JP2014116557A - 研磨用組成物およびその利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘイズを低減する性能に優れ、かつ洗浄性の良い研磨用組成物を提供する。
【解決手段】砥粒とアルキレンオキサイドランダム共重合体とを含有する研磨用組成物が提供される。上記アルキレンオキサイドランダム共重合体は、エチレンオキサイド単位と炭素原子数3〜6のアルキレンオキサイド単位とを含むランダム共重合体である。上記アルキレンオキサイドランダム共重合体の重量平均分子量は2×10以上120×10以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、被研磨物の研磨に用いられる研磨用組成物(polishing composition)に関する。詳しくは、主にシリコンウエハ等の半導体基板その他の基板の研磨に用いられる研磨用組成物に関する。
半導体装置の構成要素等として用いられるシリコンウエハの表面は、一般に、ラッピング工程(粗研磨工程)とポリシング工程(精密研磨工程)とを経て、高品位の鏡面に仕上げられる。上記ポリシング工程は、典型的には、1次ポリシング工程(1次研磨工程)とファイナルポリシング工程(最終研磨工程)とを含む。シリコンウエハ等の半導体基板を研磨する用途で主に使用される研磨用組成物に関する技術文献として、特許文献1が挙げられる。研磨用組成物に関連する他の技術文献として特許文献2〜8が挙げられる。
特開2011−181765号公報 特表2011−515023号公報 特表2011−502362号公報 特表2010−519779号公報 特開2010−135792号公報 特開2003−124159号公報 特開2003−82336号公報 特開2002−114970号公報
近年、シリコンウエハ等の半導体基板その他の基板について、より高品位の表面が要求されるようになってきている。このため、よりヘイズの低い基板表面を実現可能な研磨用組成物が求められている。また、研磨後に洗浄された基板上に残留物を残しにくい研磨用組成物、すなわち洗浄性の良い研磨用組成物が求められている。
そこで本発明は、被研磨物表面のヘイズを低減する性能に優れ、かつ洗浄性の良い研磨用組成物を提供することを目的とする。関連する他の目的は、ヘイズが低くかつ残留物の少ない表面を備えた基板を製造する方法を提供することである。
この明細書によると、砥粒とアルキレンオキサイドランダム共重合体とを含有する研磨用組成物が提供される。上記アルキレンオキサイドランダム共重合体は、エチレンオキサイド単位と、炭素原子数3〜6のアルキレンオキサイド単位とを含むランダム共重合体である。上記アルキレンオキサイドランダム共重合体の重量平均分子量(Mw)は2×10以上であり、典型的には2×10以上120×10以下である。かかる研磨用組成物によると、ヘイズを低減する性能と洗浄性とを高レベルで両立させることができる。
なお、以下において、エチレンオキサイドを「EO」、炭素原子数3〜6のアルキレンオキサイドを「C3−6O」と表記することがある。また、EO単位とC3−6O単位とを含むアルキレンオキサイドランダム共重合体を、単に「アルキレンオキサイドランダム共重合体」ということがある。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様では、上記アルキレンオキサイドランダム共重合体に含まれるEO単位のモル数NとC3−6O単位のモル数Nとの関係が、次式:1<(N/N)≦25;を満たす。すなわち、上記アルキレンオキサイドランダム共重合体に含まれるEO単位の数が、C3−6O単位の1倍よりも多く、25倍以下である。このようなアルキレンオキサイドランダム共重合体を含む研磨用組成物によると、ヘイズを低減する性能と洗浄性とがより高レベルで両立され得る。
ここに開示される研磨用組成物において、上記砥粒100質量部に対する上記アルキレンオキサイドランダム共重合体の含有量は、0.01質量部以上40質量部以下であることが好ましい。かかる態様によると、ヘイズを低減する性能と洗浄性とがより高レベルで両立され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、上記砥粒の平均一次粒子径が10nm〜50nmである態様で好ましく実施され得る。かかる砥粒を含む研磨用組成物は、例えば、シリコンウエハその他の基板を目的の表面精度に仕上げるための研磨用組成物(典型的には、上述したファイナルポリシング工程に用いられる研磨用組成物)として好適である。
ここに開示される研磨用組成物は、シリコンウエハの研磨、例えばラッピングを経たシリコンウエハのポリシングに好ましく用いることができる。上記研磨用組成物によると、ヘイズが低くかつ残留物の少ない表面を備えたシリコンウエハが提供され得る。特に、シリコンウエハのファイナルポリシング用の研磨用組成物として好適である。
この明細書によると、また、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を用いて基板を製造する方法が提供される。その製造方法は、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を含む研磨液(ここで「液」とは、スラリーを含む意味である。)を用意することを含む。また、研磨対象たる基板(被研磨基板)に上記研磨液を供給することを含む。また、上記被研磨基板の表面を上記研磨液で研磨することを含む。かかる製造方法によると、ヘイズが低くかつ残留物の少ない表面を備えた基板が製造され得る。
ここに開示される基板製造方法は、上記被研磨基板がシリコンウエハである態様で好ましく実施され得る。すなわち、この明細書によると、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を用いてシリコンウエハを研磨する工程(典型的には、該シリコンウエハをファイナルポリシングする工程)を含む基板製造方法が提供される。かかる製造方法によると、ヘイズが低くかつ残留物の少ない表面を備えたシリコンウエハが製造され得る。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
<砥粒>
ここに開示される研磨用組成物に含まれる砥粒の材質や性状は特に制限されず、研磨用組成物の使用目的や使用態様等に応じて適宜選択することができる。砥粒の例としては、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子が挙げられる。無機粒子の具体例としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化クロム粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化マグネシウム粒子、二酸化マンガン粒子、酸化亜鉛粒子、ベンガラ粒子等の酸化物粒子;窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の窒化物粒子;炭化ケイ素粒子、炭化ホウ素粒子等の炭化物粒子;ダイヤモンド粒子;等が挙げられる。有機粒子の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子が挙げられる。このような砥粒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記砥粒としては、無機粒子が好ましく、なかでも金属または半金属の酸化物からなる粒子が好ましい。特に好ましい砥粒としてシリカ粒子が挙げられる。シリカ粒子の具体例としては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ、沈降シリカ等が挙げられる。被研磨物表面にスクラッチを生じにくく、よりヘイズの低い表面を実現し得るという観点から、好ましいシリカ粒子としてコロイダルシリカおよびフュームドシリカが挙げられる。なかでもコロイダルシリカが好ましい。例えば、シリコンウエハのポリシング(特に、ファイナルポリシング)に用いられる研磨用組成物の砥粒として、コロイダルシリカを好ましく採用し得る。
シリカ粒子を構成するシリカの真比重は、1.5以上であることが好ましく、より好ましくは1.6以上、さらに好ましくは1.7以上である。シリカの真比重の増大によって、被研磨物(例えばシリコンウエハ)を研磨する際に、研磨速度(単位時間当たりに被研磨物の表面を除去する量)が向上し得る。被研磨物の表面(研磨面)に生じるスクラッチを低減する観点からは、真比重が2.2以下のシリカ粒子が好ましい。シリカの真比重としては、置換液としてエタノールを用いた液体置換法による測定値を採用し得る。
ここに開示される技術において、研磨用組成物中に含まれる砥粒は、一次粒子の形態であってもよく、複数の一次粒子が凝集した二次粒子の形態であってもよい。その際の凝集の要因としては、砥粒間に介在する水溶性高分子や界面活性剤等の有機物によるもの、砥粒間の物理的・化学的な力によるもの等が挙げられる。また、一次粒子の形態の砥粒と二次粒子の形態の砥粒とが混在していてもよい。好ましい一態様では、少なくとも一部の砥粒が二次粒子の形態で研磨用組成物中に含まれている。
砥粒の平均一次粒子径は、好ましくは5nm以上であり、より好ましくは10nm以上、さらに好ましくは20nm以上である。砥粒の平均一次粒子径の増大によって、より高い研磨速度が実現され得る。また、砥粒の平均一次粒子径は、より平滑性の高い表面を得るという観点から、好ましくは100nm以下であり、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは40nm以下である。
砥粒の平均一次粒子径は、例えば、BET法により測定される比表面積から算出することができる。比表面積の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を用いて行うことができる。
砥粒の平均二次粒子径は、好ましくは10nm以上であり、より好ましくは20nm以上である。砥粒の平均二次粒子径の増大によって、より高い研磨速度が実現され得る。また、砥粒の平均二次粒子径は、より平滑性の高い表面を得るという観点から、好ましくは200nm以下であり、より好ましくは150nm以下である。
砥粒の平均二次粒子径は、例えば、大塚電子社製の型式「FPAR−1000」を用いた動的光散乱法により測定することができる。この方法によると、測定サンプル中に分散している粒子の平均粒子径が測定される。したがって、ここでいう砥粒の平均二次粒子径とは、一次粒子であるか二次粒子であるかを問わず、研磨用組成物中において粒子として分散している砥粒の平均粒子径を指す。
砥粒の長径/短径比の平均値(平均アスペクト比)は、好ましくは1.0以上であり、より好ましくは1.05以上、さらに好ましくは1.1以上である。砥粒の平均アスペクト比の増大によって、より高い研磨速度が実現され得る。また、砥粒の平均アスペクト比は、スクラッチ低減等の観点から、好ましくは3.0以下であり、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下である。
上記平均アスペクト比は、砥粒の一次粒子の形状を示す値であって、例えば、電子顕微鏡観察により求めることができる。具体的な手順としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、独立した粒子の形状を認識できる所定個数(例えば200個)の砥粒粒子について、各々の粒子画像に外接する最小の長方形を描く。そして、各粒子画像に対して描かれた長方形について、その長辺の長さ(長径の値)を短辺の長さ(短径の値)で除した値を長径/短径比(アスペクト比)として算出する。上記所定個数の粒子のアスペクト比を算術平均することにより、平均アスペクト比を求めることができる。
<アルキレンオキサイドランダム共重合体>
ここに開示される研磨用組成物は、EO単位とC3−6O単位とを含むアルキレンオキサイドランダム共重合体を含有する。上記アルキレンオキサイドランダム共重合体のMwは2×10以上である。
ここに開示される技術を実施するにあたり、かかるアルキレンオキサイドランダム共重合体を含有する研磨用組成物によりヘイズ低減効果と洗浄性とが高レベルで両立される理由を明らかにする必要はないが、例えば以下のことが考えられる。
すなわち、上記アルキレンオキサイドランダム共重合体は、ある程度高分子量のアルキレンオキサイドであって、かつ被研磨物表面への吸着性と砥粒への吸着性とをバランス良く発揮することによって、ヘイズの低減に効果的に寄与し得るものと考えられる。被研磨物表面への吸着性と砥粒への吸着性とのバランスは、アルキレンオキサイドランダム共重合体の親水性の程度(親水性と疎水性とのバランス)に依存し得る。親水性の程度は、C3−6O単位の種類や含有割合等によって的確に調節することができる。
一方、界面活性剤やブロック共重合体は、分子内で、相対的に親水性の高い部分(親水部)と低い部分(疎水部)とが明確に分かれている。分子量が高くなるにつれて、親水部および/または疎水部の分子量も大きくなる。このため、高分子量の界面活性剤やブロック共重合体では、親水性の程度を分子全体で均一に調整することは困難である。また、高分子量の疎水部の存在は、研磨用組成物の洗浄性を低下させる要因ともなり得る。
ここに開示される技術において用いられるアルキレンオキサイドランダム共重合体は、ブロック共重合体とは異なり、EO単位とC3−6O単位とがランダムに配置した分子構造を有する。このことによって、高分子量(例えばMw2×10以上)であっても、分子全体として親水性と疎水性とのバランスをより均一に調整することができる。分子内で親水性の程度に著しい偏りがないことは、洗浄性の観点からも有利である。これらの性質が相俟って、上記アルキレンオキサイドランダム共重合体を含有する研磨用組成物によると、ヘイズ低減効果と洗浄性とが高レベルで両立されるものと考えられる。
アルキレンオキサイドランダム共重合体は、−CHCHO−で表される構造部分(EO単位)と、−RO−で表される構造部分(C3−6O単位)とがランダムに配置した共重合体として把握され得る。ここで、Rは炭素原子数3〜6のアルキレン基であり、例えば、直鎖状または分岐状のプロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基であり得る。C3−6O単位の典型的な構造は、−CHCH(R)O−で表される。ここで、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等であり得る。なかでも好ましいRはメチル基である。
アルキレンオキサイドランダム共重合体全体に含まれるC3−6O単位の種類は、1種類であってもよく、構造または炭素原子数の異なる2種類以上であってもよい。2種類以上のC3−6O単位を含む場合、それらのC3−6O単位の含有比は特に限定されない。
ここに開示される技術におけるアルキレンオキサイドランダム共重合体としては、上記C3−6O単位が少なくともプロピレンオキサイド単位(−CHCH(CH)O−;以下「PO単位」ともいう。)を含むものを好ましく採用し得る。かかるアルキレンオキサイドランダム共重合体によると、EO単位とPO単位との比(例えばモル比)に応じて親水性を精度よく調節することができる。C3−6O単位のうちPO単位が占める割合は特に制限されず、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上である。好ましい一態様では、C3−6O単位の100モル%がPO単位である。
アルキレンオキサイドランダム共重合体の分子構造は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。研磨用組成物の粘度や濾過性等の観点から、直鎖状のアルキレンオキサイドランダム共重合体を好ましく採用し得る。アルキレンオキサイドランダム共重合体の末端は、いずれも水酸基であってもよく、一部または全部が変性(エーテル化、エステル化等)されていてもよい。洗浄性等の観点から、通常は、末端がいずれも水酸基であるものを好ましく採用し得る。
アルキレンオキサイドランダム共重合体におけるEO単位とC3−6O単位との合計含有量は、該共重合体の70質量%よりも多いことが好ましい。ヘイズ低減効果および洗浄性の観点から、通常は、上記合計含有量が80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上(例えば99質量%以上)がさらに好ましい。好ましい一態様において、EO単位およびC3−6O単位の合計含有量が実質的に100質量%であるアルキレンオキサイドランダム共重合体を採用することができる。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、アルキレンオキサイドランダム共重合体として、EO単位のモル数NとC3−6O単位のモル数Nとの関係が次式:1<(N/N)≦25;を満たすものを使用する。例えば、NとNとの関係が2≦(N/N)≦20(より好ましくは3<(N/N)≦15、さらに好ましくは5≦(N/N)<15)を満たすアルキレンオキサイドランダム共重合体が好ましい。他の好適例として、7≦(N/N)≦14(例えば10≦(N/N)≦14)を満たすアルキレンオキサイドランダム共重合体が挙げられる。
アルキレンオキサイドランダム共重合体としては、該共重合体におけるEO単位の含有量が50質量%以上であるものを好適に使用し得る。洗浄性等の観点から、アルキレンオキサイドランダム共重合体におけるEO単位含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上(例えば85質量%以上)である。また、上記EO単位の含有量は、ヘイズ低減効果等の観点から、好ましくは98質量%以下であり、より好ましくは97質量%以下、さらに好ましくは95質量%以下(例えば92質量%以下)である。
また、アルキレンオキサイドランダム共重合体におけるC3−6O単位の含有量は、典型的には50質量%以下である。洗浄性等の観点から、上記C3−6O単位の含有量は、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、例えば15質量%以下である。また、上記C3−6O単位の含有量は、ヘイズ低減効果等の観点から、好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、例えば8質量%以上である。
アルキレンオキサイドランダム共重合体のMwは、ヘイズ低減効果等の観点から、好ましくは3×10以上、より好ましくは5×10以上、さらに好ましくは6×10以上(例えば8×10以上)である。Mwの上限は特に限定されないが、通常は120×10以下、典型的には100×10以下である。アルキレンオキサイドランダム共重合体のMwは、研磨用組成物の取扱性(例えば、後述する濾過性等)の観点から、好ましくは70×10以下であり、より好ましくは50×10以下、さらに好ましくは30×10以下(例えば20×10以下)である。
ここに開示される技術におけるアルキレンオキサイドランダム共重合体として、例えば、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との関係が次式:Mw/Mn≦5;を満たすものを好ましく用いることができる。アルキレンオキサイドランダム共重合体のMw/Mnは、研磨用組成物の性能安定性等の観点から、3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましい。できるだけ分子量分布の狭いアルキレンオキサイドランダム共重合体を好ましく採用し得る。なお、原理上、Mw/Mnは1.0以上である。アルキレンオキサイドランダム共重合体のMwおよびMnとしては、GPC(水系:ポリエチレンオキシド換算)に基づく値を採用することができる。
ここに開示される技術に好ましく使用し得るアルキレンオキサイドランダム共重合体として、Mwが約100×10であり、EO:POの質量比が90:10であるアルキレンオキサイドランダム共重合体;Mwが約80×10であり、EO:POの質量比が80:20であるアルキレンオキサイドランダム共重合体;Mwが約10×10であり、EO:POの質量比が90:10であるアルキレンオキサイドランダム共重合体;等が例示される。あるいは、所望の組成および構造を有するアルキレンオキサイドランダム共重合体を公知の方法により合成してもよい。
アルキレンオキサイドランダム共重合体の含有量は、砥粒100質量部に対して、例えば0.01質量部以上とすることができる。ヘイズ低減効果をよりよく発揮し得るという観点から、通常は、上記含有量は0.05質量部以上が適当であり、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上(例えば0.4質量部以上)である。また、砥粒100質量部に対するアルキレンオキサイドランダム共重合体の含有量は、例えば40質量部以下とすることができる。洗浄性や研磨速度等の観点から、通常は、上記含有量は20質量部以下が適当であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6質量部以下である。ここに開示される技術の好ましい一態様によると、アルキレンオキサイドランダム共重合体の含有量が砥粒100質量部に対して3質量部以下(さらには2質量部以下、例えば1.5質量部以下)であっても、優れたヘイズ低減効果が実現され得る。
<水溶性有機化合物>
ここに開示される研磨用組成物は、砥粒およびアルキレンオキサイドランダム共重合体の他に、任意成分として、アルキレンオキサイドランダム共重合体以外の水溶性有機化合物を含有し得る。このような水溶性有機化合物は、アルキレンオキサイドランダム共重合体と併用されて、さらなるヘイズの低減に寄与し得る。また、砥粒の分散安定性の向上や、後述する濾過性の向上にも役立ち得る。
水溶性有機化合物としては、各種の界面活性剤、アルキレンオキサイドブロック共重合体、セルロース誘導体、プルラン、その他の水溶性ポリマー等が例示される。これらの水溶性有機化合物は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて使用し得る。
界面活性剤としては、ノニオン性のものを好ましく用いることができる。ノニオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル;ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンモノアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリン酸エステル等のポリオキシアルキレンモノエステル;等が挙げられる。
アルキレンオキサイドブロック共重合体の代表例としては、EOとPOとのブロック共重合体が挙げられる。具体例としては、ポリプロピレンオキサイド(PPO)ブロックの両側にポリエチレンオキサイド(PEO)ブロックを有するトリブロック体(PEO−PPO−PEOブロック共重合体)、PEOブロックの両側にPPOブロックを有するトリブロック体(PPO−PEO−PPOブロック共重合体)等のトリブロック体が挙げられる。なかでもPEO−PPO−PEOブロック共重合体が好ましい。
セルロース誘導体の例としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
その他の水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、PVAグラフトPVP、ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。
上記水溶性有機化合物の分子量は、洗浄性や濾過性等の観点から、好ましくは10×10未満であり、より好ましくは5×10未満、さらに好ましくは2×10未満(例えば1×10以下)である。また、ヘイズ低減効果等の観点からは、分子量が200以上の水溶性有機化合物が好ましく、250以上(例えば300以上)のものがより好ましい。例えば、分子量が2×10未満(典型的には200以上2×10未満、好ましくは250以上1.5×10以下、例えば300以上1×10以下)のPEO−PPO−PEOブロック共重合体やポリオキシエチレンモノアルキルエーテル等を、水溶性有機化合物として好ましく採用することができる。また、本発明の効果を阻害しない範囲で、水溶性有機化合物として、EOとPOとのランダム共重合体であって分子量が2×10未満のものを含んでもよい。
なお、上記水溶性有機化合物の分子量としては、GPCにより求められる重量平均分子量(Mw)、または化学式から算出される分子量を採用することができる。
水溶性有機化合物を使用する場合、その含有量は、本発明の効果を阻害しない範囲であれば特に制限はない。通常は、洗浄性等の観点から、アルキレンオキサイドランダム共重合体100質量部に対する他の水溶性有機化合物の合計含有量を100質量部未満とすることが適当であり、好ましくは75質量部以下、より好ましくは60質量部以下(例えば50質量部以下)である。上記水溶性有機化合物の効果をよりよく発揮させるという観点からは、上記含有量は、0.1質量部以上であることが適当であり、好ましくは1質量部以上(例えば2質量部以上)である。
砥粒100質量部に対する上記水溶性有機化合物の含有量は、洗浄性等の観点から、5質量部以下が適当であり、3質量部以下が好ましく、1質量部以下がさらに好ましい。上記水溶性有機化合物の効果をよりよく発揮させるという観点から、砥粒100質量部に対する該水溶性有機化合物の含有量は、0.001質量部以上であることが適当であり、好ましくは0.005質量部以上(例えば0.01質量部以上)である。
ここに開示される研磨用組成物は、アルキレンオキサイドランダム共重合体の他にはMwが10×10以上の水溶性有機化合物を実質的に含有しない態様で好ましく実施され得る。より好ましい態様として、アルキレンオキサイドランダム共重合体の他にはMwが2×10以上の水溶性有機化合物を実質的に含有しない態様が例示される。ここで、Mwが2×10以上の水溶性有機化合物を実質的に含有しないとは、その含有量が研磨用組成物の固形分の1×10−5質量%未満(典型的には0〜1×10−5質量%)、例えば0〜1×10−6質量%であることをいう。ここに開示される研磨用組成物は、アルキレンオキサイドランダム共重合体以外には高分子量の水溶性有機化合物を実質的に使用しないか、あるいはその使用量を極めて低く抑えた態様であっても、研磨後の表面において充分に低いヘイズを実現し得る。このことは、ヘイズ低減と洗浄性とを高レベルで両立させるという観点から有利である。
<塩基性化合物>
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には、砥粒およびアルキレンオキサイドランダム共重合体の他に、塩基性化合物を含有する。ここで塩基性化合物とは、研磨用組成物に添加されることによって該組成物のpHを上昇させる機能を有する化合物を指す。
塩基性化合物としては、窒素を含む有機または無機の塩基性化合物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩等を用いることができる。例えば、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、無水ピペラジン、ピペラジン六水和物、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン等が挙げられる。このような塩基性化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
研磨速度向上等の観点から好ましい塩基性化合物として、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムが挙げられる。なかでも好ましいものとして、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムおよび水酸化テトラエチルアンモニウムが例示される。特に好ましい塩基性化合物としてアンモニアが挙げられる。
<水系溶媒>
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には、砥粒およびアルキレンオキサイドランダム共重合体の他に、水系溶媒を含有する。ここで水系溶媒とは、水と、水を主成分とする混合溶媒とを包含する概念である。水を主成分とする混合溶媒とは、典型的には、水の含有量が50体積%を超える混合溶媒を指す。水としては、イオン交換水(脱イオン水)、純水等を用いることができる。上記混合溶媒を構成する水以外の溶媒としては、水と均一に混合し得る有機溶剤(低級アルコール、低級ケトン等)の1種または2種以上を用いることができる。通常は、水系溶媒の80体積%以上(より好ましくは90体積%以上、さらに好ましくは95体積%以上)が水である水系溶媒の使用が好ましい。特に好ましい例として、実質的に水からなる水系溶媒(例えば、99.5〜100体積%が水である水系溶媒)が挙げられる。
ここに開示される研磨用組成物(典型的にはスラリー状の組成物)は、例えば、その固形分含量(non−volatile content;NV)が0.01質量%〜50質量%であり、残部が水系溶媒である形態、または残部が水系溶媒および揮発性化合物(例えばアンモニア)である形態で好ましく実施され得る。上記NVが0.1質量〜40質量%である形態がより好ましい。なお、上記固形分含量(NV)とは、研磨用組成物を105℃で24時間乾燥させた後における残留物が上記研磨用組成物に占める質量の割合を指す。
<その他の成分>
ここに開示される研磨用組成物は、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、キレート剤、pH調整剤、防腐剤等の、研磨用組成物(典型的には、シリコンウエハのファイナルポリシングに用いられる研磨用組成物)に用いられ得る公知の添加剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。
キレート剤の例としては、アミノカルボン酸系キレート剤および有機ホスホン酸系キレート剤が挙げられる。アミノカルボン酸系キレート剤の例には、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸およびトリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウムが含まれる。有機ホスホン酸系キレート剤の例には、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸およびα−メチルホスホノコハク酸が含まれる。これらのうち有機ホスホン酸系キレート剤がより好ましく、なかでも好ましいものとしてエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)およびジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)が挙げられる。特に好ましいキレート剤として、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)が挙げられる。
<用途>
ここに開示される研磨用組成物は、種々の材質および形状を有する被研磨物の研磨に適用され得る。被研磨物の材質は、例えば、シリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン等の金属もしくは半金属、またはこれらの合金;石英ガラス、アルミノシリケートガラス、ガラス状カーボン等のガラス状物質;アルミナ、シリカ、窒化ケイ素、窒化タンタル、炭化チタン等のセラミック材料;ポリイミド樹脂等の樹脂材料;等であり得る。これらのうち複数の材質により構成された被研磨物であってもよい。なかでも、シリコンからなる表面を備えた被研磨物の研磨に好適である。
被研磨物の形状は特に制限されない。ここに開示される研磨用組成物は、例えば、板状や多面体状等の、平面を有する被研磨物の研磨に好ましく適用され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、シリコンウエハの研磨に特に好ましく使用され得る。なかでも、シリコンウエハのファイナルポリシングに用いられる研磨用組成物として特に好適である。例えば、上流の工程によって表面粗さ0.01nm〜100nmの表面状態に調製されたシリコンウエハのファイナルポリシングへの適用が効果的である。
<研磨液>
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には該研磨用組成物を含む研磨液の形態で被研磨物に供給されて、その被研磨物の研磨に用いられる。上記研磨液は、例えば、研磨用組成物を希釈して調製されたものであり得る。あるいは、研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。すなわち、ここに開示される技術における研磨用組成物の概念には、研磨液と、希釈して研磨液として用いられる濃縮液との双方が包含される。ここに開示される研磨用組成物を含む研磨液の他の例として、該組成物のpHを調整してなる研磨液が挙げられる。
研磨液における砥粒の含有量は、典型的には0.01質量%以上であり、0.05質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.3質量%以上である。砥粒の含有量の増大によって、より高い研磨速度が実現され得る。よりヘイズの低い表面を実現する観点から、通常は、上記含有量を10質量%以下とすることが適当であり、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、例えば1質量%以下である。
研磨液におけるアルキレンオキサイドランダム共重合体の含有量は、例えば1×10−4質量%以上とすることができる。ヘイズ低減効果の観点から、好ましい含有量は5×10−4質量%以上であり、より好ましくは1×10−3質量%以上、例えば2×10−3質量%以上である。また、洗浄性や研磨速度等の観点から、上記含有量を0.1質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以下、例えば0.03質量%以下である。ここに開示される技術の好適な一態様によると、研磨液におけるアルキレンオキサイドランダム共重合体の含有量が0.015質量%以下(さらには0.01質量%以下)であっても、優れたヘイズ低減効果が実現され得る。かかる態様によると、ヘイズ低減効果と洗浄性とがより高いレベルで両立され得る。
アルキレンオキサイドランダム共重合体以外の水溶性有機化合物を使用する場合、その含有量は、研磨液の例えば0.3質量%以下であり得、0.1質量%以下が好ましい。洗浄性等の観点から、通常は、上記含有量が0.05質量%以下(例えば0.01質量%以下)であることが好ましい。上記含有量の下限は特に限定されないが、水溶性有機化合物の効果をよりよく発揮させるという観点からは、1×10−5質量%以上が適当であり、1×10−4質量%以上が好ましい。
塩基性化合物を使用する場合、研磨速度向上等の観点から、通常は、その含有量を研磨液の0.001質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.005質量%以上である。また、ヘイズ低減等の観点から、上記含有量を0.4質量%未満とすることが好ましく、より好ましくは0.25質量%未満である。
研磨液のpHとしては、8.0〜12.0が好ましく、9.0〜11.0がより好ましい。かかるpHの研磨液となるように塩基性化合物を含有させることが好ましい。上記pHは、例えば、シリコンウエハの研磨に用いられる研磨液(特に、ファイナルポリシング用の研磨液)に好ましく適用され得る。
<研磨>
ここに開示される研磨用組成物は、例えば以下の操作を含む態様で、被研磨物の研磨に好適に使用することができる。以下、ここに開示される研磨用組成物を用いて被研磨物を研磨する方法の好適な一態様につき説明する。
すなわち、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を含む研磨液(典型的にはスラリー状の研磨液であり、研磨スラリーと称されることもある。)を用意する。上記研磨液を用意することには、上述のように、研磨用組成物に濃度調整(例えば希釈)、pH調整等の操作を加えて研磨液を調製することが含まれ得る。あるいは、研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。
次いで、その研磨液を被研磨物に供給し、常法により研磨する。例えば、シリコンウエハのファイナルポリシングを行う場合には、ラッピング工程および1次ポリシング工程を経たシリコンウエハを一般的な研磨装置にセットし、該研磨装置の研磨パッドを通じて上記シリコンウエハの表面(被研磨面)に研磨液を供給する。典型的には、上記研磨液を連続的に供給しつつ、シリコンウエハの表面に研磨パッドを押しつけて両者を相対的に移動(例えば回転移動)させる。かかる研磨工程を経て被研磨物の研磨が完了する。
上述のような研磨工程は、基板(例えばシリコンウエハ)の製造プロセスの一部であり得る。したがって、この明細書によると、上記研磨工程を含む基板の製造方法(好適には、シリコンウエハの製造方法)が提供される。
ここに開示される研磨用組成物は、被研磨物のファイナルポリシングに好ましく使用され得る。したがって、この明細書によると、上記研磨用組成物を用いたファイナルポリシング工程を含む基板の製造方法(例えば、シリコンウエハの製造方法)が提供される。なお、ファイナルポリシングとは、目的物の製造プロセスにおける最後のポリシング工程(すなわち、その工程の後にはさらなるポリシングを行わない工程)を指す。
<洗浄>
ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨された被研磨物は、典型的には、研磨後に洗浄される。この洗浄は、適当な洗浄液を用いて行うことができる。使用する洗浄液は特に限定されず、例えば、半導体等の分野において一般的なSC−1洗浄液(水酸化アンモニウム(NHOH)と過酸化水素(H)と水(HO)との混合液。以下、SC−1洗浄液を用いて洗浄することを「SC−1洗浄」という。)、SC−2洗浄液(HClとHとHOとの混合液。)等を用いることができる。洗浄液の温度は、例えば常温〜90℃程度とすることができる。洗浄効果を向上させる観点から、50℃〜85℃程度の洗浄液を好ましく使用し得る。
洗浄後の基板における残留物を低減するためには、より厳しい洗浄条件(例えば、より高pHのSC−1洗浄液を使用する、洗浄液の温度を高くする、洗浄時間を長くする等)を適用することが有利である。しかし、洗浄条件を過度に厳しくすると、該洗浄によって被研磨物の表面が荒れてヘイズが上昇してしまうことがあり得る。したがって、より高品位の表面を実現するためには、高いヘイズ低減効果と良好な洗浄性とを兼ね備えた研磨用組成物であることが重要である。
ここに開示される研磨用組成物は、良好な洗浄性を示すことから、洗浄条件を過度に厳しくしなくても、研磨用組成物または該組成物に由来する成分を被研磨物の表面から充分に除去することができる。したがって、ここに開示される研磨用組成物によると、研磨後の洗浄によるヘイズの上昇を抑制し、かつ残留物の少ない表面を得ることができる。
ここに開示される研磨用組成物または該組成物を用いた研磨によると、高いヘイズ低減効果と優れた洗浄性とが相俟って、より高品位の表面が実現され得る。例えば、低欠陥かつ高平滑の表面を備えたシリコンウエハが実現され得る。したがって、ここに開示される研磨用組成物は、シリコンウエハ等の半導体基板その他の基板の研磨工程に好ましく適用され得る。また、上記研磨工程を含む製造工程(例えば、シリコンウエハその他の半導体基板の製造工程)に好ましく適用され得る。
<濃縮液>
ここに開示される研磨用組成物は、被研磨物に供給される前には濃縮された形態(すなわち、研磨液の濃縮液の形態)であってもよい。このように濃縮された形態の研磨用組成物は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から有利である。濃縮倍率は、例えば2倍〜100倍程度とすることができ、通常は5倍〜50倍程度が適当である。好ましい一態様に係る研磨用組成物の濃縮倍率は10倍〜30倍であり、例えば15倍〜25倍である。
このように濃縮液の形態にある研磨用組成物は、所望のタイミングで希釈して研磨液を調製し、その研磨液を被研磨物に供給する態様で使用することができる。上記希釈は、典型的には、上記濃縮液に前述の水系溶媒を加えて混合することにより行うことができる。また、上記水系溶媒が混合溶媒である場合、該水系溶媒の構成成分のうち一部の成分のみを加えてもよく、それらの構成成分を上記水系溶媒とは異なる量比で含む混合溶媒を加えて希釈してもよい。
上記濃縮液のNVは、例えば50質量%以下とすることができる。研磨用組成物の安定性(例えば、砥粒の分散安定性)や濾過性等の観点から、通常、濃縮液のNVは、40質量%以下とすることが適当であり、30質量%以下が好ましく、より好ましくは20質量%以下、例えば15質量%以下である。また、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から、濃縮液のNVは、1質量%以上とすることが適当であり、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上、例えば5質量%以上である。
上記濃縮液における砥粒の含有量は、例えば50質量%以下とすることができる。研磨用組成物の安定性(例えば、砥粒の分散安定性)や濾過性等の観点から、通常、上記含有量は、好ましくは45質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下である。好ましい一態様において、砥粒の含有量を30質量%以下としてもよく、20質量%以下(例えば15質量%以下)としてもよい。また、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から、砥粒の含有量は、例えば1質量%以上とすることができ、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上(例えば5質量%以上)である。
上記濃縮液におけるアルキレンオキサイドランダム共重合体の含有量は、例えば3質量%以下とすることができる。研磨用組成物の濾過性や洗浄性等の観点から、通常、上記含有量は、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。また、上記含有量は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から、通常は1×10−3質量%以上であることが適当であり、好ましくは5×10−3質量%以上、より好ましくは1×10−2質量%以上である。
好ましい一態様に係る研磨用組成物は、砥粒の含有量が10質量%である濃度(典型的には濃縮液の形態)とした場合に、以下の条件で実施される濾過試験において25mL以上が濾過され得る(すなわち、フィルタを交換することなく該フィルタを通過する)レベルの濾過性を有する。
[濾過試験条件]
試験温度:25℃
濾過差圧:50kPa(吸引濾過)
使用フィルタ:日本ポール社製のディスクフィルタ、商品名「ウルチポア(登録商標)N66」(直径47mm、定格濾過精度0.2μm)
このように良好な濾過性を示す研磨用組成物は、例えば、砥粒含有量が比較的高い濃縮液の形態で製造、流通または保存する態様での使用に適している。
なお、上記濾過試験の際の砥粒の含有量を10質量%としているのは、研磨用組成物の濾過性を評価しやすくするためであって、ここに開示される研磨用組成物における砥粒の含有量を10質量%に限定する意図ではない。
ここに開示される研磨用組成物は、一剤型であってもよいし、二剤型を始めとする多剤型であってもよい。例えば、該研磨用組成物の構成成分(典型的には、水系溶媒以外の成分)のうち一部の成分を含むA液と、残りの成分を含むB液とが混合されて被研磨物の研磨に用いられるように構成されていてもよい。ここに開示される技術は、例えば、一剤型の研磨用組成物の形態で好ましく実施され得る。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り質量基準である。
<研磨用組成物の調製>
(例1)
砥粒、アルキレンオキサイドランダム共重合体、アンモニア水および脱イオン水を混合して、研磨用組成物の濃縮液を得た。この濃縮液を脱イオン水で20倍に希釈して、例1に係る研磨液を調製した。
砥粒としては、平均一次粒子径35nm、平均二次粒子径70nmのコロイダルシリカを使用した。上記コロイダルシリカの平均一次粒子径は、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を使って測定されたものである。砥粒およびアンモニア水の使用量は、研磨液中における砥粒の含有量が0.5%となり、アンモニアの含有量(濃度)が0.01%となる量とした。この研磨液のpHは10.2であった。
アルキレンオキサイドランダム共重合体としては、Mwが10×10であり、EO単位のモル数NとPO単位のモル数Nとの比(N/N)が12であるものを使用した。以下、このアルキレンオキサイドランダム共重合体を「EOPOランダム共重合体C1」と表記することがある。EOPOランダム共重合体C1の使用量は、研磨液中の含有量が0.005%(すなわち、砥粒100部に対して1部)となる量とした。
(例2)
例1において、研磨液中の含有量が0.002%(砥粒100部に対して0.4部)となる量のPEO−PPO−PEOブロック共重合体(Mw0.9×10;以下「PEO−PPO−PEO」と表記することがある。)をさらに使用した。このPEO−PPO−PEOに含まれるEO単位のモル数NとPO単位のモル数Nとの比(N/N)は16/3である。その他の点は例1と同様にして、例2に係る研磨液を調製した。
(例3)
例1において、EOPOランダム共重合体C1の使用量を、研磨液中の含有量が0.010%(砥粒100部に対して2部)となる量とした。その他の点は例1と同様にして、例3に係る研磨液を調製した。
(例4)
例1のEOPOランダム共重合体C1に代えて、Mwが80×10であり、N/Nが6であるアルキレンオキサイドランダム共重合体(以下、「EOPOランダム共重合体C2」と表記することがある。)を、研磨液中の含有量が0.002%(砥粒100部に対して0.4部)となる割合で使用した。その他の点は例1と同様にして、例4に係る研磨液を調製した。
(例5)
例4において、EOPOランダム共重合体C2の使用量を、研磨液中の含有量が0.004%(砥粒100部に対して0.8部)となる量とした。また、研磨液中の含有量が0.0001%(砥粒100部に対して0.02部)となる量のポリオキシエチレンデシルエーテルをさらに使用した。このポリオキシエチレンデシルエーテルにおけるオキシエチレン単位の平均繰返し数は約5である。その他の点は例4と同様にして、例5に係る研磨液を調製した。
(例6)
例1のEOPOランダム共重合体C1に代えて、Mwが100×10であり、N/Nが12であるアルキレンオキサイドランダム共重合体(以下、「EOPOランダム共重合体C3」と表記することがある。)を、研磨液中の含有量が0.002%(砥粒100部に対して0.4部)となる割合で使用した。その他の点は例1と同様にして、例6に係る研磨液を調製した。
(例7)
例6において、EOPOランダム共重合体C3の使用量を、研磨液中の含有量が0.004%(砥粒100部に対して0.8部)となる量とした。また、研磨液中の含有量が0.002%(砥粒100部に対して0.4部)となる量のPEO−PPO−PEO(Mw0.9×10、N/N=16/3)をさらに使用した。その他の点は例6と同様にして、例7に係る研磨液を調製した。
(例8)
アルキレンオキサイドランダム共重合体C1を使用しない点以外は例1と同様にして、例8に係る研磨液を調製した。
(例9)
例1のEOPOランダム共重合体C1に代えて、Mwが1.3×10であり、N/Nが3であるアルキレンオキサイドランダム共重合体(以下、「EOPOランダム共重合体C4」と表記することがある。)を、研磨液中の含有量が0.017%(砥粒100部に対して3.4部)となる割合で使用した。その他の点は例1と同様にして、例9に係る研磨液を調製した。
(例10)
例1のEOPOランダム共重合体C1に代えて、研磨液中の含有量が0.017%(砥粒100部に対して3.4部)となる量のヒドロキシエチルセルロース(Mw25×10)を使用した。その他の点は例1と同様にして、例10に係る研磨液を調製した。
(例11)
例1におけるEOPOランダム共重合体C1に代えて、研磨液中の含有量が0.017%(砥粒100部に対して3.4部)となる量のポリビニルアルコール(Mw7×10)を使用した。その他の点は例1と同様にして、例11に係る研磨液を調製した。
(例12)
例1のEOPOランダム共重合体C1に代えて、研磨液中の含有量が0.009%(砥粒100部に対して1.8部)となる量のポリビニルピロリドン(Mw4.5×10)を使用した。その他の点は例1と同様にして、例12に係る研磨液を調製した。
(例13)
例1のEOPOランダム共重合体C1に代えて、ポリビニルアルコールにポリビニルピロリドンがグラフトしたグラフトコポリマー(Mw17×10。以下「PVA−g−PVP」と表記することがある。)を、研磨液中の含有量が0.019%(砥粒100部に対して3.8部)となる割合で使用した。その他の点は例1と同様にして、例13に係る研磨液を調製した。
(例14)
例1のEOPOランダム共重合体C1に代えて、研磨液中の含有量が0.017%(砥粒100部に対して3.4部)となる量のPEO−PPO−PEO(Mw0.9×10、N/N=16/3)を使用した。その他の点は例1と同様にして、例14に係る研磨液を調製した。
<シリコンウエハの研磨>
各例に係る研磨液を用いて、シリコンウエハの表面を下記の条件で研磨した。シリコンウエハとしては、直径が200mm、伝導型がP型、結晶方位が<100>、抵抗率が0.1Ω・cm以上100Ω・cm未満であるものを、研磨スラリー(株式会社フジミインコーポレーテッド製、商品名「GLANZOX 2100」)を用いて予備研磨を行うことにより表面粗さ0.1nm〜10nmに調整して使用した。
[研磨条件]
研磨機:株式会社岡本工作機械製作所製の枚葉研磨機、型式「PNX−322」
研磨荷重:15kPa
定盤回転数:30rpm
ヘッド回転数:30rpm
研磨時間:4分
研磨液の温度:20℃
研磨液の供給速度:0.5リットル/分(掛け流し使用)
<洗浄性評価>
研磨後のシリコンウエハをアンロードしたときのウエハ表面の親水度から、研磨液の洗浄性を評価した。研磨後のウエハ表面の親水度が低いことは、研磨後のウエハ表面に残留している水溶性有機化合物が少ないことを示す。この親水度は、ウエハ表面の撥水距離により把握することができる。本評価では、研磨後のウエハ表面の撥水距離、すなわち上記アンロードしたウエハの表面において、濡れている領域の外縁から該ウエハの外周端までの径方向における最長距離を目視で観察し、その距離によって以下の3水準で洗浄性を評価した。得られた結果を表1の「洗浄性」の欄に示した。
A:撥水距離が80mm以上。
B:撥水距離が40mm以上80mm未満。
C:撥水距離が40mm未満。
<ヘイズ評価>
研磨後のシリコンウエハをSC−1洗浄(NHOH(29%):H(31%):脱イオン水(DIW)=1:2:14(体積比)、80℃、5分×2層)した後、ケーエルエー・テンコール社製のウエハ検査装置、商品名「Surfscan SP2」を用いて、DWOモードでヘイズ評価を行なった。評価結果は表1に示すとおりであった。
<濾過性評価>
研磨用組成物の濾過性を次のように評価した。すなわち、例1〜14に係る研磨用組成物(すなわち、研磨液に対する濃縮倍率が20倍であり、砥粒の含有量が10%である研磨用組成物)を、温度25℃、濾過差圧50kPaの条件で吸引濾過した。フィルタとしては、日本ポール社製のディスクフィルタ、商品名「ウルチポア(登録商標)N66」(直径47mm、定格濾過精度0.2μm)を使用した。上記フィルタを通過する研磨用組成物の流れが止まるまでに該フィルタを通過した研磨用組成物の体積から、以下の2水準で濾過性を評価した。得られた結果を表1の「濾過性」の欄に示した。
A:フィルタを通過した研磨用組成物の体積が25mL以上。
C:フィルタを通過した研磨用組成物の体積が25mL未満。
Figure 2014116557
表1に示されるように、Mwが2×10〜120×10(より具体的には10×10〜100×10)のアルキレンオキサイドランダム共重合体を含む例1〜7の研磨液は、いずれも、優れたヘイズ低減効果および洗浄性を示した。なかでも、Mwが70×10以下(より具体的には30×10以下)のアルキレンオキサイドランダム共重合体を含む例1〜3の研磨液は、ヘイズ低減効果および洗浄性に加えて、研磨用組成物(20倍濃縮液)の濾過性も良好であった。また、例1と例2との比較からわかるように、Mwが2×10以上のアルキレンオキサイドランダム共重合体に加えてMwが2×10未満の水溶性有機化合物(ここでは、Mwが1×10未満のPEO−PPO−PEOブロック共重合体)を含む研磨液によると、さらに高いヘイズ低減効果が得られた。
これに対して、例9〜14に係る研磨液は、いずれも、水溶性有機化合物を含まない研磨液を用いた例8よりはヘイズが低減したものの、例1〜7に匹敵するヘイズ低減性能と洗浄性とをバランスよく実現するものではなかった。より具体的には、Mwが2×10未満のアルキレンオキサイドランダム共重合体を用いた例9およびPEO−PPO−PEOブロック共重合体を用いた例14は、いずれもヘイズ低減性能が不足していた。例11〜13に係る研磨液は、例1〜7の研磨液に比べて明らかにヘイズ低減効果が少なく、かつ洗浄性も低かった。また、例10の研磨液は、ヘイズ低減効果は高いが洗浄性が低く、両性能のバランスに欠けるものであった。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (7)

  1. 砥粒とアルキレンオキサイドランダム共重合体とを含有し、
    前記アルキレンオキサイドランダム共重合体は、エチレンオキサイド単位と炭素原子数3〜6のアルキレンオキサイド単位とを含むランダム共重合体であり、
    前記アルキレンオキサイドランダム共重合体の重量平均分子量が2×10以上120×10以下である、研磨用組成物。
  2. 前記アルキレンオキサイドランダム共重合体に含まれる前記エチレンオキサイド単位のモル数Nと前記炭素原子数3〜6のアルキレンオキサイド単位のモル数Nとの関係が、次式:1<(N/N)≦25;を満たす、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記アルキレンオキサイドランダム共重合体の含有量は、前記砥粒100質量部に対して0.01質量部以上40質量以下である、請求項1または2に記載の研磨用組成物。
  4. 前記砥粒の平均一次粒子径が10nm〜50nmである、請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  5. シリコンウエハの研磨に用いられる、請求項1から4のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の研磨用組成物を含む研磨液を用意すること;
    前記研磨液を被研磨基板に供給すること;および、
    前記被研磨基板の表面を前記研磨液で研磨すること;
    を包含する、基板製造方法。
  7. 前記被研磨基板はシリコンウエハである、請求項6に記載の基板製造方法。
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