JP2014110304A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014110304A JP2014110304A JP2012263462A JP2012263462A JP2014110304A JP 2014110304 A JP2014110304 A JP 2014110304A JP 2012263462 A JP2012263462 A JP 2012263462A JP 2012263462 A JP2012263462 A JP 2012263462A JP 2014110304 A JP2014110304 A JP 2014110304A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- anode
- welding
- open space
- solid electrolytic
- electrolytic capacitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Abstract
【解決手段】弁作用金属板1の一端1a側に陽極部P、他端1b側に陰極部Nが構成されたコンデンサ素子Cの該陽極部Pと、陽極リードフレーム8とが溶接されてなる固体電解コンデンサにおいて、陽極部Pは、この陽極部Pの一部に形成された開放空間部7と、この開放空間部7の周縁7aの少なくとも一部を覆う溶接領域12と、を備えており、開放空間部7には、溶接の際に陽極部Pから出たスパッタが収容されている。
【選択図】図1
Description
特に、コンピュータのCPU等の低電圧化と高速化に伴い、コンデンサに流れる電流が飛躍的に大きくなりつつあるため、この電流による発熱量を抑えてコンデンサの故障等を防止する上で、固体電解コンデンサは低ESRである事が必須の条件となっている。
弁作用金属板1の一端1a側には、陽極部Pが構成されている。一方、弁作用金属板1の他端1b側には、酸化皮膜層2上に固体電解質層3が、その上にカーボン層4が、さらにその上に銀層5が順次形成されて、陰極部Nが構成されている。陽極部Pと陰極部Nは、弁作用金属板1の酸化皮膜層2の表面上に設けられた絶縁性樹脂等のマスキング部材6によって絶縁隔離されている。
各陰極部Nは、導電性接着剤を介して互いに接続されている。また、最も下方に配置された陰極部Nは、図7(C)に示すように、該陰極部Nのさらに下方に配置された陰極リードフレーム9に導電性接着剤を介して接続されている。
左右の各陽極部Pは、陰極リードフレーム9を挟んで配置された一対の陽極リードフレーム8にそれぞれ抵抗溶接、レーザー溶接、または超音波溶接等により溶接されている。説明の簡略化のため、所定方向(例えば図7(B)の左方向)に突出した1つの陽極部Pについて、抵抗溶接にて行った場合のみ具体的に述べると、この陽極部Pの表面の溶接領域12(図7(C)の右上がりハッチング領域参照)に抵抗溶接用の溶接電極11(図7(C)の点線部分参照)が接触して(図8(A)および(B)参照)、所定の溶接条件の下で、陽極部Pと陽極リードフレーム8とが抵抗溶接されている。
弁作用金属板1の一端1a側には、陽極部Pが構成されている。一方、弁作用金属板1の他端1b側には、酸化皮膜層2上に固体電解質層3が、その上にカーボン層4が、さらにその上に銀層5が順次形成されて、陰極部Nが構成されている。固体電解質層3は、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDT)等の導電性高分子を含む電解質を化学重合もしくは電解重合によって形成した層からなる。陽極部Pと陰極部Nは、弁作用金属板1の酸化皮膜層2の表面上に設けられた絶縁性樹脂等のマスキング部材6によって絶縁隔離されている。
ここで、本発明に係る固体電解コンデンサおよびその製造方法として、溶接を抵抗溶接にて行ったが、これ以外の溶接方法(例えば、レーザー溶接や超音波溶接)に対しても、本発明が適用されうることは言うまでもない。
より具体的には、この開放空間部形成工程において、開放空間部7を、例えば、図1(A)および(C)に示すように、弁作用金属板1(陽極部P)の一端1aから他端1bに向かって凹状をなす切り欠き7として形成する。切り欠き7の周縁7aは、例えばV字形をしている。また、切り欠き7の周縁7aは、弁作用金属板1の一端1aから他端1b側に最も離れた位置にある周縁部分(以下、この部分を「最遠部」という)7bを有している。この最遠部7bは、凹状をなす切り欠き7の凹部の底の部分に相当するものである。
その後、前述の裁断および加工によってそれぞれ露出した弁作用金属板1の側面部および開放空間部7の周縁7aを、再度アジピン酸アンモニウム水溶液中において所定電圧(例えば7V)の電圧を印加しながら、所定時間(例えば30分間)酸化処理し、裁断された側面部および開放空間部7の周縁7aにも誘電体となる酸化皮膜層2を形成する。その後、マスキング部材6より他端1b側部分に、固体電解質層3、カーボン層4、銀層5を設けて陰極部Nを構成し、コンデンサ素子Cを製造する。
この溶接工程において、陽極部Pから出るスパッタ(アルミニウムの散り)Sが開放空間部7に収容される。なお、図2(B)の符号13は、抵抗溶接後の溶融物(アルミニウム等)の溶接形状を示している。
上記の製造方法によって、図4(A1)に示すように、開放空間部形成工程において、陽極部Pの一端1aにV字形状の切り欠き7(切り欠き7の深さを0.5mmとする)を形成したコンデンサ素子Cを製造し、溶接工程において、溶接電極11(溶接電極11の幅を1.5mmとする)の接触する溶接領域12が最遠部7bより0.2mm(同図のE線およびF線間の距離D)だけ同図の上方向に切り欠き7の周縁7aを覆うように(溶接電極11の一端部が切り欠き7に0.2mmかかるように)して、陽極部Pと陽極リードフレーム8とを抵抗溶接して、積層型固体電解コンデンサを製造した。なお、図4には、概略的な説明のために複数の切り欠き7を示しているが、実際の開放空間部形成工程においては、1つの切り欠き7のみを形成して、積層型固体電解コンデンサを製造した。
図4(A2)に示すように、溶接工程において、溶接領域12が最遠部7bのみを覆うように(溶接電極11の一端部が最遠部7bのみにかかるように)して、陽極部Pと陽極リードフレーム8とを抵抗溶接した以外は、実施例1と同様の条件で、積層型固体電解コンデンサを製造した。
図4(A3)に示すように、溶接工程において、溶接領域12が切り欠き7を覆わないように(溶接電極11の一端部が周縁7aにも最遠部7bにもかからないように)して、陽極部Pと陽極リードフレーム8とを抵抗溶接した以外は、実施例1と同様の条件で、積層型固体電解コンデンサを製造した。
図4(A4)に示すように、開放空間部形成工程において、陽極部Pの一部に切り欠き7を形成しないこと以外は、比較例1と同様の条件で、積層型固体電解コンデンサを製造した。
以上、本発明に係る積層型固体電解コンデンサおよびその製造方法の実施形態について説明したが、本発明は、これらの構成に限定されるものではない。
切り欠き7の形状、大きさ、個数等は何ら限定されるものではない。
例えば、切り欠き7は、V字形状の切り欠き7に限定されるものではなく、図5(A)〜(C)に示すようなコ字形状の切り欠き7、あるいはU字形状や他の形状の切り欠き7であってもよい。
開放空間部7の種類等は何ら限定されるものではない。
例えば、開放空間部7は、切り欠き7に限定されるものではなく、例えば図6(A)〜(C)に示すような弁作用金属板1の厚み方向に形成された貫通孔(開口の形状も円状に限定されるものではなく任意の形状とすることができる)7であってもよい。
1a 一端
1b 他端
2 酸化皮膜層
3 固体電解質層
4 カーボン層
5 銀層
6 マスキング部材
7 開放空間部
7a 周縁
7b 最遠部
8 陽極リードフレーム
9 陰極リードフレーム
10 絶縁性封止材
11 溶接電極
12 溶接領域
13 抵抗溶接後の溶融物の溶接形状
C、C1〜C4 コンデンサ素子
N、N1〜N4 陰極部
P、P1〜P4 陽極部
S スパッタ
Claims (8)
- 弁作用金属板の一端側に陽極部、他端側に陰極部が構成されたコンデンサ素子の該陽極部と、陽極リードフレームとが溶接されてなる固体電解コンデンサにおいて、
前記陽極部は、
前記陽極部の一部に形成された開放空間部と、
前記開放空間部の周縁の少なくとも一部を覆う溶接領域と、を備えており、
前記開放空間部には、前記溶接の際に前記陽極部から出たスパッタが収容されていることを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 前記溶接領域は、前記弁作用金属板の前記一端から前記他端側に最も離れた位置にある前記周縁の最遠部を覆うことを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記開放空間部は、前記弁作用金属板の前記一端から前記他端に向かって形成された切り欠きからなることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記開放空間部は、前記弁作用金属板の厚み方向に形成された貫通孔からなることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
- 弁作用金属板の一端側に陽極部、他端側に陰極部を構成したコンデンサ素子の該陽極部と、陽極リードフレームとを溶接する固体電解コンデンサの製造方法において、
前記溶接前に、前記陽極部の一部に開放空間部を形成する開放空間部形成工程と、
前記開放空間部の周縁の少なくとも一部を覆う溶接領域にて、前記陽極部と前記陽極リードフレームとを溶接する溶接工程と、を備え、
前記溶接工程において、前記陽極部から出るスパッタが前記開放空間部に収容されることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。 - 前記溶接工程において、前記弁作用金属板の前記一端から前記他端側に最も離れた位置にある前記周縁の最遠部を覆う前記溶接領域にて、前記陽極部と前記陽極リードフレームとを溶接することを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
- 前記開放空間部形成工程において、前記開放空間部を、前記弁作用金属板の前記一端から前記他端に向かって形成された切り欠きとして形成することを特徴とする請求項5または6に記載の製造方法。
- 前記開放空間部形成工程において、前記開放空間部を、前記弁作用金属板の厚み方向に形成された貫通孔として形成することを特徴とする請求項5または6に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012263462A JP2014110304A (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012263462A JP2014110304A (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014110304A true JP2014110304A (ja) | 2014-06-12 |
Family
ID=51030779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012263462A Pending JP2014110304A (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014110304A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023062961A1 (ja) * | 2021-10-14 | 2023-04-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 固体電解コンデンサ |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006041447A (ja) * | 2004-07-30 | 2006-02-09 | Tdk Corp | 電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサ |
-
2012
- 2012-11-30 JP JP2012263462A patent/JP2014110304A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006041447A (ja) * | 2004-07-30 | 2006-02-09 | Tdk Corp | 電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサ |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023062961A1 (ja) * | 2021-10-14 | 2023-04-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 固体電解コンデンサ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5466722B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP4688675B2 (ja) | 積層型固体電解コンデンサ | |
JP2007287828A (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 | |
JP4930124B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
US7719822B2 (en) | Electrolytic capacitor | |
JP2005079357A (ja) | チップ型固体電解コンデンサ、その製造方法及びそれに用いるリードフレーム | |
JP2013179143A (ja) | 固体電解コンデンサ | |
TWI466155B (zh) | 下表面電極型的固態電解層積電容器及其組裝體 | |
JP2007184308A (ja) | チップ状固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP4986230B2 (ja) | 積層型固体電解コンデンサ | |
JP2008283094A (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP2010027900A (ja) | 積層型固体電解コンデンサ | |
JP2014110304A (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP2007180328A (ja) | 積層型固体電解コンデンサおよびコンデンサモジュール | |
JP4880431B2 (ja) | チップ状固体電解コンデンサ | |
JP4671347B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP2005019923A (ja) | チップ形固体電解コンデンサ | |
JP4352802B2 (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 | |
JP2004311976A (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 | |
TWI329329B (ja) | ||
JP4930125B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP5546919B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP5035999B2 (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP2012124240A (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP5294311B2 (ja) | 固体電解コンデンサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150515 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160226 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160309 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160412 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160914 |