JP2014104286A - 靴底 - Google Patents

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知裕 野崎
Takashi Takubo
隆志 田窪
Ryuji Harada
龍二 原田
Ikumasa Watanabe
育正 渡邉
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Abstract

【課題】粉体が飛散した床面に対して優れた耐滑性を発揮できるだけでなく、液体膜で覆われた床面に対しても優れた耐滑性を発揮することのできる靴底を提供する。
【解決手段】底面11に滑り止め用の突起パターンが形成された靴底10において、突起パターンを、V字状の接地面12aを有する第一開き突起12と、第一開き突起12とは逆向きに開いたV字状の接地面13aを有する第二開き突起13とで構成される一対の突起群14を繰り返し配置することにより形成する。第一開き突起12及び第二開き突起13における接地面12a,13aと接地面12a,13aに連続する周壁面との境界にはエッジが形成される。第一開き突起12及び第二開き突起13のJIS−A硬度は35〜75度とする。粒径60μmの強力粉を試験床に100cm2当たり8mgの割合で均一に敷いて測定したときの靴底10の動摩擦係数は0.2以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉体が飛散した床面及び液体膜で覆われた床面のいずれに対しても優れた耐滑性を発揮できる靴底に関する。
コンクリートで形成された床面(路面を含む。以下同じ。)、鏡面仕上げが施された床面、磨かれた石材で形成された床面、マンホール蓋や側溝蓋などの金属で形成された床面、その他の平滑な床面が、水膜や油膜や石鹸膜などの液体膜によって覆われると非常に滑りやすくなる。このため、そのような状況となりやすい食品工場などでは、作業の安全性を高めるために、一般的な靴底よりも耐滑性に優れた靴底を備えた靴を作業員に履かせることが一般的となっている。
このような実状に鑑みて、本発明者らは、液体膜で覆われた床面に対して優れた耐滑性を発揮する靴底を既に提案している(特許文献1を参照)。特許文献1の靴底は、前方に開いたV字状の接地面を有する多数の前開き突起を、同方向かつある程度密に配することにより、排液性を確保しながらも、床面に対する靴底の接触面積を極大化して耐滑性を向上させている。これにより、液体膜で覆われた床面においても、動摩擦係数0.5〜0.7程度という非常に優れた耐滑性を実現することが可能になった(非特許文献1を参照)。
ところが、上述した食品工場などにおいて、床面に飛散するのは液体だけとは限らない。例えば、パン工場などでは、小麦粉などの粉体が床面に飛散しやすい状況にある。乾燥した粉体が飛散した床面も、液体膜で覆われた床面と同様、非常に滑りやすく危険である。このため、パン工場など、その事業所内で粉体を使用する事業者からは、液体膜に対してだけでなく、粉体に対しても優れた耐滑性を発揮できる靴底ができないかという要求が寄せられるようになっている。
ところが、液体膜に対する耐滑性と粉体に対する耐滑性とを両立させることは容易ではない。というのも、液体膜に対する耐滑性を高めようとすると、上述したように、床面に対する靴底(滑り止め用の突起の先端部)の接触面積をある程度確保する必要があるが、この接触面積を広くすればするほど、滑り止め用の突起の先端部と床面との間に粉体が挟み込まれやすくなり、粉体に対する耐滑性が低下してしまうからである。この現象は、液体の場合は、滑り止め用の突起で踏みつけられると該液体が自然と該突起の脇に逃げていくのに対し、粉体の場合は、滑り止め用の突起で踏みつけられても、そのままその場所に留まる傾向があることに起因していると考えられる。
これまでには、滑り止め用の突起の先端部を鋭角に形成することにより、粉体に対する耐滑性を向上させた靴底も提案されている(例えば特許文献2を参照)。このように、滑り止め用の突起の先端部を鋭角に形成することにより、該突起の先端部と床面との間に粉体を介在させることなく、該突起の先端部のエッジ部分で床面をとらえることが可能になり、粉体に対する耐滑性を高めることができるとされている。しかし、この靴底は、床面との接触面積が非常に小さく、通常の床面や、液体膜で覆われた床面に対する耐滑性は、逆に大幅に低下すると考えられる。また、鋭角に形成された突起の先端部は消耗しやすいと考えられ、粉体に対する耐滑性を長期間に亘って発揮できるかについても疑問がある。
再公表2006−003740号公報 再公表2006−033434号公報
日進ゴム株式会社Webページ、"ハイパーVソールの紹介・実験映像"、[online]、[平成24年9月3日検索]、インターネット<URL:http://www.nisshinrubber.co.jp/hyperV/index.html>
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、粉体が飛散した床面に対して優れた耐滑性を発揮できるだけでなく、液体膜で覆われた床面に対しても優れた耐滑性を発揮することのできる靴底を提供するものである。また、消耗しにくく、長期間に亘って安定した耐滑性を発揮できる靴底を提案することも本発明の目的である。
上記課題は、
底面に滑り止め用の突起パターンが形成された靴底であって、
前記突起パターンが、一方に開いたV字状の平坦な接地面を有する第一開き突起と、第一開き突起の背面側に配されて、第一開き突起とは逆向きに開いたV字状の平坦な接地面を有する第二開き突起とで構成される一対の突起群を繰り返し配置することにより形成され、
各第一開き突起及び各第二開き突起における接地面と該接地面に連続する周壁面との境界にエッジが形成されるとともに、
各第一開き突起及び各第二開き突起のJIS−A硬度が35〜75度とされることにより、
「JIS T 8101 安全靴」の「9.7 耐滑試験」の試験方法において潤滑油の代わりに粒径60μmの強力粉を試験床に100cm当たり8mgの割合で均一に敷いて測定したときの動摩擦係数が0.2以上となることを特徴とする靴底
を提供することによって解決される。
第一開き突起と第二開き突起は、互いに逆向きに開いた形態のものであれば、それらを設ける向きは限定されない。例えば、第一開き突起を前方(靴底の爪先側)に開いたもの(前開き突起)とした場合には、第二開き突起は後方(靴底の踵側)に開いたもの(後開き突起)とされ、第一開き突起を右方(靴底の右側)に開いたもの(右開き突起)とした場合には、第二開き突起は左方(靴底の左側)に開いたもの(左開き突起)とされる。第一開き突起と第二開き突起は、必ずしも前後方向又は左右方向に開いた形態とする必要はなく、前後方向又は左右方向に対して傾斜した方向に開いた形態とすることもできる。このように、突起パターンを逆向きの一対の突起群で構成することにより、靴底の接地面積を抑えて粉体に対する耐滑性を高めながらも、液体膜に対する耐滑性をも維持するだけでなく、靴底の接地安定性を維持することも可能になる。
また、靴底の素材は、靴底に使用するものとして適度な弾性を有するものであれば特に限定されない。靴底の素材としては、例えば、合成ゴム、天然ゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン及びポリ塩化ビニルからなる群から選ばれる1種類又は複数種類の弾性重合体と、ゴム配合剤とからなるものが挙げられる。また、本明細書において、「JIS−A硬度」とは、「JIS K 6253−3 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ」のタイプAデュロメータを用いて、同規格に準拠した測定方法により測定した硬度のことをいう。
このように、第一開き突起及び第二開き突起を、強度を有しながらもある程度倒れやすい硬度の素材で形成するとともに、第一開き突起及び第二開き突起における接地面と周壁面との境界にエッジを形成したことにより、粉体に対して優れた耐滑性を発揮させることが可能になる。これは、第一開き突起及び第二開き突起が倒れる際に、そのエッジで床面上の粉体をかき出して該粉体を第一開き突起や第二開き突起の隙間(耐滑性の低下に影響しない場所)に移動させ、エッジが床面に対して直接的に接触することに起因している。また、本発明の靴底では、粉体が飛散した床面を長時間に亘って連続歩行しても、その耐滑性が低下しない。これは、第一開き突起及び第二開き突起が弾性復帰する際にはその側面に付着した粉体を払い落し、第一開き突起及び第二開き突起を常にフレッシュな状態に保てるからである。この構成は、液体膜やグリセリンが存在する床面に対しても効果を発揮する。
また、第一開き突起及び第二開き突起の先端部(接地面)を平坦に形成したことにより、液体膜で覆われた床面に対しても優れた耐滑性を発揮させるだけでなく、第一開き突起及び第二開き突起の消耗を抑え、長期間に亘って耐滑性を発揮させることも可能になる。さらに、第一開き突起及び第二開き突起の接地面をV字状に形成したことにより、あらゆる方向での耐滑性を確保することが可能になるし、第一開き突起及び第二開き突起の倒れやすさを適度な範囲に保つことも容易となる。さらにまた、一対の第一開き突起及び第二開き突起からなる突起群を繰り返し配置したことで、各第一開き突起及び第二開き突起で区画される部分に適度な空白部を形成し、排液性や排粉性(第一開き突起や第二開き突起が倒れる際に押し退けられた粉が空白部に収まるようにする性質)を高めて、液体膜に対する耐滑性と粉体に対する耐滑性とに有利に作用するようにしている。
本発明の靴底において、突起パターンを逆向きの一対の突起群で構成したことにより、靴底の接地面積を抑えて粉体に対する耐滑性を高めることが可能である点は、上述した通りである。すなわち、本発明の靴底では、靴底の全体の面積(Sとする。)に対する第一開き突起及び第二開き突起の接地面の面積の合計(Sとする。)の比(S/Sのこと。以下、「接地面積比」と記載する。)をどの程度にするかも重要となってくる。接地面積比を大きく(接地面積を広く)しすぎると、粉体に対する耐滑性が低下するおそれがあるからである。このため、接地面積比は、通常、0.4以下とされる。接地面積比は、0.3以下であると好ましく、0.25以下であるとより好ましい。一方、接地面積比を小さく(接地面積を狭く)しすぎると、第一開き突起及び第二開き突起の耐久性が低下するおそれがある。このため、接地面積比は、通常、0.05以上とされる。接地面積比は、0.1以上であると好ましく、0.15以上であるとより好ましい。
本発明の靴底において、第一開き突起及び第二開き突起の具体的な寸法は、特に限定されない。しかし、良好な排粉性又は排液性を確保することや、粉体に対する耐滑性と液体膜に対する耐滑性とを両立させることや、第一開き突起及び第二開き突起の強度を維持することなどを考慮すると、以下のように設定すると好ましい。すなわち、各第一開き突起及び各第二開き突起の横幅(図3における符号Wを参照。)は、5〜30mmの範囲に設定すると好ましい。また、第一開き突起や第二開き突起の開き角度(図3における角度θ,θを参照。)は、30〜150°の範囲に設定すると好ましい。さらに、第一開き突起及び第二開き突起の高さ(図2における符号Hを参照。)は、1〜5mmの範囲に設定すると好ましい。さらにまた、第一開き突起及び第二開き突起の厚み(図3における符号T,Tを参照。)は、1〜5mmの範囲に設定すると好ましい。
さらに、本発明の靴底において、各第一開き突起及び各第二開き突起は、その周壁面が平坦に形成されたものであってもよいが、各第一開き突起及び各第二開き突起における正面(周壁面のうちV字状に開いた側の面)又は背面(周壁面のうちV字状に開いていない側の面)のうち一方が階段状に形成されていると好ましい。これにより、各第一開き突起及び各第二開き突起の正面又は背面に複数のエッジ(階段の角部)を形成し、各第一開き突起及び各第二開き突起が背面側又は正面側に倒れるとき(靴底が床面に対して滑らないようにグリップしようとするとき)に、多数のエッジを床面にグリップさせ、靴底の耐滑性をさらに高めることができる。例えば、第一開き突起を前開き突起とし、第二開き突起を後開き突起とした場合に、前開き突起(第一開き突起)及び後開き突起(第二開き突起)の前向き面(正面)を階段状とすると、靴底の前方への耐滑性を向上させ、後向き面(背面)を階段状とすると、靴底の後方への耐滑性を向上させることができる。靴底は、前後方向に滑る場合が最も多いので、前後方向には特に滑らないようにしておく必要がある。各第一開き突起又は各第二開き突起において、正面及び背面の双方を階段状としてもよいが、この場合には、各第一開き突起又は各第二開き突起が倒れにくくなるおそれがあるので、正面又は背面のうち一方のみを階段状とすると好ましい。
さらにまた、本発明の靴底においては、各第一開き突起及び各第二開き突起における付根部を先端部よりも太く形成して補強することも好ましい。これにより、靴底の使用を重ねても、各第一開き突起や各第二開き突起が破損したり千切れたりしないようにして、靴底により長期間に亘って優れた耐滑性を発揮させることが可能になる。加えて、各第一開き突起及び各第二開き突起に適度な傾斜抵抗を付与したり、各第一開き突起及び各第二開き突起の隙間の目詰まりを防止したりすることも可能になる。この構成は、各第一開き突起や各第二開き突起の付根部の周壁面を傾斜させることによって実現することができるし、上述したように、第一開き突起及び第二向き突起における正面又は背面を階段状とする構成を採用することによっても実現される。
このとき、各第一開き突起及び各第二開き突起における付根部の太く形成された部分を鉛直断面円弧状に形成すると好ましい。これにより、第一開き突起や第二開き突起の隙間に粉体やゴミなどが詰まりにくくすることが可能になる。
そして、本発明の靴底においては、隣り合う第一開き突起と第二開き突起とで区画される領域は、何も存在しない空白部のままとしておいてもよいが、該領域に柱状突起を形成することも好ましい。これにより、靴底を、床面にグリセリンの膜が形成されている場合でも優れた耐滑性を発揮できるものとすることができる。該柱状突起は、太く形成するなどして、前開き突起や後開き突起よりも倒れにくくしておくと好ましい。グリセリンに対する耐滑性を向上させるためには、靴底の接地面積を増大させた方が好ましいからである。
以上のように、本発明によって、粉体が飛散した床面に対して優れた耐滑性を発揮できるだけでなく、液体膜で覆われた床面に対しても優れた耐滑性を発揮することのできる靴底を提供することが可能になる。また、消耗しにくく、長期間に亘って安定した耐滑性を発揮できる靴底を提案することも可能になる。
本発明の靴底の全体を示した底面図である。 図1における靴底の突起パターンを構成する前後一対の突起群を拡大して示した斜視図である。 図1における靴底の突起パターンを構成する前後一対の突起群を拡大して示した底面図である。 付根部が補強された前開き突起及び後開き突起からなる前後一対の突起群を拡大して示した斜視図である。 補強部が鉛直断面円弧状に形成された前開き突起と後開き突起とからなる前後一対の突起群を拡大して示した斜視図である。 前向き面が階段状に形成された前開き突起と、前向き面が階段状に形成された後開き突起とからなる前後一対の突起群を拡大して示した斜視図である。 前向き面が階段状に形成された前開き突起と、後向き面が階段状に形成された後開き突起とからなる前後一対の突起群を拡大して示した斜視図である。 後向き面が階段状に形成された前開き突起と、前向き面が階段状に形成された後開き突起とからなる前後一対の突起群を拡大して示した斜視図である。 後向き面が階段状に形成された前開き突起と、後向き面が階段状に形成された後開き突起とからなる前後一対の突起群を拡大して示した斜視図である。 左右方向に隣接する前開き突起同士及び後開き突起同士をそれぞれ連続させた形態の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 隣り合う前開き突起と後開き突起とで区画される領域に柱状突起を形成した靴底の全体を示した底面図である。 実施例1の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 実施例2の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 実施例3の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 実施例4の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 実施例5の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 実施例6の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 実施例7の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 実施例8の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 実施例9の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。 実施例10の靴底の突起パターンを拡大して示した底面図である。
本発明の靴底の好適な実施態様について図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明の靴底10の全体を示した底面図である。図2は、図1における靴底10の突起パターンを構成する前後一対の突起群14を拡大して示した斜視図である。図3は、図1における靴底10の突起パターンを構成する前後一対の突起群14を拡大して示した底面図である。本発明の靴底10は、図1に示すように、その底面11に滑り止め用の突起パターンが形成されたゴム製のものとなっている。突起パターンは、一方に開いたV字状の平坦な接地面12aを有する第一開き突起12と、第一開き突起12の背面側に配されて、第一開き突起12とは逆向きに開いたV字状の平坦な接地面13aを有する第二開き突起13とで構成される一対の突起群14を繰り返し配置することにより形成されている。以下においては、第一開き突起12を前方に開いた前開き突起とし、第二開き突起13を後方に開いた後開き突起13として説明する。この構成を採用することにより、靴底を前後方向の耐滑性により優れたものとすることが可能である。図2に示すように、前開き突起12における接地面12aと周壁面12bとの境界は、エッジ12c(図中の太線部)となっており、後開き突起13における接地面13aと周壁面13bとの境界は、エッジ13c(図中の太線部)となっている。前開き突起12及び後開き突起13は、JIS−A硬度35〜75度のゴムによって形成されており、靴底10を備えた靴を着用した人が歩行をする際に適度に変形するようになっている。
本発明の靴底10において、前開き突起12及び後開き突起13の横幅W(図3を参照。)は特に限定されない。しかし、前開き突起12及び後開き突起13の横幅Wを狭くしすぎると、前開き突起12及び後開き突起13の個数など他の条件によっては、前開き突起12及び後開き突起13が消耗しやすくなるおそれがある。このため、前開き突起12及び後開き突起13の横幅Wは、通常、5mm以上とされる。前開き突起12及び後開き突起13の横幅Wは、10mm以上であると好ましく、12mm以上であるとより好ましい。一方、前開き突起12及び後開き突起13の横幅Wを広くしすぎると、前開き突起12及び後開き突起13が倒れにくくなり、エッジ12c,13cが床面にグリップしにくくなるおそれがある。このため、前開き突起12及び後開き突起13の横幅Wは、通常、30mm以下とされる。前開き突起12及び後開き突起13の横幅Wは、25mm以下であると好ましく、20mm以下であるとより好ましい。
また、前開き突起12及び後開き突起13の厚みT,T(図3を参照。)も特に限定されない。しかし、前開き突起12及び後開き突起13の厚みT,Tを薄くしすぎると、前開き突起12及び後開き突起13の強度が低下して、前開き突起12及び後開き突起13が破損しやすくなるおそれがある。このため、前開き突起12及び後開き突起13の厚みT,Tは、通常、1mm以上とされる。前開き突起12及び後開き突起13の厚みT,Tは、1.3mm以上であると好ましく、1.5mm以上であるとより好ましい。一方、前開き突起12及び後開き突起13の厚みT,Tを厚くしすぎると、前開き突起12及び後開き突起13が倒れにくくなるとともに、接地面12a,13aと床面との間に粉体が挟み込まれやすくなり、靴底10の粉体に対する耐滑性が低下するおそれがある。このため、前開き突起12及び後開き突起13の厚みT,Tは、通常、5mm以下とされる。前開き突起12及び後開き突起13の厚みT,Tは、4mm以下であると好ましく、3mm以下であるとより好ましい。ここで、厚みTは、前開き突起12及び後開き突起13における中央付近の左右に真っ直ぐ延びた部分(以下、「中央部」と表記する。)の厚みであり、厚みTは、前開き突起12及び後開き突起13における中央部の両脇で該中央部から傾斜して設けられた部分(以下、「端部」と表記する。)の厚みである。厚みTと厚みTは、等しく設定してもよいし、差を設けてもよい。
さらに、前開き突起12及び後開き突起13の高さH(図2を参照。)も特に限定されない。しかし、前開き突起12及び後開き突起13の高さHを低くしすぎると、前開き突起12及び後開き突起13が倒れにくくなり、エッジ12c,13cが床面にグリップしにくくなるおそれがある。このため、前開き突起12及び後開き突起13の高さHは、通常、1mm以上とされる。前開き突起12及び後開き突起13の高さHは、1.5mm以上であると好ましく、2mm以上であるとより好ましい。一方、前開き突起12及び後開き突起13が高すぎると、前開き突起12及び後開き突起13の強度が低下するばかりか、靴底10の安定性も低下するおそれがある。このため、前開き突起12及び後開き突起13の高さHは、通常、5mm以下とされる。前開き突起12及び後開き突起13の高さHは、4mm以下であると好ましく、3mm以下であるとより好ましい。
さらに、前開き突起12の開き角度θ(図3を参照。)や後開き突起13の開き角度θ(図3を参照。)も特に限定されない。しかし、開き角度θ,θを小さくしすぎると、前開き突起12や後開き突起13が前後方向に倒れにくくなって、靴底10が前後方向にグリップしにくくなるおそれがある。加えて、前開き突起12や後開き突起13が左右方向に倒れやすくなり過ぎて、靴底10の左右方向での安定性が低下するおそれもある。このため、開き角度θ,θは、通常、30°以上とされる。開き角度θ,θは、60°以上であると好ましく、70°以上であるとより好ましく、80°以上であるとさらに好ましい。一方、開き角度θ,θを大きくしすぎると、前開き突起12や後開き突起13が前後方向に倒れやすくなり過ぎて、靴底10の前後方向での安定性が低下するおそれがある。加えて、前開き突起12や後開き突起13が左右方向に倒れにくくなって、靴底10が左右方向にグリップしにくくなるおそれがある。このため、開き角度θ,θは、通常、150°以下とされる。開き角度θ,θは、140°以下であると好ましく、130°以下であるとより好ましい。
さらにまた、前開き突起12及び後開き突起13は、図2に示すように、前後方向又は左右方向に隣接する他の前開き突起12や後開き突起13と分離した独立したものとしており、それぞれの前開き突起12及び後開き突起13が適度に倒れやすくなっている。すなわち、前後方向に隣り合う前開き突起12と後開き突起13との間、左右方向に隣り合う前開き突起12と前開き突起12との間、左右方向に隣り合う後開き突起13と後開き突起13との間には、隙間(図3において符号D,Dで表わされる部分など。)が形成されるようになっている。これらの隙間は、靴底10の排液性や排粉性を確保するためのものとなっている。前後方向に隣り合う前開き突起12と後開き突起13との隙間の最小間隔D、及び左右方向に隣り合う前開き突起12と前開き突起12との隙間若しくは後開き突起13と後開き突起13との隙間の最小間隔Dは、1〜5mmの範囲に設定すると好ましく、1.5〜3mmの範囲に設定するとより好ましい。これにより、靴底10を液体膜に対しても粉体に対してもより優れた耐滑性を発揮できるものとすることができる。ただし、排液性や排粉性を確保できる場合には、図10に示すように、隣り合う前開き突起12同士及び後開き突起13同士を連続させた形態とすることもできる。図10は、左右方向に隣接する前開き突起12同士及び後開き突起13同士をそれぞれ連続させた形態の靴底19の突起パターンを拡大して示した底面図である。
ところで、図1〜3の靴底10においては、前開き突起12の周壁面12b及び後開き突起13の周壁面13bは、靴底10の底面11に対して垂直となるように平坦に形成されていたが、図4に示すように、前開き突起12及び後開き突起13の付根部における周壁面12b,13bを傾斜させて(同図における補強部12d,13dを参照。)、前開き突起12及び後開き突起13における付根部をその先端部よりも太く形成すると好ましい。図4は、付根部が補強された前開き突起12及び後開き突起13からなる前後一対の突起群14を拡大して示した斜視図である。前開き突起12及び後開き突起13の付根部は負荷が掛かりやすいが、その付根部に補強部12d,13dを設けることにより、前開き突起12及び後開き突起13の強度を高めることができる。また、図5に示すように、補強部12d,13dを内側に凸な円弧状(アール状)に形成すると好ましい。図5は、補強部12d,13dが鉛直断面円弧状に形成された前開き突起12と後開き突起13とからなる前後一対の突起群を拡大して示した斜視図である。これにより、前開き突起12や後開き突起13の隙間に粉体やゴミなどが詰まりにくくすることが可能になる。
また、図6〜9に示すように、前開き突起12の周壁面12bや後開き突起13の周壁面13bを階段状に形成することもできる。図6は、前向き面(周壁面のうち前方を向く面。以下同じ。)が階段状に形成された前開き突起12と、前向き面が階段状に形成された後開き突起13とからなる前後一対の突起群14を拡大して示した斜視図である。図7は、前向き面が階段状に形成された前開き突起12と、後向き面(周壁面のうち後方を向く面。以下同じ。)が階段状に形成された後開き突起13とからなる前後一対の突起群14を拡大して示した斜視図である。図8は、後向き面が階段状に形成された前開き突起12と、前向き面が階段状に形成された後開き突起13とからなる前後一対の突起群14を拡大して示した斜視図である。図9は、後向き面が階段状に形成された前開き突起12と、後向き面が階段状に形成された後開き突起13とからなる前後一対の突起群14を拡大して示した斜視図である。これにより、靴底10が床面に設置して前開き突起12及び後開き突起13が倒れた際に、エッジ12c,13cだけでなく、その階段状に形成された部分の複数のエッジが床面にグリップするようになる。周壁面12b,13bを階段状に形成する場合、その段数は特に限定されないが、多くしすぎると、その階段状の部分に粉体などが詰まりやすくなるので、通常、1〜5段、好ましくは、2〜3段程度とする。靴底10に設ける突起パターンは、図6〜9に示す前後一対の突起群14のうちいずれか1種類のみで形成してもよいが、複数種類を混在させてもよい。
さらに、図11に示すように、前開き突起12と後開き突起13とで区画される領域に柱状突起15を形成することも好ましい。図11は、隣り合う前開き突起12と後開き突起13とで区画される領域に柱状突起15を形成した靴底10の全体を示した底面図である。これにより、靴底10を、グリセリンに対しても優れた耐滑性を発揮させることが可能になる。ただし、柱状突起15を前開き突起12や後開き突起13よりも高く形成すると、前開き突起12や後開き突起13を設けた意味が無くなるので、柱状突起15は、前開き突起12や後開き突起13と同じかやや低く形成する。より具体的には、柱状突起15の高さを、前開き突起12や後開き突起13の高さH(図2を参照。)の80〜100%程度とすると好ましい。図11に示す例において、柱状突起15は、菱形の接地面を有するものとなっているが、これに限定されず、円形や長方形など各種の形状を採用することができる。柱状突起15の接地面の面積は、特に限定されないが、狭くしすぎると、必然的に柱状突起15が倒れやすくなってグリセリンに対する耐滑性が低下してしまう。このため、柱状突起15の接地面の面積は、通常、5mm以上とされる。柱状突起15の接地面の面積は、10mm以上とすると好ましく、20mm以上とするとより好ましい。一方、柱状突起15の接地面の面積を広くしすぎると、必然的に、前開き突起12と柱状突起15との間や後開き突起12と柱状突起15との間に形成される隙間が狭くなり、小石などが詰まりやすくなる。また、排粉性や排液性が低下するおそれもある。このため、柱状突起15の接地面の面積は、通常、200mm以下とされる。柱状突起15の接地面の面積は、150mm以下であると好ましく、100mm以下であるとより好ましい。
以上の構成を採用することにより、靴底10は、「JIS T 8101 安全靴」の「9.7 耐滑試験」の試験方法において潤滑油の代わりに粒径60μmの強力粉を試験床に100cm当たり8mgの割合で均一に敷いて測定したときの動摩擦係数が0.2以上となっている。同動摩擦係数は、0.25以上であると好ましく、0.3以上であるとより好ましい。同動摩擦係数に特に上限はないが、通常、1以下である。
実際に、前開き突起と後開き突起とで構成される前後一対の突起群を繰り返し配置することにより突起パターンを形成した靴底を製作し、その動摩擦係数を測定する実験を行った。実験は、図12〜21に示す10種類(試料1〜10)の靴底を製作し、それぞれの靴底について、耐油ゴム(JIS−A硬度60度)で製作した場合の動摩擦係数の測定を行った。動摩擦係数の測定は、「JIS T 8101 安全靴」の「9.7 耐滑試験」の試験方法において潤滑油の代わりに粒径60μmの強力粉を試験床に100cm当たり8mgの割合で均一に敷いて行った。強力粉には、日清製粉株式会社製の強力小麦粉「オーマイふっくらパン」(登録商標)を使用した。この強力粉は、粒径60μmとなっており、その配合は、蛋白質が12重量%、脂質1.8重量%、炭水化物71重量%、ナトリウム0重量%となっている。試料1〜10の各部寸法は、下記表1,2に示す通りである。
Figure 2014104286
Figure 2014104286
上記表1,2中、「W」は、前開き突起及び後開き突起の左右幅W(図3を参照。)であり、「W」は、前開き突起及び後開き突起の外側の角部の左右の間隔W(図3を参照。)であり、「W」は、前開き突起及び後開き突起の内側の角部の左右の間隔W(図3を参照。)であり、「L」は、一の突起群を構成する前開き突起の前端から後開き突起の後端までの前後方向に沿った距離であり、「D」は、前後方向に隣り合う前開き突起と後開き突起の隙間の間隔D(図3を参照。)であり、「D」は、左右方向に隣り合う前開き突起と前開き突起との隙間及び後開き突起と後開き突起との隙間の間隔D(図3を参照。)であり、「θ」は、前開き突起12の開き角度θ(図3を参照。)であり、「θ」は、後開き突起の開き角度θ(図3を参照。)であり、「T」は、前開き突起及び後開き突起の中央部の前後方向の厚みT(図3を参照。)であり、「T」は、前開き突起及び後開き突起の端部の前後方向の厚みT(図3を参照。)である。試料1〜10の靴底における前開き突起及び後開き突起の高さH(図2を参照。)は、全て2.7mmで揃えたものの、試料1〜4,6,7,10では、補強部の高さが0.7mmで他の部分の高さが2.0mmとし、試料8,9では、一段目の高さが0.7mm、二段目の高さが0.75mm、三段目の高さが0.75mm四段目の高さが0.5mmの計4段での高さが2.7mmとなるようにした。試料5においては、補強部無しの一段構成とした。
下記表3に試料1〜10の靴底の動摩擦係数の測定結果を示す。下記表3中の動摩擦係数の値は、成人男性用の靴底全体の値に換算したものであり、複数回測定した値の平均値である。今回の実験では、粉の代わりにグリセリンを敷いた場合についても測定した。グリセリンは、「JIS K 8295 グリセリン(試薬)」に定められたグリセリンを水で90%に薄めたものを用い、その場合の動摩擦係数の値は、「JIS T 8101 安全靴」の「9.7 耐滑試験」の試験方法に準拠して測定した。
Figure 2014104286
上記表3の結果を見ると、試料1〜10の靴底は、いずれも粉体に対する動摩擦係数が0.3以上となっており、粉体に対して優れた耐滑性を発揮することが分かる。特に、試料4,9,10は、粉体に対する動摩擦係数が0.4以上となっており、粉体に対して非常に優れた耐滑性を発揮することがわかる。
また、前開き突起及び後開き突起の外側の角部の左右の間隔Wが0mmの試料1と間隔Wが4.0mmの試料6の動摩擦係数を比較すると、粉体及びグリセリンに対する動摩擦係数は、いずれも高い値で同程度となっているものの、試料1の方が優れていることが分かる。このことから、粉体及びグリセリンに対する耐滑性を向上するためには、間隔Wを、0〜4mm程度とすると好ましく、グリセリンに対する耐滑性を重視すると、間隔Wはある程度狭くする(2mm以下とする)とよいことが分かった。
さらに、前後方向に隣り合う前開き突起と後開き突起の隙間の間隔Dが3.5mmの試料2と間隔Dが2.0mmの試料6の動摩擦係数を比較すると、粉体に対する耐滑性は、試料6の方が高くなっており、粉体に対する耐滑性を高めるためには、間隔Dを2mm程度(1〜3mm)とすると好ましいことが分かった。
そして、前開き突起及び後開き突起の端部の前後方向の厚みTが1.5mmの試料3と厚みTが2.0mmの試料6の動摩擦係数を比較すると、粉体に対する動摩擦係数は、厚みTを2.0mmとした試料6の方が高く、粉体に対する耐滑性を向上するためには、厚みTを、2mm前後とすると好ましいことが分かった。一方、グリセリンに対する耐滑性も、厚みTを厚くした方が有利であることがわかった。粉体及びグリセリンに対する耐滑性をいずれも優れたものとするためには、厚みTは1.5〜2.5mm程度が好適であると考えられる。
そしてまた、前開き角度θ及び後開き角度θが90°の試料4と前開き角度θ及び後開き角度θが122°の試料6の動摩擦係数を比較すると、粉体及びグリセリンに対する動摩擦係数は、前開き角度θ及び後開き角度θを90°程度とある程度小さくした方が好ましいことが分かった。これは、前開き角度θ及び後開き角度θを小さくした方が前開き突起及び後開き突起が倒れにくくなる一方、大きくした方が前開き突起及び後開き突起が倒れやすくなることが影響していると考えられる。
そしてさらに、補強部なしの試料5と補強部ありの試料6の動摩擦係数を比較すると、粉体及びグリセリンに対する動摩擦係数は、補強部を設けた方が高くなっており、粉体及びグリセリンに対する耐滑性を高めるためには、補強部を設けた方が好ましいことも分かった。そしてさらに、突起パターンが前開き突起のみからなる試料7と突起パターンが前後一対の前開き突起及び後開き突起からなる試料10の動摩擦係数を比較すると、グリセリンに対する動摩擦係数では大きな差は見られない一方、粉体に対する動摩擦係数は、前後一対の突起群で突起パターンを形成した方が高くなっており、粉体に対する耐滑性を高めるためには、当該前後一対の突起群で突起パターンを形成した方が好ましいことも分かった。
そして、試料6,8,9の動摩擦係数を比較すると、前開き突起及び後開き突起の周壁面に段差を設けない(試料6)と、グリセリンに対する動摩擦係数は高くなるものの、粉体に対する動摩擦係数は、0.379であった。これに対し、前開き突起及び後開き突起の周壁面の片側に段差を設ける(試料9)と、グリセリンに対する動摩擦係数は低下するものの、粉体に対する動摩擦係数は0.478まで高まった。また、前開き突起及び後開き突起の周壁面の両側に段差を設ける(試料8)と、粉体に対する動摩擦係数が0.368、グリセリンに対する動摩擦係数が0.321といずれも高い値を示した。これらの態様のいずれを採用するかは、靴底に要求される性能に応じて適宜決定するとよい。
また、前開き突起を密に配して接地面積比を0.446とした以外は試料7と同等の従来の靴底(以下、「試料11」と表記する。)について、試料1〜10と同様の方法で、粉体及びグリセリンに対する動摩擦係数を測定したところ、粉体に対しては0.294であり、グリセリンに対しては0.737であった。すなわち、試料7は、試料11と比較して、前開き突起の数を減らしたものの、粉体に対する動摩擦係数では試料11を大きく上回った。加えて、突起パターンを前開き突起及び後開き突起で構成した試料10では、粉体に対する動摩擦係数において、試料7よりもさらに高い値を示している。このことから、粉体に対する動摩擦係数は、接地面積比を0.25以下とすると好ましいことが分かった。ところで、試料7と試料10において、グリセリンに対する動摩擦係数は、それぞれ0.480と0.473となっており、試料11よりも低下しているが、いずれも実用上問題がない値となっている。
以上のことから、前方に開いたV字状の平坦な接地面を有する前開き突起と、後方に開いたV字状の平坦な接地面を有する後開き突起とで構成される前後一対の突起群を繰り返し配置することにより突起パターンを形成した本発明の靴底では、左右幅W、間隔W、間隔W、間隔D、間隔D、前開き角度θ、後開き角度θ、厚みT、厚みT、高さH、靴底を形成するゴムの硬度などを選択することにより、粉体に対する動摩擦係数が0.25以上とすることが容易に実現できることが分かった。
10 靴底
12 前開き突起(第一開き突起)
12a 前開き突起(第一開き突起)の接地面
12b 前開き突起(第一開き突起)の周壁面
12c 前開き突起(第一開き突起)のエッジ
12d 前開き突起(第一開き突起)の補強部
13 後開き突起(第二開き突起)
13a 後開き突起(第二開き突起)の接地面
13b 後開き突起(第二開き突起)の周壁面
13c 後開き突起(第二開き突起)のエッジ
13d 後開き突起(第二開き突起)の補強部
14 一対の突起群
15 柱状突起

Claims (8)

  1. 底面に滑り止め用の突起パターンが形成された靴底であって、
    前記突起パターンが、一方に開いたV字状の平坦な接地面を有する第一開き突起と、第一開き突起の背面側に配されて、第一開き突起とは逆向きに開いたV字状の平坦な接地面を有する第二開き突起とで構成される一対の突起群を繰り返し配置することにより形成され、
    各第一開き突起及び各第二開き突起における接地面と該接地面に連続する周壁面との境界にエッジが形成されるとともに、
    各第一開き突起及び各第二開き突起のJIS−A硬度が35〜75度とされることにより、
    「JIS T 8101 安全靴」の「9.7 耐滑試験」の試験方法において潤滑油の代わりに粒径60μmの強力粉を試験床に100cm当たり8mgの割合で均一に敷いて測定したときの動摩擦係数が0.2以上となることを特徴とする靴底。
  2. 靴底の全体の面積に対する第一開き突起及び第二開き突起の接地面の面積の合計の比が0.05〜0.4である請求項1記載の靴底。
  3. 各第一開き突起及び各第二開き突起の横幅が5〜30mm、開き角度が30〜150°、高さが1〜5mm、厚みが1〜5mmとされた請求項1又は2記載の靴底。
  4. 各第一開き突起及び各第二開き突起が、周囲の第一開き突起及び第二開き突起と隙間を隔てて形成された独立したものとされるとともに、
    隣り合う第一開き突起と第二開き突起との最小間隔が1〜3mmとされた請求項1〜3いずれか記載の靴底。
  5. 各第一開き突起及び各第二開き突起における正面又は背面のうち一方が階段状に形成された請求項1〜4いずれか記載の靴底。
  6. 各第一開き突起及び各第二開き突起における付根部が先端部よりも太く形成されて補強された請求項1〜5いずれか記載の靴底。
  7. 各第一開き突起及び各第二開き突起における付根部の太く形成された部分が鉛直断面円弧状に形成された請求項6記載の靴底。
  8. 隣り合う第一開き突起と第二開き突起とで区画される領域に柱状突起が形成された請求項1〜7いずれか記載の靴底。
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