JP2014098346A - ユニフロー式ディーゼル機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユニフロー式2ストロークエンジンにおいて、シリンダの下部に複数個穿設された掃気孔から発生する旋回流を制御して、掃気効率の向上により、消費燃料率の向上を図る。
【解決手段】シリンダライナ11の上部にシリンダライナ11中心に同軸的に配置された排気弁12と、シリンダライナ11の下部にシリンダライナ11の円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔13とを具備する。掃気孔13は、それぞれ、シリンダライナ11の円周方向に沿って開口面積を異ならせるように形成することで、シリンダライナ11内に流入する掃気の旋回流をシリンダライナ11中心から偏心させる構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】シリンダライナ11の上部にシリンダライナ11中心に同軸的に配置された排気弁12と、シリンダライナ11の下部にシリンダライナ11の円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔13とを具備する。掃気孔13は、それぞれ、シリンダライナ11の円周方向に沿って開口面積を異ならせるように形成することで、シリンダライナ11内に流入する掃気の旋回流をシリンダライナ11中心から偏心させる構成とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、ユニフロー式2ストロークエンジンにおいて、シリンダの下部に、シリンダの円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔からの掃気の旋回流を偏心せしめて、掃気効率の低下を防止して、燃料消費率の向上を図った、ユニフロー式ディーゼル機関に関するものである。
従来、主に舶用主機として使用される大型エンジンであって、シリンダ下部に複数個の掃気孔を有し、シリンダ上部に排気弁を有するユニフロー式2ストロークエンジンがある。
例えば特許文献1で開示されるようなものでは、シリンダの下部周囲に位置する掃気ポートの開口面積が、ブロア装置等の空気供給側より遠くなるに従って、広くするように構成されている。
例えば特許文献1で開示されるようなものでは、シリンダの下部周囲に位置する掃気ポートの開口面積が、ブロア装置等の空気供給側より遠くなるに従って、広くするように構成されている。
以上のような構成によれば、空気流入装置からシリンダジャケット内に流入した掃気空気は、空気流入側より遠ざかるに従って、開口面積が広くなっているので、シリンダ掃気ポートからの掃気空気は、シリンダに均一に流入されることとなり、シリンダ内の燃焼状態を向上させることができる。
また、図9に示すユニフロー式2ストロークエンジン1では、シリンダライナ2下部に形成される複数個の掃気孔3は、シリンダライナ2の外周表面上に等間隔で、開口形状が同一の長穴形状に形成されている(図10参照)。なお、排気路に通ずるシリンダライナ2の上部には、シリンダライナ2の軸心に弁軸4aを、軸方向を合わせて排気弁4が配置される。
そして上記掃気孔3は、シリンダライナ2の周壁に、平面視円形状の弁体4bの接線をなすように、表面から等角度で貫通形成されている。
そして上記掃気孔3は、シリンダライナ2の周壁に、平面視円形状の弁体4bの接線をなすように、表面から等角度で貫通形成されている。
これにより、ユニフロー式2ストロークエンジン1では、シリンダライナ2下部より掃気孔3を介して新気を送り、シリンダライナ2上部から排気弁4を介して燃焼ガスを排気することで、このサイクルでの燃焼ガスの大部分を排出することができる。この場合、各掃気孔3は、シリンダライナ2の外周表面の開口形状が同一の長穴形状に形成され、掃気孔3は、シリンダライナ2の周壁に、弁体4bの接線をなすように、等角度で貫通形成されているため、掃気は、シリンダライナ2内に、各掃気孔3からの流入量は等しく、等角度方向に流入する。このため、シリンダライナ2内では、図12に示すようにシリンダライナ2内に流入した掃気は、シリンダライナ2中心軸すなわち、排気弁4の中心、弁軸4aの中心軸を中心とする旋回流となる。かかる掃気の旋回流は、シリンダライナ2内を上昇し、やがて、シリンダライナ2の上部の排気弁4を介して排気路に排出される。このように、爆発工程後のシリンダライナ2内に充満する排ガスは、かかる掃気により、シリンダライナ2上部の排気弁4から排気路へと排出される(図13、図14参照)。
しかしながら、掃気は、上述のように、シリンダライナ2中心軸を中心とする旋回流のため、シリンダライナ2上部に位置する排気弁4の弁体4b直下において燃焼ガスが残留することがあり、掃気効率の低下を招き、燃料消費率の悪化のおそれがある。
本発明はこのような課題を改善するために提案されたものであって、ユニフロー式2ストロークエンジンにおいて、シリンダの下部に、シリンダの円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔からの掃気の旋回流を偏心せしめて、掃気効率の低下を防止して、燃料消費率の向上を図った、ユニフロー式ディーゼル機関を提供することを目的とする。
本発明はこのような課題を改善するために提案されたものであって、ユニフロー式2ストロークエンジンにおいて、シリンダの下部に、シリンダの円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔からの掃気の旋回流を偏心せしめて、掃気効率の低下を防止して、燃料消費率の向上を図った、ユニフロー式ディーゼル機関を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明にかかる請求項1では、シリンダライナの上部にシリンダライナ中心に同軸的に配置された排気弁と、シリンダライナの下部にシリンダライナの円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔とを具備するユニフロー式ディーゼル機関において、掃気孔は、それぞれ、シリンダライナの円周方向に沿って開口面積を異ならせるように形成し、シリンダライナ内に流入する掃気の旋回流をシリンダライナ中心から偏心させてなる、ことを特徴とする。
これにより、シリンダライナ内で発生する旋回流がシリンダライナ中心から偏心せしめられ、排気弁の弁体に残留する燃焼ガスの排出を促進し、掃気効率を向上させることができる。
また本発明にかかる請求項2では、シリンダライナは、シリンダライナにおける掃気孔と対面する外周側をシリンダライナ軸方向に昇降可能な可動体を備え、該可動体は、掃気孔の開口面積を異ならしめるものである、ことを特徴とする。
シリンダライナにおける掃気孔と対面する外周側をシリンダライナ軸方向に可動体を昇降させる。
これにより、シリンダライナの円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔の開口面積を異ならしめて、それぞれの掃気孔を通過する掃気の流量を調節することができる。
そのため、それぞれの流入掃気によるシリンダ内の旋回流は、シリンダ中心から偏心し、ずれる。
これにより、シリンダライナの円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔の開口面積を異ならしめて、それぞれの掃気孔を通過する掃気の流量を調節することができる。
そのため、それぞれの流入掃気によるシリンダ内の旋回流は、シリンダ中心から偏心し、ずれる。
また本発明にかかる請求項3では、可動体は、シリンダライナ軸方向の上端側が、シリンダライナの円周方向に沿って傾斜した状態で掃気孔に接触する傾斜端として構成される、ことを特徴とする。
シリンダライナにおける掃気孔と対面する外周側をシリンダライナ軸方向に可動体を昇降させることで、可動体の傾斜端が掃気孔の開口面積を異ならしめて、それぞれの掃気孔を通過する掃気の流量を効果的に調節することができる。
さらに本発明にかかる請求項4では、旋回流の旋回中心は、排気弁における弁体がシリンダライナ軸方向に投影するシリンダライナ内の外側にある、ことを特徴とする。
これにより、排気弁の弁体直下に残留する燃焼ガスの排出を促進し、掃気効率を向上させることができる。
本発明によれば、ユニフロー式2ストロークエンジンにおいて、シリンダの下部に、シリンダの円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔の開口部の開口面積を適宜、異ならせることで、掃気孔を通じて流入される掃気の流量を調節することができる。
これにより、シリンダ内に形成される旋回流をシリンダ中心から偏心させることができ、シリンダの弁体直下に滞留する排ガスの排気を促して、掃気効率の低下を防止することができ、燃料消費率の向上を図ることができる。
これにより、シリンダ内に形成される旋回流をシリンダ中心から偏心させることができ、シリンダの弁体直下に滞留する排ガスの排気を促して、掃気効率の低下を防止することができ、燃料消費率の向上を図ることができる。
以下、本発明にかかるユニフロー式ディーゼル機関について、実施形態を挙げ、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明にかかるユニフロー式ディーゼル機関の第1実施形態におけるユニフロー式2ストロークエンジンの要部系統を模式的に示している。
このユニフロー式2ストロークエンジン10は、シリンダライナ11の上部に配置された排気弁12と、シリンダライナ11の下部にシリンダライナ11の円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔13とを具備している。
図1は、本発明にかかるユニフロー式ディーゼル機関の第1実施形態におけるユニフロー式2ストロークエンジンの要部系統を模式的に示している。
このユニフロー式2ストロークエンジン10は、シリンダライナ11の上部に配置された排気弁12と、シリンダライナ11の下部にシリンダライナ11の円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔13とを具備している。
ユニフロー式2ストロークエンジン10では、シリンダライナ11の図中、上部側から排気管14を通じて過給機15の排気タービンTが接続されている。また、過給機15のコンプレッサCからの高圧空気を冷却する空気冷却器16が接続されている。さらに、該空気冷却器16には、冷却空気が複数のシリンダに共通の掃気室17に至るように接続されている。さらに、該共通の掃気室17は、掃気が入口からシリンダ毎のシリンダ掃気溜め18に至るように接続されている。
シリンダライナ11は、略円筒管形状のもので、排気管14が接続される上部側は、上方先端側に向かって漏斗状に狭まる、後述する排気弁12の弁座部11tとしている。
排気弁12は、排気管14に通ずるシリンダライナ11の上部に、シリンダライナ11の軸心に弁軸12aが、軸方向を合わせて配置されている。排気弁12は、弁座部11tにおいて、シリンダライナ11内の燃焼ガス(後述)を、排気管14を通じて過給機15に至る排気路を開閉可能に配置されている。すなわち排気弁12は、アクチュエータ(図示せず)により上下動する弁軸12aと、アクチュエータにより弁軸12aを上下動させることで、弁座部11tにおいて排気管14を通じて過給機15に至る排気路を開閉する弁体12bとを有する。
シリンダライナ11の下部の周方向周りに、複数個穿設された掃気孔13は、一定間隔ごと、長穴形状に形成されている。そしてこれら掃気孔13は、シリンダライナ11内に向けて、平面視円形状の弁体12bの外周に沿う接線方向に形成されている(図2参照)。
すなわち、掃気孔13は、シリンダライナ11の外壁を、弁体12bの接線をなすように、所定角度傾斜して貫通形成されている。
なお、以上のようなシリンダライナ11における掃気孔13の下部開口側には、シリンダライナ11内を昇降するピストンPが配置される。
すなわち、掃気孔13は、シリンダライナ11の外壁を、弁体12bの接線をなすように、所定角度傾斜して貫通形成されている。
なお、以上のようなシリンダライナ11における掃気孔13の下部開口側には、シリンダライナ11内を昇降するピストンPが配置される。
ここで、ユニフロー式2ストロークエンジンの一連の動作工程は、以下のとおりである。
掃気孔13からシリンダライナ11内に流入した掃気は、図の矢印のように流れてシリンダライナ11の上方へと流れ、ピストンPの上昇によって掃気孔13が閉まり、さらにピストンPが上死点まで上昇し、シリンダライナ11内圧力が所定の圧縮圧力になる前後付近で燃料噴射弁(図示省略)から燃料が噴射される。
燃料の噴射後、ピストンPが下降すると、排気弁12が開弁し、シリンダライナ11内の排気ガスが、排気管14を通って、過給機15の排気タービンTを駆動し、該排気タービンTに同軸駆動されるコンプレッサCを回転させた後、図示しない排ガスエコノマイザに送られる。
コンプレッサCの回転により吐出された空気は、空気冷却器16に入り、該空気冷却器16で冷却されて、複数のシリンダに共通の掃気室17に溜められ、該共通の掃気室内の掃気は、入口からシリンダ毎のシリンダ掃気溜め18に溜められ、掃気孔13からシリンダライナ11内へ供給される。
掃気孔13からシリンダライナ11内に流入した掃気は、図の矢印のように流れてシリンダライナ11の上方へと流れ、ピストンPの上昇によって掃気孔13が閉まり、さらにピストンPが上死点まで上昇し、シリンダライナ11内圧力が所定の圧縮圧力になる前後付近で燃料噴射弁(図示省略)から燃料が噴射される。
燃料の噴射後、ピストンPが下降すると、排気弁12が開弁し、シリンダライナ11内の排気ガスが、排気管14を通って、過給機15の排気タービンTを駆動し、該排気タービンTに同軸駆動されるコンプレッサCを回転させた後、図示しない排ガスエコノマイザに送られる。
コンプレッサCの回転により吐出された空気は、空気冷却器16に入り、該空気冷却器16で冷却されて、複数のシリンダに共通の掃気室17に溜められ、該共通の掃気室内の掃気は、入口からシリンダ毎のシリンダ掃気溜め18に溜められ、掃気孔13からシリンダライナ11内へ供給される。
次に、図3に、シリンダライナ11の下部の周方向周りに形成された掃気孔13を拡大して示し、以下、詳細に説明する。
ここでは、掃気孔13は、シリンダライナ11の下部の周方向周りに互いに等角度ごと、形成され、所定の規則で開口面積を変化させて形成されている。このようにすることで、各掃気孔13からシリンダライナ11内に流入する、掃気の流入量(質量)を変えている。
すなわち、各掃気孔13は、シリンダライナ11の外壁に、弁体12bの接線をなすように、所定角度(等角度)傾斜して貫通形成されているため、掃気孔13の開口面積を角度に応じて変えることで、掃気の流入量(質量)を変化させている。
ここでは、シリンダ中心として時計回りに0度〜180度に形成される掃気孔13の開口面積の総和に対し、シリンダ中心に反時計回りに0度〜180度に形成される掃気孔13の開口面積の総和を大としている(図3参照)。
すなわち、各掃気孔13が、シリンダライナ11の外壁に所定角度(等角度)傾斜して形成されることから、それぞれの掃気孔13から流入する掃気の流れは、弁体12bの接線をなすようにシリンダライナ11内で衝突する。この場合、それぞれの流量(単位時間当たりの質量)の違いによって、掃気の流入量のバランスが変動し、結果、掃気孔13の開口面積の総和が小さい方の、時計回りに0度〜180度寄りに、旋回流中心がシリンダ中心から偏心することとなる。
ここでは、掃気孔13は、シリンダライナ11の下部の周方向周りに互いに等角度ごと、形成され、所定の規則で開口面積を変化させて形成されている。このようにすることで、各掃気孔13からシリンダライナ11内に流入する、掃気の流入量(質量)を変えている。
すなわち、各掃気孔13は、シリンダライナ11の外壁に、弁体12bの接線をなすように、所定角度(等角度)傾斜して貫通形成されているため、掃気孔13の開口面積を角度に応じて変えることで、掃気の流入量(質量)を変化させている。
ここでは、シリンダ中心として時計回りに0度〜180度に形成される掃気孔13の開口面積の総和に対し、シリンダ中心に反時計回りに0度〜180度に形成される掃気孔13の開口面積の総和を大としている(図3参照)。
すなわち、各掃気孔13が、シリンダライナ11の外壁に所定角度(等角度)傾斜して形成されることから、それぞれの掃気孔13から流入する掃気の流れは、弁体12bの接線をなすようにシリンダライナ11内で衝突する。この場合、それぞれの流量(単位時間当たりの質量)の違いによって、掃気の流入量のバランスが変動し、結果、掃気孔13の開口面積の総和が小さい方の、時計回りに0度〜180度寄りに、旋回流中心がシリンダ中心から偏心することとなる。
すなわち、図3のパターンで掃気孔13の開口面積が形成されるように、180度から360度にかけて形成された掃気孔の総流量が、90度から180度にかけて形成される掃気孔13の総流量を上回るため、図4に示すように、各掃気孔13からの掃気の流量の総和が均衡する位置として、旋回流の中心は図中、上方に移動して偏心することになる。
なお、旋回流の旋回中心は、排気弁12における弁体12bがシリンダライナ11軸方向に投影するシリンダライナ11内の外側にあることが望ましい。これにより、弁体12b直下にある燃焼ガスの排出を促進し、掃気効率を向上させることができるからである。
なお、旋回流の旋回中心は、排気弁12における弁体12bがシリンダライナ11軸方向に投影するシリンダライナ11内の外側にあることが望ましい。これにより、弁体12b直下にある燃焼ガスの排出を促進し、掃気効率を向上させることができるからである。
このように、本実施形態では、掃気孔13の形成角度が等角度である場合の例を挙げて説明したが、旋回流の中心を偏心させるための手段としては、これに限らない。要は、それぞれの流量(単位時間当たりの質量)の違いによって、掃気の流入量のバランスを変動させればよいので、掃気孔13の形成角度を変えることでも、旋回流の中心を偏心させることができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明にかかるユニフロー式ディーゼル機関の第2実施形態におけるユニフロー式2ストロークエンジンのシリンダを模式的に示している。
なお、本実施形態において、第1実施形態における構成要素と同様な構成要素については、同符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、第2実施形態にかかるユニフロー式2ストロークエンジンのシリンダライナ11では、シリンダライナ11における掃気孔13と対面する外周側をシリンダライナ軸方向に可動体20が昇降可能に配置されている(図6参照)。この場合、可動体20は、掃気孔13が形成されたシリンダライナ11の下部の外周に、アクチュエータ21により昇降可能に配置されている。
なお、ここでの掃気孔13は、図7に示すように、シリンダライナ11の下部の周方向周りに互いに等角度ごと、形成されているが、開口部13aが所定の規則で長さが異なる長穴形状に形成されている。そして前述の可動体20を昇降させることで、可動体20を同一高さで各掃気孔13の開口面積を異ならせるようにしている(図8参照)。
図5は、本発明にかかるユニフロー式ディーゼル機関の第2実施形態におけるユニフロー式2ストロークエンジンのシリンダを模式的に示している。
なお、本実施形態において、第1実施形態における構成要素と同様な構成要素については、同符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、第2実施形態にかかるユニフロー式2ストロークエンジンのシリンダライナ11では、シリンダライナ11における掃気孔13と対面する外周側をシリンダライナ軸方向に可動体20が昇降可能に配置されている(図6参照)。この場合、可動体20は、掃気孔13が形成されたシリンダライナ11の下部の外周に、アクチュエータ21により昇降可能に配置されている。
なお、ここでの掃気孔13は、図7に示すように、シリンダライナ11の下部の周方向周りに互いに等角度ごと、形成されているが、開口部13aが所定の規則で長さが異なる長穴形状に形成されている。そして前述の可動体20を昇降させることで、可動体20を同一高さで各掃気孔13の開口面積を異ならせるようにしている(図8参照)。
以上のような第2実施形態にかかるユニフロー式2ストロークエンジンにおいて、アクチュエータ21により可動体20をシリンダライナ11における掃気孔13と対面する外周側をシリンダライナ軸方向に昇降調節する。これにより、シリンダライナ11の円周方向に沿って複数個穿設されたそれぞれの掃気孔13を通過する流量を異ならしめることができる。これにより、それぞれの掃気孔13からの流入掃気によるシリンダライナ11内の旋回流は、シリンダライナ11中心から偏心し、ずれることとなる。
なお、この場合においても、旋回流の旋回中心は、排気弁12における弁体12bがシリンダライナ11軸方向に投影するシリンダライナ11内の外側にあることが望ましい。これにより、弁体12b直下にある燃焼ガスの排出を促進し、掃気効率を向上させることができるからである。
なお、この場合においても、旋回流の旋回中心は、排気弁12における弁体12bがシリンダライナ11軸方向に投影するシリンダライナ11内の外側にあることが望ましい。これにより、弁体12b直下にある燃焼ガスの排出を促進し、掃気効率を向上させることができるからである。
また、第2実施形態における、掃気孔13が形成されたシリンダライナ11の下部の外周に設けられる可動体20は、図8に一点鎖線で示すように、シリンダライナ軸方向の上端側が、シリンダライナ11の円周方向に沿って傾斜した状態で掃気孔13に接触する傾斜端20tとして、可動体20を昇降させ、それぞれの掃気孔13の開口面積を異ならしめるようにしてもよい。また、可動体20を傾斜端20の傾斜角度を調整可能な構成とすることもできる。
本発明によれば、シリンダの下部の、シリンダの円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔の開口面積を適宜、異ならせることで、掃気孔を通じて流入される掃気の流量を調節して、旋回流をシリンダ中心から偏心させることができる。
このことにより、シリンダの弁体直下に滞留する排ガスの排気を促して、掃気効率の低下を防止することができるので、様々な仕様の掃気孔を備えたディーゼルエンジン(内燃機関)への適用に際して有益である。
このことにより、シリンダの弁体直下に滞留する排ガスの排気を促して、掃気効率の低下を防止することができるので、様々な仕様の掃気孔を備えたディーゼルエンジン(内燃機関)への適用に際して有益である。
10 ユニフロー式2ストロークエンジン
11 シリンダライナ
11t 弁座部
12 排気弁
12a 弁軸
12b 弁体
13 掃気孔
14 排気管
15 過給機
16 空気冷却器
17 掃気室
18 シリンダ掃気溜め
20 可動体
20t 傾斜端
21 アクチュエータ
P ピストン
T 排気タービン
C コンプレッサ
11 シリンダライナ
11t 弁座部
12 排気弁
12a 弁軸
12b 弁体
13 掃気孔
14 排気管
15 過給機
16 空気冷却器
17 掃気室
18 シリンダ掃気溜め
20 可動体
20t 傾斜端
21 アクチュエータ
P ピストン
T 排気タービン
C コンプレッサ
Claims (4)
- シリンダライナの上部にシリンダライナ中心に同軸的に配置された排気弁と、前記シリンダライナの下部に前記シリンダライナの円周方向に沿って複数個穿設された掃気孔とを具備するユニフロー式ディーゼル機関において、
前記掃気孔は、それぞれ、前記シリンダライナの円周方向に沿って開口面積を異ならせるように形成し、前記シリンダライナ内に流入する掃気の旋回流を前記シリンダライナ中心から偏心させてなる、ことを特徴とするユニフロー式ディーゼル機関。 - 前記シリンダライナは、前記シリンダライナにおける掃気孔と対面する外周側を前記シリンダライナ軸方向に昇降可能な可動体を備え、
該可動体は、前記掃気孔の開口面積を異ならしめるものである、ことを特徴とする請求項1記載のユニフロー式ディーゼル機関。 - 前記可動体は、前記シリンダライナ軸方向の上端側が、前記シリンダライナの円周方向に沿って傾斜した状態で前記掃気孔に接触する傾斜端として構成される、ことを特徴とする請求項2記載のユニフロー式ディーゼル機関。
- 前記旋回流の旋回中心は、前記排気弁における弁体が前記シリンダライナ軸方向に投影するシリンダライナ内の外側にある、ことを特徴とする請求項1ないし3の、いずれか1に記載のユニフロー式ディーゼル機関。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JP2014098346A true JP2014098346A (ja) | 2014-05-29 |
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ID=50940547
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