JP2014100589A - 呼吸誘導装置、呼吸誘導プログラムおよび粒子線治療装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】呼吸誘導用の目標呼吸信号Rtj(t)を生成する呼吸誘導制御部7cCと、患者の実呼吸を測定した実呼吸信号Rrl(t)を出力する実呼吸測定部7aと、目標呼吸信号Rtj(t)の1周期Tresを単位として、目標呼吸信号Rtj(t)のデータと、目標呼吸信号Rtj(t)のデータと同期して収集した実呼吸信号Rrl(t)のデータと、に対してフーリエ級数展開した場合の一次項に相当する対をなす三角関数の係数a1,b1を計算し、係数a1,b1から求めたゲインGtj,Grlと位相φtj,φrlとを比較して、目標呼吸信号に対する実呼吸のずれを評価する呼吸評価部7cEと、を備える。
【選択図】図1
Description
以下、本発明の実施の形態1にかかる呼吸誘導装置(呼吸ナビゲーション装置)および呼吸誘導装置を備えた粒子線治療装置の構成について説明する。図1〜図7は本発明の実施の形態1にかかる呼吸誘導装置および粒子線治療装置の構成について説明するためのもので、図1は粒子線治療装置全体の構成を示す図、図2は粒子線治療装置の制御に関する構成を説明するための機能ブロック図、図3は呼吸誘導において使用する(目標)呼吸信号と評価関数および呼吸ゲート信号との関係を示した波形図、図4は評価関数を用いて呼吸信号を評価する際のゲインと位相の関係を示す複素平面図、図5は呼吸誘導装置を構成する呼吸情報教示装置において呼吸誘導時に表示する表示画面例を示す図である。そして、図6は呼吸誘導装置の構成を説明するためのブロック図、図7は呼吸誘導装置の部分である呼吸評価部の構成を説明するためのブロック図、図8は呼吸誘導装置の動作を説明するためのフローチャートである。
加速器1は、荷電粒子ビームが周回する軌道経路となる真空ダクト11、前段加速器5から供給された荷電粒子を真空ダクト11に入射するための入射装置12、荷電粒子が真空ダクト11内の周回軌道に沿って周回する荷電粒子ビームを形成するよう荷電粒子の軌道を偏向させるための偏向電磁石13a,13b,13c,13d(まとめて13と称する)、周回軌道上に形成された荷電粒子ビームが発散しないように収束させる収束用電磁石14a,14b,14c,14d(まとめて14と称する)、周回する荷電粒子に同期した高周波電圧を与えて加速する高周波加速空洞15、加速器1内で加速させた荷電粒子ビームを加速器1外に取りだし、輸送系3に出射するための出射装置16、出射装置16から荷電粒子ビームを出射させるために荷電粒子ビームの周回軌道に共鳴を励起する六極電磁石17を備えている。
加速器1により加速された荷電粒子ビームは、HEBT(高エネルギービーム輸送:High Energy Beam Transport)系と称される輸送系3へと出射される。輸送系3は、荷電粒子ビームの輸送経路となる真空ダクト(主ダクト31m、治療室A用ダクト31A、治療室B用ダクト31B、まとめて真空ダクト31)と、荷電粒子ビームのビーム軌道を切替える切替装置である切替電磁石32と、ビームを所定角度に偏向する偏向電磁石33とを備えている。そして加速器1により十分にエネルギーが与えられ、真空ダクト31により作られた輸送経路内を進む荷電粒子ビームを、切替電磁石32で必要に応じて軌道(31A方向、31B方向)を変え、指定された治療室に設けられた照射装置へと導く。
照射系2は、輸送系3から供給された荷電粒子ビームを照射対象である患者の患部の大きさや深さに応じた照射野に成形して患部へ照射する照射装置21、および照射の際の呼吸誘導といった呼吸ナビゲーション機能を有する呼吸誘導装置7とを備えたものである。そして、照射対象である患部への照射のON/OFFを呼吸誘導および実呼吸に連動して(目標呼吸信号および実呼吸信号の位相に応じて)制御する。なお、輸送系の説明において、「指定された治療室に設けられた照射装置」と記載したように、粒子線治療装置は治療効率の観点から、一般的に複数の治療室(図では6A、6B。まとめて治療室6と称する)を備える。すなわち、ここで示す照射系2は、照射装置21と呼吸誘導装置7とが治療室6毎に設けられたものであり、例えば、治療室6A用の照射系2Aは、照射装置21Aと呼吸誘導装置7Aとを備える。
なお、図において、治療室A(6A)では、偏向電磁石33G部分から照射装置21Aを含む照射系全体が患者(治療台)を中心に回転し、患者への粒子ビームの照射角度を自由に回転できる回転照射室であり、回転ガントリとも言われる。そして、治療室B(6B)では、角度や位置を自在に設定可能な椅子に座した患者に対して照射装置21Bから水平方向に粒子ビームを照射する水平照射室である。例として、タイプの異なる2つの治療室を記載したが、呼吸ナビゲーション機能については、治療室のタイプに関係なく、同じ機能のものを適用できる。したがって、記載した以外のタイプの治療室であっても、また、治療室数が異なっても適用可能である。
このように複数のサブシステムからなる大型で複雑なシステムの制御系は、一般的に、各サブシステムを専ら制御するサブ制御器と全体を指揮し制御するメイン制御器からなることが多い。本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置の制御系4においても、このメイン制御器とサブ制御器の構成を採用している。簡単のため、粒子線治療装置の制御系のうち、加速器1、輸送系3、照射系2の3つのサブシステムの制御に関する制御系、つまり、図に示すように、加速器制御部41、輸送系制御部43、照射系制御部42および全体制御部40を備える制御系4について説明することとする。
上記のような構成を備えることにより、加速器から供給されたいわゆるペンシル状の粒子ビームを照射対象の位置や形状に応じた照射野に成形して照射可能となる。一方、照射対象が、呼吸に伴って変位する場合は、呼吸ナビゲーション機能により、呼吸状態を計測し、位置や形態が安定する呼吸位相で粒子ビームを照射するように制御する必要がある。ここで、問題となるのが、制御の基準となる呼吸の状態をどのように定量評価するかである。呼吸評価の目的が、照射対象の変位の評価であるため、評価項目は、誘導したリズム(目標呼吸波形)に対しての遅れや進み(タイミングのずれ)や、大きさ(深さ)のずれである。
呼吸信号:(Respiratory signal)R(t)
呼吸の状態を示す信号であり、呼気の動き、呼気に伴う温度変化、呼吸に伴う例えば腹部の動き等をセンサで測定することにより呼吸状態を信号として得ることが可能である。具体的には、フローセンサによる呼気の流れを検出したり、吸気に伴う鼻腔付近の温度変化をサーミスタや赤外線カメラによる画像処理を用いて計測したり、患者の腹部の動きを腹部に取り付けたレーザ光源をポジションセンシティブディテクタ(位置センサ)で検出したり、レーザ変位計により患者の腹部の動きを信号化したりする方式が考えられる。この呼吸信号の経時変化を示したものが呼吸波形である。そして、呼吸誘導に際して目標となる信号を目標呼吸信号とし、その経時変化を示したものを目標呼吸波形とする。説明を明りょう化するため、目標呼吸信号は添え字「tj(trajectoryの略)」を付してRtj(t)、実呼吸信号は添え字「rl(realの略)」を付してRrl(t)で表す。
呼吸ナビゲーション装置を用いる粒子線治療には、おおきく2つの段階が必要である。ひとつは目標呼吸信号を取得する段階、もうひとつはこれを利用し治療する段階である。治療する段階における実呼吸信号、つまり、呼吸誘導時の評価対象は、目標呼吸信号Rtj(t)に基づいて呼吸誘導した際の患者の呼吸状態を測定して得られた実呼吸信号Rrl(t)である。しかし、目標呼吸信号Rtj(t)自体も治療前に患者の呼吸を測定したいわゆる実呼吸信号(以下、元実呼吸信号と称する。)に基づいて取得している。
1:治療時の実呼吸信号を測定するセンサと同じセンサを用い、同じ方法で元実呼吸信号を取得する。2:必要な平均化処理、周期を調整するために伸縮処理、トランケーション処理をする。3:原則的には、治療する患者自身の元実呼吸信号から目標呼吸信号を作る。なお、例外的に、他人の呼吸信号から作成したり、artificial(人工的)に作成したりする場合もある。しかしこの場合、治療対象の患者と呼吸挙動が同一視できる程度のものを使用するか、あるいは、後述するゲインや位相に所定の差が生じる場合はその値を補正値として保持し、呼吸状態の評価において「所定の差」を考慮できるようにする必要がある。また、本実施の形態においては、このようにして作成(取得)した目標呼吸信号Rtj(t)は、加速器と同期したタイミングで、呼吸ナビ装置により教示される。
<呼吸の周波数、周期>
呼吸の周期:Tres
広義の意味での呼吸の周期は、「吸って吐いて」の1サイクルにかかる時間をさす。本発明の実施の形態の呼吸誘導装置における呼吸ナビゲーションの目標呼吸信号Rtj(t)は、所定の周期を有し、周期関数(f(t)=f(t+T))として表現できる信号を用いる。したがって、狭義の意味での呼吸の周期は、この周期的な信号の周期Tをさす。すなわち、周期的な目標呼吸信号Rtj(t)の1サイクルにかかる時間をさす。単位は、一般的な時間の単位である[sec]を用いる。
呼吸の周波数:Fres
呼吸の周期Tresの逆数(Fres=1/Tres)である。単位は[1/sec]と
なる。また、呼吸の周波数を2π倍したもの(ωres=2πFres)を呼吸の角周波数とする。
呼吸のゲイン:Gres
呼吸信号R(t)のゲインを、簡略して「呼吸のゲイン」とよぶ。ここでいうゲインは、厳密な定義を与えないといけない。もしも、呼吸信号R(t)が三角関数で与えられれば、そのゲインはいわゆる振幅である。
Gres=A if R(t)=Acos(ωrest+φres)
呼吸の位相:φres
呼吸信号の位相φresを、簡略して「呼吸の位相」とよぶ。数学的には上記式におけるcos(ωrest)に対する位相進みを表し、単位は、角度の単位である「ラジアン」又は「度(°)」を用いる。なお、「位相進み」の反対は、「位相遅れ」というように表現する。
平面上での関係を示す。
ここで、上記のように目標呼吸信号Rtj(t)から数学的に記述関数を抽出してゲインGresと位相φresを算出することができるのは、目標呼吸信号Rtj(t)が、一定の角周波数ωresを有する周期関数であるからである。そして、式(2)によれば、ゲイン及び位相の計算に必要な積分範囲は、ωrest:0→2πである。すなわち、t:0→2π/ωres=Tresであり、呼吸周期Tresが計算に必要な積分範囲、つまり計算単位となる。
目標呼吸信号は、最終的に加速器からの仕様などから、所望の周期Tresで設計される。そして、設定した目標呼吸信号Rtj(t)は、式(3)、式(4)を用いてゲインGtjと位相φtjを求める。これにより、設定した目標呼吸信号Rtj(t)自身がどのような大きさ及びタイミングであるかを定量化し、例えば、後述する呼吸評価部7c2では、実呼吸信号を定量的に評価するための基準(比較対象)とすることができる。
呼吸ナビゲーションは、視覚はもとより、聴覚に訴えることでより効果が期待できる。具体的には、「吐いて〜、吸って〜」と音声で指示することである。さらに効果的なのは、前記音声指示に加えて、図5に示すようにメトロノーム音を加えることである。ここで、本実施の形態にかかる粒子線治療装置で使用する目標呼吸信号Rtj(t)は、計画された所望の周期Tresで設計され、さらに、式(3)、(4)を用いて、ゲインGtjと位相φtjが求められている。この呼吸周期Tresと、1周期分の信号から計算した位相(情報)から、メトロノーム音を加えることができる。メトロノーム音は、例えば呼吸周期Tresを1小節として、これを8部音符に分解して鳴らす、すなわち、目標呼吸信号Rtj(t)の位相が45度進むごとに鳴らす。また、メトロノーム音と合わせて呼吸誘導装置は、バウンシングボールBBを表示するとよい。バウンシングボールとは、メトロノームと連動した動きのボールのアニメーションである。アニメーションは、バウンシングボールに限らず、メトロノームMtを視覚化できればよい。
図において、呼吸ナビゲーションの動作を開始すると、はじめに呼吸ナビゲーションを行うタイミングを加速器1の運転周期と同期させるため、制御部4から入力されたタイミング信号および周期情報に基づいて同期タイミングや周期を設定する(ステップS10)。つぎに、その患者に対して取得した目標呼吸波形のデータと設定した周期と同期タイミングに基づいて目標呼吸信号Rtj(t)を生成し、目標呼吸波形を提示する(ステップS20)。患者が目標呼吸波形に応じて呼吸を始めると実呼吸信号Rrl(t)を測定する(ステップS30)。実呼吸信号Rrl(t)および目標呼吸信号Rtj(t)から少なくともゲインGと位相φを含む呼吸評価情報を算出し(ステップ40)、算出した呼吸評価情報に基づいて呼吸状態を評価し(ステップ50)、実呼吸信号と目標呼吸信号のずれを評価する情報であるゲインGresの比や位相の差Δφが許容範囲ならば(ステップS60で「Y」)、呼吸ナビゲーションをそのまま継続する。
上記実施の形態1における呼吸誘導装置7では、例えば図8に示す動作を実行するために、図6のブロック図で示す各部分を専用のハードウェアを用いて構成することができるのはいうまでもない。しかし、図6に示す部分のうち、呼吸同期センサ7aを除いて、他の部分は、汎用のコンピュータ又はワークステーションによって呼吸誘導装置7の機能を発現するようにできることがわかる。すなわち、呼吸ナビゲーションの大部分の機能は、汎用のコンピュータ又はワークステーションを用いることを前提として、これらコンピュータ等で動作するプログラムを用いることで容易に実現できる。そこで、本実施の形態2においては、呼吸誘導装置をコンピュータ上で実現するためのプログラムとして説明する。ここでは当該プログラムを、「本発明の実施の形態にかかる呼吸誘導プログラム」とよぶ。なお、ディスプレイやスピーカ等は、横臥状態の患者が見やすいように、実際には、カスタマイズされる(専用ハードウェアを用いる)場合もあるが、表示するという機能においては通常のコンピュータに付属するディスプレイ等と同様であるので、呼吸同期センサ7aを除いた部分がコンピュータにプログラムをインストールすることで呼吸誘導装置が実現できるとして説明する。
モジュールAは、呼吸誘導を行うタイミングを加速器1の運転周期と同期させるため、制御部4から入力されたタイミング信号SSおよび周期情報に基づいて同期タイミングや周期を設定する(ステップS10)。つぎに、モジュールAは、その患者に対して取得した目標呼吸波形のデータと設定した周期と同期タイミングに基づいて目標呼吸信号Rtj(t)を生成し、モジュールCにより目標呼吸波形を提示する(ステップS20)。モジュールBは、患者が目標呼吸波形に応じて呼吸を始めると実呼吸信号Rrl(t)を測定する(ステップS30)。
本発明の実施の形態3では、呼吸の定量評価において、実施の形態1、2で示したゲインと位相に加えて、さらに総合的な評価を行った。もっとも直接的に実呼吸を評価する方法は、式(5)に示すように実呼吸信号Rrl(t)と目標呼吸信号Rtj(t)との誤差を評価する方法である。
なお、式(5)では、評価関数Jresを連続時間で与えたが、実施の形態1の「サンプリング周期毎の計算」で説明したように、実際には離散的に計算する。また、この評価関数Jresを算出する式(5)も、式(2)と同様に、積分範囲は1呼吸周期Tresである。したがって、計算の頻度も、式(2)と同様に、呼吸周期Tresごと、およびサンプリング周期ごととの大きく2とおりが考えられる。しかし、本評価はゲインと位相とは独立して計算できるので、演算に用いる信号同士が同時間帯で収集(同期)できていれば、必ずしも式(2)の計算と収集タイミングを合わせる必要はない。
実施の形態3において、ゲインと位相による評価に加え、実呼吸を目標呼吸にどれくらい近いかで評価する方法を記載した。実呼吸が、治療計画の前提になっている目標呼吸に近ければ近いほど、理想的状況である。しかし、それだからといって呼吸波形を全く同じにしなければならないわけではない。そこで、実施の形態4では、ゲインと位相による評価に加える実呼吸の総合評価として、実施の形態3よりも条件を緩和して、呼吸を総合的に評価する方法を説明する。
上記実施の形態4においては、呼吸の総合評価として、呼吸ゲート信号P(t)を用いて、呼のタイミングの重視する方法を示した。本実施の形態5では、記述関数を用いて、呼吸のゲインと位相の情報を重視する方法を示す。
D2(t)=Grescos(ωrest+φres) ・・・(8)
ここで、目標呼吸信号Rtj(t)に対して生成される記述関数は、D2tj(t)で表し、実呼吸信号Rrl(t)に対して生成される記述関数は、D2rl(t)で表し区別する。
Jres 誤差、 Gres ゲイン、 P(t) 呼吸ゲート信号、 R(t) 呼吸信号、 Tres 呼吸周期、 φres 位相、
百位の数字は実施形態による違いを示す。
Claims (9)
- 粒子線治療において、患者の呼吸を誘導する呼吸誘導装置であって、
前記患者の呼吸を誘導するための目標呼吸信号を生成する目標呼吸信号生成部と、
前記患者の実呼吸を測定し、測定した実呼吸信号を出力する実呼吸測定部と、
前記目標呼吸信号の1周期分のデータを計算単位として、前記目標呼吸信号と、前記目標呼吸信号と同期して収集した前記実呼吸信号と、に対してそれぞれフーリエ級数展開した場合の一次項に相当する対をなす三角関数の係数を計算し、計算した係数から求めたそれぞれのゲインと位相とを比較して、前記目標呼吸信号に対する前記実呼吸のずれを評価する呼吸評価部と、
前記呼吸評価部の評価結果に基づき、前記実呼吸のずれを修正するための修正情報を生成する修正情報生成部と、
を備えたことを特徴とする呼吸誘導装置。 - 前記呼吸評価部は、前記目標呼吸信号と前記実呼吸信号間の位相の差、および前記目標呼吸信号と前記実呼吸信号間のゲインの比の変化率の少なくともいずれかによって前記実呼吸の状態を判断することを特徴とする請求項1に記載の呼吸誘導装置。
- 前記呼吸評価部が、前記目標呼吸信号と前記実呼吸信号間の位相の差が、所定時間、一定の値を維持していると判断すると、
前記修正情報生成部は、前記目標呼吸信号生成部が、目標呼吸信号の位相を前記一定の値ずらして生成するように前記修正情報を生成する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の呼吸誘導装置。 - 前記呼吸評価部は、所定時間内における前記目標呼吸信号と前記実呼吸信号間の誤差を算出し、算出した誤差を含めて前記目標呼吸信号に対する実呼吸のずれを評価する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の呼吸誘導装置。 - 前記目標呼吸信号と前記実呼吸信号のそれぞれに対して、予め定めた閾値を下回るか否かを示す呼吸ゲート信号に変換する呼吸ゲート信号変換部を備え、
前記呼吸評価部は、変換したそれぞれの呼吸ゲート信号間の誤差を算出し、算出した誤差を含めて前記目標呼吸信号に対する実呼吸のずれを評価する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の呼吸誘導装置。 - 前記呼吸評価部は、前記目標呼吸信号と前記実呼吸信号のそれぞれに対して算出したゲインと位相を用いてそれぞれ三角関数を定義して、定義したそれぞれの三角関数間の誤差を算出し、算出した誤差を含めて前記目標呼吸信号に対する実呼吸のずれを評価する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の呼吸誘導装置。 - 粒子線治療において、患者の呼吸を誘導する呼吸誘導装置をコンピュータ上に構築するための呼吸誘導プログラムであって、
前記患者の呼吸を誘導するための目標呼吸信号を生成する目標呼吸信号生成ステップと、
前記患者の実呼吸を測定し、測定した実呼吸信号を出力する実呼吸測定ステップと、
前記目標呼吸信号の1周期分のデータを計算単位として、前記目標呼吸信号のデータと、前記目標呼吸信号のデータと同期して収集した前記実呼吸信号のデータと、に対してそれぞれフーリエ級数展開した場合の一次項に相当する対をなす三角関数の係数を計算し、計算した係数から求めたそれぞれのゲインと位相とを比較して、前記目標呼吸信号に対する前記実呼吸のずれを評価する呼吸評価ステップと、
前記呼吸評価ステップでの評価結果に基づき、前記実呼吸のずれを修正するための修正情報を生成する修正情報生成ステップと、
を備えたことを特徴とする呼吸誘導プログラム。 - 粒子ビームを発生させる加速器と、
複数の治療室と、
前記加速器と前記複数の治療室のそれぞれとを結ぶ粒子ビームの輸送経路と、
前記輸送経路中に設置され、前記加速器が発生させた粒子ビームが前記複数の治療室のいずれかひとつの治療室に供給されるように前記粒子ビームの軌道を切り替える切替装置と、
前記複数の治療室のそれぞれに設けられた請求項1ないし6のいずれか1項に記載の呼吸誘導装置と、
前記複数の治療室のそれぞれに設けられ、供給された粒子ビームを照射対象に応じた照射野に成形するとともに、少なくとも前記目標呼吸信号に同期して前記照射対象への照射を制御する照射装置と、
を備えたことを特徴とする粒子線治療装置。 - 前記目標呼吸信号生成部は、前記加速器の動作に同期して前記目標呼吸信号を生成することを特徴とする請求項8に記載の粒子線治療装置。
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