JP2014093052A - 情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】着用物を装着して身体を動かしたときに、着用物が筋活動に与える影響を計算する。
【解決手段】情報処理装置1は、身体の動きを示す身体時系列データを入力する身体動作情報入力部3と、外力データを入力する外力入力部4と、身体の着用物の変形に伴って発生する力を示す着用物データを入力する着用物データ入力部2と、骨要素と筋要素を含む筋骨格モデルを用いて、複数の骨要素が、外力データで示される外力及び着用物データで示される力を受けて、身体時系列データが示す動きをした場合に、発生する力学量を計算する力学的情報算出部5と、算出された力学量の発生に寄与する筋要素それぞれの働きを示す値を計算する筋活動算出部6を備える。
【選択図】図1

Description

本願開示の技術は、着用物を装着した身体の動きを、コンピュータを用いて計算する技術に関する。
従来、衣服の人体への着用状態を、コンピュータによって計算する技術が開発されてきた。例えば、特許文献1では、身体形状を表す三次元ポリゴンデータの変位を、身体動作情報に基づいて算出し、算出された変位に基づいて設計支援情報の分布を算出する技術が開示されている。また、特許文献2では、衣服の型紙モデルを複数の要素に分割し、各要素に力学特性を付与し、有限要素法を用いて各要素の運動方程式を解くことで、前記型紙モデルを変形させて、衣服を人体モデルに仮想的に着付ける技術が開示されている。特許文献3では、衣服形状モデル及び人体形状モデルから衣服圧を求める着装シミュレーション方法が開示されている。特許文献4には、人体モデル上の任意の位置への衣料服飾品の着装状態を予測計算する着装状態解析方法が開示されている。特許文献5には、衣服モデルと身体モデルとの接触を考慮し、衣服モデルの表面に働く力に応じた皺を表現可能とする衣服シミュレーション装置が開示されている。
特許第3831348号公報 特開2009−230563号公報 特許公開平9−34952公報 特開2000−3383号公報 特開2005−11027号公報
しかしながら、衣服等の着用物を装着して身体を動かしたときに、着用物が筋活動に与える影響について調べるための計算方法については知られていない。
そのため、本発明は、着用物を装着して身体を動かしたときに、着用物が筋活動に与える影響を計算することができる技術を提供することを目的とする。
本願発明の一実施形態における情報処理装置は、身体の動きを示す身体時系列データを入力する身体動作情報入力部と、身体に働く外力を示す外力データを入力する外力入力部と、身体の着用物の変形に伴って発生する力を示す着用物データを入力する着用物データ入力部と、関節を介して互いに回動可能に接続された複数の骨を示す複数の骨要素と、伸縮することによって複数の骨の間に力を及ぼす複数の筋を表す複数の筋要素とを含む筋骨格モデルを用いて、前記複数の骨要素が、前記外力データで示される外力及び前記着用物データで示される力を受けて、前記身体時系列データが示す動きをした場合に、前記複数の筋要素により発生する力学量を計算する力学的情報算出部と、前記力学的情報算出部で算出された力学量の発生に寄与する前記筋要素それぞれの働きを示す値を計算する筋活動算出部を備える。
上記構成により、着用物を装着して身体を動かしたときに、着用物が筋活動に与える影響を計算することができる。
図1は、実施形態1における情報処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。 図2は、情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。 図3は、筋骨格モデルの一部の例を示す図である。 図4は、面要素を表すデータを着用物データとする場合の例を示す図である。 図5は、着用物データとして面要素を用いた場合の、情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。 図6は、実施形態2における情報処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。 図7は、着用物データ算出部及び着用物データ判定部の動作例を示すフローチャートである。 図8は、実施形態3における情報処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。 図9は、筋活動判定部が、着用物データを再設定する場合の動作例を示すフローチャートである。 図10は、筋活動判定部が、着用物の材料データを再設定する場合の動作例を示すフローチャートである。 図11は、筋活動情報の一例を示す図である。
上記本願発明の一実施形態では、身体時系列データ及び外力データに加えて、身体の着用物の変形に伴って発生する力を表す着用物データが入力され、筋骨格モデルにおいて、骨要素が、外力データで示される外力及び着用物データで示される力を受けて、身体時系列データの示す動きをした場合に複数の筋要素により発生する力学量が計算される。そして力学量の発生に寄与する筋要素の働きを示す値が計算される。これにより、身体動作情報及び外力に加えて、着用物の変形に伴う力も参酌して、運動に寄与する筋要素の働きを求めることができる。そのため、着用物による影響も考慮した筋活動を計算することが可能になる。
情報処理装置において、身体の形状を示す身体形状データと、着用物の形状を示す着用物形状データと、着用物の材料特性を示す材料データと、身体の動きを示す身体時系列データを用いて、前記身体形状データが示す身体の形状に、前記着用物形状データが示す着用物が装着された状態で、前記身体が前記身体時系データで示される動きをした場合の、前記着用物の変形に伴って発生する力を計算する、着用物データ算出部をさらに備えることができる。
着用物データ算出部により、着用物形状データ及び材料データから、身体の動きに合わせて変形する着用物において発生する力が計算される。そのため、着用物データ入力部で入力する着用物データを生成することができる。
情報処理装置において、着用物データは、始点と終点を結ぶ線要素で表され、前記線要素の線方向の伸縮と力の関係を示す情報を含み、前記力学的情報算出部は、前記線要素の始点及び終点と、前記骨要素との位置関係を決定し、当該位置関係と前記線要素の線方向の伸縮と力の関係を示す情報に基づいて、骨要素の動きに伴う前記線要素の伸縮及び当該伸縮によって発生する力を計算する構成とすることができる。
上記構成により、筋骨格モデルにおいて着用物を単純な要素で表現し、計算の負荷の増大を抑えつつも、着用物による影響を考慮した筋要素の働きを計算することが可能になる。
情報処理装置において、前記着用物データは、面要素で表され、前記面要素の変形と前記面要素において発生する力との関係を示す情報を含み、前記力学的情報算出部は、前記身体時系列データが示す動きを前記骨要素がした場合の前記面要素の変形を計算し、前記着用物データを用いて前記面要素の変形によって発生する力を計算する構成とすることができる。
上記構成により、着用物を面要素で表し、筋骨格モデルで用いることで、着用物の動きをより詳細に再現でき、より精度の高い計算が可能になる。
情報処理装置において、前記着用物データ算出部による、前記着用物の変形に伴って発生する力の計算結果に基づいて、前記着用物の材料特性を示す材料データを再設定し、前記着用物データ算出部に再計算を実行させる着用物データ判定部をさらに備える構成とすることができる。
上記構成により、着用物の変形に伴って発生する力が所望の値または最適値になるような着用物の材料特性を示す情報を得ることができる。
情報処理装置において、前記筋活動算出部の計算結果に基づいて前記着用物データを再設定し、力学的情報算出部及び前記筋活動算出部に処理を実行させる筋活動判定部をさらに備える構成とすることができる。
上記構成により、各筋要素の働きを所望の値または最適値にする着用物の変形に伴う力を示す情報を得ることができる。
情報処理装置において、前記筋活動算出部の計算結果に基づいて前記着用物の材料特性を示す材料データを再設定し、前記着用物データ算出部、前記力学的情報算出部及び前記筋活動算出部に処理を実行させる筋活動判定部をさらに備える構成とすることができる。
上記構成により、各筋要素の働きを所望の値または最適値にする着用物の材料特性を示す情報を得ることができる。
情報処理装置は、異なる着用物データを入力して計算された前記筋活動情報を比較可能な形式で出力することができる。
上記構成により、着用物の違いにより筋活動がどのように変化するかを示す情報を出力することができる。
上記構成の情報処理装置(コンピュータ)実行する情報処理方法や、コンピュータを上記情報処理装置として機能させるためのプログラム又はそのようなプログラムを記録した非一時的な記録媒体(non-transitory recording media)も、本発明の実施形態に含まれる。
(実施形態1)
図1は、実施形態1における情報処理装置1の構成例を示す機能ブロック図である。図1に示す情報処理装置1は、着用物データ、身体時系列データ及び外力データを入力し、筋骨格モデルを用いて、着用物を付けた身体が外力を受けて身体時系列データで示される動作をした場合に運動により発生する力学量を計算し、この力学量から運動に寄与する筋肉の働きを示す筋活動情報を生成し出力する。そのため、情報処理装置1は、着用物データ入力部2と、身体動作情報入力部3と、外力入力部4と、力学的情報算出部5と、筋活動算出部6とを備える。
身体動作情報入力部3は、身体の動きを示す身体時系列データを入力する。身体時系列データは、身体の運動を表すデータであり、例えば、身体絶対運動を示すデータ及び関節角運動を示すデータが含まれる。具体的には、身体時系列データは、身体において少なくとも1個指定された関節中心の変位ベクトル及び関節中心における角変位ベクトルを含むことができる。
外力入力部4は、身体に働く外力を示す外力データを入力する。外力データは、例えば、重力に加えて、身体が接する外部のものから受ける力を表すデータとすることができる。例えば、歩行、走行又は起立時に足が地面から受ける力や、空気や水など身体と接する流体から受ける力等を外力として入力することができる。例えば、身体を複数の部分に分割し、分割した各部分に働く外力を示す外力データを入力することができる。
着用物データ入力部2は、身体の着用物の変形に伴って発生する力を示す着用物データを入力する。着用物の変形に伴って発生する力には、荷重、モーメント、張力、応力又は摩擦力等が含まれる。着用物データは、例えば、着用物の変位と、変位により発生する力との関係を示すデータであってもよい。
なお、着用物データ入力部2、身体動作情報入力部3、及び外力入力部4による入力処理の形態は特定のものに限られない。例えば、入力デバイスを介してユーザからデータを受け付けてもよいし、情報が記録されたファイルを読み込んでもよいし、無線又は有線の通信によりデータを受信してもよい。これらの入力部は、入力したデータを、例えば、情報処理装置1のメモリに記録するなどして、力学的情報算出部5、及び筋活動算出部6がアクセス可能な状態にすればよい。
力学的情報算出部5は、複数の骨要素と複数の筋要素とを含む筋骨格モデルを用いて、複数の骨要素が、外力データで示される外力及び着用物データで示される力を受けて、身体時系列データが示す動きをした場合に複数の筋要素により発生する力学量を計算する。筋骨格モデルは、関節を介して互いに回動可能に接続された複数の骨を示す複数の骨要素のデータと、伸縮することによって複数の骨の間に力を及ぼす複数の筋を表す複数の筋要素のデータを含む。力学量として、例えば、各関節における回転角速度、関節トルクや関節パワー等が力学量として算出される。
骨要素は、例えば、質量を有する剛体のリンクを表すデータとすることができる。一例として、骨要素間の関節中心の位置、骨要素間の接続関係、各骨要素の質量、形状、慣性モーメント等を表すデータが骨要素のデータに含まれる。筋要素は、縮むときに張力を発生するワイヤーを表すデータとすることができる。例えば、骨要素に対するワイヤーの位置関係(始点、終点、経由点)を表すデータ、伸縮に伴って発生する張力を表すデータ等が筋要素のデータに含まれる。また、筋骨格モデルには、骨要素と骨要素とを繋ぎ、骨要素間の相対的な運動を抑制する靭帯要素や、骨要素と筋要素とを繋ぐ腱要素などがさらに含まれてもよい。靭帯要素や腱要素は、受動的に張力を発生するワイヤーを表すデータとすることができる。
力学的情報算出部5は、例えば、身体時系列データが示す動きを身体がする際の骨要素の位置変化、及び外力に基づいて、逆動力学計算により、骨要素の運動において発生する力学量を計算することができる。但し、この力学量は、筋要素による力の他、着用物の変形による影響を含んでいる。そのため、力学的情報算出部5は、骨要素の位置変化から逆動力学計算により計算された力学量と、着用物の変形により発生する力に基づく力学量とを用いて、筋要素の作用により発生する力学量を計算することができる。
この力学量は、運動力学的情報であり、例えば、骨要素が動いたときの筋要素の負荷を示す値とすることができる。一例として、外力、着用物による力、及び筋要素による力の合力を受けて、骨要素の位置が変化した(運動した)と考えた場合、骨要素の位置の変化から合力を計算することができる。着用物を着けた場合と着けない場合とで運動が同じであれば、着用物による力以外の外力は同じであるから、着用物による力がある場合とない場合とでは、筋肉が発揮する力が異なることになる。したがって、骨要素の位置の変化から逆動力学計算により得られる合力から着用物による力の成分を除いた成分を、筋要素による力の成分とすることができる。したがって、骨要素の運動から逆動力学演算により合力の力学量を算出し、算出した合力の力学量から着用物の成分を除くことで、筋要素の作用による力の力学量を計算することができる。なお、力学量の計算方法はこの例に限られない。外力、及び着用物の力の他にも筋要素による力以外の力(例えば、靭帯の力等)を考慮した計算をしてもよい。また、骨要素の位置変化のみならず速度変化からでも、逆動力学計算により力学量を計算することができる場合もある。
このように、力学的情報算出部5は、身体動作情報及び外力に加えて、着用物が発生する力をも斟酌するため、着用物による影響を考慮した運動力学的情報を算出することが可能になる。
筋活動算出部6は、力学的情報算出部5で算出された力学量の発生に寄与する筋要素それぞれの働きを示す値を計算する。この値は、身体の動作に対する筋要素の作用を表す値であり、例えば、筋張力や筋収縮速度、筋パワー等とすることができる。1つの骨要素の動作に寄与する筋要素が複数ある場合、筋活動算出部6は、例えば、複数の筋要素の働きを表す値の組み合わせを複数パターン計算し、所定基準に基づいて複数パターンの中から最適パターンを決定することができる。すなわち、最適化計算により、力学量の発生に寄与する各筋要素の活動度合いを決定することができる。
筋活動算出部6が使用する関節トルクには、着用物の影響が既に反映されているため、求められた筋要素の働きを示す値も着用物の影響を受けたものとなる。
情報処理装置1の着用物データ入力部2、身体動作情報入力部3、外力入力部4、力学的情報算出部5及び、筋活動算出部6の機能は、コンピュータのプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現することができる。また、情報処理装置1は、必ずしも1台のコンピュータで構成する必要はなく、例えば、互いに通信可能な複数のコンピュータで実現されてもよい。
[動作例]
図2は、情報処理装置1の動作例を示すフローチャートである。ここでは、一例として、着用物が水着であり、水着を着用した身体が泳ぐ動作における筋活動を計算する処理を説明する。
図2に示す例では、まず、身体動作情報入力部3が、身体時系列データを入力する(S1)。身体時系列データとして、例えば、身体絶対運動と関節角運動のデータが入力される。身体絶対運動として、例えば、筋骨格モデルにおいて複数個指定された関節中心の絶対運動座標系における変位ベクトルが入力される。関節角運動のデータとして、例えば、筋骨格モデルの各関節中心における角変位ベクトルが入力される。
着用物データ入力部2は、着用物データを入力する(S2)。着用物データとして、例えば、着用物にかかる張力と変形の度合いとの関係を示すデータを入力することができる。着用物データは、例えば、弾性係数、s−sカーブ(荷重−伸長率曲線)、張力と変位量との関係を示す関数、又は、複数の張力の値にそれぞれ対応付けられた変位の値とすることができる。また、着用物データは、着用物と骨要素との位置関係を示すデータを含むことができる。例えば、着用物を線要素で表す場合には、骨要素に対して固定された点により、線要素の始点、終点及び経由点を特定することができる。
外力入力部4は、外力データを入力する(S3)。外力データは、例えば、骨要素を含む身体表面を複数の微小領域に分割し、各微小領域に作用する流体力を示すデータとすることができる。流体力のように、外力が身体の動きによって時間変化する場合は、身体時系列データに合わせて、外力も時系列データとすることができる。なお、流体力は、例えば、身体形状データ(骨要素の形状、密度等)と、身体絶対運動及び関節角運動から取得した運動状態(位置、速度、加速度、向き、角速度、角加速度)とを用いて計算されてもよい。
S1〜S3において、身体時系列データ、着用物データ、及び外力データは、筋骨格モデルに設定される。ここで、図3を参照して、筋骨格モデルの一部の例を説明する。図3に示す筋骨格モデルは、剛体リンクである骨要素B1,B2,B3、骨要素の間の関節K12,K23、骨要素に対して固定された点間を結ぶワイヤー要素である筋要素M1,M2を含む。例えば、骨要素B1と骨要素B2は、関節K12で接続されている。骨要素B1及びB2は、関節K12を中心として回転可能に設定されている。
さらに、筋骨格モデルにおいて設定された複数の点を繋ぐ線要素T1、T2及びT3が、着用物を表す要素として設定される。例えば、線要素T1〜T3それぞれの始点、終点及び経由点を、筋骨格モデルにおいて予め決められた点のうちのいずれかに割り当てることで、骨要素と線要素T1〜T3との位置関係を決定することができる。このように、着用物データを、線要素を表すデータとすることで、データ構造を単純にでき、力学的情報算出部5の計算負荷を少なくすることができる。
一例として、図3に示す例では、少なくとも1つの関節を跨いで骨要素に沿う方向に直線状に延びる線要素T2、T3と、臀部から股の内側を通って膝の外側へかけて、骨要素に対して傾斜した方向に延びる線要素T1が着用物データとして設定される。この線要素T1は、例えば、生地のつなぎ目、縫い目又は二重になった部分等のように、着用物において特性が他の部分とは異なる材料で形成された部分に沿うよう設定することができる。このように、骨要素に沿った線要素及び着用物の構造に応じた線要素を組み合わせて設定することで、着用物の変形による力をより正確に再現することができる。なお、図3は、ヒトの筋骨格を背中側から見た場合の図である。図3は、筋骨格モデルの一部を示しているが、身体の一部に限らず全身をモデル化することができる。
一例として、身体時系列データにおいて、関節K12,K23の変位を表すベクトルが身体絶対運動を表し、関節K12,K23の角変位ベクトルが関節角運動を表すことができる。また、外力データについては、骨要素B1,B2,B3を含む身体表面を分割した微小体節に作用する力を、流体力として設定することができる。着用物データとして、線要素T1、T2及びT3の伸びによる力の増加の割合を示すデータを設定することができる。また、各線要素T1、T2及びT3において、弛緩時の長さも設定し、線要素T1、T2及びT3が、弛緩時の長さを超えて伸びた場合に圧縮方向に力を発揮するよう設定することもできる。
力学的情報算出部5は、筋骨格モデルを用いて、複数の骨要素が、S3で入力された外力データで示される外力及びS2で入力された着用物データで示される力を受けて、S1で入力された身体時系列データが示す動きをした場合に発生する関節トルク等の力学量を計算する(S4)。例えば、力学的情報算出部5は、骨要素の位置変化に伴う、線要素T1〜T3それぞれの長さの変化を計算し、長さの変化によって発生する力をS2で入力した着用物データを基に計算する。さらに、力学的情報算出部5は、身体動作によって着用物が変形した時に発生する力と関節中心までの距離との積からモーメントを算出する。このモーメントを、骨要素の位置変化に基づいて逆動力学計算により求めた関節トルクに合算することで、実際に筋肉群により発揮される関節トルクを求めることができる。
例えば、筋要素の力が着用物の変形による力と同じ向きに働く場合は、骨要素の位置変化から逆動力学計算により求めた関節トルクの大きさから前記モーメントの大きさを引いた値が、筋要素により発揮される関節トルクの大きさとなる。一方、筋要素の力が着用物の変形による力と逆の向きに働く場合は、骨要素の位置変化から逆動力学計算により求めた関節トルクの大きさに、モーメントの大きさを足した値が、筋要素により発揮される関節トルクの大きさとなる。
筋活動算出部6は、S4で算出された力学量の発生に寄与する筋要素それぞれの働きを示す値を計算する(S5)。ヒトの身体は、筋肉が収縮することで関節トルクを発生させ、実際の運動を生じると考えることができる。従って、関節トルクを算出し、モーメントアーム長で除すことで筋張力を推定することができる。但し、ある関節運動を起こす筋肉は複数ある場合がほとんどである。そのため、筋活動算出部6は、例えば、ある目的関数が最大あるいは最小となるような最適化計算によって、関節トルクをその関節運動に寄与する各筋に分配することができる。目的関数として、例えば、各筋の筋応力(筋張力を筋横断面積で除したもの)もしくは筋活動度(筋電位の発火パルス頻度に相当するもの)の指数乗の合計を計算し、これを最小化する最適化計算を実行することができる。
S5では、例えば、筋張力や筋収縮速度、筋パワー等の値が計算され、この値は、筋活動を示す情報として出力される。例えば、各筋肉の筋張力、筋収縮速度又は筋パワーの値の他、これらの平均値、合計等が出力されてもよいし、この値に基づいて筋活動を表現するアニメーションや画像が生成され出力されてもよい。
図2に示す処理により、着用物をつけて運動した場合の筋活動を計算することができる。このような計算は、例えば、身体に密着し筋活動に影響を与えやすい水着のような着用物の設計に貢献することができる。なお、図2に示す処理は一例であり情報処理装置の動作はこれに限定されない。例えば、S1〜S3の処理の順番は任意に変えることができる。
[動作の変形例]
図4は、面要素を表すデータを着用物データとする場合の例を示す図である。図4に示す例では、骨要素Bの周囲に設けられた複数の面要素Sにより着用物が表される。ここで、骨要素Bと筋要素(図4では図示せず)は、図3と同様とすることができる。面要素は、例えば、各面の頂点の座標により表すことができる。複数の面要素の頂点のうち一部は、筋骨格モデルで予め決められた点に対して固定されてもよい。これにより、骨要素と着用物を表す面要素との位置関係を決定することができる。
また、着用物データは、面要素の変形と面要素において発生する力との関係を示す情報を含むことができる。例えば、前記面要素の面に沿う方向における伸縮と力の関係を示す情報を含むことができる。さらに、1つの面要素において、複数の方向について伸縮と力の関係を示す情報を含むことができる。これにより、着用物の材料の力学特性の異方性を着用物データの面要素に反映することができる。なお、面要素の変形と面要素において発生する力との関係を示す情報は、例えば、弾性係数又はs−sカーブの他、変形と力の関係を表す関数であってもよいし、変形度合いを示す値と力の値との対応関係を示すテーブル形式又は表形式のデータであってもよい。
図5は、着用物データとして面要素を表すデータを用いた場合の、情報処理装置1の動作例を示すフローチャートである。図5において、S1及びS3は、図2のS1及びS3と同様に実行することができる。S2において、着用物データとして、上記のような複数の面要素を表すデータが入力される。
力学的情報算出部5は、S1で入力された身体時系列データが示す運動による各面要素の変形を計算する(S11)。例えば、面要素を構成する頂点の変形前の三次元座標を変形後の頂点の三次元座標に変換する変換行列を、最小二乗法を用いて求めることができる。このような変換行列の計算例は、例えば、上記特許文献3に記載されている。なお、面要素の変形の計算はこれに限定されない。例えば、各面要素の面積の変化又は所定の方向における伸縮の度合いを算出することで面要素の変形を計算することができる。
力学的情報算出部5は、S11で計算された面要素の変形に基づいて、この変形により発生する力を、S2で入力した着用物データを用いて計算する(S12)。例えば、面の変形量からその面で発生する張力を計算することができる。或いは、着用物データに、各面要素において、複数の方向について伸縮と力の関係を示す情報が含まれている場合、面の変形量とその変形方向に基づいて、前記複数の方向それぞれについて力を計算することができる。
力学的情報算出部5は、S12で計算された面要素で発生する力によるモーメントを求める(S13)。例えば、面要素から関連する関節中心までの距離とS12で求めた力との積からモーメントを求めることができる。ここで、面要素と関節中心との関連は、予め設定しておくことができるし、或いは、面要素にと所定の位置関係を有する関節中心(例えば、最も近い或いは一定の距離にある関節中心)を関連する関節中心とすることもできる。
力学的情報算出部5は、身体時系列データが示す骨要素の運動によって発揮された関節トルクにS13で求めた各面要素のモーメントを足し合わせる(S14)。力学的情報算出部5は、例えば、身体時系列データが示す運動による骨要素の位置変化から、逆動力学演算により関節トルクを計算し、この関節トルクにS13で求めたモーメントを足し合わせることができる。これにより、骨要素の運動により発生する関節トルクのうち、筋要素が発揮する力の作用による成分を求めることができる。
筋活動算出部6は、S14で算出された力学量の発生に寄与する筋要素それぞれの働きを示す値を計算する(S5)。これにより、面要素の変形による力の影響を考慮した、各筋要素の筋活動を示す値を計算することができる。また、面要素ごとの力の影響が反映されるので、着用物のより詳細な構成又は特性を演算結果に反映することができる。
(実施形態2)
図6は、実施形態2における情報処理装置1aの構成例を示す機能ブロック図である。図6に示す情報処理装置1aは、図1に示す構成に加えて、さらに、着用物データ算出部7及び着用物データ判定部8を備える。
着用物データ算出部7は、身体の形状を示す身体形状データと、着用物の形状を示す着用物形状データと、着用物の材料特性を示す材料データと、身体の動きを示す身体時系列データを入力する。着用物データ算出部7は、これらの入力したデータを用いて、身体形状データが示す身体の形状に、着用物形状データが示す着用物が装着された状態で、その身体が身体時系データで示される動きをした場合の、着用物の変形に伴って発生する力を計算する。着用物データ算出部7で計算された着用物変形に伴う力に関するデータは、着用物データとして、着用物データ入力部2で入力される。
例えば、着用物データ算出部7は、身体形状データが示す身体表面形状に基づいて着用物を身体に着けた状態の着用物の形状を表すデータを生成する。着用物の形状データは、例えば、身体表面形状と対応付けられた複数の要素を含むことができ、身体時系列データが示す動きによって生じる各要素の変形が計算される。計算された各要素の変形と、材料データが示す着用物の材料特性に基づいて、各要素の変形によって発生する力を計算することができる。
着用物データ判定部8は、着用物データ算出部7による、着用物の変形に伴って発生する力の計算結果に基づいて、着用物の材料特性を示す材料データを再設定し、着用物データ算出部7に再計算を実行させる。なお、着用物データ判定部8は省略して、着用物データ算出部7によって計算されたデータが、着用物データ入力部2で入力される構成とすることもできる。
[動作例]
図7は、着用物データ算出部7及び着用物データ判定部8の動作例を示すフローチャートである。ここでは、一例として、着用物が水着であり、水着を着用した身体が動いた場合に水着の変形に伴って発生する力を計算する処理を説明する。
図7に示す例では、まず、着用物データ算出部7は、身体形状データを入力する(S21)。身体形状データは、衣服形状データ生成のための基礎データとすることができ、例えば、ポリゴンデータとして入力することができる。ポリゴンデータは、三次元グラフィックスにおいて、モデリングした三次元図形の表面を三角形や四角形等の複数の多角形に分解し、これらの多角形を処理単位として三次元図形を形成するデータである。身体形状データを三次元モデルとして構成し、当該三次元モデルの表面にポリゴンデータを配置することができる。例えば、超音波やレーザーを利用した身体形状計測器等で求めた三次元座標の集合として表されたデータを元に生成することができる。
着用物データ算出部7は、初期着用物形状データを入力する(S22)。初期着用物形状データは、例えば、着用前の着用物の形状を表すデータとすることができる。ここで衣服などの着用物の形状データは、計算上着用物として扱うことができるデータ要素を含むことができる。このようなデータ要素としては、着用物としての構成要素を最低限満たしていれば、例えば、ひも状の線要素でも、面要素でも良い。線要素の場合は、着用物データ算出部7の計算時の負荷が少なくて済む。面要素は、例えば、実際の着用物の形状に近似したポリゴンデータとすることができる。着用物の形状データが面要素を含むことで、より現実に近い計算が可能になる。
着用物データ算出部7は、S21で入力された身体形状データ、及びS22で入力された初期衣服形状データに基づいて、設計対象となる着用物の形状データを生成する(S23)。着用物の形状データは、線形要素の場合は、その要素が身体形状ポリゴンデータの表面におけるどの経路を通るかを三次元座標で特定することができる。形状データが、ポリゴンデータの場合は、各ポリゴンを構成する頂点が、身体形状ポリゴンデータを構成する頂点のうち、どの頂点に接するか又は対応するかを三次元座標で指定するものとすることができる。
着用物データ算出部7は、身体形状の動きを示す身体動作情報を身体時系列データとして入力する(S24)。身体動作情報としては、身体の様々な動きに関するものが考えられるが、本実施形態においては、一例として、身体における少なくとも1つの関節中心の変位ベクトルと、各関節中心における角変位ベクトルを考慮する。例えば、S24で入力されるデータは、身体動作情報入力部3で入力する身体時系列データと同様のデータを用いることができるが、必ずしも、同じである必要はない。
着用物データ算出部7は、S23で計算された着用物の形状を表すポリゴンデータ及びS24で入力された身体の動作を示す身体時系列データを基に、ポリゴンデータの変位を算出する(S25)。これにより、着用物の変形を計算することができる。例えば、面要素を構成する頂点の変形前の三次元座標を、変形後の頂点の三次元座標に変換する変換行列を、最小二乗法を用いて求めることができる(例えば、上記特許文献3参照)。なお、面要素の変形の計算はこれに限定されない。
着用物データ算出部7は、着用物の材料特性を示す材料データを入力する(S26)。材料データは、着用物の材料の力学的情報を含むデータであり、例えば、ポリゴンデータの変位から、ポリゴンで表される着用物の要素で発生する力(例えば、張力)を算出するために用いられる。例えば、着用物の弾性率、すなわち、着用物の生地を一定長引き伸ばすために必要な力を材料データとすることができる。また、生地の異方性を考慮するために、モデル式として下記式を与え、角度を変えて生地の引っ張り試験を実施した結果から、最小二乗法を用いて、モデル式の各パラメータを求めて材料データとすることもできる。ここで、与える異方性超弾性モデルの特徴を定める弾性ポテンシャル関数は、等方性の特徴を表すムーニーリブリンモデル(例えば、下記文献(1)参照)と異方性の特徴を示す修正イツコフモデル(例えば、下記文献(2)参照)などの和として表すことができる。
文献
(1) R. S. Rivlin and D. W. Saunders, "Large elastic deformation of isotropic materials. VII. Experiments on the deformation of rubber", Philosophical Transactions of the Royal Society of London. Series A, Mathematical and Physical Sciences, Volume 243, Issue 865, pp. 251-288.
(2) 浅井光輝, 木村嘉之, 園田佳巨, 西本安志, 西野好生, "異方性超弾性モデルによる織布強化ゴム特性の数値解", 応用力学論文集, Vol.11(2008), pp.467-474
着用物データ算出部7は、S25で計算されたポリゴンデータの変位とS26で入力された材料データに基づいて、変位により発生する力を示す値を計算する(S27)。着用物データ算出部7は、各ポリゴンデータの変位に伴う力を計算することで、例えば、ポリゴンが発生する張力又はモーメントの大きさ及び方向の分布を計算することができる。これらの情報は、設計支援情報として出力することができる。
着用物データ判定部8は、S27で計算された着用物の変形による力に基づく情報を評価する(S28)。例えば、着用物データ判定部8は、S27の計算結果をディスプレイ等の表示手段で表示して、ユーザから評価の入力を受け付けることができる。例えば、着用物データ判定部8は、着用物の変形による力又はモーメントの分布を表示し、ユーザから、着用物の設計が当初の目的に適うかどうかを示す情報又は着用物の材料データの更新情報の入力を受け付けることができる。このように、着用物データ判定部8は、ユーザからの入力に基づいて、着用物が目的に適うか否かを判断することができる。あるいは、着用物データ判定部8は、S27で計算された力を示す値または、値から得られる評価値を用いて自動的に判定することができる。
S28で所望の結果が得られていないと判断された場合(S28でNO)、着用物データ判定部8は、ユーザからの入力あるいはS27の計算結果に基づいて、材料データを更新し(S26)、着用物データ算出部7にS27の処理を再度実行させる。材料データの更新は、ユーザからの入力に基づいて行うこともできるし、自動的に更新することもできる。自動的に更新する場合は、例えば、所定の範囲内で材料特性を示す値をランダムに変化させるか、又は、予め決められた評価関数を用いて更新値を決定することもできる。S28でYESと判断された場合は、S27の計算結果を出力する。これにより、例えば、S26で入力する情報を変化させて、再度設計支援情報を算出、表示して目的に適うかどうかを判断するという作業を、所望の張力が得られるまで繰り返すことができる。
(実施形態3)
図8は、実施形態3における情報処理装置1bの構成例を示す機能ブロック図である。図8に示す情報処理装置1bは、図6に示す構成に加えて、さらに、筋活動判定部9を備える。筋活動判定部9は、筋活動算出部6の計算結果に基づいて着用物データを再設定し、力学的情報算出部5及び筋活動算出部6に処理を実行させる。筋活動判定部9は、この構成に加えて、又はこの構成に代えて、筋活動算出部6の計算結果に基づいて着用物の材料特性を示す材料データを再設定し、着用物データ算出部7、力学的情報算出部5及び筋活動算出部6に処理を実行させる構成とすることもできる。
図9は、筋活動判定部9が、筋活動算出部6の計算結果に基づいて着用物データを再設定する場合の動作例を示すフローチャートである。図9において、S1〜S5は、図2に示すS1〜S5と同様に実行することができる。S6において、筋活動判定部9は、S4で求めた筋活動が、当初の目的に適うかどうかを判断する。例えば、ユーザからの入力或いは、筋活動を示す値の評価により、所望の筋張力、筋収縮速度又は筋パワーが得られていないと判断した場合は、S2に入力する情報を変化させて再度、S4及びS5の処理を繰り返すことができる。これにより、筋活動が目的に適うかどうかを判断する(S6)という処理を、所望の筋張力や筋収縮速度、筋パワーが得られるまで繰り返すことができる。その結果、所望の筋活動を達成するための着用物データが得られる。
図10は、筋活動判定部9が、筋活動算出部6の計算結果に基づいて着用物の材料データを再設定する場合の動作例を示すフローチャートである。図10において、S21〜S27は、図7に示すS21〜S27と同様に実行でき、S1〜S5は、図2に示すS1〜S5と同様に実行することができる。S6において、筋活動判定部9は、S4で求めた筋活動が、当初の目的に適うかどうかを判断する。筋活動が当初の目的に適うものでないと判断した場合、S26に入力する材料データを変化させて再度、S27及びS1〜S5の処理を繰り返すことができる。その結果、所望の筋活動を達成するための着用物の材料データが得られる。
例えば、予めサポートする筋肉及び筋肉の動作を示す判定基準データを設定しておき、S6において、筋活動判定部9が、S5で得られた筋要素の働きが、判定基準データにより示される条件を満たしているか否かを判定することができる。あるいは、筋活動判定部9は、異なる着用物データを入力して計算された筋活動情報を比較可能な形式で出力し、ユーザから評価を示す情報の入力を受け付けてもよい。
図11は、S5で得られる筋活動情報の一例を示す図である。図11に示すように、ある特定の動作に寄与する筋群の筋張力の代表値(例えば、平均値、合計値、中央値等)を、着用物データの条件を変えて計算した結果を比較可能な形態で表示することができる。これにより、ユーザは、どのような着用物の条件を設定すれば、所望の筋活動が得られるか否かを判断しやすくなる。図11に示す例では、身体の一部の筋肉について計算結果が示されているが、身体全体の筋肉について計算結果を示すこともできる。また、例えば、着用物の影響がある筋肉がどれかを特定する情報を表示することもできる。
上記実施形態1〜3に記載の情報処理装置は、例えば、筋肉を使った特定の運動をサポートするのに適切な着用物の設計支援情報を得るのに好適に用いることができる。なお、本発明は、上記実施形態1〜3に限定されない。例えば、本発明で扱うことができる着用物は水着に限られず、その他の、身体に装着され身体の運動に影響を与えるものについて適用することができる。例えば、走る動きをサポートするランニングウェア又はシューズ、ゴルフのスウィング動作をサポートするゴルフウェア等の人又は動物の運動をサポートする機能を備えた着用物の設計に、本発明を好適に用いることができる。
1、1a、1b 情報処理装置
2 着用物データ入力部
3 身体動作情報入力部
4 外力入力部
5 力学的情報算出部
6 筋活動算出部
7 着用物データ算出部
8 着用物データ判定部
9 筋活動判定部

Claims (10)

  1. 身体の動きを示す身体時系列データを入力する身体動作情報入力部と、
    身体に働く外力を示す外力データを入力する外力入力部と、
    身体の着用物の変形に伴って発生する力を示す着用物データを入力する着用物データ入力部と、
    関節を介して互いに回動可能に接続された複数の骨を示す複数の骨要素と、伸縮することによって複数の骨の間に力を及ぼす複数の筋を表す複数の筋要素とを含む筋骨格モデルを用いて、前記複数の骨要素が、前記外力データで示される外力及び前記着用物データで示される力を受けて、前記身体時系列データが示す動きをした場合に、前記複数の筋要素により発生する力学量を計算する力学的情報算出部と、
    前記力学的情報算出部で算出された力学量の発生に寄与する前記筋要素それぞれの働きを示す値を計算する筋活動算出部を備える、情報処理装置。
  2. 身体の形状を示す身体形状データと、着用物の形状を示す着用物形状データと、着用物の材料特性を示す材料データと、身体の動きを示す身体時系列データを用いて、前記身体形状データが示す身体の形状に、前記着用物形状データが示す着用物が装着された状態で、前記身体が前記身体時系データで示される動きをした場合の、前記着用物の変形に伴って発生する力を計算する、着用物データ算出部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記着用物データは、始点と終点を結ぶ線要素で表され、前記線要素の線方向の伸縮と力の関係を示す情報を含み、
    前記力学的情報算出部は、前記線要素の始点及び終点と、前記骨要素との位置関係を決定し、当該位置関係と前記線要素の線方向の伸縮と力の関係を示す情報に基づいて、骨要素の動きに伴う前記線要素の伸縮及び当該伸縮によって発生する力を計算する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記着用物データは、面要素で表され、前記面要素の変形と前記面要素において発生する力との関係を示す情報を含み、
    前記力学的情報算出部は、前記身体時系列データが示す動きを前記骨要素がした場合の前記面要素の変形を計算し、前記着用物データを用いて前記面要素の変形によって発生する力を計算する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  5. 前記着用物データ算出部による、前記着用物の変形に伴って発生する力の計算結果に基づいて、前記着用物の材料特性を示す材料データを再設定し、前記着用物データ算出部に再計算を実行させる着用物データ判定部をさらに備える、請求項2に記載の情報処理装置。
  6. 前記筋活動算出部の計算結果に基づいて前記着用物データを再設定し、力学的情報算出部及び前記筋活動算出部に処理を実行させる筋活動判定部をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記筋活動算出部の計算結果に基づいて前記着用物の材料特性を示す材料データを再設定し、前記着用物データ算出部、前記力学的情報算出部及び前記筋活動算出部に処理を実行させる筋活動判定部をさらに備える、請求項2に記載の情報処理装置。
  8. 異なる着用物データを入力して計算された前記筋活動情報を比較可能な形式で出力する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. コンピュータが実行する情報処理方法であって、
    身体の動きを示す身体時系列データを入力する身体動作情報入力工程と、
    身体に働く外力を示す外力データを入力する外力入力工程と、
    身体の着用物の変形に伴って発生する力を示す着用物データを入力する着用物データ入力工程と、
    関節を介して互いに回動可能に接続された複数の骨を示す複数の骨要素と、伸縮することによって複数の骨の間に力を及ぼす複数の筋を表す複数の筋要素とを含む筋骨格モデルを用いて、前記複数の骨要素が、前記外力データで示される外力及び前記着用物データで示される力を受けて、前記身体時系列データが示す動きをした場合に、前記複数の筋要素により発生する力学量を計算する力学的情報算出工程と、
    前記力学的情報算出工程で算出された力学量の発生に寄与する前記筋要素それぞれの働きを示す値を計算する筋活動算出工程を有する、情報処理方法。
  10. 身体の動きを示す身体時系列データを入力する身体動作情報入力処理と、
    身体に働く外力を示す外力データを入力する外力入力処理と、
    身体の着用物の変形に伴って発生する力を示す着用物データを入力する着用物データ入力処理と、
    関節を介して互いに回動可能に接続された複数の骨を示す複数の骨要素と、伸縮することによって複数の骨の間に力を及ぼす複数の筋を表す複数の筋要素とを含む筋骨格モデルを用いて、前記複数の骨要素が、前記外力データで示される外力及び前記着用物データで示される力を受けて、前記身体時系列データが示す動きをした場合に、前記複数の筋要素により発生する力学量を計算する力学的情報算出処理と、
    前記力学的情報算出処理で算出された力学量の発生に寄与する前記筋要素それぞれの働きを示す値を計算する筋活動算出処理をコンピュータに実行させる、情報処理プログラム。
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