JP2014113094A - メラノサイト集団の調製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚組織由来の細胞集団や幹細胞から分化誘導した細胞集団から、メラノサイトを生きた状態で選択的に分離する手段を提供すること。
【解決手段】細胞内の金属元素量を指標としてメラノサイト集団を調製する方法であって、(i) 細胞集団に金属検出用蛍光指示薬を反応させる工程; (ii) 上記反応後の細胞集団から生成する蛍光強度をフローサイトメトリーによって測定する工程;および (iii) 測定された蛍光強度に基づいて、前記細胞集団を蛍光強度が相対的に低い細胞集団と蛍光強度が相対的に高い細胞集団に1:1〜1:3に分け、蛍光強度が相対的に低い細胞集団をメラノサイト集団として分取する工程、あるいは、測定された蛍光強度に基づいて、前記細胞集団を金属検出用蛍光指示薬陽性細胞と陰性細胞に分け、金属検出用蛍光指示薬陰性細胞をメラノサイト集団として分取する工程を含む方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、メラノサイト集団の調製方法に関する。より詳しくは、本発明は、細胞内の金属元素量を指標として、皮膚組織由来の細胞集団などからメラノサイトを選択的に分離し、メラノサイトを高い構成比率で含んだ細胞集団を調製する方法に関する。
メラノサイトは、メラニン色素を合成し、動物の皮膚の色や毛色を決めている細胞である。メラノサイトの分化及び増殖ならびにメラニン合成機構の異常は、様々な疾患の原因となる。例えば、メラノサイトの初期分化に重要な役割を果たす遺伝子群に変異が起こると、皮膚白斑、虹彩異色症、および難聴といった3つを特徴とするワーデンブルグ症候群(Waardenburg syndrome)が引き起こされる。また、メラニン合成に関わるタンパク質であるチロシナーゼに変異が起こり、当該酵素の活性が失われた場合には、メラニンが全く生成されず、その個体は全身性白皮症I型(oculocutaneous albinism type I:OCA1)に罹患する。
また、尋常性白斑は、日本において100〜250万人が罹患していると推定される、後天性かつ進行性の色素脱失症である。尋常性白斑は、臨床的に身体の一部にだけ発症する限局型、一定の神経支配領域に一致して片側性に発症する分節型、及び比較的広範囲に散在する汎発型に分類される。尋常性白斑の原因としては、メラノサイトやメラニンに対する自己免疫説や神経障害説等が考えられているが、詳細は不明である。
メラノサイトは皮膚に加えて、毛髪にも色素を供給する。従って、加齢に伴って起こる白髪は、毛根のメラニン産生の減退に起因すると考えられている。現在までのところ、この白髪の改善は、ほとんどが染毛剤による染色によるものである。白髪改善用として種々の毛髪用化粧料が報告されているが、根本的な白髪改善用頭髪化粧料はこれまで存在していない。
また、皮膚や毛髪に対する色素の供給に加えて、メラノサイトの機能として、内耳における蝸牛内の電位の調節への関与が知られており、その機能欠損は難聴等の重大な疾患を生じる。
色素異常症、白髪及び難聴は、いずれも患者の精神的負担が重く、QOL(生活の質)を妨げる要因の一つとなっている。従って、これらの疾患を根本的に解決できる治療法の開発が不可欠である。
近年、白斑の治療法の一つとして、患者の健常部から皮膚を採取し、皮膚に含まれるメラノサイトを試験管内で培養・増殖させた後に、白斑部に移植する自家移植が行われている。また、これまでに多能性幹細胞であるES細胞(胚性幹細胞)やiPS細胞(人工多能性幹細胞)からメラノサイトを分化誘導する系が確立されており(非特許文献1、非特許文献2)、誘導されたメラノサイトの移植により、白斑の治療や白髪の改善を目指す再生医療に関する研究が行われている。一方で、上記のような治療法においては、移植に用いるメラノサイトを安全かつ生細胞の状態で選択的に分離する必要がある。
一般的に、複数の細胞種からなる集団から目的細胞を選択的に分離するには、目的細胞に特異的に発現しているタンパク質に対する抗体で目的細胞を標識し、フローサイトメーター等を用いて分離する方法が知られている。しかし、これら抗体を用いた分離方法では、特異的タンパク質が細胞内に存在する場合は、細胞の固定や透過処理が必要であり、生細胞の状態で得ることが不可能であった。また、抗体を用いた分離方法は、コストが高く、操作が煩雑であるという問題があった。
一方、近年、細胞内の金属元素を染色する指示薬(金属元素検出用蛍光指示薬)が多数開発されている。このような指示薬は、主として、細胞内の金属元素の動態と疾患との関連性に関する研究、あるいは、金属元素が関わる代謝、免疫、物質輸送などの様々な生体機能の解析やその制御物質の探索などに用いられている。また、金属元素の含有量の違いを指標として目的細胞を分離する方法についても検討されており、例えば、非特許文献3には、亜鉛の蛍光指示薬を利用した膵臓ベータ細胞の分離方法が開示されている。しかしながら、メラノサイトについてはこれまで金属検出用蛍光指示薬を利用した細胞の分離方法については検討された例はない。
Yamane T, Hayashi S, Mizoguchi M, Yamazaki H, Kunisada T., Dev Dyn. 1999 Dec;216 (4-5):450-8. Derivation of melanocytes from embryonic stem cells in culture. Ohta S, Imaizumi Y, Okada Y, Akamatsu W, Kuwahara R, Ohyama M, Amagai M, Matsuzaki Y, Yamanaka S, Okano H, Kawakami Y., PLoS One. 2011 Jan 13;6(1):e16182. Generation of human melanocytes from induced pluripotent stem cells. Jayaraman S. Cytometry A. 2008 Jul;73(7):615-25. A novel method for the detection of viable human pancreatic beta cells by flow cytometry using fluorophores that selectively detect labile zinc, mitochondrial membrane potential and protein thiols.
本発明の目的は、皮膚組織由来の細胞集団や幹細胞から分化誘導した細胞集団から、メラノサイトを生きた状態で選択的に分離する手段を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、細胞内の金属元素量を指標とすることにより、メラノサイトを選択的に分離できることを見出すとともに、皮膚表皮から調製した細胞集団や幹細胞から分化誘導した細胞集団から、メラノサイトを高い構成比率で含む細胞集団を得ることに成功し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)細胞内の金属元素量を指標としてメラノサイト集団を調製する方法であって、下記の工程:
(i) 細胞集団に金属検出用蛍光指示薬を反応させる工程;
(ii) 上記反応後の細胞集団から生成する蛍光強度をフローサイトメトリーによって測定する工程;および
(iii) 測定された蛍光強度に基づいて、前記細胞集団を蛍光強度が相対的に低い細胞集団と蛍光強度が相対的に高い細胞集団に1:1〜1:3に分け、蛍光強度が相対的に低い細胞集団をメラノサイト集団として分取する工程;
を含む方法。
(2) 細胞内の金属元素量を指標としてメラノサイト集団を調製する方法であって、下記の工程:
(i) 細胞集団に金属検出用蛍光指示薬を反応させる工程;
(ii) 上記反応後の細胞集団から生成する蛍光強度をフローサイトメトリーによって測定する工程;および
(iii) 測定された蛍光強度に基づいて、前記細胞集団を金属検出用蛍光指示薬陽性細胞と陰性細胞に分け、金属検出用蛍光指示薬陰性細胞をメラノサイト集団として分取する工程;
を含む方法。
(3) 前記金属元素が、亜鉛またはマグネシウムである、(1)または(2)に記載の方法。
(4) 前記細胞集団が、皮膚組織由来の細胞集団または幹細胞から分化誘導した細胞集団である、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の方法により得られる、メラノサイト集団。
本発明の方法によれば、皮膚表皮から調製した細胞集団や幹細胞から分化誘導した細胞集団から、メラノサイトを高い構成比率で含む細胞集団を細胞内の金属元素を指標として選択的かつ効率的に分離取得することができる。本発明の方法は、細胞の固定や透過処理を必要としないため、メラノサイトを生細胞の状態で分離でき、しかも抗体を用いた染色法に比べて操作が簡便で安価である。また、メラノサイトを生細胞の状態で得ることができるので、白皮症、白毛症、難聴などの治療を必要とする患者にそのまま移植することができる。さらに、金属元素指示薬は、化学的組成が明らかで、動物由来成分を含まないためウイルスやプリオンなどの未知の動物由来物質の混入が防げるという利点もある。また、取得されたメラノサイトは、メラニン生成促進もしくは抑制機構解明の研究や美白用化粧品の開発用のツールとしても有効である。
金属検出用蛍光指示薬(KMG-20、FluoZin-3)を用いて染色した皮膚組織由来の細胞集団のフローサイトメトリーによる解析結果を示す。 金属検出用蛍光指示薬(KMG-20、濃度:1.0μM,2.0μM、4.0μM,8.0μM)とc-kit抗体を用いて共染色した皮膚組織由来の細胞集団のフローサイトメトリーによる解析結果を示す。 金属検出用蛍光指示薬(KMG-20)およびc-kit抗体を用いて共染色したヒト培養細胞集団(メラノサイト及びケラチノサイト)のフローサイトメトリーによる解析結果を示す。
以下に、本発明について詳細に述べる。
本発明は、メラノサイト集団を調製する方法であって、下記の工程:
(i) 細胞集団に金属検出用蛍光指示薬を反応させる工程;
(ii) 上記反応後の細胞集団から生成する蛍光強度をフローサイトメトリーによって測定する工程;および
(iii) 測定された蛍光強度に基づいて、前記細胞集団を蛍光強度が相対的に低い細胞集団と蛍光強度が相対的に高い細胞集団に1:1〜1:3に分け、蛍光強度が相対的に低い細胞集団をメラノサイト集団として分取する工程を含む。
また、前記工程(iii)は、これに代えて、(ii)で測定された蛍光強度に基づいて、細胞集団を金属検出用蛍光指示薬陽性細胞と陰性細胞に分け、金属検出用蛍光指示薬陰性細胞をメラノサイト集団として分取する工程であってもよい。
本発明において調製する「メラノサイト集団」とは、メラノサイトの構成比率が高い細胞集団であり、「メラノサイトの構成比率」とは、細胞集団中の全細胞数に対するメラノサイト数の割合をいい、例えば4%以上、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上をいう。
工程(i)の「細胞集団」は、目的とするメラノサイト集団を調製するための材料となる細胞集団であって、複数の任意の細胞の集まりをいい、生体組織または器官の一部として含まれる細胞の集団およびインビトロで培養されている細胞の集団のいずれをも含む。ここで用いられる「細胞集団」は、メラノサイトを含みうる細胞集団であれば特に限定はされないが、例えば、皮膚組織由来細胞の集団または幹細胞から分化誘導した細胞集団が挙げられる。
皮膚組織由来の細胞には、表皮ケラチノサイト(表皮角化細胞)、メラノサイト、皮膚線維芽細胞、ランゲルハンス細胞、毛母細胞、毛乳頭細胞等が含まれる。これらの皮膚組織由来の細胞は、単層培養細胞でも多層培養細胞でもよい。皮膚組織由来の細胞を採取する動物種は哺乳動物であれば特に限定はされないが、例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ウマ、サル、ヒツジ等が挙げられる。本発明により得られたメラノサイトをヒトの白皮症等の治療に用いる場合は、ヒトであることが好ましい。
本発明において「幹細胞」とは、メラノサイトに分化しうる各種の幹細胞をいい、皮膚(真皮、表皮)、皮下脂肪、毛包等の組織に存在する未分化な状態の細胞(総称して、体性幹細胞という)、胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)などを含む。ES細胞としては、例えば、着床以前の初期胚を培養することによって樹立されたES細胞、体細胞の核を核移植することによって作製された初期胚を培養することによって樹立されたES細胞、及びそれらのES細胞の染色体上の遺伝子を遺伝子工学の手法を用いて改変したES細胞が挙げられる。このようなES細胞は、例えば、自体公知の方法によって作製することができるが、所定の機関より入手でき、さらには市販品を購入することもできる。また、これら幹細胞は、初代培養細胞、継代培養細胞、凍結細胞のいずれであってもよい。
工程(i)において、上記細胞集団と反応させる「金属検出用蛍光指示薬」とは、蛍光性化合物を有し、細胞内の金属イオンと錯体を形成する蛍光色素分子をいい、励起光照射により発生した蛍光により、細胞内の金属元素を検出および測定できる。このような蛍光指示薬としては、通常細胞内金属のイメージングおよび測定用として当分野で公知の「金属イオン蛍光プローブ」を用いればよく、例えば、金属元素としてマグネシウムを検出および測定する場合は、KMG-20(和光純薬工業)、mag-fura-2(Molecular Probe)、mag-fura-5(Molecular Probe)など、亜鉛を検出および測定する場合は、FluoZin-3(Molecular Probe)、Dansylaminoethyl-cyclen(同仁化学)、Zinquin ethyl ester(同仁化学)などの市販品が好適に利用できる。
上記細胞集団と金属検出用蛍光指示薬との反応は、細胞を適当なバッファーに懸濁し、そこにDMSO等の極性溶媒に溶解した金属検出用蛍光指示薬を加えて一定時間インキュベートすればよい。緩衝液に加えた後の金属検出用蛍光指示薬の濃度は、特に限定されないが、通常、10nM〜20μM、1μM〜10μM程度である。インキュベーションの時間は、特に限定されず、検体に応じて適宜選択できるが、通常5分間〜1時間程度である。また、インキュベーションの温度も、特に限定されないが、検体となる細胞の培養に適した温度、例えば30〜40℃であることが好ましい。
工程(ii)において、上記反応後の細胞集団から生成される蛍光強度の測定は、該細胞集団をフローサイトメトリーに供することにより行う。フローサイトメトリーは、細胞浮遊液をフローセルに高速で流し、一方からレーザー光などの励起光を照射し、前方散乱光(FSC)、側方散乱光(SSC)、蛍光を測定することで細胞一つ一つの情報を自動的にサンプリングし解析する方法である。ここで、蛍光とは、細胞に標識されている蛍光色素が照射されたレーザー光によって励起され、エネルギーを放出する際に生じる光をいう。
フローサイトメトリーによる細胞の蛍光強度の測定は、当業者に知られた通常の手法に従って行なえばよい。細胞に照射する励起光の種類および励起光の波長の範囲は、上記の市販の蛍光指示薬のキット等に添付の説明書に従って、適宜選択することができる。
フローサイトメトリーには、蛍光を検出する光学的検出器としてフローサイトメーターと、分別機構としてフローサイトメーターからの信号に対応して作動するセルソーターを使用する。セルソーター機能を有するフローサイトメーターを用いれば、指定した蛍光を発する特定の細胞のみを分取することが可能である。このような機器として、例えばFACSAriaII(日本BD社)、JSAN(ベイバイオサイエンス社)、MoFlo XDP(ベックマン・コールター社)などが挙げられ、機器の操作は添付の使用書に従って行うことができる。
工程(iii)では、目的とするメラノサイト集団をセルソーターで分取する。具体的には、(ii)で測定した蛍光強度に基づいて、蛍光強度が相対的に低い細胞集団と蛍光強度が相対的に高い細胞集団に1:1〜1:3に分け、蛍光強度が相対的に低い細胞集団をメラノサイト集団として分取する。あるいは、(ii)で測定した蛍光強度に基づいて、金属検出用蛍光指示薬陽性細胞と金属検出用蛍光指示薬陰性細胞に分け、金属検出用蛍光指示薬陰性細胞をメラノサイト集団として分取してもよい。ここで、「金属検出用蛍光指示薬陽性細胞」とは、金属検出用蛍光指示薬で細胞を染色した結果、当該指示薬で未染色の細胞の示す自家蛍光の強度を指標に設定した基準値よりも高い蛍光強度を示す細胞をいい、「金属検出用蛍光指示薬陰性細胞」とは、基準値より低い蛍光強度を示す細胞をいう。
また、上述の金属検出用蛍光指示薬に加えて、細胞を生きたまま染色可能な他の細胞内蛍光指示薬(各種金属検出用指示薬、各種オルガネラ検出用指示薬等)を複数組み合わせて、細胞を染色し、フローサイトメーターにより蛍光を検出および測定することにより、メラノサイト集団中のメラノサイトの構成比率をさらに高めることも可能である。
本発明の方法により得られたメラノサイトは、例えば、メラノサイトの減少もしくは消失、メラノサイトの機能不全によりメラニン生成が低下し、皮膚や髪、眼の色素に異常をきたす色素異常症の患者に移植する再生医療に用いることができる。このような色素異常症としては、先天性白皮症(アルビノ)、白斑性母斑、脱色素性色素失調症、部分的白皮症、尋常性白斑症、サットン白斑(leucoderma acquisitum Sutton)、フォークト・小柳・原田病、外傷あるいは炎症後の白斑、白髪(白毛)、内耳の色素変性により難聴と色素異常を合併するワーデンブルグ症候群(Waardenburg syndrome)などが挙げられる。再生医療のために細胞を患者に移植する場合、移植による拒絶反応を防止する観点から、患者自身の細胞を移植することが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)表皮由来細胞集団からのメラノサイトの分離
(1)皮膚組織からの細胞の調製
C57BL/6マウス(生後1日齢)の皮膚組織を摘出し、PBS(-)で洗浄した。皮膚組織を1cm角程度に切断し、0.25%トリプシン溶液に浸し、4℃で一昼夜インキュベートした。その後、ピンセットで剥がした表皮組織を再び0.25%トリプシン溶液に浸し、37℃で10分間インキュベートした。この溶液を、50mL容の遠沈管にセルストレーナー(BD社製)を通しながら移し、表皮由来細胞を濾過した。5分間遠心後、上清を除去し、PBS(-)を加えて細胞を分散させ、洗浄した。この洗浄操作を2回繰り返した。一般的に表皮組織には、高い構成比率(約95%)でケラチノサイトが存在し、残り僅かな構成比率でメラノサイトを含むその他の細胞が含まれる。このため、上記の操作によりケラチノサイト及びメラノサイトを含む細胞集団が得られる。
(2)細胞内金属の蛍光染色
(1)で調製した細胞を、1%BSAを含むPBS(-)中でマグネシウム検出用蛍光指示薬KMG-20(最大励起波長λex:440nm、最大蛍光波長λem:500〜530nm、和光純薬工業社製)または亜鉛検出用蛍光指示薬FluoZin-3(最大励起波長λex:494nm、最大蛍光波長λem:516nm、Molecular Probes社製)で1時間反応させた(各2μM濃度)。反応後、細胞をPBS(-)で細胞を洗浄し、1%BSAを含むPBS(-)中で1時間静置した後、さらにPBS(-)で洗浄して未反応の指示薬を除去し、最終的にPBS(-)に懸濁した。
(3)フローサイトメトリーによる解析
(2)で蛍光染色した細胞を含む懸濁液をフローサイトメーター(FACS Aria:BD社製)を用いて解析した。蛍光強度を横軸に対数で、細胞数を縦軸に線形でプロットした(図1)。図1に示すように、金属(マグネウシム、亜鉛)検出用蛍光指示薬で染色することにより、様々な蛍光強度を示す細胞が現れた。
次に、各種金属指示薬で染色した細胞を蛍光強度に基づいて、蛍光強度が相対的に低い細胞集団(P1)と蛍光強度が相対的に高い細胞集団(P2)に1:1に分け、分取した (図1参照)。
(4) メラノサイトマーカー遺伝子の発現解析
各細胞集団(P1、P2)の細胞を、PBS(-)にて2回洗浄し、Trizol Reagent(Invitrogen社製)によって細胞からRNAを抽出した。次に、2-STEPリアルタイムPCRキット(Applied Biosystems社製)を用いて、RNAをcDNAに逆転写後、ABI7300(Applied Biosystems社製)により、下記の各プライマーセットを用いてリアルタイムPCR(95℃:15秒間、60℃:30秒間、40cycles)を実施し、メラノサイトに特異的に発現するマーカー遺伝子(Tyrosinase:Tyr、dopachrome tautomerase:Dct、tyrosinase-related protein 1:Tyrp1)の発現を確認した。その他の操作は定められた方法に従って実施した。
Tyr用プライマーセット:
ACGACCTCTTTGTATGGATGCA(配列番号1)
TTTCAGAGCCCCCAAGCA(配列番号2)
Dct用プライマーセット:
CCGGCCCCGACTGTAATC(配列番号3)
GGGCAGTCAGGGAATGGATAT(配列番号4)
Tyrp1用プライマーセット:
CAACGCTATGCTGAGGACTATGA(配列番号5)
GCGGCTATCAGACCATGGA(配列番号6)
Gapdh(内部標準)用プライマーセット:
CCGTGTTCCTACCCCCAAT(配列番号7)
TGCCTGCTTCACCACCTTCT(配列番号8)
各マーカー遺伝子の発現については、KMG-20及びFluoZin-3で染色した細胞において、蛍光強度が高い細胞集団(P2)における各遺伝子mRNAの発現量を内部標準であるGapdh mRNAの発現量に対する割合として算出した相対発現量(各遺伝子の発現量/Gapdh発現量)の値を1.0とし、これに対し、蛍光強度が低い細胞集団(P1)における各遺伝子相対発現量の値を算出し、評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2014113094
表1に示されるように、蛍光指示薬KMG-20及びFluoZin-3で染色した細胞の蛍光強度に基づいて細胞をP1分画とP2分画に分けた場合、各メラノサイトマーカー遺伝子の発現量はP2分画に比較してP1分画において高いことが分かった。特にKMG-20を用いた場合にその差が顕著であった。以上の結果から、各金属検出用蛍光指示薬の蛍光強度が低い細胞分画には、メラノサイトが高い構成比率で含まれることが分かった。したがって、表皮由来細胞を各金属検出用蛍光指示薬で染色し、その蛍光強度を指標にすることにより、メラノサイトを高い構成比率で含む細胞集団と含まない細胞集団とに分離できることが明らかとなった。
また、蛍光強度が相対的に低い細胞集団と蛍光強度が相対的に高い細胞集団に1:3に分けた場合にも、同様の結果が得られ、各メラノサイトマーカー遺伝子の発現量は各金属検出用蛍光指示薬の蛍光強度が低い細胞分画において高いことが確認できた。
(5) 金属検出用蛍光試薬とc-kit抗体との共染色によるフローサイトメトリー解析
(1)と同様にして皮膚組織から調製した細胞を、各濃度のKMG-20(1.0μM,2.0μM、4.0μM,8.0μM)とメラノサイト特異的マーカー遺伝子であるc-kit抗体(Inoue Y, Hasegawa S, Yamada T, Date Y, Mizutani H, Nakata S, Matsunaga K, Akamatsu H. Pigment Cell Melanoma Res. 2012 May;25(3):299-311. Bimodal effect of retinoic acid on melanocyte differentiation identified by time-dependent analysis.)を用いて共染色(二重染色)した。具体的には、1%BSAを含むPBS(-)中で、各濃度のKMG-20及びc-kit抗体(200倍,Rat Anti-Mouse c-kit, Bio Legend社製)で1時間反応させた。反応後、細胞をPBS(-)で洗浄し、1%BSAを含むPBS(-)中で、c-kitの二次抗体(1000倍,Alexa Fluor 647 chicken anti-rat IgG, Molecular Probes社製)と1時間反応させた後、さらにPBS(-)で洗浄して未反応の指示薬を除去し、最終的にPBS(-)に懸濁した。
共染色した細胞を含む懸濁液をフローサイトメトリーにより二次元に展開し、フローサイトメーターを用いて解析した。図2に細胞分布図を示す。図2に示されるように、c-kit陽性細胞(メラノサイト)は、c-kit陰性細胞(主にケラチノサイト)に比較してKMG-20の蛍光強度が低い傾向があった。また、下記表2に細胞分布図の各分画における細胞の割合を示す。
Figure 2014113094
表2に示した通り、KMG-20陰性細胞集団(Q1+Q3)におけるメラノサイトの割合(Q1/Q1+Q3)は、KMG-20陽性細胞集団(Q2+Q4)におけるメラノサイトの割合(Q2/Q2+Q4)に比較して顕著に高かった。また、その差はKMG-20を4.0μMで反応させた場合に最も大きく、KMG-20陰性細胞集団はKMG-20陽性細胞集団に比較してメラノサイトを約40倍含んでいた。また、皮膚組織におけるメラノサイトの構成比率はそもそも約2.6%と低いが、KMG-20陰性細胞集団を分取することにより、約8倍まで増加させることができることが明らかとなった。
(実施例2)ヒト培養細胞を用いた細胞内金属を指標としたメラノサイト分離の評価
別々のシャーレ上で培養したヒト表皮メラノサイト(東洋紡社製)とヒト表皮ケラチノサイト(東洋紡社製)をトリプシン処理によりシャーレから解離させ、同一の細胞数で混合した。次に、混合した細胞を、KMG-20とc-kit抗体を用いて共染色した。具体的には、1%BSAを含むPBS(-)中で、4μMのKMG-20及びc-kit抗体(200倍,Rat anti-human c-kit, Bio Legend社製)で1時間反応させた。反応後、細胞をPBS(-)で洗浄し、1%BSAを含むPBS(-)中で、c-kitの二次抗体(1000倍,Alexa Fluor 647 chicken anti-rat IgG, Molecular Probes社製)と1時間反応させた後、さらにPBS(-)で洗浄して未反応の指示薬を除去し、最終的にPBS(-)に懸濁した。
共染色した細胞を含む懸濁液をフローサイトメトリーにより二次元に展開し、フローサイトメーターを用いて解析した。図3に細胞分布図を示す。図3に示されるように、c-kit陽性細胞(メラノサイト)は、c-kit陰性細胞(ケラチノサイト)に比較してKMG-20の蛍光強度が低く、大部分がKMG-20陰性細胞集団に存在していた。具体的には、KMG-20陰性細胞集団(Q1+Q3)におけるメラノサイトの割合(Q1/Q1+Q3)は、85%であり、KMG-20陽性細胞集団(Q2+Q4)におけるメラノサイトの割合(Q2/Q2+Q4)は15%であった。以上の結果から、ヒト培養細胞においても、マウスの生体由来細胞と同様にKMG-20で染色することにより、メラノサイトとケラチノサイトを分離できることが確認された。
(実施例3) 幹細胞の分化誘導細胞からのメラノサイトの分離
マウスES細胞からメラノサイトを分化誘導する系が確立されている(Yamane T, Hayashi S, Mizoguchi M, Yamazaki H, Kunisada T., Dev Dyn. 1999 Dec;216 (4-5):450-8. Derivation of melanocytes from embryonic stem cells in culture.)。本分化誘導系では、メラノサイト以外にも、ケラチノサイトを含む様々な細胞が分化してくる。本分化誘導系によりES細胞から分化誘導した細胞を用いて、KMG-20及びFluoZin-3の利用によりメラノサイトを高い構成比率で含む細胞集団の分離が可能かどうかを確認した。
まず、マウス未分化ES細胞を、60mm細胞培養用シャーレでコンフルエントまで培養したST2細胞(フィーダー細胞)上に5000個播種し、α-MEMに10% FBS(Fetal bovine serum、Sigma社製)、100nM DEX(DEXAMETHASONE、Sigma社製)、20pM bFGF(basic Fibroblast Growth Factor、PeproTech社製)、10pM CT(Cholera toxin、Bio Academia社製)及び100ng/mL EDN3(Endothelin-3、和光純薬工業社製)を添加した分化誘導培地で培養し、ES細胞をメラノサイトへ分化誘導した。顕微鏡観察により、誘導後6日目にはST2細胞上に形成されたES細胞のコロニーが広がり始め、18日目前後でコロニーの周りにメラノサイトが出現した。また、誘導後24日目までに、メラノサイトがさらに成熟する様子が観察された。ES細胞から分化誘導24日後の細胞(メラノサイト及びその他の細胞を含む)をトリプシン処理によりシャーレから解離させ、実施例1(2)に記載の方法と同様の方法を用いて細胞をKMG-20、FluoZin-3により蛍光染色した。
これら蛍光染色した細胞を、フローサイトメーターを用いて解析し、各種金属指示薬で染色した細胞を蛍光強度に基づいて、蛍光強度が相対的に低い細胞集団(P1)と蛍光強度が相対的に高い細胞集団(P2)に1:1に分けた。次に、実施例1(4)に記載の方法と同様の方法を用いて各細胞集団の細胞からRNAを抽出し、cDNAに逆転写後、リアルタイムPCRを実施し、各メラノサイトマーカー遺伝子の発現を確認した。その結果を表3に示す。
Figure 2014113094
表3に示されるように、蛍光指示薬KMG-20及びFluoZin-3で染色した細胞の蛍光強度に基づいて細胞をP1分画とP2分画に分けた場合、各メラノサイトマーカー遺伝子の発現量はP2分画に比較してP1分画において高いことが分かった。
また、蛍光強度が相対的に低い細胞集団と蛍光強度が相対的に高い細胞集団に1:3に分けた場合にも、同様の結果が得られ、各メラノサイトマーカー遺伝子の発現量は各金属検出用蛍光指示薬の蛍光強度が低い細胞分画において高いことが確認できた。
以上の結果から、マウスES細胞から分化誘導後の細胞をKMG-20及びFluoZin-3で染色し、その蛍光強度を指標にすることにより、メラノサイトを高い構成比率で含む細胞集団と含まない細胞集団とに分離できることが分かった。また、ヒトiPS細胞からメラノサイトを分化誘導する系において同様の試験を行ったところ、上記の結果と同様の結果が得られた。
本発明の方法は、再生医療材料の製造分野に利用できる。

Claims (5)

  1. 細胞内の金属元素量を指標としてメラノサイト集団を調製する方法であって、下記の工程:
    (i) 細胞集団に金属検出用蛍光指示薬を反応させる工程;
    (ii) 上記反応後の細胞集団から生成する蛍光強度をフローサイトメトリーによって測定する工程;および
    (iii) 測定された蛍光強度に基づいて、前記細胞集団を蛍光強度が相対的に低い細胞集団と蛍光強度が相対的に高い細胞集団に1:1〜1:3に分け、蛍光強度が相対的に低い細胞集団をメラノサイト集団として分取する工程;
    を含む方法。
  2. 細胞内の金属元素量を指標としてメラノサイト集団を調製する方法であって、下記の工程:
    (i) 細胞集団に金属検出用蛍光指示薬を反応させる工程;
    (ii) 上記反応後の細胞集団から生成する蛍光強度をフローサイトメトリーによって測定する工程;および
    (iii) 測定された蛍光強度に基づいて、前記細胞集団を金属検出用蛍光指示薬陽性細胞と陰性細胞に分け、金属検出用蛍光指示薬陰性細胞をメラノサイト集団として分取する工程;
    を含む方法。
  3. 前記金属元素が、亜鉛またはマグネシウムである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記細胞集団が、皮膚組織由来の細胞集団または幹細胞から分化誘導した細胞集団である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法により得られる、メラノサイト集団。
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