JP2014116428A - 多層プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、表裏から対向する一対のブラインドビアホールを形成することで容易にスルーホールと同様の機能を奏し、そのスルーホール機能部位への部品の実装ひいては高密度の配線設計が可能な多層プリント配線板を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る多層プリント配線板は、第1導電層、第2導電層を有する第1プリント配線板と、第2導電層を有する第2プリント配線板とを備えている。第1プリント配線板と第2プリント配線板とは、基板接着層を挟んで接着されている。また、第1プリント配線板の第1導電層から表面側に表面側ブラインドビアホールを有し、第1導電層から裏面側に裏面側ブラインドビアホールを有している。裏面側ブラインドビアホールは、表面側ブラインドビアホールと平面視で重複する位置に配設されている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る多層プリント配線板は、第1導電層、第2導電層を有する第1プリント配線板と、第2導電層を有する第2プリント配線板とを備えている。第1プリント配線板と第2プリント配線板とは、基板接着層を挟んで接着されている。また、第1プリント配線板の第1導電層から表面側に表面側ブラインドビアホールを有し、第1導電層から裏面側に裏面側ブラインドビアホールを有している。裏面側ブラインドビアホールは、表面側ブラインドビアホールと平面視で重複する位置に配設されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、多層プリント配線板及びその製造方法に関する。
多層プリント配線板は、集積回路、抵抗器、コンデンサー等の多数の電子部品を表面に固定し、その部品間を配線で接続するものである。この多層プリント配線板において、各導電層を電気的に接続する手段としてスルーホールが用いられる(特開2008−251578号公報参照)。
このスルーホールは、多層プリント配線板を貫通する孔をドリルによる穿孔加工、レーザー加工、エッチング加工等により形成し、その貫通孔の内面にめっき処理を施すことにより作成される。
多層プリント配線板のスルーホールは、上述のように多層構造体を形成した後に、孔開け加工及び貫通孔へのメッキ処理が必要であるため、製造工程の増加を招き、製造コストの低減化という今日的要請に反する要因となっている。
また、上記従来のスルーホールは、一般的には貫通孔の内面をメッキ層が覆うだけであるため、穴が空いており、スルーホール周辺を部品実装のランドに使用することができない。そのため、多層プリント配線板においては、スルーホールの存在により配線設計の高密度化を阻害するという不都合がある。
一方、かかる不都合を回避する手段として、スルーホールの貫通孔に樹脂等を充填する技術も提案されているが(特開平5−82977号公報参照)、更なる形成作業の煩雑化を招来する。
なお、多層プリント配線板において、外層とその内側の導体パターンを電気的に接続するためにブラインドビアホールが用いられている。このブラインドビアホールのランド部に部品を実装すべく、ブラインドビアホールをフィルドビアにすることが知られている(特開2002−64274号公報参照)。しかしながら、このブラインドビアホールは多層プリント配線板の外層とその内層の導体パターンを電気的に接続するだけであり、多層プリント配線板の外層の導電層同士又は全ての導電層同士を電気的に接続するものではない。
本発明は、上記のような不都合に鑑みてなされたものであり、表裏から対向する一対のブラインドビアホールを形成することで容易にスルーホールと同様の機能を奏し、そのスルーホール機能部位への部品の実装ひいては高密度の配線設計が可能な多層プリント配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る多層プリント配線板は、
第1導電層と、
この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板と、
これらの一対の絶縁性基板の外面に積層される一対の第2導電層と、
上記第1導電層より表面側の積層体を貫通するよう充填される導電材料製の表面側ブラインドビアホールと、
この表面側ブラインドビアホールと平面視で重複する位置に配設され、上記第1導電層より裏面側の積層体を貫通するよう充填される導電材料製の裏面側ブラインドビアホールとを備える。
第1導電層と、
この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板と、
これらの一対の絶縁性基板の外面に積層される一対の第2導電層と、
上記第1導電層より表面側の積層体を貫通するよう充填される導電材料製の表面側ブラインドビアホールと、
この表面側ブラインドビアホールと平面視で重複する位置に配設され、上記第1導電層より裏面側の積層体を貫通するよう充填される導電材料製の裏面側ブラインドビアホールとを備える。
当該多層プリント配線板は、表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールが平面視で重複する位置に配設され、かつ第1導電層を介して接続されていることから、スルーホールを形成することなく、表裏の一対の第2導電層同士又は全ての導電層同士を表裏へのブラインドビアホールの形成という通常行う簡易な手段によって電気的に接続することができる。また、当該多層プリント配線板は、表面側ブラインドビアホールと裏面側ブラインドビアホールとが導電材料によって充填されていることから、両ブラインドビアホールの外面に孔が無く、スルーホールと同様の機能を奏する両ブラインドビアホールの外面に容易かつ確実に部品を実装することができ、その結果、配線設計の高密度化を図ることができる。
上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールは、略円柱状であるとよい。このような略円柱状のブラインドビアホールは容易に形成することができる。
また、上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールは、外側に拡径する略円錐台状であってもよい。この構成により、ブラインドビアホール用孔に導電材料を容易に充填することができ、形成容易性がさらに向上する。
一方、上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールの中心軸を単一直線上に位置させることが好ましい。このように、表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールの中心軸を一致させることで、上述の表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールによる全導電層間の導電性を高く維持することができる。
上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールは、電気メッキにより形成するとよい。かかる電気メッキによれば、容易かつ確実にブラインドビアホールの形成が可能であり、第1導電層及び第2導電層との電気的接合の信頼性が高いブラインドビアホールを形成することができる。
また、上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールは、導電粒子を含む導電性ペーストを硬化することで形成してもよい。このような導電性ペーストによれば、ブラインドビアホール用孔が比較的大きく又は深くても、容易かつ確実に充填することができる。
当該多層プリント配線板は、上記絶縁性基板が可撓性を有する構成を採用可能である。このような構成にすることにより、多層プリント配線板をフレキシブル基板とし、各導電層を電気的に接続し、かつ、部品を実装したときの部品との電気的接続の信頼性を高くすることができる。
また、上記課題を解決すべくなされた本発明に係る多層プリント配線板の製造方法は、
第1導電層、この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板及びこれらの一対の絶縁性基板の外面に積層される一対の第2導電層を備える多層構造体を用い、この多層構造体のうち第1導電層より表面側の積層体を貫通する表面側ブラインドビアホール用孔を形成する工程と、
この表面側ブラインドビアホール用孔と平面視で重複する位置に配設され、多層構造体のうち第1導電層より裏面側の積層体を貫通する裏面側ブラインドビアホール用孔を形成する工程と、
上記表面側ブラインドビアホール用孔及び裏面側ブラインドビアホール用孔に導電材料を充填する工程と
を有する。
第1導電層、この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板及びこれらの一対の絶縁性基板の外面に積層される一対の第2導電層を備える多層構造体を用い、この多層構造体のうち第1導電層より表面側の積層体を貫通する表面側ブラインドビアホール用孔を形成する工程と、
この表面側ブラインドビアホール用孔と平面視で重複する位置に配設され、多層構造体のうち第1導電層より裏面側の積層体を貫通する裏面側ブラインドビアホール用孔を形成する工程と、
上記表面側ブラインドビアホール用孔及び裏面側ブラインドビアホール用孔に導電材料を充填する工程と
を有する。
この製造方法によれば、上述の表裏に対向配設される一対のブラインドビアホールによってスルーホールと同様の機能を奏する多層プリント配線板を容易かつ確実に形成することができる。
なお、表面側ブラインドビアホールの中心軸及び裏面側ブラインドビアホールの中心軸とは、表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールそれぞれの重心点を通り、多層プリント配線板の表面に垂直な方向の軸のことをいう。
当該多層プリント配線板及びその製造方法は、表裏に対向する一対のブラインドビアホールを形成することでスルーホールと同様の機能を奏することができ、さらにそのスルーホール機能部位への部品の実装ひいては高密度の配線設計が可能となる。
以下、本発明に係る多層プリント配線板の実施形態について、図面を参照しつつ詳説する。
[多層プリント配線板]
図1の多層プリント配線板1は、第1導電層2と、この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板3a、3bと、これらの一対の絶縁性基板3a、3bの外面に積層される一対の第2導電層4a、4bと、上記第1導電層2より表面側の積層体5aを貫通するよう充填される導電材料製の表面側ブラインドビアホール6aと、この表面側ブラインドビアホール6aと平面視で重複する位置に配設され、上記第1導電層2より裏面側の積層体5bを貫通するよう充填される導電材料製の裏面側ブラインドビアホール6bとを備える。
図1の多層プリント配線板1は、第1導電層2と、この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板3a、3bと、これらの一対の絶縁性基板3a、3bの外面に積層される一対の第2導電層4a、4bと、上記第1導電層2より表面側の積層体5aを貫通するよう充填される導電材料製の表面側ブラインドビアホール6aと、この表面側ブラインドビアホール6aと平面視で重複する位置に配設され、上記第1導電層2より裏面側の積層体5bを貫通するよう充填される導電材料製の裏面側ブラインドビアホール6bとを備える。
具体的には、当該多層プリント配線板1は、表面側の第2導電層4a、表面側の絶縁性基板3a及び第1導電層2を有する多層基板7を有し、この多層基板7の裏面に裏面側の絶縁性基板3b及び裏面側の第2導電層4bが積層された構造を有している。なお、上記多層基板7は、第1導電層2の裏面側にカバーレイ接着剤9aを介して積層接着されるカバーレイフィルム9bを有している。また、当該多層プリント配線板1は、裏面側の絶縁性基板3bが接着剤層8を介して上記多層基板7(のカバーレイフィルム9b)の裏面に積層接着されている。
上記表面側ブラインドビアホール6aは、上記表面側の第2導電層4a及び表面側の絶縁性基板3aを貫通するよう設けられ、上記裏面側ブラインドビアホール6bは、上記裏面側の第2導電層4b、裏面側の絶縁性基板3b、接着剤層8、カバーレイフィルム9b、カバーレイ接着剤9aを貫通するよう設けられている。
<絶縁性基板>
また、一対の絶縁性基板3a、3bは、可撓性を有し、このため当該多層プリント配線板1は、可撓性を有するフレキシブルプリント配線板として構成される。
また、一対の絶縁性基板3a、3bは、可撓性を有し、このため当該多層プリント配線板1は、可撓性を有するフレキシブルプリント配線板として構成される。
上記一対の絶縁性基板3a、3bとしては、具体的には樹脂フィルムを採用可能である。この樹脂フィルムの材料としては、例えばポリイミド、ポリエチレンテレフタレートなどが好適に用いられる。
絶縁性基板3a、3bの平均厚さは、特に限定されるものではないが、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。絶縁性基板3a、3bの平均厚さが上記下限未満であると絶縁性基板3aの強度が不十分となるおそれがあり、また上記上限を超えると薄型化の要請に反するおそれがある。
<導電層>
各導電層(第1導電層2及び一対の第2導電層4a、4b)は、それぞれ所望の平面形状に形成された導電パターンを有している。ここで、各導電パターンは、絶縁性基板3a、3bに積層された金属層をエッチングすることによって所望の平面形状に形成される。各導電パターン(各導電層)は、導電性を有する材料で形成可能であるが、一般的には例えば銅によって形成される。この各導電パターン(各導電層)の平均厚みは、特に限定されるものではないが、2μm以上30μm以下であることが好ましく、5μm以上20μm以下であることがより好ましい。各導電パターンの平均厚みが上記下限未満であると導通性が不十分となるおそれがあり、また上記上限を超えると薄型化の要請に反するおそれがある。
各導電層(第1導電層2及び一対の第2導電層4a、4b)は、それぞれ所望の平面形状に形成された導電パターンを有している。ここで、各導電パターンは、絶縁性基板3a、3bに積層された金属層をエッチングすることによって所望の平面形状に形成される。各導電パターン(各導電層)は、導電性を有する材料で形成可能であるが、一般的には例えば銅によって形成される。この各導電パターン(各導電層)の平均厚みは、特に限定されるものではないが、2μm以上30μm以下であることが好ましく、5μm以上20μm以下であることがより好ましい。各導電パターンの平均厚みが上記下限未満であると導通性が不十分となるおそれがあり、また上記上限を超えると薄型化の要請に反するおそれがある。
(第2導電層)
表面側の第2導電層4aの導電パターンは、表面側のブラインドビアホール6aの形成箇所にランド部10aを有するとよい。このランド部10a(以下、第1ランド部ということがある)は、外形(外周縁)が略円形に形成され、中央に平面視略円形の表面側ブラインドビアホール用孔11aを構成する貫通孔を有しており、全体として平面視円環状に設けられている。第1ランド部10aの外周縁及び内周縁は同心状に形成されている。この貫通孔は、上記絶縁性基板3aにも連続し、全体として表面側ブラインドビアホール用孔11aを構成している。なお、「略円形」とは、外縁の85%以上が円弧であり、その円弧の中心からの平均距離(平均半径)と、円弧状の各点における半径との比が85%以上115%以内であることを意味する。
表面側の第2導電層4aの導電パターンは、表面側のブラインドビアホール6aの形成箇所にランド部10aを有するとよい。このランド部10a(以下、第1ランド部ということがある)は、外形(外周縁)が略円形に形成され、中央に平面視略円形の表面側ブラインドビアホール用孔11aを構成する貫通孔を有しており、全体として平面視円環状に設けられている。第1ランド部10aの外周縁及び内周縁は同心状に形成されている。この貫通孔は、上記絶縁性基板3aにも連続し、全体として表面側ブラインドビアホール用孔11aを構成している。なお、「略円形」とは、外縁の85%以上が円弧であり、その円弧の中心からの平均距離(平均半径)と、円弧状の各点における半径との比が85%以上115%以内であることを意味する。
裏面側の第2導電層の4bの導電パターンも、裏面側のブラインドビアホール6bの形成箇所にランド部10b(以下、第2ランド部10bということがある)を有するとよい。この第2ランド部10bは、上記第1ランド部10aと略同一形状に設けられている。また、第2ランド部10bは、第1ランド部10aと平面視重複する位置、具体的には平面視同一位置に設けられている。また、第2ランド部10bの貫通孔も、裏面側ブランドビアホール用孔11bを構成し、この貫通孔は、上記絶縁性基板3b、接着剤層8、カバーレイフィルム9b及びカバーレイ接着剤9aにも連続し、全体として裏面側ブラインドビアホール用孔11bを構成している。
なお、表面側及び裏面側の第2導電層4a、4bの導電パターンは、上記ランド部10a、10b以外に、他のランド部(図示省略)を有している。この他のランド部は、それぞれ後述する第1導電層2の導電パターンのランド部(図示省略)と電気的接続を行うものであり、この表面側の他のランド部と、裏面側の他のランド部とは、平面視異なる位置に設けられている。
(第1導電層)
上記第1導電層2の導電パターンは、表面側ブラインドビアホール用孔11a及び裏面側ブラインドビアホール用孔11bを区画する区画壁部2aを有している。つまり、この区画壁部2aは、表面側ブラインドビアホール用孔11aの底を構成するとともに、裏面側ブランイドビアホールメ用孔11bの蓋を構成している。具体的には、この区画壁部2aは、表面側ブラインドビアホール用孔11a及び裏面側ブラインドビアホール用孔11bよりも外径が大きく、その外形が平面視表面側ブラインドビアホール用孔11a及び裏面側ブラインドビアホール用孔11bを囲繞するよう設けられている。この区画壁部2aは、外形が略円形に設けられ、具体的には第1ランド部10a及び第2ランド部10bと同心状に配設されている。なお、区画壁部2aの外径は特に限定されるものではないが、第1ランド部10a及び第2ランド部10bよりも大きく設けることが可能である。
上記第1導電層2の導電パターンは、表面側ブラインドビアホール用孔11a及び裏面側ブラインドビアホール用孔11bを区画する区画壁部2aを有している。つまり、この区画壁部2aは、表面側ブラインドビアホール用孔11aの底を構成するとともに、裏面側ブランイドビアホールメ用孔11bの蓋を構成している。具体的には、この区画壁部2aは、表面側ブラインドビアホール用孔11a及び裏面側ブラインドビアホール用孔11bよりも外径が大きく、その外形が平面視表面側ブラインドビアホール用孔11a及び裏面側ブラインドビアホール用孔11bを囲繞するよう設けられている。この区画壁部2aは、外形が略円形に設けられ、具体的には第1ランド部10a及び第2ランド部10bと同心状に配設されている。なお、区画壁部2aの外径は特に限定されるものではないが、第1ランド部10a及び第2ランド部10bよりも大きく設けることが可能である。
なお、第1導電層2の導電パターンは、上記区画壁部2a以外に、複数のランド部(図示省略)とこのランド部が接続される配線を有しており、この第1導電層2のランド部は上述した第2導電層4a、4bにおける他のランド部とブラインドビアホール(図示省略)を介して電気的に接続されている。
(表面側ブラインドビアホール)
表面側ブラインドビアホール6aは、上記表面側ブラインドビアホール用孔11a内に充填された導電材料を有し、このため第1ランド部10a(表面側の第2導電層4a)と区画壁部2a(第1導電層2)との電気的導通状態が得られる。この表面側ブラインドビアホール6aは絶縁性基板3aと第2導電層4aを貫通し、全体して略円柱状に形成されている。表面側ブラインドビアホール6aの底面は、区画壁部2aと接面しており、これにより表面側ブラインドビアホール6aと第1導電層2(の区画壁部2a)との電気的導通状態が得られている。また、表面側ブラインドビアホール6aの側壁は第1ランド部10aと接面し、これにより表面側ブラインドビアホール6aと第1ランド部4aとの電気的導通状態が得られている。なお、「略円柱状」とは、上面及び下面がそれぞれ略円形であり、上面と下面との平均半径の比が85%以上115%以内である柱状体を意味する。
表面側ブラインドビアホール6aは、上記表面側ブラインドビアホール用孔11a内に充填された導電材料を有し、このため第1ランド部10a(表面側の第2導電層4a)と区画壁部2a(第1導電層2)との電気的導通状態が得られる。この表面側ブラインドビアホール6aは絶縁性基板3aと第2導電層4aを貫通し、全体して略円柱状に形成されている。表面側ブラインドビアホール6aの底面は、区画壁部2aと接面しており、これにより表面側ブラインドビアホール6aと第1導電層2(の区画壁部2a)との電気的導通状態が得られている。また、表面側ブラインドビアホール6aの側壁は第1ランド部10aと接面し、これにより表面側ブラインドビアホール6aと第1ランド部4aとの電気的導通状態が得られている。なお、「略円柱状」とは、上面及び下面がそれぞれ略円形であり、上面と下面との平均半径の比が85%以上115%以内である柱状体を意味する。
表面側ブラインドビアホール6aは、例えば電気メッキにより表面側ブラインドビアホール用孔11a内に導電材料である金属を充填することで好適に形成することができる。この金属としては一般に銅が用いられる。電気メッキによれば、容易かつ確実にブラインドビアホールの形成が可能であり、第1導電層と表面側の第2導電層との電気的接合の信頼性が高いブラインドビアホールを形成することができる。
表面側ブラインドビアホール6aの直径としては、特に限定されるものではないが、15μm以上150μm以下が好ましく、25μm以上120μm以下がより好ましく、35μm以上100μm以下がさらに好ましい。表面側ブラインドビアホール6aの直径が上記下限未満の場合、導電材料を表面側ブラインドビアホール用孔11aに充填することが困難となるおそれや、表面側ブラインドビアホール6aと区画壁部2aとの接続強度が十分得られないおそれがある。逆に、表面側ブラインドビアホール6aの直径が上記上限を超える場合、表面側ブラインドビアホール用孔11aの充填に過大な量の導電材料が必要となるおそれがある。なお、表面側ブラインドビアホール6aの直径とは、絶縁性基板3aと第2ランド部10aとの積層面を含む仮想平面における表面側ブラインドビアホール6aの断面の平均径を意味する。
(裏面側ブラインドビアホール)
裏面側ブラインドビアホール6bは、上記裏面側ブラインドビアホール用孔11b内に充填された導電材料を有し、このため第2ランド部10bと区画壁部2aとの電気的導通状態が得られる。この裏面側ブラインドビアホール6bは、カバーレイ接着剤9a、カバーレイフィルム9b、接着剤層8、絶縁性基板3b及び第2導電層4bを貫通し、全体として略円柱状に形成されている。裏面側ブラインドビアホール6bの天面部は、区画壁部2aと接面しており、これにより裏面側ブラインドビアホール6bと第1導電層2(の区画壁部2a)との電気的導通状態が得られている。また、裏面側ブラインドビアホール6bの側壁は第2ランド部10bと接面し、これにより裏面側ブラインドビアホール6bと第2ランド部10bとの電気的導通状態が得られている。なお、「略円柱状」の意義は、表面側ブラインドビアホール6aと同様である。
裏面側ブラインドビアホール6bは、上記裏面側ブラインドビアホール用孔11b内に充填された導電材料を有し、このため第2ランド部10bと区画壁部2aとの電気的導通状態が得られる。この裏面側ブラインドビアホール6bは、カバーレイ接着剤9a、カバーレイフィルム9b、接着剤層8、絶縁性基板3b及び第2導電層4bを貫通し、全体として略円柱状に形成されている。裏面側ブラインドビアホール6bの天面部は、区画壁部2aと接面しており、これにより裏面側ブラインドビアホール6bと第1導電層2(の区画壁部2a)との電気的導通状態が得られている。また、裏面側ブラインドビアホール6bの側壁は第2ランド部10bと接面し、これにより裏面側ブラインドビアホール6bと第2ランド部10bとの電気的導通状態が得られている。なお、「略円柱状」の意義は、表面側ブラインドビアホール6aと同様である。
裏面側ブラインドビアホール6bも、表面側ブラインドビアホール6aと同様、例えば電気メッキにより表面側ブラインドビアホール用孔11a内に導電材料である金属を充填することで好適に形成することができ、また直径等も表面側ブラインドビアホール6aと同様のものを採用できる。このため、ここでの説明を省略する。
なお、当該多層プリント配線板1は、上述した表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6b以外にも、他のブラインドビアホール(図示省略)を有しており、この他のブラインドビアホールは、上述の第1導電層2の導電パターンのランド部と第2導電層における他のランド部とを電気的に接続している。
(接着層)
上記接着層8を構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、柔軟性や耐熱性にすぐれたものが好ましく、かかる接着剤としては、例えば、ナイロン系、エポキシ樹脂系、ブチラール樹脂系、アクリル樹脂系などの各種の樹脂系の接着剤が挙げられる。
上記接着層8を構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、柔軟性や耐熱性にすぐれたものが好ましく、かかる接着剤としては、例えば、ナイロン系、エポキシ樹脂系、ブチラール樹脂系、アクリル樹脂系などの各種の樹脂系の接着剤が挙げられる。
(カバーレイフィルム)
カバーレイフィルム9bとしては、特に限定されるものではないが、上述の絶縁性基板3aを構成する樹脂フィルムと同様のものを使用することができる。このカバーレイフィルム9bの平均厚みは、特に限定されるものではないが、5μm以上25μm以下であることが好ましく、10μm以上12.5μm以下であることがより好ましい。カバーレイフィルム9bの平均厚みが上記下限未満であると絶縁性が不十分となるおそれがあり、また上記上限を超えるとフレキシブル性を損なうおそれがある。
カバーレイフィルム9bとしては、特に限定されるものではないが、上述の絶縁性基板3aを構成する樹脂フィルムと同様のものを使用することができる。このカバーレイフィルム9bの平均厚みは、特に限定されるものではないが、5μm以上25μm以下であることが好ましく、10μm以上12.5μm以下であることがより好ましい。カバーレイフィルム9bの平均厚みが上記下限未満であると絶縁性が不十分となるおそれがあり、また上記上限を超えるとフレキシブル性を損なうおそれがある。
また、カバーレイ接着層9aを構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、柔軟性や耐熱性に優れたものが好ましく、かかる接着剤としては、例えば、ナイロン系、エポキシ樹脂系、ブチラール樹脂系、アクリル樹脂系などの、各種の樹脂系の接着剤が挙げられる。
[多層プリント配線板の製造方法]
上記構成からなる当該多層プリント配線板1の製造方法については特に限定されるものではないが、例えば以下の製造方法によって製造することができる。つまり、当該多層プリント配線板1の製造方法としては、第1導電層2、この第1導電層2の両面側に積層される一対の絶縁性基板3a、3b及びこれらの一対の絶縁性基板3a、3bの外面に積層される一対の第2導電層4a、4bを備える多層構造体12を用い、この多層構造体12のうち第1導電層2より表面側の積層体5aを貫通する表面側ブラインドビアホール用孔11aを形成する工程(表面側ブラインドビアホール用孔形成工程)、この表面側ブラインドビアホール用孔11aと平面視で重複する位置に配設され、多層構造体12のうち第1導電層2より裏面側の積層体5bを貫通する裏面側ブラインドビアホール用孔11bを形成する工程(裏面側ブラインドビアホール用孔形成工程)、及び上記表面側ブラインドビアホール用孔及び裏面側ブラインドビアホール用孔に導電材料を充填する工程(充填工程)を有する製造方法を採用可能である。
上記構成からなる当該多層プリント配線板1の製造方法については特に限定されるものではないが、例えば以下の製造方法によって製造することができる。つまり、当該多層プリント配線板1の製造方法としては、第1導電層2、この第1導電層2の両面側に積層される一対の絶縁性基板3a、3b及びこれらの一対の絶縁性基板3a、3bの外面に積層される一対の第2導電層4a、4bを備える多層構造体12を用い、この多層構造体12のうち第1導電層2より表面側の積層体5aを貫通する表面側ブラインドビアホール用孔11aを形成する工程(表面側ブラインドビアホール用孔形成工程)、この表面側ブラインドビアホール用孔11aと平面視で重複する位置に配設され、多層構造体12のうち第1導電層2より裏面側の積層体5bを貫通する裏面側ブラインドビアホール用孔11bを形成する工程(裏面側ブラインドビアホール用孔形成工程)、及び上記表面側ブラインドビアホール用孔及び裏面側ブラインドビアホール用孔に導電材料を充填する工程(充填工程)を有する製造方法を採用可能である。
さらに、当該製造方法は、まず表面側ブラインドビアホール用孔11a及び裏面側ブラインドビアホール用孔11bを形成する多層構造体12を作成する工程を有するとよい。
<多層構造体作成工程>
この多層構造体作成工程において、第1導電層2、この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板3a、3bと、これらの一対の絶縁性基板3a、3bの外面に積層される一対の第2導電層4a、4bとを有する多層構造体を作成する。この多層構造体作成工程は、第1導電層2の導電パターンを形成する工程と、裏面側の第2導電層4bの積層する工程とを有する。
この多層構造体作成工程において、第1導電層2、この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板3a、3bと、これらの一対の絶縁性基板3a、3bの外面に積層される一対の第2導電層4a、4bとを有する多層構造体を作成する。この多層構造体作成工程は、第1導電層2の導電パターンを形成する工程と、裏面側の第2導電層4bの積層する工程とを有する。
(第1導電層の導電パターン形成工程)
この第1導電層の導電パターン形成工程においては、まず図2(a)に示すように絶縁性基板3aの両面に導電層2、4aが積層された積層体を用意し、図2(b)に示すようにこの積層体の裏面の導電層(第1導電層2)に導電パターンを形成する。なお、導電層2、4aを絶縁性基板3aに積層する方法としては特に限定されず、例えば金属箔(導電層)を接着剤で貼り合わせる接着法、金属箔上に絶縁性基板の材料である樹脂組成物を塗布するキャスト法、金属箔を熱プレスで貼り付けるラミネート法等を用いることができる。また、導電パターンの形成手法も特に限定されず従来公知の例えばエッチング法等を採用できる。
この第1導電層の導電パターン形成工程においては、まず図2(a)に示すように絶縁性基板3aの両面に導電層2、4aが積層された積層体を用意し、図2(b)に示すようにこの積層体の裏面の導電層(第1導電層2)に導電パターンを形成する。なお、導電層2、4aを絶縁性基板3aに積層する方法としては特に限定されず、例えば金属箔(導電層)を接着剤で貼り合わせる接着法、金属箔上に絶縁性基板の材料である樹脂組成物を塗布するキャスト法、金属箔を熱プレスで貼り付けるラミネート法等を用いることができる。また、導電パターンの形成手法も特に限定されず従来公知の例えばエッチング法等を採用できる。
なお、この導電パターン形成工程において、上記区画壁部2aが形成されるとともに、上述の複数のランド部及び配線が形成されている。
(裏面側の第2導電層積層工程)
裏面側の第2導電層積層工程は、まず上述のように導電パターンが形成された第1導電層の外面(裏面)に図2(c)に示すようにカバーレイフィルム9bを積層する工程を有する。ここで、カバーレイフィルム9bは、カバーレイ接着剤9aを介して第1導電層(及び絶縁性基板3a)の外面(裏面)に積層接着される。
裏面側の第2導電層積層工程は、まず上述のように導電パターンが形成された第1導電層の外面(裏面)に図2(c)に示すようにカバーレイフィルム9bを積層する工程を有する。ここで、カバーレイフィルム9bは、カバーレイ接着剤9aを介して第1導電層(及び絶縁性基板3a)の外面(裏面)に積層接着される。
そして、このカバーレイフィルム9bの外面(裏面)に、一方の面(裏面)に第2導電層4bが積層形成された他の絶縁性基板3bを、接着層8を介して積層接着し、これにより裏面側の第2導電層4bが積層される。以上のようにして、上記多層構造体が作成されることになる。
<ブラインドビアホール用孔形成工程>
上記表面側ブラインドビアホール用孔形成工程と裏面側ブラインドビアホール用孔形成工程とは、別々に行うことも可能であるが、後述するように同時並行して行うことも可能である。
上記表面側ブラインドビアホール用孔形成工程と裏面側ブラインドビアホール用孔形成工程とは、別々に行うことも可能であるが、後述するように同時並行して行うことも可能である。
つまり、第2導電層4a、4bの外面にそれぞれブラインドビアホール用孔11a、11bの形成箇所に図2(e)に示すように開口を形成する。ここで、この開口の形成手法は特に限定されず、例えば従来公知のエッチングによって形成することができる。
そして、上記のように開口が形成された後に図2(f)に示すように、ブラインドビアホール用孔11a、11bを形成する。このブラインドビアホール用孔11a、11bの形成手法は特に限定されるものではないが、例えば第2導電層4a、4bをマスクパターンとして上記多層構造体に表裏からレーザ光を照射し、ブラインドビアホール用孔11a、11bを形成する方法を採用できる。なお、レーザ光としては、CO2レーザやYAGレーザを用いることができる。また、レーザ光の照射の後にデスミアすることによって残渣の除去を行うとよい。
なお、このブラインドビアホール用孔形成工程において、上述のようなブラインドビアホール用孔11a、11bが形成されるとともに、上述した他のブラインドビアを構成する導電材料を充填するためのビア孔も形成される。
<充填工程>
充填工程において、上記のように形成された表面側及び裏面側ブラインドビアホール用孔11a、11bに図2(g)に示すように導電材料を充填することで、表面側及び裏面側ブラインドビアホール6a、6bを形成する。この導電材料の充填は、電気メッキにより行うことができ、これにより図2(g)に示すように表面側ブラインドビアホール用孔11a、裏面側ブラインドビアホール用孔11bに金属が充填されると共に、第2導電層4a及び第2導電層4bのそれぞれの外面に金属メッキがなされる。
充填工程において、上記のように形成された表面側及び裏面側ブラインドビアホール用孔11a、11bに図2(g)に示すように導電材料を充填することで、表面側及び裏面側ブラインドビアホール6a、6bを形成する。この導電材料の充填は、電気メッキにより行うことができ、これにより図2(g)に示すように表面側ブラインドビアホール用孔11a、裏面側ブラインドビアホール用孔11bに金属が充填されると共に、第2導電層4a及び第2導電層4bのそれぞれの外面に金属メッキがなされる。
上記電気メッキは具体的には、硫酸銅メッキ液中に多層構造体12を浸して電流を供給する方法で行われる。この硫酸銅メッキ液中には、促進剤等の添加剤が含有されていることが望ましい。
なお、この充填工程において、上述のようなブラインドビアホール6a、6bが形成されるとともに、上述したビア孔にも導電材料が充填されることで他のブラインドビアホールも形成される。
<第2導電層の導電パターン形成工程>
さらに、当該製造方法は、上記充填工程の後に、第2導電層4a、4bにそれぞれ導電パターンを形成する工程を有する。この導電パターンの形成手法としては、特に限定されるものではないが、例えばエッチング法を採用することができる。なお、この導電パターンの形成工程にあっては、第2導電層の一部が除去されるとともに、この除去される外面に積層される金属メッキも除去される。
さらに、当該製造方法は、上記充填工程の後に、第2導電層4a、4bにそれぞれ導電パターンを形成する工程を有する。この導電パターンの形成手法としては、特に限定されるものではないが、例えばエッチング法を採用することができる。なお、この導電パターンの形成工程にあっては、第2導電層の一部が除去されるとともに、この除去される外面に積層される金属メッキも除去される。
[利点]
当該多層プリント配線板1は、表面側ブラインドビアホール6aと裏面側ブラインドビアホール6bとが平面視同一箇所に配設されているので、スルーホールを形成することなく、表裏の一対の第2導電層4a、4bを電気的に接続することができる。
当該多層プリント配線板1は、表面側ブラインドビアホール6aと裏面側ブラインドビアホール6bとが平面視同一箇所に配設されているので、スルーホールを形成することなく、表裏の一対の第2導電層4a、4bを電気的に接続することができる。
また、上記表面側ブラインドビアホール6aと裏面側ブラインドビアホール6bとは、他のブラインドビアホールの形成と同時に行うことができるので、容易かつ確実に上記表裏の一対の第2導電層4a、4bの電気的接続が得られる。なお、従来のように表裏面の導電層同士を電気的に接続するためにスルーホールを用いる場合、スルーホールを電気メッキで形成するが、このスルーホールの電気メッキの条件は、ブラインドビアホールの電気メッキの条件と異なるので、例えブラインドビアホールを電気メッキで形成するとしても、スルーホールの形成とブラインドビアホールの形成とは異なる手順でそれぞれ電気メッキを行わなければならない。一方、当該多層プリント配線板にあっては、上記スルーホール代用のための表面側ブランドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bの形成と、上述のように第一導電層のランド部と第二導体層の他のランド部とを電気的接続するための他のブラインドビアホールの形成とを同一工程で行うことができるので、製造工程を少なくすることができる。ブラインドビアホールを電気メッキで形成せずに、導電性ペーストで形成する場合にも、一緒に行うことができる。
また、当該多層プリント配線板1は、表面側ブラインドビアホール6aと裏面側ブラインドビアホール6bとが導電材料によって充填されていることから、両ブラインドビアホールの外面に孔が無く、スルーホールと同様の機能を奏する両ブラインドビアホールの外面に容易かつ確実に部品を実装することができ、その結果、配線設計の高密度化を図ることができる。
また、当該多層プリント配線板1の表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bは略円柱状になっている。このような略円柱状のブラインドビアホールは容易に形成することができる。ブラインドビアホールの断面が略円状となることで、導電材料の充填の偏りを減らしてブラインドビアホールの表面に形成される凹みを小さくすることができる。凹みが小さいことにより、実装した部品とブラインドビアホールの表面との隙間が小さくなり、部品との電気的接続の信頼性が高くなる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
つまり、上記実施形態においては、表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bが略円柱状としたが、ブラインドビアホールの形状は特に限定されるものではない。例えば図3に示すように表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bが外側に拡径する略円錐台状であってもよく、このように略円錐台状に設けることでブラインドビアホール用孔に導電材料を容易に充填することができ、形成容易性がさらに向上する。具体的には、ブラインドビアホールに導電材料を電気メッキにより充填する場合には、メッキ液がブラインドビアホール用孔に循環し易い。また、ブラインドビアホールに導電材料を導電性ペーストにより充填する場合には、導電性ペーストがブラインドビアホール用孔に入り易い。このことにより、ブラインドビアホールに導電材料を容易に充填することができる。
また、上記実施形態においては、表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bの中心軸が単一直線上に位置する構成であったが、裏面側ブラインドビアホール6bが、表面側ブラインドビアホール6aと平面視で重複する位置に配設されていれば良く、両者の中心軸にずれがあるものでも採用可能である。但し、上記のように表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bの中心軸を一致させることで、上述の表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bによる全導電層間の導電性を高く維持することができる。なお、表面側ブラインドビアホールと裏面側ブラインドビアホールとが両者の中心軸にずれがある場合には、表面側ブラインドビアホールと裏面側ブラインドビアホールとの平面視の重複範囲が、表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールのうち平面視の面積が小さいビアホールの面積の1/4以上であることが好ましく、1/3以上であることがより好ましく、1/2以上であることがさらに好ましい。これにより、表面側ブラインドビアホール、第1導電層及び裏面側ブラインドビアホールによって、表裏の第2導電層同士の確実な電気的接続が得られる。
また、上記実施形態においては、カバーレイ接着層9a及びカバーレイフィルム9bを備えるものについて説明したが、図4に示すようにカバーレイ接着層とカバーレイフィルムを貼り付けずに第2プリント配線板7bを積層する構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、多層プリント配線板の一実施の形態としてフレキシブルプリント配線板を例にとり説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。また、当該多層プリント配線板としては、リジッドプリント配線板を採用することも可能である。また、当該両面プリント配線板は、フレキシブルプリント配線板とリジッドプリント配線板とを一体化したリジッドフレキシブルプリント配線板や多層構造のビルドアップ基板等に採用することも可能である。さらには、複数の第1導電層を設け、この第1導電層同士が平面視互いに重なり合うよう配設された構造を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bが電気メッキにより形成されているものについて説明したが、表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bが導電粒子を含む導電性ペーストを硬化することで形成されている構成としてもよい。このような導電性ペーストによれば、ブラインドビアホール用孔が比較的大きく又は深くても、容易かつ確実に充填することができる。
さらに、上記実施形態においては、表面側ブラインドビアホール6a及び裏面側ブラインドビアホール6bを同一の形成材料(銅)から形成しているものについて説明したが、両者を異なる素材から構成することも可能である。但し、上記実施形態のように表面から裏面にかけて連続する部材(表面側ブラインドビアホール6a、第1導電層2及び裏面側ブラインドビアホール6b)を同一の形成材料から形成することで、接続信頼性が増すばかりか接続抵抗の変動も少ない。
本発明は、例えばフレキシブル性が求められる多層プリント配線板として好適に用いることができる。
1 多層プリント配線板
2 第1導電層
3a、3b 絶縁性基板
4a、4b 第2導電層
5a、5b 積層体
6a 表面側ブラインドビアホール
6b 裏面側ブラインドビアホール
12 多層構造体
2 第1導電層
3a、3b 絶縁性基板
4a、4b 第2導電層
5a、5b 積層体
6a 表面側ブラインドビアホール
6b 裏面側ブラインドビアホール
12 多層構造体
Claims (8)
- 第1導電層と、
この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板と、
これらの一対の絶縁性基板の外面に積層される一対の第2導電層と、
上記第1導電層より表面側の積層体を貫通するよう充填される導電材料製の表面側ブラインドビアホールと、
この表面側ブラインドビアホールと平面視で重複する位置に配設され、上記第1導電層より裏面側の積層体を貫通するよう充填される導電材料製の裏面側ブラインドビアホールと
を備える多層プリント配線板。 - 上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールが略円柱状である請求項1に記載の多層プリント配線板。
- 上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールが外側に拡径する略円錐台状である請求項1に記載の多層プリント配線板。
- 上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールの中心軸が単一直線上に位置する請求項2又は請求項3に記載の多層プリント配線板。
- 上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールが電気メッキにより形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多層プリント配線板。
- 上記表面側ブラインドビアホール及び裏面側ブラインドビアホールが導電粒子を含む導電性ペーストを硬化することで形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多層プリント配線板。
- 上記絶縁性基板が可撓性を有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の多層プリント配線板。
- 第1導電層、この第1導電層の両面側に積層される一対の絶縁性基板及びこれらの一対の絶縁性基板の外面に積層される一対の第2導電層を備える多層構造体を用い、この多層構造体のうち第1導電層より表面側の積層体を貫通する表面側ブラインドビアホール用孔を形成する工程と、
この表面側ブラインドビアホール用孔と平面視で重複する位置に配設され、多層構造体のうち第1導電層より裏面側の積層体を貫通する裏面側ブラインドビアホール用孔を形成する工程と、
上記表面側ブラインドビアホール用孔及び裏面側ブラインドビアホール用孔に導電材料を充填する工程と
を有する多層プリント配線板の製造方法。
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JP2001352138A (ja) * | 2000-06-05 | 2001-12-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | プリント配線板 |
JP2003031952A (ja) * | 2001-07-12 | 2003-01-31 | Meiko:Kk | コア基板、それを用いた多層回路基板 |
JP2003046249A (ja) * | 2001-08-02 | 2003-02-14 | Ibiden Co Ltd | 積層配線板およびその製造方法 |
-
2012
- 2012-12-07 JP JP2012268767A patent/JP2014116428A/ja active Pending
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