JP2014103132A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】より有効に太陽からのエネルギーを回収することができる太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の太陽電池モジュール1では、太陽電池パネル10と、太陽電池パネル10の受光面と反対側の面に配置された基材2と、複数の太陽電池パネル10と基材2を離間して配置するフレーム3と、を備える。フレーム3は、給水口31と、配水口32を有し、太陽電池パネル10と、基材2と、フレーム3と、により給水口31から配水口32へとつながる流路を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽熱温水器を備えた太陽電池モジュールに関する。
図5および図6を用いて、特許文献1に記載される太陽電池モジュールについて説明する。図5は、従来の太陽熱温水器を備えた太陽電池モジュールの様子を示した断面図である。図6は、図5に示した太陽電池モジュールの要部を分解した斜視図である。
太陽電池モジュール100は、カバーガラス101に、このカバーガラス101と離間するためのスペーサ102を介して配置された太陽電池パネル110と、接着層103と、集熱体120と、断熱材104と、を積層したものにフレーム130を取り付け、構成される。
図5のように太陽電池モジュール100の要部となる太陽電池パネル110は、表面透明部材111と太陽電池112が充填材114により一体化して形成される。また集熱体120は、集熱管121と集熱フィン122であるアルミ箔が一体化され、形成される。
このような太陽熱温水器を備えた太陽電池モジュール100を用いて太陽からのエネルギーを有効に回収することが提案されている。
特開2004−176982号
従来から太陽電池モジュールにおいては、太陽からのエネルギーを有効に回収することが望まれており、改良が行われてきた。
本発明は、より有効に太陽からのエネルギーを回収することができる太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明の太陽電池モジュールでは、太陽電池パネルと、太陽電池パネルの受光面と反対側の面に配置された基材と、太陽電池パネルと基材を離間して配置するフレームと、を備え、フレームは、給水口と、配水口を有し、太陽電池パネルと、基材と、フレームと、により給水口から配水口へとつながる流路を形成する。
本発明によれば、太陽からエネルギーをより有効に回収することができる太陽電池モジュールを提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの上面図である。 図1に示した実施形態に係る太陽電池モジュールのA−A断面における断面図である。 図1に示した実施形態に係る太陽電池モジュールのB−B断面における断面図である。 図1に示した他の実施形態に係る太陽電池モジュールのB−B断面における断面図である。 従来の太陽電池モジュールの断面図である。 図5に示した従来の太陽電池モジュールの要部を分解した斜視図である。
図面を用いて、本発明の第1実施形態について説明する。本発明の第1の実施形態に係る太陽電池モジュール1の上面図を図1に示す。以下では、図1に記載された太陽電池モジュール1のA−A断面における断面図である図2、B−B断面における断面図である図3を参照して、第1の実施形態に係る太陽電池モジュール1を説明する。
本実施形態の太陽電池モジュール1は、図1のようにフレーム3内に固定部材4を介して固定された複数の太陽電池パネル10を有する。また、太陽電池パネル10の太陽光の入射する受光面側には、発電した電力を取り出すため出力配線6が引き出される端子ボックス5を有する。
具体的には、図2に示したA−A断面のように太陽電池モジュール1は、フレーム3内に、受光面側から固定部材4を介して並べられた複数の太陽電池パネル10と、この太陽電池パネル10と離間して配置された基材2と、を配置して構成される。太陽電池パネル10は、受光面側から受光面保護材11と、太陽電池12と、充填材14と、裏面保護材13と、を順に積層した構造を有する。また、複数の太陽電池パネル10と基材2との間に流路を形成するために、フレーム3には給水口31と配水口32を有する。
さらに図3に示したB−B断面のように太陽電池モジュール1は、固定部材4を介して隣接する太陽電池パネル10を跨ぐように受光面側に設けられたカバー7を有する。カバー7内部では、隣接するそれぞれの太陽電池パネル10の端子ボックス5から引き出された出力配線6が接続され、本実施形態に係る太陽電池モジュール1が構成される。
以下に本実施形態に係る太陽電池モジュール1の製造方法を説明する。
まず初めに太陽電池モジュール1の受光面側に配置される複数の太陽電池パネル10を形成する。太陽電池パネル10としては、受光面側から受光面保護材11と、太陽電池12と、充填材14と、裏面保護材13と、を順に積層した後、加圧・加熱を行い、充填材14を架橋する。受光面保護材11は、光透過性の部材によって構成され、本実施形態ではガラスを用いる。本実施形態では、太陽電池12として薄膜太陽電池を用い、受光面保護材11上に形成する。裏面保護材13は、耐水性、耐腐食性に加え、絶縁性を有する部材によって構成され、本実施形態ではガラスを用いる。そして、充填材14は、EVA(エチレン・ビニル・アセテート)を用い、太陽電池12を受光面保護材11と裏面保護材13の間に封止する。なお、太陽電池パネル10の端部近傍の領域においては、受光面保護材11と裏面保護材13の間の充填材14に代えて耐水性能の高いブチルゴムを用いることが好ましい。
本実施形態では、太陽電池パネル10は、受光面保護材11上に正極または負極の出力配線6が接続された複数の端子ボックス5を有する。より具体的には、受光面保護材11に設けた開口を介して発電した電力を取り出すための配線8を太陽電池12の外部に引き出し、受光面保護材11上に設けた端子ボックス5内で出力配線6に接続する。つまり、端子ボックス5を受光面保護材11に設けられる開口上に設ける。このとき、端子ボックス5を太陽電池パネル10の端部近傍に配置するとともに、複数の太陽電池パネル10を並べて配置した際に、正極の出力配線6を引き出した端子ボックス5の近傍に負極の出力配線6を引き出した端子ボックス5を配置する。
次に、上記のようにして作成された太陽電池パネル10を複数配置し、一体化して単一の基材とする。
図2のように複数の太陽電池パネル10を、A−A断面と平行なX方向に隣接するように配置し、単一の基材とする場合にあっては、複数の太陽電池パネル10の間に固定部材4を配置し、一体化して単一の基材とする。固定部材4は耐水性に加え、耐腐食性を有し、隣接する太陽電池パネル10同士の隙間を埋めることができる部材を用い、本実施形態では弾力性を有し、変形して密閉性を高くすることのできるブチルゴムからなるものを用いる。また、後述のようにX方向のみならず、Y方向に複数の太陽電池パネル10を配置するため、本実施形態では、固定部材4の形状は格子状とし、各格子に太陽電池パネル10を嵌めこむようにして配置する。
一方、図3のように複数の太陽電池パネル10を、B−B断面と平行なY方向に隣接するように配置し、単一の基材とする場合にあっては、以下のように接続を行う。
まず初めに受光面保護材11上の端子ボックス5から正極、負極の出力配線6を引き出した2枚の太陽電池パネル10を、第1の太陽電池パネル10A、第2の太陽電池パネル10Bとして用意する。次に、第1の太陽電池パネル10Aの正極となる出力配線6Aが引き出される端子ボックス5Aが隣接する辺と、第2の太陽電池パネル10Bの負極となる出力配線6Bが引き出される端子ボックス5Bが隣接する辺と、が固定部材4を介して隣接するように配置する。そして、第1の太陽電池パネル10Aの正極となる出力配線6Aと、第2の太陽電池パネル10Bの負極となる出力配線6Bと、を接続する。この結果、第1の太陽電池パネル10Aと第2の太陽電池パネル10Bは、電気的に直列に接続される。同様にして、複数の太陽電池パネル10を電気的に接続するY方向に配置を行う。
出力配線6A、6Bを接続した後、第1の太陽電池パネル10Aと第2の太陽電池パネル10B、および接続部材4上に、端子ボックス5Aと5Bに加え、耐候性・耐水性を向上させるために出力配線6A、6Bを覆うカバー7を設ける。
このようにして、複数の太陽電池パネル10を、X方向およびY方向に配置して単一の基材となった複数の太陽電池パネル10が完成する。
基材2は、単一の基材となった複数の太陽電池パネル10と離隔するようにして配置する。基材2は、耐水性に加え、耐腐食性を有するものが用い、好ましくは更に断熱性を有するものを用いるとよい。本実施形態では、基材2はSUSを用いた。
フレーム3は、複数の太陽電池パネル10と基材2とを取り囲むように設ける。このフレーム3により、複数の太陽電池パネル10の裏面保護材13と基材2の間に間隙を設けると共に、複数の太陽電池パネル10と基材2の間隙の周囲を覆い、フレーム3、裏面保護材13、および基材2の間を密閉する。フレーム3は、耐水性、耐候性を有するものを用い、本実施形態では、アルミからなるものが用いた。また、このフレーム3には給水口31と配水口32を設ける。本実施形態では、対向する辺にそれぞれ給水口31と配水口32を設ける。なお、本実施形態では、密閉性を高めるためにフレーム3と複数の太陽電池パネル10の間に弾力性を有し、変形して密閉性を高くすることのできる固定部材4を用いる。
以上のようにして、太陽電池モジュール1が完成する。
以下に本発明の実施形態によって得られる効果について以下に説明する。
(1)裏面保護材13をガラスで構成する。これによって、耐水性・耐湿性を高めることができ、一体化された前記複数の太陽電池パネル10の裏面保護材13と、前記基材2と、前記フレーム3と、により前記給水口31から前記配水口32へとつながる流路を形成することができる。この結果、光を吸収して発熱する太陽電池12の全面から水へ熱を放出することができる。つまり、太陽電池12と水が流れる流路との接触面積を大きくしたことにより、太陽電池12から水へ放出される熱量が大きくすることができ、より多くの熱エネルギーを水に吸収させることができる。
(2)複数の太陽電池パネル10の裏面保護材13と基材2の間に間隙を設け、フレーム3に設けた給水口31から供給された水はフレーム3、裏面保護材13、および基材2の間を通り、配水口32から排出される。これにより、太陽電池12が太陽光を受けると発熱するが、裏面保護材13の裏面側を流れる水に熱を放出し、太陽電池12の温度を下げることができる。一般に、太陽電池は温度が上昇するとバンドギャップが減少し、出力電圧が低下して発電電力が減少することが知られている。裏面保護材13の下部を流れる水に熱を吸収させ、太陽電池の温度を低下させることにより、発電電力の減少を防止することができる。
したがって、太陽電池12の裏面側を水の流路とすることにより、太陽電池12の発電量を低下させることを防止するとともに、多くの熱エネルギーを水に吸収させることができる。
(3)太陽電池パネル10の端部近傍の領域において、受光面保護材11と裏面保護材13の間の充填材14に代えて耐水性能の高いブチルゴムを用いる。これにより、受光面保護材11と裏面保護材13の間から露出する充填材14を耐水性能の高いブチルゴムで覆うことにより、太陽光パネル10の周囲近傍のからの水分の侵入を防止でき、耐湿性を高めることができる。
なお、上記の実施形態の他、下記の実施形態のようにしても上記の実施形態と同様の効果を得ることができ、本発明の範囲において様々な変更をしてもよい。
例えば、上記の実施形態では、図1に記載されたように水の流れる方向であるX方向に2列、太陽電池パネル10の直列接続方向であるY方向に3列を配置して太陽電池モジュール1を形成したがこれに限られない。例えば、X方向に1列、Y方向に2列とするなど複数の太陽電池パネル10を任意の列だけ配置した太陽電池モジュール1としてもよい。
また、上記の実施形態では太陽電池12として薄膜太陽電池を用いたが、単結晶・多結晶基板を用いた太陽電池や有機太陽電池など様々な太陽電池を用いてもよい。なお、太陽電池12として単結晶・多結晶基板を用いた太陽電池を用いる場合にあっては、ガラス基板11と太陽電池12との間にさらに充填材を設ける。
また、上記の実施形態では、充填材14としてEVAを用いたが、EEA等のエチレン系樹脂、PVB、シリコーン、ウレタン、アクリル、エポキシ樹脂を用いてもよい。
また、フレーム3と基材2の間には、密閉性を高くするために、弾力性を有し、変形する部材を配置してもよい。
また、上記の実施形態の構成に加え、裏面保護材13と基材2の間にスペーサを配置し、裏面保護材13と基材2の距離を一定、または変化するように所望の距離となるように形成してもよい。さらには、このスペーサを用いて、水の流路を形成してもよい。
また、水が吸収した熱を放出しないように基材2の裏面側に、さらに断熱材を設けてもよい。
また、上記の実施形態では、受光面保護材11上に端子ボックス5を配置したが、この構造に代えて、図4に示すようなY方向に裏面保護材13に比べて受光面保護材11の面積を小さくし、受光面保護材11と裏面保護材13の間から発電した電力を取り出すための配線8を引き出してもよい。この場合、端子ボックス5の一部または全部が裏面保護材13上に形成される。
また、上記の実施形態では、受光面保護材11上に端子ボックス5を配置したが、このときにシリコーン等からなる耐水性を有する接着剤を用いて、受光面保護材11上に端子ボックス5を固定してもよい。
また、端子ボックス5内において、受光面保護材11の開口を介して引き出された発電した電力を取り出すための配線8と出力配線6を接続した後、シリコーンを充填してもよい。
また、上記実施形態では、第1の太陽電池パネル10Aと第2の太陽電池パネル10Bを直列に接続したが、並列接続としてもよい。
1、100 太陽電池モジュール
10、10A、10B、110 太陽電池パネル
11、111 受光面保護材
12、112 太陽電池
13 裏面保護材
14、114 充填材
2 基材
3、130 フレーム
31 給水口
32 配水口
4 固定部材
5、5A、5B 端子ボックス
6、6A、6B 出力配線
7 カバー
8 配線

Claims (6)

  1. 太陽電池パネルと、
    前記太陽電池パネルの受光面と反対側の面に配置された基材と、
    前記太陽電池パネルと前記基材を離間して配置するフレームと、
    を備えた太陽電池モジュールであって、
    前記フレームは、給水口と、配水口を有し、
    前記太陽電池パネルと、前記基材と、前記フレームと、により前記給水口から前記配水口へとつながる流路を形成した
    ことを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記太陽電池パネルは、受光面保護材と、太陽電池と、裏面保護材を積層し、一体化されたものであって、
    前記裏面保護材がガラスからなることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記太陽電池パネルは、前記受光面保護材と前記裏面保護材の間に配置された前記充填材が露出しないようにブチルゴムを配置したことを特徴とする請求項2記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記太陽電池パネルは、前記受光面保護材に設けた開口から前記太陽電池パネルの出力を取り出すための配線が引き出し、前記受光面保護材上に設けた端子ボックス内において前記配線を外部へ出力するための出力配線に接続することを特徴とする請求項2または3に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記太陽電池パネルは、前記裏面保護材に比べて面積が小さい前記受光面保護材を有し、
    前記裏面側保護材の前記受光面保護材から露出した受光面側の領域上に端子ボックスを設け、前記端子ボックス内において、前記太陽電池パネルの出力を取り出すための配線を外部へ出力する出力配線に接続することを特徴とする請求項2または3に記載の太陽電池モジュール。
  6. 隣接する前記太陽電池パネル間に固定部材を配置し、複数の前記太陽電池パネルを一体化して用いた太陽電池モジュールであって、
    隣接する前記太陽電池パネルは、前記出力配線同士が接続され、
    接続された前記出力配線と、各々の前記出力配線が接続されている前記端子ボックスと、を覆うカバーを有することを特徴とする請求項4または5に記載の太陽電池モジュール。
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