JP5546919B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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本発明は固体電解コンデンサに関するものである。
近年、デジタル機器は小型化・高性能化が進み、動作周波数は高速化している。それに伴い、ノイズ除去や電源電圧の平滑化が必要とされ、電子回路における電解コンデンサの役割も重要になってきている。このような背景の中で固体電解コンデンサの小型・大容量・低ESR(等価直列抵抗)化が強く要求されている。小型・大容量化は体積効率の向上によってもたらせられる。体積効率を上げるためには素子ペレットリード線と陽極引き出し端子との接続面積を小さくし、さらに素子ペレットと陽極引き出し端子端面との距離を短くすることが設計に望まれている。
図7と図8を参照して従来技術の構成例について説明する。図7は、従来の固体電解コンデンサの一部を切り開いて示す斜視図であり、図8は、従来例の断面図である。陰極リード端子1は、導電性接着剤8を介して素子ペレット3の陰極層に接着され、その素子ペレット3から出ている陽極となる素子ペレットリード線4が、陽極引き出し端子6と溶接されている。陰極リード端子1と陽極引き出し端子6の露出部以外が外装樹脂2で覆われており、その露出部が外装樹脂2の両側面の外壁に沿って折り曲げられている。
図9は、陰極リード端子1と陽極引き出し端子6の組立前の形状を示したもので、特に陰極リード端子1は、予め段差のある形状に加工されている。また陽極引き出し端子6の先端形状6aは直線的にカットされており、両者はリードフレーム9のフレーム部9aにより支持されている。このリードフレーム9は、通常は金型を用いた打ち抜きにより長尺に形成される。
図10(a)、(b)は、素子ペレットリード線4と陽極引き出し端子6が、抵抗溶接により接続された状態を示す平面図である。尚、図10(a)は素子ペレット3側から見た平面図であり、図10(b)は陽極引き出し端子6側から見た平面図である。素子ペレットリード線4と陽極引き出し端子6が抵抗溶接された際、抵抗溶接するための通電電極による圧力とジュール熱により陽極引き出し端子6上のはんだめっきが溶融、冷却し、はんだめっきフィレット12が生成される。この時、ほとんどの場合、はんだめっきフィレット12が素子ペレット3の方向に伸びるように素子ペレットリード線4の表面等に生成される。
ところで、従来技術において、素子ペレットリード線と陽極引き出し端子との接続面積が小さくなることは溶接強度の不安定化を招きやすく、溶接強度の安定化を図ろうとすると素子ペレットサイズを犠牲にせざるをえなくなり、また素子ペレット体積効率を高めようとすると、溶接強度を犠牲にしなければならず、両者を同時に満足させることが困難であった。この課題を解決するための手段としてたとえば以下の特許文献がある。
特許文献1には陽極引き出し端子と素子ペレットリード線の溶接部の位置がずれても、溶接強度が低下しないようにして、固体電解コンデンサの溶接強度と体積効率の向上を図るために、その素子ペレットの陽極側から素子ペレットリード線が、溶接部の先端形状が湾曲型の陽極引き出し端子と溶接されている技術が記載されている。
特許文献2にはベンディング工程を省き、コンデンサ素子側への熱伝達を最小化させ安定した電気特性が得られ、製品信頼度を高めることができ、製造工程を簡素化して製造原価をダウンさせる固体電解コンデンサを提供するためにコンデンサ素子及び陽極、陰極リードフレームを覆って保護するエポキシケースを含み、凹溝に載せられる陽極ワイヤ先端と相応する陽極リードフレームとを熱源により溶融し前記陽極ワイヤと陽極リードフレームとを溶接連結する技術が記載されている。
特許文献3には陽極リード部材と陽極リードフレームとが溶接しやすく、接続強度が向上した固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供するために陽極リード部材は、陽極リードフレームと接触している部材側接触部及び引出部を備え、部材側接触部は引出部よりも横幅が狭く形成されている領域を有し、陽極リード部材と陽極リードフレームとは、横幅が狭く形成されている領域において溶接接続される技術が記載されている。
特許文献4には固体電解コンデンサにおいて、抵抗溶接による陽極リードと陽極リードフレームとの接続性を向上させ、そのための工程数も少なくするために固体電解コンデンサ素子の陽極リードと、表面に金属メッキが施された陽極リードフレームとが抵抗溶接で接続される固体電解コンデンサにおいて、陽極リードは、その陽極リードフレームとの抵抗溶接部の接続面に凹溝が形成された技術が記載されている。
特開2002−15953号公報 特開2003−347173号公報 特開2004−311976号公報 特開2008−294187号公報
素子ペレットと陽極引き出し端子の端面との距離が短くなることは抵抗溶接時に陽極引き出し端子から素子ペレット側に向けて生成した、はんだめっきフィレットが素子ペレットの固体電解質層や陰極層等と接触してしまい電気的な短絡不良を発生させてしまう懸念があった。従って、本発明の目的は、はんだめっきフィレットが生成しても、電気的短絡を発生しない固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明の固体電解コンデンサは、前述の課題を解決するため、陽極引き出し端子の接続面に垂直に切れ込み部を形成させることにより、抵抗溶接等ではんだめっきフィレットが生成しても、素子ペレットと接触しない構造を有したことを特徴とする。
すなわち、本発明の固体電解コンデンサによれば、バルブメタルの多孔質の粉末焼結体からなり、前記粉末焼結体の表面に形成されたアノード酸化皮膜からなる誘電体層と、前記誘電体層の表面に形成された固体電解質層と、前記固体電解質層の表面に順次形成されたグラファイト層および銀ペースト層からなる陰極層を有する素子ペレットと、前記素子ペレットから引き出された素子ペレットリード線と、導電性接着剤を介して前記陰極層に接続された陰極リード端子と、前記素子ペレットリード線と平行に形成され、前記素子ペレットリード線と接続された陽極引き出し端子とを備え、前記陰極リード端子と前記陽極引き出し端子の表面が部分的に露出するように外装樹脂で覆われている固体電解コンデンサであって、前記素子ペレットリード線との接続面となる前記陽極引き出し端子の端部を前記素子ペレットリード線を載置する方向へ凹ませて形成した凹部に、前記端部の先端が開口した切れ込み部を有し、前記切れ込み部の少なくとも一部分には、はんだめっきフィレットが生成されていることを特徴とする。
本発明の固体電解コンデンサによれば、前記切れ込み部の幅(h2)は素子ペレットリード線の幅(h3)よりも大きく、かつ前記陽極引き出し端子の幅(h1)よりも小さいことを特徴とする。
以上説明したように、本発明による固体電解コンデンサは、陽極引き出し端子の先端に切れ込み部を設けることによって、陽極引き出し端子と素子ペレットリード線を溶接した際に素子ペレット側に向けてはんだめっきフィレットが生成することを抑制し、はんだめっきフィレットが素子ペレットと接触してしまうことを防ぐことが出来る。また、はんだめっきフィレットを切れ込み部の中に生成させることによって素子ペレットリード線との接続範囲を広げることとなり接続状態の安定化に寄与もできる。
陽極引き出し端子の幅(h1)と切れ込み部の幅(h2)が同じ長さであると抵抗溶接時に電極と陽極引き出し端子との接続が不安定で溶接不良が発生しやすく、切れ込み部の幅(h2)より素子ペレットリード線の幅(h3)が大きいと抵抗溶接により生成したはんだめっきフィレットが素子ペレット側に生成し素子ペレット表面の銀ペースト層等と接触して短絡を起こしてしまう可能性があるため切れ込み部の幅(h2)は素子ペレットリード線の幅(h3)よりも大きく、かつ陽極引き出し端子の幅(h1)よりも小さいことが望ましい。
更に、本発明では、素子ペレットリード線を短くすることが可能なため、素子ペレットと陽極引き出し端子間の距離寸法を小さくでき、素子ペレットの体積効率(製品コンデンサの体積に占める素子ペレットの体積の割合)を高くした固体電解コンデンサの提供が可能となる。
本発明の固体電解コンデンサの一部を切り開いて示す斜視図。 本発明の固体電解コンデンサの第1の実施の形態に用いる陰極リード端子と陽極引き出し端子の形状を示す図。 本発明の固体電解コンデンサの素子ペレットリード線と陽極引き出し端子の接続時の配置を示した図であり、図3(a)は溶接前の状態を示した図、図3(b)は溶接後の図3(a)の破線円を示しており、はんだめっきフィレットが生成された状態を示す図。 固体電解コンデンサの組立工程を示す断面図であり、図4(a)は、作業台に載置されたリードフレームを示した図であり、図4(b)は導電性接着剤が塗布された陰極リード端子を示した図、図4(c)は陰極リード端子に接着された素子ペレットを示した図、図4(d)は溶接機(図示せず)の上部電極と下部電極により溶接固着される陽極引き出し端子と素子ペレットリード線を示した図、図4(e)は素子ペレットが絶縁外装される状態を示した図、図4(f)は固体電解コンデンサが形成された状態を示した図。 本発明の固体電解コンデンサにおける電気抵抗溶接の時の構成を表す断面図。 本発明の固体電解コンデンサの第2の実施の形態における陽極引き出し端子と素子ペレットリードを示す図であり、図6(a)は溶接前の状態を示した図、図6(b)は溶接後のはんだめっきフィレットが生成された状態を示す断面図。 従来の固体電解コンデンサの一部を切り開いて示す斜視図。 従来の固体電解コンデンサの断面図。 従来の固体電解コンデンサに用いる陰極リード端子と陽極引き出し端子の組立前の形状を示した図。 従来の固体電解コンデンサの素子ペレットリード線と陽極引き出し端子が、抵抗溶接により接続された状態を示す平面図であり、図10(a)は素子ペレット側から見た平面図、図10(b)は陽極引き出し端子側から見た平面図。 従来の固体電解コンデンサの陰極リード端子と陽極引き出し端子の接続時の配置を示した図。
本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
(第一の実施の形態)
図1に示すように、本発明の固体電解コンデンサは従来の固体電解コンデンサと同様の構成であり、陰極リード端子1は、導電性接着剤8を介して素子ペレット3の陰極層に接着され、その素子ペレット3から出ている陽極となる素子ペレットリード線4が、陽極引き出し端子6と溶接されている。陰極リード端子1と陽極引き出し端子6が部分的に露出されるように、素子ペレット3と陰極リード端子1と陽極引き出し端子6とが外装樹脂2で覆われており、その露出部が外装樹脂2の両側面の外壁に沿って折り曲げられている。素子ペレット3は素子ペレットリード線4が引き出されたバルブメタルの粉末焼結体にアノード酸化皮膜からなる誘電体層と、その誘電体層の表面に形成された固体電解質層と、その固体電解質層の表面に順次形成されたグラファイト層、銀ペースト層からなる陰極層よって構成されている。
ここで、図2にて陽極引き出し端子6の形状を説明する。図2は、本発明の陰極リード端子1と陽極引き出し端子6の溶接前の形状を示したものである。陽極引き出し端子6の先端形状6aに対してV字型に切れ込み部が施されている。切り込みの形成は、金型で打ち抜く方法、レーザで除去する方法、砥石で切削する方法等がある。切れ込み部の形成時に発生するバリ等は接続工程前に取り除かれることが望ましい。
この切れ込み部により素子ペレットリード線4と陽極引き出し端子6を抵抗溶接等で接続した際に、はんだめっきフィレットが生成した場合、V字型の切れ込み部がはんだめっきフィレットを捕らえるような効果を生じるため、素子ペレットリード線4を伝わり、素子ペレットリード線4に塗布された絶縁樹脂を越えて素子ペレット3の表面の銀ペースト層等との電気的な短絡を防止することが可能となる。
図3(a)に示すように素子ペレットリード線4と陽極引き出し端子6は互いにほぼ中央の位置で配置される。また、陽極引き出し端子6の先端部に形成されたV字型の切れ込み部の幅(h2)は、陽極引き出し端子6の幅(h1)よりも短く、素子ペレットリード線4の幅(h3)よりも長いことが望ましい。h1とh2が同じ長さであると抵抗溶接時に電極と陽極引き出し端子6との接続が不安定で溶接不良が発生しやすく、h2よりh3が長いと抵抗溶接により生成したはんだめっきフィレットが素子ペレット3側に生成し素子ペレット表面の銀ペースト層等と接触して短絡を起こしてしまう可能性があるからである。
尚、切れ込み部の形状であるが、U字型等でも良く、生成したはんだめっきフィレットを捕らえるような形状であれば問わない。また、切れ込み部の直線部分の稜線部が波線等であってもよい。
図3(b)は抵抗溶接後に素子ペレットリード線4と陽極引き出し端子6の接続部分に生成した、はんだめっきフィレットの状態を示している。通常、抵抗溶接時の通電電流値等はこのようなV字型の切れ込み部と素子ペレットリード線4の隙間に適度にはんだめっきフィレットが生成される条件で設定されることが望ましい。
図4は固体電解コンデンサ7の組立工程を順に示す断面図である。先ず、リードフレーム9が作業台に載置される(図4(a))。次に、陰極リード端子1の段差部の内側に導電性接着剤8が塗布される(図4(b))。次に、素子ペレット3が搬送され、この塗布部に素子ペレットリード線4と反対側の面(陰極部)が接着される(図4(c))。次に、陽極引き出し端子6と素子ペレットリード線4が、溶接機(図示せず)の上部電極10と下部電極11により所定の圧力で挟み込まれ、素子ペレットリード線4と陽極引き出し端子6が溶接固着される(図4(d))。このように形成された組立体は、別工程により導電性接着剤8をベーキングした後、陽極引き出し端子6と陰極リード端子1の露出部を残して、トランスファモールド法により外装樹脂2により絶縁外装される(図4(e))。
その後、図2に示した陽極引き出し端子6のA−A線と、陰極リード端子1のB−B線よりフレーム部9a側が切り落とされ、さらに、陰極リード端子1と陽極引き出し端子6が外装樹脂2の外壁に沿って折り曲げられて、固体電解コンデンサ7が形成される(図4(f))。
図5は、本発明の実施の形態における電気抵抗溶接の時の構成を表す断面図である。図5において、溶接すべき陽極引き出し端子6と素子ペレットリード線4は、溶接機の上部電極10と下部電極11とで所定の圧力で挟み込まれた後、電気抵抗溶接により、はんだめっきフィレットが形成され所定の強度で固定される。
尚、陽極引き出し端子と素子ペレットリード線の接続には抵抗溶接の他にレーザ溶接を用いてもかまわない。
(第二の実施の形態)
図6は、本発明の第二の実施の形態の固体電解コンデンサの陽極引き出し端子6と素子ペレットリード4を示す図である。その他の構成部は図1と重複するため説明は省略する。
第一の実施の形態と相違する点は、陽極引き出し端子6の形状が異なる点である。図2、3では陰極引き出し端子6の接続面が平面であるのに対して、本実施の形態では金型を用いて、打ち抜き加工時に更に陽極引き出し端子6の接続面に凹部を形成させている。したがって、切れ込み部は凹部の内側の範囲に形成された状態となる。これにより抵抗溶接時に素子ペレットリード線4と切れ込み部の配置位置が中央部付近に位置決めされやすくなり、より溶接状態が安定する。(図6(b))
尚、凹部の形状、寸法であるが、断面の形状がV字型、U字型等でも良く、溶接等の接続が可能な形状、寸法であれば問わない。
以下に本発明の実施例を詳述する。
(実施例1)
まず、本発明の実施例1について第一の実施の形態で用いた図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施例1の固体電解コンデンサの一部を切り開いて示す斜視図である。基本的な構成は従来技術の固体電解コンデンサと同等な為、重複する説明は省略する。
図2に示すように陽極引き出し端子6は厚み100μmのめっきされた銅母材(銅99.2%)からなる長尺材を用いて作製した。この時、陽極引き出し端子6の先端形状6aには打ち抜き金型によってV字型に切れ込み部を設けた。陽極引き出し端子6の形状はh1=2.0mm、h2=0.5mmとした。銅母材のはんだめっきはニッケル0.75μm、スズ4μmの2層である。また、素子ペレットリード線4は長さ1.0mm、h3=0.34mmのタンタルワイヤを用いた。
続いて、図3(a)に示すように陽極引き出し端子6と素子ペレットリード線4を配置し抵抗溶接を行った。尚、陽極引き出し端子6と素子ペレット3が対向している距離を0.45mmとした。
溶接後、陽極引き出し端子6と素子ペレットリード線4の接続部分を観察したところ、はんだめっきフィレットの生成が確認されたが、V字型に設けた切れ込み部に、はんだめっきフィレットが入り込む状態となっていた(図3(b))。更に素子ペレットリード線4を素子ペレット3の方向に観察したが、懸念された、はんだめっきフィレットによる銀ペースト層等との短絡の発生は確認されなかった。また、陽極引き出し端子6と素子ペレットリード線4の接続強度も十分であった。
その後、形成された組立体は、別工程により導電性接着剤8をベーキングした後、陽極引き出し端子と陰極リード端子の露出部を残して、トランスファモールド成型により外装樹脂により絶縁外装し、製品寸法が長さ3.5mm、幅2.8mm、高さ1.9mmの固体電解コンデンサを得た。更にこの後、この固体電解コンデンサを用いて電気特性検査(1.5V−3秒充電)検査により、電気的な短絡の有無を確認したが、電気特性の規定値(100μA以下)を満足することが出来た。(測定数200個)
(実施例2)
次に本発明の実施例2を説明する。
本発明の実施例2は、切れ込み部を金型での加工時に形成した凹部の内側の範囲に形成させた以外は実施例1と同様の構成、形状、寸法で行った。
図6に示すように、金型によって施されたV字型の切れ込み部を含んだ範囲に長さ1.0mm、幅0.8mm、深さ0.2mmの凹部を形成した。抵抗溶接時に素子ペレットリード線4の位置が切れ込み部の中央部に位置決めされやすくなり、より溶接状態が安定した。
続いて、実施例1と同様に溶接後、陽極引き出し端子と素子ペレットリード線の接続部分を観察したところ、はんだめっきフィレットの生成が確認されたが、V字型に設けた切れ込み部に、はんだめっきフィレットが入り込む状態となっていた。更に素子ペレットリード線を素子ペレットの方向に観察したが、懸念された銀ペースト層等との短絡の発生は確認されなかった。また、陽極引き出し端子と素子ペレットリード線の接続強度も十分であった。
その後、実施例1と同様に製品化した固体電解コンデンサを用いて電気特性検査(1.5V−3秒充電)検査により、電気的な短絡の有無を確認したが、電気特性の規定値(100μA以下)を満足することが出来た。(測定数200個)
(比較例)
次に比較例を説明する。
比較例は、図9に示すように陽極引き出し端子6の先端形状6aを直線で形成させた以外は実施例1と同様の構成、形状、寸法で行った。
コンデンサ素子を製造する工程を経た後、陽極引き出し端子と素子ペレットリード線を配置し抵抗溶接を実施した。溶接後、陽極引き出し端子と素子ペレットリード線の接続部分を観察したところ、はんだめっきフィレットの生成が確認された。はんだめっきフィレットは素子ペレットの方向に伸びるように素子ペレットリード線の表面等に存在していた。更に素子ペレットリード線を素子ペレットの方向に観察したところ、若干、はんだめっきフィレットが絶縁樹脂層から乗り越えて固体電解質層や銀ペースト層付近に達しているものが確認された。また、陽極引き出し端子と素子ペレットリード線の接続強度は十分であった。
その後、実施例1と同様に製品化した固体電解コンデンサを用いて電気特性検査(1.5V−3秒充電)検査により、電気的な短絡の有無を確認したところ、短絡不良(100μA以上)が、0.5%(測定数200個)発生していた。
これらの結果より、本発明の構成を実施することで短絡不良の発生が減少していることが確認され、本発明の効果が伺える。
以上、実施例を用いて、この発明の実施の形態を説明したが、この発明は、これらの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当業者であれば、当然なしえるであろう各種変形、修正もまた本発明に含まれる。
1 陰極リード端子
2 外装樹脂
3 素子ペレット
4 素子ペレットリード線
5 溶接部
6 陽極引き出し端子
6a 先端形状
7 固体電解コンデンサ
8 導電性接着剤
9 リードフレーム
9a フレーム部
10 上部電極
11 下部電極
12 はんだめっきフィレット
h1 陽極引き出し端子の幅
h2 陽極引き出し端子端面の切り込み幅
h3 素子ペレットリード線の幅

Claims (2)

  1. バルブメタルの多孔質の粉末焼結体からなり、前記粉末焼結体の表面に形成されたアノード酸化皮膜からなる誘電体層と、前記誘電体層の表面に形成された固体電解質層と、前記固体電解質層の表面に順次形成されたグラファイト層および銀ペースト層からなる陰極層を有する素子ペレットと、前記素子ペレットから引き出された素子ペレットリード線と、導電性接着剤を介して前記陰極層に接続された陰極リード端子と、前記素子ペレットリード線と平行に形成され、前記素子ペレットリード線と接続された陽極引き出し端子とを備え、前記陰極リード端子と前記陽極引き出し端子の表面が部分的に露出するように外装樹脂で覆われている固体電解コンデンサであって、前記素子ペレットリード線との接続面となる前記陽極引き出し端子の端部を前記素子ペレットリード線を載置する方向へ凹ませて形成した凹部に、前記端部の先端が開口した切れ込み部を有し、前記切れ込み部の少なくとも一部分には、はんだめっきフィレットが生成されていることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 前記切れ込み部の幅は素子ペレットリード線の幅よりも大きく、かつ前記陽極引き出し端子の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
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