JP2014109813A - 多変数制御装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセス内に遅延がある場合であっても、多変数制御における制御性能の劣化が抑制できるようにする
【解決手段】多変数制御装置は、定常状態最適化部101より出力される、第2制御変数目標値および第2操作変数目標値の定常状態最適化部が出力した少なくとも1つを、定常状態最適化部101より出力される、第1制御変数目標値および第1操作変数目標値の定常状態最適化部が出力した少なくとも1つより、設定されている遅延処理条件に従って遅延させて出力する目標値遅延処理部102を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モデルを用いて制御対象を制御するモデル予測制御などに適用可能な多変数制御装置および方法に関する。
石油精製プロセスや石油化学プロセスなどの工業プロセスにおいて、多入力多出力の動的なシステムの制御方法、すなわち、多変数制御手法の1つとして、モデル予測制御が広く知られている。
狭い定義でのモデル予測制御は、操作変数(MV)や制御変数(CV)に対して与えられた上下限制約の中で制御変数を所与の目標値へと漸近させるものである(非特許文献1,非特許文献2参照)。一方、複数の制御変数や操作変数を持つプロセス向けの、多変数モデル予測制御では、線形計画法(LP)および二次計画法(QP)によって、モデル予測制御の目標値を最適化することも一般に行われている(特許文献1,非特許文献2,非特許文献3参照)。
これらは、最適化によって定常状態における目標値を決定し、決定した目標値へとモデル予測制御によって制御することで、操作変数や制御変数の上下限制約の範囲内で、プロセスの最適化を行うことを意図している。
このようなモデル予測制御の例について以下に説明する。多変数モデル予測制御を行うシステムは、図3に示すように、定常状態最適化部301と多変数モデル予測制御の演算を実行する多変数制御部302とを備える。定常状態最適化部301は、最適化評価関数,上下限制約値,操作変数,制御変数などを入力して最適目標値を算出する。多変数制御部302は、最適目標値,制御変数,および上下限値などを入力して操作変数を算出し、算出した操作変数を制御対象のプロセス303に対して出力する。制御対象であるプロセス303では、多変数制御部302からの操作変数が入力され、また、制御変数を出力する。
特開2005−292862号公報
Jan M. Maciejoeski (足立修一・菅野政明訳)、「モデル予測制御−制約の下での最適制御−」、東京電機大学出版局、2005年。 大島 正裕、「モデル予測制御−理論の誕生・展開・発展−」、計測と制御、第39巻、第5号、321〜325頁、2000年。 石川 昭夫、大島 正裕、谷垣 昌敬、村上 周太、「定常最適化機能を持つモデル予測制御での悪条件の除去法」、化学工学論文集、第24巻、第1号、24〜29頁、1998年。
上述した多変数モデル予測制御のシステムでは、最適化によって決定された目標値は、即座に多変数制御部302に与えられている。例えば、定常状態最適化部301に与えられる上下限値および最適化評価関数などが変更され、最適化の結果が変化すると、この直後に、多変数制御部302に出力される最適目標値も変更される。
しかしながら、制御対象のプロセスに長い遅延時間(むだ時間)が存在する場合、制御性能の劣化を引き起こす場合があった。例えば、制御対象のプロセスが、複数のサブプロセスから構成され、サブプロセス間に輸送による遅れなどの遅延時間が存在する場合、上述したように、最適化の結果が変化すると同時にモデル予測制御に用いる最適目標値が変更されると、制御性能の劣化を引き起こす場合がある。
この点について説明する。まず、図4に示すように、制御対象となるプロセス303が、第1サブプロセス331および第2サブプロセス332から構成され、第2サブプロセス332で用いられる原料は、第1サブプロセス331の生成物である場合を考える。この場合、一般には、第1サブプロセス331の生成物が、第2サブプロセス332に到達するまでの間には、輸送遅れのような遅延が存在する。
このようなプロセス303において、最適化の結果が変わり、例えば、プロセス全体の温度が低下するような目標値になった場合を想定する。このとき、第2サブプロセス332の温度目標値低下の主因は、第1サブプロセス331から供給される生成物の温度(制御変数)の目標値が低下したためだったと仮定する。
ここで、プロセス303では、まず、第1サブプロセス331の状態が変化し、これより一定時間が経過した後、第2サブプロセス332の状態が変化する。一方、上述した最適目標値は、第2サブプロセス332の状態が変化した後におけるものである。
ところが、上述したモデル予測制御では、第1サブプロセス331からの生成物の温度変化に伴い定常状態最適化部301に入力される値が変化することになるが、この変化により、即座に最適目標値が変更されて多変数制御部302に出力される。このため、第1サブプロセス331から第2サブプロセス332に送られる生成物の温度が変化する前に、第2サブプロセス332の生成物についても温度の最適目標値が変更される。また、多変数制御部302では、入力される最適目標値の変更により、第2サブプロセス332の生成物の温度を変更(下げる)ために、第2サブプロセスの操作変数を直ちに操作しようとする。
しかしながら、上述した多変数制御部302による操作は、実際に即さないむだなものとなる。この理由は、上述したプロセス303では、第1サブプロセス331の生成物の温度が低下すれば、これに連動し、一定の時間後に第2サブプロセス332の生成物の温度も低下するため、第2サブプロセスの操作変数の操作は、必要のないものとなるためである。
また、上述した最適目標値は、プロセス303の状態変化が第2サブプロセス332まで行き渡った後の目標値であり、状態の変化が第2サブプロセス332に到達する前に、第2サブプロセス332の生成物温度が低下するように、積極的に制御する必要もなく、不要なものとなる。また、場合によっては、必要がないだけではなく、損失や制御性能劣化の原因となる。上述では、モデル予測制御を例に説明したが、上述した問題は、制御手法に関係なく、第1サブプロセスと第2サブプロセスを1つの多変数制御装置で制御しようとする場合に起こりうる問題である。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、プロセス内に遅延がある場合であっても、多変数制御における制御性能の劣化が抑制できるようにすることを目的とする。
本発明に係る多変数制御装置は、制御対象に制御のために出力される少なくとも2つの第1操作変数,第2操作変数,および制御対象から得られる少なくとも2つの第1制御変数,第2制御変数を基に、制御対象の定常状態における第1制御変数の第1制御変数目標値,第1操作変数の第1操作変数目標値の少なくとも1つ、および、第2制御変数の第2制御変数目標値,第2操作変数の第2操作変数目標値の少なくとも1つを算出して出力する定常状態最適化部と、設定されている遅延処理条件に従って第2制御変数目標値および第2操作変数目標値の定常状態最適化部が出力した少なくとも1つを、第1制御変数目標値および第1操作変数目標値の定常状態最適化部が出力した少なくとも1つより遅延させて出力する目標値遅延処理部と、第1制御変数目標値,第1操作変数目標値の目標値遅延処理部より出力された少なくとも1つ、および、第2制御変数目標値,第2操作変数目標値の目標値遅延処理部より出力された少なくとも1つを基に制御対象が将来用いる第1操作変数,第2操作変数を算出する多変数制御部とを備える。
上記多変数制御装置において、目標値遅延処理部は、制御対象に出力される第1操作変数,制御対象から得られる第1制御変数に基づいて、第1制御変数目標値および第1操作変数目標値の少なくとも1つより第2制御変数目標値および第2操作変数目標値の少なくとも1つの出力を遅延させる遅延時間を変更するようにしてもよい。
本発明に係る多変数制御方法は、制御対象に制御のために出力される少なくとも2つの第1操作変数,第2操作変数,および制御対象から得られる少なくとも2つの第1制御変数,第2制御変数を基に、制御対象の定常状態における第1制御変数の第1制御変数目標値,第1操作変数の第1操作変数目標値の少なくとも1つ、および、第2制御変数の第2制御変数目標値,第2操作変数の第2操作変数目標値の少なくとも1つを算出して出力する目標算出ステップと、設定されている遅延処理条件に従って第2制御変数目標値および第2操作変数目標値の目標算出ステップで出力された少なくとも1つを、第1制御変数目標値および第1操作変数目標値の目標算出ステップで出力された少なくとも1つより遅延させて出力する目標値遅延処理ステップと、第1制御変数目標値,第1操作変数目標値の目標値遅延処理ステップで出力された少なくとも1つ、および、第2制御変数目標値,第2操作変数目標値の目標値遅延処理ステップで出力された少なくとも1つを基に制御対象が将来用いる第1操作変数,第2操作変数を算出する多変数制御ステップとを備える。
上記多変数制御方法において、目標値遅延処理ステップでは、制御対象に出力される第1操作変数,制御対象から得られる第1制御変数に基づいて、第1制御変数目標値および第1操作変数目標値の少なくとも1つより第2制御変数目標値および第2操作変数目標値の少なくとも1つの出力を遅延させる遅延時間を変更するようにしてもよい。
以上説明したことにより、本発明によれば、プロセス内に遅延がある場合であっても、多変数制御における制御性能の劣化が抑制できるようになるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態における多変数制御装置の構成を示す構成図である。 図2は、本発明の実施の形態における多変数制御方法を説明するフローチャートである。 図3は、多変数制御装置の構成を示す構成図である。 図4は、制御対象となるプロセス303の構成例を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における多変数制御装置の構成を示す構成図である。
この多変数制御装置は、まず、制御対象のプロセス104に制御のために出力される少なくとも2つの第1操作変数,第2操作変数,およびプロセス104から得られる少なくとも2つの第1制御変数,第2制御変数を基に、プロセス104の定常状態における第1制御変数の第1制御変数目標値,第1操作変数の第1操作変数目標値の少なくとも1つ、および、第2制御変数の第2制御変数目標値,第2操作変数の第2操作変数目標値の少なくとも1つを算出して出力する定常状態最適化部101を備える。以下では、定常状態最適化部101が、第1制御変数目標値,第1操作変数目標値,第2制御変数目標値,および第2操作変数目標値を算出して出力する場合を説明する。
なお、本発明は多変数制御装置なので、定常状態最適化部101では複数の変数、すなわち、全ての制御変数,操作変数の中から少なくとも2つの変数を対象とした最適化が行われていることが重要となる。また、最適化の結果として、少なくとも2つの変数の目標値を出力することが可能であることが重要となる。
ただし、常に2つ以上の変数の目標値を出力することは必要ではない。最適化の結果に基づき、一時的に1つの変数のみの目標値を出力する場合もある。一方で、全ての制御変数、操作変数の目標値を出力することは求められない。例えば、制御変数のみ目標値を出力し、操作変数のみ目標値を出力し、また、制御変数と操作変数の中から必要な変数に絞って目標値を出力する構成としてもよい。
プロセス104は、少なくとも2つの第1サブプロセスおよび第2サブプロセスを備え、これらの間に遅延が存在している。例えば、第1サブプロセスの生成物が、第2サブプロセスで用いられる原料となっており、第1サブプロセスの生成物が第2サブプロセスに輸送される時間が遅延となる。第1サブプロセスに対して第1操作変数が与えられ、第2プロセスに対して第2操作変数が与えられる。また、第1サブプロセスから第1制御変数が出力され、第2サブプロセスから第2制御変数が出力される。
ところで、定常状態最適化部101は、全ての制御変数,操作変数の中から少なくとも2つの変数の目標値を出力することが可能であるが、上述したように、第1サブプロセスと第2サブプロセスの間に遅延が存在する場合については、第1サブプロセスに属する変数から少なくとも1つ、第2サブプロセスに属する変数から少なくとも1つ選んで目標値を出力するのが好ましい。これは、どちらかのサブプロセスに属する変数だけに目標値を設定すると、もう一方のサブプロセスの制御性能が劣化する恐れが高いためである。本発明では、第1サブプロセスと第2サブプロセスから、各々1つ以上の変数に対し目標値を出力する場合を扱う。
また、多変数制御装置は、第2制御変数目標値および第2操作変数目標値の定常状態最適化部が出力した少なくとも1つを、第1制御変数目標値および第1操作変数目標値の定常状態最適化部が出力した少なくとも1つより、設定されている遅延処理条件に従って遅延させて出力する目標値遅延処理部102を備える。第1サブプロセスと第2サブプロセスとの間の遅延に対応させて遅延処理条件を設定する。遅延処理条件は、例えば、ユーザが設定する。本例では、第2制御変数目標値および第2操作変数目標値を遅延させて出力する。
また、多変数制御装置は、第1制御変数目標値,第1操作変数目標値の、目標値遅延処理部102より出力された少なくとも1つ、および第2制御変数目標値,第2操作変数目標値の、目標値遅延処理部102より出力された少なくとも1つを基に制御対象が将来用いる第1操作変数,第2操作変数を算出する多変数制御部103を備える。多変数制御部103は、例えば、プロセス104から得られる第1制御変数,第2制御変数およびプロセス104に制御のために出力される第1操作変数,第2操作変数に基づいて、プロセス104が将来出力する第1制御変数,第2制御変数を予測した第1制御変数予測応答,第2制御変数予測応答が、目標値遅延処理部102より出力された第1制御変数目標値,第2制御変数目標値に近づくようにプロセス104が将来用いる第1操作変数,第2操作変数を算出する。
目標値遅延処理部102は、操作変数および制御変数毎に、遅延の大きさを設定する。例えば、第1サブプロセスに属する第1操作変数および第1制御変数には、遅延なしで目標値を与え、第2サブプロセスに属する第2操作変数および第2制御変数には、遅延させて目標値を与える。また、第1サブプロセスに属する第1操作変数および第1制御変数には、短い遅延を通して目標値を与え、第2サブプロセスに属する第2操作変数および第2制御変数には、それよりも長い遅延を通して目標値を与える。このように、第1操作変数および第1制御変数よりも、第2操作変数および第2制御変数の方を遅延させるように遅延の大きさを設定する。
次に、本実施の形態における多変数制御装置の動作例(多変数制御方法)について、図2のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップS101で、定常状態最適化部101が、プロセス104に制御のために出力される2つの第1操作変数,第2操作変数,およびプロセス104から得られる2つの第1制御変数,第2制御変数を基に、プロセス104の定常状態における第1制御変数の第1制御変数目標値,第1操作変数の第1操作変数目標値の少なくとも1つ、および、第2制御変数の第2制御変数目標値,第2操作変数の第2操作変数目標値の少なくとも1つを算出して出力する(目標値算出ステップ)。なお、以下では、定常状態最適化部101が、第1制御変数目標値,第1操作変数目標値,第2制御変数目標値,および第2操作変数目標値を算出して出力する場合を説明する。
次に、ステップS102で、目標値遅延処理部102が、ステップS101において出力された第2制御変数目標値および第2操作変数目標値を、設定されている遅延処理条件に従って、第1制御変数目標値および第1操作変数目標値より遅延させて出力する(目標値遅延処理ステップ)。
次に、ステップS103で、多変数制御部103が、第1制御変数目標値,第1操作変数目標値の、目標値遅延処理部102より出力された少なくとも1つ、および第2制御変数目標値,第2操作変数目標値の、目標値遅延処理部102より出力された少なくとも1つを基に、制御対象が将来用いる第1操作変数,第2操作変数を算出する(多変数制御ステップ)。例えば、プロセス104から得られる第1制御変数,第2制御変数およびプロセス104に制御のために出力される第1操作変数,第2操作変数に基づいて、プロセス104が将来出力する第1制御変数,第2制御変数を予測した第1制御変数予測応答,第2制御変数予測応答が、目標値遅延処理部102より出力された第1制御変数目標値,第2制御変数目標値に近づくようにプロセス104が将来用いる第1操作変数,第2操作変数を算出する。
算出した第1操作変数は、プロセス104の第1サブプロセスに出力され、算出した第2操作変数は、プロセス104の第2サブプロセスに出力される。第2制御変数目標値および第2操作変数目標値は、第1制御変数目標値および第1操作変数目標値より遅延されて多変数制御部103に与えられるので、結果として、第2操作変数は、第1操作変数より遅延されて出力が変化することになる。
このようにすることで、第2サブプロセスには、第1サブプロセスから供給される生成物に関する変数の値が変化した頃に、新しい最適な第2操作変数が渡される。この結果、前述したような不要な操作が抑制されるようになる。
次に、目標値遅延処理部102の遅延処理について、より詳細に説明する。遅延処理には、いくつかの方法がある。以下に、目標値遅延処理部102による遅延処理の対象となる入力変数をx(k)、遅延処理後の出力変数をz(k)で表す。kは、制御周期を示すインデックスである。
遅延処理の1例としては、「z(k)=x(k−L)・・・(1)」に示すように、入力信号を所定の制御周期だけ遅らせたものを出力する方法がある。式(1)において、Lは1以上の整数であり、むだ時間に相当する。
また、遅延処理の他の例としては、「z(k)=αz(k−1)+(1−α)x(k)・・・(2)」に示すように、入力を一次遅れフィルタに通したものを出力する。式(2)において、αは0以上1未満の定数である。αが小さいほど、入力から出力までの遅延が大きくなる。
また、上述した2つの遅延処理方法を組み合わせ、「z(k)=αz(k−1)+(1−α)x(k−L)・・・(3)」に示すような遅延処理を適用してもよい。また、ここで示した遅延処理方法以外でも、入力信号を送らせて出力するような効果を持つフィルタや信号処理アルゴリズム,電気回路などを利用することが可能である。
次に、遅延処理のパラメータ(L,αなど)の決定について説明する。例えば、前述したようにサブプロセス間に遅延がある場合については、サブプロセス間の遅延と同程度になるようにパラメータを決定し、決定した値(パラメータ)を遅延があるサブプロセスに属する操作変数、制御変数の目標値に適用すればよい。また、多変数制御部103による制御の挙動をシミュレーションするソフトウェアを用いれば、遅延処理のパラメータを変更してシミュレーションを行い、試行錯誤により適切な値を求めることも可能である。
また、プロセス104の状態を監視して目標値遅延処理部102による遅延処理を調整することも可能である。目標値遅延処理部102が、プロセス104に出力される第1操作変数,プロセス104から得られる第1制御変数に基づいて、第1制御変数および第1操作変数に対応する目標値より第2制御変数および第2操作変数に対応する目標値の出力を遅延させる遅延時間を変更する。
例えば、上述したように、2つの第1サブプロセスおよび第2サブプロセスを備えるプロセス104において、第1サブプロセスの第1操作変数,第1制御変数を監視し、サブプロセス間の遅延と同程度の時間が経過してもこれらが最適目標値に達していないようであれば、遅延処理の遅延時間を延長する。また、第1サブプロセスの上記変数が、プロセスモデルから予測される時間よりも早く最適目標値に到達しそうであれば、遅延処理の遅延時間を短縮する。
以上に説明したように、本発明によれば、第2制御変数,第2操作変数に対する目標値を、第1制御変数,第1操作変数に対する目標値より遅延させて多変数制御部に出力するようにしたので、プロセス内に遅延がある場合であっても、多変数制御における制御性能の劣化が抑制できるようになる。
ところで、定常状態最適化部101は、全ての制御変数,操作変数から一部の変数を選択して目標値を出力する構成とすることが可能であり、最適化の条件によって目標値を出力する変数を切り替えることも可能である。このような場合の処理の一例としては、切り替えと同時に目標値遅延処理部102の出力を現在の制御変数や操作変数の値でリセットするという方法(構成)がある。この場合、設定された遅延の後、新たな目標値を出力するようにする。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述では、プロセス104のプロセスが、第1サブプロセスおよび第2サブプロセスの2つのサブプロセスを備える場合を例に説明したが、これに限るものではない。各サブプロセスに属する制御変数および操作変数は、各々1つに限らず、各々が2つ以上あってもよい。また、制御対象のプロセスが、3つ以上のサブプロセスを備える場合にも適用可能である。また、本発明は、多くの多変数制御に適用可能であり、内部モデル制御(IMC)であってもよい。
本発明は、制御対象はサブプロセス間に干渉が存在する場合が対象となり、このような制御対象であっても複数の変数を各々の目標値へと近づけることができるものが対象となる。従って、多変数モデル予測制御は、本発明が適用できる有力な選択肢の一つとなる。
101…定常状態最適化部、102…目標値遅延処理部、103…多変数制御部、104…プロセス。

Claims (4)

  1. 制御対象に制御のために出力される少なくとも2つの第1操作変数,第2操作変数,および前記制御対象から得られる少なくとも2つの第1制御変数,第2制御変数を基に、前記制御対象の定常状態における前記第1制御変数の第1制御変数目標値,前記第1操作変数の第1操作変数目標値の少なくとも1つ、および、前記第2制御変数の第2制御変数目標値,前記第2操作変数の第2操作変数目標値の少なくとも1つを算出して出力する定常状態最適化部と、
    設定されている遅延処理条件に従って前記第2制御変数目標値および前記第2操作変数目標値の前記定常状態最適化部が出力した少なくとも1つを、前記第1制御変数目標値および前記第1操作変数目標値の前記定常状態最適化部が出力した少なくとも1つより遅延させて出力する目標値遅延処理部と、
    前記第1制御変数目標値,前記第1操作変数目標値の前記目標値遅延処理部より出力された少なくとも1つ、および、前記第2制御変数目標値,前記第2操作変数目標値の前記目標値遅延処理部より出力された少なくとも1つを基に前記制御対象が将来用いる第1操作変数,第2操作変数を算出する多変数制御部と
    を備えることを特徴とする多変数制御装置。
  2. 請求項1記載の多変数制御装置において、
    前記目標値遅延処理部は、前記制御対象に出力される前記第1操作変数,前記制御対象から得られる前記第1制御変数に基づいて、前記第1制御変数目標値および前記第1操作変数目標値の少なくとも1つより前記第2制御変数目標値および前記第2操作変数目標値の少なくとも1つの出力を遅延させる遅延時間を変更することを特徴とする多変数制御装置。
  3. 制御対象に制御のために出力される少なくとも2つの第1操作変数,第2操作変数,および前記制御対象から得られる少なくとも2つの第1制御変数,第2制御変数を基に、前記制御対象の定常状態における前記第1制御変数の第1制御変数目標値,前記第1操作変数の第1操作変数目標値の少なくとも1つ、および、前記第2制御変数の第2制御変数目標値,前記第2操作変数の第2操作変数目標値の少なくとも1つを算出して出力する目標算出ステップと、
    設定されている遅延処理条件に従って前記第2制御変数目標値および前記第2操作変数目標値の前記目標算出ステップで出力された少なくとも1つを、前記第1制御変数目標値および前記第1操作変数目標値の前記目標算出ステップで出力された少なくとも1つより遅延させて出力する目標値遅延処理ステップと、
    前記第1制御変数目標値,前記第1操作変数目標値の前記目標値遅延処理ステップで出力された少なくとも1つ、および、前記第2制御変数目標値,前記第2操作変数目標値の前記目標値遅延処理ステップで出力された少なくとも1つを基に前記制御対象が将来用いる第1操作変数,第2操作変数を算出する多変数制御ステップと
    を備えることを特徴とする多変数制御方法。
  4. 請求項3記載の多変数制御方法において、
    前記目標値遅延処理ステップでは、前記制御対象に出力される前記第1操作変数,前記制御対象から得られる前記第1制御変数に基づいて、前記第1制御変数目標値および前記第1操作変数目標値の少なくとも1つより前記第2制御変数目標値および前記第2操作変数目標値の少なくとも1つの出力を遅延させる遅延時間を変更することを特徴とする多変数制御方法。
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