JP2014093618A - 無線伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】送受のアンテナの対向状態を正確に把握するのに有用な新たな情報を電波の受信側に提示可能な技術を提案する。
【解決手段】受信装置により受信された複数の時点における送信装置の位置情報に基づく表示を行う表示装置が、最新より1つ前の時点における送信装置の位置で受信アンテナに対向するように向けてある送信アンテナを最新の時点における送信装置の位置で受信アンテナに対向するように向けるために必要となる送信アンテナの旋回角度に係る表示として、最新より1つ前の時点における送信装置の進行角度(=y1)と最新の時点における送信装置の進行角度(=y2)とに基づいて算出される送信装置の旋回成分による旋回角度(=θ3)に係る表示を行うようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、無線伝送を用いた遠隔制御監視システムなどに適用可能な無線伝送システムに関する。
本発明に係る遠隔制御監視システムの例として、FPU(Field Pick-up Unit)を用いた基地局間の固定無線伝送を含むマイクロ基受信地局システムが挙げられる。
ここで、マイクロ受信基地局システムの系統例を図1に示す。図1の例では、送信点A(11)及び送信点B(14)から本社(13)へ素材を伝送する場合を考える。
本社に対して遠距離にある送信点A(11)からの素材は、基地局(12)を通して本社(13)へ無線伝送される。
まず、送信点A(11)にある送信部(11−1)は、素材を無線伝送可能なマイクロ波信号に変換し、アンテナ(11−2)から電波を送信する。ここで、送信部(11−1)は、SDI(Serial Digital Interface)信号をFPUでの伝送に用いられる固定長のパケット形式のフレームフォーマットであるTS(Transport Stream)信号に符合化し、それを中間周波信号に変調後、マイクロ波帯へ周波数変換し、アンテナ(11−2)へ伝送する機能を有する。
アンテナ(11−2)から送信された電波は、基地局(12)内の回転受信アンテナ装置(12−1)で受信され、受信部(12−2)に送られる。ここで、受信部(12−2)は、マイクロ波帯の信号を中間周波信号へ周波数変換し、TS信号へ復調し、SDI信号へ復号する機能を有する。ただし、基地局(12)内の受信部(12−2)においては、最小限信号劣化のないTS信号へ変換するまでの機能があればよい。TS信号は、送信部(12−3)へ送られ、固定アンテナ(12−6)から電波で送信される。受信部(12−2)と同様、基地局(12)内の送信部(12−3)は、最小限TS信号をマイクロ波帯へ変換する機能があればよい。
基地局(12)から送信された電波は、本社(13)の固定アンテナ(13−1)で受信され、受信部(13−2)、復号部(13−5)によってSDI信号へ復号され、本線へ送られる。
また、本社に対して近距離にある送信点B(14)からの素材は、送信部(14−1)を通ってアンテナ(14−2)から送信され、直接、本社(13)の回転受信アンテナ装置(13−3)で受信され、受信部(13−4)、復号部(13−5)によって復号され、本線へ送られる。
このシステムを用いた無線伝送では、基地局(12)において、送信点からの電波を如何に効率よく受信できるかが重要となってくる。つまり、送信点の位置によって、基地局(12)内の受信アンテナ(12−1)は方向を変えられねばならない。そのため、マイクロ受信基地局システムでは、受信アンテナ(12−1)は本社(13)からの遠隔制御により回転が可能な回転架台となっている。その制御監視方法は次の通りである。
本社(13)内では、操作端末(13−10)よりネットワークに送信された制御パケットは、制御端局(13−9)で受信され、シリアル信号に変換される。ここで、ネットワークに複数の操作端末(13−10)及び複数の制御端局(13−9)をつなげ、それぞれの機器IDによって送信・受信相手を特定した送受信が可能であることはもちろんである。シリアル信号は、更に変復調部(13−8)において、例えばアナログ信号に変調され、基地局(12)へ向けて送信される。
アナログ信号は、基地局(12)内の変復調部(12−5)で受信され、シリアル信号に復調後、被制御端局(12−4)へ送信される。被制御端局(12−4)は、その制御信号を解読し、回転受信アンテナ装置(12−1)の制御を行う。
また、回転受信アンテナ装置(12−1)における角度などの監視情報は、監視信号として被制御端局(12−4)へ送られる。被制御端局(12−4)は、その情報をシリアル信号として変復調部(12−5)へ送信し、変復調部(12−5)は、例えばアナログ信号に変調し、本社(13)に向けて送信する。
本社(13)内の変復調部(13−8)は、受信した信号をシリアル信号へ復調し、制御端局(13−9)へ送信する。制御端局(13−9)は、受信したシリアル信号を解読し、監視パケットをネットワークへ送信する。操作端末(13−10)は、監視パケットを受信し、端末上に情報として表示する。
以上のようにして、基地局(12)内の回転受信アンテナ装置(12−1)の制御監視が可能であるが、このマイクロ受信基地局システムでは、基地局(12)に設置された受信部(12−2)や送信部(12−3)における受信・送信レベル、送受信チャンネル(周波数帯)、変調方式、送信出力、復号方式、また例えば信号切替器の接点選択、信号多重・分離装置の信号入力・出力選択などは、回転受信アンテナ装置(12−1)へのそれと同様、操作端末(13−10)−制御端局(13−9)−被制御端局(12−5)−制御装置の一連の信号伝達によって制御監視可能である。
また、送信点B(14)からの素材伝送用に本社(13)に直接送信する場合は、操作端末(13−10)−制御端局(13−9)−制御装置という信号伝達経路を用いて、本社(13)に存在する回転受信アンテナ装置(13−3)や受信部(13−4)などの装置に対して制御監視が可能である。
また、当該システムでは、受信アンテナの方向調整を行うためのより詳細な情報の提供として、受信部(12−2、13−4)における受信周波数や変調方式などの伝送パラメータを含むTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)情報、受信レベル、余裕度(Margin Degree)、BER(Bit Error Rate)、MER(Modulation Error Ratio)、遅延プロファイル、コンスタレーションなどのデータをTS信号に重畳させて本社(13)へ伝送し、情報生成部(13−6)によって分離し、情報編集部(13−7)によって編集し、操作端末(13−10)上に表示させる方法がある。
特開2011−44870号公報 特開2004−297722号公報 特開2007−134915号公報
本発明に関わる従来技術として、マイクロ受信基地局システムにおけるGPS(Global Positioning System)による位置情報取得例を図2に示す。
図2には、素材記録生成部(202)、位置情報取得・変換部(203)、送信部(204)、送信アンテナ装置(205)を備えた送信移動体(201)、および、回転受信アンテナ装置(212)、受信部(213)、素材操作部(214)、操作手段(215)を備えた受信基地局(211)を示してある。
ここで、送信移動体(201)は、図1における送信点A(11)や送信点B(14)に相当し、一例として、ヘリコプターが挙げられる。特に、送信移動体(201)の送信アンテナ装置(205)は、送信点A(11)のアンテナ(11−2)に相当する。
受信基地局(211)は、図1における基地局(12)や本社(13)に相当する。特に、受信基地局(211)の回転受信アンテナ装置(212)は、基地局(12)の回転受信アンテナ装置(12−1)に相当し、受信基地局(211)の操作手段(215)は、本社(13)の操作端末(13−10)に相当する。
まず、移動送信体(201)では、素材記録生成部(202)から送信部(204)へ映像・音声信号が送られる。また、位置情報取得・変換部(203)より、移動送信体(201)の緯度・経度・高度を示す位置情報信号が送られる。ここで、素材記録生成部(202)としては例えば映像カメラ等が考えられ、位置情報取得・変換部(203)としては例えばGPS端末等が考えられる。
このとき、映像音声信号を受け取る送信部と位置情報を受け取る送信部が同一であれば、両信号を含む電波として送信することが可能である。この方法としては、例えばシリアル信号としての位置情報を音声信号へ変調し、送信部の複数ある音声入力の1つとしてあわせて送信する方式が挙げられる。しかしながら、構成によっては映像音声信号を受け取る送信部と位置情報を受け取る送信部は同一である必要は無い。これは、映像・音声信号を含む電波と位置情報を含む電波は必ずしも1つの電波で送られる必要は無いことを示している。つまり、受信基地局(211)の回転受信アンテナ装置(212)で受信する電波には、最低限、映像・音声信号を含んでいればよい。
移動送信体(201)では、以上により少なくとも映像・音声信号を含む電波を送信アンテナ装置(205)より受信基地局(211)にむけて送信する。また、特に受信基地局(211)に向けた電波に位置情報信号が含まれていない場合は、別途、位置情報信号を電波にのせて送信する。この位置情報信号のみを送信する電波では、マイクロ受信基地局システムで用いられるSHF周波数帯に限らず、VHFやUHFなどの業務無線等を利用してもかまわない。
対して、受信基地局(211)では、映像・音声信号を含む電波を回転受信アンテナ装置(212)で受信する。受信した電波は受信部(213)に送られ、例えばTS信号・SDI信号などに戻され、素材操作部(214)に送られる。このとき、受信部(213)は、回転受信アンテナ装置(212)で受信した受信信号レベルを検出し、その情報を操作手段(215)に連絡する。また、回転受信アンテナ装置(212)で受信した電波に位置情報が含まれている場合は、同様に操作手段(215)へ連絡する。もし、位置情報信号が別電波にて送られている場合は、別途受信手段より、操作手段(215)へ位置情報が送られてくればよい。
これによって、操作手段(215)は、現在の送信移動体(201)の位置情報、および、送られてくる電波の受信レベルを取得し、操作手段(215)内の表示手段(例えばモニター画面)上に表示することができる。これは、現在の状況をシステムのユーザに情報提供できるという利点を含んでいる。
また、特に、位置情報においては、モニター画面に電子地図をのせて、その地点を表示することが有効である。具体的には、例えば、受信基地局(211)の位置を示す受信基地局ポイント、移動送信体(201)の位置を示す移動送信体ポイント、回転受信アンテナ装置(212)の方向を示す受信アンテナ方向線、移動送信体(201)の移動の経路を示す移動軌跡、回転受信アンテナ装置(212)の方向を数値表現した角度値、送受信間の地形に関する送受信間地形プロフィール、等の情報を電子地図上に表示する構成とする。これにより、移動送信体(201)が移動した軌跡などを地図上で確認することが可能である。
このとき、受信状態を左右する重要な要素として、送信/受信それぞれのアンテナ装置による常時対向旋回機能がある。これは、送信/受信の両者において毎回送られる移動送信体(201)の送信位置と固定である受信基地局(211)の位置から、お互いへの対向角を計算し、常に最新の位置情報に基づいてアンテナ旋回を行うものである。この機能は、例えば、送信側の自動指向装置(ADS:Antenna Directing System)、受信側のGPS追尾システムで実現することが出来る。
常時対向旋回機能を利用した際の、伝送評価指標となる受信安定度は、位置情報取得の間隔、および送受両者のアンテナ旋回性能により決定される。つまり、位置情報取得の間隔が空けば、その間、実際の移動送信体(201)の位置との誤差が大きくなり、両アンテナ対向度がより悪化してしまうことや、アンテナの旋回性能が悪ければ、目標となる対向角度への旋回に時間を要してしまったり、目的角度と停止角度との誤差が大きくなったりして、対向への旋回動作に悪影響を及ぼしてしまうことで、結果的に受信状態が悪くなってしまう。
この問題に関して、従来の受信基地局(211)及び移動送信体(201)の機体設備では、1秒間隔程度で定期的に位置情報を送り、一般的に停止精度を高められる低速でのアンテナ旋回(通常1度/秒程度とすることが多い)で旋回制御することで、おおよそ安定した伝送運用ができる環境を整えている。また、ユーザへの表示においては、受信状態の評価値、安定度や移動送信体(201)との距離(移動送信体(201)と受信基地局(211)の距離が小さいほど、移動送信体(211)が動いたときの必要アンテナ旋回角度が大きくなりやすい)等を表示して情報提供を行ってきた。
それでも、このような移動する移動送信体(201)の追尾では、いつ状態が悪化するか分からず、不意なタイミングで急激に受信状態が悪化し、悪ければ信号の破綻を招くこともある。それを引き起こしやすいタイミングとしては、例えば、前述の近距離での伝送、また移動送信体(201)が高速で動いたときの伝送、また移動送信体(201)自身の方向が大きく旋回する伝送などがある。これは、全て位置情報の定期的な取得の合間でアンテナが相互に対向方向から大きく外れてしまうことに繋がる。
現状、この対向角度からの誤差に関しては、新しい位置情報を取得し、移動送信体(201)の現在位置が判明した際に、受信アンテナにおいて現状角度からの必要旋回角度を算出し、例えば前述の位置情報取得定期間隔のうちに低速にて目標角度に到達できないと判断される場合には速度を上げて動作させる、というような実際の制御に関して対応を図るまでに留まっており、当該誤差をユーザに情報提供する手法に関しては実施例がない。
このため、無線伝送システムにおいて送受のアンテナが相互に対向を目標に旋回する場合においての現在誤差を、受信のみならず送受全体の要因を包括的に踏まえた客観的指標で示すことで、受信側となる受信基地局にてより安定的かつ機能的な伝送運用環境を整備することが求められている。
以上のような従来事情を鑑み、本発明では、送受のアンテナの対向状態を正確に把握するのに有用な新たな情報を電波の受信側に提示可能な技術を提案し、より安定的かつ機能的な伝送運用環境を整備できるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、無線伝送システムを以下のような構成とした。
すなわち、回転可能な送信アンテナを具備した移動する送信装置と、前記送信装置の位置を示す位置情報を含む電波を前記送信装置から受信する回転可能な受信アンテナを具備した固定の受信装置と、前記受信装置により受信された複数の時点の位置情報に基づく表示を行う表示装置と、を備えた無線伝送システムにおいて、前記表示装置は、最新より1つ前の時点における前記送信装置の位置で受信アンテナに対向するように向けてある送信アンテナを最新の時点における前記送信装置の位置で受信アンテナに対向するように向けるために必要となる送信アンテナの旋回角度に係る表示として、最新より1つ前の時点における前記送信装置の進行角度と最新の時点における前記送信装置の進行角度とに基づいて算出される前記送信装置の旋回成分による旋回角度に係る表示を行う、ことを特徴とする。
これにより、表示装置の表示を見たユーザは、送信装置の旋回成分による送信アンテナの旋回角度について把握することが可能になる。
また、前記表示装置は、送信アンテナの旋回角度に係る表示として、更に、最新より1つ前の時点における前記送信装置の位置で送信アンテナに対向する受信アンテナの角度と最新の時点における前記送信装置の位置で送信アンテナに対向する受信アンテナの角度とに基づいて算出される前記送信装置の移動成分による旋回角度に係る表示、又は、前記送信装置の移動成分による旋回角度と前記送信装置の旋回成分による旋回角度とを合成した旋回角度に係る表示の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする。
これにより、表示装置の表示を見たユーザは、送信装置の移動成分による送信アンテナの旋回角度、又は、これを送信装置の旋回成分による送信アンテナの旋回角度と合成した総合的な旋回角度についても把握することが可能になる。
また、前記表示装置は、前記表示に係る旋回角度の値又はその時間的変化量が所定の閾値を上回る場合に、その旨を示す表示を行う、ことを特徴とする。
これにより、表示装置の表示を見たユーザは、受信レベルの低下の可能性や予兆を把握することが可能になる。
本発明によれば、送受のアンテナの対向状態を正確に把握するのに有用な、送信装置の旋回成分による送信アンテナの旋回角度を、電波の受信側のユーザに提示することができ、より安定的かつ機能的な伝送運用環境の整備に役立てることが可能となる。
マイクロ受信基地局システムの系統例を示す図である。 マイクロ受信基地局システムにおける位置情報取得例を示す図である。 移動中の移動送信体における位置変化のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度を説明する図である。 非移動中の移動送信体における方向変化のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度を説明する図である。 移動中の移動送信体における方向変化のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度を説明する図である。 移動中の移動送信体における位置変化及び前回の送信アンテナのアンテナ方向に近づく方向変化についての送信アンテナの必要旋回角度を説明する図である。 移動中の移動送信体における位置変化及び前回の送信アンテナのアンテナ方向から遠ざかる方向への方向変化についての送信アンテナの必要旋回角度を説明する図である。 移動送信体が前回の送信アンテナのアンテナ方向から遠ざかる方向へ機体旋回しながら移動する場合の表示例を示す図である。 移動送信体が前回の送信アンテナのアンテナ方向に近づく方向へ機体旋回しながら移動する場合の表示例を示す図である。 表示装置による表示の変形例を示す図である。
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
なお、本発明の一実施形態に係る無線伝送システムは、従来技術等において図1及び図2を参照して説明したものと基本的に同じである。
ここで、本発明において留意される新しい視点として、移動送信体が有する送信アンテナの旋回必要性がある。これまで、マイクロ受信基地局システムでは、受信基地局が有する受信アンテナの必要旋回角度について算出するのみで、移動送信体が有する送信アンテナの旋回については考慮されていなかった。それは、ヘリコプター等の移動送信体の位置変化に基づく対向角度の遷移は、送信と受信で当然等しくなるわけであり、受信側の角度誤差が算出されれば、送信側の角度誤差も同一になるからである。
しかしながら、送信側のアンテナ旋回について当該アンテナが送信移動体の機体に取り付けられていることに着目すれば、必要旋回角度は単に送信移動体の位置情報に基づく対向角度の変化のみでないことに気付くことができる。例えば、移動送信体の機体自身の旋回によって、対受信基地局への対向が外れてしまったり、実際は位置情報が変化しているにも拘わらず機体を軸とした送信アンテナの角度はほとんど変わらずに済んだりする場合がある。
そこで、本発明では、移動送信体の位置情報の変化による必要アンテナ旋回分と機体の旋回による必要アンテナ旋回分を分けて考えることにより、更に詳細かつ有用な情報を提供する。
送信アンテナの必要旋回角度(送信アンテナを受信基地局側に向けるために必要となる送信アンテナの旋回角度)の算出について、図3〜図7を参照して説明する。
ここで、送信アンテナの必要旋回角度の算出は受信側で行なわれ、受信側で分かる値のみで算出する。
なお、以下の説明では、受信基地局が、移動送信体から定期的(例えば1秒毎)に送信される位置情報(移動送信体の緯度・経度・高度を示す情報)に基づいて送信アンテナの必要旋回角度を算出する機能を有するが、受信基地局と通信可能に接続された他の装置が上記の算出機能を有してもよい。
また、以下では、移動送信体の緯度・経度を示す情報を用いて平面方向について送信アンテナの必要旋回角度を算出する例を説明するが、移動送信体の高度を示す情報を用いて高さ方向について送信アンテナの必要旋回角度を算出するようにしてもよい。
まず、図3〜図7で用いる図柄及び矢印を説明しておく。
図柄31は、現時点の移動送信体の位置を示す。本例では、図柄31として鋭角部を有する三角形の図柄を用いており、その鋭角部の向きにより現時点の移動送信体の進行方向も示している。
図柄32は、前回時点(例えば、現時点より1秒前)の移動送信体の位置を示す。本例では、図柄32として鋭角部を有する三角形の図柄を用いており、その鋭角部の方向により前回時点の移動送信体の進行方向も示している。
図柄33は、前々回時点(例えば、現時点より2秒前)の移動送信体の位置を示す。
図柄34は、受信基地局の位置(固定)を示す。
矢印41は、現時点の送信アンテナ(移動送信体に設けられた回転送信アンテナ)のアンテナ方向を示す。
矢印42は、前回時点の送信アンテナのアンテナ方向を示す。
矢印43は、前回時点の移動送信体の機体を軸とした現時点の送信アンテナのアンテナ方向(矢印41)の平行線である。すなわち、移動送信体の機体に現時点のアンテナ方向で送信アンテナを固定したと仮定した場合における、前回時点の送信アンテナのアンテナ方向を示す。
矢印44は、前々回時点の送信アンテナのアンテナ方向を示す。
矢印45は、現時点の受信アンテナ(受信基地局に設けられた回転受信アンテナ)のアンテナ方向を示す。
矢印46は、前回時点の受信アンテナのアンテナ方向を示す。
矢印47は、現時点の移動送信体の位置における対向直線である。すなわち、受信基地局から現時点の移動送信体を見た方向を示し、この方向が受信アンテナを向けるべきアンテナ方向となり、これに対向する方向が送信アンテナを向けるべきアンテナ方向となる。
矢印48は、前回時点の移動送信体の進行方向(図柄32の鋭角部の向き)を示す。
矢印49は、現時点の移動送信体の進行方向(図柄33の鋭角部の向き)を示す。
ここで、各時点(現時点、前回時点、前々回時点)の移動送信体の位置は、移動送信体から得た各時点の位置情報により特定できる。移動送信体から位置情報を取得する間隔(各時点の間隔)は任意であり、例えば1秒毎の間隔が用いられる。
また、現時点の移動送信体の進行方向は、前回時点の移動送信体の位置から現時点の移動送信体の位置を見た方向となる。
また、前回時点の移動送信体の進行方向は、前々回時点の移動送信体の位置から前回時点の移動送信体の位置を見た方向となる。
また、現時点の送信アンテナに対向するように(移動送信体の位置を向くように)方向を調整する前の受信アンテナのアンテナ方向を表す角度、すなわち、前回時点の受信アンテナに対向するように向けてある受信アンテナのアンテナ方向を表す角度を、現在角度x1とする。この受信アンテナの現在角度x1は、受信基地局の位置と前回時点の移動送信体の位置により特定できる。
また、現時点の送信アンテナに対向するように受信アンテナを向けるべき角度を、対向角度x2とする。この受信アンテナの対向角度x2は、受信基地局の位置と現時点の移動送信体の位置により特定できる。
また、前回時点の移動送信体の進行方向を表す角度を、前回進行角度y1とする。この前回進行角度y1は、現時点の移動送信体の位置と前回時点の移動送信体の位置により特定できる。
また、現時点の移動送信体の進行方向を表す角度を、今回進行角度y2とする。この今回進行角度y2は、前回時点の移動送信体の位置と前々回時点の移動送信体の位置により特定できる。
まず、図3を参照して、移動中の移動送信体における位置変化(機体移動)のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度θ1の算出について説明する。ここでは、移動送信体が前々回時点の位置から一定の方向に直線移動しているとする。
この場合、受信アンテナは現在角度x2から対向角度x1に旋回させることになるので、受信アンテナの必要旋回角度=x2−x1となる。また、この条件における送信アンテナの現在角度=(180−x1)、送信アンテナの対向角度=(180−x2)となるので、送信アンテナの必要旋回角度θ1=(180+x2)−(180+x1)=x2−x1となり、受信アンテナの必要旋回角度と一致する。すなわち、受信アンテナの必要旋回角度を算出することで、移動送信体の機体移動のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度θ1を算出できる。
このように、各時点における移動送信体の位置から特定される受信アンテナの現在角度x1及び対向角度x2に基づいて、移動中の移動送信体における機体移動のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度θ1を算出できる。
この必要旋回角度θ1は、移動送信体と受信基地局間の距離(送信アンテナと受信アンテナ間の距離)が近いほど大きい値、離れるほど小さい値となり、また、移動送信体の移動速度が速いほど大きい値、遅いほど小さい値となる特性がある。
次に、図4を参照して、非移動中の移動送信体における方向変化(機体旋回)のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度θ2の算出について説明する。ここでは、移動送信体が前回時点の位置から移動せずに機体旋回しているとする。
この場合、移動送信体の位置が変化しないので受信アンテナの旋回は不要である。すなわち、受信アンテナの現在角度x1と受信アンテナの対向角度x2は一致する(x1=x2)ので、受信アンテナの必要旋回角度=x2−x1=0となる。
一方、送信アンテナは移動送信体の機体旋回に伴って受信基地局側を向くように旋回させる必要があるが、受信基地局側で把握できる情報(各時点の移動送信局の位置)のみでは現時点の移動送信体の進行方向(今回進行角度y2)を特定できないため、送信アンテナの必要旋回角度θ2を算出できない。
次に、図5を参照して、移動中の移動送信体における方向変化(機体旋回)のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度θ3の算出について説明する。
この場合、移動送信体の機体を前回進行角度y1から今回進行角度y2に旋回させることになるので、機体旋回角度=y2−y1となる。ここで、送信アンテナはこの機体旋回角度(y2−y1)分を戻す方向に旋回させる必要があるので、移動中の移動送信体における機体旋回のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度θ3=−(y2−y1)=y1−y2となる。
このように、各時点における移動送信体の位置から特定される移動送信体の前回進行角度y1及び今回進行角度y2に基づいて、移動中の移動送信体における機体旋回のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度θ3を算出できる。
この必要旋回角度θ3は、移動送信体の方向変化が急なほど大きく、緩やかなほど小さい値となる特性がある。
次に、図6を参照して、移動中の移動送信体における位置変化(機体移動)及び前回の送信アンテナのアンテナ方向に近づく方向への方向変化(機体旋回)についての送信アンテナの必要旋回角度θ4の算出について説明する。
この場合、送信アンテナの必要旋回角度θ4は、受信アンテナの現在角度x1及び対向角度x2と移動送信体の前回進行角度y1及び今回進行角度y2に基づいて算出できる。すなわち、送信アンテナの必要旋回角度θ4=((180+x2)−(180+x1))+(y1−y2)となる。
ここで、((180+x2)−(180+x1))は、移動中の移動送信体における機体移動のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度θ1に相当する。また、(y1−y2)は、移動中の移動送信体における機体方向の変化(機体旋回)のみを要因とした送信アンテナの必要旋回角度θ3に相当する。
したがって、送信アンテナの必要旋回角度θ4=θ1+θ3となる。このため、送信アンテナの必要旋回角度θ4は、移動送信体の移動成分による必要旋回角度θ1と移動送信体の旋回成分による必要旋回角度θ3との合成といえる。
なお、図6の例では、移動送信体の移動成分による必要旋回角度θ1は時計回り方向の角度であり、移動送信体の旋回成分による必要旋回角度θ3は反時計回り方向の角度であるため、θ1とθ3は互いに逆方向となり、送信アンテナの必要旋回角度θ4はθ1より小さい値(θ4<θ1)となる。
このように、各時点における移動送信体の位置から特定される受信アンテナの現在角度x1及び受信アンテナの対向角度x2と移動送信体の前回進行角度y1及び今回進行角度y2に基づいて、送信アンテナの必要旋回角度θ4を算出できる。
次に、図7を参照して、移動中の移動送信体における位置変化(機体移動)及び前回の送信アンテナのアンテナ方向から遠ざかる方向への方向変化(機体旋回)についての送信アンテナの必要旋回角度θ5の算出について説明する。
この場合も図6と同様に、送信アンテナの必要旋回角度θ5は、受信アンテナの現在角度x1及び対向角度x2と移動送信体の前回進行角度y1及び今回進行角度y2に基づいて算出できる。すなわち、送信アンテナの必要旋回角度θ5=((180+x2)−(180+x1))+(y1−y2)=θ1+θ3となる。
なお、図7の例では、移動送信体の移動成分による必要旋回角度θ1は時計回り方向の角度であり、移動送信体の旋回成分による必要旋回角度θ3も時計回り方向の角度であるため、θ1とθ3は互いに同一方向となり、送信アンテナの必要旋回角度θ5はθ1より大きい値(θ5>θ1)となる。
このように、各時点における移動送信体の位置から特定される受信アンテナの現在角度x1及び受信アンテナの対向角度x2と移動送信体の前回進行角度y1及び今回進行角度y2に基づいて、送信アンテナの必要旋回角度θ5を算出できる。
以上のように、移動送信体の機体旋回(方向変化)が絡むと送信アンテナの必要旋回角度は大きく変化することがわかる。これを受信側の表示装置(例えば、受信基地局の操作手段内の表示手段)等により表示することは、送受のアンテナの対向が外れて通信破綻に至ってしまうことに対する事前の警戒判断に非常に有用といえる。また、送信移動体に対する無線等を使用した連絡によって、受信側でみる警戒情報として飛行ルートに注意を促すことが可能となる。
本例では、表示装置上に、図8に例示するようなメイン表示画面501を表示する。
このメイン表示画面501には、受信アンテナにより受信された電波から検知される受信レベルの値をメータ表示する領域502、受信レベルの値を数値表現する領域503、受信アンテナが現在向いている方向(最新の移動送信体の方向)を数値表現する領域504、移動送信体の移動経路や受信基地局の位置等を電子地図上で表示する領域505が設けられている。
領域505には、現時点の移動送信体の位置を示す図柄511、前回時点の移動送信体の位置を示す図柄512、前々回時点の移動送信体の位置を示す図柄513、受信基地局の位置を示す図柄514、前回時点から現時点までの移動送信体の移動軌跡を示す線分521、前々回時点から前回時点までの移動送信体の移動軌跡を示す線分522、受信基地局から現時点の移動送信体を見た方向(送信アンテナを向けるべき方向)を示す矢印523等が電子地図上に重ねて表示される。
また、表示装置上には、上記のメイン表示画面501の他に、サブ表示画面601が表示される。
サブ表示画面601は、受信アンテナの必要旋回角度(=θ1)に係る表示と、送信アンテナの必要旋回角度(=θ4又はθ5)に係る表示を行う。本例のサブ表示画面601では、各々の必要旋回角度を程度に応じて3段階に区分して、小さい方から順に「小」、「中」、「大」と文字で表示するようにしてある。
なお、このような表示に代えて、サブ表示画面602のように、各々の必要旋回角度をメータ表示するようにしてもよく、ユーザが各々の必要旋回角度の程度を視覚的に認識可能な任意の態様の表示を用いることができる。
また、本例では、サブ表示画面601(又はサブ表示画面602)に対してユーザが所定の操作を行うことで、詳細表示画面603,604を表示するようにしてある。
詳細表示画面604は、受信アンテナの必要旋回角度(=θ1)について、より詳細な情報を表示する画面である。
本例の詳細表示画面604では、受信アンテナの必要旋回角度に係る表示として、受信アンテナの必要旋回角度の方向を示す矢印(例えば、時計回りは右向き矢印、反時計回りは左向き矢印)と、必要旋回角度の程度(例えば、「小」、「中」、「大」の文字)とを表示する。
詳細表示画面603は、送信アンテナの必要旋回角度(=θ4又はθ5)について、より詳細な情報を表示する画面である。
本例の詳細表示画面603では、送信アンテナの必要旋回角度に係る表示として、移動送信体の移動成分による必要旋回角度(=θ1)と、移動送信体の旋回成分による必要旋回角度(=θ3)と、これらを合成した総合必要旋回角度(=θ4又はθ5)とについて個別に表示する。より具体的には、移動送信体の移動成分による必要旋回角度や旋回成分による必要旋回角度に係る表示として、各々の必要旋回角度の方向を示す矢印と各々の必要旋回角度の程度とを表示し、総合必要旋回角度に係る表示として総合必要旋回角度の程度を表示してある。なお、総合必要旋回角度の方向を示す矢印を更に表示してもよい。また、このような表示に代えて、各角度の値を数値表現する等の任意の態様の表示を用いてもよい。
ここで、図8は、図7を参照して説明したような、移動送信体が前回の送信アンテナのアンテナ方向から遠ざかる方向へ機体旋回しながら移動する場合の表示例である。
この場合、移動送信体の移動成分による必要旋回角度θ1の方向と、移動送信体の旋回成分による必要旋回角度θ3の方向とは同一方向であるため、これらを合成した総合必要旋回角度θ5はθ1より大きい値(θ5>θ1)となる。このことは、移動送信体の移動成分による必要旋回角度の程度を示す表示(図では「小」)と、総合必要旋回角度の程度を示す表示(図では「大」)とから把握できる。
これに対し、図9には、図6を参照して説明したような、移動送信体が前回の送信アンテナのアンテナ方向に近づく方向へ機体旋回しながら移動する場合の表示例を示してある。
この場合、移動送信体の移動成分による必要旋回角度θ1の方向と、移動送信体の旋回成分による必要旋回角度θ3の方向とは逆方向であるため、これらを合成した総合必要旋回角度θ4はθ1より小さい値(θ4<θ1)となる。このことは、移動送信体の移動成分による必要旋回角度の程度を示す表示(図では「大」)と、総合必要旋回角度の程度を示す表示(図では「小」)とから把握できる。
ここで、送信アンテナや受信アンテナの必要旋回角度を算出するにあたり、その算出に使用する位置情報の間隔が小さい場合(例えば1秒間隔の場合)には、移動送信体の移動距離を緯経度(度、分、秒)で表すと小さすぎる値となってしまうため、必要旋回角度が大雑把になる。そこで、或る程度の間隔をおいて算出点を設けることで、必要旋回角度の精度を高めることが可能となる。ただし、算出点の間隔が大きくなりすぎると、算出点の間における移動送信体の移動の変化はわからなくなる点に注意する必要がある。
また、移動体追尾では、受信レベルが固定伝送より格段に不安定となる。受信レベルの悪化は通信破綻を引き起こしかねないため、受信レベルの変動が生じた場合には、その要因を注意深く確認していく必要がある。
図10には、表示装置による表示の変形例を示してある。
本変形例では、送信アンテナの必要旋回角度の値が所定の閾値を上回った場合に、その旨を示す警告表示を行う。図10では、送信アンテナの必要旋回角度の値が所定の閾値を上回った旨を示す警告表示(図では「加速警告」の文字表示)をサブ表示画面602上で行った例を示してあるが、他の画面(メイン表示画面501やサブ表示画面601や詳細表示画面603など)上で警告表示を行うようにしてもよい。
警告表示としては、上記のような文字表示に限定するものではなく、所定の図柄を表示する等の種々の態様による警告表示を行うことができる。
また、警告表示は、移動送信体の移動成分による必要旋回角度(=θ1)、移動送信体の旋回成分による必要旋回角度(=θ3)、これらを合成した総合必要旋回角度(=θ4又はθ5)の各々について行うことができる。
また、図10の例では、サブ表示画面601(又はサブ表示画面602)に対してユーザが所定の操作を行うことで、詳細表示画面605を表示するようにしてある。
詳細表示画面605は、送信アンテナの必要旋回角度に関する時系列変化を表示する画面である。
本例の詳細表示画面605では、送信アンテナの必要旋回角度に関する時系列変化の表示として、移動送信体の移動成分による必要旋回角度(=θ1)の時系列変化を表すグラフと、移動送信体の旋回成分による必要旋回角度(=θ3)の時系列変化を表すグラフとを表示する。同図のグラフでは、横軸が時間経過を表し、縦軸が必要旋回角度を表している。なお、この表示に加え、これらを合成した総合必要旋回角度(=θ4又はθ5)の時系列変化を表すグラフを表示してもよい。
このような時系列表示を行うには、これまでの送信アンテナの必要旋回角度の各値を時間情報と共に保持しておけばよい。
また、本例の詳細表示画面605では、現時点では警告表示に係る閾値に達していない旋回量であっても、過去一定時間以内の変化量が大きく変化している場合には、近い将来に警告表示の条件を満たす可能性が高いと予測し、その旨を示す事前警告表示(図では「x秒後に超過します」の文字表示)を行うようにしてある。これにより、未来での許容速度超過に対する事前警告を与えることができる。この事前警告は、現状加速下で推移した場合の受信低下を防止できる点や、飛行の不安定性への警告を与えることができる点などで有効と考えられる。
事前警告表示としては、上記のような文字表示に限定するものではなく、所定の図柄を表示する等の種々の態様による事前警告表示を行うことができる。
また、事前警告表示は、移動送信体の移動成分による必要旋回角度(=θ1)、移動送信体の旋回成分による必要旋回角度(=θ3)、これらを合成した総合必要旋回角度(=θ4又はθ5)の各々について行うことができる。なお、移動成分についての変化は、送信アンテナ及び受信アンテナともに影響があり、旋回成分についての変化は、送信アンテナのみに影響がある。
以上のように、本例の無線伝送システムでは、回転可能な送信アンテナを具備した移動する送信装置(移動送信体)と、送信装置の位置を示す位置情報を含む電波を送信装置から受信する回転可能な受信アンテナを具備した固定の受信装置(受信基地局)と、受信装置により受信された複数の時点の位置情報に基づく表示を行う表示装置と、を備えた。
そして、表示装置が、最新より1つ前の時点における送信装置の位置で受信アンテナに対向するように向けてある送信アンテナを最新の時点における送信装置の位置で受信アンテナに対向するように向けるために必要となる送信アンテナの旋回角度に係る表示として、最新より1つ前の時点における送信装置の進行角度(=y1)と最新の時点における送信装置の進行角度(=y2)とに基づいて算出される送信装置の旋回成分による旋回角度(=θ3)に係る表示を行うようにした。
これにより、表示装置の表示を見たユーザは、送信装置の旋回成分による送信アンテナの旋回角度について把握することが可能になる。
また、表示装置が、送信アンテナの旋回角度に係る表示として、更に、最新より1つ前の時点における送信装置の位置で送信アンテナに対向する受信アンテナの角度(=x1)と最新の時点における送信装置の位置で送信アンテナに対向する受信アンテナの角度(=x2)とに基づいて算出される送信装置の移動成分による旋回角度(=θ1)に係る表示、又は、送信装置の移動成分による旋回角度と送信装置の旋回成分による旋回角度とを合成した旋回角度(=θ4又はθ5)に係る表示の少なくとも一方を行うようにした。
これにより、表示装置の表示を見たユーザは、送信装置の移動成分による送信アンテナの旋回角度、又は、これを送信装置の旋回成分による送信アンテナの旋回角度と合成した総合的な旋回角度についても把握することが可能になる。
また、表示装置が、上記の表示に係る旋回角度の値又はその時間的変化量が所定の閾値を上回る場合に、その旨を示す表示を行うようにした。
これにより、表示装置の表示を見たユーザは、受信レベルの低下の可能性や予兆を把握することが可能になる。
以上のように、本例の無線伝送システムでは、送受のアンテナの対向状態を正確に把握するのに有用な、送信装置の旋回成分による送信アンテナの旋回角度を、電波の受信側のユーザに提示することができ、より安定的かつ機能的な伝送運用環境の整備に役立てることが可能となる。
本発明は、無線伝送を用いた遠隔制御監視システムなどの種々の形態の無線伝送システムに適用することができる。
11:送信点A、 11−1:送信部、 11−2:アンテナ、
12:基地局、 12−1:回転受信アンテナ装置、 12−2:受信部、 12−3:送信部、 12−4:被制御端局、 12−5:変復調部、 12−6:固定アンテナ、
13:本社、 13−1:固定アンテナ、 13−2:受信部、 13−3:回転受信アンテナ装置、 13−4:受信部、 13−5:復号部、 13−6:情報生成部、 13−7:情報編集部、 13−8:変復調部、 13−9:制御端局、 13−10:操作端末、
14:送信点B、 14−1:送信部、 14−2:アンテナ、
201:送信移動体、 202:素材記録生成部、 203:位置情報取得・変換部、 204:送信部、 205:送信アンテナ装置、
211:受信基地局、 212:回転受信アンテナ装置、 213:受信部、 214:素材操作部、 215:操作手段、
31:現時点の移動送信体の位置、 32:前回時点の移動送信体の位置、 33:前々回時点の移動送信体の位置、 34:受信基地局の位置、
41:現時点の送信アンテナのアンテナ方向、 42:前回時点の送信アンテナのアンテナ方向、 43:前回時点の移動送信体の機体を軸とした現時点の送信アンテナのアンテナ方向の平行線、 44:前々回時点の送信アンテナのアンテナ方向、 45:現時点の受信アンテナのアンテナ方向、 46:前回時点の受信アンテナのアンテナ方向、 47:現時点の移動送信体の位置における対向直線、 48:前回時点の移動送信体の進行方向、 49:現時点の移動送信体の進行方向、
x1:受信アンテナの現在角度、 x2:受信アンテナの対向角度、 y1:移動送信体の前回進行角度、 y2:移動送信体の今回進行角度、
501:メイン表示画面、 601,602:サブ表示画面、 603,604,605:詳細表示画面

Claims (3)

  1. 回転可能な送信アンテナを具備した移動する送信装置と、前記送信装置の位置を示す位置情報を含む電波を前記送信装置から受信する回転可能な受信アンテナを具備した固定の受信装置と、前記受信装置により受信された複数の時点の位置情報に基づく表示を行う表示装置と、を備えた無線伝送システムにおいて、
    前記表示装置は、最新より1つ前の時点における前記送信装置の位置で受信アンテナに対向するように向けてある送信アンテナを最新の時点における前記送信装置の位置で受信アンテナに対向するように向けるために必要となる送信アンテナの旋回角度に係る表示として、最新より1つ前の時点における前記送信装置の進行角度と最新の時点における前記送信装置の進行角度とに基づいて算出される前記送信装置の旋回成分による旋回角度に係る表示を行う、
    ことを特徴とする無線伝送システム。
  2. 請求項1に記載の無線伝送システムにおいて、
    前記表示装置は、送信アンテナの旋回角度に係る表示として、更に、最新より1つ前の時点における前記送信装置の位置で送信アンテナに対向する受信アンテナの角度と最新の時点における前記送信装置の位置で送信アンテナに対向する受信アンテナの角度とに基づいて算出される前記送信装置の移動成分による旋回角度に係る表示、又は、前記送信装置の移動成分による旋回角度と前記送信装置の旋回成分による旋回角度とを合成した旋回角度に係る表示の少なくとも一方を行う、
    ことを特徴とする無線伝送システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無線伝送システムにおいて、
    前記表示装置は、前記表示に係る旋回角度の値又はその時間的変化量が所定の閾値を上回る場合に、その旨を示す表示を行う、
    ことを特徴とする無線伝送システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111786107A (zh) * 2020-07-30 2020-10-16 哈尔滨市三棵中药材市场太清参茸行 一种通讯用定向发射数传信号设备

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