JP2014101261A - 焼成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】クロムの含有量に左右されることなく、廃棄物等も原料として有効に使用することができるとともに、モルタルやコンクリート用の骨材、路盤材、盛土材及び埋め戻し材等の好適な材料として使用することができる焼成物を提供する。
【解決手段】2CaO・SiO2100質量部に対して、3CaO・Al23及び4CaO・Al23・Fe23の合計量が0質量部超50質量部以下である焼成物であって、
2CaO・Al23・SiO2を0質量部超10質量部未満含有するとともに3CaO・SiO2を含有せず、又は3CaO・SiO2を0質量部超50質量部以下含有するとともに2CaO・Al23・SiO2を含有せず、かつ
焼成物100質量%中に、TiO2を0.2質量%以上含有する焼成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、モルタルやコンクリート用の骨材、路盤材、盛土材及び埋め戻し材等の土木・港湾材料として好適に用いることができる焼成物に関する。
近年、経済成長や都市部への人口集中等に伴い、産業廃棄物や一般廃棄物等が急増している。従来より、これら廃棄物の大半は、焼却することによって減容化した後、埋め立て処分されているものの、埋め立て処分場における残余容量が逼迫化しつつある現状下では、新しい廃棄物処理方法の確立が急務である。かかる急務に対応すべく、例えば、特許文献1には、原料として廃棄物等を有効に使用することができる焼成物が提案されている。
かかる焼成物は、粉砕することによりセメント添加材として使用することもでき、また粉砕せずとも、そのままモルタルやコンクリート用の骨材、路盤材、盛土材や埋め戻し材等の材料として使用することもできる。
特開2004−2155号公報
しかしながら、近年、我が国におけるセメント生産量は減少傾向にあるため、上記焼成物をセメント添加材として使用するのみでは、急増する廃棄物等を多量に消費するのは困難である。また、これら廃棄物等の原料にはクロムが混入している場合があり、使用する原料中におけるクロムの含有量によっては、これから得られる焼成物をモルタルやコンクリート用の骨材、路盤材、盛土材及び埋め戻し材等の材料として使用した場合に、6価クロムが溶出するおそれがある。そのため、モルタルやコンクリート用の骨材、路盤材、盛土材及び埋め戻し材等の材料として使用する焼成物を得るにあたり、廃棄物等におけるクロムの含有量によっては、原料としての使用が制限される可能性がある。
したがって、本発明の目的は、クロムの含有量に左右されることなく、廃棄物等も原料として有効に使用することができるとともに、モルタルやコンクリート用の骨材、路盤材、盛土材及び埋め戻し材等の好適な材料として使用することができる焼成物を提供することにある。
そこで本発明者は、種々検討したところ、特定の鉱物組成を有するとともに特定量のTiO2を含有することにより、クロムの含有量に左右されることなく廃棄物等も原料として用い得るとともに、優れた粉砕耐性を備える焼成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、2CaO・SiO2(以下、C2Sと称する)100質量部に対して、3CaO・Al23(以下、C3Aと称する)及び4CaO・Al23・Fe23(以下、C4AFと称する)の合計量が0質量部超50質量部以下である焼成物であって、
2CaO・Al23・SiO2(以下、C2ASと称する)を0質量部超10質量部未満含有するとともに3CaO・SiO2(以下、C3Sと称する)を含有せず、又は3CaO・SiO2(C3S)を0質量部超50質量部以下含有するとともに2CaO・Al23・SiO2(C2AS)を含有せず、かつ
焼成物100質量%中に、TiO2を0.2質量%以上含有する焼成物を提供するものである。
本発明の焼成物によれば、仮にクロムを多く含む廃棄物等を原料として用いたとしても、6価クロムの溶出を抑制しつつ、モルタルやコンクリート用の骨材、路盤材、盛土材及び埋め戻し材等の材料として好適に用いることが可能な優れた粉砕耐性を備える焼成物を得ることができる。したがって、クロムの含有量に左右されることなく、急増する廃棄物、特にクロムを多く含む廃棄物を多量に消費することができ、非常に有用な焼成物である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の焼成物は、C2S100質量部に対して、C3A及びC4AFの合計量が0質量部超50質量部以下である焼成物であって、
2CaO・Al23・SiO2(以下、C2ASと称する)を0質量部超10質量部未満含有するとともに3CaO・SiO2(以下、C3Sと称する)を含有せず、又は3CaO・SiO2(C3S)を0質量部超50質量部以下含有するとともに2CaO・Al23・SiO2(C2AS)を含有せず、かつ
焼成物100質量%中に、TiO2を0.2質量%以上含有する。
上記C2Sは、水硬性を有しており、コンクリートや路盤等中で緩和に反応を進行させ、これらコンクリートや路盤等を緻密化して強度を高めることができる。本発明の焼成物中におけるC3A及びC4AFの合計量は、C2S100質量部に対して、0質量部超50質量部以下であって、好ましくは10〜48質量部であり、より好ましくは20〜45質量部である。C2S100質量部に対し、C3A及びC4AFの合計量が50質量部を越えると、焼成物の吸水率が大きくなるおそれがあり、C3A及びC4AFの合計量が0質量部であると、焼成物の焼成が困難となるおそれがある。
なお、本発明の焼成物は、C3A又はC4AFの両方を含んでいても良く、どちらか一方を含んでいても良い。
3Aの含有量は、焼成物の吸水率を低下させる観点、及び骨材や路盤材等として用いた際に膨張破壊が発生するのを防止して、コンクリートや路盤等の耐久性が低下するのを抑制する観点から、C2S100質量部に対して、好ましくは5〜30質量部であり、より好ましくは5〜28質量部である。
4AFの含有量は、焼成のし易さや焼成物の吸水率を低下させる観点から、C2S100質量部に対して、好ましくは10〜40質量部であり、より好ましくは12〜35質量部である。
本発明の焼成物は、さらに、C2AS又はC3Sのいずれか一方を含むものである。該鉱物を含むことにより、焼成物の吸水率を低下させることができ、また、原料におけるクロムの含有量が増大しても、得られる焼成物からの6価クロムの溶出を抑制することが可能となる。C2ASは、水硬性を有しないものの、炭酸化によって緻密化するため、コンクリートの中性化を抑制したり、路盤等の強度を高めたりする効果を発揮することができる。またC3Sは、水硬性を有し、水和生成物としてCa(OH)2等を生成させるため、コンクリートの中性化を抑制したり、緻密化して路盤等の強度を高めたりする効果を発揮することができる。
一方、C2AS及びC3Sの合計量が0質量部、すなわちC2AS及びC3Sの双方とも含まない焼成物を製造するには、原料中におけるCaO、SiO2、Al23、Fe23の含有量を厳密に管理及び制御する必要があるため、製造に手間がかかる。また、後述するように、例えばK2O及び/又はNa2Oの合計含有量を調整して、ダスティング防止する場合に、アルカリの溶出量が多くなることがある。
本発明の焼成物が、C2ASを含むとともにC3Sを含まない場合、かかるC2ASの含有量は、C2S100質量部に対して、0質量部超10質量部未満であって、好ましくは0.5〜9質量部であり、より好ましくは1〜8質量部である。C2S100質量部に対し、C2ASの含有量が10質量部以上であると、クロムの含有量が多くなった場合に6価クロムの溶出量が多くなるおそれがある。
本発明の焼成物が、C3Sを含むとともにC2ASを含まない場合、C3Sの含有量は、C2S100質量部に対して、0質量部超50質量部以下であって、好ましくは1〜48質量部であり、より好ましくは2〜45質量部である。C2S100質量部に対し、C3Sの含有量が50質量部を越えると、焼成物の吸水率が大きくなるおそれがある。また、焼成物中におけるフリーライム(遊離石灰)量を低減するための温度が高くなり、燃料費が嵩むなど経済的な面でも好ましくない。
本発明の焼成物は、TiO2を0.2質量%以上含有する。これにより、焼成物の吸水率を低下させることができるとともに、焼成物の圧壊強度等を高めることが可能となる。
本発明の焼成物中におけるTiO2の含有量は、焼成物100質量%中に、0.2質量%以上であって、好ましくは0.25質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上である。焼成物100質量%中におけるTiO2の含有量が0.2質量%未満であると、焼成物の吸水率が大きくなるおそれがあり、またフリーライム量が増大するおそれがある。なお、製造コストや焼成のし易さなどの観点から、本発明の焼成物100質量%中におけるTiO2の含有量は、好ましくは4.0質量%以下であり、より好ましくは3.0質量%以下である。
本発明の焼成物は、亜鉛を含有することが好ましい。かかる亜鉛を含有することにより、焼成物の圧壊強度等をより高めることができる。本発明の焼成物中における亜鉛の含有量は、圧壊強度等の向上の観点から、焼成物100質量%中に、0.03〜0.5質量%であって、好ましくは0.04〜0.4質量%であり、より好ましくは0.05〜0.2質量%である。焼成物100質量%中における亜鉛の含有量が0.03質量%未満であると、圧壊強度等が低下するおそれがある。また、焼成物100質量%中における亜鉛の含有量が0.5質量%を超えると、コンクリートを製造した際、焼成物から水中に亜鉛が溶出して凝結を遅延させる等の要因となるおそれがある。
このような組成の焼成物を製造するための原料としては、一般のポルトランドセメントクリンカー原料、すなわち、石灰石、生石灰、消石灰等のCaO原料、珪石、粘土等のSiO2原料、粘土等のAl23原料、鉄滓、鉄ケーキ等のFe23原料を使用することができる。
また、TiO2原料としては、ルチルやチタン鉄鉱等の天然原料や、顔料、触媒等の廃棄物を使用することができる。
さらに、亜鉛原料としては、工業用酸化亜鉛のほか、廃タイヤ、廃油、金属スラグ等を使用することができる。
さらに、本発明の焼成物中におけるP25の含有量は、ダスティングを防止する観点から、焼成物100質量%中に、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.4質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上である。焼成物100質量%中におけるP25含有量が0.3質量%未満であると、ダスティングが発生して粉状物が多くなる場合がある。また、焼成物100質量%中におけるP25の含有量は、焼成物のコスト等の観点から、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である。
なお、焼成物中のP25の含有量は、下水汚泥等のリン含有廃棄物を原料として使用したり、リン酸水素カルシウム等の工業材料を使用したりすることによって調整することができる。
上記のように、焼成物100質量%中におけるP25の含有量が0.3質量%未満であると、ダスティングが発生する場合があるが、これを効果的に防止するには、焼成物中のK2O及び/又はNa2Oの合計含有量を調整するのがよい。すなわち、本発明の焼成物中におけるP25の含有量が0.3質量%未満であるとき、ダスティング防止や焼成のし易さ向上の観点から、K2O及び/又はNa2Oの合計含有量は、本発明の焼成物100質量%中に、好ましくは1.0〜5.0質量%であり、より好ましくは1.5〜4.5質量%であり、さらに好ましくは2.0〜4.0質量%である。
なお、本発明の焼成物中におけるK2O及び/又はNa2Oの合計含有量は、廃ガラス等の廃棄物を原料として使用したり、炭酸ナトリウム等の工業材料を使用したりすることによって調整することができる。
また、本発明においては、焼成物の原料として、産業廃棄物、一般廃棄物、汚染物及び建設発生土から選ばれる1種以上を用いることもでき、廃棄物の有効利用を促進させることができるので、天然資源や環境保護の面からも好ましい。ここで、産業廃棄物としては、例えば石炭灰;生コンスラッジ;下水汚泥、浄水汚泥、建設汚泥、製鉄汚泥等の各種汚泥;ボーリング廃土、各種焼却灰、鋳物砂、ロックウール、廃ガラス、高炉2次灰、建設廃材、コンクリート廃材などが挙げられる。一般廃棄物としては、例えば下水汚泥乾粉、都市ごみ焼却灰、貝殻等が挙げられる。汚染物としては、重金属汚染土壌、有機物汚染土壌、クロム汚染土壌や亜鉛汚染土壌等が挙げられる。建設発生土としては、建設現場や工事現場等から発生する土壌や残土、さらには廃土壌等が挙げられる。
本発明の焼成物の鉱物組成(C2S、C4AF、C3A、C2AS、C3S)は、使用原料や焼成物中のCaO、SiO2、Al23、Fe23の各含有量(重量%)から、次式により求めることができる。
(1)C2ASを含むとともにC3Sを含まない場合:
−1.63×CaO+3.04×SiO2+2.69×Al23+0.57×Fe23>0の場合
4AF=3.04×Fe23
3A=1.61×CaO−3.00×SiO2−2.26×Fe23
2AS=−1.63×CaO+3.04×SiO2+2.69×Al23+0.57×Fe23
2S=1.02×CaO+0.95×SiO2−1.69×Al23−0.36×Fe23
(2)C3Sを含むとともにC2ASを含まない場合:
−1.63×CaO+3.04×SiO2+2.69×Al23+0.57×Fe23<0の場合
4AF=3.04×Fe23
3A=2.65×Al23−1.69×Fe23
3S=4.07×CaO−7.6×SiO2−6.72×Al23−1.43×Fe23
2S=1.02×CaO+0.95×SiO2−1.69×Al23−0.36×Fe23
なお、本発明の焼成物におけるTiO2及び亜鉛の含有量は、得られた焼成物の組成から求められる値である。したがって、例えば、使用原料中にTiO2又は亜鉛が不足する場合、その不足分を調整するために、上記TiO2原料又は亜鉛原料を混合して用いればよい。混合割合は、使用原料の組成に応じて、得られる焼成物中の含有量が本発明の範囲内になるよう、適宜決定すればよい。
本発明の焼成物は、上記のような原料を適宜混合し、焼成することにより製造することができる。各原料を混合する方法は特に限定されず、慣用の装置等を用いて行えばよい。また、焼成する際の焼成温度は、1100〜1450℃が好ましく、1150〜1450℃であるのがより好ましい。焼成温度が1100℃未満であると、フリーライム量を低減させることが困難となるおそれがあり、1450℃を超えると、原料混合物が溶融してしまうおそれがある。
焼成に用いる装置は特に限定されず、例えばロータリーキルン等を用いることができる。また、ロータリーキルンを用いて焼成する際には、燃料代替廃棄物、例えば廃油、廃タイヤ、廃プラスチック等を使用することもできる。
なお、焼成物中にフリーライムが多く存在すると、コンクリート用骨材として使用した場合に、膨張破壊する可能性がある。したがって、本発明の焼成物100質量%中におけるフリーライム量は、好ましくは2.0質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以下である。
なお、本発明の焼成物中にフリーライムが2.0質量%以上存在した場合、空気、蒸気または炭酸ガスに一定期間曝して反応させ、水酸化カルシウムや炭酸カルシウムとすることにより、膨張破壊を防止することができる。
本発明の焼成物の吸水率は、焼成物における高い圧壊強度や耐摩耗性を保持しつつ安定性を高める観点から、好ましくは5%以下、より好ましくは3.5%以下である。なお、吸水率とは、「JIS A 1110(粗骨材の密度及び吸水率試験方法)」に準じて測定される値を意味する。
本発明の焼成物のすりへり減量は、焼成物における高い圧壊強度を保持しつつ良好な耐摩耗性を付与する観点から、好ましくは30%以下であり、より好ましくは25%以下であり、さらに好ましくは20%以下である。
本発明の焼成物は、コンクリート用の骨材、路盤材、埋め戻し材等の土木・港湾材料として用いることができる。コンクリート用の骨材としては、細骨材、粗骨材のいずれにも使用することができる。
本発明の焼成物の粒度は、上記土木・港湾材料として好適に用いる観点から、好ましくは0.1〜100mmであり、特に粗骨材として使用する場合には、ふるい分け等により、例えば粒度を5mm以上に調整して用いるのがよい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(1)焼成物の製造
石灰石、粘土、下水汚泥、土、廃顔料、リン酸水素カルシウム、クロム酸カルシウム及び廃ガラスを使用して、表1に示す鉱物組成(C2S100質量部に対するC4AF、C3A、C2AS及びC3Sの質量部)、並びにTiO2、亜鉛、クロム、P25、Na2O及びフリーライムの含有量(焼成物100質量%中における質量%)である焼成物を製造した。焼成は、小型ロータリーキルンを用いて、1250〜1350℃で行った。この際、燃料として、一般的な重油のほか、廃油や廃プラスチックを使用した。
(2)焼成物の物性評価
得られた焼成物について、吸水率、すりへり減量、粉砕耐性(0.6mm通過分)、及び6価クロム溶出量を評価した。結果を表1に示す。
(i)吸水率(%)
JIS A 1110(粗骨材の密度及び吸水率試験方法)に準じて測定した。
(ii)すりへり減量(%)
JIS A 1121(ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへり試験方法)に準じて測定した。
(iii)粉砕耐性(ダスティングの防止):0.6mm通過分(質量%)
得られた焼成物約5kgを、下部間隔約10mmに調整した大型ジョークラッシャで粉砕した。次いで、粉砕した焼成物を、目開き9.52mmのふるいにかけ、ふるい上の試料に対し、さらに下部間隔約3mmに調整した小型ジョークラッシャで粉砕した。得られたふるい通過分と小型ジョークラッシャで粉砕した試料を混ぜ合わせ、4.0kg秤量した。秤量した試料を、粉砕助剤のジエチレングリコール1.8mLとともにボールミルに加え、70rpmで500回転した後、50回転で払出をした。得られた粉砕物の0.6mm通過分(質量%)を測定し、粉砕耐性やダスティングの防止効果を評価する上での指標とした。かかる通過分の値が小さいほど、粉砕耐性が高い焼成物であり、ダスティングを有効に防止して良好な焼成物が得られていると判断できる。
(iv)6価クロム溶出量
JIS K 0058−1(スラグ類の化学物質試験方法第1部溶出量試験方法)に準じて(有姿、水固形分比10)測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2014101261
なお、焼成物1〜9について、さらに100μm篩の通過分を確認したところ、かかる通過分の粉状物は存在しなかった。
焼成物10〜12については、ダスティングが発生した。
表1の結果より、C2S100質量部に対し、C3A及びC4AFの合計量が0質量部超50質量部以下で、C2ASを0質量部超10質量部未満含有するとともにC3Sを含有せず、TiO2を0.2質量%以上含有する焼成物1〜2及び焼成物7、並びにC3Sを0質量部超50質量部以下含有するとともにC2ASを含有せず、TiO2を0.2質量%以上含有する焼成物3〜6及び焼成物8〜9は、吸水率が低く、またクロムの含有量が多くても6価クロムの溶出を効果的に抑制できることがわかる。
(3)コンクリートの調製
下記材料を用い、表2に示す配合割合で、コンクリートを調製した。
セメント(C):普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製)
細骨材(S):静岡県小笠郡産陸砂
粗骨材(G):表1に示す焼成物No.2及び焼成物No.3
普通ポルトランドセメントクリンカー
硬質砂岩砕石
水(W):水道水
AE減水剤(WRA):リグニンスルホン酸系減水剤(ポゾリスNo.70、BASFポゾリス社製)
Figure 2014101261
(4)コンクリートの物性評価
表2で得られた各コンクリートについて、圧縮強度、中性化及び長さ変化を評価した。結果を表3に示す。
(i)圧縮強度
JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)に準じて、材齢28日、91日及び1年の圧縮強度を測定した。
(ii)中性化
材齢28日まで標準養生し、その後、温度20℃、相対湿度60%の室内で28日間乾燥させた供試体について、CO2濃度5%、温度20℃、相対湿度60%の条件下で、促進中性化試験を行なった。フェノールフタレインの1%エタノール溶液を噴霧し、未着色部分の厚さから、中性化深さを求めた。
(iii)長さ変化
水中養生3ヶ月後のコンクリートの長さ変化を、JIS A 1129−3に準じて測定した。
Figure 2014101261

Claims (5)

  1. 2CaO・SiO2100質量部に対して、3CaO・Al23及び4CaO・Al23・Fe23の合計量が0質量部超50質量部以下である焼成物であって、
    2CaO・Al23・SiO2を0質量部超10質量部未満含有するとともに3CaO・SiO2を含有せず、又は3CaO・SiO2を0質量部超50質量部以下含有するとともに2CaO・Al23・SiO2を含有せず、かつ
    焼成物100質量%中に、TiO2を0.2質量%以上含有する焼成物。
  2. 焼成物100質量%中に、亜鉛を0.03〜0.5質量%含有する請求項1に記載の焼成物。
  3. 焼成物100質量%中におけるP25の含有量が、0.3質量%以上である請求項1又は2に記載の焼成物。
  4. 焼成物100質量%中におけるP25の含有量が0.3質量%未満であり、かつK2O及び/又はNa2Oを合計で1.0〜5.0質量%含有する請求項1又は2に記載の焼成物。
  5. 産業廃棄物、一般廃棄物、汚染物及び建設発生土から選ばれる1種以上を原料とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の焼成物。
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