JP2014093104A - 対物レンズ駆動装置および光ピックアップ装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置および光ピックアップ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の対物レンズを安定して駆動させることが可能な対物レンズ駆動装置およびそれを用いた光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】4つのフォーカスコイル22a〜22dは、それぞれ、対物レンズ113、114の並び方向に平行な第1の方向および当該第1の方向に垂直な第2の方向に分離された4つの位置、すなわち、平面視において矩形の輪郭を有するレンズホルダ21の対角の位置に、それぞれ配置される。これら4つのフォーカスコイル22a〜22dに生じる電磁駆動量力の合力が付与されるレンズユニット20上の位置と、レンズユニット20の重心とが互いに整合するように、4つのフォーカスコイル22a〜22dの巻き数が調整されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、対物レンズ駆動装置およびそれを用いた光ピックアップ装置に関する。
従来、複数の記憶媒体に対応可能な互換型の光ピックアップ装置が開発されている。かかるピックアップ装置では、異なる波長のレーザ光を用いて、光ディスクに対する情報の読み書きが行われる。
この種の光ピックアップ装置では、対応する光ディスクの記録密度に応じて、要求される対物レンズの開口数が異なっている。たとえば、異なる規格の光ディスクに対応するために、複数の対物レンズを用いて、フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行う対物レンズ駆動装置が知られている(たとえば、特許文献1)。かかる対物レンズ駆動装置では、可動部側にコイルが配され、ベースにマグネットが配される。
特開2009−277304号公報
上記対物レンズ駆動装置では、複数の対物レンズが並ぶため、対物レンズの並び方向に可動部の寸法が大きくなる。この場合、可動部に配される部品の寸法や重量のばらつきによって、可動部の重心位置が、対物レンズの並び方向、すなわち、可動部の寸法が大きくなる方向に、変位し易くなる。可動部の重心位置が変位すると、フォーカスコイルにより可動部に付与される駆動力の力点と、可動部の重心位置との間にずれが生じる。このように力点と重心位置との間にずれが生じると、フォーカスサーボ時に、可動部に共振が生じて、安定して対物レンズを駆動することができない惧れがある。特に、複数の対物レンズが並んでいる場合、対物レンズの並び方向に垂直な軸周りの共振が発生すると、対物レンズが大きく変位し、記録再生特性に劣化が生じる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、複数の対物レンズを安定して駆動させることが可能な対物レンズ駆動装置およびそれを用いた光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、対物レンズ駆動装置に関する。この態様に係る対物レンズ駆動装置は、複数の対物レンズと、前記複数の対物レンズを保持する可動部と、前記可動部上の異なる4つの位置に配置されるフォーカスコイルと、前記4つのフォーカスコイルに磁界を供給する磁気回路と、前記可動部を変位可能に支持する支持部材と、を備える。前記4つのフォーカスコイルは、それぞれ、前記対物レンズの並び方向に平行な第1の方向および当該第1の方向に垂直な第2の方向に分離された4つの位置にそれぞれ配置される。前記4つのフォーカスコイルに生じる電磁駆動量力の合力が付与される前記可動部上の位置と前記可動部の重心とが互いに整合するように、前記4つのフォーカスコイルの巻き数が調整されている。
本発明の第2の態様は、対物レンズ駆動装置に関する。この態様に係る対物レンズ駆動装置は、複数の対物レンズと、前記複数の対物レンズを保持する可動部と、前記可動部上
の異なる4つの位置に配置されるフォーカスコイルと、前記4つのフォーカスコイルに磁界を供給する磁気回路と、前記可動部を変位可能に支持する支持部材と、を備える。前記2つのフォーカスコイルは、それぞれ、前記対物レンズの並び方向に平行な第1の方向および当該第1の方向に垂直な第2の方向に分離された4つの位置にそれぞれ配置される。前記4つのフォーカスコイルに生じる電磁駆動量力の合力が付与される前記可動部上の位置と前記可動部の重心とが互いに整合するように、前記磁気回路により前記4つのフォーカスコイルに付与される磁束が調整されている。
本発明の第3の態様は、光ピックアップ装置に関する。この態様に係る光ピックアップ装置は、上記第1または第2の態様に係る対物レンズ駆動装置と、レーザ光源から出射されたレーザ光を前記対物レンズ駆動装置に保持された前記対物レンズによって対応するディスク上に収束させると共に、前記ディスクによって反射された前記レーザ光を光検出器に導く光学系とを備える。
本発明によれば、光複数の対物レンズを安定して駆動させることが可能な対物レンズ駆動装置およびそれを用いた光ピックアップ装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態によって何ら制限されるものではない。
実施の形態に係る光ピックアップ装置の光学系を示す図である。 実施の形態に係る対物レンズアクチュエータの分解斜視図である。 実施の形態に係るレンズユニットの組立過程を示す図である。 実施の形態に係るレンズユニットの組立過程を示す図である。 実施の形態に係るレンズユニットの組立過程を示す図である。 実施の形態に係るレンズユニットの構成を示す図である。 実施の形態に係るベースユニットの組立過程を示す図である。 実施の形態に係る対物レンズアクチュエータの組立過程を示す図である。 実施の形態に係る対物レンズアクチュエータの構成を示す図である。 実施の形態に係る半田とレンズユニットの重心位置の関係を示す図である。 実施の形態に係る対物レンズアクチュエータの磁気回路を示す図である。 実施の形態および比較例に係る対物レンズアクチュエータの電磁駆動力の力点と重心位置の関係を示す図である。 実施の形態に係る対物レンズアクチュエータの電磁駆動力の力点をレンズアクチュエータの重心に整合させるための構成を説明する図である。 実施の形態に係る対物レンズアクチュエータの電磁駆動力の力点をレンズアクチュエータの重心に整合させるための構成を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
本実施の形態において、半導体レーザ101は、請求項に記載の「レーザ光源」に相当する。図1(a)、(b)に記載された光学部材は、請求項に記載の「光学系」に相当する。対物レンズアクチュエータ2は、請求項に記載の「対物レンズ駆動装置」に相当する。レンズユニット20は、請求項に記載の「可動部」に相当する。マグネット32a〜32dおよびヨーク31f〜31jは、請求項に記載の「磁気回路」に相当する。ゲルホルダ41、回路基板42、サスペンションワイヤー43、44は、請求項に記載の「支持部
材」に相当する。ただし、上記請求項と本実施の形態との対応の記載はあくまで一例であって、請求項に係る発明を本実施の形態に限定するものではない。
本実施の形態は、BD(Blu-ray Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)およびCD(Compact Disc)に対応可能な互換型の光ピックアップ装置に本発明を適用したものである。
図1(a)、(b)は、本実施の形態に係る光ピックアップ装置1の光学系を示す図である。図1(a)は、立ち上げミラー111、112よりもディスク側の構成を省略した光学系の平面図、図1(b)は、立ち上げミラー111、112以降の光学系を側面から透視した図である。
図1(a)、(b)に示すように、光ピックアップ装置1は、半導体レーザ101と、1/2波長板102と、半導体レーザ103と、回折格子104と、ダイクロイックミラー105と、偏光ビームスプリッタ(PBS)106と、フロントモニタ107と、コリメータレンズ108と、駆動機構109と、1/4波長板110と、立ち上げミラー111、112と、対物レンズ113、114と、非点収差板115と、光検出器116を備えている。これら光学系の各部は、光ピックアップ装置1のハウジングに対して、直接または他の部材を介して設置されている。なお、BD用の光学系には1ビーム方式が適用され、DVD用の光学系とCD用の光学系には、従来の3ビーム方式(インライン方式)が適用される。
半導体レーザ101は、波長405nm程度のレーザ光(以下、「BD光」という)を出射する。1/2波長板102は、BD光の偏光方向が、PBS106に対してS偏光からややずれた方向となるように、BD光の偏光方向を調整する。半導体レーザ103は、波長780nm程度のCD用レーザ光(以下、「CD光」という)と、波長650nm程度のDVD用レーザ光(以下、「DVD光」という)をそれぞれ出射する2つのレーザ素子103a、103bを収容している。半導体レーザ103は、出射するDVD光とCD光の偏光方向が、PBS106に対してS偏光からややずれた方向となるよう設置されている。
図1(c)は、半導体レーザ103をビーム出射側から見たときの図である。レーザ素子103a、103bから、CD光とDVD光が発光され、レーザ素子103aとレーザ素子103bの間には、所定のギャップが存在している。
図1(a)、(b)に戻り、回折格子104は、DVD光とCD光を、それぞれ、メインビームと2つのサブビームに分割する。ダイクロイックミラー105は、BD光を反射し、DVD光とCD光を透過する。
BD光、DVD光、CD光は、それぞれ、一部がPBS106を透過し、大部分がPBS106によって反射される。PBS106を透過したBD光、DVD光、CD光は、フロントモニタ107に照射される。フロントモニタ107は、受光光量に応じた信号を出力する。フロントモニタ107からの信号は、半導体レーザ101、103の出射パワー制御に用いられる。
コリメータレンズ108は、PBS106側から入射するBD光、DVD光、CD光を平行光に変換する。駆動機構109は、収差補正の際に、制御信号に応じてコリメータレンズ108を光軸方向に移動させる。駆動機構109は、コリメータレンズ108を保持するホルダ109aと、ホルダ109aをコリメータレンズ108の光軸方向に送るためのギア109bとを備え、ギア109bは、モータ109cの駆動軸に連結されている。
コリメータレンズ108により平行光とされたBD光、DVD光、CD光は、1/4波長板110に入射する。1/4波長板110は、コリメータレンズ108側から入射するBD光、DVD光、CD光を円偏光に変換するとともに、立ち上げミラー111側から入射するBD光、DVD光、CD光を、コリメータレンズ108側から入射する際の偏光方向に直交する直線偏光に変換する。これにより、ディスクからの反射光は、PBS106をZ軸正方向に透過する。
立ち上げミラー111は、ダイクロイックミラーであり、BD光を透過するとともに、DVD光とCD光を対物レンズ113に向かう方向(Y軸正方向)に反射する。立ち上げミラー112は、BD光を対物レンズ114に向かう方向(Y軸正方向)に反射する。
対物レンズ113は、DVD光とCD光を、それぞれ、DVDとCDに対して適正に収束させるよう構成されている。また、対物レンズ114は、BD光をBDに適正に収束させるよう構成されている。対物レンズ113、114は、レンズホルダ21に保持された状態で、対物レンズアクチュエータ2により、フォーカス方向(Y軸方向)およびトラッキング方向(X軸方向)に駆動される。
なお、レンズホルダ21に保持される2つの対物レンズ113、114のうち、一方がBD用の対物レンズであり、他方がCDおよびDVD用の対物レンズである構成は、請求項11に記載の構成の一例である。
ディスクからの反射光は、1/4波長板110によりPBS106に対してP偏光となる直線偏光に変換され、PBS106を透過する。PBS106は、片面に偏光膜が形成された平行平板からなっており、BD光、DVD光、CD光の光軸に対して45度傾くように配置されている。非点収差板115もまた、平行平板であり、BD光、DVD光、CD光の光軸に対して傾くように配置されている。対応するディスクによって反射されたBD光、DVD光、CD光は、PBS106と非点収差板115を透過することにより、所定の非点収差が導入される。
光検出器116の受光面には、BD光、DVD光、CD光が照射される位置に、各光を受光するための複数のセンサが配置されている。各センサからの出力により、従来周知の手法にて、再生RF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号が生成される。
図2は、対物レンズアクチュエータ2の構成を示す分解斜視図である。
図2を参照して、対物レンズアクチュエータ2は、レンズユニット20と、ベースユニット30と、接続部40とを備えている。
レンズユニット20は、上述の対物レンズ113、114と、レンズホルダ21と、フォーカスコイル22a〜22dと、トラッキングコイル23a〜23dと、回路基板24、25と、プロテクタ26、27を備えている。ベースユニット30は、ベース31とマグネット32a〜32dを備えている。接続部40は、レンズユニット20とベースユニット30を接続する。接続部40は、ゲルホルダ41と、回路基板42と、サスペンションワイヤー43、44と、ネジ45を備えている。
図3〜図8を参照して、レンズユニット20、ベースユニット30の各部材の構成と、組立過程を説明する。なお、図3〜図8では、各部材の向きが、図2に対して、Z軸方向に反転している。
図3は、レンズホルダ21の構成と、レンズホルダ21に対するフォーカスコイル22a〜22dおよびトラッキングコイル23a〜23dの装着過程を示す斜視図である。
レンズホルダ21は、YZ平面に平行な面に対して面対称な形状を有する。レンズホルダ21は、軽量化のため、樹脂材等により構成されている。レンズホルダ21には、レンズ保持部211と、コイル保持部212a、212bが形成されている。レンズ保持部211は、略直方体の輪郭を有する。
コイル保持部212a、212bは、それぞれ、レンズ保持部211の側面からX軸正負の方向に延びる枠部からなっている。コイル保持部212aには、X軸正方向にフォーカスコイル22a、22bを嵌め込むことが可能な隙間が設けられている。同様に、コイル保持部212bには、X軸負方向にフォーカスコイル22c、22dを嵌め込むことが可能な隙間が設けられている。また、コイル保持部212a、212bには、上下方向(Y軸方向)に並ぶ位置に開口212c〜212fが形成されている。
コイル保持部212a、212bのZ軸負側の側面には、それぞれ、Z軸負方向に突出する鍔状のトラッキングコイル装着部212g、212iが形成されている。また、コイル保持部212a、212bのZ軸正側の側面には、それぞれ、Z軸正方向に突出する鍔状のトラッキングコイル装着部212h、212jが形成されている。
コイル保持部212aのX軸負側の側面の中央からややZ軸正方向に進んだ位置には、X軸負方向に突出する鍔部212kが形成されている。鍔部212kには、後述する3本のサスペンションワイヤー43(図2参照)をレンズホルダ21に固定するための3つのワイヤー孔212lが形成されている。また、コイル保持部212aの側面の左端(Z軸正方向)には、X軸負方向に突出する鍔部212mが形成されている。
同様に、コイル保持部212bの側面の中央からややZ軸正方向に進んだ位置には、X軸正方向に突出する鍔部212nが形成されている。鍔部212nには、後述する3本のサスペンションワイヤー44(図2参照)をレンズホルダ21に固定するための3つのワイヤー孔212oが形成されている。また、コイル保持部212aの側面の左端(Z軸正方向)には、X軸正方向に突出する鍔部212pが形成されている。
フォーカスコイル22a〜22dは、後述するベース31に固定されたマグネット32a〜32dからの磁束を受け、レンズホルダ21にフォーカス方向(Y軸方向)の電磁駆動力が生じるように、巻回方向と巻き数が調整されている。また、フォーカスコイル22a〜22dは、内周が開口212c〜212fと略同様の輪郭を有するように巻回される。なお、図3では、フォーカスコイル22a、22bが互いに分離された状態で示されているが、実際には、フォーカスコイル22a、22bは、一続きとなっている。また、フォーカスコイル22c、22dも、同様に、一続きとなっている。
トラッキングコイル23a〜23dは、後述するベース31に固定されたマグネット32a〜32dからの磁束を受け、レンズホルダ21にトラッキング方向(X軸方向)の電磁駆動力が生じるように、巻回方向と巻き数が調整されている。なお、図3では、便宜上、トラッキングコイル23a〜23dは、互いに分離された状態で示されているが、実際には、一続きとなっている。
レンズユニット20の組立時には、まず、フォーカスコイル22a、22bが、X軸負側から、コイル保持部212aの隙間に挿入され、コイル保持部212aに接着固定される。また、同様に、フォーカスコイル22c、22dが、X軸正側から、コイル保持部2
12bの隙間に挿入され、コイル保持部212bに接着固定される。そして、トラッキングコイル23a〜23dが、それぞれ、トラッキングコイル装着部212g〜212jに装着される。これにより、図4に示す構成体が完成する。
なお、この状態で、フォーカスコイル22a、22bの始端と終端、および、トラッキングコイル23a〜23dの始端の3本の導線がレンズホルダ21のX軸負側に位置付けられる。また、フォーカスコイル22c、22dの始端と終端、および、トラッキングコイル23a〜23dの終端の3本の導線がレンズホルダ21のX軸正側に位置付けられる。
図4は、レンズホルダ21への回路基板24、25の装着過程を示す斜視図である。
回路基板24、25は、板状の形状を有している。回路基板24の表面(X軸負側の面)には、所定の回路パターン24a〜24cが形成されている。回路基板25の表面(X軸正側の面)にも、同様に所定の回路パターン25a〜25cが形成されている(図10参照)。
レンズユニット20の組立時には、回路基板24のX軸正側の側面が、コイル保持部212aのX軸負側の側面に当接し、回路基板24のZ軸正側の側面が、鍔部212kのZ軸負側の側面に当接するように、回路基板24がコイル保持部212aのX軸負側の側面に配置される。また、同様に、回路基板25のX軸負側の側面が、コイル保持部212bのX軸正側の側面に当接し、回路基板25のZ軸正側の側面が、鍔部212nのZ軸負側の側面に当接するように、回路基板25がコイル保持部212bのX軸正側の側面に配置される。この状態で、回路基板24、25が、レンズホルダ21に接着固定される。これにより、回路基板24、25の一部が、レンズホルダ21の側面のZ軸方向の中央に位置付けられる。こうして、図5に示す構成体が完成する。
図5は、レンズホルダ21に対する対物レンズ113、114とプロテクタ26、27の装着過程を示す斜視図である。
レンズ保持部211の中央には、Z軸方向に並ぶように、略円形状のレンズ装着部211a、211bが形成されている。レンズ保持部211のX軸負側の縁とX軸正側の縁には、それぞれ、一段低くなったプロテクタ装着部211c、211dが形成されている。レンズ保持部211のZ軸負側の側面には、レンズホルダ21全体の重量を調整するためのバランサ211eが形成されている。また、レンズ保持部211のY軸負側は、立ち上げミラー111、112(図1(b)参照)を内部に収容するため、中空となっている。レンズ保持部211のZ軸正側の側面には、レーザ光を立ち上げミラー111、112(図1(b)参照)に導くための光路孔211f(図2参照)が形成されている。
レンズ装着部211aは、対物レンズ113を嵌め込むための凹部R1aと、この凹部R1aの中央に形成された開口R2aとを備える。また、凹部R1aの周囲には、接着剤を塗布するための4つの接着溝R3aが形成されている。
レンズ装着部211bは、対物レンズ114を嵌め込むための凹部R1bと、この凹部R1bの中央に形成された開口R2bとを備える。また、凹部R1bの周囲には、接着剤を塗布するための接着溝R3bが形成されている。
プロテクタ装着部211cには、Y軸正方向に突出する鍔部P1a、P1bが形成されている。同様に、プロテクタ装着部211dには、Y軸正方向に突出する鍔部P2a、P2bが形成されている。
プロテクタ26、27は、角が面取りされ、XZ平面に平行な面を有するレンズ保護部材である。プロテクタ26、27のY軸方向の高さは、鍔部P1a、P1b、P2a、P2bのY軸方向の高さよりもやや高い。プロテクタ26、27には、それぞれ、レンズ保持部211に向かう方向に突出する鍔部26a、27aが形成されている。プロテクタ26のX軸負側の面には、接着溝26b、26cが形成されている。同様に、プロテクタ27のX軸正側の面には、接着溝27b、27c(図示せず)が形成されている。
レンズユニット20の組立時には、対物レンズ113の下面(Y軸負側の面)が、レンズ装着部211aの凹部R1aに嵌め込まれる。この状態で、接着溝R3aに接着剤が塗布され、これにより、対物レンズ113がレンズホルダ21に接着固定される。また、同様にして、対物レンズ114の下面(Y軸負側の面)が、レンズ装着部211bの凹部R1bに嵌め込まれる。この状態で、接着溝R3bに接着剤が塗布され、これにより、対物レンズ114がレンズホルダ21に接着固定される。
次に、プロテクタ26が、鍔部P1a、P1bとレンズ保持部211の間のプロテクタ装着部211cに嵌め込まれる。そして、接着溝26b、26cに接着剤が塗布されて、プロテクタ26がレンズホルダ21に接着固定される。同様にして、プロテクタ27が、鍔部P2a、P2bとレンズ保持部211の間のプロテクタ装着部211dに嵌め込まれて接着固定される。これにより、プロテクタ26、27の上面は、対物レンズ113、114のレンズ面よりも高い位置に位置付けられる。したがって、ディスクが対物レンズ113、114のレンズ面に接触することが抑制される。こうして、図6に示すレンズユニット20が完成する。図6は、組み立てられた状態のレンズユニット20を示す斜視図である。
レンズユニット20が組み立てられた状態で、X−Z平面の面内方向におけるレンズユニット20の重心G0は、対物レンズ113と、対物レンズ114の間に位置付けられる。具体的には、レンズユニット20の重心G0は、レンズホルダ21の略中央の位置に位置付けられている。
なお、このように、レンズユニット20の重心G0をレンズホルダ21の略中央の位置に位置付けるためにレンズホルダ21にバランサ211eを設ける構成は、請求項10に記載の構成の一例である。
また、本実施の形態では、フォーカスコイル22a〜22dが、重心G0に対して対称となる位置、すなわち、レンズホルダ21の4つの対角の位置に互いに分離するように配置されている。このため、フォーカスコイル22a〜22dに均等な大きさの電磁駆動力が生じると、これら電磁駆動力の合力が付与される位置(力点)は、レンズホルダ21の中央の位置、すなわち、レンズユニット20の重心G0の位置となる。
図7(a)は、ベース31へのマグネット32a〜32dの装着過程を示す斜視図である。
ベース31は、上面視において、略長方形の輪郭を有する。ベース31は、磁性材料により構成されている。ベース31は、底部31aと、壁部31b、31cを有する。ベース31は、YZ平面に平行な面に対して面対称な形状を有する。
底部31aには、中央に立ち上げミラー111、112(図1(b)参照)を収容するための開口31dが形成されている。また、壁部31cには、レーザ光を立ち上げミラー111、112(図1(b)参照)に導くための光路孔31eが形成されている。さらに
、底部31aには、図示の如く、Y軸正方向に突出するように、四角柱状のヨーク31f〜31iが形成されている。平面視において、ヨーク31f〜31iは長方形の形状を有する。ヨーク31f〜31iは、略同じ厚み、幅で構成されている。
壁部31bの両端には、Z軸正方向に延びるマグネット装着部31j、31lが形成されている。同様に、壁部31cの両端には、Z軸負方向に延びるマグネット装着部31k、31mが形成されている。マグネット装着部31j〜31mの内側面には、それぞれ、2つの矩形状の凸部Maが形成されている。また、底部31aのマグネット装着部31j〜31mに対面する位置には、円柱状の凸部Mbが形成されている。
壁部31bの上端には、鉤部31nが形成されている。鉤部31nには、ベース31とゲルホルダ41、回路基板42をネジ45で固定するためのネジ穴31oが形成されている。また、鉤部31nには、ゲルホルダ41と係合するための2つの孔31pが形成されている。
マグネット32a〜32dは、略直方体の形状を有する。マグネット32a〜32dは、互いに同じ形状および大きさとなっており、同じ大きさの磁力を有している。
ベースユニット30の組立時には、マグネット32a〜32dの側面が、それぞれ、マグネット装着部31j〜31mの内側面に形成された2つの凸部Maと、壁部31c、31bの側面に当接し、且つ、マグネット32a〜32dの底面が、それぞれ、底部31aに形成された円柱状の凸部Mbに当接するように、マグネット32a〜32dがベース31に設置される。この状態で、マグネット32a〜32dとベース31の隙間に接着剤が流入され、マグネット32a〜32dがベース31に接着固定される。これにより、図7(b)に示すベースユニット30が完成する。この状態で、マグネット32a〜32dにより生じた磁束は、それぞれに対向するヨーク31f〜31iに入射する。なお、マグネット32a〜32dと、これらマグネット32a〜32dにそれぞれ対向するヨーク31f〜31iとの間の距離は、同じである。
その後、レンズホルダ21の開口212c〜212f(図3参照)が、ベース31のヨーク31f〜31hに通されて、レンズユニット20がベースユニット30内に位置付けられる。これにより、図8に示す構成が完成する。さらに、図2に示すゲルホルダ41と回路基板42が鉤部31nに装着され、さらに、サスペンションワイヤー43、44が装着される。
図2を参照して、ゲルホルダ41は、中央がZ軸負方向に凹んだ形状を有する。ゲルホルダ41のX軸方向の両端には、Z軸方向に貫通する貫通孔41a、41bが形成されている。また、ゲルホルダ41の凹部には、ベース31の2つの孔31pと係合する2つの突部41cが形成されている。ゲルホルダ41の凹部の中央には、ネジ孔41dが形成されている。また、ゲルホルダ41のZ軸負側の面には、回路基板42を嵌め込むための嵌合部41eが形成されている。
回路基板42は、ゲルホルダ41の嵌合部41eの形状に沿って、複数の段差を有している。回路基板42の両端には、3つのサスペンションワイヤー43を通すための3つのワイヤー孔42aと、3つのサスペンションワイヤー43を通すための3つのワイヤー孔42bが形成されている。また、回路基板42の中央には、ネジ孔42cが形成されている。
サスペンションワイヤー43、44は、りん青銅、ベリリウム銅等、導電性に優れ、可撓性を有する材料からなっている。
対物レンズアクチュエータ2の組立時には、サスペンションワイヤー43、44がゲルホルダ41の貫通孔41a、41bに通された状態で、サスペンションワイヤー43、44の一端が回路基板42のワイヤー孔42a、42bに通される。また、回路基板42がゲルホルダ41の嵌合部41eに嵌め込まれる。この状態で、3つのサスペンションワイヤー43がレンズホルダ21の3つのワイヤー孔212l(図8参照)に通され、3つのサスペンションワイヤー44がレンズホルダ21の3つのワイヤー孔212o(図8参照)に通される。そして、ゲルホルダ41の2つの突部41cがベース31の2つの孔31p(図7参照)に嵌められるようにして、ゲルホルダ41がベース31の鉤部31nの背面に押し当てられる。この状態で、ベース31のネジ穴31o(図7参照)と、ゲルホルダ41のネジ孔41dと、回路基板42のネジ孔42cが合わされ、ネジ45により、回路基板42がゲルホルダ41に、ゲルホルダ41がベース31に螺着される。
図9は、対物レンズアクチュエータ2の構成を示す斜視図である。
図9に示すように、鍔部212k、212m、212n、212pに接着剤が塗布されて、サスペンションワイヤー43、44がレンズホルダ21に固着される。その後、レンズホルダ21がXZ平面に平行、且つ、XY平面に平行となるように、直線状に張った状態でサスペンションワイヤー43、44が、回路基板42に半田42d、42eにより半田付けされる。これにより、レンズホルダ21がベース31上に浮いた状態で保持される。そして、ゲルホルダ41の貫通孔41a、41bにゲル状緩衝剤が充填される。これにより、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ時の光ピックアップ装置1に対する振動が軽減される。
そして、サスペンションワイヤー43がレンズホルダ21に固着された状態で、サスペンションワイヤー43と、フォーカスコイル22a、22bの始端、終端の導線と、トラッキングコイル23a〜23dの始端の導線が回路基板24に半田付けされて電気的に接続される。また、同様に、サスペンションワイヤー44がレンズホルダ21に固着された状態でサスペンションワイヤー44と、フォーカスコイル22c、22dの始端、終端の導線と、トラッキングコイル23a〜23dの終端の導線が回路基板25に半田付けされて電気的に接続される。
図10(a)は、回路基板25周辺を示す一部拡大図である。図10(b)は、対物レンズアクチュエータ2をレンズユニット20の重心G0を含むXY平面に平行な平面で切断したときの断面を示す斜視図である。
上述したように、回路基板25には、所定の回路パターン25a〜25cが形成されている。
回路パターン25aの左端(Z軸正方向)には、トラッキングコイル23a〜23dの終端の導線が半田25fにより接続される。回路パターン25aの右端(Z軸負方向)には、サスペンションワイヤー44が半田25dにより接続される。また、図示を省略するが、反対側の回路基板24も同様に回路パターン24a(図4参照)と、トラッキングコイル23a〜23dの始端の導線およびサスペンションワイヤー43が半田により接続される。これにより、サスペンションワイヤー43、44を介して、トラッキングコイル23a〜23dに電流が供給される。
回路パターン25b、25cの左端(Z軸正方向)には、フォーカスコイル22c、22dの始端、終端の導線が半田25eにより接続される。回路パターン25b、25cの右端(Z軸負方向)には、サスペンションワイヤー44が半田25dにより接続される。
また、図示を省略するが、反対側の回路基板24も同様に回路パターン24b、24c(図4参照)と、フォーカスコイル22a、22bの始端、終端の導線およびサスペンションワイヤー44が半田24eにより接続される。これにより、サスペンションワイヤー43、44を介して、フォーカスコイル22a〜22dに電流が供給される。
なお、図10(b)に示すように、半田24dと半田25dは、X軸方向に並ぶ位置に塗布されており、半田24dと半田25dを結ぶ直線上に、レンズユニット20の重心G0が位置付けられている。
このようにして、図9に示すように対物レンズアクチュエータ2の組立が完了する。
図11(a)、図11(b)は、対物レンズアクチュエータ2の磁気回路の構成を示す図である。図11(a)は、対物レンズアクチュエータ2をヨーク31g、31fを含むYZ平面に平行な断面で切断した断面図である。図11(b)は、対物レンズアクチュエータ2を上面から見たときの一部上面図である。なお、図11(b)では、便宜上、フォーカスコイル22a〜22d、トラッキングコイル23a〜23d以外のレンズユニット20の部材が省略されている。また、図11(a)、図11(b)中、円に黒点のマークおよび円にバツのマークは、電流が流れる方向を示す。円に黒点のマークは図面参照者に向かってくる方向を示し、円にバツのマークは図面参照者から遠ざかる方向を示す。
図11(a)、(b)を参照して、マグネット32a〜32dは、それぞれ、ヨーク31f〜31iに対向している。したがって、マグネット32a〜32dで生じた磁界の磁束は、主にヨーク31f〜31iに向かう。
また、フォーカスコイル22a〜22dは、それぞれ、マグネット32a〜32dのN極の領域に対向している。フォーカスコイル22a、22bに図11(a)に示す方向の電流が流れると、フォーカスコイル22a、22bに上方向(Y軸正方向)の電磁駆動力が作用する。また、同様に、フォーカスコイル22c、22dに図11(a)に示す方向の電流が流れると、フォーカスコイル22c、22dに上方向(Y軸正方向)の電磁駆動力が作用する。
フォーカスコイル22a〜22dに生じる電磁駆動力の合力(力点)がレンズユニット20の重心G0と略同位置に位置付けられるように、フォーカスコイル22a〜22dの巻き数、ヨーク31f〜31iの幅、厚み等が調整される。本実施の形態では、バランサ211e(図6参照)により、レンズユニット20の重心G0がレンズホルダ21の略中央に位置するよう、レンズユニット20の重量が調整され、且つ、フォーカスコイル22a〜22dが、この重心G0に対して対称となる位置、すなわち、レンズユニット20上の対角の位置にそれぞれ配置されているため、フォーカスコイル22a〜22dの巻き数、ヨーク31f〜31iの幅、厚み等は略同じとなっている。なお、フォーカスサーボの際、フォーカスコイル22a〜22dには、互いに同じ量の電流(フォーカスサーボ信号)が流入する。
図11(a)に示すように電流がフォーカスコイル22a〜22dに印加されると、レンズホルダ21は、上方向に変位する。他方、反対方向に電流がフォーカスコイル22a〜22dに印加されると、レンズホルダ21は、下方向(Y軸負方向)に変位する。このようにして、対物レンズ113、114(図9参照)のフォーカス位置が調整される。
また、トラッキングコイル23a〜23dは、それぞれ、X軸方向に並ぶ2つの辺の内、レンズホルダ21の中心側の辺が、マグネット32a〜32dのN極の領域に対向し、他方の辺は、マグネット32a〜32dに対向しないように位置付けられている。したが
って、トラッキングコイル23a〜23dに図11(b)に示す方向の電流が流れると、トラッキングコイル23a〜23dにX軸正方向の電磁駆動力が作用する。また、これと反対方向に電流がトラッキングコイル23a〜23dに印加されると、トラッキングコイル23a〜23dにX軸負方向の電磁駆動力が作用する。これらの電磁駆動力によって、対物レンズ113、114(図9参照)がトラッキング方向に駆動される。
図12(a)は、本実施の形態における電磁駆動力の合力がかかる位置とレンズユニット20の重心G0の位置関係を示す模式図である。図12(b)は、比較例における電磁駆動力の合力がかかる位置とレンズユニット20の重心G0の位置関係を示す模式図である。
図12(a)を参照して、上述のように、本実施の形態では、バランサ211e(図6参照)により、レンズユニット20の重心G0がレンズホルダ21の略中央に位置するよう重量が調整されている。また、本実施の形態では、フォーカスコイル22a〜22dの巻き数、ヨーク31f〜31iの幅、厚み等が略同一となっているため、フォーカスコイル22a〜22dにかかる電磁駆動力の大きさは略均等になる。さらに、本実施の形態では、フォーカスコイル22a〜22dが、重心G0に対して対称となる位置、すなわち、平面視において矩形の輪郭を有するレンズユニット20の対角の位置にそれぞれ配置されている。よって、レンズユニット20に対する電磁駆動力の合力の力点は、レンズユニット20の重心G0と略同一の位置に位置付けられる。したがって、本実施の形態では、フォーカスサーボ時にレンズユニット20が振動することがなく、安定的に対物レンズ113、114をフォーカス方向に駆動させることができる。
なお、このように、電磁駆動力の合力がかかる位置が、レンズユニット20の重心位置G0と一致するように、フォーカスコイル22a〜22dが略同一の巻き数となっている構成は、請求項1に記載の構成の一例である。また、電磁駆動力の合力がかかる位置が、レンズユニット20の重心位置G0と一致するように、ヨーク31f〜31iの幅、厚みが略同一となっている構成は、請求項3、4、5、7に記載の構成の一例である。さらに、平面視において矩形の輪郭を有するレンズホルダ21の対角の位置にフォーカスコイル22a〜22dが装着される構成は、請求項9に記載の構成の一例である。
他方、図12(b)の比較例では、レンズユニット20の重心G1が、重心G0からZ軸正方向にずれている。このような重心G1のずれは、たとえば、バランサ211e(図6参照)が省略された場合に起こり得る。この場合、本実施の形態と同様に、フォーカスコイル22a〜22dによって、同じ大きさの電磁駆動力がレンズユニット20に付与されると、電磁駆動力の合力の力点は、レンズユニット20の重心G1の位置からZ軸負方向にずれた位置(重心G0の位置)にかかることとなる。
したがって、比較例の場合、レンズホルダ21において、X軸に平行な軸周りの振動(ピッチング共振)が生じやすくなる。特に、本実施の形態では、2つの対物レンズ113、114がレンズホルダ21に配置されるため、レンズホルダ21の寸法がZ軸方向に大きくなっている。また、対物レンズ113、114の並び方向(Z軸方向)に延びるサスペンションワイヤー43、44によって、レンズホルダ21のZ軸方向の略中央位置が支持されている。このため、レンズユニット20は、Z軸方向に揺動が生じ易い。したがって、比較例のように力点と重心G1がZ軸方向にずれると、X軸に平行な軸周りに振動(ピッチング共振)が生じやすくなる。このようにレンズユニット20が共振すると、対物レンズ113、114が大きく傾き、記録再生特性に劣化が生じ易くなる。
これに対し、本実施の形態では、フォーカスコイル22a〜22dがレンズホルダ21の4つの対角の位置に互いに分離するように配置されているため、フォーカスコイル22
a〜22dによって生じる電磁駆動力の強さを調整することにより、力点の位置を調整することができる。たとえば、図12(b)の比較例に示すように重心位置G1がレンズユニット20の中央からずれている場合には、フォーカスコイル22a〜22d、ヨーク31f〜31jの構成を変更することにより、電磁駆動力の大きさをアンバランスにし、これにより、電磁駆動力の合力がかかる位置(力点)を重心G1の位置に整合させることができる。
図13(a)〜図13(d)および図14(a)〜図14(d)は、電磁駆動力の合力がかかる位置(力点)を調整するための構成例を示す図である。なお、図13(a)〜図13(d)および図14(a)〜図14(d)では、便宜上、フォーカスコイル22a、22b側のみが示されているが、フォーカスコイル22c、22d側についても、以下と同様に調整される。
比較例に示すように、レンズユニット20の重心位置G1がZ軸正方向にずれている場合、図13(a)に示すように、ヨーク31gの幅W1をヨーク31fの幅W2よりも広くすることによって、フォーカスコイル22bを貫く磁束の量を多くすることができる。これにより、図13(b)に示すように、フォーカスコイル22b側にかかる電磁駆動力をフォーカスコイル22a側にかかる電磁駆動力よりも大きくすることができる。したがって、電磁駆動力の合力がかかる位置(力点)をレンズユニット20の重心位置G1に位置付けることができ、フォーカスサーボ時のレンズユニット20の共振を抑制することができる。これにより、安定的に、対物レンズ113、114をフォーカス方向に駆動させることができる。
また、図13(c)に示すように、ヨーク31gの厚みT1をヨーク31fの厚みT2よりも厚くすることによっても、フォーカスコイル22bを貫く磁束の量を多くすることができる。これにより、図13(d)に示すように、フォーカスコイル22b側にかかる電磁駆動力をフォーカスコイル22a側にかかる電磁駆動力よりも大きくすることができる。したがって、電磁駆動力の合力がかかる位置(力点)をレンズユニット20の重心位置G1に位置付けることができ、安定的に対物レンズ113、114をフォーカス方向に駆動させることができる。
なお、このように、電電磁駆動力の合力がかかる位置が、レンズユニット20の重心位置G1と一致するように、ヨーク31f〜31iの幅または厚みが不均等とされる構成は、請求項6、8に記載の構成の一例である。
また、図14(a)に示すように、フォーカスコイル22bの巻き数をフォーカスコイル22aの巻き数よりも多くすることによっても、電磁駆動力の大きさを調整することができる。このように、フォーカスコイル22bの巻き数をフォーカスコイル22aの巻き数よりも多くすると、図14(b)に示すように、フォーカスコイル22b側にかかる電磁駆動力をフォーカスコイル22a側にかかる電磁駆動力よりも大きくすることができる。したがって、電磁駆動力の合力がかかる位置(力点)をレンズユニット20の重心位置G1に位置付けることができ、安定的に対物レンズ113、114をフォーカス方向に駆動させることができる。
なお、このように、電磁駆動力の合力がかかる位置が、レンズユニット20の重心位置G1と一致するように、フォーカスコイル22a〜22dの巻き数が不均等となっている構成は、請求項2に記載の構成の一例である。
さらに、図14(c)に示すように、マグネット32aをマグネット32bよりも小さくし、フォーカスコイル22aに与えられる磁束をフォーカスコイル22bより減少させ
ることによっても、電磁駆動力の大きさを調整することができる。この場合、図14(d)に示すように、フォーカスコイル22b側にかかる電磁駆動力をフォーカスコイル22a側にかかる電磁駆動力よりも大きくすることができる。したがって、電磁駆動力の合力がかかる位置(力点)をレンズユニット20の重心位置G1に位置付けることができ、安定的に対物レンズ113、114をフォーカス方向に駆動させることができる。
なお、図14(c)、(d)に示すようにマグネット32a、32bの大きさを調整する方法に代えて、大きさは同じであるが、磁力が互いに異なるマグネットを、マグネット32a、32bとして用いるようにしても良い。
以上のように、本実施の形態では、フォーカスコイル22a〜22dが4つの位置に互いに分離するように配置されているため、フォーカスコイル22a〜22dの巻き数を調整することにより、電磁駆動力の合力がかかる位置(力点)を細やかに調整することができる。また、フォーカスコイル22a〜22dにそれぞれ対応するようにヨーク31f〜31jが設けられているため、ヨーク31f〜31jの幅、厚みを調整することによっても、電磁駆動力の合力がかかる位置(力点)を細やかに調整することができる。
なお、図13(a)〜図13(d)および図14(a)〜図14(d)では、電磁駆動力の合力の位置(力点)をZ軸方向に変位させるために、フォーカスコイル22bにかかる電磁駆動力とフォーカスコイル22aにかかる電磁駆動力とをアンバランスにする例を示したが、電磁駆動力の合力の位置(力点)をX軸方向に変位させる場合には、フォーカスコイル22aにかかる電磁駆動力とフォーカスコイル22cにかかる電磁駆動力とがアンバランスとなるように、磁気回路が構成される。その他、電磁駆動力の合力がかかる位置がレンズユニット20の重心と一致するように、磁気回路が調整されていれば、どのような形態であっても良い。たとえば、ヨーク31f〜31jのうち3つの厚みが同じで、1つの厚みが他の3つに対して異なっていても良いし、全てのヨーク31f〜31iの厚みが互いに異なっていても良い。また、図13(a)〜(c)には、ヨーク31gの幅と厚みの何れか一方を変更する構成が示されたが、ヨーク31f〜31iのうち所定のヨークの幅と厚みの両方が他のヨークに対して変更されても良い。
<実施の形態の効果>
本実施の形態によれば、以下の効果が奏され得る。
電磁駆動力の合力がかかる位置がレンズユニット20の重心と一致するように、フォーカスコイル22a〜22dの巻き数や、ヨーク31f〜31jの厚み、幅が調整されているため、ピッチング共振を抑えることができる。これにより、安定して対物レンズ113、114をフォーカス方向に駆動させることができる。
また、フォーカスコイル22a〜22dの位置が、平面視において矩形状の輪郭を有するレンズホルダ21の対角の位置に設定されているため、フォーカスコイル22a〜22dの巻き数や、ヨーク31f〜31jの厚み、幅を変化させることにより、電磁駆動力の合力の位置を、X軸方向およびY軸方向の両方向において、円滑に調整することができる。
また、バランサ211eにより、レンズユニット20の重心G0がレンズホルダ21の略中央の位置に位置付けられているため、安定、且つ、スムーズに、対物レンズ113、114をフォーカス方向、トラッキング方向に駆動させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も上記以外に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、電磁駆動力の合力がかかる位置と、レンズユニット20の重心位置とが一致するように構成されたが、電磁駆動力の合力がかかる位置が、レンズユニット20の重心の位置からややずれていても良い。たとえば、レンズホルダ21のZ軸方向の寸法が10mm程度である場合、この寸法の略10%の0.2mm程度であれば、図12(b)の比較例に比べて、ピッチング共振を抑えることができる。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 … 光ピックアップ装置
2 … 対物レンズアクチュエータ(対物レンズ駆動装置)
20 … レンズユニット(可動部)
211e … バランサ
22a〜22d … フォーカスコイル
32a〜32d … マグネット(磁石)
43、44 … サスペンションワイヤー(支持部材)

Claims (12)

  1. 複数の対物レンズと、
    前記複数の対物レンズを保持する可動部と、
    前記可動部上の異なる4つの位置に配置されるフォーカスコイルと、
    前記4つのフォーカスコイルに磁界を供給する磁気回路と、
    前記可動部を変位可能に支持する支持部材と、を備え、
    前記4つのフォーカスコイルは、それぞれ、前記対物レンズの並び方向に平行な第1の方向および当該第1の方向に垂直な第2の方向に分離された4つの位置にそれぞれ配置され、
    前記4つのフォーカスコイルに生じる電磁駆動量力の合力が付与される前記可動部上の位置と前記可動部の重心とが互いに整合するように、前記4つのフォーカスコイルの巻き数が調整されている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 請求項1に記載の対物レンズ駆動装置において、
    前記4つのフォーカスコイルの巻き数が不均衡となっている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  3. 複数の対物レンズと、
    前記複数の対物レンズを保持する可動部と、
    前記可動部上の異なる4つの位置に配置されるフォーカスコイルと、
    前記4つのフォーカスコイルに磁界を供給する磁気回路と、
    前記可動部を変位可能に支持する支持部材と、を備え、
    前記2つのフォーカスコイルは、それぞれ、前記対物レンズの並び方向に平行な第1の方向および当該第1の方向に垂直な第2の方向に分離された4つの位置にそれぞれ配置され、
    前記4つのフォーカスコイルに生じる電磁駆動量力の合力が付与される前記可動部上の位置と前記可動部の重心とが互いに整合するように、前記磁気回路により前記4つのフォーカスコイルに付与される磁束が調整されている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  4. 請求項3に記載の対物レンズ駆動装置において、
    前記磁気回路は、前記4つのフォーカスコイルにそれぞれ対応するように配置された4つのヨークを備え、これら4つのヨークは、前記合力が付与される前記可動部上の前記位置を前記重心に整合させる電磁駆動量力が前記4つのフォーカスコイルに生じるように、形状が調整されている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  5. 請求項4に記載の対物レンズ駆動装置において、
    前記4つのヨークは、それぞれ、平面視において長方形の輪郭を有し、対応するフォーカスコイルに供給される磁束を調整するために、前記長方形の輪郭の長辺方向の幅が調整されている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  6. 請求項5に記載の対物レンズ駆動装置において、
    前記4つのヨークは、前記幅が不均衡となっている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  7. 請求項5または6に記載の対物レンズ駆動装置において、
    前記4つのヨークは、それぞれ、平面視において長方形の輪郭を有し、対応するフォーカスコイルに供給される磁束を調整するために、前記長方形の輪郭の短辺方向の厚みが調整されている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  8. 請求項7に記載の対物レンズ駆動装置において、
    前記4つのヨークは、前記厚みが不均衡となっている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  9. 請求項1ないし8の何れか一項に記載の対物レンズ駆動装置において、
    前記可動部は、平面視において矩形状の輪郭を有しており、
    前記フォーカスコイルは、前記矩形状の輪郭の対角の位置に配置されている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  10. 請求項1ないし9の何れか一項に記載の対物レンズ駆動装置において、
    前記可動部には、前記重心を前記可動部の中心に近づけるためのバランサが形成されている、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  11. 請求項1ないし10の何れか一項に記載の対物レンズ駆動装置において、
    前記可動部には、2つの対物レンズが装着され、そのうち、一方は、BD用の対物レンズであり、他方は、CDおよびDVD用の対物レンズである、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  12. 請求項1ないし11の何れか一項に記載の対物レンズ駆動装置と、
    レーザ光源から出射されたレーザ光を前記対物レンズ駆動装置に保持された前記対物レンズによって対応するディスク上に収束させると共に、前記ディスクによって反射された前記レーザ光を光検出器に導く光学系とを備える、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
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