JP2014099260A - ソーラシミュレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ランプと、該ランプからの光を反射する反射ミラーと、該反射ミラーの出射側の先に設けられたコリメータレンズとを備えてなり、前記コリメータレンズからの光を照射面に照射するソーラシミュレータにおいて、ランプからの光の全領域内で場所的な放射照度の時間変動を正確に検出できるようにした構造を提供することである。
【解決手段】前記コリメータレンズと前記照射面との間に、前記コリメータレンズからの全領域の光を受光するとともに、その光軸が前記コリメータレンズの光軸に対して傾斜するように光分岐手段が配置され、該光分岐手段による反射光が前記コリメータレンズを透過して集光する光軸上に、光量センサを備えてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、太陽光に近似した光(疑似太陽光)を生じさせるソーラシミュレータに関するものであり、特に、太陽電池の特性を評価するための検査用光源として使用されるソーラシミュレータに係わるものである。
近年、クリーンなエネルギー源として太陽電池の需要が高まりつつある。一方、太陽電池においては、その出力特性を正確に測定、評価することが求められている。
太陽電池は、ソーラシミュレータによって評価されるが、かかるソーラシミュレータにおいても、出力される光のスペクトル合致度、時間変動率、照射場所むらがJIS規格やIEC等で規格化されている。
従来、特開2010−251387号公報(特許文献1)や特開2009−218009号公報(特許文献2)において、ソーラシミュレータにおける照射光の安定性を改善する技術が開示されており、これら特許文献では、ランプから放射された光の一部あるいは一成分を受光して、ランプにフィードバックする技術が開示されている。
図2には、前記特許文献1にかかる構成が示されていて、ソーラシュミレータの光源としてのランプ10からの光は、反射ミラー11により集光され、集光された光は第1の反射板12によって光路を変更されて、フライアイレンズ13に入射する。このフライアイレンズ13を通過した光は、レンズ14を通過して第2の反射板15に入射して光路が変換された後、平行光を生成するためにコリメータレンズ16に入射する。このコリメータレンズ16を通過した平行光は、照射面Xに照射されるものである。
そして、前記第2の反射板15には、その中心部に採光窓17が設けられており、当該窓17から漏れ出た光が拡散板18を通過して、光量センサ19に入射する。
この光量センサ19によってランプ10からの光量が検知され、ランプ10に対してフィードバック制御がなされるものである。
図3には、前記特許文献2にかかる構成が示されていて、太陽光用の擬似光源となるランプ20から放射された光は、反射ミラー21によって集光されると共に、第1の反射板22により光路が変更されて、インテグレータレンズ23に入射する。このインテグレータレンズ23を通過した光は、第2の反射板24によって光路を変更され、コリメータレンズ25に入射する。このコリメータレンズ25に入射した光は、平行光に変換されて、照射面Xに照射されるものである。
そして、前記インテグレータレンズ23と第2の反射板24との間の光路中に、光分岐手段26が配設され、該光分岐手段26によって、ランプ20から放射された光のうちの一成分を反射し、その反射光の光路を、上述したランプ10から照射面Xに至る光路とは異なる方向に変更する。この光分岐手段26の光路の先には、拡散板27と光量センサ28が配置されている。
前記拡散板27は、光分岐手段26からの光を均一化して光量センサ28に導くものである。拡散板を用いずに光量センサで測定する場合は、もっぱら光路の中心部の光を測定する。
太陽電池が、疑似太陽光を照射されて出力すると、I−V特性が処理装置等に記憶されるものである。
そして、太陽電池の出力特性をソーラシミュレータによって正確に測定するためには、太陽電池の受光面に対して照射される擬似太陽光が、規格に合致した光を有するものであることが必要である。
ところで、上記特許文献1の技術においては、ランプ10から放射された光のうち、第2の反射板15の採光窓17を通過した光のみの光量を検出するものである。すなわち、ワークに照射される光の全領域の一部領域の光のみを検出する構成であるので、照射光の放射照度時間変動率が場所によって異なると、これを検出することが難しく、前記光量センサの光量時間変動とワークに照射される光量時間変動とが一致しないため、ワークの光量時間変動がネガティブフィードバックで補正されず、不安定さが見逃される。
一方、これに対して、上記特許文献2の技術によれば、ランプ20から出力された光の光路中に配置された光分岐手段26は、放射光の全体を捉えており、その光の一成分を反射するので、実質的には全体の光についての光量を検出することが可能になる。
しかしながら、光分岐手段26からの反射光は、図3で示されるように、光分岐手段26で光のすべてを捉えながらも、光量センサ28に入射する光はその放射光の全領域内で場所による放射照度の時間変動が生じたときに正確に放射照度の時間的不均一を検出できない。
特開2010−251387号公報 特開2009−218009号公報
この発明の課題は、上記従来技術の問題点に鑑みて、ランプからの光を反射する反射ミラーの出射側の先にコリメータレンズが設けられたソーラシミュレータにおいて、ランプからの放射光の全領域の光を検出して、照射光の全領域内で場所による放射照度の時間変動が生じたとしても、正確に被測定試料の放射照度として検出することができるような構造のソーラシミュレータを提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明では、ランプと、該ランプからの光を反射する反射ミラーと、該反射ミラーの出射側の先に設けられたコリメータレンズとを備えてなり、前記コリメータレンズからの光を照射面に照射するソーラシミュレータにおいて、前記コリメータレンズと前記照射面との間に、前記コリメータレンズからの被測定試料照射光を受光するとともに、その光軸が前記コリメータレンズの光軸に対して傾斜するように光分岐手段が配置され、該光分岐手段による反射光が前記コリメータレンズを透過して集光する光軸上に、光量センサを備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、コリメータレンズからの光の全領域のうちの一成分を光分岐手段によって反射し、これをコリメータレンズによって集光して、この集光光を光量センサに入射させるので、ランプからの放射光に全領域内で場所による放射照度の時間変動が生じたとしても、これを正確に検出することができるという効果を奏するものである。
しかも、ソーラシミュレータに本質的に備わっている構造、即ち、コリメータレンズを利用するので、なんら付加的な光学系を必要とすることがない。
本発明のソーラシミュレータの全体構造図。 従来技術に係るソーラシミュレータの全体構造図。 他の従来技術に係るソーラシミュレータの全体構造図。
図1は本発明にかかるソーラシミュレータの全体構成を示す図である。
図において、本発明のソーラシミュレータは、基本的には、ランプ1と、反射ミラー2と、第1の反射板3と、インテグレータレンズ4と、第2の反射板5と、コリメータレンズ6とからなる。
前記ランプ1は、太陽光の光線に近似する、波長350nm〜1100nmの光を放射するランプであって、好ましくはショートアーク型のキセノンランプである。
前記ランプ1からの光は回転楕円形状を有する反射ミラー2によって反射集光され、第1の反射板3によって折り返されてインテグレータレンズ4に入射する。このインテグレータレンズ4によって強度均一化された光は、次の第2の反射板5によって再び折り返され、コリメータレンズ6に入射される。ここを透過した光は平行光とされ、検査光として照射面Xに照射されるものである。
上記構成を有するソーラシミュレータにおいて、前記コリメータレンズ6と照射面Xとの間に、前記コリメータレンズ6からの出射光の全領域の光を受光するように光分岐手段7が設けられている。この光分岐手段7は、その光軸L2が、前記コリメータレンズ6の光軸L1に対して所定角度だけ傾斜するように配置されているとともに、その反射光のすべてが、再びコリメータレンズ6に入射するように配設されている。
そして、前記光分岐手段7からの反射光がコリメータレンズ6によって集光される焦点位置に光量センサ8が配置されている。
なお、光分岐手段7は、具体的にはハーフミラーやビームスプリッタ等からなる。
上記構成において、ランプ1から放射されて、反射ミラー2により反射集光された光は、その前方の第1の反射板3により折り返され、インテグレータレンズ4に入射する。このインテグレータ4からの光は、第2の反射板によってコリメータレンズ6に向けて反射される。このコリメータレンズ6に入射した光は、当該レンズ6において平行光に変換され、光分岐手段7に入射する。
この光分岐手段7は、反射面において、コリメータレンズ6から出射された全領域の光を受光し、そのうちの一部(一成分)を反射して、その他の光の成分は透過させる。この光分岐手段7を透過した光は平行光となり、検査光として照射面Xを照射する。
一方、前記光分岐手段7によって反射された反射光は、再びコリメータレンズ6に入射する。このコリメータレンズ6を透過した反射光は、第2の反射板5により折り返されるが、このとき、光分岐手段7の光軸L2がコリメータレンズ6の光軸L1に対して傾斜していて一致していないので、前記反射光は、前記インテグレータレンズ4とはずれた別の焦点位置に集光する。
そしてこの反射板5からの光は、前記焦点位置に配置された光量センサ8に集光入射され、これにより、反射光の光量が検出される。
こうすることで、ランプ1から放射されてコリメータレンズ6を透過した光の全領域分の光を集光し、これを光量センサ8で検出するので、検査光の全体の照度変動について検知することができる。
なお、前記第1および第2の反射板3、5は、装置全体を小型化するためのものであって、原理的には必ずしも必要ではない。
そして、光量センサ8は、検出した光をその光量から電気信号(電圧)に変換して、ここでは不図示の光量制御回路に入力する。光量制御回路は、光量センサ8で検出された電気信号を、予め設定された値と比較演算し、その検出結果をランプ1の駆動電源に送信する。ランプ駆動電源は、光量制御回路からの信号を元に、光量が一定となるようランプ入力をネガティブフィードバック制御する。
以上説明したように、本発明のソーラシミュレータによれば、光分岐手段7は、コリメータレンズ6からの出射光の放射領域の全ての光を受光して反射するので、照射面Xにおいて部分的な照度低下が生じたときにも、かかる領域全体の照度変化を検出することができると共に、光分岐手段7からの反射光は、コリメータレンズ6に入射して、コリメータレンズの設計(収差補正)に従って焦点位置に集束するので、余計な光学系を付加することなく反射光を集光でき、単一の光量センサ8で全領域の照度を検出することができるようになるものである。
1 ランプ
2 反射ミラー
3 第1の反射板
4 インテグレータレンズ
5 第2の反射板
6 コリメータレンズ
7 光分岐手段
8 光量センサ
L1 コリメータレンズの光軸
L2 光分岐手段の光軸


Claims (1)

  1. ランプと、該ランプからの光を反射する反射ミラーと、該反射ミラーの出射側の先に設けられたコリメータレンズとを備えてなり、前記コリメータレンズからの光を照射面に照射するソーラシミュレータにおいて、
    前記コリメータレンズと前記照射面との間に、前記コリメータレンズからの全領域の光を受光するとともに、その光軸が前記コリメータレンズの光軸に対して傾斜するように光分岐手段が配置され、
    該光分岐手段による反射光が前記コリメータレンズを透過して集光する光軸上に、光量センサを備えてなることを特徴とするソーラシミュレータ。


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