JP2014093183A - ポリジアリルマロノニトリルを含む非水電解質電池用ポリマー電解質及びそれを用いた非水電解質電池 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ポリジアリルマロノニトリルを含む非水電解質電池用ポリマー電解質に関し、より詳しくは、ポリジアリルマロノニトリルを含む非水電解質電池用ポリマー電解質及びそれを用いた非水電解質電池に関する。
近年、ポリマー電解質を用いた非水電解質電池が、漏液防止の観点から注目されており、中でも、エネルギー密度が高く、高い起電力を生じることが可能であることから、リチウム電池が注目されている。従来、非水電解質電池のポリマー電解質として、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)などのポリエーテル系ポリマーや、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのポリマーからなるポリマーマトリックスと、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2などのリチウム塩との複合体が研究されてきた。しかし、これらのポリマー電解質におけるリチウムイオンの輸送機構は、ポリマー鎖の熱運動(セグメント運動)に伴ってリチウムイオンがポリマー上の電気的に陰性である部分(PEOでは酸素原子)との会合、脱会合を繰り返して輸送されるというものであり、リチウムイオンの輸送はポリマー鎖の熱運動に大きく依存する。特に、結晶性の高いポリマーを使用した場合に、結晶化、あるいは、ポリマー鎖の運動が不活発になることにより、イオン伝導率が低下するという問題があった。特に、PEOは、室温で高い結晶性を示すため、PEOをポリマーマトリックス材料として含むポリマー電解質は、室温でのイオン伝導率がかなり低い。さらに、ポリエーテル系ポリマーとリチウム塩との複合体では、リチウムイオンの他にリチウム塩の対アニオンも移動するため、当該対アニオンがリチウム電池の充放電中に一方の電極上に堆積し、電池の内部抵抗が増加するという問題がある。そのため、高いイオン導電率及び高いリチウムイオン輸率t+(全イオン導電率(σ++σ−)に占めるリチウムイオン導電率(σ+)の割合(σ+/(σ++σ−))を示す固体電解質を得るための取り組みがなされており、例えば、特許文献1には、対アニオンがアゾール化合物から誘導された残基を含むリチウム塩をポリエチレンオキシドなどの固体媒体中に分散させてなるリチウムイオン導電性材料が提案されており、特許文献2には、ポリアニオン型リチウム塩ポリマーとエーテル系高分子材との複合体材料が提案されている。
上記の課題に鑑み、本発明は、非水電解質電池において有用なポリマー電解質を提供することを目的とする。
本発明によれば、下記一般式(I):
により表される反復単位を有するポリジアリルマロノニトリルを含む非水電解質電池用ポリマー電解質が提供される。
本発明によれば、さらに、正極、負極、並びに正極及び負極の間に配置された上記ポリマー電解質を含む非水電解質電池が提供される。
本発明のポリマー電解質は、高いリチウムイオン輸率を示す。
本発明の非水電解質電池用ポリマー電解質は、下記一般式(I):
により表される反復単位を有するポリジアリルマロノニトリル(「ポリDAM」)を含む。ポリジアリルマロノニトリルは、好ましくは、1.0×103〜2.0×105の数平均分子量(Mn)を有する。
上記一般式(I)により表される反復単位を有するポリジアリルマロノニトリルは、例えば、ジアリルマロノニトリル(CH2=CH−)2C(CN)2のラジカル閉環重合により得ることができる。ジアリルマロノニトリルのラジカル重合は、例えば、無溶媒下、又は有機溶媒中で、ラジカル重合開始剤として例えばアゾビスイソブチロニトリルなどを使用して実施することができる。使用するラジカル重合開始剤のタイプに応じて変わりうるが、重合温度は、典型的には約20℃〜約150℃であり、重合時間は、典型的には約1時間〜約40時間である。
本発明のポリマー電解質は、ポリマーマトリックス材料として、上記のポリジアリルマロノニトリルの他に、ポリマー電解質のポリマーマトリックス材料として有用であることが知られている他のポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、それらの共重合体などのポリエーテル系ポリマー、ポリアクリロニトリル(PAN)などのニトリル系ポリマー、エステル系ポリマー、カーボネート系ポリマー、ホスファゼン系ポリマー、シロキサン系ポリマーなどを含んでもよい。従来のポリマーマトリックス材料に本発明のポリジアリルマロノニトリルを加えることによって、当該従来のポリマーマトリックス材料が高い結晶性を有する場合でも、高い導電率及びリチウムイオン輸率を実現することができる。高い導電率は、ポリジアリルマロノニトリルの反復単位中に含まれる環構造(シクロペンタン環)によりポリマーマトリックス材料の結晶化が抑制されることによるものと考えられる。高いリチウムイオン輸率は、ポリジアリルマロノニトリルの反復単位中に含まれるニトリル基がリチウム塩の対アニオンと強く相互作用することによるものと考えられる。本発明のポリマー電解質において、ポリジアリルマロノニトリルと組み合わせて使用できる他のポリマーとしては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、それらの共重合体などのポリエーテル系ポリマーが好ましく、ポリエチレンオキシドがより好ましい。
本発明のポリマー電解質のポリマーマトリックスは、ポリジアリルマロノニトリルからなっていても、又はポリジアリルマロノニトリルと他のポリマーマトリックス材料からなっていてもよい。本発明のポリマー電解質のポリマーマトリックスが、ポリジアリルマロノニトリルと他のポリマーマトリックス材料とを含む場合に、ポリジアリルマロノニトリルと他のポリマーマトリックス材料との量比に特に制限はないが、導電率及びリチウムイオン輸率を有意に向上させるには、ポリジアリルマロノニトリルと他のポリマーマトリックス材料との質量比は、好ましくは1:99〜99:1であり、より好ましくは10:90〜90:10である。
本発明のポリマー電解質は、リチウム塩として、非水電解質リチウム電池において有用であることが従来知られているリチウム塩、例えばLiClO4、LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSCN、LiCl、LiBr、LiI、LiN(SO2CF2CF3)2、LIBOBなどを含むことができる。
本発明のポリマー電解質は、例えば、ポリジアリルマロノニトリルと、リチウム塩と、他のポリマーマトリックス材料(他のポリマーマトリックス材料が存在する場合)とを、不活性ガス雰囲気下、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの有機溶媒に加えて20〜80℃の温度で2〜4時間撹拌して得られた混合物から、有機溶媒を減圧留去し、室温で乾燥させることによって製造することができる。
公知の非水電解質電池の製造方法に従って、本発明のポリマー電解質を正極と負極の間に配置することによって、非水電解質電池を製造することができる。本発明のポリマー電解質は、例えば層状の形態で、正極と負極の間に配置される。本発明のポリマー電解質は、一次電池にも、二次電池にも使用できる。本発明のポリマー電解質を使用して製造される非水電解質電池は、上述した部材の他に、通常、セパレーターや、正極集電体及び負極集電体に接続された正極端子及び負極端子などを有することができる。正極及び負極、その他の部材の材質及び形状は、電池の用途に応じて当業者が適宜選択することができる。
以下に示す実施例及び比較例を参照して本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例によって限定されるものでないことは言うまでもない。
<ジアリルマロノニトリルの合成>
塩化アリル24.4g、マロノニトリル10.0g、臭化テトラブチルアンモニウム1.0gの塩化メチレン100g溶液を撹拌しながら、水酸化カリウム20.6gの水100ml溶液を滴下した。0℃で3時間撹拌後、室温で10時間撹拌した。有機層を分液し、濃縮後、減圧蒸留して白色固体のジアリルマロノニトリルを得た。
<ポリジアリルマロノニトリル(ポリ(DAM))の合成>
上記のように合成したジアリルマロノニトリルから8.0gを採取し、アルゴンによりパージした20mLフラスコ内に0.87gのα,α’−アゾビスイソブチロニトリル(ラジカル重合開始剤として)及び磁気撹拌棒とともに入れた。次に、フラスコの内容物を、温度80℃で24時間撹拌してジアリルマロノニトリルをラジカル重合させた。ラジカル重合反応後、得られた固形物を少量のアセトニトリルに溶解させ、ジエチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離にかけて未反応物を取り除き、減圧下で乾燥させることにより淡黄色固形物を得た。この固形物は、13C-NMR分光分析(装置:JEOL(日本電子)製のJNM−EX270型)から、ポリジアリルマロノニトリルであると同定された((CDCl3,270MHz)δ(ppm):129.09、120.80、44.24、41.17、39.65、18.86)。また、固形物の数平均分子量Mnをゲル浸透クロマトグラフィー(装置:TOSOH製のTSKgelカラム、移動相:DMF、ポリスチレン標準)により求めたところ、Mn=7000(Mw/Mn=2.7)であった。
塩化アリル24.4g、マロノニトリル10.0g、臭化テトラブチルアンモニウム1.0gの塩化メチレン100g溶液を撹拌しながら、水酸化カリウム20.6gの水100ml溶液を滴下した。0℃で3時間撹拌後、室温で10時間撹拌した。有機層を分液し、濃縮後、減圧蒸留して白色固体のジアリルマロノニトリルを得た。
<ポリジアリルマロノニトリル(ポリ(DAM))の合成>
上記のように合成したジアリルマロノニトリルから8.0gを採取し、アルゴンによりパージした20mLフラスコ内に0.87gのα,α’−アゾビスイソブチロニトリル(ラジカル重合開始剤として)及び磁気撹拌棒とともに入れた。次に、フラスコの内容物を、温度80℃で24時間撹拌してジアリルマロノニトリルをラジカル重合させた。ラジカル重合反応後、得られた固形物を少量のアセトニトリルに溶解させ、ジエチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離にかけて未反応物を取り除き、減圧下で乾燥させることにより淡黄色固形物を得た。この固形物は、13C-NMR分光分析(装置:JEOL(日本電子)製のJNM−EX270型)から、ポリジアリルマロノニトリルであると同定された((CDCl3,270MHz)δ(ppm):129.09、120.80、44.24、41.17、39.65、18.86)。また、固形物の数平均分子量Mnをゲル浸透クロマトグラフィー(装置:TOSOH製のTSKgelカラム、移動相:DMF、ポリスチレン標準)により求めたところ、Mn=7000(Mw/Mn=2.7)であった。
[実施例1]
上記のように合成したポリ(DAM)から0.1g(6.8×10−4モル)を採取し、アルゴンによりパージしたグローブボックス内で、20mLフラスコ内に0.197g(6.86×10−4モル)のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiN(SO2CF3)2)(キシダ化学から入手)及び2gの脱水アセトニトリルとともに入れた。次に、フラスコの内容物を40℃で一晩撹拌して均一に混合した。次に、得られた混合物からアセトニトリルを減圧留去し、室温から90℃まで昇温しながら8時間乾燥させて、ポリマー電解質を得た。
上記のように合成したポリ(DAM)から0.1g(6.8×10−4モル)を採取し、アルゴンによりパージしたグローブボックス内で、20mLフラスコ内に0.197g(6.86×10−4モル)のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiN(SO2CF3)2)(キシダ化学から入手)及び2gの脱水アセトニトリルとともに入れた。次に、フラスコの内容物を40℃で一晩撹拌して均一に混合した。次に、得られた混合物からアセトニトリルを減圧留去し、室温から90℃まで昇温しながら8時間乾燥させて、ポリマー電解質を得た。
[実施例2]
上記のように合成したポリ(DAM)から0.05g(3.4×10−4モル)を採取し、アルゴンによりパージしたグローブボックス内で、20mLフラスコ内に0.05gのPEO(Aldrichから入手)及び0.326g(1.14×10−4モル)のLiN(SO2CF3)2及び2gの脱水アセトニトリルとともに入れた。次に、フラスコの内容物を実施例1と同様に均一に混合し、得られた混合物からアセトニトリルを減圧留去し、室温で乾燥させて、ポリマー電解質を得た。
上記のように合成したポリ(DAM)から0.05g(3.4×10−4モル)を採取し、アルゴンによりパージしたグローブボックス内で、20mLフラスコ内に0.05gのPEO(Aldrichから入手)及び0.326g(1.14×10−4モル)のLiN(SO2CF3)2及び2gの脱水アセトニトリルとともに入れた。次に、フラスコの内容物を実施例1と同様に均一に混合し、得られた混合物からアセトニトリルを減圧留去し、室温で乾燥させて、ポリマー電解質を得た。
[比較例1]
アルゴンによりパージしたグローブボックス内で、20mLフラスコ内に0.1gのPEO(アルドリッチから入手)及び0.0652g(2.27×10−4モル)のLiN(SO2CF3)2及び2gの脱水アセトニトリルを入れた。次に、フラスコの内容物を実施例1と同様に均一に混合し、得られた混合物からアセトニトリルを減圧留去し、室温で乾燥させて、ポリマー電解質を得た。
実施例1及び2並びに比較例1のポリマー電解質中のマトリックスポリマーの量を下記表1にまとめた。
アルゴンによりパージしたグローブボックス内で、20mLフラスコ内に0.1gのPEO(アルドリッチから入手)及び0.0652g(2.27×10−4モル)のLiN(SO2CF3)2及び2gの脱水アセトニトリルを入れた。次に、フラスコの内容物を実施例1と同様に均一に混合し、得られた混合物からアセトニトリルを減圧留去し、室温で乾燥させて、ポリマー電解質を得た。
実施例1及び2並びに比較例1のポリマー電解質中のマトリックスポリマーの量を下記表1にまとめた。
表1において、[Li]:[CN]は、リチウム塩中のリチウム原子のモル数とポリ(DAM)中に含まれるニトリル基のモル数との比を表し、[Li]:[モノマー単位]はリチウム塩中のリチウム原子のモル数とポリマーマトリックス材料のモノマー単位の合計数との比を表し、[Li]:[O]はリチウム塩中のリチウム原子のモル数とPEO中の酸素原子の総数との比を表す。
実施例1及び2並びに比較例1のポリマー電解質のそれぞれについて、イオン導電率及びリチウムイオン輸率を下記の測定法により求めた。
<イオン導電率の測定>
アルゴン雰囲気中で、ポリマー電解質を90℃でホットプレスして直径7mm及び厚さ0.4mmの膜状に成形し、得られた膜状のポリマー電解質をテフロン(登録商標)スペーサー(厚さ0.4mm)上に載置し、ステンレススチール製の電極の間に挟み、セルに組み込んだ。セルを90℃の恒温槽中に1時間放置し、40℃で2時間放置してから測定を行った。100mVの交流電圧で、周波数を1MHzから0.1Hzまで変化させて、得られたcole1−coleプロットの実数インピーダンス切片からバルク抵抗値Rb(Ω)を求め、次式:
σ=L/Rb×S
(式中、σはイオン伝導率(S・cm-1)、Lは試料の厚さ(cm)、Sは試料の面積(cm2)である)
に従って導電率を算出した。
<リチウムイオン輸率の測定>
アルゴン雰囲気中で、ポリマー電解質を90℃でホットプレスして直径6mm及び厚さ0.7mmの膜状に成形し、得られた膜状のポリマー電解質をポリエチレンスペーサー(厚さ0.7mm)上に載置し、2枚のリチウム金属電極の間に挟み、さらにステンレススチール製の電極の間に挟み、セルに組み込んだ。セルを25℃の恒温槽中に2時間放置してから測定を行った。まず、交流インピーダンスを測定した。その後、100mVの直流電流を印加して電流値が一定値に収束したところで電流印加を停止し、再び交流インピーダンスを測定した。等価回路によりカーブフィットし、バルク抵抗値及び界面抵抗値を求め、Abrahamらの式:
t+=IsRb s(ΔV−I0Rint 0)/I0Rb 0(ΔV−IsRint s)
<イオン導電率の測定>
アルゴン雰囲気中で、ポリマー電解質を90℃でホットプレスして直径7mm及び厚さ0.4mmの膜状に成形し、得られた膜状のポリマー電解質をテフロン(登録商標)スペーサー(厚さ0.4mm)上に載置し、ステンレススチール製の電極の間に挟み、セルに組み込んだ。セルを90℃の恒温槽中に1時間放置し、40℃で2時間放置してから測定を行った。100mVの交流電圧で、周波数を1MHzから0.1Hzまで変化させて、得られたcole1−coleプロットの実数インピーダンス切片からバルク抵抗値Rb(Ω)を求め、次式:
σ=L/Rb×S
(式中、σはイオン伝導率(S・cm-1)、Lは試料の厚さ(cm)、Sは試料の面積(cm2)である)
に従って導電率を算出した。
<リチウムイオン輸率の測定>
アルゴン雰囲気中で、ポリマー電解質を90℃でホットプレスして直径6mm及び厚さ0.7mmの膜状に成形し、得られた膜状のポリマー電解質をポリエチレンスペーサー(厚さ0.7mm)上に載置し、2枚のリチウム金属電極の間に挟み、さらにステンレススチール製の電極の間に挟み、セルに組み込んだ。セルを25℃の恒温槽中に2時間放置してから測定を行った。まず、交流インピーダンスを測定した。その後、100mVの直流電流を印加して電流値が一定値に収束したところで電流印加を停止し、再び交流インピーダンスを測定した。等価回路によりカーブフィットし、バルク抵抗値及び界面抵抗値を求め、Abrahamらの式:
t+=IsRb s(ΔV−I0Rint 0)/I0Rb 0(ΔV−IsRint s)
(上式中、ΔVは印加電圧(V)であり、I0は初期電流値(A)であり、Isは平衡時電流値(A)であり、Rb 0は初期バルク抵抗値(Ω)であり、Rb sは平衡時バルク抵抗値(Ω)であり、Rint 0は初期界面抵抗値(Ω)であり、Rint sは平衡時界面抵抗値(Ω)である)に従ってリチウムイオン輸率t+を算出した。イオン導電率及びリチウムイオン輸率の測定結果を下記表2に示す。
表1及び2から、ポリジアリルマロノニトリルをポリマーマトリックス材料として含む電解質が高いリチウムイオン輸率を示すことが判る。さらに、ポリジアリルマロノニトリルをPEOに加えることによって得られたポリマーマトリックスを含む電解質が高い導電率及び高いリチウムイオン輸率を有することが判る。
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JP2012242614A JP2014093183A (ja) | 2012-11-02 | 2012-11-02 | ポリジアリルマロノニトリルを含む非水電解質電池用ポリマー電解質及びそれを用いた非水電解質電池 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110797576A (zh) * | 2019-11-08 | 2020-02-14 | 广州天赐高新材料股份有限公司 | 一种高电压锂离子电池电解液及锂离子电池 |
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