ゲート信号変換部12は、モータ2に対してロータの初期磁極位置を推定するための電圧が印加されるようにゲート駆動信号Gu、GvおよびGwを発生するように構成されている。具体的には、ゲート信号変換部12は、極性探索パターン発生部11により出力される出力ベクトル方向のパターンDirに基づいて、3相ゲート駆動信号(印加電圧信号)(Gu、Gv、Gw)を生成するように構成されている。また、ゲート信号変換部12は、出力ベクトル方向のパターンDirに基づいて、1試行(1サイクル)を繰り返して、3相ゲート駆動信号(Gu、Gv、Gw)を生成するように構成されている。また、ゲート信号変換部12は、各出力ベクトルの方向について、磁気飽和する時間t(図5参照)だけ電圧が印加されるように、ゲート駆動信号を発生するように構成されている。
また、図5に示すように、ゲート信号変換部12は、出力ベクトル方向が方向D1の場合、ゲート駆動信号GuをH(High)にして、ゲート駆動信号GvおよびGwをL(Low)にする。また、ゲート信号変換部12は、出力ベクトル方向が方向D2の場合、ゲート駆動信号GwをLにして、ゲート駆動信号GuおよびGvをHにする。また、ゲート信号変換部12は、出力ベクトル方向が方向D3の場合、ゲート駆動信号GvをHにして、ゲート駆動信号GuおよびGwをLにする。また、ゲート信号変換部12は、出力ベクトル方向が方向D4の場合、ゲート駆動信号GuをLにして、ゲート駆動信号GvおよびGwをHにする。また、ゲート信号変換部12は、出力ベクトル方向が方向D5の場合、ゲート駆動信号GwをHにして、ゲート駆動信号GuおよびGvをLにする。また、ゲート信号変換部12は、出力ベクトル方向が方向D6の場合、ゲート駆動信号GvをLにして、ゲート駆動信号GuおよびGwをHにする。
出力ベクトル方向が方向D1、方向D4と連続して変化した場合、図6に示すように、U相の電流は、出力ベクトル方向が方向D1の時に増加し、方向D4の時に減少する。つまり、U相には正方向の電流が流れ、方向D1と方向D4との境界で電流の絶対値が最大値となる。一方、V相およびW相の電流は、方向D1の時に減少し、方向D4の時に増加する。また、出力ベクトル方向が方向D6、方向D3と連続して変化した場合、図6に示すように、V相の電流は、出力ベクトル方向が方向D6の時に減少し、方向D3の時に増加する。つまり、V相には負方向の電流が流れ、方向D6と方向D3との境界で電流の絶対値が最大値となる。一方、U相およびW相の電流は、方向D6の時に増加し、方向D3の時に減少する。また、出力ベクトル方向が方向D5、方向D2と連続して変化した場合、図6に示すように、W相の電流は、方向D5の時に増加し、方向D2の時に減少する。つまり、W相には正方向の電流が流れ、方向D5と方向D2との境界で電流の絶対値が最大値となる。一方、U相およびV相の電流は、方向D5の時に減少し、方向D2の時に増加する。
また、出力ベクトル方向が方向D4、方向D1と連続して変化した場合、図6に示すように、U相の電流は、出力ベクトル方向が方向D4の時に減少し、方向D1の時に増加する。つまり、U相には負方向の電流が流れ、方向D4と方向D1との境界で電流の絶対値が最大値となる。一方、V相およびW相の電流は、方向D4の時に増加し、方向D1の時に減少する。また、出力ベクトル方向が方向D3、方向D6と連続して変化した場合、図6に示すように、V相の電流は、出力ベクトル方向が方向D3の時に増加し、方向D6の時に減少する。つまり、V相には正方向の電流が流れ、方向D3と方向D6との境界で電流の絶対値が最大値となる。一方、U相およびW相の電流は、方向D3の時に減少し、方向D6の時に増加する。また、出力ベクトル方向が方向D2、方向D5と連続して変化した場合、図6に示すように、W相の電流は、出力ベクトル方向が方向D2の時に減少し、方向D5の時に増加する。つまり、W相には負方向の電流が流れ、方向D2と方向D5との境界で電流の絶対値が最大値となる。一方、U相およびV相の電流は、方向D2の時に増加し、方向D5の時に減少する。
ここで、第1実施形態では、図2に示すように、電流勾配演算部13は、モータ制御装置1が取得したモータ2のU相およびV相にそれぞれ流れる電流iuおよびivと、キルヒホッフの法則(iu+iv+iw=0)により算出されたモータ2のW相に流れる電流iwとを取得するように構成されている。また、電流勾配演算部13は、取得した電流iu、ivおよびiwに基づいて、モータ2に印加される電圧(Vu、VvおよびVw)により発生する電流(iu、ivおよびiw)の電流勾配を算出するように構成されている。また、電流勾配演算部13は、モータ2に印加される電圧(Vu、VvおよびVw)により発生する電流(iu、ivおよびiw)の振幅を取得するように構成されている。
また、電流勾配演算部13は、U相、V相およびW相のそれぞれの電流iu、ivおよびiwの正方向の振幅および負方向の振幅を取得して比較し、最大振幅となる相の正方向の振幅の最大値および負方向の振幅の最大値を記憶するとともに、初期磁極推定部14に出力するように構成されている。また、電流勾配演算部13は、正方向の振幅の最大値の直後の磁気飽和した状態の電流の値を連続的に取得して記憶し、正方向の振幅の最大値の直後の磁気飽和した状態の電流勾配を算出するように構成されている。また、電流勾配演算部13は、負方向の振幅の最大値の直後の磁気飽和した状態の電流の値を連続的に取得して記憶し、負方向の振幅の最大値の直後の磁気飽和した状態の電流勾配を算出するように構成されている。つまり、電流勾配演算部13は、正方向および負方向の振幅の最大値の直後のみ、電流の値を記憶するとともに電流勾配の算出を行う。また、電流勾配演算部13は、算出した電流勾配の値を初期磁極推定部14に出力するように構成されている。
また、第1実施形態では、初期磁極推定部14は、モータ2の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成されている。また、初期磁極推定部14は、モータ2に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値(Imax)と、モータ2の磁気飽和した状態における電流勾配(Igrad)とに基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成されている。具体的には、初期磁極推定部14は、電流勾配演算部13から出力された正方向の振幅の最大値および負方向の振幅の最大値と、正方向の振幅の最大値の直後の電流勾配および負方向の振幅の最大値の直後の電流勾配に基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成されている。また、初期磁極推定部14は、モータ2の磁気飽和した状態における正方向および負方向に印加される電圧に基づく電流勾配を比較して、電流勾配の絶対値が大きい方の方向をロータ(回転子)の初期磁極位置として推定するように構成されている。
たとえば、図6に示す例のように、電流iu、ivおよびiwのうち、U相の電流iuの正方向の振幅(D1とD4との境界)および負方向の振幅(D4とD1との境界)が最大である場合において、図7に示す例のように、正方向の振幅の最大値の直後の電流勾配の絶対値(0.222MA/s)が、負方向の振幅の最大値の直後の電流勾配の絶対値(0.111MA/s)より大きい場合、初期磁極推定部14は、ロータ(回転子)の初期磁極位置θが0度(U相の正方向の電流の向き、つまり、D1方向)であると推定する。
また、図2に示すように、初期磁極推定部14は、推定した初期磁極位置を角度θiniとして他制御器15aに出力するように構成されている。また、初期磁極推定部14は、初期磁極位置を推定完了した場合に、信号iniendを他制御器15bに出力するように構成されている。
他制御器15aおよび15bは、モータ2を始動させる制御およびモータ2の速度やトルクなどの制御を行うように構成されている。他制御器15aは、モータ2のロータの初期磁極位置の角度θiniに基づいて、モータ2を駆動(始動)させる電力を制御するように構成されている。また、他制御器15bは、信号iniendに基づいて、動作を開始するとともに、モータ2の速度やトルクなどの制御を行うように構成されている。
第1実施形態では、上記のように、モータ2の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定する初期磁極推定部14を設けることによって、電流が定常状態になるまでよりも短い時間で飽和する磁気飽和に起因して直接的に変化する電流勾配に基づいて、回転子の初期磁極位置を推定することができるので、電流が定常状態になるまで待つ必要がない。また、電流勾配は磁気飽和に起因して直接的に変化するので、ノイズなどの影響を受けにくく、精度よく回転子の初期磁極位置を推定することができる。その結果、推定時間を短縮しながら精度よく回転子の初期磁極位置を推定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、初期磁極推定部14を、モータ2の磁気飽和した状態における正方向および負方向に印加される電圧に基づく電流勾配を比較して、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成する。これにより、正方向に印加される電圧に基づく電流勾配と、負方向に印加される電圧に基づく電流勾配とが、磁気飽和の影響により一方では増加し、他方では減少するので、正方向および負方向に印加される電圧に基づく電流勾配を比較することによって、回転子の初期磁極位置を容易に精度よく推定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、初期磁極推定部14を、モータ2に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値と、モータ2の磁気飽和した状態における電流勾配とに基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成する。これにより、電流勾配に加えて電流の振幅の最大値を用いて、回転子の初期磁極位置をより精度よく推定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、初期磁極推定部14を、モータ2に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値の近傍におけるモータ2の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成する。これにより、磁気飽和の影響により電流勾配が大きく変化する電流の振幅の最大値の近傍における電流勾配に基づいて、回転子の初期磁極位置をより精度よく推定することができる。また、電流の振幅の最大値近傍のみ電流勾配の算出を行えばよいので、電流勾配の算出処理を簡略化することができる。これにより、回転子の初期磁極位置の推定時間をより短縮することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、初期磁極推定部14を、モータ2に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値の直後の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成する。これにより、電流の振幅の最大値直後から電流勾配を算出するための期間だけ電流値を記憶させて、電流勾配を算出することができるので、記憶する量を低減させるとともに、電流勾配の算出の処理負担を軽減することができる。また、電流の振幅の最大値の直後では、電流の振幅の最大値の直前に比べて、電流勾配の絶対値が大きくなる傾向にあるので、電流勾配の差異を精度よく算出することができる。これにより、回転子の初期磁極位置をより精度よく推定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、極性探索パターン発生部11およびゲート信号変換部12を、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するためにU相、V相およびW相の3相の全てに連続的に電圧が印加されるようにゲート駆動信号(印加電圧信号)を発生するように構成する。これにより、U相、V相およびW相の3相の全てに連続的に電圧が印加されるので、従来のようにある相から別の相に電圧を印加する間に全ての相の電圧を平衡にして電流が収束するまで待つ場合に比べて、推定時間を短縮することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、極性探索パターン発生部11およびゲート信号変換部12を、初期磁極位置を推定するために連続的に印加される電圧によりロータ(回転子)が回転しないようにゲート駆動信号(印加電圧信号)を発生するように構成する。これにより、U相、V相およびW相の3相に連続的に電圧を印加した場合でも、回転子が回転することがないので、回転子の初期磁極位置を精度よく推定することができる。
(実施例)
次に、第1実施形態によるモータ制御装置1が制御するモータ2の電流の振幅および電流勾配を測定した実施例(実験例)について説明する。なお、実施例では、図5に示すように、1試行(1サイクル)として方向D1、方向D4、方向D6、方向D3、方向D5、方向D2、方向D4、方向D1、方向D3、方向D6、方向D2および方向D5の順に印加されるようにU相、V相およびW相にそれぞれ電圧が印加される。また、1サイクルを繰り返し行い、4サイクル目に得られた結果をそれぞれ図6〜図15に示す。
図6および図7に示す例では、モータ2のロータ(回転子)を電気角0度の初期磁極位置に配置して、U相、V相およびW相の全てに連続的に電圧を印加した。その結果、図6および図10に示すように、U相の電流の振幅が、正方向(0度に対して順方向)が21.6A、負方向(0度に対して逆方向)が19.4Aとなり、U相、V相およびW相の中で正方向および負方向において、それぞれ最大となった。これにより、ロータの初期磁極位置がU相の正方向(0度)またはU相の負方向(180度)に位置すると推定できる。また、図7および図10に示すように、U相の電流の振幅の最大値の直後の電流勾配の絶対値は、正方向において(D1とD4との境界付近)0.222MA/sとなり、負方向において(D4とD1との境界付近)0.111MA/sとなった。これにより、ロータの初期磁極位置がU相の正方向(0度)に位置すると推定できる。
図8および図9に示す例では、モータ2のロータ(回転子)を電気角180度の初期磁極位置に配置して、U相、V相およびW相の全てに連続的に電圧を印加した。その結果、図8および図13に示すように、U相の電流の振幅が、正方向(180度に対して逆方向)が20.2A、負方向(180度に対して順方向)が21.4Aとなり、U相、V相およびW相の中で正方向および負方向において、それぞれ最大となった。これにより、ロータの初期磁極位置がU相の正方向(0度)またはU相の負方向(180度)に位置すると推定できる。また、図9および図13に示すように、U相の電流の振幅の最大値の直後の電流勾配の絶対値は、正方向(180度に対して逆方向)において(D1とD4との境界付近)0.144MA/sとなり、負方向(180度に対して順方向)において(D4とD1との境界付近)0.222MA/sとなった。これにより、ロータの初期磁極位置がU相の負方向(180度)に位置すると推定できる。
また、同様にして、モータ2のロータ(回転子)を電気角60度、120度、240度および300度の初期磁極位置に配置した場合の電流の振幅および電流勾配を測定した。図10〜図15において、ロータの初期磁極位置が0度、60度、120度、180度、240度および300度の場合の、それぞれ、電流の振幅が最大値となる相の正方向および負方向の電流振幅、順方向と逆方向との電流振幅の差、および、順方向と逆方向との電流振幅の絶対値比が表されている。また、電流の振幅が最大値の直後の正方向および負方向の電流勾配の絶対値、順方向と逆方向との電流勾配の絶対値の差、および、順方向と逆方向との電流勾配の絶対値比が表されている。なお、図10〜図15において、順方向は実際のロータの初期磁極位置(方向)であり、逆方向は実際のロータの初期磁極位置(方向)と反対方向(180度)である。
電流の振幅で見た場合、順方向と逆方向とで、絶対値比の平均は1.11である。また、電流勾配で見た場合、順方向と逆方向とで、絶対値比の平均は1.79である。つまり、電流勾配を比べた場合の方が、電流の振幅を比べた場合より、順方向と逆方向との違いがより顕著に現れるので、順方向および逆方向を推定する精度がよいと言える。
(第2実施形態)
次に、図1および図16を参照して、本発明の第2実施形態によるモータ制御装置4について説明する。第2実施形態では、電流の振幅の最大値と、磁気飽和した状態における電流勾配との両方に基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定する構成の上記第1実施形態とは異なり、磁気飽和した状態における電流勾配のみに基づいて初期磁極位置を推定する構成について説明する。
第2実施形態によるモータ制御装置4は、モータ2、インバータ3などを備えるモータ装置(電動アクチュエータ)100の一部を構成し、モータ2の駆動制御を行う機能を有する。なお、モータ制御装置4は、本発明の「同期電動機制御装置」の一例であり、モータ2は、本発明の「同期電動機」の一例である。
モータ制御装置4は、図1に示すように、モータ2を駆動(始動)させるなどの指令信号STsigに基づいて、3相ゲート駆動信号(Gu、Gv、Gw)を生成し、インバータ3へ出力するように構成されている。第2実施形態では、モータ制御装置4は、インバータ3による3相交流電圧(Vu、Vv、Vw)の印加に基づいて発生する電流iu、ivおよびiwに基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成されている。
モータ制御装置4は、FPGA(Field−Programmable Gate Array)により構成されており、図16に示す各種制御ブロックを含んでいる。具体的には、図16に示すように、モータ制御装置4は、極性探索パターン発生部11と、ゲート信号変換部12と、電流勾配演算部41と、初期磁極推定部42と、他制御器15aおよび15bとを主として含んでいる。なお、極性探索パターン発生部11およびゲート信号変換部12は、本発明の「電圧信号発生手段」の一例である。また、電流勾配演算部41は、本発明の「電流勾配算出手段」の一例であり、初期磁極推定部42は、本発明の「初期磁極位置推定手段」の一例である。
ここで、第2実施形態では、電流勾配演算部41は、モータ制御装置4が取得したモータ2のU相およびV相にそれぞれ流れる電流iuおよびivと、キルヒホッフの法則(iu+iv+iw=0)により算出されたモータ2のW相に流れる電流iwとを取得するように構成されている。また、電流勾配演算部41は、取得した電流iu、ivおよびiwに基づいて、モータ2に印加される電圧(Vu、VvおよびVw)により発生する電流(iu、ivおよびiw)の電流勾配を算出するように構成されている。
電流勾配演算部41は、電流の値を連続的に取得して、U相の電流iu、V相の電流ivおよびW相の電流iwの電流勾配をそれぞれ算出するように構成されている。また、電流勾配演算部41は、算出した電流勾配の値を初期磁極推定部42に出力するように構成されている。
また、第2実施形態では、初期磁極推定部42は、モータ2の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定するように構成されている。具体的には、初期磁極推定部42は、電流勾配演算部41から出力された電流勾配に基づいて、電流勾配の絶対値が大きい方の方向をロータ(回転子)の初期磁極位置として推定するように構成されている。
たとえば、図7に示す例のように、初期磁極推定部42は、U相の電流勾配において、電流勾配の絶対値(0.222MA/s)が大きい、方向D1および方向D4に連続的に印加した場合の磁界の方向(方向D1)を、ロータ(回転子)の初期磁極位置θ(=0度)として推定する。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態の構成においても、上記第1実施形態と同様に、モータ2の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、モータ2のロータ(回転子)の初期磁極位置を推定する初期磁極推定部42を設けることによって、推定時間を短縮しながら精度よく回転子の初期磁極位置を推定することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、モータ制御装置(同期電動機制御装置)とインバータとを別個に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、インバータ回路を内蔵した同期電動機制御装置としてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、埋込磁石構造のIPMモータ(IPMSM)の初期磁極位置を推定する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、IPMモータ(IPMSM)以外の永久磁石を有する回転子を含む同期電動機の初期磁極位置を推定する構成にしてもよい。たとえば、表面磁石構造の永久磁石同期電動機の初期磁極位置を推定する構成でもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、モータ制御装置(同期電動機制御装置)をFPGAにより構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえばマイコンやCPUに所定のプログラム(ソフトウェア)を実行させる構成により、図2または図16に示した制御ブロックによる制御処理を実現するように構成してもよい。
また、上記第1実施形態では、電流の振幅の最大値の直後の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定する構成について説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電流の振幅の最大値の近傍における磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定する構成にしてもよい。たとえば、電流の振幅の最大値の直前の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定する構成でもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、モータ(同期電動機)は、U相、V相およびW相の3相の電圧の印加により駆動する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、同期電動機は、単相の電圧の印加により駆動する構成でもよいし、3相以外の複数の相の電圧の印加により駆動する構成でもよい。
1、4 モータ制御装置(同期電動機制御装置)
2 モータ(同期電動機)
11 極性探索パターン発生部(電圧信号発生手段)
12 ゲート信号変換部(電圧信号発生手段)
13 電流勾配演算部(電流勾配算出手段、電流振幅取得手段)
14、42 初期磁極推定部(初期磁極位置推定手段)
41 電流勾配演算部(電流勾配算出手段)

Claims (7)

  1. 永久磁石を有する回転子を含む同期電動機に対して初期磁極位置を推定するための電圧が印加されるように電圧信号を発生する電圧信号発生手段と、
    前記同期電動機に印加される電圧により発生する電流の電流勾配を算出する電流勾配算出手段と、
    前記同期電動機の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、前記同期電動機の前記回転子の初期磁極位置を推定する初期磁極位置推定手段とを備える、同期電動機制御装置。
  2. 前記初期磁極位置推定手段は、前記同期電動機の磁気飽和した状態における正方向および負方向に印加される電圧に基づく電流勾配を比較して、前記同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するように構成されている、請求項1に記載の同期電動機制御装置。
  3. 前記同期電動機に印加される電圧により発生する電流の振幅を取得する電流振幅取得手段をさらに備え、
    前記初期磁極位置推定手段は、前記同期電動機に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値と、前記同期電動機の磁気飽和した状態における電流勾配とに基づいて、前記同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するように構成されている、請求項1または2に記載の同期電動機制御装置。
  4. 前記初期磁極位置推定手段は、前記同期電動機に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値の近傍における前記同期電動機の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、前記同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するように構成されている、請求項3に記載の同期電動機制御装置。
  5. 前記初期磁極位置推定手段は、前記同期電動機に印加される電圧により発生する電流の振幅の最大値の直後の磁気飽和した状態における電流勾配に基づいて、前記同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するように構成されている、請求項4に記載の同期電動機制御装置。
  6. 前記同期電動機は、複数の相の電圧の印加により駆動するように構成されており、
    前記電圧信号発生手段は、前記同期電動機の回転子の初期磁極位置を推定するために複数の相の全てに連続的に電圧が印加されるように電圧信号を発生するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の同期電動機制御装置。
  7. 前記電圧信号発生手段は、初期磁極位置を推定するために連続的に印加される電圧により前記回転子が回転しないように電圧信号を発生するように構成されている、請求項6に記載の同期電動機制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016185040A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 株式会社豊田自動織機 制御装置及び車載用電動圧縮機
JP2021083258A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 ファナック株式会社 磁極方向検出装置および磁極方向検出方法

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