JP2014105642A - 発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変動が大きい熱源を復水の予熱に利用する場合であってもシステム全体の熱効率を向上させる。
【解決手段】発電システム1は、抽気復水式の蒸気タービン11と、蒸気タービン11からの復水をボイラに供給する主復水供給路16と、外部からの熱により復水の一部を加熱する熱回収熱交換器15と、主復水供給路16から分岐したバイパス路17と、を有する。主復水供給路16には3つの加熱器19a〜19cが設けられ、バイパス路17は、加熱器19a〜19cの出口側にそれぞれ接続するように分岐した分岐流路18a〜18cを有する。バイパス路17を経由して熱回収熱交換器15で加熱された熱回収復水は、その温度に基づいて、主復水供給路16への戻し先として、3つの加熱器19a〜19cの出口側のうち何れか1つが選択される。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の抽気段を有する抽気復水式の蒸気タービンと、蒸気タービンから抽気された蒸気により復水を予熱する複数の加熱器とを備えた発電システムに関する。
従来、蒸気タービンを用いたシステムでは、蒸気タービンから排出された蒸気を復水器で凝縮して得られる復水を、蒸気タービンから抽気された蒸気により予熱してボイラに供給することによって、熱効率の向上を図る再生サイクル方式が採用されている。
この種のシステムとして、特許文献1には、復水を順次的に加熱するために直列に設けられた複数の低圧給水加熱器と、復水を低圧給水加熱器の何れか1つの下流側でバイパスさせる復水バイパス路と、復水バイパス路で導かれた復水を、ボイラで発生する排ガスとの熱交換により予熱する熱交換器と、を有するシステムが開示されている。復水バイパス路は、復水バイパス路で導かれた復水を熱交換器の上流側でバイパスさせる熱交換復水流量調節バイパス路をさらに有し、熱交換器の出口における排ガスの温度に基づいて熱交換復水流量調節バイパス路を流れる復水の流量が制御される。これにより、排ガスからの熱エネルギーをタービンサイクルに回収して再利用でき、その結果、エネルギー効率が向上する。
特開2009−8365号公報
上述した従来のシステムは、ボイラが連続的に安定して運転されている場合、すなわち復水の予熱に利用される排ガスの温度変動が小さい場合は、比較的良好に働く。しかし、復水の予熱に利用される熱源が、例えば工場廃熱など、設備の稼働と停止が繰り返されることによって大きな温度変動を生じる場合は、熱源の温度変動によって、熱交換器で予熱された復水の温度も変動する。そのため、復水バイパス路からの復水の戻し位置によっては、システム全体の熱効率が低下するおそれがあった。
本発明は、温度変動が大きい熱源を復水の予熱に利用する場合であっても効率的な予熱が可能であり、それによって、全体としての熱効率を向上させる発電システムを提供することを目的とする。
本発明の発電システムは、複数の抽気段を有する抽気復水式の蒸気タービンと、
前記蒸気タービンの復水をボイラに供給する主復水供給路と、
前記主復水供給路上に設けられ、前記複数の抽気段のうち2つ以上の抽気段から抽気された蒸気により、前記復水を予熱する複数の加熱器と、
前記蒸気タービンに接続された発電機と、
を備えた発電システムであって、
外部からの熱により前記復水の一部を加熱する熱回収熱交換器と、
前記主復水供給路から分岐し、前記熱回収熱交換器を介して前記復水の一部を前記複数の加熱器の出口側に供給するバイパス路と、
を有し、
前記バイパス路は、前記主復水供給路と前記熱回収熱交換器とを接続する上流側バイパス路と、前記熱回収熱交換器と前記複数の加熱器の出口側とを接続する下流側バイパス路と、を備え、
前記下流側バイパス路は、前記複数の加熱器に向けて分岐し前記複数の加熱器の出口側に接続された複数の分岐流路を有し、
前記複数の分記流路にそれぞれ1つずつ設けられた複数のバルブと、
前記複数のバルブの開閉を制御することにより、前記熱回収熱交換器で加熱された熱回収復水を前記複数の加熱器の出口側のいずれか1つに供給する制御部と、
前記熱回収熱交換器の出口側で前記熱回収復水の温度を検出する熱回収復水温度検出器と、
前記複数の加熱器の出口温度をそれぞれ検出する加熱器出口温度検出器と、
をさらに備え、
前記制御部は、検出された前記熱回収復水の温度と前記加熱器の出口温度とを比較するとともに、前記複数の加熱器のうち、前記熱回収復水の温度に最も近く、かつ、前記熱回収復水の温度よりも低い出口温度となる加熱器を選択し、選択された加熱器の出口に前記熱回収復水を供給すること
を特徴とする。
上記発電システムにおいて、
前記熱回収復水温度検出器は、前記下流側バイパス路の前記分記流路における分岐位置直前であって、前記熱回収熱交換器側に設けられること
が好ましい。
本発明によれば、温度変動が大きい熱源を用いて復水を予熱する場合であっても、復水を効率的に予熱し、結果的にシステム全体の熱効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態による発電システムの構成図である。 図1に示す発電システムの動作手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示す発電システムの動作手順の他の例を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態による発電システムの構成図である。
[全体構成]
図1を参照すると、ボイラ(不図示)から供給される蒸気で駆動され、複数の抽気段を有する抽気復水式の蒸気タービン11と、蒸気タービン11に接続され、蒸気タービン11の回転によって駆動される発電機12と、を備えた、本発明の一実施形態による発電システム1が示されている。なお、図1において、実線は復水および蒸気の流れを示し、太い破線は電気信号の流れを示し、細い破線はこのシステムの外部の熱の流れを示す。
この発電システム1は、再生サイクル設備として、蒸気タービン11から排出された蒸気を凝縮する復水器13と、復水器13により得られた復水を直接または脱気器(不図示)を介してボイラに供給する主復水供給路16と、主復水供給路16上に設けられ、複数の抽気段のうち2つ以上の抽気段から抽気された蒸気により復水を予熱する複数の加熱器19a〜19cと、外部からの熱により復水の一部を加熱する熱回収熱交換器15と、主復水供給路16から分岐し、熱回収熱交換器15を介して復水の一部を複数の加熱器の出口側に供給するバイパス路17と、を有している。
主復水供給路16の、バイパス路17の分岐位置の上流側には、復水器13により得られた復水を送出するための復水ポンプ14が設けられている。また、主復水供給路16には脱気器液面調節弁25、バイパス路17には流量調節弁26が設けられており、これら脱気器液面調節弁25および流量調節弁26の開度を適宜調節することによって、バイパス路17へ分岐させる復水の流量を調節することができる。
蒸気タービン11が有する抽気段の段数は任意であってよく、例えば図1に示すように、第1〜第6抽気段E1〜E6の6段の抽気段を有することができる。これら第1〜第6抽気段E1〜E6からはそれぞれ異なる温度の蒸気が抽気され、その温度は、第1抽気段E1が最も高く、第2抽気段E2、第3抽気段E3、第4抽気段E4、第5抽気段E5と次第に低くなり、第6抽気段E6が最も低い。
主復水供給路16上に設けられる複数の加熱器の数も任意であり、本実施形態では第1加熱器19a、第2加熱器19bおよび第3加熱器19cが、主復水供給路16における復水の供給方向上流側からこの順番に配置されている。これらの加熱器は、通常、低圧給水加熱器(LPH)と呼ばれるものである。
ここで、第1〜第3加熱器19a〜19cによる復水の予熱温度は、主復水供給路16での復水の流れ方向において最も上流側の第1加熱器19aが最も低く、次いで第2加熱器19b、そして第3加熱器19cが最も高い。そのため、第1加熱器19aには第6抽気段E6から蒸気が供給され、第2加熱器19bには第5抽気段E5から蒸気が供給され、第3加熱器19cには第4抽気段E4から蒸気が供給される。第1加熱器19aは復水をT1に予熱し、第2加熱器19bは復水をT2に予熱し、第3加熱器19cは復水をT3に予熱する。本実施形態では、第1抽気段E1、第2抽気段E2および第3抽気段E3から抽気された蒸気は、復水の加熱には利用されない。
主復水供給路16には、第1加熱器19aの出口温度を検出する第1加熱器出口温度検出器21a、第2加熱器19bの出口温度を検出する第2加熱器出口温度検出器21bおよび第3加熱器19cの出口温度を検出する第3加熱器出口温度検出器21cが設けられている。
主復水供給路16から分岐しているバイパス路17の途中には、外部の熱、すなわちこの発電システム1の系外の熱により復水の一部を加熱する熱回収熱交換器15が設けられており、バイパス路17は、熱回収熱交換器15を介して復水の一部を第1〜第3加熱器19a〜19cの出口側に供給する。本実施形態では、外部の熱として工場廃熱40を利用する。
バイパス路17は、主復水供給路16と熱回収熱交換器15とを接続する上流側バイパス路17aと、熱回収熱交換器15と第1〜第3加熱器19a〜19cとを接続する下流側バイパス路17bと、を備えている。さらに、下流側バイパス路17bは、第1〜第3加熱器19a〜19cに向けて分岐してそれら第1〜第3加熱器19a〜19cの出口側に個別に接続された、加熱器19a〜19cの数と同じ数の、複数の分岐流路18a〜18cを有している。
下流側バイパス路17bには、熱回収熱交換器15で加熱された復水である熱回収復水の温度を、熱回収熱交換器15の出口側で検出する熱回収復水温度検出器22が設けられている。熱回収復水温度検出器22が設けられる位置は、下流側バイパス路17bの、熱回収熱交換器15の出口と、分岐流路18a〜18cが分岐する位置と、の間であれば任意であるが、分岐流路18a〜18cが分岐する位置の直前で、かつ熱回収熱交換器15側であることが好ましい。
各分岐流路18a〜18cには、それぞれバルブ20a〜20cが1つずつ設けられている。これらバルブ20a〜20cの開閉は、制御部23によって制御される。制御部23は、第1〜第3加熱器出口温度検出器21a〜21cおよび熱回収復水温度検出器22からの検出結果に基づいて、熱回収復水を第1〜第3加熱器19a〜19cの出口側のいずれか1つに供給するように、バルブ20a〜20cの開閉を制御する。
ここで、主復水供給路16に熱回収復水を供給する際、供給位置における主復水の温度が熱回収復水温度Tcよりも高い場合、主復水が熱回収復水よりも高温であるため、熱回収復水との混合によって主復水が冷却されてしまう。例えば、熱回収復水温度Tc=100℃、第2加熱器出口温度T2=120℃の際に熱回収復水を第2加熱器19b出口に供給すると、熱回収復水温度Tc<第2加熱器出口温度T2であるため、熱回収復水との混合によって主復水が冷却されてしまい、廃熱回収しない場合と比べて熱効率が低下してしまうため廃熱回収の効果が期待通り得られない。
したがって、制御部23は、検出された熱回収復水の温度Tcと第1〜第3加熱器19a〜19cの出口温度T1〜T3とを比較し、第1〜第3加熱器19a〜19cのうち、熱回収復水の温度Tcに最も近く、かつ、この温度Tcよりも低い出口温度となる加熱器を選択し、選択した加熱器の出口に熱回収復水を供給する。例えば、熱回収復水温度Tc=100℃、第1加熱器出口温度T1=90℃、第2加熱器出口温度T2=120℃、第3加熱器出口温度T3=160℃である場合、バルブ20aを開弁、バルブ20b、20cを閉弁とし、熱回収復水を第1加熱器19aの出口のみに供給する。これにより、T1=90℃の復水をTc=100℃の熱回収復水によって予熱し、主復水供給路16中の主復水が熱回収復水によって冷却されることを回避する。よって、システムの熱効率を向上させるものである。
次に、本実施形態の発電システム1の動作の一例を、図2をさらに参照しつつ説明する。
[廃熱による復水予熱(Tc>T1の場合)]
蒸気タービン11は、ボイラ(不図示)から供給された蒸気により回転されて発電機12を駆動し、これによって発電がなされる。蒸気タービン11から排出された蒸気は復水器13で凝縮されて復水となる。復水は、復水ポンプ14で主復水供給路16に送出されるが、そのうち一部はバイパス路17に分岐される。
主復水供給路16を流れる復水は、第1、第2および第3加熱器19a、19b、19cにより段階的にT1、T2、T3に予熱される。T1、T2、T3は各加熱器19a〜19cの出口温度であり、各出口温度検出器21a〜21cにより検出されて制御部23へ出力される。
一方、バイパス路17に分岐した復水は、熱回収熱交換器15によって工場廃熱40と熱交換されて加熱される。熱交換された工場廃熱40は、次工程で利用されるか、または廃棄される。
熱回収熱交換器15によって加熱された復水である熱回収復水は、分岐流路18a〜18cへ送られる。
[熱回収復水の供給位置変更制御(Tc≧T1の場合)]
熱回収復水が分岐流路18a〜18cに分岐する位置の直前で、熱回収復水温度検出器22によって、熱回収復水の温度Tcが検出される(図2のステップS101)。その検出結果が、制御部23へ送られる。
制御部23は、第1〜第3加熱器19a〜19cの出口温度T1〜T3と、熱回収復水の温度Tcとを比較し、その比較結果に基づいて、特定の加熱器を選択し、選択された加熱器の出口に熱回収復水が供給されるようにバルブ20a〜20cの開閉を制御する。制御部23によるバルブ20a〜20cの開閉制御は、例えば、以下のような手順で行なうことができる。
まず、制御部23は、熱回収復水の温度Tcが第3加熱器19cの出口温度T3以上であるかを判断する(S102)。熱回収復水の温度Tcが第3加熱器19cの出口温度T3以上であれば、制御部23は、第3加熱器19cの出口に接続された分岐流路18cに設けられたバルブ20cのみを開く。これによって、熱回収復水は、第3加熱器19cの出口から主復水供給路16に供給され(S103)、最終的にボイラへ供給される。
熱回収復水の温度Tcが第3加熱器19cの出口温度T3未満であれば、制御部23は次いで、熱回収復水の温度Tcが、第2加熱器19bの出口温度T2以上であるか否かを判断する(S104)。熱回収復水の温度Tcが第2加熱器19bの出口温度T2以上であれば、制御部23は、第2加熱器19bの出口に接続された分岐流路18bに設けられたバルブ20bのみを開く。これによって、熱回収復水は、第2加熱器19bの出口から主復水供給路16に供給され(S105)、第3加熱器19cで予熱された後、最終的にボイラへ供給される。
熱回収復水の温度Tcが第2加熱器19bの出口温度T2未満であれば、制御部23は、第1加熱器19aの出口に接続された分岐流路18aに設けられたバルブ20aのみを開く。これによって、熱回収復水は、第1加熱器19aの出口から主復水供給路16に供給され(S106)、第2加熱器19bおよび第3加熱器19cで段階的に予熱され、最終的にボイラへ供給される。
以上のように本実施形態では、複数の抽気段を有する抽気復水式の蒸気タービン11により駆動される発電機12を備えた再生システム式の発電システム1において、復水の一部を主復水供給路16の途中で分岐させ、分岐した復水を、工場廃熱40を利用して加熱し、その加熱された熱回収復水の主復水供給路16への戻し先を、第1〜第3加熱器19a〜19cの出口の何れかの中から選択できるように構成されている。
工場廃熱40の温度は、通常、工場の稼働状況に依存し、温度変動が大きい。工場廃熱40の温度変動が大きいと、工場廃熱40を利用して加熱される復水の温度変動も大きくなる。よって、加熱された熱回収復水の温度を検出し、検出された温度に基づいて熱回収復水の戻し先を決定することで、温度変動の大きい工場廃熱40を復水の加熱および予熱に利用する場合であっても、加熱された復水の温度に応じた適切な個所で熱回収復水を主復水供給路16に戻すことができる。その結果、主復水供給路16中の主復水が熱回収復水によって冷却されることを回避して第1〜第3加熱器19a〜19cによる復水の予熱を効率良く行なうことができ、それによりシステム全体の熱効率を向上させることができる。
[廃熱による復水予熱(Tc<T1の場合)]
なお、上述した手順では、熱回収復水の温度Tcが第2加熱器19bの出口温度T2未満である場合、熱回収復水を第1加熱器19aの出口から主復水供給路16に供給している。これは、熱回収復水の温度Tcが第1加熱器19aの出口温度T1以上であることを前提とした処理であるが、実際には、工場廃熱40の温度が低すぎることによって、熱回収熱交換器15による復水の加熱が十分でない場合など、熱回収復水の温度Tcが第1加熱器19aの出口温度T1未満であることもある。このような場合は、第1加熱器19aで予熱された復水は、分岐流路18aを通じて供給された復水によって温度が低下してしまうかもしれない。
そこで、温度変動、特に温度低下方向の温度変動が著しい工場廃熱40を復水の加熱に利用するような場合は、例えば図3に示す手順で復水の流れを制御することが好ましい。
[熱回収復水の供給位置変更制御(Tc<T1の場合)]
図3に示すフローチャートにおいて、ステップS201からステップS205までは、図2に示すステップS101からステップS105に相当するので、それらの詳しい説明は省略する。
制御部23は、熱回収復水の温度Tcが第2加熱器19bの出口温度T2以上であるか否かを判断し(S204)、T2未満であれば、次いで、熱回収復水の温度Tcが第1加熱器19aの出口温度T1以上であるか否かを判断する(S206)。TcがT1以上であれば、制御部は、第1加熱器19aの出口に接続された分岐流路18aに設けられたバルブ20aのみを開く。これによって、熱回収復水は、第1加熱器19aの出口から主復水供給路16に供給され(S208)、第2加熱器19bおよび第3加熱器19cで段階的に予熱され、最終的にボイラへ供給される。
一方、熱回収復水の温度Tcが第1加熱器19aの出口温度T1未満であれば、制御部23は、バイパス路17に設けられた流量調節弁26を閉じる(S207)。流量調節弁26を閉じることによって、バイパス路17への復水の供給が停止され、すべての復水が、第1加熱器19a、第2加熱器19bおよび第3加熱器19cで段階的に予熱され、最終的にボイラへ供給される。その結果、第1加熱器19aによる予熱温度よりも低い温度の熱回収復水が主復水供給路16に供給されることがなくなるので、発電システム1の熱効率の低下を防止することができる。
[太陽熱による復水予熱]
図1に示した発電システム1は、復水を加熱するための熱源として工場廃熱40を利用しているが、この熱源としては、任意の熱源を利用することができる。その一例が、太陽熱エネルギーである。
太陽光を熱源として利用する太陽熱発電は、燃料が不要であり、また、二酸化炭素の排出がないという利点を有している。しかし、一般的な太陽熱発電は、蒸気発生を必要とするため高度な集熱設備や蒸気タービン設備を必要とし、日射量の多い地域以外では採算をとるのが難しいといわれている。そこで、太陽熱を蒸気として回収するのではなく、火力発電設備のボイラ入口における復水温度(約160℃)程度の温水として回収することで、蒸気発生を伴う太陽熱発電で採用される高度な太陽熱集熱設備が不要、および熱回収交換器の機器サイズを小さくすることができ、かつ、既存の発電設備を利用して発電できるため、設備コストを抑制し、採算性を確保できる。
図4に、本発明の他の実施形態として、太陽熱エネルギーを、バイパス路17における復水加熱用の熱源として利用した発電システム1を示す。
図4に示す発電システムは、バイパス路17において復水を加熱するための外部熱源として太陽熱エネルギー50を利用している点が、図1に示す発電システム1と異なっており、図1に示す発電システム1と共通の構成は、図1と同じ参照符号を付し、個々の説明は省略する。
太陽熱エネルギー50は、熱回収熱交換器15で復水との熱交換によって復水を加熱する(図4の細実線参照)。
太陽熱エネルギー50を利用することで、前記工場廃熱回収と同様に二酸化炭素排出量の削減効果が期待できる。また、太陽熱エネルギー50は、バイパス路17を流れる復水を、予熱された復水の温度と同程度の温度まで加熱できる、例えば約160℃の温水であれば十分であるので、高度な集熱設備は不要である。その結果、設備コストを抑制でき、発電システム1において十分に利用可能である。
太陽熱エネルギー50は、昼夜および天候による温度変動が大きい。したがって、温度変動が大きい熱源を復水の予熱に利用する場合であっても効率的な予熱が可能であり、それによって全体としての熱効率を向上させることができる本発明による発電システムによれば、太陽熱エネルギー50を、復水の予熱に利用する熱源として十分に利用することができる。
[効果]
以上説明したように、本発明の一形態によれば、以下の(1)および(2)に記載する発電システムが提供される。
(1) 複数の抽気段E1〜E6を有する抽気復水式の蒸気タービン11と、
前記蒸気タービン11の復水をボイラに供給する主復水供給路16と、
前記主復水供給路16上に設けられ、前記複数の抽気段E1〜E6のうち2つ以上の抽気段E4〜E6から抽気された蒸気により、前記復水を予熱する複数の加熱器19a〜19cと、
前記蒸気タービン11に接続された発電機12と、
を備えた発電システム1であって、
外部からの熱により前記復水の一部を加熱する熱回収熱交換器15と、
前記主復水供給路16から分岐し、前記熱回収熱交換器15を介して前記復水の一部を前記複数の加熱器19a〜19cの出口側に供給するバイパス路17と、
を有し、
前記バイパス路17は、前記主復水供給路16と前記熱回収熱交換器15とを接続する上流側バイパス路17aと、前記熱回収熱交換器15と前記複数の加熱器19a〜19cの出口側とを接続する下流側バイパス路17bと、を備え、
前記下流側バイパス路17bは、前記複数の加熱器19a〜19cに向けて分岐し前記複数の加熱器19a〜19cの出口側に接続された複数の分岐流路18a〜18cを有し、
前記複数の分記流路18a〜18cにそれぞれ1つずつ設けられた複数のバルブ20a〜20cと、
前記複数のバルブ20a〜20cの開閉を制御することにより、前記熱回収熱交換器15で加熱された熱回収復水を前記複数の加熱器19a〜19cの出口側のいずれか1つに供給する制御部23と、
前記熱回収熱交換器15の出口側で前記熱回収復水の温度Tcを検出する熱回収復水温度検出器22と、
前記複数の加熱器19a〜19cの出口温度T1〜T3をそれぞれ検出する加熱器出口温度検出器21a〜21cと、
をさらに備え、
前記制御部23は、検出された前記熱回収復水の温度Tcと前記加熱器19a〜19cの出口温度T1〜T3とを比較するとともに、前記複数の加熱器19a〜19cのうち、前記熱回収復水の温度Tcに最も近く、かつ、前記熱回収復水の温度Tcよりも低い出口温度T1〜T3となる加熱器19a〜19cを選択し、選択された加熱器19a〜19cの出口に前記熱回収復水を供給すること
を特徴とする発電システム。
一般に、廃熱等を回収して復水を予熱すればシステムの熱効率は向上する。蒸気タービン11を一定の負荷で用いる場合、各加熱器19a〜19cに供給される抽気蒸気の温度もほぼ一定であるため、各加熱器19a〜19cの出口温度T1〜T3もほぼ一定となる。一方、温度変動が大きい熱源を熱回収する場合、熱回収復水の温度Tcの変動が大きくなる。このため、熱回収復水を特定の加熱器出口だけに供給すると、加熱器の出口温度よりも熱回収復水温度Tcのほうが低くなるおそれがあり、その場合、主復水供給路16中の主復水が熱回収復水の混合によって冷却され、システム全体の熱効率が低下してしまう。
したがって、複数の加熱器19a〜19cのうち、出口温度T1〜T3が熱回収復水の温度Tcに最も近く、かつ出口温度T1〜T3が熱回収復水の温度Tcよりも低い1つの加熱器を選択し、この加熱器の出口側に熱回収復水を供給することにより、主復水供給路16中の主復水が熱回収復水との混合によって冷却されることを回避可能となる。よって、温度変動が大きい熱を用いて効率的に復水を予熱し、システム全体の熱効率を向上させることができる。
(2) 上記(1)に記載の発電システム1において、
前記熱回収復水温度検出器22は、前記下流側バイパス路17bの前記分記流路18a〜18cにおける分岐位置直前であって、前記熱回収熱交換器15側に設けられること
を特徴とする発電システム。
熱回収復水の温度Tcは、下流側バイパス路17b内で低下する。特に、熱源と発電設備との距離が大きい場合、バイパス路17の長さが長くなり、温度低下が大きい。したがって、分岐流路18a〜18cの分岐位置直前の温度に基づいて加熱器19a〜19cの選択を行なうことにより、温度による加熱器切り替えの制御精度を向上させることができる。
1 発電システム
11 蒸気タービン
12 発電機
13 復水器
14 復水ポンプ
15 熱回収熱交換器
16 主復水供給路
17 バイパス路
17a 上流側バイパス路
17b 下流側バイパス路
18a〜18c 分岐流路
19a〜19c 第1〜第3加熱器
20a〜20c バルブ
21a〜21c 第1〜第3加熱器出口温度検出器
22 廃熱回収復水温度検出器
23 制御部
40 工場廃熱
50 太陽熱エネルギー

Claims (2)

  1. 複数の抽気段を有する抽気復水式の蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンの復水をボイラに供給する主復水供給路と、
    前記主復水供給路上に設けられ、前記複数の抽気段のうち2つ以上の抽気段から抽気された蒸気により、前記復水を予熱する複数の加熱器と、
    前記蒸気タービンに接続された発電機と、
    を備えた発電システムであって、
    外部からの熱により前記復水の一部を加熱する熱回収熱交換器と、
    前記主復水供給路から分岐し、前記熱回収熱交換器を介して前記復水の一部を前記複数の加熱器の出口側に供給するバイパス路と、
    を有し、
    前記バイパス路は、前記主復水供給路と前記熱回収熱交換器とを接続する上流側バイパス路と、前記熱回収熱交換器と前記複数の加熱器の出口側とを接続する下流側バイパス路と、を備え、
    前記下流側バイパス路は、前記複数の加熱器に向けて分岐し前記複数の加熱器の出口側に接続された複数の分岐流路を有し、
    前記複数の分記流路にそれぞれ1つずつ設けられた複数のバルブと、
    前記複数のバルブの開閉を制御することにより、前記熱回収熱交換器で加熱された熱回収復水を前記複数の加熱器の出口側のいずれか1つに供給する制御部と、
    前記熱回収熱交換器の出口側で前記熱回収復水の温度を検出する熱回収復水温度検出器と、
    前記複数の加熱器の出口温度をそれぞれ検出する加熱器出口温度検出器と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、検出された前記熱回収復水の温度と前記加熱器の出口温度とを比較するとともに、前記複数の加熱器のうち、前記熱回収復水の温度に最も近く、かつ、前記熱回収復水の温度よりも低い出口温度となる加熱器を選択し、選択された加熱器の出口に前記熱回収復水を供給すること
    を特徴とする発電システム。
  2. 請求項1に記載の発電システムにおいて、
    前記熱回収復水温度検出器は、前記下流側バイパス路の前記分記流路における分岐位置直前であって、前記熱回収熱交換器側に設けられること
    を特徴とする発電システム。
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