JP2014101910A - ねじ軸とねじ軸の製造方法とボールねじ装置 - Google Patents

ねじ軸とねじ軸の製造方法とボールねじ装置 Download PDF

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Yukari Katayama
裕加里 片山
Hideyuki Tobitaka
秀幸 飛鷹
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Abstract

【課題】軸軌道溝に関しては鋼材の清浄度の良い部分を使用することができることから転がり部品としての性能が向上し、軸フランジと軸軌道溝底部は材料のメタルフロー(繊維状金属組織)が連続しており、接合部等割れやすい部分を含まないことから素材の強度が期待できるボールねじ装置を提供する。
【解決手段】外周面に形成された螺旋状の軸軌道溝と軸フランジを有するねじ軸において、前記軸フランジと前記軸軌道溝の材料が一体で成形されており、なおかつ前記軸フランジと前記軸軌道溝底部の材料のメタルフローが連続していることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はねじ軸とねじ軸の製造方法とボールねじ装置に関し、工作機械や産業機械、半導体製造装置、電動射出成形機、電動プレス成形機等の機械装置の移動台の位置決め用等の直線移動機構の駆動や動力伝達用になどに用いることができる。
ボールねじ装置に用いられるねじ軸は、一般に仕上代を残して切削加工や鍛造等で軸軌道溝を形成し、その軸素材の軸軌道溝を研削や切削により仕上げて形成されている。また、工作機械では切削加工や研削加工を行うときに、電動射出成形機では射出時や型締め時にナットに大きな軸方向荷重が加わるので、この反力を受けるためにねじ軸の端部に支持部を設け、その支持部には一般にアンギュラ玉軸受やテーパころ軸受等の支持軸受が配置されている。このような耐荷重性を要求されるボールねじ装置においては、ナットの循環路を増加させる、またはボール径を大きくする等により、比較的容易に耐荷重性を高めることができるが、支持軸受は適用する機械装置のスペースの関係上、軸方向長さの制約が大きく、支持軸の列数を増加させることが困難である。したがって、一般に大径の支持軸受が用いられることから、軸方向荷重を支える内輪の側面の外径がボールねじ装置の軸軌道溝の外径より大きくなる場合があり、内輪の側面との接触面積を増加させるために軸軌道溝と支持部との間に外径の大きい軸フランジを設けることが行われている。
一般に軸フランジを有するねじ軸を加工する方法としては、軸フランジ以上の径を有する鋼材から、切削加工により一体で成形される。前述のように軸フランジ径は軸軌道溝外径よりも大きな場合が多く、成形のための切削加工には多大な時間を要する。また、得られたねじ軸の転がり部品としての性能を考えた場合、このような大きな切削加工は好ましい物ではない。これは、鋼材中に含まれる非金属介在物の分布に起因する。一般的な量産鋼では、素材の中心に近い部位は製鋼時の凝固過程において冷却速度が遅いため、介在物が残存しやすい。したがって、鋼材の外周から中心部に向かって介在物径が大きくなり、清浄度が低下する傾向にある。軸フランジの径と軸軌道溝の径の差が大きいほど実際の転がり運動を受ける部分では鋼材の中で比較的清浄度の劣る部分を使わざるを得ないことが現状である。ここで、一般的なボールねじの破損は軸で生じる場合が多い。また、はく離の形態は異物の噛み込みによる圧痕起点型はく離や潤滑不良によるピーリングなど表面損傷に類する物が多いことが知られている。これらの損傷形態では非金属介在物はその起点となりにくく、鋼材の清浄度の影響はほとんど認められない。表面損傷に対する長寿命化技術としては表面の残留オーステナイトを増加させるなどの手段が知られており、その他各種対策が実施されることにより、これらのはく離形態によるはく離寿命は延長されてきた。
しかしながら、近年では射出速度の上昇から動作環境が苛酷になっており、上記とは異なる組織変化起点型はく離が散見されるようになってきた。このようなはく離は、転がり運動によって鋼中に侵入した水素に起因するといわれており、元来ボールねじは転動体とレース間のすべりが多いことから潤滑油の分解によって生じたと推測される。組織変化起点型はく離は、侵入する水素量が多いと最大せん断応力が作用する領域にランダムに発生するが、その量が比較的少ないと介在物を起点として発生することが最近の研究により明らかになってきた。すなわち、ボールねじ軸においてもその性能確保の観点から清浄度の管理は非常に重要な要件となりつつある。しかしながら、上述のように軸フランジを有するねじ軸では鋼材の清浄度の比較的劣る部分を転送部とせざるを得ず、鋼材の清浄度管理が次第に厳しくなるという問題が発生している。軸軌道溝の清浄度と生産性を優先し、棒状の鋼材から軸軌道溝を加工し、その後、軸フランジを別工程で整合する手法は、特許文献1に公開されている。これは支持部や軸フランジを形成するための丸棒との接合面の間に、軸素材および丸棒より融点の低いインサート材を挟み、加熱温度、加圧力、保持時間および不活性雰囲気を管理しながら接合するというものである。
特開平8−285030号公報
しかしながら、上述した従来の技術においては、軸素材および丸棒の間にこれより融点の低いインサート材を挟み、加熱温度、加圧力、保持時間および不活性雰囲気を管理しながら軸素材と丸棒とを接合しているため、加熱時間などの接合条件を適切に管理しなければ所定の接合強度を得ることができず、接合強度にバラツキが生じやすく、ボールねじ装置の運転中にねじ軸が接合部から破損する恐れがあるという問題がある。このような背景の下、発明者らは誠意検討を行い、以下の手法を用いることで、生産性と清浄度向上による長寿命なねじ軸の製造に成功した。すなわち、軸軌道溝の外径に仕上げ代を付与したサイズの鋼材を用い、軸フランジを塑性変形により所定のサイズにまで増肉させ、その後軸フランジ外径や軸軌道溝等を切削加工等により成形する。この手法を用いれば、まず軸軌道溝に関しては鋼材の清浄度の良い部分を使用することができることから転がり部品としての性能が向上する。また、軸フランジと軸軌道溝底部は材料のメタルフロー(繊維状金属組織)が連続しており、接合部等割れやすい部分を含まないことから素材の強度が期待できる。さらに、軸軌道溝の切削加工は最小限に留まるため、鋼材および加工時間の節約となり、安価で高性能なボールねじ装置を提供できる。
上記の目的を達成するために本発明のねじ軸は、外周面に形成された螺旋状の軸軌道溝と大径の軸フランジを有するねじ軸であり、軸フランジと軸軌道溝の材料が一体で成形されており、なおかつ軸フランジと軸軌道溝底部の材料のメタルフローが連続していることを特徴とするねじ軸。また、前記ねじ軸は、軸フランジ径以下である径の鋼材を用いて、軸フランジを所定のサイズにまで増肉させ、その後軸フランジ外径や軸軌道溝などを加工することにより成形する手法にて製造することが好ましい。また、前記ねじ軸は、転動体とナットと共に、ボールねじ装置に用いることが好ましい。
本発明のねじ軸は、軸フランジと軸軌道溝の材料が一体で成形されており、接合部等割れやすい部分を含まないことから素材の強度が期待できる。さらに、軸軌道溝の切削加工は最小限に留まるため、鋼材および加工時間の節約となり、安価で高性能なボールねじ装置を提供できる。
実施例のボールねじ装置を示す説明図である。 実施例と比較例の耐久試験の結果である。 素材の清浄度の調査結果である。 実施例のねじ軸を示す説明図 実施例のねじ軸の他の形態を示す説明図
図1は、本発明のねじ軸2、および前記ねじ軸2を用いたボールねじ装置1である。図1のボールねじ装置1は、外周面に形成された螺旋状の軸軌道溝3と大径のフランジ17を有するねじ軸2と、内周面に軸軌道溝3に対向するナット軌道溝13が形成されたナット12と、軸軌道溝3とナット軌道溝13とを螺合させる転動体として、複数のボール11とを備えている。前記ボールねじ装置1のねじ軸2は、軸フランジ径以下である径の鋼材を用いて、熱間加工等の塑性加工により軸軌道溝3や支持部5と軸フランジ17を形成した後に軸軌道溝3を形成し熱処理を施し、ボールねじ装置1として完成させている。軸フランジ径以下である径の鋼材を用いる場合は、軸フランジを所定のサイズにまで増肉させてから軸軌道溝3を形成することが好ましい。また、軸フランジ17と軸軌道溝3の材料が一体で成形されており、なおかつ軸フランジ17と軸軌道溝底部3aの材料のメタルフローが連続している。
以下に、本発明によるボールねじ装置の実施例について説明する。実施例は、ボールねじ装置1、BS6316−10.5(呼び:JISB1192 63×16×300−Ct7)用い、耐久評価を行った。ボールねじ装置1や耐久試験の各諸元を下記に示す。
ねじ軸の外径:Φ63mm
リード:16mm
ボール直径:12.7mm
試験荷重:300KN
最高回転数:3200min−1(Dn20万)
潤滑:グリース
まず、比較例のねじ軸2は通常通り軸フランジ17の外径より大きな素材から切削加工により作製した。軸軌道溝3の軌道面における半径方向の素材位置は約40%であることを確認している。一方、実施例では、ねじ軸外径Φ63mmに対して、切削取代片側8mmを考慮した鋼材を用意した。本鋼材を用いてまず所定の部位を部分的に加熱した後、鍛造により軸フランジ17の張り出し加工を行った。ついで切削加工により軸フランジ17を所定の寸法に仕上げた後、軸軌道溝3の仕上げ加工を行った。軸軌道溝における半径方向の素材位置は約70%である。これらのねじ軸2を対となるナット12に挿入し、耐久試験を行った。
図2はその結果を示す。実施例は、比較例に対して約2倍の長寿命を示すことが確認された。また、実施例のねじ軸2では前述のように熱間鍛造で軸フランジ17を製造しているため、材料の軸軌道溝底部3aと軸フランジ17のメタルフローは連続的となっていることは明らかである。耐久寿命に関して、上記実施例は素材位置70%で行ったが、素材の清浄度を極値統計法を用いて調査したところ、図3の結果が得られた。測定の際、素材の径方向中心からの外側に向かって各部位を測定し、素材の中央部を0%、外径部を100%とした。また、測定方法としては、各測定部位の基準面積300mm中に存在する酸化物系介在物を観察し、それぞれの最大介在物を見つけてその面積Aを測定し、面積Aの平方根√Aを最大介在物長さとした。寿命試験結果と極値統計から予測される最大介在物サイズには相関関係があり、本申請で課題として挙げている鋼材の最適部位を使用することでの寿命延長効果が確認された。
比較例と実施例の寿命差は清浄度に起因した物であり、機能向上のための素材径としては、軸軌道溝3に素材の45%から85%の部位を用いることが好ましく、特に安定性を考えると50%から80%がより好ましい。
1 ボールねじ装置
2 ねじ軸
3 軸軌道溝
3a 軸軌道溝底部
5 支持部
6 支持軸受
7 取付部
11 ボール
12 ナット
13 ナット軌道溝
14 ナットフランジ部
15 リターンチューブ
16 チューブ固定具
17 軸フランジ
23 ロックナット

Claims (3)

  1. 外周面に形成された螺旋状の軸軌道溝と軸フランジを有するねじ軸において、前記軸フランジと前記軸軌道溝の材料が一体で成形されており、なおかつ前記軸フランジと前記軸軌道溝底部の材料のメタルフローが連続していることを特徴とするねじ軸。
  2. 請求項1のねじ軸は、前記軸フランジ径以下である径の材料を用いて、前記軸フランジを増肉させ、その後、前記軸フランジの外径や軸軌道溝などを加工することにより成形する手法にて製造することを特徴としたねじ軸の製造方法。
  3. 請求項1のねじ軸と転動体とナットを用いたことを特徴としたボールねじ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6354928B1 (ja) * 2016-10-17 2018-07-11 日本精工株式会社 ボールねじの肉盛り方法、並びにこれを用いるねじ軸、ねじ装置、機械、及び車両の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6354928B1 (ja) * 2016-10-17 2018-07-11 日本精工株式会社 ボールねじの肉盛り方法、並びにこれを用いるねじ軸、ねじ装置、機械、及び車両の製造方法
TWI660132B (zh) * 2016-10-17 2019-05-21 日商日本精工股份有限公司 滾珠螺桿之堆焊方法、螺桿軸之製造方法、螺桿裝置之製造方法、機械之製造方法、及車輛之製造方法

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