JP2014098255A - 鉄塔基礎ユニット及び鉄塔基礎ユニットの作製方法 - Google Patents

鉄塔基礎ユニット及び鉄塔基礎ユニットの作製方法 Download PDF

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豊 中野
Masaru Mitsunari
将 光成
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【課題】鉄塔本体を保持する基礎としての強度を維持しつつ、より短い工期で作製することができる鉄塔基礎ユニット及び鉄塔基礎ユニットの作製方法を提供する。
【解決手段】鉄塔本体を支持する複数の基礎を含む鉄塔基礎ユニットであって、標準貫入試験のN値が50以上の第1の地層の上に設置されたブロック型基礎と、ブロック型基礎が形成されている領域よりも深い領域の標準貫入試験のN値が50未満の第2の地層に設置された他の方式の基礎と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、鉄塔基礎ユニット及び鉄塔基礎ユニットの作製方法に関する。
電線、通信線、基地局等を保持する鉄塔は、電線、通信線、基地局等を保持する鉄塔本体と、地面に作製され鉄塔本体を支持する基礎とを有する。鉄塔は、例えば鉄塔本体が4本の支柱(脚部)を備え、それぞれの支柱が基礎で支持されている。このような鉄塔の基礎としては、種々の基礎がある。
例えば、特許文献1には、従来技術として、地中に大きな径で深い穴を設け、鋼製の基礎材を挿入し、さらに当該コンクリートを流し込んで作製する深礎基礎が記載されている。また、特許文献1には、この深礎基礎を傾けて配置することが記載されている。
特許文献2には、逆T字型基礎を複数のロックアンカーで固定する構造が記載されている。また、特許文献2には、鉄塔本体の主脚材を当該逆T字型基礎に挿入する構造も記載されている。
特許文献3には、塔状構造物を構築するための基礎地盤を形成するとともに、該基礎地盤上にコンクリート基盤を形成し、塔状構造物の支持脚が立設されるコンクリート基盤の位置に、上端部が貫通して外部に延出されるとともに、下端部が地中の支持地盤に支持される杭を形成し、該杭の上端部に梁材を連結して枠体を形成し、杭と枠体とでラーメン構造を構築した塔状構造物が記載されている。
特開2003−166254号公報 実開平6−76426号公報 特開2012−12815号公報
ここで、鉄塔は、種々の位置に設置される可能性があり、特許文献1及び2に記載の基礎では、設置が困難である場合や、設置が地面に悪影響を与える恐れを生じる場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、鉄塔本体を保持する基礎としての強度を維持しつつ、より短い工期で作製することができる鉄塔基礎ユニット及び鉄塔基礎ユニットの作製方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、鉄塔本体を支持する複数の基礎を含む鉄塔基礎ユニットであって、標準貫入試験のN値が50以上の第1の地層の上に設置されたブロック型基礎と、前記ブロック型基礎が形成されている領域よりも深い領域の標準貫入試験のN値が50未満の第2の地層に設置された他の方式の基礎と、を有することを特徴とする。
また、前記ブロック型基礎は、ブロック部と、当該ブロック部と前記第1の地層との間に設置されたラップルコンクリートをさらに備え、前記ブロック部は、鉛直方向下側の面が平坦であることが好ましい。
また、前記ブロック型基礎は、地面から2.0m以内に鉛直方向下側の面があることが好ましい。
また、前記他の方式の基礎は、逆T字型基礎であることが好ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、鉄塔基礎ユニットの作製方法であって、地層の標準貫入試験のN値を検出するステップと、前記地層の標準貫入試験のN値が50以上であるかを判定するステップと、標準貫入試験のN値が50以上の第1の地層の上にブロック型基礎を設置するステップと、前記ブロック型基礎が形成されている領域よりも深い領域の標準貫入試験のN値が50未満の第2の地層に他の方式の基礎を設置するステップと、を有することを特徴とする。
本発明は、鉄塔本体を保持する基礎としての強度を維持しつつ、より短い工期で作製することができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態の鉄塔の概略構成を示す模式図である。 図2は、鉄塔の基礎ユニットの配置を示す上面図である。 図3は、図2のA−A線断面図である。 図4は、図2のB−B線断面図である。 図5は、比較対象の鉄塔の基礎ユニットの概略構成を示す断面図である。 図6Aは、ブロック型基礎の一例を示す断面図である。 図6Bは、ブロック型基礎の一例を示す断面図である。 図7は、鉄塔基礎ユニット及び鉄塔の建設方法の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
図1は、本実施形態の鉄塔の概略構成を示す模式図である。図2は、鉄塔の基礎ユニットの配置を示す上面図である。図3は、図2のA−A線断面図である。図4は、図2のB−B線断面図である。
図1に示すように、鉄塔10は、電線等を保持する建造物であり、地面8に設置されている。鉄塔10は、鉄塔本体12と、鉄塔本体12を支持する基礎ユニット13と、を有する。鉄塔本体12は、4本の支持脚30a、30b、30c、30dと、複数の補強材32と、を有する。鉄塔10は、支持脚30a、30b、30c、30dの間に複数の補強材32が配置されている。本実施形態の補強材32は、支持脚と支持脚との間に三角形となる向きで配置され、トラス構造を構成する。これにより、4本の支持脚30a、30b、30c、30dは、互いの相対位置を維持し、強度が高い構造となる。4本の支持脚30a、30b、30c、30dは、それぞれ鉛直方向下側の端部が基礎ユニット13のそれぞれの基礎によって支持される。なお、本実施形態の鉄塔本体12は、4本の支持脚30a、30b、30c、30dを備えるが、支持脚の数は、特に限定されない。また、補強材32の配置もトラス構造に限定されない。
基礎ユニット13は、支持脚30aを支持する第1基礎14と、支持脚30bを支持する第2基礎16と、支持脚30cを支持する第3基礎18と、支持脚30dを支持する第4基礎20と、を有する。第1基礎14、第2基礎16、第3基礎18及び第4基礎20は、それぞれ少なくとも一部が、地面8よりも下につまり地中に埋め込まれている。
ここで、基礎ユニット13が埋め込まれている地面(地表)8及びその地中の状態について説明する。本実施形態において、鉄塔10が設置されている地面8は、図2の等高線40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g、40h、40i、図3及び図4に示すように、傾斜面となっている。ここで、地面8は、図2に示す範囲において、等高線40aが最も高い等高線となり、等高線40b、40c、40d、40e、40f、40g、40h、40iの順で標高が低くなり、等高線40iが最も低い等高線となる。したがって、地面8は、第2基礎16及び第4基礎20が配置されている位置から第1基礎14及び第3基礎18が配置されている位置に向かって下っている傾斜面となっている。つまり、鉄塔10は、鉛直方向において第1基礎14及び第3基礎18の方が、第2基礎16及び第4基礎20よりも低い高さに設置されている。
地面8は、地面8側から第1地層42、第2地層44、第3地層46、第4地層48及び第5地層49が積層されている。つまり、地面8の下の地中には、第1地層42、第2地層44、第3地層46、第4地層48及び第5地層49が積層されている。
第1地層42、第2地層44、第3地層46、第4地層48及び第5地層49は、第2基礎16及び第4基礎20が配置されている位置と、第1基礎14及び第3基礎18が配置されている位置と、積層状態が異なる。具体的には、第2基礎16及び第4基礎20が配置されている位置は、地面8から第5地層49までの距離が長く、第1基礎14及び第3基礎18が配置されている位置は、地面8から第5地層49までの距離が短い。
第1地層42は、砂質粘土で形成された地層であり、地面8に露出している。つまり第1地層42は、最も表面の地層である。第2地層44は、風化土で形成された地層であり、第1地層42の鉛直方向下側に配置されている。第2地層44は、図3及び図4に示すように、水平方向において、地面8の標高の高い部分、本実施形態では第2基礎16及び第4基礎20が配置されている位置を含む部分に配置され、地面8の標高の低い部分、本実施形態では第1基礎14及び第3基礎18が配置されている位置を含む部分には配置されていない。
第3地層46は、強風化泥質片岩で形成された地層であり、標準貫入試験のN値が50よりも小さくなる(N<50)。第3地層46は、第1地層42及び第2地層44の鉛直方向下側に配置されている。第3地層46は、図3及び図4に示すように、水平方向において、地面8の標高の高い部分、本実施形態では第2基礎16及び第4基礎20が配置されている位置を含む部分から、地面8の標高の低い部分、本実施形態では第1基礎14及び第3基礎18が配置されている位置を含む部分に向かうにしたがって、厚みが薄くなる地層である。第3地層46は、水平方向において、第2地層44よりも地面8の標高の低い部分側に配置されている。第3地層46は、水平方向において、第2地層44が配置されていない部分では、第1地層42と接する。
ここで、標準貫入試験は、あらかじめ所定の深度まで掘進したボーリング抗を利用して行う。具体的には、質量63.5kg(140ポンド、10ストーン)±0.5kgのドライブハンマーを76cm(30インチ)±1cmの高さから自由落下させてボーリングロッド頭部に取り付けたノッキングブロックを打撃し、ボーリングロッドの先端に取り付けられた標準貫入試験用サンプラーを規定貫入量である30cm打ち込むのに要する打撃回数を求める。算出した打撃回数がN値となる。日本の試験の規格としては、JIS A 1219が例示される。アメリカの試験の規格としては、ASTM D1586が例示され、イギリスの試験の規格としては、BS EN ISO22476−3が例示され、オーストラリアの試験の規格としては、AS 1289.6.3.1が例示される。つまり、標準貫入試験は、対象の地層に杭を30cm打ち込むのに必要な回数を、地層(地盤、岩盤)の固さを示すN値として算出する試験である。地層は、N値が大きいほど硬い地層となり、N値が小さいほどやわらかい地層となる。
第4地層48は、風化泥質片岩で形成された地層であり、標準貫入試験のN値が50より大きくなる(50<N)。第4地層48は、第1地層42、第2地層44及び第3地層46の鉛直方向下側に配置されている。第4地層48は、図3及び図4に示すように、水平方向において、地面8の標高の高い部分、本実施形態では第2基礎16及び第4基礎20が配置されている位置を含む部分から地面8の標高の低い部分、本実施形態では第1基礎14及び第3基礎18が配置されている位置を含む部分に向かうにしたがって、厚みが薄くなる地層である。第4地層48は、水平方向において、第3地層46よりも地面8の標高の低い部分側に配置されている。第4地層48は、水平方向において、第3地層46が配置されていない部分では、第1地層42と接する。
第5地層49は、泥質片岩で形成された地層であり、標準貫入試験のN値が50に比べて非常に大きくなる(50≪N)。第5地層49は、いわゆる岩盤である。第5地層49は、第4地層48の鉛直方向下側に配置されている。第5地層49は、図3及び図4に示すように、水平方向において、地面8の標高の高い部分、本実施形態では第2基礎16及び第4基礎20が配置されている位置を含む部分から地面8の標高の低い部分、本実施形態では第1基礎14及び第3基礎18が配置されている位置を含む部分に向かうにしたがって、標高が一度高くなった後、地面8の傾斜に沿って低くなる形状となる。第5地層49は、本実施形態では第1基礎14及び第3基礎18が配置されている位置で地面8との距離が短くなっている。
第1基礎14は、いわゆるブロック型基礎であり、硬い地盤である第5地層49の上に配置(設置)されている。より具体的には、第1基礎14は、第5地層49の鉛直方向上側の面に接して配置されている。第1基礎14は、ブロック部50とラップルコンクリート部52とを有する。ブロック部50は、アスペクト比が1に近い円柱形状である。また、ブロック部50は、鉛直方向下側の面が略平坦な面である。ブロック部50は、基本的にコンクリートで形成されている。ブロック部50は、外周を金属の板で囲ってもよいし、金属の心材を内部に配置してもよい。ラップルコンクリート部52は、ブロック部50の鉛直方向下側の面と第5地層49との間に配置されている。ラップルコンクリート部52は、鉛直方向上側の面が平坦な面であり、ブロック部50と接している。ラップルコンクリート部52は、鉛直方向下側の面が第5地層49に沿った形状であり、第5地層49と接している。本実施形態のラップルコンクリート部52は、鉛直方向下側の面が、地面8の標高が低い側が鉛直方向下側に突出する段差を備えている。
第2基礎16は、いわゆる逆T字型基礎であり、第1地層42、第2地層44及び第3地層46に挿入されている。第2基礎16は、図4に示すように鉛直方向に沿った方向に伸びた棒状部材と、当該棒状部材の鉛直方向下側の端部に水平方向に沿った方向に伸びた棒状部材が連結されている。第2基礎16は、2本の棒状部材で、T字が反転した形状となる。また、第2基礎16は、水平方向に伸びた棒状部材が、第3地層46に配置されている。なお、2つの棒状部材は、それぞれ鉛直方向、水平方向に対して傾斜していてもよい。
第3基礎18は、第1基礎14と同様のブロック型基礎であり、硬い地層である第5地層49の上に配置されている。第4基礎20は、第2基礎16と同様の逆T字型基礎であり、第1地層42、第2地層44及び第3地層46に挿入されている。
基礎ユニット13は、以上のように、地面8から浅い距離に固い地層(岩盤)である第5地層49がある位置に設置する第1基礎14及び第3基礎18をブロック型基礎とし、地面8から一定距離の間に固い地盤がない位置に設置する第2基礎16及び第4基礎20を逆T字型基礎とする。
鉄塔10及び基礎ユニット13は、以上のように、配置される位置に応じて基礎をブロック型基礎とするか逆T字型基礎とするかを切り換えることで、鉄塔本体を保持する基礎としての強度を維持しつつ、より短い工期で作製することができる。
ここで、図5は、比較対象の鉄塔の基礎ユニットの概略構成を示す断面図である。図5に示す基礎ユニット60は、第1基礎64と第4基礎69と、を有する。なお、基礎ユニット60は、基礎ユニット13と同様に第2基礎及び第3基礎も備える。第2基礎は、第4基礎69と同様の構成であり、第3基礎は第1基礎64と同様の構成である。基礎ユニット60は、第1基礎64及び第4基礎69が共に逆T字型基礎である。第1基礎64は、逆T字型基礎の水平方向に沿った棒状部材が第5地層49に挿入されている。つまり、第1基礎64は、第5地層49を掘削し、形成した穴に基礎の一部が挿入されている。
本実施形態の鉄塔10及び基礎ユニット13は、図5に示す基礎ユニット60を構成した場合よりも、鉄塔本体を保持する基礎としての強度を維持しつつ、より短い工期で作製することができる。
具体的には、鉄塔10及び基礎ユニット13は、地面8から浅い距離に固い地層(岩盤)、具体的にはNが50よりも大きい地盤である第5地層49がある位置に設置する第1基礎14及び第3基礎18を、ブロック型基礎とすること、第5地層49に穴あけ等の工事をせずに基礎を設置することが可能となる。また、第5地層49を削るための発破工法の実施も行わないでよくなるため、第1基礎14及び第3基礎18の設置の工事が周辺の地盤に影響を与えることを抑制することができる。鉄塔10及び基礎ユニット13は、ラップルコンクリートを設けるため、また第1基礎14及び第3基礎18と接触性を向上させるために、第5地層49の表面の加工を行ってもよい。また、鉄塔10は、第5地層49の表面、つまり第5地層49の掘削を最小限とすることができるため、固く良質な地盤である第5地層49を維持することができる。
ここで、ブロック型基礎である第1基礎14及び第3基礎18の形状は、鉄塔からの最も大きい荷重である圧縮力と引揚力に対しては、深礎基礎の考え方で設計し、鉄塔からの水平力や傾斜地特有な土圧等による滑動、転倒モーメントに対しては、一般的に平地地形において採用されるマット基礎の考え方で設計する。上記基準で設計して、圧縮力、引揚力、滑動及び転倒モーメントが想定の基準を満足する形状とする。具体的には、ブロック型基礎の第1基礎14及び第3基礎18は、形状を柱状とすることで、引揚力に対する有効土量不足分を解消し、また、固い地盤である第5地層49と接触させることで、水平方向に滑りにくく、かつ転倒モーメントに対して強い形状とすることができる。これにより、ブロック型基礎である第1基礎14及び第3基礎18で鉄塔本体12を適切に支持することができる。
また、基礎ユニット13は、地面8から一定距離の間に固い地盤がない位置、つまり、ブロック型基礎が形成されている領域よりも深い領域までNが50未満の地盤がある位置に設置する第2基礎16及び第4基礎を逆T字型基礎とすることで、固い地層(岩盤層)が深い位置にある部分で地盤に悪影響を与えることを抑制することができる。また、硬い地盤と接触することなく一定の深さまで逆T字型基礎を設けることができるため、引揚力に対する有効土量を確保することができる。また、逆T字型基礎は、鉄塔の基礎として使用頻度が高い基礎であるため、施工管理、品質管理を高い品質で行うことができる。
このように、基礎ユニット13は、基礎を設置する位置に応じて、ブロック型基礎と逆T字型基礎とを選択して設置することで、基礎を埋め込む地層(支持層)が変化しても容易に対応させることができる。
また、基礎ユニット13は、ブロック型基礎と逆T字型基礎とを組み合わせ、地盤の状態によって選択して設置することで、浅い位置に固い地盤がある場合に、当該固い地盤に穴を空ける必要がなくなり、かつ、固い地盤まで距離が長い場合に当該固い地盤まで基礎を延ばす必要がなくなる。これにより、工事にかかる日数を少なくすることができ、工事にかかる費用を低減することができ、かつ、工事を容易に行うことができる。また、短期間で設置できることで、緊急を要する仮鉄塔基礎に応用することもできる。具体的には、図5に示すような基礎を設置する場合に比べて、基礎を設置するために岩盤に穴を空ける工程、また、基礎の設置時に地すべり等が発生するのを予防するための工程等を省略、低減することができる。これより、例えば、期間を60%の期間に短縮することができ、費用を20%低減することができる。
また、基礎ユニット13は、本実施形態のように、地面8が傾斜しており、標高の低い側の基礎の設置位置の地中の浅い部分に硬い地層がある場所に設置する場合、より大きな効果を得ることができる。具体的には、基礎ユニット13は、鉛直方向上側に逆T字型基礎を設置し、鉛直方向下側にブロック型基礎を設置する構成とすることで、鉄塔本体12を好適に支持することができる。
また、地中にやわらかい地盤と固い地盤が混在したり、傾斜している地面であったりする位置に鉄塔を設置する場合、例えば地すべり、侵食または崩壊が発生しやすい地形や断層(破砕帯)地形であっても、地盤に与える影響を少なくしつつ、かつ保持力の高い基礎ユニットとすることができる。これにより、設置時や設置後に、地すべり、侵食または崩壊が発生することを抑制することができる。
なお、本実施形態では、ブロック型基礎と組み合わせる基礎として、逆T字型基礎を用いたが、これに限定されない。基礎ユニット13は、浅い位置に硬い地層がある位置に上記実施形態のブロック型基礎を備えていればよく、その他の位置には、深礎基礎やアンカー基礎を用いてもよい。
また、本実施形態の基礎ユニット13は、ブロック型基礎である第1基礎14及び第3基礎18がラップルコンクリート部52を備えることで、第5地層49に保持される力をより強くすることができる。つまり、ブロック型基礎をより確実に硬い地盤に固定することができる。
ここで、図6A及び図6Bは、ブロック型基礎の一例を示す断面図である。ブロック型基礎は、本実施形態及び図6Aに示すように、ラップルコンクリート部52の第5地層49と接触する面を段差形状とし、水平な面と垂直な面の組み合わせとすることが好ましい。つまり、図6Bに示すようにラップルコンクリート部52aが第5地層49に沿って傾斜した形状とするよりも図6Aに示すラップルコンクリート部52のように段差形状とすることが好ましい。これにより、鉛直方向に圧縮力が加わった場合に、水平分力が発生することを抑制することができ、圧縮力を効率よく第5地層49に伝えることができる。ここで、基礎ユニット13は、設置時に、第5地層49の表面を加工することで、ラップルコンクリート部52の第5地層49と接触する面を段差形状とし、水平な面と垂直な面の組み合わせとすることができる。第5地層49の表面を水平な面と垂直な面とにする加工は、表面を削る加工であるため、穴を開ける等に比べ、簡単に加工することができる。
また、基礎ユニット13は、ブロック型基礎の鉛直方向下側の面を、地面から2.0m以内に設けることが好ましい。基礎ユニット13は、ブロック型基礎の深さを地面から2.0m以内とすることで、容易に設置することができる。また、基礎ユニット13は、ブロック型基礎の深さを地面から2.0m以内とすることで、標準的に逆T字型基礎の設置に適していない領域に、適切な基礎を設置することができる。また、基礎ユニット13は、ブロック型基礎の鉛直方向下側の面を、地面よりも鉛直方向下側に設ける。つまり、基礎ユニット13は、ブロック型基礎が接触する地層(地盤、岩盤)が地面に埋まっている。これにより、根入れが必要な地層の構成の領域に適切にブロック型基礎を設けることができる。
次に、図7を用いて、鉄塔基礎ユニット及び鉄塔の建設方法について説明する。 図7は、鉄塔基礎ユニット及び鉄塔の建設方法の一例を示すフローチャートである。図7に示す方法は、鉄塔を設置する位置の調査から鉄塔の設置までの工程の一例を示している。
本方法は、図7に示すように、鉄塔を設置する位置の情報を取得する(ステップS12)。具体的には、航空写真や地質図等から候補地をリストアップした後、現地の地面地質踏査を実施し多面的な評価を加え、設計面あるいは施工面で考慮する必要がある事柄について取り纏める。その後、設置する地点を決定したら、当該地点の地質調査を行ない、設置する位置の地層の構成、地層の固さ、厚さ等の情報を取得する。本方法は、このように、各種調査を行うことで、鉄塔を建設する位置として極力、安定かつ健全な地形、地盤を選定することができる。
本方法は、位置の情報を取得したら、基礎の位置を特定し(ステップS14)、基礎の1つ、判定の対象の1つの基礎を特定する(ステップS16)。本方法は、基礎を特定したら、しきい値深さまでに固い地層があるかを判定する(ステップS18)。つまりN値が50以上の地層が設定したしきい値以内にあるかを判定する。ここで、しきい値としては、上述したブロック型基礎の深さの好適範囲の1つである地面から2.0m以内が例示される。
本方法は、しきい値深さまでに固い地層がある(ステップS18でYes)と判定した場合、対象の位置の基礎としてブロック型基礎を用いることを決定する(ステップS20)。本方法は、しきい値深さまでに固い地層がない(ステップS18でNo)と判定した場合、対象の位置の基礎として逆T字型基礎を用いることを決定する(ステップS22)。本方法は、ステップS20、S22で基礎の方式を決定したら、全ての基礎について方式が決定済みかを判定する(ステップS24)。
本方法は、全ての基礎について方式が決定済みではない(ステップS24でNo)、つまり方式を決定していない基礎があると判定した場合、ステップS14に進み、上記処理を再び実行する。
本方法は、全ての基礎について方式が決定済みである(ステップS24でYes)と判定した場合、決定した位置に決定した方式の基礎を設置し(ステップS26)、基礎の上に鉄塔本体を設置し(ステップS28)、本処理を終了する。
鉄塔基礎ユニット及び鉄塔の建設方法は、以上のように、基礎を設置する位置の地盤(地層の構成)に応じて設置する基礎の方式を決定し、その基礎を設置し、基礎の上に鉄塔を設置する。ここで、鉄塔基礎ユニット及び鉄塔の建設方法は、上述したように、浅い深さに固い地層がある場合、ブロック型基礎を設置し、浅い深さに固い地層がない場合、逆T字型基礎(他の方式の基礎でもよい)を設置することで、上述した各種効果を得ることができる。
8 地面
10 鉄塔
12 鉄塔本体
13 基礎ユニット
14 第1基礎
16 第2基礎
18 第3基礎
20 第4基礎
30a、30b、30c、30d 支持脚
32 補強材
40a〜40i 等高線
42 第1地層
44 第2地層
46 第3地層
48 第4地層
49 第5地層
50 ブロック部
52、52a ラップルコンクリート部
60 基礎ユニット

Claims (5)

  1. 鉄塔本体を支持する複数の基礎を含む鉄塔基礎ユニットであって、
    標準貫入試験のN値が50以上の第1の地層の上に設置されたブロック型基礎と、
    前記ブロック型基礎が形成されている領域よりも深い領域の標準貫入試験のN値が50未満の第2の地層に設置された他の方式の基礎と、を有することを特徴とする鉄塔基礎ユニット。
  2. 前記ブロック型基礎は、ブロック部と、当該ブロック部と前記第1の地層との間に設置されたラップルコンクリートをさらに備え、
    前記ブロック部は、鉛直方向下側の面が平坦であることを特徴とする請求項1に記載の鉄塔基礎ユニット。
  3. 前記ブロック型基礎は、地面から2.0m以内に鉛直方向下側の面があることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄塔基礎ユニット。
  4. 前記他の方式の基礎は、逆T字型基礎であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の鉄塔基礎ユニット。
  5. 鉄塔基礎ユニットの作製方法であって、
    地層の標準貫入試験のN値を検出するステップと、
    前記地層の標準貫入試験のN値が50以上であるかを判定するステップと、
    標準貫入試験のN値が50以上の第1の地層の上にブロック型基礎を設置するステップと、
    前記ブロック型基礎が形成されている領域よりも深い領域の標準貫入試験のN値が50未満の第2の地層に他の方式の基礎を設置するステップと、を有することを特徴とする鉄塔基礎ユニットの作製方法。

JP2012249741A 2012-11-13 2012-11-13 鉄塔基礎ユニット及び鉄塔基礎ユニットの作製方法 Pending JP2014098255A (ja)

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