JP2014103790A - 電気車用電力変換装置及びデッドセクション検知装置 - Google Patents

電気車用電力変換装置及びデッドセクション検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 デッドセクション通過に伴う突入電流の発生を防止することのできる電気車用電力変換装置及びデッドセクション検知装置を提供する。
【解決手段】 集電装置からの電力線を断続する遮断器と、充電抵抗と、インバータと、フィルタコンデンサと、前記フィルタコンデンサの両端電圧を測定する第1電圧検出器と、前記フィルタコンデンサの電圧が第1の閾値電圧以下の状態が第1の時間以上継続したときに低電圧が発生したと判断する低電圧検知装置と、前記フィルタコンデンサの電圧が前記第1の閾値電圧よりも高い第2の閾値電圧以下の状態が前記第1の時間よりも長い第2の時間以上継続したときに前記集電装置がデッドセクションにあると判断するデッドセクション検知装置と、前記低電圧検知装置またはデッドセクション検知装置が前記判断を行ったときは、前記遮断器を開状態に制御する制御装置とを備える電気車用電力変換装置である。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電気車用電力変換装置及びデッドセクション検知装置に関する。
電気車には、電気車を駆動する電動機に電力を供給する主変換電源の他に、電気車に搭載される照明設備、空調装置、各種制御装置などに電力を供給する補助電源装置(SIV)などが搭載されている。特に補助電源装置(SIV)は、電気車のサービス電源供給を目的とするために、電気車の運用中は常に稼動状態に置かれる。
そして、このような電力変換装置には、内部に電圧検出器が設けられ、低電圧を検知して停電検知を行う機能が備えられている。
特開2005−27499号公報
ところで、第3軌条(Third Rail)から電力を集電する方式の電気車では、第3軌条が断続して設けられていることから、給電の途切れる区間(デッドセクション)を通過することが避けられない。
このため、電力変換装置を無負荷に近い状態で運転しながらデッドセクションを通過した際、電力変換装置の電圧が低下するものの停電検知が機能せずに復電する場合がある。この結果、停電検知による設備保護動作が行われないまま復電することになり、突入電流が発生して過電流保護による接触器の開放動作が行われることがある。従って、デッドセクションを通過する度に接触器での遮断動作を行うことにもなり、接触器の寿命を大幅に縮めてしまうという問題点がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、デッドセクション通過に伴う突入電流の発生を防止することのできる電気車用電力変換装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の実施の形態によれば、電車線から集電装置を介して取り入れた電力を負荷に供給する電気車用電力変換装置において、前記集電装置からの電力線を断続する遮断器と、前記遮断器に並列に接続される充電抵抗と、前記遮断器の後段に設けられて前記集電装置からの電力を負荷に供給する電力に変換するインバータと、前記インバータの入力端子に並列に接続するフィルタコンデンサと、前記フィルタコンデンサの両端電圧を測定する第1電圧検出器と、前記フィルタコンデンサの電圧が第1の閾値電圧以下の状態が第1の時間以上継続したときに低電圧が発生したと判断する低電圧検知装置と、前記フィルタコンデンサの電圧が前記第1の閾値電圧よりも高い第2の閾値電圧以下の状態が前記第1の時間よりも長い第2の時間以上継続したときに前記集電装置がデッドセクションにあると判断するデッドセクション検知装置と、前記低電圧検知装置またはデッドセクション検知装置が前記判断を行ったときは、前記遮断器を開状態に制御する制御装置とを備える電気車用電力変換装置が提供される。
第1の実施形態の電気車用電力変換装置の構成を示す図。 第1の実施形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション進入検知方法を説明するための図。 第1の実施の形態の電気車用電力変換装置における電圧低下検知装置の構成を示す図。 第2の実施形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション進入検知方法を説明するための図。 第2の実施の形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション検知装置の構成を示す図。 第3の実施形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション進入検知方法を説明するための図。 第3の実施の形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション検知装置の構成を示す図。
[第1の実施の形態]
第1の実施形態について図を参照し、詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態の電気車用電力変換装置の構成を示す図である。
直流電力が電車線1から集電装置2を介して電気車用電力変換装置100に取り込まれる。電気車用電力変換装置100は、取り込んだ直流電力を交流に変換し、その交流電力を負荷11に供給する。電車線1は、例えば第3軌条である。
電気車用電力変換装置100は、主回路101及び制御装置50を備えている。主回路101は、集電装置2を介して取り込んだ直流電力を交流電力に変換して負荷11に出力する。負荷11は、例えば照明設備、空調装置、各種制御装置などである。制御装置50は、主回路101の電力変換動作、シーケンス動作を制御する。
主回路101には、電圧検出器(DCPT)3、開放接触器4、接触器5、充電抵抗6、フィルタリアクトル7、電圧検出器(DCPT)8、フィルタコンデンサ9及びインバータ10が設けられている。
電圧検出器(DCPT)3は、集電装置2を介して取り込まれた電圧を測定する。開放接触器4は、異常な直流電流を高速度で検知し、故障電流を遮断する。接触器5は、集電装置2とインバータ10とを接続する電気経路を切断又は接続する。充電抵抗6は、接触器5の両端に並列して接続されて、接触器5を投入したときに、急激な電流が発生することを抑制する。
フィルタリアクトル7は、集電装置2とインバータ10とを接続する電気経路の間に直列に設けられている。フィルタコンデンサ9は、インバータ10の直流電力側の正極端子と負極端子との間に設けられている。フィルタリアクトル7及びフィルタコンデンサ9は、インバータ10に入力される直流電力のフィルタ回路を構成する。電圧検出器8は、フィルタコンデンサ9の両端の電圧を測定する。インバータ10は、集電装置2を介して供給された直流電力を交流電力に変換して負荷11に出力する。
制御装置50は、電圧検出器3、開放接触器4、接触器5、電圧検出器8と接続され、それぞれからの情報を取得している。そのため制御装置50は、それぞれの検知器が検知した情報、主回路101を構成する機器の状態などの情報に基づいて主回路101のシーケンス動作を制御する。また制御装置50は、入力されたそれぞれの検出情報に基づいてゲート指令をインバータ素子に出力してインバータ10を駆動する。
次に、上述の構成の電気車用電力変換装置において、電気車がデッドセクションを通過した際の問題点について詳細に説明する。
電気車の運用中に稼働状態にある電力変換装置では、開放接触器4は常に投入状態にあるため、電車線1とフィルタコンデンサ9とが常に接続された状態となる。第3軌条集電の電気車の場合、給電の途切れる区間(デッドセクション)の通過を避けられない。電気車が、負荷が小さい状態でインバータ10を運転しながらデッドセクションを通過した場合、フィルタコンデンサ9の電圧は急激に低下せず、デッドセクション進入後は徐々に低下する。
そのため、デッドセクション通過後、集電装置2が電車線1に再着線して復電した際に、電車線1の電圧とフィルタコンデンサ9の電圧との差電圧により、電車線1からフィルタコンデンサ9に対して突入電流が発生する。突入電流が発生すると、過電流保護機能が動作して開放接触器4が開放される。従って、デッドセクションを通過する度に開放接触器4で突入電流を遮断することになり、開放接触器4の寿命を大幅に縮めてしまうという問題点がある。
一般に、電気車用電力変換装置は、集電装置2に接続された電圧検出器3にて検出された電圧値を用いた低電圧検知機能を有している。従って、その機能によって低電圧を検知した場合に、接触器5を開放して充電抵抗6を主回路に接続すれば、復電後は充電抵抗6を介しての充電となるため、上記問題点を解決できると考えられる。しかしながら、開放接触器4が投入されている限り、フィルタコンデンサ9の電圧により集電装置2と電圧検出器3が加圧されるため、集電装置2が電車線1から離線しても、電圧検出器3による検出値は0にならず、停電検知は行われない。
また、一般に電気車用電力変換装置は、フィルタコンデンサ9に接続された電圧検出器8にて検出された電圧値を用いた低電圧検知機能を有している。従って、その機能によって低電圧を検知した場合に、接触器5を開放して充電抵抗6を主回路に接続すれば、復電後は充電抵抗6を介しての充電となるため、上記問題点を解決できるとも考えられる。しかしながら、フィルタコンデンサ9の電圧による低電圧検知では、電車線1の電圧が変動する範囲の下限値以下で作用するよう設定されるのが一般的である。即ち、フィルタコンデンサ9への突入電流を一定値以下に抑制するという観点で低電圧検知の閾値を設定していないため、電気車がデッドセクション通過中に、フィルタコンデンサ9の電圧が低電圧検知の閾値以下には低下しない場合、フィルタコンデンサ9の電圧に対して低電圧検知が行われない。このため、復電時において、フィルタコンデンサ9への突入電流が発生することになる。
次に、デッドセクションに進入したことを検知する方法について説明する。
図2は、第1の実施形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション進入検知方法を説明するための図である。
座標の縦軸は、フィルタコンデンサ9の電圧を表し、横軸は経過時間を表している。そして、曲線Aは、低電圧検知機能が動作する場合の電圧の推移を示し、曲線Bは、低電圧検知機能が動作しない、デッドセクション進入時の電圧の推移を示している。
まず、曲線Aに示す電圧の推移について説明する。時刻0において、集電装置2からの電圧が0になった場合で負荷が大きい場合、フィルタコンデンサ9の電圧は、電圧V0から曲線Aに沿って減少する。そして、フィルタコンデンサ9の電圧が低電圧閾値Vth1以下となり、その状態が時間t1の間継続したときに、低電圧検知機能が作動する。従って、低電圧検知機能が作動する場合は、フィルタコンデンサ9への突入電流が発生することはない。
次に、曲線Bに示す電圧の推移について説明する。時刻0において、デッドセクション通過により集電装置2からの電圧が0になった場合で負荷が小さい場合、フィルタコンデンサ9の電圧は、電圧V0から曲線Bに沿って減少する。そして、時間T経過後にデッドセクションを通過して電車線1に集電装置2が着線する。この着線直前の電圧と電圧V0との差に従って突入電流が発生する。
そこで、デッドセクション閾値Vth2を低電圧閾値Vth1よりも高い値に設定し、フィルタコンデンサ9の電圧がこのデッドセクション閾値Vth2よりも低くなった状態が時間t2継続したときに電気車がデッドセクションに侵入したと判断する。従って、図中の検出ポイントでデッドセクションへの侵入が判断され、接触器5を開放して充電抵抗6が主回路に接続される。ここで、デッドセクション閾値Vth2を用いた条件の他に時間t2継続を判断の条件としているのは、デッドセクションに侵入していない状態において電圧が変動するなどに起因した誤判断を防止するためである。
なお、デッドセクションが終了する時間T以内にデッドセクションへの進入検知を行う必要がある。即ち、検出ポイントがデッドセクションが終了する時間T以内になるように、デッドセクション閾値Vth2及び時間t2を設定することが必要である。時間Tは電気車の走行速度とデッドセクションの長さによって決まる値であり、一般的には0.5秒〜2秒の間の値である。しかしながら、電気車が走行する路線は固定されており、電気車の走行速度とデッドセクションの長さも路線によって定まる所定の値として把握することができる。従って、時間T及び時間t2を妥当な値に設定することができる。また、走行中における負荷11の状態、電源の変動状態も路線ごとに把握することができるため、デッドセクション閾値Vth2を妥当な値に設定することができる。
なお、デッドセクション検知と低電圧検知とが共に検知された場合であっても、その処理内容は同じであるため、両方の検知が競合して動作不良を生ずる恐れは無い。さらに、デッドセクションを通過して復電された時の動作についても、低電圧検知での復電処理と同じであるため、特別な処理機能を追加する必要が無い。
図3は、第1の実施の形態の電気車用電力変換装置における電圧低下検知装置55の構成を示す図である。電圧低下検知装置55は、制御装置50内に設けられている。
電圧低下検知装置55は、低電圧検知装置55a及びデッドセクション検知装置55bを備えている。低電圧検知装置55a及びデッドセクション検知装置55bでの検知ロジックは同じである。
低電圧検知装置55aでは、フィルタコンデンサ電圧21と低電圧閾値Vth1とが比較器23aに入力される。比較器23aは、(低電圧閾値Vth1−フィルタコンデンサ電圧21)を表す信号を処理器25aに出力する。処理器25aには、時間を表す検知時素24aも入力される。処理器25aは、比較器23aからの入力が正の値である状態が検知時素24a以上継続したときは、第1の低電圧検知信号26aを出力する。
デッドセクション検知装置55bでは、フィルタコンデンサ電圧21とデッドセクション閾値Vth2とが比較器23bに入力される。比較器23bは、(デッドセクション閾値Vth2−フィルタコンデンサ電圧21)を表す信号を処理器25bに出力する。処理器25bには、時間を表す検知時素24bも入力される。処理器25bは、比較器23bからの入力が正の値である状態が検知時素24b以上継続したときは、第2の低電圧検知信号(デッドセクション検知信号)26aを出力する。
なお、デッドセクション閾値Vth2は、低電圧閾値Vth1よりも閾値が高く、またデッドセクション検知の検知時素24bは、低電圧検知の検知時素24aより大きい。
デッドセクション閾値Vth2は、復電後の突入電流の振幅が電力変換装置に許容される値以下となるように設定することが望ましい。時間内に検知できなかった場合であっても設備に対する影響をできるだけ少なくするためである。低電圧閾値Vth1は、電力変換装置の許容動作電圧範囲の下限に設定されることが多い。そのため、デッドセクション閾値Vth2は、低電圧閾値Vth1に比べて高くなる場合が殆どであると考えられる。
一方、デッドセクションによる停電は一時的(一般に数秒)なものであることを考慮し、第2の低電圧検知の検知時素24bは、デッドセクションでの停電を検知するに十分な長さとする。この値は第1の低電圧検知の検知時素24aより長くなる。一般的には0.5秒〜2秒の間と考えられる。
図3に示す電圧低下検知装置55により第1の低電圧検知信号26aまたは第2の低電圧検知信号26bを検知したときは、インバータ10の動作を停止し、また接触器5をオフして充電抵抗6を主回路に接続するよう動作させる。これによって、復電後には充電抵抗6を介して充電が行われることになるため、突入電流を防止することが可能になる。
なお、図2の処理は、ハードウェアにより構成されることに限られず、ソフトウェアにより構成することも可能である。ソフトウェアによって構成した場合は、新たに特別なハードウェアを追加する必要がない。
[第2の実施の形態]
第2の実施形態の電気車用電力変換装置は、デッドセクションの検知方法が第1の実施の形態と異なっている。従って、第1の実施の形態と同一の部位には同一の符号を付してその詳細の説明は省略する。
図4は、第2の実施形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション進入検知方法を説明するための図である。
座標の縦軸は、フィルタコンデンサ9の電圧を表し、横軸は経過時間を表している。そして、図2に示す曲線B(低電圧検知機能が動作しない、デッドセクション進入時の電圧の推移)のみを示している。
第2の実施の形態では、フィルタコンデンサ電圧の変化率を用いる。即ち、デッドセクション通過により集電装置2からの電圧が0になった場合で負荷が小さい場合、フィルタコンデンサ9の電圧は、電圧V0から曲線Bに沿って減少する。このとき、曲線Bの変化率(曲線Bを時間微分した値)の絶対値は、経過時間が短いほど大きな値となり、時間経過と共に減少する。従って、フィルタコンデンサ電圧の変化率の絶対値が所定値以上となったことを検知することでデッドセクション通過開始時点を把握することができる。
しかし、実際のフィルタコンデンサ電圧21には、直流分の他、インバータ10のスイッチングに起因する脈動分(交流分)が含まれる。そのため、デッドセクション通過でなくとも変化率の絶対値が大きくなることがある。従って、フィルタコンデンサ電圧がデッドセクション閾値Vth3以下であるとの条件を加えることで変動による誤検知を防止する。
即ち、フィルタコンデンサ電圧がデッドセクション閾値Vth3以下の状態において、フィルタコンデンサ電圧の変化率の絶対値が所定値以上の状態が所定時間t3継続することを検知してデッドセクション通過が発生したと判断する。
なお、デッドセクション閾値Vth3は、デッドセクション閾値Vth2よりも高い値に設定する。そうすることによって、フィルタコンデンサ電圧の変化率の絶対値を大きくすることができ、かつデッドセクション通過を早期に把握することができる。従って、検出ポイントを、図2に示す第1の実施の形態の検出ポイントよりも早くすることができる。
図5は、第2の実施の形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション検知装置56の構成を示す図である。デッドセクション検知装置56は、制御装置50内に設けられている。なお、第1の実施の形態の図3に示す低電圧検知装置55aは、第2の実施の形態でも第1の実施の形態と同様に設けられているが、図5では省略する。
デッドセクション検知装置56では、フィルタコンデンサ電圧21が微分器27aによって微分され、電圧変化率信号28aとして比較器23cに入力される。比較器23cには、電圧変化率閾値29aも入力される。比較器23aは、(電圧変化率信号28a−電圧変化率閾値29a)を表す信号を乗算器30aに出力する。
一方、フィルタコンデンサ電圧21とデッドセクション閾値Vth3とが比較器23bに入力される。比較器23bは、(デッドセクション閾値Vth3−フィルタコンデンサ電圧21)を表す信号を乗算器30aに出力する。
乗算器30aは、電圧変化率信号28a−電圧変化率閾値29aが正であって、かつデッドセクション閾値Vth3−フィルタコンデンサ電圧21が正であるときに、正の信号を処理器25cに出力する。処理器25cには、時間を表す検知時素24cも入力される。処理器25cは、乗算器30aからの入力が正の値である状態が検知時素24c以上継続したときは、デッドセクション検知信号31aを出力する。
図5に示すデッドセクション検知装置56によりデッドセクション検知信号31aを検知したときは、インバータ10の動作を停止し、また接触器5をオフして充電抵抗6を主回路に接続するよう動作させる。これによって、復電後には充電抵抗6を介して充電が行われることになるため、突入電流を防止することが可能になる。
なお、図5の処理は、ハードウェアにより構成されることに限られず、ソフトウェアにより構成することも可能である。ソフトウェアによって構成した場合は、新たに特別なハードウェアを追加する必要がない。
[第3の実施の形態]
第3の実施形態の電気車用電力変換装置は、デッドセクションの検知方法が第1の実施の形態と異なっている。従って、第1の実施の形態と同一の部位には同一の符号を付してその詳細の説明は省略する。
図6は、第3の実施形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション進入検知方法を説明するための図である。
座標の縦軸は、フィルタコンデンサ9の電圧を表し、横軸は経過時間を表している。そして、図2に示す曲線B(低電圧検知機能が動作しない、デッドセクション進入時の電圧の推移)のみを示している。
第3の実施の形態では、フィルタコンデンサ電圧の変化率を用いる。即ち、デッドセクション通過により集電装置2からの電圧が0になった場合で負荷が小さい場合、フィルタコンデンサ9の電圧は、電圧V0から曲線Bに沿って減少する。このとき、曲線Bの変化率(曲線Bを時間微分した値)の絶対値は、経過時間が短いほど大きな値となり、時間経過と共に減少する。従って、フィルタコンデンサ電圧の変化率の絶対値が所定値以上となったことを検知することでデッドセクション通過開始時点を把握することができる。
しかし、実際のフィルタコンデンサ電圧21には、直流分の他、インバータ10のスイッチングに起因する脈動分(交流分)が含まれる。そのため、デッドセクション通過でなくとも変化率の絶対値が大きくなることがある。また、変化率の絶対値は時間と共に減少するため、早期に検知しなければ変化率の絶対値が小さくなって検知できない場合が考えられる。従って、フィルタコンデンサ電圧の変化率の絶対値が所定時間t4以上継続したことと、フィルタコンデンサ電圧がデッドセクション閾値Vth3以下となったとの条件を加えることで変動による誤検知を防止する。
即ち、フィルタコンデンサ電圧の変化率の絶対値が所定値以上の状態が所定時間t4継続することを検知した後、フィルタコンデンサ電圧がデッドセクション閾値Vth3以下の状態において、デッドセクション通過が発生したと判断する。これによって、フィルタコンデンサ電圧の変化率の絶対値を大きくして見逃しを防止することができ、かつデッドセクション通過を早期に把握することができる。従って、検出ポイントを、図4に示す第2の実施の形態の検出ポイントよりも早くすることができる。
図7は、第3の実施の形態の電気車用電力変換装置におけるデッドセクション検知装置57の構成を示す図である。デッドセクション検知装置57は、制御装置50内に設けられている。なお、第1の実施の形態の図3に示す低電圧検知装置55aは、第3の実施の形態でも第1の実施の形態と同様に設けられているが、図7では省略する。
デッドセクション検知装置57では、フィルタコンデンサ電圧21が微分器27bによって微分され、電圧変化率信号28bとして比較器23dに入力される。比較器23dには、電圧変化率閾値29bも入力される。比較器23dは、(電圧変化率信号28b−電圧変化率閾値29b)を表す信号を処理器25dに出力する。処理器25dには、時間を表す検知時素24dも入力される。処理器25dは、比較器23dからの入力が正の値である状態が検知時素24d以上継続したときは、保持器29aに継続検知信号を出力する。保持器29aは、継続検知信号を保持して乗算器30bに出力する。従って、過去に継続検知信号が出力されたときは、その後、継続検知信号がリセットされた場合であっても乗算器30bへの出力は保持されている。
一方、比較器23eには、フィルタコンデンサ電圧21とデッドセクション閾値Vth3とが入力される。比較器23eは、(デッドセクション閾値Vth3−フィルタコンデンサ電圧21)を表す信号を乗算器30bに出力する。乗算器30bは、比較器23eからの出力信号(デッドセクション閾値Vth3−フィルタコンデンサ電圧21)が正の値であり、かつ継続検知信号が入力されているときは、デッドセクション検知信号31bを出力する。
図7に示すデッドセクション検知装置57によりデッドセクション検知信号31bを検知したときは、インバータ10の動作を停止し、また接触器5をオフして充電抵抗6を主回路に接続するよう動作させる。これによって、復電後には充電抵抗6を介して充電が行われることになるため、突入電流を防止することが可能になる。
なお、図7の処理は、ハードウェアにより構成されることに限られず、ソフトウェアにより構成することも可能である。ソフトウェアによって構成した場合は、新たに特別なハードウェアを追加する必要がない。
[第1乃至第3の実施の形態の変形例]
第1乃至第3の実施の形態では、フィルタコンデンサ電圧21を用いて演算していた。第1乃至第3の実施形態の変形例では、フィルタコンデンサ電圧21の代わりに、集電装置2に接続された電圧検出器3が検出する電圧(入力電圧)を用いて演算する。
入力電圧は、集電装置2と電車線1が電気的に接続されている場合は電車線1電圧と等しい。しかし、集電装置2と電車線1とが離線等により切り離されると、開放接触器4が投入されている限り、フィルタコンデンサ9の電圧とほぼ等しくなる。よって、入力電圧をフィルタコンデンサ電圧21の代わりに用いても、第1乃至第3の実施の形態で述べたことと同様の目的を達することが出来る。
入力電圧を用いる場合の利点として、電車線1と集電装置2が電気的に接続された通常運転時において、フィルタコンデンサ電圧21を用いる場合と異なり、インバータ10のスイッチングに起因する電圧脈動の影響が少ないことが挙げられる。これは、集電装置2とフィルタコンデンサ9の間に存在するフィルタリアクトル7が、フィルタの役割を果たすためである。よって、フィルタコンデンサ9の電圧を用いる場合に比べ、通常運転時における電圧変化率検知の誤検知が少なくなるため、検知時素をより短くして検知感度を上げることができる。
[効果]
以上の説明した各実施の形態によれば、外部の停電予告信号が無い一般的な電気車用電力変換装置において、開放接触器を投入したまま無負荷に近い状態で運転して離線再着線させても、再着線時の突入電流が発生しなくなるため、突入電流による誘導障害防止、開放接触器の動作頻度低減、突入電流を遮断することによる開放接触器の消耗防止といった効果が得られ、電気車用電力変換装置の安定動作に寄与することができる。
なお、上述の各実施の形態で説明した、低電圧閾値Vth1は第1の閾値電圧、デッドセクション閾値Vth2は第2の閾値電圧、デッドセクション閾値Vth3は第3の閾値電圧、時間t1は第1の時間、時間t2は第2の時間、時間t3は第3の時間、時間t4は第4の時間と、電圧検出器3は第1電圧検出器と、電圧検出器8は第2電圧検出器と、一般化して規定することができる。
尚、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…電車線、2…集電装置、3…電圧検出器、4…開放接触器、5…接触器、6…充電抵抗、7…フィルタリアクトル、8…電圧検出器、9…フィルタコンデンサ、10…インバータ、11…負荷、50…制御装置、55…電圧低下検知装置、55a…低電圧検知装置、55b、56、57…デッドセクション検知装置、100…電気車用電力変換装置、101…主回路。

Claims (5)

  1. 電車線から集電装置を介して取り入れた電力を負荷に供給する電気車用電力変換装置において、
    前記集電装置からの電力線を断続する遮断器と、
    前記遮断器に並列に接続される充電抵抗と、
    前記遮断器の後段に設けられて前記集電装置からの電力を負荷に供給する電力に変換するインバータと、
    前記インバータの入力端子に並列に接続するフィルタコンデンサと、
    前記フィルタコンデンサの両端電圧を測定する第1電圧検出器と、
    前記フィルタコンデンサの電圧が第1の閾値電圧以下の状態が第1の時間以上継続したときに低電圧が発生したと判断する低電圧検知装置と、
    前記フィルタコンデンサの電圧が前記第1の閾値電圧よりも高い第2の閾値電圧以下の状態が前記第1の時間よりも長い第2の時間以上継続したときに前記集電装置がデッドセクションにあると判断するデッドセクション検知装置と、
    前記低電圧検知装置またはデッドセクション検知装置が前記判断を行ったときは、前記遮断器を開状態に制御する制御装置と
    を備える電気車用電力変換装置。
  2. 請求項1に記載のデッドセクション検知装置に替わるデッドセクション検知装置は、
    前記フィルタコンデンサの電圧が前記第2の閾値電圧よりも高い第3の閾値電圧以下の電圧において、前記フィルタコンデンサの電圧の時間変化率が所定の変化率以上の状態が第3の時間以上継続したときに前記集電装置がデッドセクションにあると判断する、請求項1に記載の電気車用電力変換装置。
  3. 請求項1に記載のデッドセクション検知装置に替わるデッドセクション検知装置は、
    前記フィルタコンデンサの電圧の時間変化率が所定の変化率以上の状態が第4の時間以上継続し、前記フィルタコンデンサの電圧が前記第2の閾値電圧よりも高い第3の閾値電圧以下となったときに前記集電装置がデッドセクションにあると判断する、請求項1に記載の電気車用電力変換装置。
  4. 前記遮断器の前段において、前記集電装置からの電圧を測定する第2電圧検出器を更に有し、
    前記低電圧検知装置、及びデッドセクション検知装置は、前記フィルタコンデンサの電圧に替えて、前記第2電圧検出器が測定する電圧を用いて前記判断を行う、請求項1乃至3のうちの1項に記載の電気車用電力変換装置。
  5. 請求項1乃至4のうちの1項に記載の電気車用電力変換装置に用いられる前記デッドセクション検知装置。
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