JP2014115481A - 光導波路、位置認識方法及び検査方法 - Google Patents

光導波路、位置認識方法及び検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光導波路のコアパターンや光路変換ミラーや光ファイバ搭載溝の視認性が高い光導波路を提供する。
【解決手段】下部クラッド層、コアパターン、上部クラッド層が積層された光導波路であって、前記下部クラッド層側又は前記上部クラッド層側の少なくとも一方の表面に、透明樹脂層を有し、前記透明樹脂層の光導波路と反対の面の表面粗さが、前記光導波路の、一方の表面の表面粗さより小さいことを特徴とする光導波路。
【選択図】図1

Description

本発明は、光導波路、位置認識方法及び検査方法に関する。
情報容量の増大に伴い、幹線やアクセス系といった通信の分野のみならず、ルータやサーバ内の情報処理の分野にも光信号を用いる光インターコネクション技術の開発が進められている。具体的には、光インターコネクション技術は、ルータやサーバ装置内のボード間又はボード内の電子部品間の短距離信号伝送に、電気的なノイズの影響を受けない光を用いる。このため、光インターコネクション技術は、光が伝搬する光伝送路として、光ファイバに比べ、光伝送路の設計自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路を用いる。
このような光導波路は、例えば、基板上に下部クラッド層と、コアパターンと、上部クラッド層と、を有する(特許文献1参照)。さらに基板上には電気配線が形成されている。電気配線は、Cu箔と基板とを接着層を介して一体化したものや、Cu箔を表面粗化して基板上に直接熱圧着してからパターニングして形成される。しかし、このように電気配線を形成する場合、Cu箔を除去した基板面は、Cu箔の形状が転写されているため、表面が荒れている。このように、表面が荒れていると、光導波路のコアパターンを、基板を介して視認することが困難であった。
また、基板を用いない光導波路としては、例えば、特許文献2に記載されているように、まず、下部クラッド層を硬化形成した後に、下部クラッド層上にコアパターンを形成し、上部クラッド層を積層し、光導波路を形成したものがある。このような光導波路に直接電気配線を形成する場合も、密着性確保のために光導波路の表面を粗化する必要があるため、やはり、光導波路のコアパターンを視認することが困難であった。
特開2011−158666号公報 特開2006−011210号公報
本発明は、光導波路のコアパターンや光路変換ミラーや光ファイバ搭載溝の視認性が高い光導波路、光導波路の位置認識方法及び検査方法を提供することにある。
本発明に係る光導波路は、下部クラッド層、コアパターン及び上部クラッド層が少なくとも積層され、一方及び他方の表面を有する光導波路本体部と、
前記光導波路本体部の一方及び他方の表面のうち、前記コアパターンに対して前記下部クラッド層側又は前記上部クラッド層側にある本体部外側表面に形成された透明樹脂層と、を備える。前記透明樹脂層の一方及び他方の表面のうち、前記光導波路本体部とは反対側にある樹脂層外側表面の表面粗さが、前記本体部外側表面の表面粗さより小さい。
前記光導波路本体部は、さらに、前記下部クラッド層又は前記上部クラッド層に設けられ、一方及び他方の表面を有する透明基板を有し、前記透明樹脂層は前記透明基板に設けられ、前記本体部外側表面は、前記透明基板の一方及び他方の表面のうち、前記光導波路本体部とは反対側にある透明基板外側表面であり、前記樹脂層外側表面の表面粗さが、前記透明基板外側表面の表面粗さより小さいことが好ましい。
前記透明樹脂層が1層以上の単層又は2層以上の積層体であることが好ましい。
前記透明樹脂層がパターン化されたパターン透明樹脂層であることが好ましい。
本発明に係る光導波路は、さらに、前記本体部外側表面に形成された電気配線を備えることが好ましい。
前記透明樹脂層が前記電気配線を保護する保護層であることが好ましい。
前記光導波路本体部は、さらに、前記コアパターンを伝搬する光の光路を変換する光路変換ミラーを備え、前記透明樹脂層は、前記光路変換ミラーの下部クラッド層側又は上部クラッド層側の少なくとも一方の表面に具備されていることが好ましい。
本発明に係る光導波路は、さらに、前記光導波路本体部に併設された光ファイバ搭載溝を備え、前記透明樹脂層は、前記光ファイバ搭載溝の下部クラッド層側又は上部クラッド層側の少なくとも一方の表面に具備されていることが好ましい。
本発明に係る光導波路の位置認識方法は、上述の光導波路において、前記透明樹脂層を介して前記コアパターン、前記光路変換ミラーの位置又は前記光ファイバ搭載溝を認識する。
本発明に係る光導波路の検査方法は、上述の光導波路において、前記透明樹脂層を介して光導波路のコアパターン、光路変換ミラー、光ファイバ搭載溝の少なくとも一つを検査する。
本発明の光導波路によれば、コアパターンや光路変換ミラーや光ファイバ搭載溝の視認性が高い光導波路である。
本発明に係る光導波路の一態様を示す一部を省略した斜視図である。 図1の光導波路の一部を省略したII−II断面図である。 図1の光導波路の一部を省略したIII−III断面図である。 図1の光導波路の一部を省略した底面図である。 本発明に係る光導波路の別の一態様を示す平面図である。 図5の光導波路の一部を省略したVI−VI断面図である。 図5の光導波路の一部を省略したVII−VII断面図である。 本発明に係る光導波路のさらに別の一態様を示す平面図である。 図8の光導波路の一部を省略した底面図である。 図8の光導波路の一部を省略したX−X断面図である。 図8の光導波路のXI−XI断面図である。 図8の光導波路のXII−XII断面図である。
以下、本発明に係る光導波路、位置認識方法、検査方法について、図面を参照して、説明するが、本発明は以下に示すものに限定されることなく種々の形態で実施することができる。
まず、図1から図12を参照して、本発明に係る光導波路100(図1から図4)、100a(図5から図7)、100b(図8から図12)の概略を説明し、その後、各光導波路100、100a、100bに用いられている各構成について詳細に説明する。
各光導波路100、100a、100bで用いられる光信号用の光としては、一般に、落射照明光、透過照明光が用いられるが、コアパターン3や光路変換ミラー6や光ファイバ搭載溝10がより鮮明に認識できるよう、透過照明光を用いることが好ましい。
落射照明光や透過照明光の波長としては、特に限定はないが、赤外光、可視光、紫外光、それらの混合光等であることが好ましい。
図1から図4を参照するに、本発明に係る光導波路100は、光導波路本体部120と、透明樹脂層5と、電気配線7とを備える。
光導波路本体部120は、透明基板1と、透明基板1に積層された光導波路積層体110とを備える。光導波路本体部120は、一方の表面121と他方の表面122とを有し、板状の形状を有する。他方の表面122には、透明樹脂層5が積層されるので、他方の表面122は、透明基板1の表面であり、また、本体部外側表面でもある。
透明基板1は、透明性を有する基板であり、例えば、矩形状を有する。
光導波路積層体110は、下部クラッド層2と、下部クラッド層2に積層されたコアパターン3と、コアパターン3を覆うように、下部クラッド層2に積層された上部クラッド層4と、コアパターン3に形成された光路を伝搬する光の向きを変換する光路変換ミラー6とを備える。
下部クラッド層2は、透明基板1の厚さ方向から見た場合において、透明基板1と略同じ大きさを有し、透明基板1の表面に積層されている。
コアパターン3は、透明基板1の厚さ方向から見た場合において、下部クラッド層2の中央に位置し、光路が形成されるように、下部クラッド層2に積層されている。
上部クラッド層4は、コアパターン3を覆うように下部クラッド層2の上方に積層されている。
光路変換ミラー6は、コアパターン3を伝搬する光信号を透明基板1がある方向に光路変換させたり、透明基板1の垂直方向からの光信号を伝搬方向に光路変換させたりすることができるよう、下部クラッド層2、コアパターン3及び上部クラッド層4を一体的に削り、形成されたV溝の側面に形成されている。
透明樹脂層5は、コアパターン3の幅とほぼ同じ幅かそれより広い幅を有し、一方の表面5a及び他方の表面5bを有する板状である。透明樹脂層5は、光導波路積層体110の厚さ方向において、コアパターン3に重なるように、光導波路本体部120の表面122の中央に形成されている。透明樹脂層5の表面のうち、光導波路本体部120とは反対側にある表面(樹脂層外側表面)5bの表面粗さBが、光導波路本体部120の表面(本体部外側表面)122の表面粗さAより小さい。
電気配線7は、透明樹脂層5を間に挟むように、光導波路本体部120の表面(本体部外側表面)122、換言すると透明基板1の表面に形成されている。
図5から図7を参照するに、本発明に係る光導波路100aは、光導波路本体部120aと、透明樹脂層5と、電気配線7とを備える。
光導波路本体部120aは、光路変換ミラー6が形成されていないこと以外は、光導波路本体部120と同じであり、コアパターン3に対して上部クラッド層4の側の表面121aと下部クラッド層2側の表面122aとを有する。
電気配線7は、中央を開けるように、光導波路本体部120aの表面121a、換言すると上部クラッド層4の表面に形成されている。したがって、光導波路100aにおける本体部外側表面は、表面121aとなる。
透明樹脂層5は、光導波路積層体110aの厚さ方向において、コアパターン3に重なるように、電気配線7の間であって、光導波路本体部120aの表面121aの中央、換言すると上部クラッド層4の表面の中央に形成されている。透明樹脂層5は、さらに、電気配線保護層の機能を有するように、電気配線7上にかかるように形成されている。
透明樹脂層5の表面のうち、光導波路本体部120とは反対側にある表面(樹脂層外側表面)5aの表面粗さBが、光導波路本体部120の表面(本体部外側表面)121aの表面粗さAより小さい。
透明樹脂層5は、さらに、透明基板1における光導波路積層体110aとは反対の側の表面にも、透明基板1と同様の大きさで、積層されている。
図8から図12を参照するに、本発明に係る光導波路100bは、光導波路本体部120bと、透明樹脂層5と、電気配線7と、光ファイバ搭載溝10とを備え、光導波路本体部120bと光ファイバ搭載溝10とを併設している。
光導波路本体部120bは、接着層9を有すると共に、透明基板1が光ファイバ搭載溝10の位置まで延在していること以外は、光導波路本体部120と同じである。
接着層9は、透明基板1と下部クラッド層2との間の密着性を向上させるよう、透明基板1の表面に形成されている。
光ファイバ搭載溝10は、光ファイバを固定するために、透明基板1に積層された2つの光ファイバガイド8を有する。2つの光ファイバガイド8の間の距離は、光ファイバの外径と同じか若干大きいことが好ましい。
透明樹脂層5は、光導波路積層体110bの厚さ方向において、光ファイバ搭載溝10及び2つの光ファイバガイド8の間に重なるように、光導波路本体部120bの表面122bの中央に形成されている。透明樹脂層5の表面のうち、光導波路本体部120bとは反対側にある表面(樹脂層外側表面)5bの表面粗さBが、光導波路本体部120bの表面(本体部外側表面)122bの表面粗さAより小さい。
以下、本発明の光導波路100、100a、100bに用いられる各部材について詳細に説明する。
[透明基板1]
透明基板1は、透明基板1に積層された光導波路積層体110、すなわち、下部クラッド層2、コアパターン3及び上部クラッド層4に強靱性を付与するので、光導波路積層体110にダイシングソー等を用いて光路変換ミラー6を形成しても、光導波路積層体110の破断を抑制することができる。
透明基板1は、コアパターン3、光路変換ミラー6、光ファイバ搭載溝10を視認する際に照射される落射照明光や透過照明光の波長に対する透明性を有することが好ましい。さらに、透明基板1は、光信号が透明基板1を通過する場合には、光信号の波長に対する透明性を有することが好ましい。
透明基板1としては、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、樹脂層付き基板、プラスチックフィルムなどが挙げられる。
透明基板1の少なくとも一方の面に電気配線7を形成する場合には、透明基板1は、金属層付きの基板を用いることが好ましい。
光導波路積層体110に柔軟性を付与させたい場合には、透明基板1として柔軟性及び強靭性のある基板を用いることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドが好適に挙げられる。
透明基板1の厚さは、特に限定はないが、透明基板1としての強度を得るように、5μm以上であることが好ましい。また、透明基板1の厚さは、光導波路100の厚さが薄くなるように、200μm以下であることが好ましい。また、さらに、透明基板1の厚さは、10〜100μmの範囲であることが好ましい。
[下部クラッド層2及び上部クラッド層4]
下部クラッド層2及び上部クラッド層4は、クラッド層形成用樹脂を用いて形成される。クラッド層形成用樹脂としては、コアパターン3より低屈折率であれば特に限定されず、光及び熱により硬化する熱硬化性樹脂や感光性樹脂を好適に使用することができる。下部クラッド層2及び上部クラッド層4のクラッド層形成用樹脂が含有する成分は、互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。さらに、両クラッド層形成用樹脂の屈折率は、互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
本発明における下部クラッド層2及び上部クラッド層4は、例えば、クラッド層形成用樹脂層を積層し、露光現像することで形成したり、所望の箇所のみにフィルム状又はワニス状のクラッド層形成用樹脂を形成したりすることができる。
クラッド層形成用樹脂層を積層する方法としては特に限定はなく、例えば、クラッド層形成用樹脂を溶媒に溶解して塗布するなどして積層してもよく、事前に用意したクラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートしてもよい。
塗布による場合には、その方法は限定されず、クラッド層形成用樹脂を常法により塗布することが好ましい。
また、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、クラッド層形成用樹脂を溶媒に溶解して、キャリアフィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
下部クラッド層2及び上部クラッド層4の厚さに関しては、特に限定するものではないが、パターン形成後の厚さで、5〜500μmの範囲であることが好ましい。パターン形成後の厚さが5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、低背な光導波路を得ることが出来る。以上の観点から、下部クラッド層2及び上部クラッド層4の厚さは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
[コアパターン3]
コアパターン3は、下部クラッド層2及び上部クラッド層4より高屈折率であれば特に限定はないが、フォトリソグラフィー加工によってパターン化し得るものを用いることが好ましい。この場合、コアパターン3はコア層形成用樹脂から形成することができる。パターン化する前のコア層形成用樹脂層の形成方法は限定されず、例えば、コア層形成用樹脂を溶媒に溶解して塗布するなどして積層してもよく、事前に用意したコア層形成用樹脂フィルムをラミネートしてもよい。上述のように形成されたコア層から、露光現像することでコアパターン3を形成することができる。
コアパターン3の厚さについては特に限定されないが、形成後のコアパターン3の厚さが、10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、コアパターン3の厚さは、さらに20〜90μmの範囲であることが好ましく、該厚さを得るために適宜コア層形成用樹脂フィルムの厚さを調整すれば良い。
[透明樹脂層5]
透明樹脂層5は、光導波路積層体110の厚さ方向において、コアパターン3に重なるように、光導波路本体部120に設けられている。これにより、例えば、光導波路上に光学素子を実装する場合などのコアパターン3、光路変換ミラー6又はこれらの位置認識精度が向上し、精度良く実装することが可能となったり、光ファイバを搭載する際に、光ファイバ搭載溝10の位置を認識しやすくなったりする利点がある。さらに、透明樹脂層5を設けることによって、透明樹脂層5を介したコアパターン3や、光路変換ミラー6や、光ファイバ搭載溝10の検査が容易になる利点がある。
透明樹脂層5の光導波路本体部120とは反対側の面5b(最表層)の表面粗さBは、透明樹脂層5が形成されている光導波路本体部120の表面122の表面粗さAよりも小さい。光導波路100は、光導波路本体部120の表面(下部クラッド層2の側の表面)122の凹凸を透明樹脂層5で埋め込むため、下部クラッド層2の側の表面における光の散乱が抑えられる。さらに、透明樹脂層5の光導波路本体部120とは反対側の表面5bが、透明樹脂層5が形成された表面122の凹凸より平滑であるため、さらに、光の散乱が抑えられる。これにより、透明樹脂層5を介してコアパターン3、光路変換ミラー6、光ファイバ搭載溝10が、透明樹脂層5を設けない場合より、鮮明に認識できるようになる。このとき用いられる照明は落射照明や透過照明のどちらでも良いが、透過照明光を用いるとコアパターン3や光路変換ミラー6や光ファイバ搭載溝10を、より鮮明に認識できるため好ましく、落射照明と透過照明を混在させても良い。光導波路の両面に凹凸がある場合には、両面に透明樹脂層5を設けるとさらに良い。
本発明における透明樹脂層5は、光導波路の下部クラッド層2側又は/及び上部クラッド層4側の表面の凹凸を埋め込むことができる樹脂であり、コアパターン3、光路変換ミラー6、光ファイバ搭載溝10を認識する際の照明光の波長に対して透明であり、透明樹脂層5の光導波路と反対の面の表面粗さが、透明樹脂層5形成面の表面粗さより小さければ良い。上記の観点から、ワニス状の透明樹脂形成用樹脂を凹凸面に塗布する方法や、透明樹脂形成用樹脂フィルムを凹凸面にラミネートやプレス等によって積層すると良い。
透明樹脂層5は、透過率の高い熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂が好適に用いられる。透過率は、コアパターン3、光路変換ミラー6、光ファイバ搭載溝10を視認する際に用いられる照明光の波長に対して、40%以上であると良く、より好ましくは、60%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。使用する透明樹脂層5の屈折率は、透明樹脂層5形成面の凹凸がある材料(クラッド層や透明基板)に近い値であるとさらに凹凸面の散乱を抑制できるため良い。上記の観点から、クラッド層形成用樹脂(又は樹脂フィルム)やコア層形成用樹脂(又は樹脂フィルム)を用いるとさらに良い。また、透明樹脂形成用樹脂や透明樹脂形成用樹脂フィルム付きの透明基板であっても良く、この場合、広義に多層の透明樹脂層5とする。
ラミネートやプレスを行う場合の光導波路と反対の面の透明樹脂層5の平滑化方法としては、透明樹脂形成用樹脂や、透明樹脂形成用樹脂フィルムを凹凸面にラミネートやプレスをする際に、凹凸面と反対の面に、凹凸面よりも平滑な基板等をあてがい、平滑面を透明樹脂層5に転写させる方法が好適に挙げられ、キャリアフィルム付きの透明樹脂層5を積層し、その後キャリアフィルムを剥離するとより好適に平滑面が形成できる。平滑面の表面粗さ(十点平均粗さ;Rz)は、凹凸面よりも小さければ視認性は向上するが、Rzが2μm以下であると良く、1μm以下であるとより良く、0.7μm以下であるとさらに良い。
光信号が、光路変換ミラー6を介して透明樹脂層5を透過する場合には、さらに光信号波長に対して透明であると良く、この場合、光信号の散乱を抑制できるため、低光損失化ができる利点もある。
本発明に係る透明樹脂層5は図4や図7に示すように電気配線7上にかかるように形成し、電気配線保護層としても良い。
透明樹脂層5を形成する工程としては、光導波路形成前でも光導波路形成途中でも光導波路形成後でも良い。
透明樹脂層5は、1層以上の単層又は2層以上の積層体であってもよいし、透明樹脂層5がパターン化されたパターン透明樹脂層であってもよい。
[光路変換ミラー6]
基板平面に対して並行方向に設置したコアパターン3を伝搬した光信号を下部クラッド層側又は上部クラッド層側の略垂直方向に光路変換する構造であれば特に限定はなく、45°に切り欠きを形成した空気反射ミラーや、切り欠き部に反射金属層を形成した金属反射ミラーであっても良い。
光路変換ミラー6の形成方法としては、特に限定はないが、上部クラッド層4を形成した後に、ダイシング切削加工やレーザアブレーションによって傾斜面を形成する方法、さらに傾斜面に金属層を形成し、金属ミラーにする方法や、コアパターン3を形成した後に、ダイシング切削加工やレーザアブレーションによってコアパターン3に傾斜面を形成する方法が挙げられる。一般に、ダイシング切削加工を行う場合、基板固定用のダイシングテープに光導波路を貼り合わせた後に、切削加工を行うが、光導波路の下部クラッド層2側又は上部クラッド層4側の表面に凹凸があると、加工後に良好にダイシングテープを剥離できない問題もあるが、本発明では、透明樹脂層5側をダイシングテープ側に接着することによって、透明樹脂層5が平滑なため、良好にダイシングテープが剥離できる利点もある。
コアパターン3に直接傾斜面を形成して空気反射ミラーにする場合には、上部クラッド層4を形成する際に、傾斜面上の上部クラッド層4をエッチング除去することによって得ることができる。コアパターン3に直接傾斜面を形成して金属ミラーを形成する場合には、傾斜面に金属層を形成後上部クラッド層4で埋め込むことによってできる。
金属層の形成方法としては特に限定はないが、蒸着、スパッタ、めっき等が好適に挙げられ、金属層の種類としては反射率の観点からAu、Ag、Cu、Al等が好適に挙げられる。
[電気配線7]
本発明の光導波路には、下部クラッド層2上及び/又は上部クラッド層4上及び/又は透明基板1上に電気配線7を設けることができる。
電気配線7の形成方法としては、電気配線7を形成する面に金属層を形成し、さらにエッチングレジストを形成し、金属層の不要な箇所をエッチングで除去する方法(サブトラクト法)、めっきレジストを形成し、電気配線7を形成する面の必要な箇所にのみめっきにより電気配線7を形成する方法(アディティブ法)、電気配線7を形成する面に薄い金属層(シード層)を形成し、さらにめっきレジストを形成し、その後、電気めっきで必要な電気配線7を形成した後、薄い金属層をエッチングで除去する方法(セミアディティブ法)がある。
電気配線7の形成方法はいずれの方法を用いても良い。
(セミアディティブ法におけるシード層の形成)
セミアディティブ法による電気配線7形成の場合、電気配線7を形成する面にシード層を形成する方法は、蒸着又はめっきによる方法と、金属層を貼り合わせる方法がある。
(蒸着又はめっきによるシード層の形成)
前述の通り、電気配線7を形成する面に蒸着又はめっきによってシード層を形成することができる。
例えば、シード層として、スパッタリングにより下地金属と薄膜銅層を形成する場合、薄膜銅層を形成するために使用されるスパッタリング装置は、2極スパッタ、3極スパッタ、4極スパッタ、マグネトロンスパッタ、ミラートロンスパッタ等を用いることができる。
スパッタに用いるターゲットは、密着を確保するために、例えばCr、Ni、Co、Pd、Zr、Ni/Cr、Ni/Cu等の金属を下地金属として用い、5〜50nmスパッタリングする。
その後、銅をターゲットにして200〜500nmスパッタリングしてシード層を形成できる。
また、電気配線を形成する面にめっき銅を、0.5〜3μm無電解銅めっきを行い形成することもできる。
シード層とシード層を形成する面の接着性を向上させるために、シード層を形成する前、又はシード層を形成する際に、表面粗化処理を行っても良い。
(金属層を貼り合わせる方法)
また、電気配線を形成する面に接着機能がある場合は、前述の通り、金属層をプレスやラミネートによって貼り合わせることによりシード層を形成することもできる。
しかし、薄い金属層を直接貼り合わせるのは非常に困難であるため、厚い金属層を張り合わせた後にエッチング等により薄くする方法や、キャリア付金属層を貼り合わせた後にキャリア層を除去する方法等がある。
例えば、前者としてはキャリア銅/ニッケル/薄膜銅の三層銅箔があり、キャリア銅をアルカリエッチング液で、ニッケルをニッケルエッチング液で除去し、後者としてはアルミ、銅、絶縁樹脂等をキャリアとしたピーラブル銅箔等が使用でき、5μm以下のシード層を形成できる。
また、厚さ9〜18μmの銅箔を貼り付け、5μm以下になるように、エッチングにより均一に薄くし、シード層を形成してもかまわない。
セミアディティブ法における、電気めっきの種類については一般的に使用されるものを使用すればよく、特に限定しないが、電気配線7を形成するためには、めっき金属として銅を使用するのが好ましい。
(アディティブ法による電気配線形成)
アディティブ法による電気配線7形成の場合もセミアディティブ法と同様、電気配線7を形成する面の必要な箇所にのみ、めっきを行うことで形成されるが、アディティブ法で使用されるめっきは通常、無電解めっきが使用される。
例えば、電気配線7を形成する面に無電解めっき用触媒を付着させた後、めっきが行われない表面部分にめっきレジストを形成して、無電解めっき液に浸漬し、めっきレジストに覆われていない箇所にのみ、無電解めっきを行い、電気配線7を形成する。
電気配線7と電気配線7を形成する面の接着性を向上させるために、無電解めっき用触媒を付着させる前に、表面粗化処理を行っても良い。
上述のように得られた電気配線7には、さらにNi/Auめっきや、Ni/Pd/Auめっき等の電気配線保護用のめっきを施しても良い。
[光ファイバガイド8、光ファイバ搭載溝10]
図8から図12に示すように、光導波路本体部120bと光ファイバ搭載溝10とが併設された光導波路100bは、透明基板1の一部に下部クラッド層2、コアパターン3、上部クラッド層4からなる光導波路積層体110bと、光ファイバを固定するための光ファイバガイド8が形成する光ファイバ搭載溝10とが、搭載される光ファイバとコアパターン3との光軸を併せられるように併設されているものである。光ファイバガイド8は、コアパターン3と同一コア層から、同一工程にて、フォトリソグラフィー加工等によって形成されると、光ファイバ搭載溝10とコアパターン3との位置精度を確保しやすいため好ましい。光ファイバ搭載溝10は、搭載される光ファイバを固定できる形状であれば良い。上部クラッド層4は、光ファイバ搭載溝10にかからないように、フォトリソグラフィー加工等によって除去すると良い。
[接着層9]
光導波路積層体110、110a、110bや光ファイバガイド8が、透明基板1に対する密着性が無い場合には、透明基板1に接着層9を設けても良い。
接着層9の種類としては特に限定されないが、両面テープ、UV又は熱硬化性接着剤、プリプレグ、ビルドアップ材、電気配線板製造用途に使用される種々の接着剤が好適に挙げられる。光信号が透明基板1を透過する場合には、光信号波長において透明であればよくその際には、透明基板1と接着力のあるクラッド層形成用樹脂フィルムやコア層形成用樹脂フィルムを用いて接着層9としても良い。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
実施例1
<クラッド層形成用樹脂フィルムの作製>
[(A)(メタ)アクリルポリマー(ベースポリマー)の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと、及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部及び乳酸メチル23質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を65℃に上昇させ、メチルメタクリレート47質量部、ブチルアクリレート33質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16質量部、メタクリル酸14質量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部、及び乳酸メチル23質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間撹拌し、さらに95℃で1時間撹拌を続けて、(A)(メタ)アクリルポリマーの溶液(固形分45質量%)を得た。
[重量平均分子量の測定]
(A)(メタ)アクリルポリマーの重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)をGPC(東ソー株式会社製「SD−8022」、「DP−8020」及び「RI−8020」)を用いて測定した結果、3.9×104であった。なお、カラムは日立化成工業株式会社製「Gelpack GL−A150−S」及び「Gelpack GL−A160−S」を使用した。
[酸価の測定]
(A)(メタ)アクリルポリマーの酸価を測定した結果、79mgKOH/gであった。なお、酸価は(A)(メタ)アクリルポリマー溶液を中和するのに要した0.1mol/L水酸化カリウム水溶液量から算出した。このとき、指示薬として添加したフェノールフタレインが無色からピンク色に変色した点を中和点とした。
[クラッド層形成用樹脂ワニスの調合]
ベースポリマーとして、前記(A)(メタ)アクリルポリマー溶液(固形分45質量%)84質量部(固形分38質量部)、(B)光硬化成分として、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業株式会社製「U−200AX」)33質量部、及びポリプロピレングリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業株式会社製「UA−4200」)15質量部、(C)熱硬化成分として、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型三量体をメチルエチルケトンオキシムで保護した多官能ブロックイソシアネート溶液(固形分75質量%)(住化バイエルウレタン株式会社製「スミジュールBL3175」)20質量部(固形分15質量部)、(D)光重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア2959」)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア819」)1質量部、及び希釈用有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート23質量部を撹拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製「PF020」)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスを得た。
<クラッド層形成用樹脂フィルムの作製>
上記で得られたクラッド層形成用樹脂ワニスを、キャリアフィルムであるPETフィルム(東洋紡績株式会社製「コスモシャインA4100」、厚さ50μm)の非処理面上に、塗工機(マルチコーターTM−MC、株式会社ヒラノテクシード製)を用いて塗布し、100℃で20分乾燥後、カバーフィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製「ピューレックスA31」、厚さ25μm)を貼付け、クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。
このとき、クラッド層形成用樹脂ワニスより形成される樹脂層の厚さは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、その膜厚については後述する。
<コア層形成用樹脂フィルムの作製>
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)26質量部、(B)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業株式会社製)36質量部、及びビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名「EA−1020」、新中村化学工業株式会社製)36質量部、(C)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名「イルガキュア819」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名「イルガキュア2959」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は上述のクラッド層形成用樹脂ワニスの調合と同様の方法及び条件でコア層形成用樹脂ワニスを調合した。その後、上記と同様の方法及び条件で加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスを、キャリアフィルムであるPETフィルム(東洋紡績株式会社製、商品名:コスモシャインA1517、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記製造例と同様な方法で塗布乾燥し、次いでカバーフィルムとして離型PETフィルム(商品名「ピューレックスA31」、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。
このとき、コア層形成用樹脂ワニスより形成される樹脂層の厚さは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、その膜厚については後述する。
<図1から図4の光導波路100の作製例>
[電気配線付き透明基板1の形成]
金属箔付きの透明基板1として100mm×100mmの片面銅箔ポリイミドフィルム(新日鉄住金株式会社製、商品名:MC12−25−00CEM(銅箔は古河電気工業株式会社製、商品名:F2−WS))の銅箔面に感光性ドライフィルム(日立化成製、商品名:フォテック、厚さ:25μm)をロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度110℃、ラミネート速度1.0m/minの条件をラミネートした。その後、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)を用いて、開口部(1.1mm×60μm×2箇所)を有するネガ型フォトマスクを介して紫外線(波長365nm)を350mJ/cm2で照射した。その後、ドライフィルムのキャリアフィルムを剥離し、現像液(1%炭酸ナトリウム水溶液)を用いて、未硬化のドライフィルムを現像除去し、次いで塩化第二鉄水溶液にて、銅箔をエッチングした。さらに剥離液(3%水酸化ナトリウム水溶液)にて、硬化したドライフィルムを剥離除去し、電気配線7を形成した。
[下部クラッド層2の形成]
電気配線7形成面と反対の基板1面に上記で得られた15μm厚さのクラッド層形成用樹脂フィルムを、カバーフィルムを剥離した後に、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。
続いて、上記紫外線露光機を用いて、クラッド層形成用樹脂フィルムのキャリアフィルム側から紫外線(波長365nm)を3J/cm2で照射し、その後、キャリアフィルムを剥離し、170℃で1時間加熱硬化して下部クラッド層2を形成した。
[コアパターン3の形成]
次いで、上記で形成した下部クラッド層2形成面側から、上記で得られた50μm厚さのコア層形成用樹脂フィルムを、カバーフィルムを剥離した後に、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件をラミネートし、次いで上記の真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。
続いて、開口部(1mm×50μm)を有するネガ型フォトマスクを介し、開口部が電気配線7間に配置して、キャリアフィルム側から上記紫外線露光機を用いて、紫外線(波長365nm)を0.8J/cm2で照射し、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。その後、キャリアフィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=8/2、質量比)を用いてエッチングした。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥し、コアパターン3を形成した。
[上部クラッド層4の形成]
上記で形成したコアパターン3形成面側から、上記で得られた75μm厚さのクラッド層形成用樹脂フィルムを、カバーフィルムを剥離した後に、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。
続いて、キャリアフィルム側から紫外線(波長365nm)を3J/cm2で照射し、その後、170℃で1時間加熱硬化し、上部クラッド層4を形成した。
[透明樹脂層5の形成]
上記で得られた光導波路の電気配線7形成面側から上記で得られた10μm厚さのクラッド層形成用樹脂フィルムを、カバーフィルムを剥離した後に、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。
続いて、キャリアフィルム側から開口部(1.1mm×60μm)を有するネガ型フォトマスクを介し、紫外線(波長365nm)を350mJ/cm2で照射した。その後、キャリアフィルムを剥離し、現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、未硬化の下部クラッド層形成用樹脂を除去し、次いで水洗浄を行い、さらに上記紫外線露光機を用いて3.0J/cm2照射し、170℃で1時間加熱硬化して、透明樹脂層5を形成した。
[光路変換ミラー6の形成]
得られた光導波路の上部クラッド層4形成面側から、ダイシングソー(DAC552、株式会社ディスコ社製)を用いて対向した45°の傾斜面からなる光路変換ミラー6を2箇所(光路変換ミラー6の間隔は0.95mm)設けた。
尚、透明樹脂層5の10μmの透過率は、633nmで99%、532nmで98%、430nmで91%であった。屈折率は1.496であった。透明基板1の電気配線7形成面の表面粗さ(十点平均粗さ;Rz)は2.5μmであり、透明樹脂層5の表面粗さは(十点平均粗さ;Rz)は0.5μmであった。
得られた光導波路側に、633nmの透過照明光と落射照明光を輝度比1:1で照射し、透明樹脂層5形成面側から、コアパターン3を視認したところ良好に確認できた。また、同様用に光路変換ミラー6を視認したところ、良好に位置の認識が可能であり、検査も容易だった。
波長を532nm及び430nmにしても、コアパターン3、光路変換ミラー6が共に良好に視認でき、検査も容易だった。
実施例2
実施例1において、電気配線7を形成する工程において、電気配線7を形成せずに、銅箔を全面エッチング除去した。さらに、上部クラッド層4を形成した後に、光路変換ミラーを形成せずに、上部クラッド層4上に銅箔(三井金属鉱業製、商品名;3EC−VLP、厚さ:12μm)を、上記真空ラミネータを用いて、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.6MPa、温度150℃、加圧時間120秒の条件にて加熱圧着して、銅箔をラミネートした。ラミネートした銅箔から、実施例1と同様の方法で電気配線7を形成した。
次いで、得られた光導波路の両面に透明樹脂層5として、上記で得られた10μm厚さのクラッド層形成用樹脂フィルムを、カバーフィルムを剥離した後に、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて両面同時に加熱圧着して、ラミネートした。
続いて、上部クラッド層4側からラミネートした透明樹脂層5を(1.1mm×100μm)を有するネガ型フォトマスクを介し、上記紫外線露光機を用い、紫外線(波長365nm)を350mJ/cm2で照射した。その後、透明基板1側にラミネートした透明樹脂層5を、上記紫外線露光機を用い、3J/cm2照射した。その後、両面の透明樹脂層5のキャリアフィルムを剥離し、現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、未硬化の下部クラッド層形成用樹脂を除去し、次いで水洗浄を行い、さらに上記紫外線露光機を用いて3.0J/cm2照射し、170℃で1時間加熱硬化して、透明樹脂層5を形成した。上部クラッド層4側に形成した電気配線7の一部に透明樹脂層5がかかるように形成し、電気配線7保護層とした。
透明基板1の銅箔エッチング面の表面粗さ(十点平均粗さ;Rz)は3.5μmであり、その上に形成された透明樹脂層5の表面粗さは(十点平均粗さ;Rz)は0.5μmであった。上部クラッド層4の銅箔エッチング面の表面粗さ(十点平均粗さ;Rz)は4μmであり、その上に形成された透明樹脂層5の表面粗さは(十点平均粗さ;Rz)は0.5μmであった。
得られた光導波路側に、633nmの透過照明光を照射し、上部クラッド層5に形成した透明樹脂層5側から、コアパターン3を視認したところ良好に確認でき、検査も容易だった。
波長を532nm及び430nmにしても、コアパターン3が良好に視認でき、検査も容易だった。
実施例3
実施例1と同様の方法を用いて、透明基板1上に(0.55mm×60μm×2箇所)の電気配線7を形成した後に、電気配線7形成面と反対の面に、特願2010−259934に記載の方法を用いて、電気配線7間の直下に接着層9(厚さ10μmのクラッド層形成用樹脂を使用)、下部クラッド層2(厚さ:40μm)、コアパターン3(厚さ:45μm),上部クラッド層4(声パターン上面からの厚さ:40μm)からなる光導波路を形成し、光導波路のコアパターン3の光軸上に幅127μmの光ファイバ搭載溝10が形成されるように、コアパターンを用いて(0.55mm×100μm×2箇所)の光ファイバガイド8を形成した。光ファイバガイド8とコアパターン3とは同一コア層形成用樹脂から同一工程で形成した。光ファイバ搭載溝10の上部クラッド層4は現像除去し、加熱硬化した。光ファイバ搭載溝10にクラッド径125μm、コア径50μmの光ファイバを搭載したところ、光ファイバとコアパターン3との光信号の伝達が、良好に行われた。
得られた光導波路側に、633nmの透過照明光を照射し、上部クラッド層5に形成した透明樹脂層5側から、コアパターン3、光ファイバ搭載溝10を視認したところ良好に確認でき、検査も容易だった。
波長を532nm及び430nmにしても、コアパターン3、光ファイバ搭載溝10共に良好に視認でき、検査も容易だった。
実施例4
実施例1において、透明樹脂層5の厚さを45μmにした以外は同様の方法で光導波路を作製した。
得られた光導波路側に、633nmの透過照明光と落射照明光を輝度比1:1で照射し、透明樹脂層5形成面側から、コアパターン3を視認したところ良好に確認できた。また、同様用に光路変換ミラー6を視認したところ、良好に位置の認識が可能であり、検査も容易だった。
波長を532nm及び430nmにしても、コアパターン3、光路変換ミラー6が共に良好に視認でき、検査も容易だった。
実施例5
実施例1において、10μmの透明樹脂層の上にさらに35μmの透明樹脂を積層して、光導波路を作製した。ここで、積層された35μmの透明樹脂層は、コア層形成用樹脂と同じ樹脂である。
得られた光導波路側に、633nmの透過照明光と落射照明光を輝度比1:1で照射し、透明樹脂層5形成面側から、コアパターン3を視認したところ良好に確認できた。また、同様用に光路変換ミラー6を視認したところ、良好に位置の認識が可能であり、検査も容易だった。
波長を532nm及び430nmにしても、コアパターン3、光路変換ミラー6が共に良好に視認でき、検査も容易だった。
比較例1
実施例1において透明樹脂層5を形成しなかった以外は同様の方法で光導波路を形成した。
実施例1と同様の方法で、コアパターン3及び光路変換ミラー6を視認したところ、633nm、532nm、430nmのいずれの波長でも良好に視認することはできなかった。
比較例2
実施例2において透明樹脂層5を形成しなかった以外は同様の方法で光導波路を形成した。
実施例2と同様の方法で、コアパターン3を視認したところ、633nm、532nm、430nmのいずれの波長でも良好に視認することはできなかった。
比較例3
実施例2において透明樹脂層5を形成しなかった以外は同様の方法で光導波路を形成した。
実施例2と同様の方法で、光ファイバ搭載溝10を視認したところ、633nm、532nm、430nmのいずれの波長でも良好に視認することはできなかった。
本発明の光導波路は、光導波路のコアパターンや光路変換ミラーや光ファイバ搭載溝の視認性が高い光導波路であるため、各種光学装置、光インターコネクション等の幅広い分野に適用可能である。
1 透明基板
2 下部クラッド層
3 コアパターン
4 上部クラッド層
5 透明樹脂層
6 光路変換ミラー
7 電気配線
8 光ファイバガイド
9 接着層
10 光ファイバ搭載溝
100 光導波路
110 光導波路積層体
120 光導波路本体部
A 粗化面(本体部外側表面)の表面粗さ
B 平滑面(樹脂層外側表面)の表面粗さ

Claims (12)

  1. 下部クラッド層、コアパターン及び上部クラッド層が少なくとも積層され、一方及び他方の表面を有する光導波路本体部と、
    前記光導波路本体部の一方及び他方の表面のうち、前記コアパターンに対して前記下部クラッド層側又は前記上部クラッド層側にある本体部外側表面に形成された透明樹脂層と、を備え、
    前記透明樹脂層の一方及び他方の表面のうち、前記光導波路本体部とは反対側にある樹脂層外側表面の表面粗さが、前記本体部外側表面の表面粗さより小さい、光導波路。
  2. 前記光導波路本体部は、さらに、前記下部クラッド層又は前記上部クラッド層に設けられ、一方及び他方の表面を有する透明基板を有し、
    前記透明樹脂層は前記透明基板に設けられ、
    前記本体部外側表面は、前記透明基板の一方及び他方の表面のうち、前記光導波路本体部とは反対側にある透明基板外側表面であり、
    前記樹脂層外側表面の表面粗さが、前記透明基板外側表面の表面粗さより小さい、請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記透明樹脂層が1層以上の単層又は2層以上の積層体である、請求項1又は2に記載の光導波路。
  4. 前記透明樹脂層がパターン化されたパターン透明樹脂層である請求項1から3のいずれかに記載の光導波路。
  5. さらに、前記本体部外側表面に形成された電気配線を備える、請求項1から4のいずれかに記載の光導波路。
  6. 前記透明樹脂層が前記電気配線を保護する保護層である、請求項5に記載の光導波路。
  7. 前記光導波路本体部は、さらに、前記コアパターンを伝搬する光の光路を変換する光路変換ミラーを備え、
    前記透明樹脂層は、前記光路変換ミラーの下部クラッド層側又は上部クラッド層側の少なくとも一方の表面に具備されている、請求項1から6のいずれかに記載の光導波路。
  8. さらに、前記光導波路本体部に併設された光ファイバ搭載溝を備え、
    前記透明樹脂層は、前記光ファイバ搭載溝の下部クラッド層側又は上部クラッド層側の少なくとも一方の表面に具備されている、請求項1から7のいずれかに記載の光導波路。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の光導波路において、前記透明樹脂層を介して前記コアパターンの位置を認識する光導波路の位置認識方法。
  10. 請求項9に記載の位置認識方法において、前記透明樹脂層を介して前記光路変換ミラーの位置を認識する光導波路の位置認識方法。
  11. 請求項9に記載の位置認識方法において、前記透明樹脂層を介して前記光ファイバ搭載溝の位置を認識する光導波路の位置認識方法。
  12. 請求項1から8のいずれかに記載の光導波路において、前記透明樹脂層を介して光導波路のコアパターン、光路変換ミラー、光ファイバ搭載溝の少なくとも一つを検査する光導波路の検査方法。
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