JP2014105136A - コンクリート構造物の劣化診断ツール及び劣化診断方法 - Google Patents

コンクリート構造物の劣化診断ツール及び劣化診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリート構造物をコアリングのように破壊することなく、一定の品質のモルタルパネルを貼り付けるだけでコンクリート構造物の劣化環境の診断ができる劣化診断ツールの提供する。
【解決手段】素性のわかっているセメントと、ケイ石系細骨材および/またはアルミナ質細骨材とを使用し、水/セメント比が30〜70%、セメントと細骨材の比率が質量比で1対0.5〜1対4の範囲にあり、厚さ3〜20mmの範囲にあるモルタルのパネル1であることを特徴とし、該モルタル中のセメント質量100に対して増粘材が0.05〜2.0質量部、消泡剤が0.05〜2.0質量部が添加されており、フレッシュ性状でブリィーディングがないことを特徴とし、モルタルパネル1の面積が、5〜100cm2であることを特徴とし、セメントの反応率が80%以上であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に、土木建築分野で使用される劣化診断ツールおよびそれを用いたコンクリート構造物の劣化診断方法に関する。
コンクリート構造物の長寿命化が望まれている。道路や鉄道などの重要構造物は、供用が始まるとマストランの状態で活用し続ける。このため、これらのコンクリート構造物の長寿命化を図る上で、維持管理が極めて重要である。コンクリート構造物を維持管理していくためには、コンクリート構造物を調査・診断する必要がある。コンクリート構造物の劣化要因は多様であるが、塩害、中性化、アルカリシリカ反応が3大劣化要因とされている。特に、塩害によるコンクリート構造物の劣化は深刻で、重要構造物の長寿命化を図る上では最も留意すべき劣化要因である。
従来、コンクリート構造物の調査方法としては、コンクリート構造物からコンクリートをコアリングして分析する手法が一般的である。しかしながら、この方法は構造物の鉄筋位置を探査上で、鉄筋位置をはずして行う必要があり、準備作業に多くの工程を必要とすると共に、調査場所が限定されるものであった。また、コアリング作業によって構造物を破壊する課題があった。
一方、最近では、モルタルのパネルをコンクリート構造物に張り付け、それを一定期間後に回収し、分析する方法が提案されている(非特許文献1〜非特許文献2)。この方法によれば、従来のコアリング法による調査方法の課題を解消できる。しかしながら、劣化診断ツールとしてのモルタルパネルの在り方については改良の余地が残されていた。劣化診断ツールとしてのモルタルパネルに求められる性能としては、(1)物質透過性などの品質が一定であること、(2)回収後の分析の精度を確保できる材料設計になっていること、(3)大きさや形状、使い勝手などの利便性に優れること、(4)サンプルの識別が容易であることなどが挙げられる。
そこで、本発明者らは、劣化診断ツールとしてのモルタルパネルの在り方を追求し、鋭意努力を重ねてきた。その結果、特定の材料設計からなり、出来るだけ品質が一定であることがモルタルパネルの劣化診断ツールとして最適であることを知見し、本発明を完成するに至った。
劣化診断ツールの在り方として、各モルタルパネル間の均質性は重要である。非特許文献1では、セメント種、モルタル配合、初期水中養生期間を同じとすることで、この均質性を確保し、概ね良好な結果が得られているものの、実構造物評価を行った4橋の内1橋ではモルタルパネルからの推定値と実測値に大幅な差異が生じたことが報告されている。また、短期間で将来の劣化因子の浸入量を予測することから出来るだけモルタルパネルの品質が一定でなければ将来予測の誤差が生じる。
JIS R 5210で規定されたポルトランドセメントであっても、少量混合成分の種類や量等は製造工場で異なると共に、使用者への開示なしにJIS規格の範囲内での自由な変更が可能である。このため、物質透過性等のJIS規格に無い性質については、長期的に同一品質のポルトランドセメントを入手できる保証は全くない。
また一般的に流通しているポルトランドセメントは、モジュラス(Ca、Si、Al、Feの酸化物組成比)によって管理されているため、鉱物組成の変動も考慮する必要がある。
佐伯 竜彦、能勢 陽祐、菊池 道生:薄板モルタル供試体を用いたミクロ塩害環境評価手法に関する基礎的検討、コンクリート工学年次論文集、Vol.33、No.1、2011 佐伯 竜彦、能勢 陽祐、菊池 道生:薄板モルタル供試体によるミクロ塩害環境評価の可能性に関する検討、コンクリート技術大会(会津)、pp138-139、2012
本発明者は、(1)物質透過性などの品質が一定であること、(2)回収後の分析の精度を確保できる材料設計になっていること、(3)大きさや形状、使い勝手などの利便性に優れること、(4)サンプルの識別が容易であることが特徴である。
本発明は、(1)物質透過性などの品質が一定であること、(2)回収後の分析の精度を確保できる材料設計になっていること、(3)大きさや形状、使い勝手などの利便性に優れること、(4)サンプルの識別が容易である劣化診断ツールを提供する。
即ち、本発明は、1)成分が既知のセメントと、ケイ石系細骨材および/またはアルミナ質細骨材とを使用し、水/セメント比が30〜70%、セメントと細骨材の比率が質量比で1対0.5〜1対4の範囲にあり、厚さ3〜20mmの範囲にあるモルタルのパネルであることを特徴とするコンクリート構造物の劣化診断ツール、2)セメント質量100に対して、増粘材0.1〜3.0質量部、消泡剤0.5〜5.0質量部が添加されており、フレッシュ性状でブリィーディングがないことを特徴とするコンクリート構造物の劣化診断ツール、3)モルタルパネルの面積が、5〜100cm2であることを特徴とする該コンクリート構造物の劣化診断ツール、4)セメントの反応率が80%以上であることを特徴とする該コンクリート構造物の劣化診断ツール、5)モルタルパネルの強熱減量の標準偏差および不溶解残分の標準偏差が、繰り返し数10において、それぞれ5以内であることを特徴とする該コンクリート構造物の劣化診断ツール、6)モルタルのパネルの製作を湿潤養生または蒸気養生で製作すること、7)モルタルパネルは少なくとも一面を残してシールされ、塩化物イオンや二酸化炭素が遮蔽される構造を有し、他面に粘着機能を付与したことを特徴とする該コンクリート構造物の劣化診断ツール、8)粘着機能を付与した面にナンバリングが施されていることを特徴とする該コンクリート構造物の劣化診断ツール、9)該コンクリート構造物の劣化診断ツールをコンクリート構造物の表面に密着固定し、一定の経過時間の後、回収し、分析することを特徴とするコンクリート構造物の劣化診断方法、10)分析が、中性化深さおよび/または塩化物イオン含有量であることを特徴とする該コンクリート構造物の劣化診断方法、である。
本発明のコンクリート構造物の劣化診断ツールは、(1)物質透過性などの品質が一定であること、(2)回収後の分析の精度を確保できる材料設計になっていること、(3)大きさや形状、使い勝手などの利便性に優れること、(4)サンプルの識別が容易であるなどの効果を奏する。
本発明の実施例を示すモルタルパネルの斜視図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明における部や%は、特に規定しない限り質量基準で示す。
本発明において使用するセメントは、その素性が明確である必要がある。セメントの素性とは、普通セメント、高炉セメントなどのように、銘柄が明らかになっている程度では不十分であり、例えば、普通セメントであっても、成分が既知で、化学成分が明らかになっている必要があり、さらに、化合物組成が特定されていることが望ましい。化学成分とは、セメント中のカルシウム、珪素、アルミニウム等の酸化物の含有量の割合で示されるもので、セメントの反応速度、水和熱などを推定するために必要な情報である。セメントの化学成分は、JISR5202「ポルトランドセメントの化学分析方法」に記載された方法により特定することが望ましい。化合物組成とは、一般的にはセメント中の代表的な化合物である3CaO・SiO2、β-2CaO・SiO2、3CaO・Al2O3、4CaO・Al2O3・Fe2O3の割合で示されるもので、クリンカーの焼成条件や製造されたセメントの特性を考える上で必要な情報である。セメントの化合物組成は、リートベルト法により特定することが望ましい。
本発明では、骨材はケイ石系および/またはアルミナ質系である必要がある。ケイ石系および/またはアルミナ質系の骨材はセメントや塩化物イオンとほとんど反応しないので、塩化物イオンがモルタル内部に侵入し、フリーデル氏塩を形成しても粉末X線回折で明確な同定が可能である。ケイ石系および/またはアルミナ質系以外の骨材を使用した場合、例えば、石灰石系のものを使用すると、カルシウムアルミネートモノカーボネート水和物やカルシウムアルミネートヘミカーボネート水和物を生成する。これらの粉末X線回折のピークはフリーデル氏塩と非常に近いため、明確な同定が難しくなることがある。
モルタルの水/セメント比は30〜70%の範囲にあることが必要である。30%未満の場合、モルタル硬化体が密実になりすぎ、調査期間中に適度な塩化物イオンがモルタル内部に浸入せず、塩化物イオンの飛来量の推定が難しくなることがある。また、70%を超えると、モルタル内部がポーラスになりすぎ、塩化物イオンが短期間に浸入し飽和してしまう可能性がある。
セメントと細骨材の比率は、質量比で、1対0.5〜1対4の範囲にあることが必要である。セメントと細骨材の比率が1対0.5未満では、モルタルの粘性が大きくなり、均一な品質のモルタルパネルの製造が困難になる場合がある。また、モルタルの単位体積当りのセメント量が大きくなることで、モルタル硬化体が密実になりすぎ、調査期間中に塩化物イオンがモルタル内部に浸入せず、塩化物イオンの飛来量の推定が難しくなることがある。セメントと細骨材の比率が1対4を超えると、モルタルパネルを製造するための適度なモルタルの流動性が得られにくくなり、均一な品質のモルタルパネルの製造が困難になる場合がある。また、モルタルの単位体積当りの骨材量が大きくなることで、粉末X線回折による分析では骨材由来のピークが大きくなりすぎ、塩化物イオンがモルタル硬化体中に浸入して生成されるフリーデル氏塩の同定が難しくなる場合がある。
セメント質量100に対して、増粘材0.05〜2.0質量部、消泡剤0.05〜2.0質量部が添加されていることが望ましい。各々0.05質量部未満では、ブリーディングの影響が大きくなり、モルタルの品質がバラつき、正確な推定ができなくなることがあり、2.0質量部を超えても効果は頭打ちとなり、経済的でなくなる。なお増粘剤や消泡剤の種類は特に限定されない。
平板状をなすモルタルパネル1の厚さTは3〜20mmの範囲にあることが必要である。厚さTが3mm未満では、モルタルパネル1のひび割れが懸念され、また均一なパネル1の製造が困難である。20mmを超えると自重が大きくなるので、壁面に取り付けた際に落下の危険性が高くなり、こちらも長期間の継続的な調査が困難になる場合がある。尚、後述するように、モルタルパネル1は工場で製作した二次製品である。
モルタルパネル1の面積は特に限定されるものではないが、5〜100cm2であることが望ましい。尚、モルタルパネル1の面積は、面積が一番大きい面である外面2の面積である。前記面積が5cm2未満では、分析精度の問題や製造が困難となる。逆に100cm2を超えると取扱が不便になる。例えば、図1(A)に示すように、モルタルパネル1が正四角形の場合、面積が100cm2とは、1辺が10cmの正四角形に相当する。なお、モルタルパネル1の形状は特に限定されるものではなく、その形状は、図1(A)〜(E)に示すように、正四角形、長方形、円形、楕円形、多角形などが挙げられ、図1(A)(B)のパネル1は、外面2,内面3及び他の4つの側面を有し、図1(C)(D)のパネル1は、外面2,内面3及び他の略円筒状の1つの側面を有し、図1(E)の六角形のパネル1は、外面2,内面3及び他の6つの側面を有する。
モルタルパネル1のセメントの水和率は80%以上が好ましい。セメントの水和率が80%未満だと、物質透過性が一定とならず、モルタルパネル1の品質のバラツキが大きくなる場合がある。
モルタルパネル1の強熱減量の標準偏差および不溶解残分の標準偏差が、繰り返し数10において、それぞれ5以内であることが望ましい。これは、モルタルパネル1の材料均一性を表す指標となりえるものである。
モルタルのパネル1の製作は28日間の湿潤養生が一般的であるが蒸気養生で実施することも可能である。
モルタルパネル1は、図1(A)の正四角形のものでは、測定対象の物質を受ける面の反対側の片面、もしくは測定対象の物質を受ける面以外の5面がシールされ、塩化物イオンや二酸化炭素が遮蔽される構造を有していることが望ましい。この場合、塩化物イオン及び/又は二酸化炭素を遮蔽する遮蔽層を塗布するなどしてモルタルパネル1に設ける。また、測定対象の物質を受ける面の反対側の片面にさらに粘着機能を付与する必要があり、その粘着機構は接着剤などにより付与することができる。例えば、正方形のパネル1を示す図1(A)では、測定対象の物質を受ける面が一面たる外面2であり、反対側の片面が他面たる内面3であり、この内面3に粘着機能を付与する。また、図1(A)では、少なくとも内面3に前記シールを施し、外面2以外の内面3と4側面を合わせた5面に前記シールを施すことが好ましい。また、図1(B)〜(E)では、少なくとも内面3に前記シールを施し、外面2を除いた残りの全ての面に前記シールを施すことが好ましい。そして、パネル1は測定対象であるコンクリート構造物の略平坦な表面に前記粘着機能により貼設される。
モルタルパネル1の面のうち測定対象の物質を受ける面(外面2)の反対側の片面(内面3)にナンバリングが施されていることが望ましい。暴露面にナンバリングやサンプル名を記入することも重要であるが、暴露面は紫外線の影響や風雨の影響などにより、記したマーキングが消えてしまう可能性がある。例えば、正方形のパネル1を示す図1(A)では、パネル1を他の同形の複数のパネルと識別するために内面3にナンバリングなどの識別表示部を印刷や筆記などにより設ける。
本発明では,各材料の混合方法は特に限定されるものではなく,それぞれの材料を施工時に混合しても良いし、予めその一部、或いは全部を混合しておいても差し支えない。混合装置としては、既存の如何なる装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサー,オムニミキサー,プロシェアミキサー,ヘンシェルミキサー,V型ミキサー及びナウターミキサー等が挙げられる。また、本発明ではモルタルパネルの製造方法についても特に限定されるものではない。例えば、本願の請求範囲内の形状を施した鉄製やゴム製などの型枠内に流し込み、硬化養生を行うなどの方法が考えられる。
以下、実験例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
「実験例1」
(使用材料)
セメントA:普通ポルトランドセメント JISR5202による化学成分分析値は物性表の通り
セメントB:早強ポルトランドセメント JISR5202による化学成分分析値は物性表の通り
Figure 2014105136
細骨材A:ケイ石系珪砂 最大粒径1.0mm
増粘剤A:市販のメチルセルロース系増粘剤
消泡剤A:市販のシリコン系消泡剤
水:水道水
上記使用材料を用いて下記の表2に示す配合により、セメントの種類、水/セメント比、セメント/細骨材比を変え、各種モルタルパネルを製造した。なお、増粘剤Aはセメント100質量部に対して0.5部、消泡剤はセメント100質量部に対して0.5部混和した。モルタルパネルは4×4×0.5cmの大きさとした(図1(A)で縦が4cm、横4cm,厚さTが0.5cm)。モルタルは、JISR5201に示すモルタルミキサーにて全材料投入後、低速で30秒練り混ぜた後、高速で90秒間練り混ぜた。練りあがったモルタルは4×4×16cmの型枠に打込み、20℃80%R.H.以上の恒温恒湿室内にて24時間静置し、脱型を行った。脱型後、材齢28日まで20℃水中にて養生を行い、その後、ダイヤモンドカッターにて所定の厚みに切断して供試体(モルタルパネル)とした。供試体は日本海側の海岸線から約30mの道路橋の橋脚の海側壁面にエポキシ系接着剤にて貼り付け、1条件につき5枚のサンプルを1年間暴露した。暴露終了後、供試体を回収し、[非特許文献1]に示す手法を用いて道路橋のコンクリート単位面積当たりの塩分浸透量を推定した。また、値のバラつきを変動係数で評価した。次に実際に暴露した道路橋からコンクリートコアを採取し、推定した塩分浸透量との比較を行い、各条件の推定値の平均値とコンクリートコアから直接測定した値との差異の割合を%にて評価した。試験結果を表2に示す。尚、以下の実験例も本実験例と同様に行った。
Figure 2014105136
表2のように、実施例は変動係数及びコアとの差異が20%以内に収まっており、実際のコンクリートの塩分浸透量を精度よく推定できている。一方、比較例は変動係数もしくはコアとの差異が大きく、精度よい推定ができなくなる。
「実施例2」
表3のように増粘剤と消泡剤の種類および混和量を変えた他は、モルタルの配合を水/セメント比50%、セメント/細骨材比1/2.0とし、セメントはセメントAを用い、細骨材Aを用い、実施例1と同様に試験を行った。さらに、本実施例ではJISA1123「コンクリートのブリーディング試験方法」に従って、練り混ぜから2時間後のモルタルのブリーディング率を測定した。結果を表3に示す。
下記表3中では、それぞれ下記を用いた。
増粘剤A:市販のメチルセルロース系増粘剤
増粘剤B:市販のポリアクリルアミド系増粘剤
増粘剤C:市販のポリビニルアルコール系増粘剤
消泡剤A:市販のシリコン系消泡剤
消泡剤B:市販のアミド系消泡剤
Figure 2014105136
表3に示すように、増粘剤及び消泡剤の混和率が請求の範囲外となると、精度のよい推定が難しくなる。
「実施例3」
モルタルの配合を水/セメント比50%、セメント/細骨材比1/2.0とし、セメントはセメントAを用い、細骨材を以下の3種類を用いた他は実施例1と同様に試験を行った。結果を表4に示す。
下記表4中では、それぞれ下記を用いた。
細骨材A:ケイ石系珪砂 最大粒径1.0mm
細骨材B:アルミナ質系アルミナ骨材 最大粒径1.0mm
細骨材C:細骨材Aと細骨材Bを質量比1:1で混和したもの
細骨材D:石灰石系砕砂 最大粒径1.2mm
Figure 2014105136
表4に示すように、骨材種類をケイ石系及び/又はアルミナ質以外のものを用いると、精度のよい推定ができなくなる。
「実施例4」
モルタルの配合を水/セメント比50%、セメント/細骨材比1/2.0とし、セメントはセメントAを用い、細骨材は細骨材Aを用いモルタルを作製し、モルタルパネルのサイズを変えたこと以外は実施例1と同様に試験を行った。またその他に暴露後のモルタルパネルの状況も観察した。結果を表5に示す。
Figure 2014105136
表5より、モルタルパネルの大きさについて比較例はひび割れや供試体の落下などがあり、精度の高い推定が難しくなる。
「実施例5」
モルタルの配合を水/セメント比50%、セメント/細骨材比1/2.0とし、セメントはセメントAを用い、細骨材は細骨材Aを用いモルタルを作製し、モルタルの養生方法を下記のように変え、養生終了後、モルタルを粉砕し、リートベルト法により、セメント鉱物中のC3S、C2S、C3A、C4AFの未反応鉱物を同定し、水和率を測定したこと以外は実施例1と同様に試験を行った。結果を表6に示す。
下記表6中では、それぞれ下記を用いた。
養生方法A:脱型後、材齢3日まで20℃水中養生後、暴露開始。
養生方法B:脱型後、材齢7日まで20℃水中養生後、暴露開始。
養生方法C:脱型後、材齢28日まで20℃水中養生後、暴露開始。
養生方法D:脱型後、材齢91日まで20℃水中養生後、暴露開始。
養生方法E:モルタル打込み後、4時間後に蒸気養生を開始し、蒸気養生開始後4時間 後に80℃まで到達させ、それを4時間保持し、その後材齢24時間まで 自然冷却した後、暴露開始。
Figure 2014105136
表6より、水和率が80%以下のものは変動係数及びコアとの差異が大きく、精度のよい推定が難しくなる。
「実施例6」
モルタルの配合をセメント/細骨材比1/2.0とし、セメントはセメントAを用い、細骨材は細骨材Aを用いモルタルを作製した以外は実施例1と同様に試験を行った。但し、モルタルパネルの強熱減量および不溶解残分を測定した。水/セメント比は50%を中心に±5%任意に変動させ、前記強熱減量及び不溶解残分の標準偏差が繰り返し数10において、任意の値をとるモルタル供試体の集団を作製し、評価した。
Figure 2014105136
表7より、強熱減量及び不溶解残分の標準偏差が繰り返し数10において、5を超えるものは変動係数もしくはコアとの差異が大きく、精度よい推定ができなくなる。
「実施例7」
実施例1と同様の方法でモルタルパネルを作製し、同じ道路橋にモルタルパネルを貼り付け暴露を行った。但し、本実施例ではコンクリート構造物である橋脚及び高欄部の2箇所に1条件5枚ずつ設置した。暴露後のモルタルパネルを用いて、本実施例ではコンクリートの中性化深さについて推定を行った。
尚、モルタルパネルはシリコン系の接着剤を用いて貼り付けた。また、モルタルパネルを暴露後、剥ぎ取って回収し、モルタルパネル中の炭酸カルシウム生成量を熱重量分析で測定し、暴露前後の重量差からモルタルパネルの含水率を算出した。モルタルパネルの炭酸カルシウム生成量と、コンクリート構造物から採取したコアの中性化深さ測定結果とから、ばらつきは見られるが、モルタルパネルの炭酸カルシウム生成量が多いほど、コンクリート構造物の中性化深さも大きくなる傾向が確認できた。しかし、モルタルパネルとコンクリート構造物は同一環境下に置かれているものの、使用材料や配合が異なることから、中性化に対する抵抗性は異なる。そこで、別途実施したモルタルパネルの暴露試験結果から、コンクリート構造物の中性化深さを予測する方法について検討した。そして、モルタルパネルの条件におけるFickの拡散方程式の解析解から、モルタルパネルの単位暴露面積当りの拡散物質(二酸化炭層)の浸透量の式が得られる。
具体的には下記の数1を用い、モルタルパネル中の炭酸カルシウム生成量から二酸化炭素拡散係数を求めた。
Figure 2014105136
ここに、l:パネルの厚さ(mm)、Mt:時刻tにおける二酸化炭素浸透量(=炭酸カルシウム生成量)、M∞:t=∞における二酸化炭素浸透量、D:二酸化炭素拡散係数
同じ環境下に置かれる異なる配合のモルタルパネル及びコンクリート構造物中への二酸化炭素の浸透量、即ち炭酸カルシウムの生成量の比は、二酸化炭素の拡散係数の比とM∞の比が分かれば上記数1により求めることができる。尚、M∞は各モルタルパネルの二酸化炭素固定能と見なすことができ、水酸化カルシウム生成量で近似できると考えられる。この影響は、二酸化炭素固定化の影響を含む拡散係数を用いることにより、数1に取り込むこととした。
そして、各設置箇所で求めた二酸化炭素拡散係数を用いて、以下の数2で拡散係数比を求めた。
Figure 2014105136
ここに、D1:高覧部の拡散係数、D2:橋脚部の拡散係数
この拡散係数比Rについて、暴露したモルタルパネルと実構造物のコンクリートコアと比較し、コアとの差異を評価することで中性化環境の推定の正確性の比較を行った。
Figure 2014105136
表8のように、実施例は中性化環境の推定においてもコアとの差異が20%以内に収まっており、実際のコンクリートの塩分浸透量を精度よく推定できている。一方、比較例は変動係数もしくはコアとの差異が大きく、精度よい推定ができなくなる。
このように本実施例では、既知の成分からなるモルタルパネル1を複数形成し、これらモルタルパネル1に識別表示部を設け、そのモルタルパネル1をコンクリート構造物のほぼ平坦な表面に接着固定し、数ヶ月(1ヶ月以上、1年未満)の間暴露した後、回収して分析することにより、モルタルパネル1を固定した付近のコンクリートの状況を確実に推定することができる。
1 パネル
2 外面(一面)
3 内面(他面)

Claims (10)

  1. 成分が既知のセメントと、ケイ石系細骨材および/またはアルミナ質細骨材とを使用し、水/セメント比が30〜70%、セメントと細骨材の比率が質量比で1対0.5〜1対4の範囲にあり、厚さ3〜20mmの範囲にあるモルタルパネルであることを特徴とするコンクリート構造物の劣化診断ツール。
  2. セメント質量100に対して、増粘材0.05〜2.0質量部、消泡剤0.05〜2.0質量部が添加されており、フレッシュ性状でブリィーディングがないことを特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物の劣化診断ツール。
  3. モルタルパネルの面積が、5〜100cm2であることを特徴とする請求項1又は2記載のコンクリート構造物の劣化診断ツール。
  4. セメントの反応率が80%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート構造物の劣化診断ツール。
  5. モルタルパネルの強熱減量の標準偏差および不溶解残分の標準偏差が、繰り返し数10において、それぞれ5以内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート構造物の劣化診断ツール。
  6. モルタルパネルの製作は湿潤養生または蒸気養生で実施することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンクリート構造物の劣化診断ツール。
  7. モルタルパネルは少なくとも一面を残してシールされ、塩化物イオンや二酸化炭素が遮蔽される構造を有し、他面に粘着機能を付与したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンクリート構造物の劣化診断ツール。
  8. 前記粘着機能を付与した他面にナンバリングが施されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンクリート構造物の劣化診断ツール。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のコンクリート構造物の劣化診断ツールを用い、前記パネルをコンクリート構造物の表面に密着固定し、一定の経過時間の後、回収し、分析することを特徴とするコンクリート構造物の劣化診断方法。
  10. 前記分析が、中性化深さおよび/または塩化物イオン含有量であることを特徴とする請求項9記載のコンクリート構造物の劣化診断方法。
JP2012260258A 2012-11-28 2012-11-28 コンクリート構造物の劣化診断ツール及び劣化診断方法 Active JP5686349B2 (ja)

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