JP2014100073A - バイオマス分解用組成物およびそれを用いた糖液の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セルロース含有バイオマスの酵素による加水分解において、生成する糖量を増大させ、糖液製造における酵素使用量の削減することを課題とする。
【解決手段】バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチドを含む、セルロース含有バイオマスの分解に使用するための組成物。前記ポリペプチドが、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus Furiosus)に由来するポリペプチドであって、特定のアミノ酸配列から推定される分子量は29kDa、等電点は、6.05であるポリペプチド。
【選択図】なし
【解決手段】バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチドを含む、セルロース含有バイオマスの分解に使用するための組成物。前記ポリペプチドが、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus Furiosus)に由来するポリペプチドであって、特定のアミノ酸配列から推定される分子量は29kDa、等電点は、6.05であるポリペプチド。
【選択図】なし
Description
本発明は、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチドを含む、セルロース含有バイオマスの分解に使用するための組成物、および、これを使用した糖液の製造方法に関する。
セルロースの糖化には様々な手法があるが、エネルギー使用量が少なく、かつ糖収率の高い酵素糖化法が主流となっている。バイオマス分解酵素であるセルラーゼを大別すると、セルロースの結晶領域に作用するセロビオハイドラーゼ、セルロース分子鎖内部から作用して分子量を低減させるエンドグルカナーゼに分けられる。これらセルラーゼは、生成物の一つであるセロビオースによって阻害を受けることが知られている。またβグルコシダーゼは、水溶性オリゴ糖あるいはセロビオースに作用し、そのβ−グリコシド結合を加水分解する反応を触媒する酵素である。特にβグルコシダーゼは、発酵原料として有用なグルコースを十分に得るためには必須の酵素である。また、セロビオハイドラーゼあるいはエンドグルカナーゼは、セルロース分解で生成したセロビオースの蓄積により反応阻害が引き起こされることが知られている。すなわち、βグルコシダーゼは、セルロース分解により生成するセロビオースの蓄積を大幅に低減することができるため、セルロース分解効率を大幅に向上させるといった効果を有する。また一方で、βグルコシダーゼ以外の酵素あるいはポリペプチドをセルロース糖化に使用する検討がなされている。例えば特許文献1では、アスペルギルス属微生物由来タンパク質の添加よるセルロース分解助長作用が開示されている。その他にも、イネいもち病菌由来あるいは枯草菌由来タンパク質を添加することでセルラーゼによる加水分解を促進する方法(特許文献2)、リゾプス属あるいはムコール属微生物が生産するポリペプチドを添加することによりセルロース糖化を増強する方法(特許文献3)が開示されている。また特許文献4では、単離されたポリペプチドによるセルロース分解増強活性が開示されている。
しかしながら、上記の方法によってもセルロース加水分解効率は未だ十分とは言えず、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの加水分解反応を促進するような新たな手段の開発/探索が切望されている。
そこで、本発明は、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの加水分解反応を促進し、生成する糖量を増大させ、且つ、糖液製造におけるバイオマス分解酵素の使用量を削減することが可能な手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、配列番号1で示されるポリペプチドが、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
[1] 以下の(a)−(d)から選択される少なくとも一つのポリペプチドを含む、セルロース含有バイオマスの分解に使用するための組成物:
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド;
(b)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド;
(c)配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド;
(d)前記(a)、(b)又は(c)に記載のポリペプチドを含み、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド。
[2] 配列番号1又は配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む、[1]の組成物。
[3] セロビオハイドラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシラナーゼ、キシロシダーゼ、及び、βグルコシダーゼからなる群から選択される1以上の酵素をさらに含む、[1]又は[2]の組成物。
[4] 酵素がトリコデルマ菌由来である、[3]の組成物。
[5] セルロース含有バイオマスの懸濁液に、[1]〜[4]のいずれかの組成物を添加して、セルロース含有バイオマスの加水分解を行うことを含む、糖液の製造方法。
[1] 以下の(a)−(d)から選択される少なくとも一つのポリペプチドを含む、セルロース含有バイオマスの分解に使用するための組成物:
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド;
(b)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド;
(c)配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド;
(d)前記(a)、(b)又は(c)に記載のポリペプチドを含み、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド。
[2] 配列番号1又は配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む、[1]の組成物。
[3] セロビオハイドラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシラナーゼ、キシロシダーゼ、及び、βグルコシダーゼからなる群から選択される1以上の酵素をさらに含む、[1]又は[2]の組成物。
[4] 酵素がトリコデルマ菌由来である、[3]の組成物。
[5] セルロース含有バイオマスの懸濁液に、[1]〜[4]のいずれかの組成物を添加して、セルロース含有バイオマスの加水分解を行うことを含む、糖液の製造方法。
本発明によれば、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの加水分解反応を促進し、生成する糖量を増大させ、且つ、糖液製造におけるバイオマス分解酵素の使用量を削減することが可能な手段を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明のセルロース含有バイオマスの分解に使用するための組成物(以下、「本発明の組成物」と記載する場合がある)は、少なくともバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチドを含み、バイオマス分解酵素を用いたセルロース含有バイオマスの分解反応にて使用することができる。「バイオマス分解酵素」とは、バイオマスを加水分解する活性を有する酵素を意味し、例えば、セロビオハイドラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシラナーゼ、キシロシダーゼ、βグルコシダーゼ等が挙げられる。「セルロース含有バイオマス」とは、バガス、スイッチグラス、ネピアグラス、エリアンサス、コーンストーバー、コーンコブ、稲わら、麦わら、椰子殻、などの草本系バイオマス、あるいは樹木、ポプラ、廃建材などの木質系バイオマス、さらに藻類、海草、など水生環境由来のバイオマスのことを指す。こうしたバイオマスには、セルロースおよびヘミセルロース(以下、セルロースとヘミセルロースの総称として「セルロース」という。)の他に芳香族高分子であるリグニン等が含まれていてもよい。「セルロース含有バイオマスの分解反応」とは、バイオマス分解酵素によるバイオマスに含まれるセルロースの加水分解のことであり、この反応により糖が生成される反応を意味する。
本発明のセルロース含有バイオマスの分解に使用するための組成物(以下、「本発明の組成物」と記載する場合がある)は、少なくともバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチドを含み、バイオマス分解酵素を用いたセルロース含有バイオマスの分解反応にて使用することができる。「バイオマス分解酵素」とは、バイオマスを加水分解する活性を有する酵素を意味し、例えば、セロビオハイドラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシラナーゼ、キシロシダーゼ、βグルコシダーゼ等が挙げられる。「セルロース含有バイオマス」とは、バガス、スイッチグラス、ネピアグラス、エリアンサス、コーンストーバー、コーンコブ、稲わら、麦わら、椰子殻、などの草本系バイオマス、あるいは樹木、ポプラ、廃建材などの木質系バイオマス、さらに藻類、海草、など水生環境由来のバイオマスのことを指す。こうしたバイオマスには、セルロースおよびヘミセルロース(以下、セルロースとヘミセルロースの総称として「セルロース」という。)の他に芳香族高分子であるリグニン等が含まれていてもよい。「セルロース含有バイオマスの分解反応」とは、バイオマス分解酵素によるバイオマスに含まれるセルロースの加水分解のことであり、この反応により糖が生成される反応を意味する。
本発明の組成物に含まれる「バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド」としては、次の(a)−(d)選択される少なくとも一つのポリペプチドが挙げられる。
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド。
(b)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド。
(c)配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド。
(d)前記(a)、(b)又は(c)に記載のポリペプチドのアミノ酸配列を含み、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド。
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド。
(b)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド。
(c)配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド。
(d)前記(a)、(b)又は(c)に記載のポリペプチドのアミノ酸配列を含み、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド。
(a)の配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドは、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus Furiosus)に由来するポリペプチドであって、配列番号1で示されるアミノ酸配列から推定される分子量は29kDa、等電点は、6.05である。当該ポリペプチドおよび当該ポリペプチドをコードする塩基配列は公知であり公開されたデータベース、すなわち、GenBankに登録番号NP_578837として登録されている。GenBankにおいて、当該ポリペプチドは、そのアミノ酸配列の類似性から、α−デキストリンエンド1,6−α―グルコシダーゼとして分類されているが、その活性および生物学的な機能は明らかにされていなかった。
(b)のポリペプチドは、配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有する。
ここで、「数個」とは、1〜10個、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個である。「置換」とは、配列番号1で示されるアミノ酸配列の1若しくは数個のアミノ酸が、そのアミノ酸とは異なるアミノ酸と置き換わることを意味する。「挿入」とは、配列番号1で示されるアミノ酸配列中の隣接する特定のアミノ酸残基間に1若しくは数個のアミノ酸が挿入されることを意味する。「欠失」とは、配列番号1で示されるアミノ酸配列中の1若しくは数個のアミノ酸が除去されることを意味する。「付加」とは、配列番号1で示されるアミノ酸配列の5’末端および/または3’末端に1若しくは数個のアミノ酸が共有結合されることを意味する。
これらの変異がポリペプチド中の複数の部位に生じる場合、その変異の種類はいずれも同じでもよいし、それぞれ異なる種類の変異でもよい。
「バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用」とは、バイオマス分解酵素により触媒されるセルロース含有バイオマスの加水分解反応の進行を促す、又は当該反応の速度を高める、又は当該反応の生成物であるところの単糖の生成量を増大させる作用を意味する。ポリペプチドの「バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用」は以下の手法により検出/測定することができる。すなわち、当該作用を評価する試験ポリペプチドをバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの加水分解反応に加えた場合において、試験ポリペプチドを添加しない場合と比較して生成する糖量が増加する場合には、当該試験ポリペプチドは当該作用を有すると判断することができる。より具体的には、当該作用の測定は、例えば50mM 酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)にバイオマス基質を15%となるよう懸濁させた溶液にセルラーゼ、および当該作用を評価する試験ポリペプチドを添加し、40〜90℃で24時間反応後、反応液を濾過するなどしてバイオマスを除去し反応を停止させた後、HPLC分析を実施し反応液中の糖濃度を定量することによって測定することができる。この反応において、試験ポリペプチドを反応液中に添加した場合としない場合の反応液の糖濃度において、前者の糖濃度が高くなっている場合に、当該ポリペプチドには当該作用があるとすることができる。ここで使用するセルロース含有バイオマスとしては、前述のものが例示でき、これらのバイオマスは前処理したものであってもよい。セルラーゼとしては、市販されている酵素製剤、トリコデルマ菌の培養液などが挙げられる。
(c)のポリペプチドは、配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有する。配列番号1で示されるアミノ酸配列とのアミノ酸配列の同一性は、90%、95%、98%、99%又はそれ以上の同一性を有していることが好ましい。ここで、「配列同一性」とは、2つのアミノ酸配列をギャップを導入しまたはギャップを導入しないで整列した場合の、(ギャップを導入した場合はそのギャップの数も含めた)総アミノ酸残基数に対する同一アミノ酸残基数の割合(パーセンテージ)である。当業者に周知の方法、配列解析ソフトウェア等(例えばBLAST、FASTAなどの公知のアルゴリズム)を使用して求めることができる(Karlin,S.ら、1993年、Proceedings of the National Academic Sciences U.S.A.、第90巻、p.5873-5877;Altschul,S.F.ら、1990年、Journal of Molecular Biology、第215巻、p.403−410;Pearson,W.R.ら、1988年、Proceedings of the National Academic Sciences U.S.A.、第85巻、p.2444-2448)。
こうしたポリペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列より、置換、欠失、挿入、など任意の場所に変異を導入することで作製されたものであっても良い。こうした変異を導入することによって、配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドと比べて、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマス分解を促進する作用や、当該ポリペプチドの熱安定性、水溶解性、吸着性などの性質を改変することが可能である。
(c)のポリペプチドにおける「バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用」は、上記の方法を用いて検出/測定することができる。
(d)のポリペプチドは、上記(a)、(b)又は(c)のポリペプチドを含み、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有する。このようなポリペプチドとしては、上記(a)、(b)又は(c)のN末端及び/又はC末端に、1以上のアミノ酸配列からなる(ポリ)ペプチド鎖が付加されたポリペプチドが挙げられる。N末端側及び/又はC末端側に対して付加されるポリペプチド鎖のアミノ酸配列の数は、付加後のポリペプチドがバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するものであれば、限定されるものではない。付加されるポリペプチド鎖のアミノ酸数は、上記(a)、(b)又は(c)のポリペプチドのアミノ酸数(すなわち、(a)のポリペプチドであれば、252残基)を超えないことが好ましい。より好ましくは、N末端側及び/又はC末端側に対して付加されるポリペプチド鎖のアミノ酸の数は、200残基未満であることが好ましく、さらに好ましくは、152残基未満であることが好ましい。付加されるポリペプチド鎖のアミノ酸配列は、付加後のポリペプチドがバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有する限り、特に限定はされないが、例えば、酵素、セルラーゼ、プロテアーゼなどに由来する配列や、タンパク質分泌用のシグナル配列、タンパク質精製用のタグ、触媒機能を有する配列、などが挙げられる。付加されるポリペプチド鎖のアミノ酸配列は、パイロコッカス・フリオサス由来の配列でもよく、異種の微生物あるいはほ乳類由来のアミノ酸配列、あるいは人工のアミノ酸配列であってもよい。
(d)のポリペプチドにおける「バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用」は、上記の方法を用いて検出/測定することができる。
(d)のポリペプチドとしてより具体的には、配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドが挙げられる。配列番号3で示されるアミノ酸配列は、上記(a)のポリペプチドのN末端に152残基からなるポリペプチド鎖が付加されてなる。配列番号3で示されるアミノ酸配列からからなるポリペプチドの分子量は、そのアミノ酸配列から47kDaと推定される。配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドは、パイロコッカス・フリオサスのゲノム解析により特定された、配列番号4で示される遺伝子によりコードされるポリペプチドである。配列番号4の遺伝子は、ゲノムアノテーションによってα―デキストリンエンド−1,6―α―グルコシダーゼと特徴付けられているが、その本来の活性および生物学的な機能は解明されていない。なお、配列番号3のポリペプチド及び配列番号4の塩基配列は、公開されたデータベース、すなわち、GenBankに登録番号NP_578837として登録されている。配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドは、配列番号3で示されるアミノ酸配列のN末端側1〜152残基目のアミノ酸を除去したポリペプチドに相当する。
上記(a)−(d)のポリペプチドは、アミノ酸合成などによっても製造することは原理的には可能であるが、微生物を遺伝子組換えし、組換えタンパク質として生産させることが好ましい。例えば(a)−(d)のいずれかのポリペプチドのアミノ酸配列をコードするDNAを調製し、これを発現ベクターに連結し、発現ベクターを宿主に導入し、異種タンパク質として生産し、単離および精製することで得ることができる。
まず上述のDNAの調製方法として、(a)のポリペプチドをコードするDNAは、(a)のポリペプチドを保有する微生物(好ましくはパイロコッカス・フリオサス)より公知の方法に準じてDNAを単離し、配列番号2の塩基配列情報を利用して設計したプライマーやプローブを使用して目的のDNAを単離し、取得することができる。(b)−(d)のポリペプチドをコードするDNAは、(a)のポリペプチドをコードするDNAに対して、公知の方法に準じて適宜変異を導入することによって取得することができる。(d)のポリペプチドが配列番号3で示されるアミノ酸配列からなる場合には、配列番号4の塩基配列情報を利用して設計したプライマーやプローブを使用して、(a)のポリペプチドを保有する微生物(好ましくはパイロコッカス・フリオサス)より公知の方法に準じて単離されたDNAより取得することができる。
上記のようにして調製した(a)−(d)のポリペプチドのアミノ酸配列をコードするDNAを、制限酵素およびDNAリガーゼを用いて、適当な発現ベクター中のプロモーター下流に連結することにより、当該DNAを含む発現ベクターを製造することができる。発現ベクターとしては、細菌プラスミド、酵母プラスミド、ファージDNA(ラムダファージなど)、レトロウイルス、バキュロウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス等のウイルスDNA、SV40の誘導体など、植物細胞用のベクターとしてのアグロバクテリウムなどが挙げられるが、宿主細胞において複製および生存可能である限り他のいかなるベクターも用いることができる。例えば、宿主が大腸菌である場合、pUC、pET、pBADなどを例示することができる。また、宿主が酵母である場合、pPink−HC、pPink−LC、pPinkα−HC、pPCIZ、pPCIZα、pPCI6、pPCI6α、pFLD1、pFLD1α、pGAPZ、pGAPZα、pPIC9K、pPIC9などが挙げられる。プロモーターとしては、遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなるものでもよい。例えば、宿主が大腸菌である場合、lacプロモーター、Trpプロモーター、PLプロモーター、PRプロモーター等が、宿主が酵母である場合、AOX1プロモーター、TEF1プロモーター、ADE2プロモーター、CYC1プロモーター、GAL−L1プロモーターなどが挙げられる。
宿主細胞としては、大腸菌、バクテリア細胞、酵母細胞、真菌細胞、昆虫細胞、植物細胞、動物細胞などを利用することができる。酵母細胞としては、例えば、ピキア属(Pichia)、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)などが挙げられる。真菌細胞としては、アスペルギルス属(Aspergillus)、トリコデルマ属(Trichoderma)などが挙げられる。昆虫細胞としてはSf9など、植物細胞としては双子葉植物など、動物細胞としては、CHO、HeLa、HEK293などが挙げられる。
形質転換または、トランスフェクションは、リン酸カルシウム法、電気穿孔法などの公知の方法で行うことができる。上記(a)−(d)のポリペプチドは、上記のように形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞においてプロモーターの制御下にて発現させ、産生物を回収して得ることができる。発現に際しては、宿主細胞を適切な細胞密度まで増殖または成長させた後、温度シフトまたはイソプロピル−1−チオ−β−D−ガラクトシド(IPTG)添加などの化学的誘発手段によってプロモーターを誘発させ、細胞をさらに一定期間培養する。
上記(a)−(d)のポリペプチドが細胞外に排出される場合には、培地から直接に、また細胞内に存在する場合には、超音波破砕や機械的破砕などの物理的手段もしくは細胞溶解剤などの化学的手段によって、細胞を破壊した後に目的のポリペプチドを精製する。上記(a)−(d)のポリペプチドは、組換え細胞の培地から、硫酸アンモニウムもしくはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンもしくは陽イオン交換クロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー、電気泳動などの技術を組み合わせて、部分的にまたは完全に精製することができる。
上記(a)−(d)のポリペプチドは、精製されたものであっても、粗精製されたものであっても良い。また、上記(a)−(d)のポリペプチドは、固相に固定化された状態でもよい。ここで言う固相とは、例えばポリアクリルアミドゲル、ポリスチレン樹脂、多孔性ガラス、金属酸化物などが挙げられる(特にこれらに限定されない)。
さらに、上記(a)−(d)のポリペプチドは、上記(a)−(d)のポリペプチドをコードするDNAを用いて形質転換した細胞の処理物の形態であっても良い。当該「形質転換した細胞の処理物」には、固相に固定化した形質転換細胞、ならびに形質転換細胞の死菌、破砕物、およびそれらを固相に固定化したものなどが含まれる。
本発明の組成物はまた、前記(a)−(d)のポリペプチドに加え、1又は複数種のバイオマス分解酵素をさらに含むことができる。バイオマス分解酵素としては、セロビオハイドラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシラナーゼ、キシロシダーゼ、βグルコシダーゼの群から選ばれるものが挙げられる。
ここで「セロビオハイドラーゼ」とは、セルロースの末端部分から加水分解していくことを特徴とするセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.91としてセロビオハイドラーゼに帰属される酵素群が記載されている。
「エンドグルカナーゼ」とは、セルロース分子鎖の中央部分から加水分解することを特徴とするセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.4、EC3.2.1.6、EC3.2.1.39、EC3.2.1.73としてエンドグルカナーゼに帰属される酵素群が記載されている。
「エキソグルカナーゼ」とは、セルロース分子鎖の末端から加水分解することを特徴とするセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.74、EC3.2.1.58としてエキソグルカナーゼに帰属される酵素群が記載されている。
「βグルコシダーゼ」とは、セロオリゴ糖あるいはセロビオースに作用することを特徴とするセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.21としてβグルコシダーゼに帰属される酵素群が記載されている。
「キシラナーゼ」とは、ヘミセルロースあるいは特にキシランに作用することを特徴とするセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.8としてキシラナーゼに帰属される酵素群が記載されている。
「キシロシダーゼ」とは、キシロオリゴ糖に作用することを特徴とするセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.37としてキシロシダーゼに帰属される酵素群が記載されている。
本発明の組成物は、上記の酵素を、2種、3種、4種、又はそれ以上の組み合わせで含むことができる。こうした酵素を含むことにより、バイオマスの加水分解をより促進させることが可能である。
本発明の組成物に含まれるバイオマス分解酵素は精製されたものであっても、粗精製されたものであっても良く、あるいは、固相に固定化された状態であっても良い。
上記バイオマス分解酵素を生産する微生物として、糸状菌が知られている。具体例として、トリコデルマ属(Trichoderma)、アスペルギルス属(Aspergillus)、セルロモナス属(Cellulomonas)、クロストリジウム属(Clostridium)、ストレプトマイセス属(Streptomyces)、フミコラ属(Humicola)、アクレモニウム属(Acremonium)、イルペックス属(Irpex)、ムコール属(Mucor)、タラロマイセス属(Talaromyces)、などの微生物を挙げることができる。これら微生物は、培養液中にバイオマス分解酵素を産生するために、その培養液を未精製の酵素としてそのまま、本発明の組成物に使用してもよいし、また培養液を精製し、製剤化したものを本発明の組成物に使用してもよい。
上記バイオマス分解酵素を生産する微生物として、特に好ましくはトリコデルマ菌である。トリコデルマ菌は、少なくとも2種以上のエンドグルカナーゼ、および、少なくとも2種以上のセロビオハイドラーゼを含んでなるセルラーゼ、さらにキシラナーゼ、キシロシダーゼ、を培養液中に産生し、こうした培養液より前述した酵素の多くを取得することができる。したがって、例えば、トリコデルマ菌の培養液に、上記(a)−(d)から選択される少なくとも一つのポリペプチドを加えることにより、本発明の組成物を調製しても良い。
こうしたトリコデルマ菌のうち、好ましくは、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)である。トリコデルマ・リーセイとしては、トリコデルマ・リーセイQM9414(Trichoderma reesei QM9414)、トリコデルマ・リーセイQM9123(Trichoderma reesei QM9123)、トリコデルマ・リーセイRutC−30(Trichoderma reesei Rut−30)、トリコデルマ・リーセイPC3−7(Trichoderma reesei PC3−7)、トリコデルマ・リーセイCL−847(Trichoderma reesei CL−847)、トリコデルマ・リーセイMCG77(Trichoderma reesei MCG77)、トリコデルマ・リーセイMCG80(Trichoderma reesei MCG80)、トリコデルマ・ビリデQM9123(Trichoderma viride QM9123)を例示することができる。また、前記トリコデルマ菌であって、変異剤あるいは紫外線照射などで変異処理を施し、セルラーゼ生産性が向上した変異株であってもよい。
本発明の組成物はさらに、プロテアーゼ阻害剤、分散剤、溶解促進剤、保存安定化剤などを含んでも良い。
本発明の組成物は、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解反応に加えることによって、当該分解反応の進行を促す、又は当該分解反応の速度を高める、又は当該分解反応の生成物であるところの糖の生成量を増大させることができる。
本発明の組成物は、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの加水分解に広く使用することができるが、好ましくは、処理温度40℃〜90℃、処理pH3〜7、バイオマス固形分濃度0.1〜30%の条件下にて実施される、バイオマス分解酵素によるバイオマスの加水分解反応にて使用する。一般的に、セルロース含有バイオマスの分解反応において、バイオマス分解酵素およびセルロース含有バイオマスはそれぞれ乾燥重量にして、1:1000〜1:1の比率で用いることができる。このようなバイオマス分解酵素によるバイオマスの加水分解反応に対して、本発明の組成物を上記(a)−(d)のポリペプチドの量にして0.001g/L以上0.5g/L以下、好ましくは0.001g/L以上0.1g/L以下、さらに好ましくは0.005g/L以上0.05g/L以下となるように添加することができる。当該条件下にて本発明の組成物を使用することによって、本発明の組成物が有する、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を最大限発揮することができる。加水分解は、バッチ式で行っても、連続式で行ってもよい。こうした酵素処理によって得られた加水分解物は、グルコース、キシロースなどの単糖成分を含むため、エタノール、乳酸などの原料糖として使用することが可能である。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
(参考例1)単糖濃度の分析方法
得られた糖水溶液に含まれる単糖濃度は、下記に示すHPLC条件で、標品との比較により定量した。
カラム:Luna NH2(Phenomenex社製)
移動相:超純水:アセトニトリル=25:75(流速0.6mL/min)
反応液:なし
検出方法:RI(示差屈折率)
温度:30℃。
得られた糖水溶液に含まれる単糖濃度は、下記に示すHPLC条件で、標品との比較により定量した。
カラム:Luna NH2(Phenomenex社製)
移動相:超純水:アセトニトリル=25:75(流速0.6mL/min)
反応液:なし
検出方法:RI(示差屈折率)
温度:30℃。
(参考例2)バイオマス分解酵素の調製(トリコデルマ由来バイオマス分解酵素)
バイオマス分解酵素は以下の方法で調製した。
1.前培養
コーンスティープリカー2.5%(w/vol)、グルコース2%(w/vol)、酒石酸アンモニウム0.37%(w/vol)、硫酸アンモニウム0.14%(w/vol)、リン酸二水素カリウム0.2%(w/vol)、塩化カルシウム二水和物0.03%(w/vol)、硫酸マグネシウム七水和物0.03%(w/vol)、塩化亜鉛0.02%(w/vol)、塩化鉄(III)六水和物0.01%(w/vol)、硫酸銅(II)五水和物0.004%(w/vol)、塩化マンガン四水和物0.0008%(w/vol)、ホウ酸0.0006%(w/vol)、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物0.0026%(w/vol)となるよう蒸留水に添加し、100mLを500mLバッフル付き三角フラスコに張り込み、121℃で15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、これとは別にそれぞれ121℃で15分間オートクレーブ滅菌したPE−MとTween80をそれぞれ0.1%添加した。この前培養培地にトリコデルマ・リーセイPC3−7(Tricoderma reeseiPC3−7)の胞子を、1×107個/ml培地になるように植菌し、28℃、72時間、180rpmで振とう培養し、前培養とした(振とう装置:TAITEC社製 BIO−SHAKER BR−40LF)。
バイオマス分解酵素は以下の方法で調製した。
1.前培養
コーンスティープリカー2.5%(w/vol)、グルコース2%(w/vol)、酒石酸アンモニウム0.37%(w/vol)、硫酸アンモニウム0.14%(w/vol)、リン酸二水素カリウム0.2%(w/vol)、塩化カルシウム二水和物0.03%(w/vol)、硫酸マグネシウム七水和物0.03%(w/vol)、塩化亜鉛0.02%(w/vol)、塩化鉄(III)六水和物0.01%(w/vol)、硫酸銅(II)五水和物0.004%(w/vol)、塩化マンガン四水和物0.0008%(w/vol)、ホウ酸0.0006%(w/vol)、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物0.0026%(w/vol)となるよう蒸留水に添加し、100mLを500mLバッフル付き三角フラスコに張り込み、121℃で15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、これとは別にそれぞれ121℃で15分間オートクレーブ滅菌したPE−MとTween80をそれぞれ0.1%添加した。この前培養培地にトリコデルマ・リーセイPC3−7(Tricoderma reeseiPC3−7)の胞子を、1×107個/ml培地になるように植菌し、28℃、72時間、180rpmで振とう培養し、前培養とした(振とう装置:TAITEC社製 BIO−SHAKER BR−40LF)。
2.本培養
コーンスティープリカー2.5%(w/vol)、グルコース2%(w/vol)、セルロース(アビセル)10%(w/vol)、酒石酸アンモニウム0.37%(w/vol)、硫酸アンモニウム0.14%(w/vol)、リン酸二水素カリウム0.2%(w/vol)、塩化カルシウム二水和物0.03%(w/vol)、硫酸マグネシウム七水和物0.03%(w/vol)、塩化亜鉛0.02%(w/vol)、塩化鉄(III)六水和物0.01%(w/vol)、硫酸銅(II)五水和物0.004%(w/vol)、塩化マンガン四水和物0.0008%(w/vol)、ホウ酸0.0006%(w/vol)、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物0.0026%(w/vol)となるよう蒸留水に添加し、2.5Lを5L容撹拌ジャー(ABLE社製 DPC−2A)容器に張り込み、121℃で15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、これとは別にそれぞれ121℃で15分間オートクレーブ滅菌したPE−MとTween80をそれぞれ0.1%添加し、あらかじめ前記の方法にて液体培地で前培養したトリコデルマ・リーセイPC3−7(Tricoderma reeseiPC3−7)を250mL接種した。その後、28℃、96時間、300rpm、通気量1vvmにて培養を行い、遠心分離後、上清を膜濾過(ミリポア社製 ステリカップ−GV 材質:PVDF)した。
コーンスティープリカー2.5%(w/vol)、グルコース2%(w/vol)、セルロース(アビセル)10%(w/vol)、酒石酸アンモニウム0.37%(w/vol)、硫酸アンモニウム0.14%(w/vol)、リン酸二水素カリウム0.2%(w/vol)、塩化カルシウム二水和物0.03%(w/vol)、硫酸マグネシウム七水和物0.03%(w/vol)、塩化亜鉛0.02%(w/vol)、塩化鉄(III)六水和物0.01%(w/vol)、硫酸銅(II)五水和物0.004%(w/vol)、塩化マンガン四水和物0.0008%(w/vol)、ホウ酸0.0006%(w/vol)、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物0.0026%(w/vol)となるよう蒸留水に添加し、2.5Lを5L容撹拌ジャー(ABLE社製 DPC−2A)容器に張り込み、121℃で15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、これとは別にそれぞれ121℃で15分間オートクレーブ滅菌したPE−MとTween80をそれぞれ0.1%添加し、あらかじめ前記の方法にて液体培地で前培養したトリコデルマ・リーセイPC3−7(Tricoderma reeseiPC3−7)を250mL接種した。その後、28℃、96時間、300rpm、通気量1vvmにて培養を行い、遠心分離後、上清を膜濾過(ミリポア社製 ステリカップ−GV 材質:PVDF)した。
(実施例1)配列番号1又は配列番号3で示されるポリペプチドの大腸菌による組み換え発現調製
配列番号1で示されるポリペプチドを調製するため、配列番号2で示す塩基配列を有する遺伝子を全合成し、pET−11aに連結し、BL21DE3(ノバジェン)に形質転換した。スクリーニングは、アンピシリンを抗生物質として含むLB寒天培地を用いて行った。形質転換されたBL21DE3株を、アンピシリン含有LB培地10mLに植菌し、37℃で一晩振とう培養(前培養)を行った。本培養として、アンピシリン含有LB培地1Lに、前培養で得られた菌体を植菌し、波長600nmでの吸光度OD600が0.7となるまで振とう培養を行った。その後、最終濃度が0.1mMになるようにイソプロピル−1−チオ−β−D−ガラクトシド(IPTG)を加え、さらに4時間37℃で、その後一晩28℃で振とう培養した。培養後、菌体を遠心分離により回収し、20mMトリス−HCl緩衝液(pH8.0)に再懸濁した。この溶液を氷冷しながら、超音波破砕を行い、その上清を無細胞抽出液として遠心分離により回収した。得られた無細胞抽出液を、75℃で10分保温し、配列番号1で示されるポリペプチド以外の大腸菌に由来するタンパク質を凝集沈殿した。遠心分離により沈殿物を除去し、得られたタンパク質溶液を、配列番号1で示されるポリペプチドとして使用した。
配列番号1で示されるポリペプチドを調製するため、配列番号2で示す塩基配列を有する遺伝子を全合成し、pET−11aに連結し、BL21DE3(ノバジェン)に形質転換した。スクリーニングは、アンピシリンを抗生物質として含むLB寒天培地を用いて行った。形質転換されたBL21DE3株を、アンピシリン含有LB培地10mLに植菌し、37℃で一晩振とう培養(前培養)を行った。本培養として、アンピシリン含有LB培地1Lに、前培養で得られた菌体を植菌し、波長600nmでの吸光度OD600が0.7となるまで振とう培養を行った。その後、最終濃度が0.1mMになるようにイソプロピル−1−チオ−β−D−ガラクトシド(IPTG)を加え、さらに4時間37℃で、その後一晩28℃で振とう培養した。培養後、菌体を遠心分離により回収し、20mMトリス−HCl緩衝液(pH8.0)に再懸濁した。この溶液を氷冷しながら、超音波破砕を行い、その上清を無細胞抽出液として遠心分離により回収した。得られた無細胞抽出液を、75℃で10分保温し、配列番号1で示されるポリペプチド以外の大腸菌に由来するタンパク質を凝集沈殿した。遠心分離により沈殿物を除去し、得られたタンパク質溶液を、配列番号1で示されるポリペプチドとして使用した。
また、配列番号3で示されるポリペプチドを調製するため、配列番号4で示す塩基配列を有する遺伝子を全合成し、pET−11aに連結し、BL21DE3(ノバジェン)に形質転換した。形質転換されたBL21DE3株を、上記と同様に培養した後、培養液より上記と同様にタンパク質溶液を回収し、配列番号3で示されるポリペプチドとして使用した。
(実施例2)SDS−PAGEによる配列番号1で示されるポリペプチドの分子量測定
本発明の配列番号1で示されるポリペプチドの分子量を確認するため、SDS−PAGEにより検討を行った。
本発明の配列番号1で示されるポリペプチドの分子量を確認するため、SDS−PAGEにより検討を行った。
SDS−PAGEは15%ポリアクリルアミドゲル(アトー)を使用した。配列番号1で示されるポリペプチド5μgを、サンプルバッファー(Ezアプライ、アトー)に溶解し泳動サンプルとした。分子量マーカーは、プレシジョン プラス プロテインスタンダード カレイドスコープ(バイオラッド)を使用した。電気泳動は40mA定電圧で40分行った。クマシーブリリアントブルー R−250(バイオラッド)で染色後、脱色を行った。
得られたゲルの写真を図1に示した。本発明の配列番号1で示されるポリペプチドは、分子量マーカー25kDaのほぼ同じ位置にバンドが検出された。
(比較例1)セルラーゼのみを添加したセルロース含有バイオマスの加水分解
トリコデルマ・リーセイ由来セルラーゼとして参考例2で調製したトリコデルマ・リーセイPC3−7の培養上清を用いた。酵素添加量は、セルラーゼ0.5g/Lとなるよう混合した。酵素濃度は、BCA測定キット(BCA Protein Assay Kit Regent Kit、ピアス社)を使用して行い、牛アルブミン(2mg/mL)を標品として、562nmの吸光度を測定し、比色定量を行った。
トリコデルマ・リーセイ由来セルラーゼとして参考例2で調製したトリコデルマ・リーセイPC3−7の培養上清を用いた。酵素添加量は、セルラーゼ0.5g/Lとなるよう混合した。酵素濃度は、BCA測定キット(BCA Protein Assay Kit Regent Kit、ピアス社)を使用して行い、牛アルブミン(2mg/mL)を標品として、562nmの吸光度を測定し、比色定量を行った。
セルロース含有バイオマスとしては、コーンコブをアルカリ処理したものを使用した。加水分解は、50mM 酢酸緩衝液(pH5.0)に5wt%のセルロース含有バイオマスを懸濁したものを基質とした(セルラーゼの乾燥重量に対するセルロース含有バイオマスの乾燥重量がセルラーゼ/バイオマス比で1/250に相当)。反応は50℃において24時間まで行い、生成したグルコース及びキシロース濃度の測定を参考例1の方法に従い実施した。セルロース含有バイオマスからの糖生成量を表1に示す。
(実施例3)配列番号3で示されるポリペプチドを用いたセルロース含有バイオマスの加水分解
比較例1に示した、セルラーゼによるセルロース含有バイオマスの加水分解反応において、上記実施例1で調製した配列番号3で示されるポリペプチドを添加した。配列番号3で示されるポリペプチドは、それぞれ0.005g/L、0.05g/L(それぞれ、0.11μM、1.06μMに相当)となるように添加した。その他の条件は比較例1と同様に実施した。
比較例1に示した、セルラーゼによるセルロース含有バイオマスの加水分解反応において、上記実施例1で調製した配列番号3で示されるポリペプチドを添加した。配列番号3で示されるポリペプチドは、それぞれ0.005g/L、0.05g/L(それぞれ、0.11μM、1.06μMに相当)となるように添加した。その他の条件は比較例1と同様に実施した。
配列番号3で示されるポリペプチドの添加量とセルロース含有バイオマスからの糖生成量の関係を表1に示す。
セルラーゼによるセルロース含有バイオマスの加水分解反応に配列番号3で示されるポリペプチドを添加した場合、セルラーゼのみ添加した反応と比較してセルロース含有バイオマスからの糖生成量の増加が確認された。
(実施例4)配列番号1で示されるポリペプチドを用いたセルロース含有バイオマスの加水分解
比較例1に示した、セルラーゼによるセルロース含有バイオマスの加水分解反応において、上記実施例1で調製した配列番号1で示されるポリペプチドを添加した。配列番号1で示されるポリペプチドは、それぞれ0.005g/L、0.05g/L(それぞれ0.17μM、1.72μMに相当)となるように添加した。その他の反応条件は実施例3と同様に実施した。
比較例1に示した、セルラーゼによるセルロース含有バイオマスの加水分解反応において、上記実施例1で調製した配列番号1で示されるポリペプチドを添加した。配列番号1で示されるポリペプチドは、それぞれ0.005g/L、0.05g/L(それぞれ0.17μM、1.72μMに相当)となるように添加した。その他の反応条件は実施例3と同様に実施した。
配列番号1で示されるポリペプチドの添加量とセルロース含有バイオマスからの糖生成量の関係を表1に示す。セルラーゼによるセルロース含有バイオマスの加水分解反応に配列番号1で示されるポリペプチドを添加した場合、セルラーゼのみを添加して反応させた場合に比べ糖生成量の増加が確認された。
(比較例2)セルラーゼの非存在下にて配列番号1又は3で示されるポリペプチドを用いたセルロース含有バイオマスの加水分解反応
配列番号1及び3で示されるポリペプチド単独のセルロース含有バイオマスの加水分解作用を確認した。実験は、セルロース含有バイオマスの加水分解反応において、セルラーゼを添加しなかった点を除いて、上記実施例3及び4と同様の手順で行った。配列番号3及び配列番号1で示されるポリペプチドの添加量はそれぞれ0.05g/Lとした。
配列番号1及び3で示されるポリペプチド単独のセルロース含有バイオマスの加水分解作用を確認した。実験は、セルロース含有バイオマスの加水分解反応において、セルラーゼを添加しなかった点を除いて、上記実施例3及び4と同様の手順で行った。配列番号3及び配列番号1で示されるポリペプチドの添加量はそれぞれ0.05g/Lとした。
セルラーゼを添加せず、配列番号3または配列番号1で示されるポリペプチドのみを添加した反応では、糖生成量はいずれも2.1g/Lであった。
さらに、セルラーゼおよび配列番号3または配列番号1で示されるポリペプチドのいずれも添加せずに、セルロース含有バイオマスの加水分解反応を同様の手順で行った。
この場合の糖生成量も2.1g/Lであった。
以上の結果から、配列番号3および配列番号1で示されるポリペプチド自体は、セルロース含有バイオマスの加水分解活性を有さないことが確認された。
この場合の糖生成量も2.1g/Lであった。
以上の結果から、配列番号3および配列番号1で示されるポリペプチド自体は、セルロース含有バイオマスの加水分解活性を有さないことが確認された。
本発明によれば、バイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進することができ、セルロース含有バイオマスの加水分解において、より高濃度の糖液を製造することができる。
Claims (5)
- 以下の(a)−(d)から選択される少なくとも一つのポリペプチドを含む、セルロース含有バイオマスの分解に使用するための組成物:
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド;
(b)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド;
(c)配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド;
(d)前記(a)、(b)又は(c)に記載のポリペプチドを含み、かつバイオマス分解酵素によるセルロース含有バイオマスの分解を促進する作用を有するポリペプチド。 - 配列番号1又は配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む、請求項1に記載の組成物。
- セロビオハイドラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシラナーゼ、キシロシダーゼ、及び、βグルコシダーゼからなる群から選択される1以上の酵素をさらに含む、請求項1又は2に記載の組成物。
- 酵素がトリコデルマ菌由来である、請求項3に記載の組成物。
- セルロース含有バイオマスの懸濁液に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物を添加して、セルロース含有バイオマスの加水分解を行うことを含む、糖液の製造方法。
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WO2009146464A2 (en) * | 2008-05-30 | 2009-12-03 | Edenspace Systems Corporation | Methods and compositions for modifying levels of lignin and increasing the digestibility of cellulose by the recombinant overexpression of lignocellulolytic enzymes |
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Publication number | Publication date |
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WO2014077264A1 (ja) | 2014-05-22 |
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