JP2014107646A - 通信装置、通信プログラム、通信システム、および通信方法 - Google Patents

通信装置、通信プログラム、通信システム、および通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】データ転送速度の制限が存在する下であっても、受信ダイバーシチを行うことにより、品質がより高い受信信号を得ることを可能にする。
【解決手段】少なくとも1本のアンテナを有する受信部を複数有する受信機であって、受信部のそれぞれは、受信した信号を復調し、復調された信号を復号し、復調された信号と基準信号を用いてチャネル品質を測定する。上記受信機は、チャネル品質に基づいて、上記複数の受信部それぞれから出力された復号信号から、再構築した信号を生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通信装置、通信プログラム、通信システム、及び通信方法に関する。
無線通信システムにおいて、送信機あるいは受信機の位置の変化、あるいは無線チャネル内での送受信機以外の移動物によって、無線チャネルの変化が起こり、受信機における受信信号の劣化が生じる。この現象はフェージングと呼ばれている。また、近年、非圧縮動画データなどに対する高速なデータ通信の要求が高まり、ミリ波帯の通信システムが注目されている(非特許文献1)が、ミリ波帯においても前述したフェージングの現象は起こる。ミリ波帯の電磁波は、回折性が弱く直進性が顕著という特徴を有し、遮蔽物によって直達波の到来が遮られることで受信信号の劣化が生じる。この現象はフェージングの一種であり、シャドーイングと呼ばれる。
フェージングによる受信信号の劣化を補償するために、受信機のアンテナを複数用いることによって、より信頼性の高い受信信号を得る受信ダイバーシチ技術がある(特許文献1、特許文献2)。受信ダイバーシチの効果をより高めるためには、複数の受信信号が非相関となるように複数のアンテナを十分に離れた位置に配置する必要がある。
ミリ波帯を用いる通信システムにおいては、複数の受信アンテナを十分離れた位置に設置するために、受信機内の要素同士をケーブルで接続する必要がある。その際、高周波領域でのアナログ信号による接続では信号が劣化しやすいため、デジタル信号による接続が望ましい。更に、ケーブルの配線の容易さから差動信号を用いる高速シリアルインターフェイスを用いることが望ましい。
特開2006-54675号公報 特開2007-228248号公報
IEEE802.15.3c-2009
前述した高速シリアルインターフェイスは、ケーブルの配線の容易さを重視すると信号線の数が制限され、コスト上の理由からも少ない信号線であることが望まれる。また、用いられる差動信号の一信号あたりのデータ転送速度には、到達距離に応じた制約がある。以上のような理由から、高速シリアルインターフェイスのデータ転送速度は、無線チャネル上でのデータ転送速度に比べて大きく制限される。
また、ミリ波帯を用いる通信システムにおいてもフェージング現象による受信信号の劣化の影響を受けることから、受信ダイバーシチを用いてチャネルの変動を追従しながら受信信号を補正する必要がある。特許文献1、特許文献2等に記載される受信機では、受信ダイバーシチ技術を用いている。しかしながら、アナログ/デジタル変換の後段でかつ、誤り訂正復号化の前段において受信信号を合成しているため、高速シリアルインターフェイスを用いた場合には、データ転送速度が増加してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高速シリアルインターフェイスのデータ転送速度の制限が存在する下であっても、受信ダイバーシチを行うことにより、品質がより高い受信信号を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様による通信装置は、以下の構成を備える。すなわち、少なくとも1本のアンテナを有する受信部を複数有し、該複数の受信部から出力された複数の信号を用いて再構築した信号を生成する生成手段を有する受信機であって、前記受信部のそれぞれは、受信した信号を復調する復調手段と、前記復調された信号を復号する復号手段と、前記復調された信号と基準信号を用いてチャネル品質を算出する算出手段とを有し、前記生成手段は、前記複数の復号信号から、前記チャネル品質に基づいて、前記チャネルの変動を補正する補正量が最も少ない復号信号を選択して、前記再構築した信号を生成することを特徴とする。
本発明によれば、データ転送速度の制限が存在する下であっても、受信ダイバーシチを行うことにより、品質がより高い受信信号を得ることが可能となる。
実施形態による無線通信システムの構成を示す図。 実施形態によるMACフレームの構成を示す図。 実施形態によるPHY送信部の構成を示す図。 実施形態によるPHY受信部の構成を示す図。 実施形態によるHSSI送信部とHSSI受信部で用いられるサブフレームの構成を示す図。 実施形態による品質係数計算部で実行されるフローチャート。 第一実施形態によるMACフレームの合成手順を示したタイミングチャート。 第一実施形態による受信機内でのメッセージシーケンスチャート。 第二実施形態によるMACフレームの合成手順を示したタイミングチャート。 第二実施形態による受信機内でのメッセージシーケンスチャート。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態を、図を参照して説明する。図1は、無線システムの構成を示す図である。送信機100は、少なくともMAC送信部111、物理層(PHY)送信部112、及び送信アンテナ113から構成される。送信アンテナ113から放射された無線信号120は、受信機の複数のアンテナによって受信される。受信機130は、受信系統を複数有し、少なくとも受信アンテナ140及び141、PHY受信部150及び151、MAC受信部180から構成される。なお、受信アンテナ数は1本に限らず、複数本であっても良い。また、本実施形態では、説明のため、受信系統の数Nは2(N=2)とするが、この数は2以上であればどのような数であっても良い。第一の受信系統であるPHY受信部150は、MAC受信部180と高速シリアルインターフェイス(HSSI)で接続されている。HSSI送信部160は、HSSI受信部170とシリアルケーブル165で接続されている。同様に、第二の受信系統であるPHY受信部151は、MAC受信部180とHSSIで接続されており、HSSI送信部161は、HSSI受信部171とシリアルケーブル166で接続されている。
図2は、本実施形態による無線システムの送信機と受信機で用いられるMACフレーム200の構成を示す図である。MACフレームは、MACヘッダ210及びMACペイロード220から構成される。MACヘッダ210は、ヘッダの実データ部分であるMACヘッダボディ211と、その誤りを検出するためのヘッダチェックシーケンス(HCS)212から構成される。MACペイロード220は、実データ部分であるMACペイロードボディ221と、その誤りを検出するためのフレームチェックシーケンス(FCS)222から構成される。
図3は、本実施形態による無線システムのPHY送信部112の構成を示す図である。符号化部310は、MAC送信部111からの入力であるMACフレーム200に対して畳込み符号による誤り訂正符号化を行う。変調部320は、符号化された信号に対して直交周波数多重分割(OFDM)変調を行い、その際にパイロット信号挿入部350はパイロット信号(基準信号)を挿入する。変調された信号はデジタル/アナログ変換器330によってアナログ信号に変換され、さらに、中間周波数(IF)/無線周波数(RF)変換器340によって無線周波数帯の信号に変換される。変換された送信信号は、送信アンテナ113に出力される。
図4は、本実施形態による無線システムのPHY受信部150の構成を示す図である。なお、他のPHY受信部151も、同様な構成を有する。RF帯の受信信号は、受信アンテナ140からRF/IF変換器400に入力されて周波数変換が行われた後、アナログ/デジタル変換器410によってデジタル信号に変換される。このデジタル信号は、復調部420によってOFDM復調されることにより復調信号となる。復調信号は、MACフレーム200期間内における無線チャネルの変動による信号劣化分が補正される。この補正の補正係数は、パイロット補正部430によって生成される。信号劣化文が補正された復調信号は、復号部440によって誤り訂正が行われた後、情報データ(復号信号)460としてHSSI送信部160に出力される。
また、復調部420は、復調単位シンボルごとのタイミングをチャネル品質係数(CQW)計算部450に通知する。CQW計算部450は、パイロット補正部430から得られる補正係数を復調シンボル単位(1HSSIサブフレーム)ごとのチャネル品質係数とし、このチャネル品質係数を制御データ470としてHSSI送信部160に出力する。情報データ460及びCQWである制御データ470は、HSSI送信部160及びHSSI受信部170を経由した後、MAC受信部180に入力される。
図5は、本実施形態による無線システムのHSSI送信部160、161とHSSI受信部170、171で用いられるサブフレーム500の構成を示す図である。サブフレーム500のフレーム長は、OFDMシンボル単位長に比例する。サブフレーム500は、少なくともサブフレームヘッダ(Hdr)510、情報データ(data)520、制御データ(Ctrl)530、情報データ520及び制御データ530に対する巡回冗長符号(CRC)550から構成される。情報データ520と制御データ530はそれぞれ、図4の情報データ460と制御データ470に対応する。ヘッダ510には、サブフレームごとの情報データ長及び制御データ長が記述され、これらと予め決まっているCRC長の合計がサブフレーム長に到達しない場合にはパディング540が挿入される。
図6は、本実施形態による通信システムのCQW計算部450の計算フローチャートである。S600において、CQW計算部450は、パイロット補正部430から補正係数を受け取る。S610において、CQW計算部450は、復調単位シンボルごとにチャネル品質係数(CQW)を算出し内部メモリに一時保存する。S620において、CQW計算部は、復調部420から復調シンボル期間を示すトリガ信号が入力されたかを判定し、判定結果が偽である場合(S620のNo)には、トリガ信号を待ちS620の判断を繰り返す。判定結果が真である場合(S620のYes)には、S630においてCQWを制御チャネル上に出力する。
図7は、本実施形態による通信システムのMAC受信部180がサブフレームを選択してMACフレームを再構築する手順を示したタイミングチャートである。HSSI受信部170は時系列順に図5に示したようなサブフレームをMAC受信部180に出力するが、ここでは説明の簡略化のため情報データと制御データのみを抽出して描いている。
HSSI受信部170が出力した情報データ700及び制御データ710は、同じサブフレーム内で伝送され、制御データ710におけるCQWの値は1である。また、情報データ720及び制御データ730は同じサブフレーム内で伝送され、CQWの値は5である。同様に、HSSI受信部171が出力した情報データ750及び制御データ760は同じサブフレーム内で伝送され、制御データ760におけるCQWの値は3である。また、情報データ720及び制御データ730は同じサブフレーム内で伝送され、CQWの値は2である。MAC受信部180は、受信タイミングが同じとなる情報データ700と情報データ750のうち、より確からしい値を選択するために、CQW710とCQW760を参照し、より大きなCQWの値をもつデータ750を選択する。情報データ720及び情報データ770についても同様に、CQWを参照して、情報データ720を選択することによってMACフレームを再構築する。
図8は、本実施形態による無線システムの受信機130内でのメッセージシーケンスチャートである。S800において、HSSI送信部160は、PHY受信部150から出力される第一の系統の情報データと制御データ(CQW)を用いてサブフレームを構成する。S810において、HSSI送信部160は、HSSI受信部170にサブフレームを送信する。S820において、HSSI受信部170は、情報データ及び制御データをMAC受信部180に出力する。第二の受信系統についても同様に、S801において、HSSI送信部161は、HSSI受信部171にサブフレームを送信する。S821において、HSSI受信部171は、情報データ及び制御データをMAC受信部180に出力する。S830において、MAC受信部180は、これまでのステップで得られた情報データをCQWの値を元にして、最も信号劣化に対する補正量の少ないものを選択する。以降、S840〜S870のように同様のステップを繰り返すことにより、MAC受信部180はMACフレームを再構築することができる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態を、図を参照して説明する。本実施形態において、無線通信システム構成、送信機および受信機の構成は、第一実施形態と同様である。従って、ここでは異なる部分についてのみ説明する。図9は、本実施形態におけるMAC受信部180がサブフレームを合成してMACフレームを再構築する手順を示したタイミングチャートである。図7と同様に、HSSI受信部170及びHSSI受信部171は、時系列順にサブフレームを受信する。
本実施形態では、第一実施形態のように複数のサブフレームの中からCQWの値を基にして一のサブフレームを選択するのではなく、複数のサブフレームそれぞれに重み付けを施した後、合成することによってMACフレームを再構築する。乗算器740は、CQW710に基づいた係数を情報データ700への重みづけ係数として使用する。乗算器741も同様に、CQW760に基づいた係数を情報データ750への重みづけ係数として使用する。加算器742は、重みづけがされた情報データを合成して平均化した後に合成サブフレームとしてMACフレーム再構築に使用する。MAC受信部180は、その他の情報データ720及び情報データ770においても同様な手順を繰り返す。なお、本実施形態では、乗算器740及び745、乗算器741及び746、加算器742及び747は説明のため分離して描かれているが、これらは共通化することもできる。
図10は、本実施形態における受信機130内でのメッセージシーケンスチャートである。S1030とS1070以外は、図8に示したものと同様である。S1030及びS1070において、MAC受信部180は、図9で示したように、得られた複数の情報データそれぞれを、CQWに基づいた係数で重み付けして合成し、平均化する。以降、同様のステップを繰り返すことにより、MAC受信部180はMACフレームを再構築することができる。
このように、本実施形態によれば、データ転送速度の制限が存在する下であっても、受信ダイバーシチを行うことにより、品質の高い受信信号を得ることが可能となり、通信装置間におけるデータ通信の確実性を高めることができる。なお、以上の実施形態においてチャネル品質係数計算部450は、チャネル品質係数(CQW)を算出するものとして説明したが、これに限られず、算出する値がチャネル品質を示す値であれば良い。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (6)

  1. 少なくとも1本のアンテナを有する受信部を複数有し、該複数の受信部のそれぞれから出力された信号を用いて、再構築した信号を生成する生成手段を有する受信機であって、
    前記受信部のそれぞれは、
    受信した信号を復調する復調手段と、
    前記復調された信号を復号する復号手段と、
    前記復調された信号と基準信号を用いてチャネル品質を算出する算出手段とを有し、
    前記生成手段は、前記チャネル品質に基づいて、前記複数の受信部それぞれから出力された復号信号から、前記再構築した信号を生成することを特徴とする受信機。
  2. 前記生成手段は、前記チャネル品質に基づいて、前記複数の復号信号の中から、信号劣化に対する補正量が最も少ない復号信号を選択して、前記再構築した信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  3. 前記生成手段は、前記複数の復号信号それぞれを、対応する前記チャネル品質に対応した係数で重み付けして合成と平均化をすることによって、前記再構築した信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  4. 前記受信部のそれぞれは、
    前記復号信号と前記チャネル品質を含んだサブフレームを構成し、該サブフレームを前記生成手段へ出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の受信機。
  5. 少なくとも1本のアンテナを有する受信部を複数有し、該複数の受信部のそれぞれから出力された信号を用いて、再構築した信号を生成する生成手段を有する受信機の制御方法であって、
    前記受信部のそれぞれは、受信した信号を復調し、前記復調された信号を復号し、前記復調された信号と基準信号を用いてチャネル品質を算出し、
    前記生成手段は、前記チャネル品質に基づいて、前記複数の受信部それぞれから出力された復号信号から、前記再構築した信号を生成することを特徴とする受信機の制御方法。
  6. 請求項5に記載された受信機の制御方法の工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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