JP2014105611A - 流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法 - Google Patents

流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014105611A
JP2014105611A JP2012258303A JP2012258303A JP2014105611A JP 2014105611 A JP2014105611 A JP 2014105611A JP 2012258303 A JP2012258303 A JP 2012258303A JP 2012258303 A JP2012258303 A JP 2012258303A JP 2014105611 A JP2014105611 A JP 2014105611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump
fluid
spare
pumps
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012258303A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Matsuki
淳史 松木
Masaki Nakazawa
正樹 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Heishin Ltd
Original Assignee
Heishin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Heishin Ltd filed Critical Heishin Ltd
Priority to JP2012258303A priority Critical patent/JP2014105611A/ja
Publication of JP2014105611A publication Critical patent/JP2014105611A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】予防保全としてのポンプの定期点検にあたり、流体の送出を断つことなく、その送出流量を一定に保持しながらポンプの切替えを行える流体輸送装置を提供する。
【解決手段】予備のポンプ2Bを含む2台の回転容積形ポンプ2A、2Bが流体の輸送系統に並列に接続された流体輸送装置1であって、各ポンプ2A、2Bの動作を司る制御器9を備え、この制御器9は、運転中に、予備のポンプ2Bを常用に切り替えるとともに、この予備のポンプ2Bと対を成す常用のポンプ2Aを予備に切り替える際、各ポンプ2A、2Bによる流体流量QA、QBの総和QSVが常時一定となるように各ポンプ2A、2Bの回転数RA、RBを制御しながらポンプ切替えを行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、容積形ポンプによって流体を輸送する流体輸送装置に関し、特に、予備を含む複数台の容積形ポンプを備えた流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法に関する。
流体輸送の動力機械として容積形ポンプを輸送系統に備えた流体輸送装置は、定量の流体を精度良く送出する。容積形ポンプの中でもねじポンプやギアポンプなどの回転容積形ポンプは、これを作動させる駆動モータの回転数を制御することにより、連続的に定量の流体を吸い込んで吐出する特性を有する。この特性から、回転容積形ポンプを輸送系統に備えた流体輸送装置は、流量調整弁などの特殊な流量制御弁を格別に使用しなくても、ポンプの回転数を制御すれば、連続的に定量の流体を精度良く送出することが可能であるため、浄水場で次亜塩素酸ナトリウムなどの薬液の注入に適用される。その他にも、加工食品プラントで液体調味料や食品ペーストなどの移送に用いられたり、製紙プラントで種々の薬液や顔料などの注入に用いられる。
通常、この種の流体輸送装置は、予備のポンプを含む複数台(実用的には2台)の容積形ポンプが流体の輸送系統に並列に接続されている。流体輸送装置の安定稼動を確保するため、予防保全としてポンプの定期点検が必要とされるからである。その構成により、予備のポンプを常用に切り替えるとともに、これと対を成す常用のポンプを予備に切り替えれば、常用に切り替わったポンプによって運転を継続しながら、予備に切り替わって停止したポンプを点検することが可能となる。また、常用のポンプの故障といった緊急事態のときには、予備のポンプを常用に切り替えることで対処することができる(例えば、特許文献1、2参照)。
特開昭60−99908号公報 特開平5−126086号公報
従来、予備の容積形ポンプを備えた流体輸送装置では、ポンプの定期点検にあたってのポンプ切替えの際、以下の問題が生じる。
例えば、浄水場で薬液の注入に用いられる流体輸送装置の場合、一般に、一方を予備とし他方を常用とする2台の容積形ポンプを備える。この場合、ポンプ切替えは、先ず作動状態にある常用のポンプを停止させ、その後に停止状態にある予備のポンプを作動させることにより行われる。すると、少なくとも、常用のポンプが停止してから予備のポンプが作動するまでの間は、薬液の注入が全くなされない。また、予備のポンプの作動を開始しても、薬液の注入量は直ちに安定するわけではなく、所定の注入量に収束し安定するまでに若干ではあるが時間がかかる。要するに、連続的な定量の薬品注入ができない状況が発生する。
このように、高精度で連続的に定量の流体送出が求められる流体輸送装置において、安定稼働のための予防保全としてポンプの定期点検が必要とされる中で、その定期点検にあたり、流体の送出が断たれ、さらに流体の送出流量が不安定になることは致命的な問題である。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、予備を含む複数台の容積形ポンプを備えた流体輸送装置に関し、予防保全としてのポンプの定期点検にあたり、流体の送出を断つことなく、その送出流量を一定に保持しながらポンプの切替えを行える流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、下記の(I)に示す流体輸送装置、および(II)に示す流体輸送装置のポンプ切替え方法を要旨とする。
(I)予備のポンプを含む複数台の容積形ポンプが流体の輸送系統に並列に接続された流体輸送装置であって、
各ポンプの動作を司る制御器を備え、
この制御器は、運転中に、予備のポンプを常用に切り替えるとともに、この予備のポンプと対を成す常用のポンプを予備に切り替える際、各ポンプによる流体流量の総和が常時一定となるように各ポンプの動作を制御しながらポンプ切替えを行うことを特徴とする流体輸送装置である。
上記の流体輸送装置において、実用的には、前記容積形ポンプの台数が2台である。
上記の流体輸送装置において、前記制御器は、前記ポンプ切替えの際、前記予備のポンプによる流体流量が時間の経過に伴って増加するように前記予備のポンプの動作を制御することが好ましい。この場合、前記予備のポンプによる流体流量の時間経過に伴う増加が線形であることが好ましい。
また、上記の流体輸送装置では、前記容積形ポンプが回転容積形ポンプであることが好ましく、より好ましくは一軸偏心ねじポンプである。この場合、前記制御器は、前記ポンプ切替えの際、前記各ポンプの回転数を制御することにより前記各ポンプの動作を制御する。
(II)予備のポンプを含む複数台の容積形ポンプが流体の輸送系統に並列に接続された流体輸送装置のポンプ切替え方法であって、
運転中に、予備のポンプを常用に切り替えるとともに、この予備のポンプと対を成す常用のポンプを予備に切り替える際、各ポンプによる流体流量の総和が常時一定となるように各ポンプの動作を制御しながらポンプ切替えを行うことを特徴とする流体輸送装置のポンプ切替え方法である。
上記のポンプ切替え方法において、実用的には、前記容積形ポンプの台数が2台である。
上記のポンプ切替え方法において、前記ポンプ切替えの際、前記予備のポンプによる流体流量が時間の経過に伴って増加するように前記予備のポンプの動作を制御することが好ましい。この場合、前記予備のポンプによる流体流量の時間経過に伴う増加が線形であることが好ましい。
また、上記のポンプ切替え方法では、前記容積形ポンプが回転容積形ポンプであることが好ましく、より好ましくは一軸偏心ねじポンプである。この場合、前記ポンプ切替えの際、前記各ポンプの回転数を制御することにより前記各ポンプの動作を制御する。
本発明の流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法によれば、運転中に、予備のポンプを常用に切り替えるとともに、この予備のポンプと対を成す常用のポンプを予備に切り替える際、各ポンプによる流体流量の総和が常時一定となるように、各ポンプの動作を制御しながらポンプ切替えを行うので、流体の送出を断つことなく、その送出流量を一定に保持することができる。
本発明の流体輸送装置の構成例を模式的に示す図である。 本発明の流体輸送装置における容積形ポンプの一例として一軸偏心ねじポンプの概略構成を示す縦断面図である。 本発明の流体輸送装置によるポンプ切替え動作を示すフローチャートである。 本発明の流体輸送装置を用いたポンプ切替えの際の各ポンプによる流体流量および流体輸送装置の吐出流量の挙動の一例を示すタイムチャートである。 本発明の流体輸送装置を用いたポンプ切替えの際の各ポンプによる流体流量および流体輸送装置の吐出流量の挙動の一例を示すタイムチャートである。 本発明の流体輸送装置を用いたポンプ切替えの際の各ポンプによる流体流量および流体輸送装置の吐出流量の挙動の一例を示すタイムチャートである。 本発明の流体輸送装置を用いたポンプ切替えの際の各ポンプによる流体流量および流体輸送装置の吐出流量の挙動の一例を示すタイムチャートである。
以下に、本発明の流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法について、図面を参照しつつ、その実施形態を詳述する。
図1は、本発明の流体輸送装置の構成例を模式的に示す図である。同図に例示する流体輸送装置1は、流体の輸送系統に、流体輸送の動力機械として、予備を含む2台の容積形ポンプ(以下、単に「ポンプ」ともいう)2A、2Bを備えたものである。
具体的には、その輸送系統は、吸込み側の母管3、吐出側の母管4、およびこれらの吸込み側母管3と吐出側母管4をつなぐ2本の分岐管5A、5Bから構成され、各分岐管5A、5Bにそれぞれポンプ2A、2Bが配設されている。すなわち、2台のポンプ2A、2Bが輸送系統に並列に接続された構成となっている。例えば、流体輸送装置1が浄水場での薬液(例:次亜塩素酸ナトリウム)の注入に用いられる場合、輸送系統の上流端、すなわち吸込み側母管3には、薬液を貯留する図示しない薬液タンクが接続され、輸送系統の下流端、すなわち吐出側母管4には、薬液を注入する地点(例:着水井、沈殿池の出口、浄水池の入口)まで敷設された図示しない注入配管が接続される。
以下では、説明の便宜上、2本の分岐管5A、5Bのうち、一方の分岐管5Aを第1分岐管5Aとも称し、他方の分岐管5Bを第2分岐管5Bとも称する。また、2台のポンプ2A、2Bのうち、第1分岐管5Aに配設された一方のポンプ2Aを第1ポンプ2Aとも称し、第2分岐管5Bに配設された他方のポンプ2Bを第2ポンプ2Bとも称する。
第1分岐管5Aには、第1ポンプ2Aの入側と出側にそれぞれ、管路を開閉する開閉弁6Aa、6Abが配設されている。同様に、第2分岐管5Bには、第2ポンプ2Bの入側と出側にそれぞれ、管路を開閉する開閉弁6Ba、6Bbが配設されている。また、吸込み側母管3には、管路を開閉する開閉弁7が配設され、吐出側母管4にも、管路を開閉する開閉弁8が配設されている。
このような輸送系統を有する流体輸送装置1は、第1ポンプ2A、第2ポンプ2Bの個々の動作を司る制御器9を備えている。このポンプ制御器9は、各ポンプ2A、2Bを個々に作動させる図示しない駆動モータに接続されており、各駆動モータに個々に指令を送り、各ポンプ2A、2Bの停止/作動のみならず、その回転数を含めたポンプ動作を制御する。第1分岐管5A、第2分岐管5Bのそれぞれを流れる流体の流量は、第1ポンプ2A、第2ポンプ2Bの個々の回転数に依存するため、各ポンプ2A、2Bの回転数を制御すれば、各分岐管5A、5B内の流体流量を調整することができ、ひいては吐出側母管4内の流体流量、さらには流体輸送装置1からの流体の送出流量を調整することができる。
なお、吐出側母管4には、内部を流れる流体の流量を計測する流量計10が配設されており、この流量計10はポンプ制御器9に接続されている。流量計10による計測データは、ポンプ制御器9に送られ、吐出側母管4内の流体流量の監視に利用される。もっとも、流量計10による計測データは、補助的に、第1ポンプ2A、第2ポンプ2Bの回転数のPID制御に利用することもできる。
本発明の流体輸送装置1では、第1分岐管5Aに配設された第1ポンプ2A、および第2分岐管5Bに配設された第2ポンプ2B、すなわち容積形ポンプとして、一軸偏心ねじポンプなどのねじポンプを採用する。その他に、ロータリーポンプやギアポンプといった回転容積形ポンプを採用することもできる。
図2は、本発明の流体輸送装置における容積形ポンプの一例として一軸偏心ねじポンプの概略構成を示す縦断面図である。同図に示すように、第1ポンプ2Aおよび第2ポンプ2Bは、一軸偏心ねじポンプであり、雄ねじ形ロータ21と雌ねじ形ステータ22とを備える。ロータ21は、断面が真円形で1条ねじの螺旋状に形成されたものである。ステータ22は、ロータ21を挿通させる内孔22aを有する。この内孔22aには、ロータ21の2倍のピッチの2条ねじが形成され、内孔22aの断面は長円形となっている。ロータ21は、ステータ22の内孔22aの中心軸から偏心して配置されており、図示しない駆動モータから回転の動力が伝達されることにより、ステータ22の内孔22aの中心軸を中心として公転しながら、自転する。
ステータ22は、外周を外筒23によって保持されている。この外筒23の前端には、流体の吸込み口となるエンドスタット24が取り付けられている。ステータ22の外筒23の後端には、円筒状のフロントハウジング25が取り付けられ、このフロントハウジング25の後端には、有底円筒状のリアハウジング26が取り付けられている。フロントハウジング25の後端寄りには、流体の吐出口25aが突き出している。
ここで、図2に示す第1ポンプ2Aおよび第2ポンプ2Bは、駆動モータからの動力を磁気によってロータ21に伝達するマグネットカップリング型の一軸偏心ねじポンプである。このため、以下の構成となっている。
リアハウジング26の後方には、図示しない駆動モータが配設されている。この駆動モータは、フロントハウジング25またはリアハウジング26に固定されており、ステータ22の内孔22aの中心軸上に主軸41を有する。この主軸41には、リアハウジング26を包囲する円筒状の駆動側磁石保持部材42が取り付けられている。この駆動側磁石保持部材42の内周には、リアハウジング26の外周面と対向して駆動側磁石43が接合されている。
リアハウジング26の内部には、円筒状の従動側磁石保持部材32が収容されている。この従動側磁石保持部材32の外周には、駆動側磁石43と対向して従動側磁石33が埋設されている。従動側磁石保持部材32の軸心部には、従動軸としてのドライブシャフト28が結合されている。ドライブシャフト28は、フロントハウジング25の後端付近まで延び出しており、その前端にフランジ部28aを有する。このフランジ部28aには、ユニバーサルジョイントなどの自在継手29を介してカップリングロッド30が連結され、このカップリングロッド30には、ユニバーサルジョイントなどの自在継手31を介して雄ねじ形ロータ21が連結されている。
また、ドライブシャフト28は、その前端側をすべり軸受ハウジング27によって回転可能に支持されている。すべり軸受ハウジング27は、フロントハウジング25とリアハウジング26のそれぞれの内部を仕切るように、フロントハウジング25とリアハウジング26によって挟持されている。
このような構成の図2に示すマグネットカップリング型の一軸偏心ねじポンプからなるポンプ2A、2Bは、駆動モータの主軸41が回転することにより、これと一体で駆動側磁石保持部材42が回転する。これに伴い、駆動側磁石43と従動側磁石33との磁気的な引力の作用により、従動側磁石保持部材32が同期して回転し、これと一体でドライブシャフト28が回転する。これにより、ドライブシャフト28に自在継手29、カップリングロッド30および自在継手31を介して連結された雄ねじ形ロータ21が、雌ねじ形ステータ22の内孔22aの中心軸を中心として公転しながら、自転する。こうして、ロータ21とステータ22の内孔22aとの間に形成された空間が、ステータ22の前端から後端に向けて順次繰り出され、その結果、吸込み口であるエンドスタット24から流体が吸い込まれるとともに、吸い込まれた流体がフロントハウジング25の吐出口25aから吐出される。
マグネットカップリング型の一軸偏心ねじポンプは、脈動がなく連続的に定量の流体を吐出することができ、しかも、流体をリアハウジング26によって完全に封入することができるので、浄水場や加工食品プラントや製紙プラントなどにおいて高精度で連続的に定量の流体送出が求められる流体輸送装置1に特に好適である。
このような構成の流体輸送装置1によるポンプ切替え動作について以下に説明する。
ポンプ切替えに先立ち、通常の運転時には、前記図1に示すように、ポンプ制御器9からの指令により、第1ポンプ2Aおよび第2ポンプ2Bのうちの一方のみを常用として作動させる。すなわち、例えば第1ポンプ2Aを常用として作動状態にし、他方の第2ポンプ2Bを予備として停止状態にする。このとき、吸込み側母管3の開閉弁7、吐出側母管4の開閉弁8、および第1分岐管5Aの入側と出側の両方の開閉弁6Aa、6Abは全開とし、その一方で第2分岐管5Bの入側と出側の開閉弁6Ba、6Bbは全閉としている。
これにより、各分岐管5A、5Bのうちの第1分岐管5Aの管路のみが開放されて、第1ポンプ2Aのみが流体輸送の動力機械として機能し、流体は、吸込み側母管3から第1分岐管5Aのみに導入され、そのまま吐出側母管4を通じて吐出される。その際、ポンプ制御器9からの指令によって第1ポンプ2Aの駆動モータの回転数を制御することにより、第1分岐管5A内の流体流量が調整され、これに伴って吐出側母管4内の流体流量、さらには流体輸送装置1からの流体の送出流量が調整される。
このような通常運転の状態から、予防保全としてポンプ(作動状態にある常用の第1ポンプ)の定期点検を実施する場合、以下に示すようなポンプ切替え動作を実行する。
図3は、本発明の流体輸送装置によるポンプ切替え動作を示すフローチャートである。第1ポンプ2Aが常用として作動状態にあり、第2ポンプ2Bが予備として停止状態にある運転中に、予備の第2ポンプ2Bを常用に切り替えるとともに、この第2ポンプ2Bと対を成す常用の第1ポンプ2Aを予備に切り替えるポンプ切替えを行うに際し、図3に示すように、先ずステップ#5にて、全閉となっている第2分岐管5Bの入側と出側の両方の開閉弁6Ba、6Bbを全開にする。これにより、第1ポンプ2Aが配設された第1分岐管5Aに加え、第2ポンプ2Bが配設された第2分岐管5Bの管路が開放される。
次いで、ステップ#10にて、ポンプ制御器9からの指令により、第1ポンプ2Aの作動を継続しつつ、第2ポンプ2Bの作動を開始する。これにより、第1ポンプ2Aおよび第2ポンプ2Bの両方が流体輸送の動力機械として機能し、流体は、吸込み側母管3から第1分岐管5Aおよび第2分岐管5Bの両方に導入され、吐出側母管4で合流して吐出される。その際、ステップ#15に示すように、ポンプ制御器9からの指令により、第1ポンプ2Aの作動に伴って第1分岐管5Aを流れる流体の流量QAと、第2ポンプ2Bの作動に伴って第2分岐管5Bを流れる流体の流量QBとの総和である吐出側母管4内の流量、すなわち吐出流量QSVが常時一定となるように、各ポンプ2A、2Bの駆動モータの回転数RA、RBを制御する。
具体的には、ポンプ制御器9からの指令により、予備であった第2ポンプ2Bの回転数RBを時間の経過に伴って増加させ、これに応じて、常用であった第1ポンプ2Aの回転数RAを時間の経過に伴って減少させる。すなわち、下記の図4〜図7に例示するように、予備であった第2ポンプ2Bによる流体流量QBを時間の経過に伴って増加させ、これに応じて、常用であった第1ポンプ2Aによる流体流量QAを時間の経過に伴って減少させ、両流量の総和である吐出流量QSVが常時一定となるようにする。
そして、ステップ#20にて、ポンプ制御器9により、第1ポンプ2Aの回転数RAが0(ゼロ)に到達したか否か、すなわち第1ポンプ2Aが停止して第1分岐管5Aを流れる流体の流量QAが0になったか否かの判定を繰り返す。
図4〜図7は、本発明の流体輸送装置を用いたポンプ切替えの際の各ポンプによる流体流量および流体輸送装置の吐出流量の挙動の一例を示すタイムチャートである。図4および図5では、予備の第2ポンプ2Bの作動を開始してから常用の第1ポンプ2Aが停止するまでの期間の全域にわたり、予備の第2ポンプ2Bによる流体流量QBが時間経過に伴って線形で増加する態様を示している。この場合、その第2ポンプ2Bと対を成す常用の第1ポンプ2Aによる流体流量QAは、第2ポンプ2Bによる流体流量QBの線形的な増加に応じ、時間経過に伴って線形で減少することになる。
一方、図6および図7では、予備の第2ポンプ2Bの作動を開始してから常用の第1ポンプ2Aが停止するまでの期間の全域にわたり、予備の第2ポンプ2Bによる流体流量QBが時間経過に伴って非線形で増加する態様を示している。この場合、その第2ポンプ2Bと対を成す常用の第1ポンプ2Aによる流体流量QAは、第2ポンプ2Bによる流体流量QBの非線形的な増加に応じ、時間経過に伴って非線形で減少することになる。
各ポンプ2A、2Bによる流体流量QA、QBは各ポンプ2A、2Bの個々の回転数に依存するため、その回転数の制御を容易にする観点から、図4および図5に示すように、予備の第2ポンプ2Bによる流体流量の時間経過に伴う増加は線形であることが好ましい。
ここで、図5および図7に示す態様では、予備の第2ポンプ2Bの作動開始時点で、その流体流量QAが瞬時に上昇しているが、これは、ポンプ2A、2Bとして一軸偏心ねじポンプを採用した場合の特有の現象である。一軸偏心ねじポンプの場合、厳密には、予め定められた最小の吐出流量が存在し、これ以下の吐出流量を設定することができないからである。
なお、予備の第2ポンプ2Bの作動を開始してから常用の第1ポンプ2Aが停止するまでの所要時間は、第2ポンプ2Bによる吐出流量が安定する時間を見込んで、30秒以上とするのが好ましい。より好ましくは、60秒以上とする。その所要時間の上限は特に限定しないが、早期に第1ポンプ2Aの定期点検を行えるように、300秒以下とするのが好ましい。
図3に戻ってポンプ切替え動作の説明を続ける。ステップ#20にて、ポンプ制御器9により、第1ポンプ2Aの回転数RAが0に到達し、第1ポンプ2Aが停止したと判定されると、ステップ#25にて、全開となっている第1分岐管5Aの入側と出側の両方の開閉弁6Aa、6Abを全閉にする。
こうして、停止状態となった第1ポンプ2Aが配設された第1分岐管5Aの管路が閉ざされ、作動状態となった第2ポンプ2Bが配設された第2分岐管5Bの管路のみが開放された状態となり、ポンプ切替え動作が終了する。ポンプ切替え後は、常用に切り替わった第2ポンプ2Bのみが流体輸送の動力機械として機能し、流体は、吸込み側母管3から第2分岐管5Bのみに導入され、そのまま吐出側母管4を通じて吐出される。一方、予備に切り替わった第1ポンプ2Aは停止状態にあり定期点検を行える。
このように、本発明の流体輸送装置1、およびその流体輸送装置1のポンプ切替え方法によれば、運転中に、予備の第2ポンプ2Bを常用に切り替えるとともに、この予備の第2ポンプ2Bと対を成す常用の第1ポンプ2Aを予備に切り替える際、各ポンプ2A、2Bによる流体流量QA、QBの総和である吐出流量QSVが常時一定となるように、各ポンプ2A、2Bの回転数RA、RBを制御しながらポンプ切替えを行うので、流体の送出を断つことなく、その送出流量を一定に保持することができる。これにより、予防保全としてのポンプの定期点検にあたり、連続的な定量の流体送出を維持しながらポンプ切替えを行うことができる。
その他本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、流体輸送装置が備える容積形ポンプの台数は2台に限らず、3台以上であっても構わない。ポンプ台数が3台以上である場合、そのうちの1台が予備で残りが常用であって、この予備のポンプを常用のポンプのうちの1台と切り替える際、予備のポンプ、切替え対象の常用のポンプ、および残りの常用のポンプによる流体流量の総和が常時一定となるように各ポンプの動作(回転数)を制御すればよい。もっとも、常用のポンプと予備のポンプで対が成り立てばよいので、実用的なポンプ台数は2台である。
本発明の流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法は、浄水場や加工食品プラントや製紙プラントなどで有効に利用することができる。
1:流体輸送装置、 2A、2B:回転容積形ポンプ、
3:吸込み側母管、 4:吐出側母管、 5A、5B:分岐管、
6Aa、6Ab、6Ba、6Bb、7、8:開閉弁、
9:ポンプ制御器、 10:流量計、
21:雄ねじ形ロータ、 22:雌ねじ形ステータ、 22a:内孔、
23:外筒、 24:エンドスタット、 25:フロントハウジング、
25a:吐出口、 26:リアハウジング、 27:すべり軸受ハウジング、
28:ドライブシャフト、 28a:フランジ部、
29:自在継手、 30:カップリングロッド、 31:自在継手、
32:従動側磁石保持部材、 33:従動側磁石、
41:モータの主軸、 42:駆動側磁石保持部材、 43:駆動側磁石

Claims (12)

  1. 予備のポンプを含む複数台の容積形ポンプが流体の輸送系統に並列に接続された流体輸送装置であって、
    各ポンプの動作を司る制御器を備え、
    この制御器は、運転中に、予備のポンプを常用に切り替えるとともに、この予備のポンプと対を成す常用のポンプを予備に切り替える際、各ポンプによる流体流量の総和が常時一定となるように各ポンプの動作を制御しながらポンプ切替えを行うことを特徴とする流体輸送装置。
  2. 前記容積形ポンプが回転容積形ポンプであり、前記制御器は、前記ポンプ切替えの際、前記各ポンプの回転数を制御することにより前記各ポンプの動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の流体輸送装置。
  3. 前記容積形ポンプの台数が2台であることを特徴とする請求項1または2に記載の流体輸送装置。
  4. 前記制御器は、前記ポンプ切替えの際、前記予備のポンプによる流体流量が時間の経過に伴って増加するように前記予備のポンプの動作を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流体輸送装置。
  5. 前記予備のポンプによる流体流量の時間経過に伴う増加が線形であることを特徴とする請求項4に記載の流体輸送装置。
  6. 前記容積形ポンプが一軸偏心ねじポンプであり、前記制御器は、前記ポンプ切替えの際、前記各ポンプの回転数を制御することにより前記各ポンプの動作を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流体輸送装置。
  7. 予備のポンプを含む複数台の容積形ポンプが流体の輸送系統に並列に接続された流体輸送装置のポンプ切替え方法であって、
    運転中に、予備のポンプを常用に切り替えるとともに、この予備のポンプと対を成す常用のポンプを予備に切り替える際、各ポンプによる流体流量の総和が常時一定となるように各ポンプの動作を制御しながらポンプ切替えを行うことを特徴とする流体輸送装置のポンプ切替え方法。
  8. 前記容積形ポンプが回転容積形ポンプであり、前記ポンプ切替えの際、前記各ポンプの回転数を制御することにより前記各ポンプの動作を制御することを特徴とする請求項7に記載の流体輸送装置のポンプ切替え方法。
  9. 前記容積形ポンプの台数が2台であることを特徴とする請求項7または8に記載の流体輸送装置のポンプ切替え方法。
  10. 前記ポンプ切替えの際、前記予備のポンプによる流体流量が時間の経過に伴って増加するように前記予備のポンプの動作を制御することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の流体輸送装置のポンプ切替え方法。
  11. 前記予備のポンプによる流体流量の時間経過に伴う増加が線形であることを特徴とする請求項10に記載の流体輸送装置のポンプ切替え方法。
  12. 前記容積形ポンプが一軸偏心ねじポンプであり、前記ポンプ切替えの際、前記各ポンプの回転数を制御することにより前記各ポンプの動作を制御することを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の流体輸送装置のポンプ切替え方法。
JP2012258303A 2012-11-27 2012-11-27 流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法 Pending JP2014105611A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012258303A JP2014105611A (ja) 2012-11-27 2012-11-27 流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012258303A JP2014105611A (ja) 2012-11-27 2012-11-27 流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014105611A true JP2014105611A (ja) 2014-06-09

Family

ID=51027338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012258303A Pending JP2014105611A (ja) 2012-11-27 2012-11-27 流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014105611A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017210961A (ja) * 2016-05-26 2017-11-30 マン ディーゼル アンド ターボ フィリアル ア マン ディーゼル アンド ターボ エスイー チュスクランMAN Diesel & Turbo,filial af MAN Diesel & Turbo SE,Tyskland 大型2ストローク圧縮点火高圧ガス噴射内燃エンジンのための燃料供給システム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01263598A (ja) * 1988-04-15 1989-10-20 Toshiba Corp 給水ポンプ切替装置
JP2005171767A (ja) * 2003-12-08 2005-06-30 Hitachi Ltd ポンプ切替方法及び装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01263598A (ja) * 1988-04-15 1989-10-20 Toshiba Corp 給水ポンプ切替装置
JP2005171767A (ja) * 2003-12-08 2005-06-30 Hitachi Ltd ポンプ切替方法及び装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017210961A (ja) * 2016-05-26 2017-11-30 マン ディーゼル アンド ターボ フィリアル ア マン ディーゼル アンド ターボ エスイー チュスクランMAN Diesel & Turbo,filial af MAN Diesel & Turbo SE,Tyskland 大型2ストローク圧縮点火高圧ガス噴射内燃エンジンのための燃料供給システム
KR20170134213A (ko) * 2016-05-26 2017-12-06 맨 디젤 앤드 터보 필리얼 아프 맨 디젤 앤드 터보 에스이 티스크랜드 대형 2 행정 압축 점화 고압 가스 분사 내연기관용 연료 공급 시스템
JP2018162790A (ja) * 2016-05-26 2018-10-18 マン ディーゼル アンド ターボ フィリアル ア マン ディーゼル アンド ターボ エスイー チュスクランMAN Diesel & Turbo,filial af MAN Diesel & Turbo SE,Tyskland 大型2ストローク圧縮点火高圧ガス噴射内燃エンジンのための燃料供給システム
KR102056061B1 (ko) 2016-05-26 2020-01-22 만 에너지 솔루션즈, 필리알 아프 만 에너지 솔루션즈 에스이, 티스크란드 대형 2 행정 압축 점화 고압 가스 분사 내연기관용 연료 공급 시스템
JP2023030027A (ja) * 2016-05-26 2023-03-07 マン エナジー ソリューションズ フィリアル ア マン エナジー ソリューションズ エスイー チュスクラン 大型2ストローク圧縮点火高圧ガス噴射内燃エンジンのための燃料供給システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5889204B2 (ja) 平衡化ユニット、外部医用機能手段、及び、システム
US20090064755A1 (en) Method for the calibration of a flow measurement in a flow system, and flow system for carrying out the method
KR101760106B1 (ko) 회전형 스토퍼를 갖는 밸브 및 이런 밸브를 포함하는 수처리 설비
US20100121497A1 (en) Method for detecting the position of a closure element in a water distribution mechanism
US8639363B2 (en) Component control system
KR20040085187A (ko) 화학기계적 평탄화 또는 세척시스템의 화학약품과슬러리의 독립식 운반과 제어 및 혼합을 위한 시스템과 그방법
JP6203487B2 (ja) 一体型の流量指示器を有する計量歯車ポンプ
CN105415500A (zh) 一种混凝土喷浆车的速凝剂调速方法及速凝剂系统
CA2420111C (en) Progressing cavity pump system for transporting high-solids, high-viscosity, dewatered materials
US11428214B1 (en) Compact pump with reduced vibration and reduced thermal degradation
JP2014105611A (ja) 流体輸送装置、およびその流体輸送装置のポンプ切替え方法
KR102271066B1 (ko) 포소화약제의 정량 비례 혼합이 가능한 비례혼합장치
KR20100024114A (ko) 원료 이송을 위한 이중 스크류 장치
JP6028179B2 (ja) 次亜塩素酸ナトリウム注入装置
WO2012034759A3 (de) Förderaggregat
KR101348710B1 (ko) 정량약제주입장치
CN110170481A (zh) 一种彩钢板清洗装置
JPH1133109A (ja) 粉体の溶解装置および溶解液送液機構
CN202348663U (zh) 污水输送泵改进结构
JP6799234B2 (ja) ポンプシステム
CN219549114U (zh) 一种螺杆泵
US10578095B2 (en) Peristaltic motor and pump combination
CN221155165U (zh) 一种机械泵入式泡沫比例混合装置
JP7245104B2 (ja) 透析液供給装置及び血液浄化システム
CN116696762A (zh) 一种螺杆泵及其使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150811

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160531

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160725

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160929

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170221