JP2014116294A - イオン質量選別器、イオン照射装置、表面分析装置およびイオン質量選別方法 - Google Patents

イオン質量選別器、イオン照射装置、表面分析装置およびイオン質量選別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】飛行時間型質量選別器において、質量分解能をトリガーパルスの時間幅とは独立に制御するためには、イオンの質量に応じて通過エネルギーを調整する必要があったが、通過エネルギーが変化すると、飛行時間型質量選別器に入射するクラスターイオンの軌道も変化し、クラスターイオンが飛行時間型質量選別器を透過する効率が変動するという問題を解決する。
【解決手段】イオンを収束させる第一のイオンレンズと、第一のイオンレンズから入射したイオンが導入される等電位の空間を有するフライトチューブと、フライトチューブから放出されたイオンを収束させる第二のイオンレンズと、第二のイオンレンズで収束されたイオンをパルス化するゲート用チョッパーと、を備える飛行時間型質量選別器。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオンの飛行時間と運動エネルギーの関係からイオンの質量電荷比を選別するイオン質量選別器に関する。
クラスターイオンビームは、高圧のガスをノズルから真空中に噴射することでクラスター化した粒子や、固体の蒸気が冷却されてクラスター化した粒子を、電子衝撃や光イオン化によりイオン化することで得ることができる。
またイオン化過程を経なくても、帯電した液滴または固体もしくは液体の表面を電界蒸発によって直接イオン化することで、クラスター化した粒子からなるクラスターイオンビームを生成することができる。
固体表面へのクラスターイオン照射は、エッチング、スパッタリング、成膜等の表面プロセスに用いられる。また大きな質量を持つクラスターイオンを照射すると、フラグメントを抑制しつつ高分子をイオン化できる効果を有することから、表面分析装置への応用も有効である(特許文献1)。これらへの応用に際しては、クラスターイオンビームの電流やクラスターのサイズ、または照射時間を制御することが必要となる。
クラスターイオン照射装置は、クラスターイオン生成部、質量選別器、ビーム制御部及び照射部を有する。各部は真空ポンプで排気され、全体として真空容器を構成する。
クラスターイオン生成部で生成されたクラスターイオンには、通常は様々なサイズを有するクラスターが含まれるため、質量選別器に入射した後、所定のサイズを有するクラスターイオンを選別してから、対象物へ照射することが多い。
質量選別の方式には磁場型、四重極型、また飛行時間型等が存在するが、大質量を持つクラスターイオンには飛行時間型が適している。飛行時間型質量選別とは、イオンの飛行距離が判っている場合に、質量選別の前にパルス化(本発明において、イオンの飛行時間計測の基準となるパルスをトリガーパルスという)したイオンの飛行時間と運動エネルギーとの関係から当該イオンを質量によって選別する方式である。
尚、イオンの飛行時間と質量の関係は式1で表わされる。
ここで、mはイオンの質量、zはイオンの価数、tはイオンが等電位空間を飛行する時間、Vはイオンの通過電圧、Lは飛行距離、eは素電荷である。
質量選別されたクラスターイオンは、ビーム制御部で加減速、収束又は発散の制御が行われた後、照射部に配置した加工対象物または試料に照射される。
クラスターイオンは、DC的或いはパルス的に試料等に照射される。特にイオン照射により生じた2次イオンを飛行時間型の質量分析器によって測定する、いわゆる飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF-SIMS)の一次イオンとしてクラスターイオンを照射するときには、マイクロ秒オーダー、またはそれ以下の短いパルスでの照射が求められる。
一方、クラスターイオンビームには、数個の分子で形成されたクラスターイオン(数量体)から10000個を超える分子で形成された大きなクラスターイオン(10000量体)までが含まれ、クラスターイオンを形成しない単一の分子からなるモノマーイオンも含まれることがある。
特開2011−29043号公報
かかるクラスターイオンを前記の一次イオンとして利用する際に問題となるのは、一次イオンとして大質量のクラスターイオンを選別するときと、数桁質量の小さいクラスターイオンを選別するときとでは、クラスターイオンの飛行時間tが大きく異なる点である。
あるイオンの飛行時間t及びその時間差Δtと、そのイオンの質量m及びその質量差Δmとの関係は式2で表わされる。通常はΔtの最小値はトリガーパルスの時間幅と等しくなるため、トリガーパルスの時間幅が一定の場合、質量分解能(Δm/m)がイオンの質量に応じて変動してしまうことになる。装置の大きさに依存する飛行距離を随時調整することは困難だからである。
その結果、質量分解能を制御しようとすると、トリガーパルスの時間幅またはイオンの飛行時間tがイオンの質量に応じて変動するため、これらのいずれかを調整することが必要となる。
クラスターイオンをTOF-SIMSの一次イオンとして利用するときには、照射パルスの時間幅がTOF-SIMSの二次イオン質量分解能を決定するため、トリガーパルスの時間幅が変動することは好ましくなく、イオンの飛行時間を調整しなければならない。式1に示したように、イオンの飛行時間tは等電位空間を通過するイオンが有するエネルギー(通過エネルギー)の関数として表される。
したがって、質量分解能をトリガーパルスの時間幅とは独立に制御するためには、イオンの質量に応じて通過エネルギーを調整する必要があった。一例として、トリガーパルスの時間幅と一次イオンの質量差Δmを一定とした時に、質量mを変更する場合が該当する。
しかし、通過エネルギーが変化すると、飛行時間型質量選別器に入射するクラスターイオンの軌道も変化し、クラスターイオンが飛行時間型質量選別器を透過する効率が変動するという課題があった。
本発明は上記課題に鑑み、質量が大きく異なるクラスターイオンを効率良く質量選別できる飛行時間型のイオン質量選別器を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の飛行時間型質量選別器は、イオンを収束させる第一のイオンレンズと、第一のイオンレンズから入射したイオンが導入される等電位の空間を有するフライトチューブと、フライトチューブから放出されたイオンを収束させる第二のイオンレンズと、第二のイオンレンズで収束されたイオンをパルス化するゲート用チョッパーと、を備える。
本発明によれば、質量が異なるクラスターイオンを効率良く質量選別できる飛行時間型のイオン質量選別器を提供することができる。
(a)クラスターイオン照射装置。(b)本発明によるイオン質量選別器。 (a)イオン質量選別器のイオン光学シミュレーション結果。(b)一部のイオンが透過するイオン光学シミュレーション結果。(c)チョッパーのイオン光学シミュレーション結果。(d)入射および出射レンズの印加電圧が各々異なる場合のイオン光学シミュレーション結果。 (a)VLと透過率の関係(Vtof=7.5kV、9.0kV)。(b)入射レンズと出射レンズを機能させないときのVtofと透過率の関係。(c)入射レンズと出射レンズに高電圧を印加したときのVtofと透過率の関係(VL=8.5kV)。 (a)制御部を有するイオン質量選別器。(b)出射アパーチャーを有するイオン質量選別器。 クラスターイオンの質量mと通過エネルギーEpassの関係。
本発明による飛行時間型質量選別器を有するクラスターイオン照射装置を含む表面分析装置の動作方法を図1に基づき説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態におけるクラスターイオン照射装置は、ノズル2、イオン化部3、質量選別器4、収束レンズ5、照射ステージ6を有し、各部は真空容器1を構成する。本実施形態におけるクラスターイオン照射装置はさらに、図示されない真空排気系および信号処理系を有する(図1(a))。
ノズル2にはガス導入配管を通じて(Ar、Ne、He、Kr)等の希ガスや、(CO、CO、N、O、NO、SF、Cl、NH)等の分子性ガス、(エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール)等のアルコール、および水等が供給される。これらの水やアルコールには、酸や塩基を混ぜても良い。
ガス導入圧は特に限定されないが、0.001〜100気圧の範囲内であればよく、0.1〜20気圧であるとさらによい。
ノズル2からガスが真空容器1の内部に噴射される際に、供給されたガス又は液体は超音速に加速されることで断熱膨張により冷却され、原子又は分子の集合体であるクラスターを含むガスが生成される。
少なくともクラスターとガスのいずれかはスキマー9を経てイオン化部3に入射する。イオン化部3には、例えば熱フィラメントなどの電子源が配置されている。そして、電子源で発生した電子により、クラスターを構成する原子又は分子をイオン化し、クラスターイオンビームAを生成する。
イオン化部3では様々なサイズを有するクラスターイオンおよびモノマーイオンが生成される。それらを含むクラスターイオンビームAは質量選別器4に入射し、質量選別器4で質量選別される。
質量選別器4は、図1(b)に示すように、トリガー用チョッパー21、入射レンズ(第一のイオンレンズ)24、フライトチューブ25、出射レンズ(第二のイオンレンズ)26、ゲート用チョッパー27を有する。
トリガー用チョッパー21は、平行平板型のトリガー用デフレクター22と、トリガー用アパーチャー電極23を含んで構成される。トリガー用デフレクター22に適当な電圧Vpassを電源34からパルス的に印加して(トリガーパルス)、クラスターイオンビームAにトリガー用アパーチャー電極23を通過させる。Vpassが印加されていないときは、Vstopが電源34から印加され、クラスターイオンビームAは遮断される。Vpassとしては、その電圧を印加したときに、クラスターイオンビームAに含まれるイオンのうち、選別しようとするイオンを含む少なくとも一部のイオンがアパーチャー電極23を通過するような電圧を選択するとよい。また、Vstopとしては、その電圧を印加したときに、クラスターイオンビームAのイオン軌道が、偏向して、アパーチャー電極を通過しなくなるような電圧を選択するとよい。本発明において、イオンを進行方向に一定時間のみ通過させることでパルス化する動作をチョッピングという。
尚、トリガー用チョッパー21に代えて、パルス的にガスを噴射するノズル、あるいはパルス的にクラスターをイオン化するイオン化部を用いてもパルス化されたクラスターイオンビームAを得ることができる。
入射レンズ24には電源30(第一の電源)から、出射レンズ26には電源32(第三の電源)から、フライトチューブ25に入射するクラスターイオンビームAおよびフライトチューブ25を通過したクラスターイオンを電場により収束させるように、それぞれ電圧が印加される。フライトチューブ25には電源31(第二の電源)から、内部が等電位空間となるように電圧が印加される。トリガー用アパーチャー電極23を通過したクラスターイオンビームAは入射レンズ24で収束された後、フライトチューブ25に入射する。クラスターイオンはフライトチューブ25内部の等電位空間中で等速運動を行う。この過程でクラスターイオンやモノマーイオンは、それぞれの有する質量電荷比に応じて飛行時間に差異(以下、質量分散と呼ぶ)を生じる。尚、フライトチューブの形状は円筒状でも良いが、内部に等電位空間を有する形状であれば、他の形状でも良い。例えば、多角形の断面形状を有する空間が存在するものであっても良い。
フライトチューブ25を通過したクラスターイオンは、出射レンズ26で再度収束され、ゲート用チョッパー27に入射する。
本実施形態では、入射レンズ24および出射レンズ26は同軸円筒型の静電レンズとなっているが、アパーチャー型の静電レンズを用いても良く、また磁場を用いたものでも良い。
また入射レンズ24と出射レンズ26のいずれか一方を省略し、一のレンズのみを有する簡略化した構成とすることもできる。かかる構成は、電極を撤去することだけでなく、入射レンズ24および出射レンズ26のいずれか一方の電位をフライトチューブ25またはアパーチャー電極と同電位にすることでも達成できる。
ゲート用チョッパー27も、平行平板型のゲート用デフレクター28と、ゲート用アパーチャー電極29を含んで構成され、トリガー用チョッパー21と同様に、クラスターイオンのチョッピングを行う。
尚、トリガー用デフレクター22とゲート用デフレクター28に換えて、高電圧を印加してイオンを反射させるリターディング電極や、高速回転するアパーチャーつき円形平板を使用してクラスターイオンAのチョッピングを行ってもよい。また、電極への電圧の印加に代えて、磁場によりクラスターイオンビームAのイオン軌道を偏向させてもよい。
フライトチューブ25を通過したクラスターイオンは進行方向にそって質量分散を生じているため、特定の質量を有するクラスターイオンがゲート用アパーチャー電極29を通過するタイミングでパルス的にゲート用デフレクター28にVpassを印加すること(以下、ゲートパルスと呼ぶ)で、質量選別を行うことができる。尚、質量選別されたクラスターイオンBはこの時点で、時間的にもパルス状になっている。
ゲートパルスの時間幅は、トリガーパルスの時間幅と同一、またはそれより長くしても良い。ゲートパルスの時間幅がトリガーパルスの時間幅より狭くなると、質量選別器4を通過したクラスターイオンの一部が利用できなくなり、実質的に試料に照射されるクラスターイオンの電流値が低下してしまうことがあるためである。
ゲートパルスの時間幅を調整することで、目的の質量を有するクラスターイオンのみを選別することもできるし、異なる質量を有する2以上のクラスターイオン群からなるパルス状のイオンビームを作成することもできる。
図2(a)に、イオン化部3から加速電圧Vaccが10[kV]の条件で引き出された正電荷を有するクラスターイオンのイオン光学シミュレーション結果を示す。
フライトチューブ25は長さ340[mm]、直径40[mm]の円筒型の電極であり、入射レンズ24と出射レンズ26はともに長さ20[mm]、直径40[mm]の同軸の円筒型の電極である。尚、フライトチューブ25の長さは式1のLと近似的に等しい。トリガー用アパーチャー電極23とゲート用アパーチャー電極29の距離は570[mm]であり、アパーチャー電極とデフレクターとの距離は、トリガー用チョッパー21、ゲート用チョッパー27双方ともに30[mm]である。
フライトチューブ25の印加電圧Vtofは7.5[kV]であり、エネルギー保存則より式3の関係が成立するため、クラスターイオンの通過エネルギーEpassは2.5[keV]である。
トリガー用アパーチャー電極23とゲート用アパーチャー電極29は接地されている。双方のアパーチャーの口径は2[mm]である。
図2(a)では、入射レンズ24を構成する主入射レンズ241には8.5[kV]、副入射レンズ242には0[kV]が印加されている。同様に、出射レンズ26を構成する主出射レンズ261には8.5[kV]、副出射レンズ262には0[kV]が印加されている。
図示されていないレンズにより収束されたクラスターイオンビームAは、トリガー用アパーチャー電極23の開口部(第一のクロスオーバー点)でクロスオーバーを形成している。当該クロスオーバーが存在するようクラスターイオンビームAの軌道を制御すると、質量選別器4の見込み角が大きくなる点で有利であるが、クロスオーバーを形成しなくても本発明の効果は達成される。
トリガー用アパーチャー電極23の開口部を通過したクラスターイオンビームAは入射レンズ24により収束された後、フライトチューブ25に入射する。フライトチューブ25から放出されたクラスターイオンは出射レンズ26によって収束され、ゲート用アパーチャー電極29の開口部(第二のクロスオーバー点)でクロスオーバーを形成しているが、クロスオーバーを形成しなくても本発明の効果は達成される。
ここで、入射レンズ24および出射レンズ26の焦点距離を揃えると、クラスターイオンAの入射角とクラスターイオンBの出射角を同一にすることもできる。
一方で、図2(b)では、主入射レンズ241、副入射レンズ242、主出射レンズ261および副出射レンズ262に印加される電圧を、いずれもフライトチューブ25と同じ7.5[kV]としている。このとき、クラスターイオンビームAは収束されないため、一部のイオンは質量選別用のゲート用アパーチャー電極29の開口部を通過できず、イオンがゲート用アパーチャー電極29を透過する効率(以下、透過率と呼ぶ)が下がる。
なお、本実施形態において、トリガー用デフレクター22にVstopとして2.0[kV]が印加されたときは、図2(c)に示す通り、トリガー用デフレクター22がクラスターイオンビームAをトリガー用アパーチャー電極23で遮断するよう偏向させている。一方、Vpassは0[V]である。Vpassの印加(第一の動作モード)およびVstopの印加(第二の動作モード)を一定の時間幅で繰り返すことで、クラスターイオンビームAをパルス化することができる。
図3(a)は、入射レンズ24および出射レンズ26に同じ電圧VLを印加した際における、トリガー用アパーチャー電極23に入射したクラスターイオンのゲート用アパーチャー電極29に対する透過率のVL依存性を示す。尚、クラスターイオンの入射角度は-3〜+3度の範囲となっている。以下、本実施形態では、特に言及がない限り入射レンズ24および出射レンズ26には同じ電圧VLが印加されている。
本実施形態では、上記したように、Vtofは7.5[kV]であり、VLは8.5[kV]である。そのため、透過率は概ね100%となっている。一方、VLがVtofと同じ7.5[kV]となっていて、入射レンズ24と出射レンズ26は本来のレンズとしての機能を有さない従来の飛行時間型質量選別器と実質的に同様の特性を有することになる場合は、透過率は30%程度まで低下する(図3(a)の黒四角。図2(b)も参照)。
したがって、本実施形態ではVLを8.5[kV]とすることでクラスターイオンの透過率が約3倍改善されている。
図3(a)の白抜き三角は、Vtofを9.0[kV]、通過エネルギーEpassを1.0[keV]として、クラスターイオンの質量選別を行うときの透過率のVL依存性を示す。
Vtofが7.5[kV]の場合に比べるとVL依存性は異なるが、VLを2.0〜9.0[kV]程度に設定すれば、クラスターイオンの質量に応じて通過エネルギーを変更しても100%近い透過率を達成できることが判る。
図3(a)より、Epassを適切な値に設定するためにVtofを変化させても、VLをそのVtofにおいてイオンの透過率が極大となる電圧に設定することで、クラスターイオンを効率良く質量選別できることがわかる。
また、加速電圧Vaccを変化させて質量選別器4を通過したクラスターイオンの運動エネルギーを変化させる場合にも、同様にVLを調整することにより、クラスターイオンを効率良く質量選別できる。なお、本発明は、イオンの飛行時間と運動エネルギーとの関係からイオンを質量電荷比によって選別するものであり、イオンの飛行時間と質量の関係は上述した式1で表される。つまり、本発明においては、イオンの等電位の空間における運動エネルギーは、イオンの質量の関数として決定しても良い。
ここで、従来技術との比較を行うために、VLとVtofの双方を同一としたときの、通過エネルギーに対する透過率の依存性を図3(b)に示す。Vtofを変化させると、透過率が大きく変動してしまう。その結果、サイズの大きく異なるクラスターイオンの質量選別を行うためにVtofを変化させて通過エネルギーEpassを変更すると、クラスターイオンの透過率が大きく変動することが判る。
このように、入射レンズ24および出射レンズ26がフライトチューブ25の前後でイオンの軌道を電極間に生じる電場によって収束させるため、通過エネルギーEpassを変更しても、クラスターイオンが電極に衝突することが抑制され、質量選別器4を透過する効率を高くすることが可能になる。
質量選別され、パルス化されたクラスターイオンビームBは、収束レンズ5で加減速およびフォーカスされた後、照射ステージ6に保持された被照射物7に照射される。
クラスターイオンを被照射物7に照射する際には、収束して試料上を走査する走査型として照射してもいいし、被照射物7の特定領域に一括して照射する投影型として照射してもよい。
被照射物7から生じた二次イオン等の荷電粒子または中性粒子は、分析装置8で分析される。分析装置8として飛行時間型の二次イオン質量分析器を用いれば、クラスターイオンによる二次イオン質量分析が可能となる。分析装置8にイオン化装置付きの中性粒子検出器を用いれば、クラスターイオンによる中性粒子質量分析が可能となる。本発明のイオン質量選別器を有するクラスターイオン照射装置を用いた二次イオン質量分析器は、二次イオンの質量分解能に影響する照射パルスの時間幅を変更することなく、照射イオンの質量分解能又は質量を制御することが可能になる。
尚、本実施形態では、クラスターイオンを例として説明しているが、クラスターイオン以外にも、分子イオン、フラーレンイオン、帯電液滴についても本発明を適用可能である。
本発明におけるイオンは各種クラスターイオンを含む。クラスターとは原子あるいは分子が、分子間相互作用によって2個以上結合した物体を指し、クラスターイオンとは、クラスターが電荷を帯びたものを指す。またクラスターイオンは、単一種の原子または分子から構成されてもよく、2種類以上の原子または分子から構成されてもよい。
また、イオン源は、上記したノズル2およびイオン化部3の組み合わせに限定させることはなく、固体から生じた蒸気が冷却されることでクラスター化した粒子を電子衝撃や光イオン化してもよいし、帯電した液滴または固体もしくは液体表面を電界蒸発によって直接イオン化してもよい。イオン源は気体、液体、固体又はそれらの混合状態のいずれでもよく、金やビスマス等の金属をクラスターイオンにしてもよい。
本実施形態では、上記のように入射レンズ24と出射レンズ26に印加される電圧は同一となっているが、異なっていても良い。一例として、図2(d)に主入射レンズ241には7.0[kV]、副入射レンズ242には0[kV]、主出射レンズ261には8.5[kV]、副出射レンズ262には0[kV]を印加した場合のイオン光学シミュレーション結果を示す。図2(d)においてもクラスターイオンが電極に衝突することが抑制され、質量選別器4を透過する効率が高いことが判る。
(第2の実施形態)
本実施形態は、質量選別器の動作条件を除き、前記のクラスターイオン照射装置と同様である。
クラスターイオンの加速電圧Vaccは10[kV]、フライトチューブ25の印加電圧Vtofは0〜9[kV]に設定され、式3より、通過エネルギーEpassは10〜1[keV]である。
入射レンズ24を構成する主入射レンズ241と出射レンズ26を構成する主出射レンズ261には、一例として8.5[kV]が印加される。
トリガー用アパーチャー電極23、ゲート用アパーチャー電極29、副入射レンズ242、副出射レンズ262は接地されている。
図3(c)に示すように、フライトチューブ25の印加電圧Vtofが0〜3[kV]と7〜9[kV]の領域において、トリガー用アパーチャー電極23に入射したクラスターイオンがゲート用アパーチャー電極29の通過する透過率は緩やかな極大を有する。当該範囲ではフライトチューブ25の印加電圧にかかわらず透過率は概ね100%で一定である。言い換えると、当該領域において、透過率をフライトチューブ印加電圧Vtofで微分した値は実質的に0となっている。
したがって、本実施形態では、VLを8.5[kV]に設定しておけば、透過率を一定にしつつ、クラスターイオンの通過エネルギーEpassを7〜10[keV]と1〜3[keV]の範囲で自由に変更できるという効果を有する。同様に、VLを適切な値に設定すれば、異なる質量を有するクラスターイオンの質量分解能を最適化する異なる通過エネルギーEpass(Vtofを変更することにより調整される)のいずれにおいても、VLを変更させることなく、異なった質量を有するクラスターイオンを透過率よく選別することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態によるクラスターイオン照射装置(図4(a))は、入射レンズ電源30、フライトチューブ電源31および出射レンズ電源32に接続された制御部33と、記憶部36を有する点を除き、図1(b)の装置と同様である。
制御部33は、クラスターイオンが生成したときに有するポテンシャルVaccと所望のEpassが式3を満たすよう、フライトチューブ電圧Vtofの値を算出する。
続いて、制御部33は、予め記憶部36に記録されたVtofと透過率の関係(図3(a)に例示)を参照し、所定のEpassに対して透過率が例えば100%となるようVLを求める。
制御部33は、Vtofの値をデータとしてフライトチューブ電源31へ、またVLの値をデータとして入射レンズ電源30および出射レンズ電源32へ送信する。フライトチューブ電源31、入射レンズ電源30、および出射レンズ電源32は、それぞれ受信した値に基づき、各電極の電圧を供給する。
かかる制御により、異なる質量を有するクラスターイオンの質量分解能を最適化する異なる通過エネルギーEpassのそれぞれに対応させて、Vtofを設定し、そのVtofにあわせてVLを設定することで、質量選別器4が高い透過率を有するよう制御することが可能となる。
(第4の実施形態)
本実施形態によるクラスターイオン照射装置は、質量選別器4の動作条件を除き、第1の実施形態の装置と同様である。
本実施形態では、被照射物7に照射するクラスターイオンの質量を変化させている。その際に、被照射物7から生じた二次イオン等の荷電粒子または中性粒子を飛行時間型の二次イオン質量分析器によって質量分析するために質量選別器4のトリガーパルスとゲートパルスの時間幅を一定にしていている。前記飛行時間型の二次イオン質量分析器の質量分解能の変動を抑制する必要があるからである。
質量選別器4の通過エネルギーEpassは、ゲートパルスの時間幅tgpを1[μsec]、質量選別器4の質量分解能(Δm/m)を1/100に保った場合において、所望のクラスターイオンの質量mに対し、式4に基づき決定した。またVtofは式3により求められる。
図5は、クラスターイオンの質量mと、適当な通過エネルギーEpassとの関係を示す。尚、Lは0.3[m]として計算している。
例えば、質量10000[m/z]のクラスターイオンに対しては、Epassを11[keV]にすれば、上記のパルス幅と質量分解能を有したクラスターイオンビームBが得られる。
かかる制御により、クラスターイオンビームBのパルス幅を一定とすることで、二次イオンの発生する時間幅を一定に保ち、二次イオン質量分析器の質量分解能の変動を抑制することが可能となる。
(第5の実施形態)
本実施形態によるイオン質量選別器(図4(b))は、出射アパーチャー電極37(第一のアパーチャー電極)が追加され、ゲート用チョッパー27がその下流に設置されていることを除き、第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、ゲート用デフレクター28と出射レンズ26が出射アパーチャー電極37によって隔てられているため、クラスターイオンビームBの軌道がゲート用デフレクター28の漏洩電場により影響されることを抑制する効果を有する。
なお、同様に、トリガー用デフレクター22とフライトチューブ25の間に設置された第一のアパーチャー電極23と、第一のアパーチャー電極23に対してトリガー用デフレクター22の反対側に設置された第二のアパーチャー電極(不図示)を有する構成を、トリガー用チョッパー21の側に設けることで、トリガー用チョッパー21よりも上流側を飛行するクラスターイオンビームの軌道がトリガー用デフレクター22の漏洩電場により影響されることを抑制することもできる。
本発明に係る飛行時間型質量選別器は、イオン源およびイオンを照射される被照射物を保持するステージと組み合わせることで、クラスターイオン照射装置として使用することができる。また、本発明に係る飛行時間型質量選別器を被照射物から放出された中性粒子または荷電粒子を検出する検出器と組み合わせることで、表面分析装置として使用することができる。また、表面分析装置における検出器として二次イオン質量分析器を使用する場合、本発明に係る飛行時間型質量選別器を検出器の一部として使用することもできる。
1 真空容器
2 ノズル
3 イオン化部
4 質量選別器
5 収束部
6 照射ステージ
7 被照射物
8 分析装置
21 トリガー用チョッパー
22 トリガー用デフレクター
23 トリガー用アパーチャー電極
24 入射レンズ
25 フライトチューブ
26 出射レンズ
27 ゲート用チョッパー
28 ゲート用デフレクター
29 ゲート用アパーチャー電極
30 入射レンズ電源
31 フライトチューブ電源
32 出射レンズ電源
33 制御部
34 トリガー用デフレクター電源
35 ゲート用デフレクター電源
36 記憶部
37 出射アパーチャー電極
241 主入射レンズ
242 副入射レンズ
261 主出射レンズ
262 副出射レンズ
A クラスターイオンビーム
B 質量選別されたクラスターイオンビーム

Claims (19)

  1. イオンを収束させる第一のイオンレンズと、
    第一のイオンレンズから入射したイオンが導入される、等電位の空間を有するフライトチューブと、
    フライトチューブから放出されたイオンを収束させる第二のイオンレンズと、
    第二のイオンレンズで収束されたイオンをパルス化するゲート用チョッパーと、
    を備える飛行時間型質量選別器。
  2. 前記第一のイオンレンズと前記第二のイオンレンズのうち少なくともいずれかに印加される電圧は、該第一のイオンレンズと該第二のイオンレンズのうち少なくともいずれかに印加する電圧と前記フライトチューブのイオンに対する透過率の関係において、該透過率が極大となる電圧であることを特徴とする請求項1に記載の飛行時間型質量選別器。
  3. 前記第一のイオンレンズと前記第二のイオンレンズのうち少なくともいずれかに印加される電圧は、前記フライトチューブのイオンに対する透過率と該フライトチューブに印加するフライトチューブ印加電圧との関係において、該透過率をフライトチューブ印加電圧で微分した値が0となるフライトチューブ印加電圧の領域が存在する電圧であることを特徴とする請求項1または2に記載の飛行時間型質量選別器。
  4. 前記第一のイオンレンズと前記第二のイオンレンズの焦点距離が等しいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の飛行時間型質量選別器。
  5. 前記ゲート用チョッパーは、アパーチャー電極およびデフレクターを有し、
    前記イオンが該アパーチャー電極を通過する第一の動作モードと、該イオンの少なくとも一部が該アパーチャー電極で遮断される第二の動作モードを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の飛行時間型質量選別器。
  6. 前記ゲート用チョッパーは、
    前記デフレクターと前記フライトチューブの間に設置された第一のアパーチャー電極と、
    該第一のアパーチャー電極に対して該デフレクターの反対側に設置された第二のアパーチャー電極と、
    を有することを特徴とする請求項5に記載の飛行時間型質量選別器。
  7. 前記第一のイオンレンズに対して前記フライトチューブの反対側にイオンをパルス化するトリガー用チョッパーを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の飛行時間型質量選別器。
  8. 前記トリガー用チョッパーは、アパーチャー電極およびデフレクターを有し、
    前記イオンが該アパーチャー電極を通過する第一の動作モードと、該イオンの少なくとも一部が該アパーチャー電極で遮断される第二の動作モードを有することを特徴とする請求項7に記載の飛行時間型質量選別器。
  9. 前記トリガー用チョッパーは、
    前記デフレクターと前記フライトチューブの間に設置された第一のアパーチャー電極と、
    該第一のアパーチャー電極に対して該デフレクターの反対側に設置された第二のアパーチャー電極と、
    を有することを特徴とする請求項8に記載の飛行時間型質量選別器。
  10. 前記トリガー用チョッパーをイオンが通過する際に、該イオンの軌道が第一のクロスオーバー点を有し、かつ前記ゲート用チョッパーを該イオンが通過する際に、該イオンの軌道が第二のクロスオーバー点を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の飛行時間型質量選別器。
  11. 前記ゲート用チョッパーがイオンをパルス化する時間幅は、前記トリガー用チョッパーがイオンをパルス化する時間幅と同一、又はそれよりも長いことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の飛行時間型質量選別器。
  12. 前記第一のイオンレンズに電圧を印加する第一の電源と、
    前記フライトチューブに電圧を印加する第二の電源と、
    前記第二のイオンレンズに電圧を印加する第三の電源と、
    該第一の電源、第二の電源および第三の電源を制御する制御部と有し、
    該制御部は以下の処理:
    (1)所定のイオンの通過エネルギーから前記フライトチューブに印加するフライトチューブ電圧の値を算出し、
    (2)該フライトチューブ電圧が印加されたときにイオンの透過率が所定の値を有するよう第一および第二のイオンレンズに印加する電圧を各々算出し、
    (3)該第一および第二のイオンレンズに印加する電圧のデータを該第一の電源と第三の電源へ各々送信する、
    を行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の飛行時間型質量選別器。
  13. 前記イオンの前記等電位の空間における運動エネルギーは、該イオンの質量の関数として決定されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の飛行時間型質量選別器。
  14. イオン源と、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の飛行時間型質量選別器と、
    イオンを照射される被照射物を保持するステージと、
    を有することを特徴とするクラスターイオン照射装置。
  15. イオン源と、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の飛行時間型質量選別器と、
    イオンを照射される被照射物を保持するステージと、
    該被照射物から放出された中性粒子または荷電粒子を検出する検出器と、
    を有することを特徴とする表面分析装置。
  16. 前記検出器は、二次イオン質量分析器であることを特徴とする請求項15に記載の表面分析装置。
  17. 第一のイオンレンズでイオンを収束させる工程と、
    等電位の空間を有するフライトチューブの内部で、該収束させたイオンを飛行させる工程と、
    第二のイオンレンズで、該フライトチューブから放出されたイオンを収束させる工程と、
    該第二のイオンレンズで収束されたイオンをパルス化する工程と、
    を含む飛行時間型質量選別方法。
  18. 前記イオンの前記等電位の空間における運動エネルギーは、該イオンの質量の関数として決定されることを特徴とする請求項17に記載の飛行時間型質量選別方法。
  19. 前記第一のイオンレンズ及び第二のイオンレンズの少なくともいずれか一方に印加される電圧は、前記フライトチューブの内部に印加される電圧とは異なることを特徴とする、請求項17または18に記載の飛行時間型質量選別方法。
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