本実施形態の画像処理装置及び画像処理方法について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の画像処理装置の構成を示す概略図である。
図1は、画像生成装置(モダリティ)8、画像管理装置(画像サーバ)9、及び本実施形態の画像処理装置(work station)10を設ける。なお、複数の画像処理装置10が設けられてもよい。
画像生成装置8、画像管理装置9、及び画像処理装置10は、コンピュータをベースとして構成されている。また、画像生成装置8、画像管理装置9、及び画像処理装置10は、病院基幹のLAN(local area network)等のネットワークNによって相互通信可能に接続されている。なお、画像処理装置10は、ネットワークN網に相互通信可能に接続されていなくても構わない。
画像生成装置8としては、超音波診断装置、X線CT(computed tomography)装置、MRI(magnetic resonance imaging)装置及びアンギオ装置等が挙げられ、一般的には、ネットワークN網に複数の画像生成装置8が接続されている。画像生成装置8は、患者の撮像部位等の被検体に関する画像データを、付帯情報を関連付けて生成する。
画像管理装置9は、画像生成装置8によって生成される画像データを、ネットワークNを介して受信して保管するDB(data base)サーバである。
図2は、本実施形態の画像処理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2は、画像処理装置10のハードウェア構成を示し、その画像処理装置10は、大きくは、制御装置としてのCPU(central processing unit)21、メモリ22、HDD(hard disc drive)23、IF(interface)24、入力装置25、及び表示装置26等の基本的なハードウェアから構成される。CPU21は、共通信号伝送路としてのバスBを介して、画像処理装置10をそれぞれ構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。
CPU21は、半導体で構成された電子回路が複数の端子を持つパッケージに封入されている集積回路(LSI)の構成をもつ制御装置である。CPU21は、メモリ22に記憶しているプログラムを実行する。又は、CPU21は、HDD23に記憶しているプログラム、ネットワークNから転送されIF24で受信されてHDD23にインストールされたプログラム等を、メモリ22にロードして実行する機能を有する。
メモリ22は、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)等を含む記憶装置である。メモリ22は、IPL(initial program loading)、BIOS(basic input/output system)及びデータを記憶したり、CPU21のワークメモリやデータの一時的な記憶に用いたりする機能を有する。
HDD23は、磁性体を塗布又は蒸着した金属のディスクが読み取り装置(図示しない)に着脱不能で内蔵されている構成をもつ記憶装置である。HDD23は、画像処理装置10にインストールされたプログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(operating system)等も含まれる)や各種データを記憶する機能を有する。
IF24は、パラレル接続仕様やシリアル接続仕様に合わせたコネクタによって構成される。IF24は、各規格に応じた通信制御を行ない、電話回線を通じてネットワークNに接続することができる機能を有しており、これにより、画像処理装置10をネットワークN網に接続させる。
入力装置25としては、医師等の読影者(操作者)によって操作が可能なキーボード及びマウス等によって構成される。入力装置25の操作に従った入力信号はバスBを介してCPU21に送られる。
表示装置26としては、図示しないD/A(digital to analog)変換回路及びモニタ等によって構成される。
図3及び図4は、本実施形態の画像処理装置10の機能を示すブロック図である。
CPU21(図2に示す)によってプログラムが実行されることによって、画像処理装置10は、インターフェース部41、関連付け部42、情報取得部43、D(ドナー)肺野領域抽出部44、D肺野分割部45、一次グラフト候補決定部46、肺活量成分算出部47、一次リスト生成部48、R(レシピエント)肺野領域抽出部49、R肺野分割部50、残肺領域抽出部51、予測肺活量算出部52、不足肺活量算出部53、肋骨・胸腔領域抽出部54、グラフト移植可能領域算出部55、肺活量判定部56、体積判定部57、二次グラフト候補決定部58、二次リスト生成部59、及び表示画面生成部60として機能する。なお、構成要素41乃至60は、ソフトウェア的に機能する場合を例に挙げて説明するが、それら構成要素41乃至60の一部又は全部は、画像処理装置10にハードウェア的にそれぞれ設けられるものであってもよい。
図3を説明すると、インターフェース部41は、構成要素42乃至60と、入力装置25及び表示装置26とを媒介するGUI(graphical user interface)等のインターフェースである。
関連付け部42は、ドナー及びレシピエントの少なくとも一方が複数の場合に、画像生成装置8、画像管理装置9、及びHDD23等の記憶装置に記憶されたドナーに関する個人情報(患者名、患者ID、身長、及び体重等)や胸部形態画像データ(断層データ又はボリュームデータ)等を含むドナー情報と、レシピエントに関する個人情報や胸部形態画像データ(断層データ又はボリュームデータ)等を含むレシピエント情報とを関連付ける機能を有する。関連付け部42は、生体肺移植の場合、ドナー情報と、そのドナー情報に対応する(血縁関係のある健康な家族等の)、レシピエント情報とを関連付ける。又は、関連付け部42は、脳死肺移植の場合、ドナー情報と、移植の優先順位が上位のレシピエントのレシピエント情報とを関連付ける。関連付け部42によって関連付けられたドナー情報及びレシピエント情報に基づいて、専用のデータベースを形成してもよい。
なお、生体肺移植の場合に複数のドナーと1のレシピエントとを関連付け、脳死肺移植の場合に1のドナーと複数のレシピエントとを関連付けるものとするが、その場合に限定されるものではない。例えば、生体肺移植の場合に、1のドナーに複数のレシピエントを関連付けたり、複数のドナーに複数のレシピエントを関連付けたりしてもよい。また、脳死肺移植の場合に、複数のドナーに1のレシピエントを関連付けたり、複数のドナーに複数のレシピエントを関連付けたりしてもよい。
情報取得部43は、関連付け部42によって関連付けされたドナー情報及びレシピエント情報を取得する機能を有する。例えば、情報取得部43は、インターフェース部41を介して入力装置25からの入力されるドナー又はレシピエントの識別情報に基づいて、画像生成装置8、画像管理装置9、及びHDD23等の記憶装置に記憶されたドナー情報が選択されると、選択されたドナー情報とそれに関連付けられたレシピエント情報とを取得すると共に、レシピエント情報が選択されると、選択されたレシピエント情報とそれに関連付けられたドナー情報とを取得する。
情報取得部43は、ネットワークNを介して画像生成装置8及び画像管理装置9からドナー情報及びレシピエント情報を取得したり、HDD23等の記憶装置からドナー情報及びレシピエント情報を取得したりする。情報取得部43によって取得されたドナー情報及びレシピエント情報は、インターフェース部41を介して表示装置26の同一画面上に表示される。
D肺野領域抽出部44は、情報取得部43によって取得されたドナー情報に含まれるドナーの胸部形態画像データに基づいて、従来技術に従ってドナーの肺野領域を抽出する機能を有する。
D肺野分割部45は、D肺野領域抽出部44によって抽出されたドナーの肺野領域に基づいて、従来技術に従って肺野領域を複数の分割領域に分割する機能を有する。例えば、D肺野分割部45は、肺野領域を複数の肺葉に分割する。又は、D肺野分割部45は、肺野領域を複数の肺区域(segment)に分割する。例えば、肺野領域を複数の肺区域に分割する技術は、特開2010−144号公報によって開示されるし、肺区域が抽出されれば、肺野領域を複数の肺葉に分割することもできる。以下、D肺野分割部45が、肺野領域を複数の肺葉に分割する場合を例にとって説明する。
図5は、肺葉及び肺区域を示す図である。
図5に示すように、肺野領域は、肺葉としての右上葉(RUL:right upper lobe)、右中葉(RML:right middle lobe)、右下葉(RLL:right lower lobe)、左上葉(LUL:left upper lobe)、及び左下葉(LLL:left lower lobe)に分けられる。また、右上葉RULは、肺区域としての肺尖区S1、後上葉区S2、及び前上葉区S3に区分される。右中葉RMLは、肺区域としての外側中葉区S4及び内側中葉区S5に区分される。右下葉RLLは、肺区域としての上葉・下葉区S6、内側肺底区S7、前肺底区S8、外側肺底区S9、及び後肺底区S10に区分される。
さらに、左上葉LULは、肺区域としての肺尖後区S1+2、前上葉区S3、上舌区S4、及び下舌区S5に区分される。左下葉LLLは、肺区域としての上葉・下葉区S6、前肺底区S8、外側肺底区S9、及び後肺底区S10に区分される。
図3の説明に戻って、一次グラフト候補決定部46は、D肺野分割部45によって分割された複数の分割領域(肺葉や肺区域)の中から、予め登録され、移植に適した分割領域(グラフトパターン)を一次グラフト候補として決定する機能を有する。なお、一般的には、グラフトパターンとして、肺葉としての右下葉及び左下葉が登録されるものとするが、ユーザにより指定された肺葉や肺区域としてもよいし、D肺野分割部45によって分割されたドナーの分割領域の全てを一次グラフト候補としてもよい。
肺活量成分算出部47は、ドナーの実測肺活量に基づいて、一次グラフト候補決定部46によって決定された一次グラフト候補の肺活量成分を算出する機能を有する。肺活量成分算出部47は、一次グラフト候補決定部46によって複数の一次グラフト候補が決定される場合、一次グラフト候補毎に肺活量成分を算出する。例えば、肺活量成分算出部47は、ドナーの実測肺活量を、肺全体に対する各一次グラフト候補の体積割合に応じて分配して各一次グラフト候補の肺活量成分を算出する。
一次リスト生成部48は、一次グラフト候補決定部46によって決定された一次グラフト候補と、肺活量成分算出部47によって算出された一次グラフト候補毎の肺活量成分とを組合せた一次リストを生成する機能を有する。
図6は、一次リストの例を示す図である。
図6は、複数のドナーを含む一次リストである。例えば、分割領域が肺葉であり、一次グラフト候補が肺葉としての右下葉及び左下葉である場合、一次リストは、各ドナーについて、右下葉と、左下葉と、各肺葉に対応する肺活量成分とを含む。
図3の説明に戻って、R肺野領域抽出部49は、情報取得部43によって取得されたレシピエント情報に含まれるレシピエントの胸部形態画像データに基づいて、従来技術に従ってレシピエントの肺野領域を抽出する機能を有する。
R肺野分割部50は、R肺野領域抽出部49によって抽出されたレシピエントの肺野領域に基づいて、従来技術に従って肺野領域を分割して複数の分割領域を生成する機能を有する。
残肺領域抽出部51は、R肺野分割部50によって分割された複数の分割領域の中から、除去予定の(移植が必要な)分割領域を除いた残肺領域を抽出する機能を有する。
予測肺活量算出部52は、情報取得部43によって取得されたレシピエント情報に含まれる個人情報(身長・年齢・性別)に基づいて、レシピエントの予測肺活量を算出する機能を有する。予測肺活量は、例えば、次の式(1)又は(2)から求められる。
(男性)予測肺活量[L]=0.045×身長[cm]−0.023×年齢−2.258 …(1)
(女性)予測肺活量[L]=0.032×身長[cm]−0.018×年齢−1.178 …(2)
不足肺活量算出部53は、残肺領域抽出部51によって抽出された残肺領域と、予測肺活量算出部52によって算出された予測肺活量とに基づいて、レシピエントの不足肺活量を算出する機能を有する。不足肺活量は、例えば、次の式(3)から求められる。
不足肺活量[L]=予測肺活量[L]×0.5−実測肺活量[L]×肺葉数率(残肺) …(3)
なお、不足肺活量算出部53は、レシピエントの実測肺活量を、肺全体に対する残肺領域の体積割合に応じた肺活量成分を算出して、肺活量成分に基づいて不足肺活量を算出してもよい。
肋骨・胸腔領域抽出部54は、情報取得部43によって取得されたレシピエント情報に含まれるレシピエントの胸部形態画像データに基づいて、肋骨及び胸腔領域を抽出する機能を有する。
グラフト移植可能領域算出部55は、残肺領域抽出部51によって抽出された残肺領域と、肋骨・胸腔領域抽出部54によって抽出されたレシピエントの胸腔領域とに基づいて、レシピエントの胸腔領域内のグラフト移植可能領域(空洞領域)を算出する機能を有する。
不足肺活量算出部53及びグラフト移植可能領域算出部55によって、レシピエントに必要なグラフトの条件を求めることができる。
肺活量判定部56は、一次リスト生成部48によって生成された一次リストの各一次グラフト候補のうち、肺活量成分が、不足肺活量算出部53によって算出されたレシピエントの不足肺活量以上の(超える)ものを取得する機能を有する。
体積判定部57は、一次リスト生成部48によって生成された一次リストの各一次グラフト候補のうち、グラフト移植可能領域算出部55によって算出されたグラフト移植可能領域に包括されるものを取得する機能を有する。
二次グラフト候補決定部58は、一次グラフト候補決定部46によって決定された一次グラフト候補のうち、肺活量判定部56及び/又は体積判定部57によって取得されたものを二次グラフト候補として決定する機能を有する。
二次リスト生成部59は、二次グラフト候補決定部58によって決定された二次グラフト候補と、肺活量判定部56及び/又は体積判定部57による二次グラフト候補毎の判定結果とを組合せた二次リストを生成する機能を有する。
図7は、二次リストの例を示す図である。
図7は、複数のドナーを含む二次リストである。例えば、分割領域が肺葉であり、一次グラフト候補が肺葉としての右下葉及び左下葉であり、二次グラフト候補がドナー1の左下葉、ドナー2の右下葉である場合、二次リストは、ドナー1について、左下葉と、それに対応する肺活量成分とを含み、ドナー2について、右下葉と、それに対応する肺活量成分とを含む。
なお、二次グラフト候補としてのドナー1の左下葉、ドナー2の右下葉のそれぞれについて、肺活量判定部56による判定結果や、体積判定部57による判定結果を含むようにしてもよい。その場合、二次グラフト候補決定部58によって複数の二次グラフト候補が決定される場合に、二次リストによって定量的な判定結果を参照することができる。
図4の説明に戻って、表示画面生成部60は、一次グラフト候補決定部46及び/又は二次グラフト候補決定部58によって決定されたグラフト候補を表示するための表示画面を生成して表示装置26に表示させる機能を有する。
例えば、表示画面生成部60は、情報取得部43によって取得された情報に基づくドナー数及びレシピエント数に対応した表示レイアウトを生成する。そして、表示画面生成部60は、情報取得部43によって取得されたドナーの胸部形態画像データと、D肺野分割部45によって分割されたドナーの分割領域とに基づくドナー画像を生成し、情報取得部43によって取得されたレシピエントの胸部形態画像データと、二次グラフト候補決定部58によって決定された二次グラフト候補(又は、一次グラフト候補決定部46によって決定された一次グラフト候補)とに基づくレシピエント画像を生成し、二次リスト生成部59によって生成された二次リスト(又は、一次リスト)に基づくリスト画像を生成し、それら生成された画像を表示レイアウトに従って並べて表示画面を生成して表示装置26に表示させる機能を有する。
図8〜図13は、表示画面の例を示す図である。
図8及び図9は、第1の表示画面を示す図である。
図8及び図9は、主に生体肺移植の場合であって、情報取得部43によって取得された情報に基づくドナー数2、レシピエント数1における4×4の表示レイアウトの表示画面を示す。
一次グラフト候補決定部46によってドナー1の右下葉及び左下葉と、ドナー2の右下葉及び左下葉とが一次グラフト候補として決定され(図6に示す一次リスト)、二次グラフト候補決定部58によってドナー1の左下葉と、ドナー2の右下葉とが二次グラフト候補として決定された(図7に示す二次リスト)場合、図8に示す表示画面が初期表示される。図8に示す表示画面は、表示レイアウトの右下領域に、一次グラフト候補と、その中の二次グラフト候補としてのドナー1の左下葉及びドナー2の右下葉とを含み、二次グラフト候補(図8の太線部分)がグラフト候補として選択されたリスト画像を示す。そして、表示レイアウトの左上領域及び右上領域には、選択された二次グラフト候補に従ったドナー画像が、左下領域には、選択された二次グラフト候補に従ったレシピエント画像がそれぞれ示される。
図8に示す表示レイアウトの左上領域には、ドナー1の胸部形態画像と、分割領域としての各肺葉と、選択された二次グラフト候補に相当する肺葉としてのドナー1の左下葉とが示される。表示レイアウトの右上領域には、ドナー2の胸部形態画像と、分割領域としての各肺葉と、選択された二次グラフト候補に相当する肺葉としてのドナー2の右下葉とが示される。また、表示レイアウトの左下領域に、レシピエントの胸部形態画像と、胸腔領域R内に配置されたドナー1の左下葉及びドナー2の右下葉とが示される。なお、図8に示す第1の表示画面においては、レシピエントの残肺はないものとする。
なお、ドナー1について複数の二次グラフト候補が存在する場合、肺活量判定部56や体積判定部57による定量的な判定結果によって初期の表示画面を生成すればよい。例えば、複数の二次グラフト候補のうち、肺活量成分が、不足肺活量算出部53によって算出されたレシピエントの不足肺活量以上の(超える)ものであり、最も大きい二次グラフト候補を初期の表示画面で表示する。
ここで、インターフェース部41を介した入力装置25からの指示によって、図8に示す二次グラフト候補から一次グラフト候補にグラフト候補が変更された場合、図9に示す表示画面が表示される。図9に示す表示画面は、表示レイアウトの右下領域に、一次グラフト候補と、その中の二次グラフト候補としてのドナー1の左下葉及びドナー2の右下葉とを含み、一次グラフト候補(図9の太線部分)がグラフト候補として選択されたリスト画像を示す。そして、表示レイアウトの左上領域及び右上領域には、選択された一次グラフト候補に従ったドナー画像が、左下領域には、選択された一次グラフト候補に従ったレシピエント画像がそれぞれ示される。
図9に示す表示レイアウトの左上領域には、ドナー1の胸部形態画像と、分割領域としての各肺葉と、選択された一次グラフト候補に相当する肺葉としてのドナー1の右下葉とが示される。表示レイアウトの右上領域には、ドナー2の胸部形態画像と、分割領域としての肺葉と、選択された一次グラフト候補に相当する肺葉としてのドナー2の左下葉とが示される。また、表示レイアウトの左下領域に、レシピエントの胸部形態画像と、胸腔領域R内に配置されたドナー1の右下葉及びドナー2の左下葉とが示される。なお、図9に示す第1の表示画面においては、レシピエントの残肺はないものとする。
図10及び図11は、第2の表示画面を示す図である。
図10及び図11は、主に生体肺移植の場合であって、情報取得部43によって取得された情報に基づくドナー数3、レシピエント数1における4×4の表示レイアウトの表示画面を示す。
一次グラフト候補決定部46によってドナー1の右下葉及び左下葉と、ドナー2の右下葉及び左下葉と、ドナー3の右下葉及び左下葉とが一次グラフト候補として決定され、二次グラフト候補決定部58によってドナー1の左下葉と、ドナー2の右下葉と、ドナー3の右下葉とが二次グラフト候補として決定された場合、図10に示す表示画面が初期表示される。図10に示す表示画面は、表示レイアウトの右下領域に、一次グラフト候補と、その中の二次グラフト候補としてのドナー1の左下葉及びドナー2の右下葉とを含み、二次グラフト候補(図10の太線部分)がグラフト候補として選択されたリスト画像を示す。そして、表示レイアウトの左上領域及び右上領域には、選択された二次グラフト候補に従ったドナー画像が、左下領域には、選択された二次グラフト候補に従ったレシピエント画像がそれぞれ示される。なお、図10に示す第2の表示画面においては、レシピエントの残肺はないものとする。
ここで、インターフェース部41を介した入力装置25からの指示によって、図10に示すドナー2からドナー3にドナーが変更された場合、図11に示す表示画面が表示される。図11に示す表示画面は、表示レイアウトの右下領域に、一次グラフト候補と、その中の二次グラフト候補としてのドナー1の左下葉、ドナー2の右下葉、及びドナー3の右下葉とを含み、二次グラフト候補(図11の太線部分)がグラフト候補として選択されたリスト画像を示す。そして、表示レイアウトの左上領域及び右上領域には、選択された二次グラフト候補に従ったドナー画像が、左下領域には、選択された二次グラフト候補に従ったレシピエント画像がそれぞれ示される。なお、図11に示す第2の表示画面においては、レシピエントの残肺はないものとする。
図12及び図13は、第3の表示画面を示す図である。
図12及び図13は、主に脳死肺移植の場合であって、情報取得部43によって取得された情報に基づくドナー数1、レシピエント数2における4×4の表示レイアウトの表示画面を示す。
一次グラフト候補決定部46によってドナーの右葉(右上葉、右中葉、及び右下葉)及び左下葉が一次グラフト候補として決定され、二次グラフト候補決定部58によってドナーの右葉及び左下葉が二次グラフト候補として決定された場合、図12に示す表示画面が初期表示される。図12に示す表示画面は、表示レイアウトの右上領域に、二次グラフト候補としてのドナーの右葉及び左下葉を含み、レシピエント1に二次グラフト候補としての右葉が、レシピエント2に二次グラフト候補としての左下葉がそれぞれ対応付けられた組み合わせ(図12の太線部分)が選択されたリスト画像を示す。そして、表示レイアウトの左上領域には、選択された組み合わせに従ったドナー画像が、左下領域及び右下領域には、選択された組み合わせに従ったレシピエント画像がそれぞれ示される。なお、図12に示す第3の表示画面においては、レシピエント1の残肺は左肺全体、レシピエント2の残肺は右肺全体とする。
ここで、インターフェース部41を介した入力装置25からの指示によって、図12に示す組み合わせが選択変更された場合、図13に示す表示画面が表示される。図13に示す表示画面は、表示レイアウトの右上領域に、二次グラフト候補としてのドナーの右葉及び左下葉を示し、レシピエント1に二次グラフト候補としての左下葉が、レシピエント2に二次グラフト候補としての右葉がそれぞれ対応付けられた組み合わせ(図13の太線部分)が選択されたリスト画像を示す。そして、表示レイアウトの左上領域には、選択された二次グラフト候補に従ったドナー画像が、左下領域及び右下領域には、選択された二次グラフト候補に従ったレシピエント画像がそれぞれ示される。なお、図13に示す第3の表示画面においては、レシピエント1の残肺は左肺全体、レシピエント2の残肺は右肺全体とする。
続いて、本実施形態の画像処理装置10の第1の動作について説明する。本実施形態の画像処理装置10の第1の動作は、生体肺移植の場合の動作に関するものである。生体肺移植の場合、複数のドナーと、1のレシピエントとが比較診断される機会が多いものと思われるので、それを例にとって説明する。
図14及び図15は、本実施形態の画像処理装置10の第1の動作を示すフローチャートである。
図14を説明すると、画像処理装置10は、生体肺移植の場合、複数のドナー情報と、それらドナー情報に対応する(血縁関係のある健康な家族等の)レシピエントのレシピエント情報とを関連付ける(ステップST1)。
画像処理装置10は、ステップS1によって関連付けされたドナー情報及びレシピエント情報を取得する(ステップST2)。例えば、画像処理装置10は、入力装置25からの入力されるドナー又はレシピエントの識別情報に基づいて、画像生成装置8、画像管理装置9、及びHDD23等の記憶装置に記憶されたドナー情報が選択されると、選択されたドナー情報とそれに関連付けられたレシピエント情報とを取得すると共に、レシピエント情報が選択されると、選択されたレシピエント情報とそれに関連付けられたドナー情報とを取得する。
画像処理装置10は、ステップST2によって取得された複数のドナーに関するドナー情報に含まれる胸部形態画像データに基づいて、従来技術に従ってドナー毎にドナーの肺野領域を抽出する(ステップST3)。画像処理装置10は、ステップST3によって抽出されたドナーの肺野領域に基づいて、従来技術に従ってドナー毎に肺野領域を複数の分割領域(図5に肺葉及び肺区域として図示)に分割する(ステップST4)。
画像処理装置10は、ステップST4によって分割された複数の分割領域(肺葉や肺区域)の中から、予め登録され、移植に適した分割領域(グラフトパターン)を一次グラフト候補として決定する(ステップST5)。画像処理装置10は、ドナー毎の実測肺活量に基づいて、ステップST5によって決定された一次グラフト候補の肺活量成分をドナー毎に算出する(ステップST6)。画像処理装置10は、ステップST5によって決定された一次グラフト候補と、ステップST6によって算出された一次グラフト候補毎の肺活量成分とを組合せた一次リスト(図6に図示)を生成する(ステップST7)。
画像処理装置10は、ステップST2によって取得された1のレシピエントに関するレシピエント情報に含まれるレシピエントの胸部形態画像データに基づいて、従来技術に従って1のレシピエントの肺野領域を抽出する(ステップST8)。画像処理装置10は、ステップST8によって抽出された1のレシピエントの肺野領域に基づいて、従来技術に従って1のレシピエントの肺野領域を複数の分割領域に分割する(ステップST9)。
画像処理装置10は、ステップST9によって分割された複数の分割領域の中から、除去予定の(移植が必要な)分割領域を除いた残肺領域を抽出する(ステップST10)。画像処理装置10は、ステップST2によって取得された、1のレシピエントに関するレシピエント情報に含まれる個人情報(身長・年齢・性別)に基づいて、上記式(1)又は(2)から、1のレシピエントの予測肺活量を算出する(ステップST11)。画像処理装置10は、ステップST10によって抽出された残肺領域と、ステップST11によって算出された予測肺活量とに基づいて、上記式(3)から、1のレシピエントの不足肺活量を算出する(ステップST12)。
画像処理装置10は、ステップST2によって取得された1のレシピエントに関するレシピエント情報に含まれるレシピエントの胸部形態画像データに基づいて、1のレシピエントの肋骨及び胸腔領域を抽出する(ステップST13)。画像処理装置10は、ステップST10によって抽出された残肺領域と、ステップST13によって抽出された胸腔領域とに基づいて、1のレシピエントの胸腔領域内のグラフト移植可能領域(空洞領域)を算出する(ステップST14)。
図15の説明に移って、画像処理装置10は、図14のステップST7によって生成された一次リストの中のある一次グラフト候補の肺活量成分が、図14のステップST12によって算出された1のレシピエントの不足肺活量以上であるか否かを判断する(ステップST15)。ステップST15の判断でYES、すなわち、ある一次グラフト候補の肺活量成分が、1のレシピエントの不足肺活量以上であると判断された場合、画像処理装置10は、ステップST15によって判断された一次グラフト候補が、図14のステップST14によって算出されたグラフト移植可能領域に包括されるか否かを判断する(ステップST16)。ステップST16の判断でYES、すなわち、ステップST15によって判断された一次グラフト候補が、図14のステップST14によって算出されたグラフト移植可能領域に包括されると判断された場合、画像処理装置10は、ステップST15,ST16によって判断された一次グラフト候補を二次グラフト候補として決定する(ステップST17)。
画像処理装置10は、ステップST17によって決定された二次グラフト候補と、ステップST15,ST16による判定結果との組合せを二次リスト(図7に図示)に登録する(ステップST18)。
ステップST18に続いて、画像処理装置10は、図14のステップST7によって生成された一次リストの中に他に一次グラフト候補が存在しなか否かを判断する(ステップST19)。又は、ステップST15の判断でNO、すなわち、ある一次グラフト候補の肺活量成分が、1のレシピエントの不足肺活量未満であると判断された場合、又は、ステップST16の判断でNO、すなわち、ステップST15によって判断された一次グラフト候補が、図14のステップST14によって算出されたグラフト移植可能領域に包括されないと判断された場合、画像処理装置10は、図14のステップST7によって生成された一次リストの中に他に一次グラフト候補が存在しなか否かを判断する(ステップST19)。ステップST19の判断でYES、すなわち、図14のステップST7によって生成された一次リストの中に他に一次グラフト候補が存在しないと判断される場合、画像処理装置10は、ステップST20に進む。
一方、ステップST19の判断でNO、すなわち、図14のステップST7によって生成された一次リストの中に他に一次グラフト候補が存在すると判断される場合、画像処理装置10は、他の一次グラフト候補について、肺活量成分が、図14のステップST12によって算出された1のレシピエントの不足肺活量以上であるか否かを判断する(ステップST15)。
画像処理装置10は、図14のステップST5及び/又はステップST17によって決定されたグラフト候補を表示するための表示画面を生成して表示装置26に表示させる(ステップST20)。
例えば、画像処理装置10は、ステップST20において、図14のステップST2によって取得された情報に基づくドナー数及びレシピエント数に対応した表示レイアウトを生成し、図14のステップST2によって取得された複数のドナーの胸部形態画像データと、図14のステップST4によって分割されたドナーの分割領域とに基づく複数のドナー画像を生成し、図14のステップST2によって取得された1のレシピエントの胸部形態画像データと、ステップST17によって決定された二次グラフト候補(又は、図14のステップST5によって決定された一次グラフト候補)とに基づく1のレシピエント画像を生成し、ステップST18によって登録された二次リスト(又は、一次リスト)に基づくリスト画像を生成し、それら生成された画像を表示レイアウトに従って並べて表示画面(図8,図10)を生成して表示装置26に表示させる。
画像処理装置10は、入力装置25からの指示によって、グラフト候補又はドナーの変更があるか否かを判断する(ステップST21)。ステップST21の判断でYES、すなわち、グラフト候補又はドナーの変更があると判断される場合、画像処理装置10は、変更後のグラフト候補又はドナーに従って、ステップST20によって生成された複数のドナー画像及び1のレシピエント画像を変更して、それら変更された画像を表示レイアウトに従って並べて表示画面(図9又は図11)を生成して表示装置26に表示させる(ステップST22)。
一方、ステップST21の判断でNO、すなわち、グラフト候補及びドナーの変更がないと判断される場合、画像処理装置10は、動作を終了する。
続いて、本実施形態の画像処理装置10の第2の動作について説明する。本実施形態の画像処理装置10の第2の動作は、脳死肺移植の場合の動作に関するものである。脳死肺移植の場合、1のドナーと、複数のレシピエント(優先順位順)とが比較診断される機会が多いものと思われるので、それを例にとって説明する。
図16及び図17は、本実施形態の画像処理装置10の第2の動作を示すフローチャートである。
図16を説明すると、画像処理装置10は、脳死肺移植の場合、ドナー情報と、移植の優先順位が上位の複数のレシピエントのレシピエント情報とを関連付ける(ステップST31)。
画像処理装置10は、ステップS31によって関連付けされたドナー情報及びレシピエント情報を取得する(ステップST32)。例えば、画像処理装置10は、入力装置25からの入力されるドナー又はレシピエントの識別情報に基づいて、画像生成装置8、画像管理装置9、及びHDD23等の記憶装置に記憶されたドナー情報が選択されると、選択されたドナー情報とそれに関連付けられたレシピエント情報とを取得すると共に、レシピエント情報が選択されると、選択されたレシピエント情報とそれに関連付けられたドナー情報とを取得する。
画像処理装置10は、ステップST32によって取得されたドナーに関するドナー情報に含まれるドナーの胸部形態画像データに基づいて、従来技術に従って1のドナーの肺野領域を抽出する(ステップST33)。画像処理装置10は、ステップST33によって抽出された1のドナーの肺野領域に基づいて、従来技術に従って1のドナーの肺野領域を複数の分割領域(図5に肺葉及び肺区域として図示)に分割する(ステップST34)。
画像処理装置10は、ステップST34によって分割された複数の分割領域(肺葉や肺区域)の中から、予め登録され、移植に適した分割領域(グラフトパターン)を一次グラフト候補として決定する(ステップST35)。画像処理装置10は、1のドナーの実測肺活量に基づいて、ステップST35によって決定された一次グラフト候補の肺活量成分を算出する(ステップST36)。画像処理装置10は、ステップST35によって決定された一次グラフト候補と、ステップST36によって算出された一次グラフト候補毎の肺活量成分とを組合せた一次リストを生成する(ステップST37)。
画像処理装置10は、ステップST32によって取得された複数のレシピエントに関するレシピエント情報に含まれる胸部形態画像データに基づいて、従来技術に従ってレシピエント毎に肺野領域を抽出する(ステップST38)。画像処理装置10は、ステップST38によって抽出されたレシピエント毎の肺野領域に基づいて、従来技術に従ってレシピエント毎に肺野領域を複数の分割領域に分割する(ステップST39)。
画像処理装置10は、ステップST39によって分割された複数の分割領域の中から、除去予定の(移植が必要な)分割領域を除いた残肺領域を抽出する(ステップST40)。画像処理装置10は、ステップST32によって取得された複数のレシピエントに関するレシピエント情報に含まれる個人情報(身長・年齢・性別)に基づいて、上記式(1)又は(2)から、レシピエント毎に予測肺活量を算出する(ステップST41)。画像処理装置10は、ステップST40によって抽出された残肺領域と、ステップST41によって算出された予測肺活量とに基づいて、上記式(3)から、レシピエント毎に不足肺活量を算出する(ステップST42)。
画像処理装置10は、ステップST32によって取得された複数のレシピエントに関するレシピエント情報に含まれる胸部形態画像データに基づいて、レシピエント毎に肋骨及び胸腔領域を抽出する(ステップST43)。画像処理装置10は、ステップST40によって抽出された残肺領域と、ステップST43によって抽出された胸腔領域とに基づいて、レシピエント毎に胸腔領域内のグラフト移植可能領域(空洞領域)を算出する(ステップST44)。
図17の説明に移って、画像処理装置10は、図16のステップST37によって生成された一次リストの中のある一次グラフト候補の肺活量成分が、図16のステップST42によって算出された複数のレシピエントの不足肺活量のうち1(優先順位が最も高位)のレシピエントの不足肺活量以上であるか否かを判断する(ステップST45)。ステップST45の判断でYES、すなわち、ある一次グラフト候補の肺活量成分が、複数のレシピエントの不足肺活量のうち1のレシピエントの不足肺活量以上であると判断された場合、画像処理装置10は、ステップST45によって判断された一次グラフト候補が、図16のステップST44によって算出された複数のレシピエントのグラフト移植可能領域のうち、ステップST45によって判断された1のレシピエントのグラフト移植可能領域に包括されるか否かを判断する(ステップST46)。ステップST46の判断でYES、すなわち、ステップST45によって判断された一次グラフト候補が、ステップST45によって判断された1のレシピエントのグラフト移植可能領域に包括されると判断された場合、画像処理装置10は、ステップST45,ST46によって判断された一次グラフト候補を二次グラフト候補として決定する(ステップST47)。
画像処理装置10は、ステップST47によって決定された二次グラフト候補と、ステップST45,ST46による判定結果との組合せを二次リストに登録する(ステップST48)。
ステップST48に続いて、画像処理装置10は、図16のステップST37によって生成された一次リストの中に他に一次グラフト候補が存在しなか否かを判断する(ステップST49)。又は、ステップST45の判断でNO、すなわち、ある一次グラフト候補の肺活量成分が、1のレシピエントの不足肺活量未満であると判断された場合、又は、ステップST46の判断でNO、すなわち、ステップST45によって判断された一次グラフト候補が、ステップST45によって判断された1のレシピエントのグラフト移植可能領域に包括されないと判断された場合、画像処理装置10は、図16のステップST37によって生成された一次リストの中に他に一次グラフト候補が存在しなか否かを判断する(ステップST49)。ステップST49の判断でYES、すなわち、図16のステップST37によって生成された一次リストの中に他に一次グラフト候補が存在しないと判断される場合、画像処理装置10は、ステップST50に進む。
一方、ステップST49の判断でNO、すなわち、図16のステップST37によって生成された一次リストの中に他に一次グラフト候補が存在すると判断される場合、画像処理装置10は、他の一次グラフト候補について、肺活量成分が、図16のステップST32によって算出された優先順位が高位のレシピエントの不足肺活量以上であるか否かを判断する(ステップST45)。
画像処理装置10は、図16のステップST32によって取得された複数のレシピエントに関するレシピエント情報に基づいて、他のレシピエントについて二次リストへの登録を行なわないか否かを判断する(ステップST50)。ステップST50の判断でNO、すなわち、他のレシピエントについて二次リストへの登録を行なうと判断された場合、画像処理装置10は、図16のステップST37によって生成された一次リストの中のある一次グラフト候補の肺活量成分が、1(次に優先順位が高位)のレシピエントの不足肺活量以上であるか否かを判断する(ステップST45)。
一方、ステップST50の判断でYES、すなわち、他のレシピエントについて二次リストへの登録を行なわないと判断された場合、画像処理装置10は、図16のステップST35及び/又はステップST47によって決定されたグラフト候補を表示するための表示画面を生成して表示装置26に表示させる(ステップST51)。
例えば、画像処理装置10は、ステップST51において、図16のステップST32によって取得された情報に基づくドナー数及びレシピエント数に対応した表示レイアウトを生成し、図16のステップST32によって取得された1のドナーの胸部形態画像データと、図16のステップST34によって分割された1のドナーの分割領域とに基づく1のドナー画像を生成し、図16のステップST32によって取得された複数のレシピエントの胸部形態画像データと、ステップST47によって決定された二次グラフト候補(又は、図16のステップST45によって決定された一次グラフト候補)とに基づく複数のレシピエント画像を生成し、ステップST48によって登録された二次リスト(又は、一次リスト)に基づくリスト画像を生成し、それら生成された画像を表示レイアウトに従って並べて表示画面(図12)を生成して表示装置26に表示させる。
画像処理装置10は、入力装置25からの指示によって、グラフト候補の組み合わせ又はレシピエントの変更があるか否かを判断する(ステップST52)。ステップST52の判断でYES、すなわち、グラフト候補の組み合わせ又はレシピエントの変更があると判断される場合、画像処理装置10は、変更後のグラフト候補の組み合わせ又はレシピエントに従って、ステップST51によって生成された1のドナー画像及び複数のレシピエント画像を変更して、それら変更された画像を表示レイアウトに従って並べて表示画面(図13)を生成して表示装置26に表示させる(ステップST53)。
一方、ステップST52の判断でNO、すなわち、グラフト候補の組み合わせ及びレシピエントの変更がないと判断される場合、画像処理装置10は、動作を終了する。
本実施形態の画像処理装置10によると、ドナー情報とレシピエント情報とを用いて画像診断して移植計画を行なうことができ、操作者の操作性・診断効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態の画像処理装置10によると、ドナー及びレシピエントのうち少なくとも一方が複数である場合、総合的に画像診断して移植計画を行なうことができる。
また、本実施形態の画像処理装置10によると、グラフト候補の適応条件を満たしているかの判断を、定量化されたデータに基づく自動化とすることで、医師の技量の違いによる診断のばらつきをなくすことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。