JP2014103889A - 施肥設計決定方法、施肥設計システム - Google Patents

施肥設計決定方法、施肥設計システム Download PDF

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Abstract

【課題】 真正な土壌の状況を把握して作物育成のために最適な施肥設計を行うことが可能な施肥設計決定方法及び施肥設計システムを提供すること。
【解決手段】 所定の土壌における各種作物育成のための養分の過不足状態を分析し必要な施肥による土壌処理方法を決定するための施肥設計決定方法であって、所定の土壌から所定量の試料を採取する試料採取ステップ、採取した試料を化学分析して化学データを取得すると共に、物理性について分析して物理データを得る分析ステップ、及び 化学データと物理データとから土壌に対する施肥設計を確定する設計ステップを具備し、分析ステップにおける物理データは、乾土容積、生土容積及び乾土質量を代入して算出される測定仮比重、並びに土壌の硬度値及び土壌透水性値である施肥設計決定方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、施肥設計決定方法及び施肥設計システムに関し、さらに詳しくは、単に必要な肥料中の養分量を決定するだけではなく、栽培前から初期施肥量と追肥量との関係を想定して施肥設計を行うことができる施肥設計決定方法及び施肥設計システムに関するものである。
農業分野において作物の生産性を高めるため農作物の栽培環境を改良することは古くから重要な課題である。近年、分析技術の進歩により栽培環境改良のためのさまざまなシステムが提案されており、土壌分析データから施肥設計を行うシステムが種々提案されている。
たとえば特許文献1には、地域、土質及び農作物ごとに最適とする土壌のデータ(土壌基礎データ)を入力し、基礎データとしてデータベース化する基礎データ蓄積手段、栽培を行おうとする圃場の土壌データとその地域、土質及び農作物を入力する土壌データ入力手段、データベース化された基礎データから、入力された地域、土質及び農作物と相関する土壌基礎データを抽出する土壌基礎データ抽出手段、入力された土壌データと抽出された土壌基礎データから最適の農作業設計を解析する農作業設計解析手段、及び解析された農作業設計を出力する農作業設計出力手段を有することを特徴とする農作物生産支援システムが提案されている。
また、特許文献2には、作物の生育に合わせて適量な肥料が溶解された養液を供給して過肥などを抑制できる養液土耕栽培方法を提供するために、原水に肥料を溶解させた養液を、耕作地に供給して作物を栽培する養液土耕栽培方法であって、作物を栽培する前に、上記耕作地中に残存する特定肥料元素の残留量を測定する土壌分析工程と、作物を栽培する前に、作物の生育ステージ毎に必要となる所定時間当たりの同種特定肥料元素の量を予定し、この予定量に則して肥料を溶解して養液を調製して作物を栽培する栽培工程とを有し、上記栽培工程に於いて、栽培開始時から加算した予定量の合計量が、上記土壌分析工程で得られた特定肥料元素の残存量に相当するまでの期間は、原水若しくは施肥量が予定量よりも少量となるように全窒素濃度が10〜50ppmの養液を供給し、この期間を経過した後は、上記予定量に則して肥料を溶解させた養液を調製して作物を栽培することを特徴とする養液土耕栽培方法が提案されている。
特開2002−345331
特開2002−058369
しかしながら、これらの方法で決定した作物育成のための手法では、未だ十分な育成効率の向上が認められていないのが現状である。本発明者は、このような現状を鑑み鋭意研究した結果、従来の手法における問題点発生の原因は分析方法の問題にあることを見出した。すなわち従来の分析方法では単に物理性の分析や化学性の分析を行っているにすぎず、未だ土壌の真正な状況及び養分状況の把握ができていないのが現状である。
このため、より作物の育成効率を向上させることができる施肥設計の手法の開発が要望されているのが現状である。
したがって、本発明の目的は、真正な土壌の状況を把握して作物育成のために最適な施肥設計を行うことが可能な施肥設計決定方法及び施肥設計システムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、従来の化学分析による成分構成比を得るだけでは真正な状況を把握したことにならず、物理性の分析を行い、土壌の養分受け入れ可能性を考慮して施肥設計を行うべきことを見出し、その指標となるべき要素を見出すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の各発明を提供するものである。
1.所定の土壌における各種作物育成のための養分の過不足状態を分析し必要な施肥による土壌処理方法を決定するための施肥設計決定方法であって、
所定の土壌から所定量の試料を採取する試料採取ステップ、
採取した試料を化学分析して化学データを取得すると共に、物理性について分析して物理データを得る分析ステップ、及び
上記化学データと上記物理データとから上記土壌に対する施肥設計を確定する設計ステップを具備し、
上記分析ステップにおける上記物理データは、乾土容積、生土容積及び乾土質量を以下の式(I)に代入して算出される測定仮比重、並びに土壌の硬度値及び土壌透水性値であり、
乾土容積は、土壌試料10グラムを105℃で恒量とし乾土を得、該乾土をあらかじめ所定量の水を投入しておいたメスシリンダーに投入した際の該所定量からの増加容積であり、
生土容積は、土壌試料10グラムをあらかじめ所定量の水を投入しておいたメスシリンダーに投入した際の該所定量からの増加容積であり、
乾土質量は、土壌試料10グラムを105℃で恒量としたときの質量であり、
上記設計ステップは、別に用意された所望の作物ごとに土壌に求められる理想養分量と、上記分析ステップで得られた化学データとから土壌の養分過不足量を求めて要求養分量を算出し、上記物理データにより算出される土壌の養分受け入れ可能量と上記要求養分量とから初期施肥量及び追肥量を算出して施肥設計を確定する
ことを特徴とする施肥設計決定方法。
測定仮比重(グラム/ミリリットル)=乾土質量(グラム)/生土容積(ミリリットル)(I)
2.所定の土壌における各種作物育成のための養分の過不足状態を分析し必要な施肥による処理を決定するための施肥設計システムであって、
入力手段および表示手段を有する利用者端末と、
該利用者端末と通信ネットワークを介して接続されており、利用者が上記利用者端末から通信ネットワークを介してアクセスした際に利用者が入力手段より入力した情報を受信する受信手段、あらかじめ所定の処理情報が記憶されていると共に利用者が入力した入力情報を記憶する記憶手段、上記記憶手段に記憶された情報を所定の解析ツールに基づいて解析する情報解析手段及び該記憶手段に記憶された該処理情報及び該情報解析手段により得られた上記処理の情報を利用者に送信する送信手段を有する分析サーバーと、を具備し、
上記記憶手段に記憶された上記処理情報は、利用者に対する土壌硬度と土壌透水性についての質問事項、あらかじめ用意された所望の作物ごとに土壌に求められる理想養分量、必要作物土壌の化学分析により得られた化学分析データ、並びに土壌の物理分析により得られた乾土容積、生土容積及び乾土質量から算出される測定仮比重を含み、上記入力情報は上記質問事項に対する利用者の返答を含み、
上記情報解析手段は、上記返答に基づいて所定の処理を行い土壌硬度値と土壌透水性値とを求め、上記測定仮比重値、上記土壌硬度値、上記土壌透水性値から所定の処理により補正仮比重値を算出し、さらに所定の処理を行って土壌の養分受け入れ可能量を算出し、上記化学分析データと上記理想養分量との差分をとって土壌の養分過不足量を求め、上記養分受け入れ可能量と上記養分過不足量とから初期施肥量と追肥量との配分を決定する、
ことを特徴とする施肥設計システム。
3.上記情報解析手段は、さらに、作物の栽培過程において作物の生育に問題があることを上記入力手段より利用者が入力した場合に、当該問題が病気に起因するか土壌の養分状態に起因するかを判断し、土壌の養分状態であると判断した場合、さらに化学データ及び物理データの再入力を要求し、該化学データ及び物理データが再入力されると再度養分受け入れ可能量と養分過不足量とを算出して追加施肥量を決定する
2記載の施肥設計システム
本発明の施肥設計決定方法によれば、真正な土壌の状況を把握して作物育成のために最適な施肥設計を行うことができる。
なお、本発明において「土壌の状況」とは、土壌が現在どのような状態にあるかを総合的に示すものであり、具体的には土壌養分状況、土壌物理性状況(土の硬度、易耕性、排水性、質量、通気性等)を総称したものである。
また、本発明の施肥設計システムによれば、上記施肥設計決定方法により得られる情報を迅速に且つ簡便に処理して自動的に施肥設計を提供することができる。
図1は本発明の施肥設計決定方法における試料採取位置の概要を示す概略図である。 図2は本発明の施肥設計システムの概要を示す図である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
まずは、本発明の施肥設計決定方法について説明する。
本発明の施肥設計決定方法は、所定の土壌における各種作物育成のための養分の過不足状態を分析し必要な施肥による土壌処理方法を決定するための施肥設計決定方法である。
詳細には、所定の土壌から所定量の試料を採取する試料採取ステップ、
採取した試料を化学分析して化学分析データを取得すると共に、物理性について分析して物理データを得る分析ステップ、及び
上記化学データ及び上記物理データとから上記土壌に対する施肥設計を確定する設計ステップを行うことにより実施することができる。
以下、これらのステップについて詳述する。
<試料採取ステップ>
本ステップは、所定の土壌を所定の深さで切り取り、所定量の試料を採取するステップである。
(所定の土壌)
ここで、所定の土壌とは、所望の作物の生育を行う土壌であって、分析のサンプリングを行う場所を意味する。サンプリングは、正確な分析結果が得られるように農場全体から必要なデータ収集が行えるように適当に分散された複数個所で行えばよいが、農場全体の四隅及び対角線上の任意の2点の計6点をサンプリング個所とするのが好ましい。なお、農場を複数の矩形状の区画に区分して各区画についてサンプリングを行うこととしてもよい。
ここで、対角線上とは、同一対角線上でも、異なる対角線上でもよいが、図1に示すように一方の対角線上においては中心点(対角線の交点)を挟んで該中心点から対角線上の最端点までを3等分した際の2点位置(計4点)とし、他方の対角線上では最端点側の2点とするのが好ましい。
(所定の深さ)
所定の深さは、目的により異なるが、所望の作物が生育している土壌部分の深さなどをいう。例えば、作物の生育に重要な部分である作物の主要根群域(根群の大部分(約90%以上)が分布する土層)や有効根群域の深さ(根が伸長できる土層)部分の土壌を採取するための深さとすることができ、具体的には10〜30cmとするのが好ましい。また、採土面積は、直径5〜10cmの円の有する面積とするのが好ましい。
(採取方法)
採取は、目的とする場所を設定し、例えば、採取する土壌部分を直径が6cm、採土領域の長さが30cm程度の円筒状の採土器で円筒形状に採取するか、スコップ等で地表下の採土面を出現させ所定の深さの側面の土壌(地表面から底面に位置する側面土)を削りだし、その削り出した土壌を採土することにより実施できる。
土壌を掘り出す際には、通常の地質調査で用いられる土壌サンプリング装置を特に制限なく用いて採土を行うことができる。
(移送方法)
採取した土壌の移送方法は、可能な限り採土時の状態(水分)を維持できる方法で採土を密封し、可能であれば15℃以下に保存して移送するのが好ましい。
<分析ステップ>
(化学分析)
本ステップにおける化学分析は、通常この種の土壌分析に用いられる化学分析法であれば特に制限なく用いることができるが、採土した試料を風乾処理し、強酸を含んでなる処理液により処理して抽出液を得、得られた抽出液を0.2〜0.45μmのメンブランフィルターでろ過しイオンクロマト装置により化学分析することにより行うのが好ましい。
(処理液)
上記処理液に用いられる上記強酸とは、酸解離反応の平衡常数が1よりも大きい酸をいい、具体的には例えば塩酸、硫酸などの無機酸などが挙げられ、それぞれ水溶液として用いられる。特に塩酸と硫酸との無機酸混合物が、土壌成分抽出効果や精度が高いことなどの利点があり好ましい。また、使用する強酸の濃度は、0.001〜0.010mol/Lとするのが抽出効果と測定精度の点から好ましい。
上記処理液には、強酸以外に本発明の所望の効果を損なわない範囲で他の成分を混合してもよい。他の成分としては、塩化ナトリウムなどの塩等が挙げられる。
上記処理液として上記無機酸混合物を用いる場合の塩酸と硫酸との混合比は、体積比(塩酸及び硫酸共にモル濃度が同じ場合)で塩酸100に対して硫酸50〜150とするのが、抽出効率の観点から好ましく、60〜120とするのがさらに好ましく、60〜100とするのが最も好ましい。
上記処理液の使用量は、土壌の種類や測定対象の量などにもよるが、試料1重量部に対して、50〜150重量部とするのが、抽出効率を安定化させる点などの理由から好ましい。
(抽出処理)
抽出処理は、試料に処理液を投入し、ガラスや繊維強化プラスチック(FRP)製のビーカーなどに入れ、30〜60分間振とうすること等により行うことができ、これにより成分の抽出を行い、イオンクロマト分析用の試料とする。
(イオンクロマト分析)
抽出液を、試料これに含まれる不溶性物質を遠心分離機やフィルターなどで除去して溶液とし、得られた溶液をイオンクロマト装置にかけることで分析を行う。
イオンクロマト装置としては、通常この種の化学分析で用いられるものを特に制限なく用いることができる。具体的には、特に図示しないが、ポンプ部、インジェクション部、カラム部及び検出部からなり、必要に応じてサプレッサーが配設されてなるものを用いることができる。また、検出器としては、電気伝導度検出器が通常用いられるが、陰イオン分析の場合には吸光度検出器を、必要に応じてポストカラム誘導体化・吸光度検出器を用いてもよい。イオン分析に用いるカラムやクロマトグラフィーに用いる担体も通常の分析で用いられるものを特に制限なく使用することができる。
イオンクロマト分析を行う際の分析条件は、以下に示すようにすることができる。
陰イオン分析の測定条件:
イオンクロマト装置:(東亜DDK社製、装置名:IA−300)等
カラム:(東亜DDK社製、商品名:PCI−211、長さ:100mm、内径:4.6mm)等
試料注入量:10〜30μL
カラムオーブン温度:20〜60℃
溶離液:2.3mM フタル酸/2.8mM 6−アミノ−n−ヘキサン酸/200mM ホウ酸 混合溶液等(溶離液の濃度は、この例の濃度〜この例の濃度の1000倍までの任意の濃度とすることができる)
流速:0.8〜1.5mL/min
検出器:電気伝導率検出器
測定陰イオン: PO 3−、Cl、Br、SO 2−、F、NO 、NO
陽イオン分析の測定条件:
イオンクロマト装置:(東亜DDK社製、装置名:IA−300)等
カラム:(東亜DDK社製、商品名:PCI−322、長さ:250mm、内径:4.6mm)等
試料注入量:10〜30μL
カラムオーブン温度:20〜60℃
溶離液:6Mメタンスルホン酸等
流速:0.3〜1.5mL/min
検出器:電気伝導率検出器
測定陽イオン:NH ,K,Ca2+,Mg2+,Na、Li
各イオン量は、通常この種のイオン量計算に用いられる手法を用いるか市販のソフトウェアを用いることによりピーク面積から計算する、など公知の方法で求めることができる。
また、化学分析に際しては、上記のイオンクロマト装置を用いた分析に加えてさらに他のクロマトグラフィーによる陽イオン、陰イオン分析、微量元素分析や、分光光度法、原子吸光光度計を用いた高感度微量元素分析法、糖分析計による糖質の分析、アミノ酸分析、中間代謝物である有機酸、CEC(陽イオン交換容量)分析、様々な公知方法による目的成分の分析、水素イオン濃度(pH)、電気伝導度(EC)、腐植量、リン酸吸収係数、塩基飽和度、菌類の分析などを適宜追加してもよい。
例えば各塩基飽和度の算出は、以下のようにして行うことができる。
カルシウム飽和度、マグネシウム飽和度及びカリウム飽和度は、それぞれの各酸化物量のミリグラム等量(me)に換算し、CEC(me)に対する割合(%)を算出することにより求めることができる。
また、総飽和度は、下記式により求めることができる。
総飽和度(%)=カルシウム飽和度(%)+マグネシウム飽和度(%)+カリウム飽和度(%)
(物理分析)
上記物理分析は、物理データとして、乾土容積、生土容積及び乾土質量を測定することにより以下に説明するように測定仮比重を算出し、さらには土壌の硬度値及び土壌透水性値を求めることにより行う。
(測定仮比重、真比重)
測定仮比重は、乾土質量を生土容積で除した値をいう。
本発明者らは、測定仮比重の値が1.0から乖離するほど、栽培植物が要求する肥効成分量に過不足を生ずることを見出している。
測定仮比重は、下記式により求めることができる。
測定仮比重(グラム/ミリリットル)=乾土質量(グラム)/生土容積(ミリリットル)(I)
(式中、乾土質量は、土壌試料10グラムを105℃で恒量(常圧下で30〜50分間乾燥させた状態)としたときの質量、生土容積は、土壌試料10グラムをあらかじめ所定量の水を投入しておいたメスシリンダーに投入し該所定量からの増加容積(ミリリットル)である)
すなわち、本発明においては物理性を測定するに際して、土壌試料10グラムを105℃で恒量(常圧下で30〜50分間乾燥させた状態)としたときの質量を測定して得られた乾土質量と、土壌試料10グラムを105℃で恒量とし乾土を得、該乾土をあらかじめ所定量の水を投入しておいたメスシリンダーに投入し該所定量からの増加容積(ミリリットル)を測定して得られる乾土容積とを求める。
後述するが、補正した測定仮比重の値で、各イオン酸化物の過不足量をさらに補正することにより、より最適な肥料の量を計算することができる。
また、真比重とは、乾燥時の土壌の密度をいう。
真比重は、下記式により求めることができる。
真比重(グラム/ミリリットル)=乾土質量(グラム)/乾土容積(ミリリットル)
(式中、乾土質量は、土壌試料10グラムを105℃で恒量(常圧下で30〜50分間乾燥させた状態)としたときの質量、乾土容積は、土壌試料10グラムを105℃で恒量とし乾土を得、該乾土をあらかじめ所定量の水を投入しておいたメスシリンダーに投入し該所定量からの増加容積(ミリリットル)である)
(その他の物理分析)
また、物理分析に際しては、上記の土壌の仮比重の分析に加えてさらに固相率、液相率、気相率の三相分析などを適宜追加してもよい。
(測定仮比重の補正)
物理分析で得られた測定仮比重は、下記式を用いて補正を行う。この結果得られる補正仮比重は土壌の質をより正確に表したものであるため、作物育成のための施肥条件や土壌改良方針決定をより正確なものとすることができる。
補正仮比重は、下記式により求めることができる。
補正仮比重=測定仮比重×補正係数
(式中、補正係数は
補正係数=土壌中の不純物の割合0〜30%を除いた分=0.70〜1.00を意味する。)
不純物の割合は、土壌中の目視可能な有機物などの集積量を計測することで求められるものであるが、通常は上述の値の範囲内となる。
補正仮比重値を用いて、単位面積当たりの養分の過不足量を補正することで、より好ましく作物の生育に必要な養分量を求めることができる。
(土壌の硬度値)
ここで、土壌の硬度とは、土壌粒子を一定の容積を持つ容器に充填したとき、その粒子の大小により充填密度が変化する度合いをいう。一般に、土壌の硬度が高い場合は、粒子の粒度が小さく充填密度が高くなり土壌中の孔隙も少なく土が固く締まった状態となる。一方、土壌の硬度が低い場合は、粒子が大きく充填密度等は逆となる。また、土壌粒子が大小ほどよく構成されているときは、団粒構造といわれ、適度な孔隙となり農作物の栽培に最適となる。すなわち土壌の硬度は、保水性と根の伸張性に大きく影響することになる。
土壌の硬度値は、農業従事者が相対評価できるような問診を行い、農業従事者からの回答を数値化することにより求めた。具体的には、農業従事者に土壌を「軟らかい」、「普通」、「硬い」の選択肢から回答を選択してもらいその結果に従いそれぞれ3,2,1の点数をつけることにより行う。
(土壌の透水性)
ここで、土壌の透水性とは、降雨や潅水、湛水などにより土壌中に水が流入、浸透した結果土壌の表面張力により水分が拘束される程度を言う。土壌中への空気の流入に大きく関係し、土壌の好気性、嫌気性に影響し、植物の根の伸張に硬度同様関係がある。日照度は、植物に対する水分の葉面蒸散、土壌水分に影響を与え、積算日射量や光の強度として一般に表される。
土壌の透水性値は、農業従事者が相対評価できるような問診を行い、農業従事者からの回答を数値化することにより求めた。具体的には、農業従事者に土壌を「良好」、「普通」、「不良」の選択肢から回答を選択してもらい、その結果に従いそれぞれ3,2,1の点数をつけることにより行う。
(土壌三相分析)
また、物理分析においては土壌の三相を算出してより正確な判断が可能となるようにすることもできる。
土壌は土壌粒子や有機物など固体と、水分等の液体と、これら個体及び液体の隙間に存在する気体とからなり、本明細書においてこれらをそれぞれ固相、液相、気相という。これらを総称して土壌三相という。また、これらの三相それぞれの容積割合を%で示すことを土壌の三相分析といい、土壌物理性の良悪を示す重要な指標である。ただし、本発明においては土壌における目視可能な有機物や礫を除いた三相の比率を求める。
固相率は、下記式により求めることができる。
固相率=100−〔(乾土質量/乾土容積―補正仮比重)×100〕/(乾土質量/乾土容積)=乾土容積/生土容積×補正係数
補正仮比重=(乾土質量/生土容積)×補正係数
(式中、乾土質量は、土壌試料10グラムを105℃で恒量としたときの質量、乾土容積は、土壌試料10グラムを105℃で恒量とし乾土を得、該乾土をあらかじめ所定量の水を投入しておいたメスシリンダーに投入し該所定量からの増加容積(ミリリットル)である。生土容積は、土壌試料10グラムを、あらかじめ所定量の水を投入しておいたメスシリンダーに投入し該所定量からの増加容積(ミリリットル)である。)
液相率は、下記式により求めることができる。
液相率(%)=水分率(%)
(式中、水分率(%)は、土壌試料の10グラムを恒量としたときの質量の減量を水分量(グラム)とする。また、その水分量の生土の質量(10グラム)に対する割合をパーセントで表した値)
気相率は、下記式により求めることができる。
気相率(%)=100(%)−(固相率(%)+水分率(%))
本発明の施肥設計決定方法は、上記の手法により化学分析を行うため、少ない工程数で簡易に且つ真正な土壌の養分状態を把握することが可能である。また、さらに物理分析を行うことによりさらに土壌の真正な状況を把握することができ、土壌の改良方法についての総合的な判断材料を入手することができる。
<設計ステップ>
上記設計ステップは、別に用意された所望の作物ごとに土壌に求められる理想養分量と、上記分析ステップで得られた化学データとを用いて土壌の養分過不足量を求めて要求養分量を算出し、上記物理データにより算出される土壌の養分受け入れ可能量と上記養分過不足量とから初期施肥量及び追肥量を算出して施肥設計を確定する。
(要求養分量の算出)
まず、化学分析の結果を受けて土壌における現実の養分量と所望の作物生育に必要な養分量とを対比して養分の過不足分を把握する。
ここで、所望の作物育成に必要な養分は、単に上記イオンクロマト分析により得られるイオン量で表すのではなく、イオン酸化物量で表すのが通常であるので、本発明においても所望の栽培作物に適した各イオン酸化物量で表すことができる。また、作物ごとに適した土壌中の上記「理想養分量」はあらかじめデータベース化してあり、かかる理想養分量との差分を求めることにより養分過不足量の算出を行う。例えば、カルシウム酸化物の過不足量の解析は、下記式の処理を行うことにより、求めることができる。
CaO(過不足量)=CaO(化学分析結果の換算値である養分量)−CaO(所望の作物育成に必要な養分量)
得られた各イオン酸化物の過不足量を求めることで、所望の作物生育に必要な養分を把握することができる。
ここで所望の作物生育に必要な理想養分量は、あらかじめ算定されている単位面積あたりにおいて作物生育のために必要な量であり、作物毎に養分毎のデータを準備しておき、利用することになる。
また、算定される養分としては、カルシウムの他、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、窒素分、リン酸等を挙げることができる。
この養分の過不足量をもって要求養分量とすることができる。
さらに、要求養分量は、上記養分過不足量に対して上記補正仮比重を用いて補正することもできる。
ここで該補正仮比重を用いての要求養分量の補正は、あらかじめ用意された作物ごとの理想比重状態(比重1)での土壌における単位面積当たりの必要養分量(市販のデータブックなどに記載されているものでよい)を理想養分量とし、これと補正仮比重とにより、下記式を用いて算出することができる。
要求養分量=(理想養分量−測定により得られた土壌の現実の保有養分量)×補正仮比重
窒素、リン酸の要求養分量は、上記式を用いて算出するのが好ましく、カリウム、カルシウム、マグネシウムの要求養分量は、化学分析で得られたCEC(塩基置換容量、イオン交換容量、単位:乾土meg/100g、Cation Exchange Capacity)の値から最適飽和度を算出し、この最適飽和度を用いて要求養分量を算出するのが好ましい。
(養分受け入れ可能量の算出)
上記補正仮比重及びさらに土壌の硬度値と土壌の透水性値とを以下の式に代入して、最終補正仮比重を算出し、かかる最終補正仮比重と真比重との差分を求め、土壌の多成分受け入れ可能量を算出し、これを養分受け入れ可能量とする。すなわち、最終補正仮比重と真比重との差から当該土壌の保持できる肥料密度が算出されることを本発明者は見出し、この肥料密度を必要な各養分量に当てはめ直すことで土壌の多成分受け入れ可能量が算出される。
式:最終補正仮比重=補正仮比重×二次補正係数
最終補正仮比重は、土壌の硬度値と土壌の透水性値との合計値を求め、求めた土壌の硬度値と土壌の透水性値の合計値が3以下の場合と3を超える場合とを分けて、両者ともに1.29の範囲内になるように補正することで得られる。詳細には、3以下の場合には補正仮比重が1未満の場合には1とし、1以上1.4未満の場合には1〜1.29となるように補正し、1.40以上の場合には1.29に補正する。また、3を超える場合には、1未満の場合には1とし、1以上1.29の場合にはそのままとし、1.29を超える場合には1.29に補正する。すなわち、二次補正係数は、最終補正仮比重が上述の範囲となるように設定された係数である。
(初期施肥可能量及び追肥量(両者を総称して設計施肥量という)の算出)
必要養分量と養分受け入れ可能量との差分をとり、土壌に供給できる養分量を算出し、養分バランスを考慮して最適な養分バランスとなるように初期施肥量を決定する。
具体的には、まず、最終補正仮比重の値と予め測定して求めていた養分の流出量データとを照らし合わせることで採取した土壌の養分の流出予測量を求めることができる。また、各作物ごとに養分の消費量はデータブックなどにより提供されている。これらを照合することで、作物の育成初期時に土壌に投入するべき養分量〔基準施肥量(基肥)〕が求められる。すなわち、土壌が養分の保持効率のよくない土壌(養分が流出しやすい土)であった場合、初期に十分な養分量を施肥してしまうとすぐに流出してしまい、無駄が生じてしまうので、流出量を勘案して初期施肥量〔基準施肥量(基肥)〕と追肥量〔基準施肥量(追肥)〕とを決定する。
そして、得られた初期施肥量〔基準施肥量(基肥)〕と追肥量〔基準施肥量(追肥)〕とから初期施肥量の割合及び追肥量の割合を求め、これらを上記要求養分量に乗じることでそれぞれ初期施肥量と追肥量とを算出する。そして、この際、土壌に残存養分が存在する場合には得られた値から(測定により得られた土壌の現実の保有養分量×補正仮比重)で求められる残肥量を差し引き、設計施肥量を算出する。
(リアルタイム分析ステップ)
さらに、本発明においては、作物の生育過程において作物の生育状況に問題があることを上記入力手段より利用者が入力した場合に、当該問題が病気に起因するか土壌の養分状態に起因するかを判断し、土壌の養分状態であると判断した場合、さらに化学分析(土壌と作物体内)及び物理分析を行って、化学データ及び物理データを算出して再度養分受け入れ可能量と養分過不足量とを算出して追加施肥量を決定する、リアルタイム分析ステップを行うこともできる。
このステップを設けることにより作物の生育過程で生じる種々の土壌の養分状態の変化に臨機応変に対応して、作物の育成を良好に行うことができる。
病気であるかどうかの判断は市販の病害虫診断参考書籍等を参考にして、目視で作物の病徴診断を行えば、正確に同定を行うことができる。
そして、病気ではない場合で作物の生育に予期せぬ問題が生じる場合は通常初期に設計した施肥設計では予測できない土壌の問題、たとえば当初設定したよりも透水性が高い(低い)、硬度が高い(低い)等の問題があり、初期の施肥量に対して負の影響があると考えられる。
そこで、再度化学分析及び物理分析を行い、補正仮比重を算出し、土壌中の養分量を算出することで初期の施肥量に対してどの程度、肥料の養分が残存しているかを算出し、初期の予測よりも養分が多く残存していれば初期の設定よりも土壌の透水性が悪く、土壌が固結して土壌有機物の分解が滞っていると考えられ、少なければ土壌の透水性がよく、土壌が膨軟であり土壌有機物の分解が進んでいると考えられる。
したがって、これらの結果を受けて土壌の硬度及び透水性の値を修正し、再度施肥設計を立てて、それに応じた追肥改善計画を立てることにより、問題点を解消することが可能である。
<施肥設計システム>
次に本発明の施肥設計システムについて説明する。
図2に示す本発明の施肥設計システム101は、所定の土壌における各種作物生育のための養分の過不足状態を分析し必要な施肥による処理を決定するための施肥設計システムである。
詳しくは、図2に示す本実施形態の施肥設計システム101は、入力手段111および表示手段112を有する利用者端末110と、該利用者端末110と通信ネットワーク120を介して接続されており、利用者が上記利用者端末から通信ネットワーク120を介してアクセスした際に利用者が入力手段より入力した情報を受信する受信手段131、あらかじめ所定の処理情報が記憶されていると共に利用者が入力した入力情報を記憶する記憶手段132、上記記憶手段に記憶された情報を所定の解析ツールに基づいて解析する情報解析手段133及び該記憶手段に記憶された該処理情報及び該情報解析手段により得られた上記処理方法についての情報を利用者に送信する送信手段134を有する分析サーバー130と、を具備する。なお、図面上は説明を容易にするために受信手段131、記憶手段132、情報解析手段133及び送信手段はそれぞれ別の装置として記載したが、一つの躯体内に装てんされた1台の装置であってもよい。
特に図示しないが、施肥設計システム101における利用者端末110と分析サーバー130とはそれぞれ通常のコンピュータを用いて構成することができ、該コンピュータとしては、入力装置としてのキーボード及びマウスと、出力装置としてのモニターと、演算処理装置(情報解析手段)としてのCPUと、ほかに各種データ及びシステム実行のためのプログラムを保存しデータベースを構築する記憶装置としてのハードディスクと、演算処理のためのデータを一時的に保存しておくための一時保存装置としてのメモリー、データの送受信を行うためのモデムやLAN装置を備えたものを用いることができる。また、通信ネットワークとしては通常のインターネット回線などを挙げることができる。
そして、記憶手段132に記憶された上記処理情報は、利用者に対する土壌硬度と土壌透水性についての質問事項、あらかじめ用意された所望の作物ごとに土壌に求められる理想養分量、の必要作物土壌の化学分析により得られた化学分析データ、並びに土壌の物理分析により得られた乾土容積、生土容積及び乾土質量から算出される測定仮比重を含み、上記入力情報は上記質問事項に対する利用者の返答を含む。
また、情報解析手段133は、上記返答に基づいて所定の処理を行い土壌硬度値と土壌透水性値とを求め、上記測定仮比重値、上記土壌硬度値、上記土壌透水性値から所定の処理により補正仮比重値を算出し、さらに所定の処理を行って土壌の養分受け入れ可能量を算出し、上記化学分析データと上記理想養分量との差分をとって土壌の養分過不足量を求め、上記養分受け入れ可能量と上記養分過不足量とから初期施肥量と追肥量との配分を決定することを特徴とする。
以下、両者について詳述する。
(処理情報)
質問事項
上記質問事項は利用者に対して問うためのものであり、各項目について以下のように回答事項と各回答事項に対する点数を用意し記憶しておく。
土壌硬度 :軟らかい=3点、 普通=2点、 硬い=1点
土壌透水性:良好=3点 普通=2点、 不良=1点
理想養分量
理想養分量は各作物についてあらかじめ用意されているものであり、市販のデータブックなどに基づいてデータベース化されたものである。
化学データ
化学分析を上述の方法の発明の欄で説明した方法に従って別途行っておき、かかるデータを入力し記憶しておくことで構築される。使用する際には、利用者が分析サーバーにアクセスしてIDとパスワードとを入力することで自分のみのデータが記憶された領域にアクセスし、かかる領域で上記質問事項に返答し、さらに分析結果を応用して施肥量を算出するようにサーバーに命令を出すことで利用することができる。
測定仮比重
物理分析を上述の方法の発明の欄で説明した方法に従って別途行っておき、上述の算出方法に従ってそれぞれの値を算出して、かかるデータを入力し記憶しておくことで構築される。使用する際の使用方法は上述の化学データと同様である。
(入力情報)
入力情報には、上記質問事項に対する利用者の回答、すなわち上記回答事項のいずれかが挙げられ、この他には、作物栽培地の情報、たとえば住所、土地の面積、高度、地形の傾斜度、路地かビニールハウスか、等種々の情報が挙げられる。
(使用方法)
本実施形態の施肥設計システムを使用するには、まず、別途上述の試料採取方法に従って試料を採取し、化学分析及び物理分析を行って上述の処理情報を算出し、記憶手段に記憶しておく、そして、利用者が利用者端末110から分析サーバー130にアクセスした場合に、ID及びパスワードの入力を促すなどして当該利用者専用の領域にアクセスさせた後、記憶手段に記憶されていた処理情報を利用者端末に送信手段134を介して入力すべき情報を送信し、利用者が当該情報に即した上記質問事項に対する上記回答事項の入力を行い、利用者が分析サーバーに送信すると、分析サーバーで上記回答事項の情報を加味して、上述の方法の発明において説明した各データの算出方法に従ってデータの算出を行い、さらには施肥設計を行う。得られたデータは、記憶手段132に記憶すると共に送信手段を介して利用者端末110に送信し、利用者が設計された施肥計画に従って施肥を行うことができるようにする。
(リアルタイム診断)
情報解析手段133は、さらに、作物の生育過程において作物の生育に問題があることを上記入力手段より利用者が入力した場合に、当該問題が病気に起因するか土壌の養分状態に起因するかを判断し、土壌の養分状態であると判断した場合、さらに化学データ及び物理データの再入力を要求し、該化学データ及び物理データが再入力されると再度養分受け入れ量と養分過不足量とを算出して追加施肥量を決定する。
病気であるかどうかは、上記質問事項として用意した作物ごとの病気が疑われる症状、外形の変化に関する質問を用意しておき、利用者から生育中に問題が生じたことを知らせる分析サーバー130へのアクセス及び入力があった場合に、当該質問を利用者端末に送信し、利用者からの返信を見て、病気と疑われる場合にはその旨を送信し、病気でない場合には再度サンプルの採取を行う旨の指示を送信する。
そして、再度、化学分析及び物理分析を行った上で上述のように予測と実際との相違から適正な土壌の化学性や硬度及び透水性の値を求め、これらを加味して土壌の養分受け入れ可能量を再算出して、施肥設計を再構築する。
この施肥設計システムは、本発明の施肥設計決定用プログラムを上記記憶装置に記憶させておき、必要に応じて実行させることにより稼働させることができる。
本発明の施肥設計決定用プログラムは、所定の土壌を所定深さで切り取り、採取した試料を化学分析して得られた上記土壌における養分量、並びに上記試料についてさらに物理分析を行って得られた、土壌の乾土質量(グラム)、乾土容積(ミリリットル)、生土容積(ミリリットル)が入力された場合にこれらを記憶する機能と、利用者からの入力情報を記憶手段に記憶させると共に土壌の硬度及び透水性についての回答事項の点数を認識し、これを記憶手段に随時取り出して利用可能に記憶させる(公知の手法を特に制限なく用いることが可能)機能と記憶した上記回答事項の点数、上記養分量、上記乾土質量、上記乾土容積、及び上記生土容積から上記測定仮比重、並びに上記補正仮比重を算出し、さらに上記要求養分量及び上記の土壌の養分受け入れ可能量を算出して、初期施肥量と追肥量とを算出する機能と、算出した各データを記憶手段に保存すると共に利用者端末に送信手段を介して送信して、利用者に利用可能な状態とする機能とを具備する。
また、上述のリアルタイム分析に対応するように、作物生育過程で問題が生じた旨の通知があった場合には、作物の以上が病気に起因するか否かの質問を送信し、その回答結果が病気に起因すると判断される場合には、再度サンプルの採取を要求する通知を送信する機能を具備するのが好ましい。
以下、本発明について実施例及び比較例を示してさらに具体的に説明するが本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕
所定の農場の土壌について本発明の施肥設計決定方法及び施肥設計システムを用い施肥設計を行った。
土壌試料の採取は、所定の矩形状区画に区分し、図1に示す該矩形状区分の対角線上の6点において、所定の深さ(作土部分、深さ約10cm)部分を約420g採取することにより行った。
採取した土壌試料は、チャック付ポリ袋にいれ密閉した状態で、化学分析及び物理分析を行うまで、冷暗所にて保存した。
<化学分析>
(化学分析試料の前処理)
採取した土壌試料から目視できる異物を取り除いた。
次に、インキュベーターを用いて50℃、24〜30時間の条件で乾燥させ、さらに1mmの目の篩を用いて異物を除去した。
(抽出処理)
化学分析試料前処理後の試料0.5gを栓付試験管に測りとり処理液50mLを加え、振とう器で30分間振とうさせることにより、抽出処理を行った。
次に、抽出処理後の懸濁液を、3500rpm、常温で6分間の条件で遠心分離し、得られた上澄み液をポアサイズ0.45μmのメンブランフィルターを用いてろ過することにより分離し、抽出液を得た。
なお、処理液は、塩酸を純水で濃度0.004mol/Lに調整し、硫酸を純水で濃度0.003mol/Lに調整し、上記0.004mol/L濃度の塩酸水溶液と、上記0.003mol/L濃度の硫酸水溶液とを(1:1、体積比)の割合で混合することにより調製した。
(イオンクロマト装置を用いた分析)
イオンクロマト装置を用い、得られた抽出液の陽イオン及び陰イオン分析を行った。
分析は、以下の条件で行った。
陰イオン分析の測定条件:
イオンクロマト装置:東亜DDK社製、装置名IA−300
カラム:東亜DDK社製、商品名:PCI−211、長さ:100mm、内径:4.6mm
試料注入量:20μL
カラムオーブン温度:39.7℃
溶離液:2.3mM フタル酸/2.8mM 6−アミノ−n−ヘキサン酸/200mMホウ酸混合溶液
流速:1.1ml/min
検出器:電気伝導率検出器
測定イオン:N0 、PO 3−
陽イオン分析の測定条件:
イオンクロマト装置:(東亜DDK社製、装置名:IA−300)
カラム:東亜DDK社製、商品名:PCI−322、長さ:250mm、内径:4.6mm
試料注入量:20μL
カラムオーブン温度:39.7℃
溶離液:6Mメタンスルホン酸
流速:0.8mL/min
検出器:(電気伝導率検出器)
測定イオン:NH 、K、Ca2+、Mg2+
各イオン量は、ピーク面積を計算することによりにより算出した。
イオン量(N0 −N):2.1(mg/100g土壌試料)
イオン量(NH −N):0.6(mg/100g土壌試料)
イオン量(P ):44.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(K O):70.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(CaO):413.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(MgO):71.0(mg/100g土壌試料)
その結果、面積13.0aの圃場に換算して、全体換算での土壌の保有する養分量は以下の通りとなった。
養分量(N):4.1kg
養分量(P ):66.8kg
養分量(K O):106.3kg
養分量(CaO):627.1kg
養分量(MgO):107.8kg
<物理分析>
(問診)
土壌の硬度及び透水性を農業従事者に土壌の状態を問診した。
土壌の硬度は「軟らかい」、「普通」、「硬い」の選択肢から評価してもらい、その結果に従いそれぞれ3,2,1の点数をつけ土壌の硬度値とした。
また、土壌の透水性は「良好」、「普通」、「不良」の選択肢から回答を選択してもらい、その結果に従いそれぞれ3,2,1の点数をつけ土壌の透水性値とした。
その結果を以下に示す。
土壌の硬度値:2点
土壌の透水性値:2点
土壌の硬度値と土壌の透水性値の合計値:4点
(物理分析試料の前処理)
採取した土壌試料から目視できる異物を取り除いた。取り除いた異物の種類の情報を記録し、さらに2mmの目の篩を用いて異物を除去した。
その結果、異物の含有量は、14%(重量比)で、補正係数は0.86であった。
(土壌の物理分析)
物理分析試料前処理後の試料10グラムを正確に計り、乾土質量、生土質量、乾土容積及び生土容積をそれぞれ上述の測定法に準じて測定した。
その結果と補正係数から、測定仮比重、一次補正仮比重、固相率、液相率及び気層率を求めた。
その結果、
生土容積:5.5(ミリリットル)
乾土容積:2.8(ミリリットル)
乾土質量:7.5(g)
生土質量:10.0(g)
真比重:2.68:(g/cm
測定仮比重:1.364(g/cm
一次補正仮比重:1.17(g/cm
固相率:43.8(%)
液相率:25.8(%)
気相率:30.4(%)
なお、恒量としたときの質量の減量を水分量(グラム)とした。また、その水分量の生土の質量(10グラム)に対する割合をパーセントで表した値を液相率(%)とした。
問診から得られた土壌の硬度値と土壌の透水性値の合計値と一次補正仮比重値から上述のようにして二次補正係数及び最終補正仮比重を求めた。
その結果、
二次補正係数:1.00
最終補正仮比重:1.17(g/cm
であった。
<施肥設計>
化学分析及び物理分析により得られたデータをそれぞれ上述の式に代入する処理を図2に示す施肥設計システムにより行った。図示されていない記憶装置には上記の施肥設計決定用プログラムが記憶されており、かかる施肥設計決定用プログラムを実行することにより分析を行った。なお、育成作物はスイートピーとした。
その結果、面積13aの圃場に対して
理想養分量(N):75.9(kg)
理想養分量(P ):113.9(kg)
理想養分量(K):136.8(kg)
理想養分量(CaO):554.2(kg)
理想養分量(MgO):128.1(kg)
初期施肥量
要求養分量(N):71.8(kg)
要求養分量(P ):47.1(kg)
要求養分量(K):30.5(kg)
要求養分量(CaO):0(kg)
要求養分量(MgO):20.3(kg)
となった。
要求養分量(基肥)(N):26.3(kg)
要求養分量(基肥)(P):9.0(kg)
要求養分量(基肥)(K):30.5(kg)
要求養分量(基肥)(CaO):0(kg)
要求養分量(基肥)(MgO):20.3(kg)
追肥量及び時期
要求養分量(追肥)(N):45.6(kg)、液肥により適宜施肥
要求養分量(追肥)(P):38.0(kg)、液肥により適宜施肥
要求養分量(追肥)(K):54.7(kg)、液肥により適宜施肥
要求養分量(追肥)(CaO):0(kg)、液肥により適宜施肥
要求養分量(追肥)(MgO):0(kg)、液肥により適宜施肥
となった。
〔実施例2〕
分析対象の農場及び土壌試料を実施例1とは異なる農場及び土壌とし、施肥設計決定用プログラムの育成作物をニラに変えた以外は、実施例1と同様にして化学分析及び物理分析を行い、分析結果を得、該分析結果を元に施肥設計を行った。その結果を以下に示す。
(農場の情報)
面積13.8a
(試料採取の深さ)
深さ:10.0cm
(化学分析の結果)
イオン量(N0 −N):5.7(mg/100g土壌試料)
イオン量(NH −N):5.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(P ):24.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(K O):50.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(CaO):297.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(MgO):67.0(mg/100g土壌試料)
その結果、面積13.8aの圃場に対して
養分量(N):22.6kg
養分量(P ):50.6kg
養分量(K O):105.5kg
養分量(CaO):626.6kg
養分量(MgO):141.4kg
(物理分析の結果)
異物の含有量:14(%)
補正係数:0.86
土壌の硬度値:1点
土壌の透水性値:2点
土壌の硬度値と土壌の透水性値の合計値:3点
生土容積:4.5(ミリリットル)
乾土容積:3.2(ミリリットル)
乾土質量:8.0(g)
生土質量:10.0(g)
真比重:2.5(g/cm
測定仮比重:1.778(g/cm
一次補正仮比重:1.53(g/cm
固相率:61.2(%)
液相率:17.5(%)
気相率:21.3(%)
二次補正係数:0.843
最終補正仮比重:1.29(g/cm
(施肥設計の結果)
施肥設計の結果は、
面積13.8aの圃場に対して
理想養分量(N):126.6(kg)
理想養分量(P ):126.6(kg)
理想養分量(K):165.9(kg)
理想養分量(CaO):672.1(kg)
理想養分量(MgO):155.3(kg)
初期施肥量
要求養分量(N):22.6(kg)
要求養分量(P ):50.6(kg)
要求養分量(K):105.5(kg)
要求養分量(CaO):626.6(kg)
要求養分量(MgO):141.4(kg)
となった。
要求養分量(基肥)(N):19.2(kg)
要求養分量(基肥)(P):5.1(kg)
要求養分量(基肥)(K):60.4(kg)
要求養分量(基肥)(CaO):45.5(kg)
要求養分量(基肥)(MgO):14.0(kg)
追肥量及び時期
要求養分量(追肥)(N):84.8(kg)、最初の刈取り収穫後
要求養分量(追肥)(P):70.9(kg)、最初の刈取り収穫後
要求養分量(追肥)(K):42.2(kg)、最初の刈取り収穫後
要求養分量(追肥)(CaO):0(kg)、最初の刈取り収穫後
要求養分量(追肥)(MgO):0(kg)、最初の刈取り収穫後
となった。
〔実施例3〕
分析対象の農場及び土壌試料を実施例1とは異なる農場及び土壌とし、施肥設計決定用プログラムの育成作物をピーマンに変えた以外は、実施例1と同様にして化学分析及び物理分析を行い、分析結果を得、該分析結果を元に施肥設計を行った。その結果を以下に示す。
(農場の情報)
面積17.0a
(試料採取の深さ)
深さ:10.0cm
(化学分析の結果)
イオン量(N0 −N):0(mg/100g土壌試料)
イオン量(NH −N):0.8(mg/100g土壌試料)
イオン量(P ):2.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(K O):95.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(CaO):316.0(mg/100g土壌試料)
イオン量(MgO):30.0(mg/100g土壌試料)
面積17.0aの圃場に対して
養分量(N):1.2kg
養分量(P ):3.0kg
養分量(K O):140.5kg
養分量(CaO):467.3kg
養分量(MgO):44.4kg
となった。
(物理分析の結果)
物理分析の結果は、
異物の含有量:15(%)
補正係数:0.85
土壌の硬度値:3点
土壌の透水性値:3点
土壌の硬度値と土壌の透水性値の合計値:6点
生土容積:6.0(ミリリットル)
乾土容積:2.7(ミリリットル)
乾土質量:6.1(g)
生土質量:10.0(g)
真比重:2.259:(g/cm
測定仮比重:1.016(g/cm
一次補正仮比重:0.87(g/cm
固相率:37.5(%)
液相率:38.7(%)
気相率:23.8(%)
二次補正係数:1.149
最終補正仮比重:1.00(g/cm
となった。
(施肥設計の結果)
施肥設計の結果は、
面積17.0aの圃場に対して
理想養分量(N):51.8(kg)
理想養分量(P ):140.5(kg)
理想養分量(K):165.1(kg)
理想養分量(CaO):669.0(kg)
理想養分量(MgO):154.6(kg)
初期施肥量
要求養分量(N):50.6(kg)
要求養分量(P ):137.5(kg)
要求養分量(K):24.7(kg)
要求養分量(CaO):201.7(kg)
要求養分量(MgO):110.2(kg)
要求養分量(基肥)(N):28.4(kg)
要求養分量(基肥)(P):137.5(kg)
要求養分量(基肥)(K):24.7(kg)
要求養分量(基肥)(CaO):201.7(kg)
要求養分量(基肥)(MgO):110.2(kg)
追肥量及び時期
要求養分量(追肥)(N):22.2(kg)、作物育成開始後1か月目
要求養分量(追肥)(P):0(kg)、作物育成開始後1か月目
要求養分量(追肥)(K):14.8(kg)、作物育成開始後1か月目
要求養分量(追肥)(CaO):0(kg)、作物育成開始後1か月目
要求養分量(追肥)(MgO):0(kg)、作物育成開始後1か月目
となった。

Claims (3)

  1. 所定の土壌における各種作物育成のための養分の過不足状態を分析し必要な施肥による土壌処理方法を決定するための施肥設計決定方法であって、
    所定の土壌から所定量の試料を採取する試料採取ステップ、
    採取した試料を化学分析して化学データを取得すると共に、物理性について分析して物理データを得る分析ステップ、及び
    上記化学データと上記物理データとから上記土壌に対する施肥設計を確定する設計ステップを具備し、
    上記分析ステップにおける上記物理データは、乾土容積、生土容積及び乾土質量を以下の式(I)に代入して算出される測定仮比重、並びに土壌の硬度値及び土壌透水性値であり、
    乾土容積は、土壌試料10グラムを105℃で恒量とし乾土を得、該乾土をあらかじめ所定量の水を投入しておいたメスシリンダーに投入した際の該所定量からの増加容積であり、
    生土容積は、土壌試料10グラムをあらかじめ所定量の水を投入しておいたメスシリンダーに投入した際の該所定量からの増加容積であり、
    乾土質量は、土壌試料10グラムを105℃で恒量としたときの質量であり、
    上記設計ステップは、別に用意された所望の作物ごとに土壌に求められる理想養分量と、上記分析ステップで得られた化学データとから土壌の養分過不足量を求めて要求養分量を算出し、上記物理データにより算出される土壌の養分受け入れ可能量と上記要求養分量とから初期施肥量及び追肥量を算出して施肥設計を確定する
    ことを特徴とする施肥設計決定方法。
    測定仮比重(グラム/ミリリットル)=乾土質量(グラム)/生土容積(ミリリットル)(I)
  2. 所定の土壌における各種作物育成のための養分の過不足状態を分析し必要な施肥による処理を決定するための施肥設計システムであって、
    入力手段および表示手段を有する利用者端末と、
    該利用者端末と通信ネットワークを介して接続されており、利用者が上記利用者端末から通信ネットワークを介してアクセスした際に利用者が入力手段より入力した情報を受信する受信手段、あらかじめ所定の処理情報が記憶されていると共に利用者が入力した入力情報を記憶する記憶手段、上記記憶手段に記憶された情報を所定の解析ツールに基づいて解析する情報解析手段及び該記憶手段に記憶された該処理情報及び該情報解析手段により得られた上記処理の情報を利用者に送信する送信手段を有する分析サーバーと、を具備し、
    上記記憶手段に記憶された上記処理情報は、利用者に対する土壌硬度と土壌透水性についての質問事項、あらかじめ用意された所望の作物ごとに土壌に求められる理想養分量、必要作物土壌の化学分析により得られた化学分析データ、並びに土壌の物理分析により得られた乾土容積、生土容積及び乾土質量から算出される測定仮比重を含み、上記入力情報は上記質問事項に対する利用者の返答を含み、
    上記情報解析手段は、上記返答に基づいて所定の処理を行い土壌硬度値と土壌透水性値とを求め、上記測定仮比重値、上記土壌硬度値、上記土壌透水性値から所定の処理により補正仮比重値を算出し、さらに所定の処理を行って土壌の養分受け入れ可能量を算出し、上記化学分析データと上記理想養分量との差分をとって土壌の養分過不足量を求め、上記養分受け入れ可能量と上記養分過不足量とから初期施肥量と追肥量との配分を決定する、
    ことを特徴とする施肥設計システム。
  3. 上記情報解析手段は、さらに、作物の栽培過程において作物の生育に問題があることを上記入力手段より利用者が入力した場合に、当該問題が病気に起因するか土壌の養分状態に起因するかを判断し、土壌の養分状態であると判断した場合、さらに化学データ及び物理データの再入力を要求し、該化学データ及び物理データが再入力されると再度養分受け入れ可能量と養分過不足量とを算出して追加施肥量を決定する
    請求項2記載の施肥設計システム。
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