JP2014090677A - リール式芝刈機及びサッチング用アタッチメント - Google Patents

Abstract

【課題】リール刃の取り外しをすることなく芝刈作業からサッチング作業に簡単に移行できるようにしたリール式芝刈機及びサッチング用アタッチメントを提供する。
【解決手段】リール式芝刈機１に対して、シート状弾性体３１と、これに設けられたサッチング刃４０と、サッチング刃４０の周辺のシート状弾性体３１に形成された抜き穴とを有するサッチング用アタッチメント３０を用意する。サッチング作業の際、サッチング用アタッチメント３０は、サッチング刃４０を外側にして回転リール刃１０の外周に着脱自在に装着される。
【選択図】図１

Description

本発明は、サッチング機能を有するリール式芝刈機及びサッチング用アタッチメントに関する。

芝の管理作業には、芝刈、散水及び施肥、サッチング（芝草の間の地面に溜まっている刈った芝のことをサッチといい、このサッチを熊手等で取ることをサッチングという）等がある。

従来は芝刈機とは別にサッチング専用機を用いてサッチング作業を行っていたが、下記特許文献１では、芝刈機の芝刈用リール刃をサッチング刃ドラムに交換することで、１台の芝刈機を芝刈とサッチングとに兼用可能とすることが提案されている。

実公平６−２６１０１号公報

図５はリール式芝刈機のリール刃及び後輪を本体底面より見た斜視図であり、リール式芝刈機１の本体２の内側に回転リール刃１０及び後輪６がそれぞれ回転自在に保持されている。

図６は回転リール刃１０の全体構成であり、多数の刃体１１の刃先が円筒面上に位置するように円板状支持板１２で保持し、支持板１２の中心を貫通してこれに固着される軸体１３の一端に原動機（例えばモータ）からの回転を受けるためのベルト車１４を固着したものである。

前述の特許文献１では、図６の回転リール刃１０とは別に図７に示すようなサッチング刃ドラム２０を用意する。サッチング刃ドラム２０はサッチング刃２１を支持部材２２の先端に取り付け、支持部材２２の中心を貫通してこれに固着される軸体２３の一端に原動機からの回転を受けるためのベルト車２４を固着したものである。

そして、サッチング作業の際には、図５の回転リール刃１０を本体２から外し、その代わりに図７のサッチング刃ドラム２０を取り付け、サッチング作業を行う。

リール式芝刈機でサッチング作業を行う際は、リール刃を取り外してサッチング刃に交換してサッチング作業を行い、また、芝刈作業を行う際はサッチング刃をリール刃に交換していた。しかし、リール刃は複数の取付部材により取り付けられることから、作業中の刃の交換は面倒で時間が掛かるという問題があった。

本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、リール刃の取り外しをすることなく芝刈作業からサッチング作業に簡単に移行できるようにしたリール式芝刈機及びサッチング用アタッチメントを提供することにある。

本発明の第１の態様はリール式芝刈機である。このリール式芝刈機は、リール刃を備える構成において、前記リール刃の外周にサッチング刃を外側にして着脱自在に装着されるサッチング用アタッチメントを備えることを特徴とする。

前記第１の態様において、前記サッチング刃はシート状弾性体に設けられていることを特徴とする。

前記第１の態様において、前記サッチング用アタッチメントは予め円筒を円周方向に分割した形状に形成されていることを特徴とする。

前記第１の態様において、前記サッチング用アタッチメントの前記回転リール刃に接する側の面には滑り止め加工が施されていることを特徴とする。

前記第１の態様において、前記サッチング用アタッチメントのシート状弾性体の前記サッチング刃の周辺には抜き穴が形成されていることを特徴とする。

本発明の第２の態様はサッチング用アタッチメントである。このサッチング用アタッチメントは、芝刈用リール刃の外周にサッチング刃を外側にして着脱自在に装着可能なことを特徴とする。

前記第２の態様において、前記サッチング刃がシート状弾性体に設けられることを特徴とする。

前記第２の態様において、予め円筒を円周方向に分割した形状に形成されていることを特徴とする。

前記第２の態様において、前記回転リール刃に接する側の面には滑り止め加工が施されていることを特徴とする。

前記第２の態様において、前記サッチング刃の周辺には抜き穴が形成されていることを特徴とする。

なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。

本発明によれば、リール式芝刈機においてサッチング作業を行う場合、リール刃の取り外し作業が無く、サッチング用アタッチメントのリール刃外周への装着作業のみで済むため、芝刈作業からサッチング作業への切り替えが簡単になり、作業効率の改善を図ることができる。

本発明の第１の実施の形態であって、リール式芝刈機の本体の一部を断面とした側面図である。 第１の実施の形態におけるサッチング用アタッチメントを示す斜視図である。 第１の実施の形態におけるサッチング刃及びその取付構造を示す分解斜視図である。 本発明の第２の実施の形態におけるサッチング用アタッチメントを示す斜視図である。 リール式芝刈機の回転リール刃及び後輪を本体底面より見た斜視図である。 回転リール刃の斜視図である。 従来技術に係るサッチング刃ドラムを示す斜視図である。

以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。

図１は本発明の第１の実施の形態であって、リール式芝刈機の本体の一部を断面とした側面図、図２は回転リール刃に装着する前のサッチング用アタッチメントの斜視図である。これらの図において、リール式芝刈機１は、本体２の前側に前輪５を、後側に後輪６をそれぞれ回転自在に備えており、本体２の内側には回転リール刃１０が回転自在に支持されている。本体２には作業者が把持するためのハンドル３が連結されている。

図２に示すように、サッチング用アタッチメント３０は、弾性プラスチック、ゴム等のシート状弾性体３１と、これに多数個設けられたサッチング刃４０と、サッチング刃４０の周辺のシート状弾性体３１に形成された多数の抜き穴（貫通穴）３３とを有する。

サッチング刃４０は、例えば図３に示すように、先端部４２が鈍角を成すように折れ曲がった一対の細いアーム部４１と、一対のアーム部４１を連結一体化している連結部４３とを有し、連結部４３は空芯コイル状であって内側にピン４５を挿通させることができる構造で、針金等を加工して作製可能である。

図３に示すように、シート状弾性体３１の外周面には、サッチング刃４０の連結部４３を挟み込む配置の取付用ブラケット部３４が一対形成されており、各取付用ブラケット部３４にはピン４５を通す貫通穴３５が形成されている。そして、サッチング刃４０のシート状弾性体３１への取り付けは、一対の取付用ブラケット部３４間にサッチング刃４０の連結部４３を配置した状態で貫通穴３５及び連結部４３の内側にピン４５を挿通し、ピン４５の端部を脱落防止のために曲げ加工や、かしめ加工することで行うことができる。

なお、シート状弾性体３１の裏面（回転リール刃１０に接する側）には突起、凹凸等の滑り止め加工が施されている。

図２のサッチング用アタッチメント３０は図１の芝刈機１の回転リール刃１０の外周に巻き付けられて装着、固定されるものであるが、装着状態を維持するために、例えばシート状弾性体３１の両縁部の凹凸嵌合を利用する。図２ではシート状弾性体３１の一方の縁部に嵌合穴３５、他方の縁部に嵌合凸部３６が複数組形成され、回転リール刃１０にサッチング用アタッチメント３０を巻き付けてに嵌合凸部３６を嵌合穴３５に嵌合させることで、シート状弾性体３１の装着状態を維持できる。

なお、図１に示すように、サッチング用アタッチメント３０は、サッチング刃４０を外側にして回転リール刃１０の外周に装着され、シート状弾性体３１の両縁部の凹凸嵌合により着脱自在な構造となっている。装着時はサッチング刃４０のアーム部４１の先端が回転リール刃１０の回転方向を向き、先端部４２は内向きに鈍角を成して曲がっている。

以上の第１の実施の形態において、リール式芝刈機１で芝刈作業を行う場合、サッチング用アタッチメント３０を装着せずに、通常の回転リール刃１０と固定刃（図１では図示省略）とを用いる。

リール式芝刈機１でサッチング作業を行う場合、固定刃を外して、サッチング用アタッチメント３０を、回転リール刃１０の外周にサッチング刃４０が外側となるように巻き付けて装着、固定する。そして、通常の芝刈と同様に回転リール刃１０を原動機で回転させれば、回転リール刃１０に追従してサッチング用アタッチメント３０も周回し、これに伴うサッチング刃４０の動きでサッチング作業を行うことができる。サッチングされた葉や茎等はシート状弾性体３１の抜き穴３３から回転リール刃１０の内側に入り、回転リール刃１０の回転に伴って集草部８に送られる。

本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。

(1) リール式芝刈機１においてサッチング作業を行う場合、回転リール刃１０の取り外し作業が無く、サッチング用アタッチメント３０のリール刃外周への装着作業のみで済むため、芝刈作業からサッチング作業への切り替えが簡単になる。同様にサッチング作業から芝刈作業への切り替えも簡単であり、ひいては作業効率の改善を図ることができる。

(2) サッチング用アタッチメント３０は平らなシート状弾性体３１にサッチング刃４０を取り付ければよく、構造が簡単である。

図４は本発明の第２の実施の形態におけるサッチング用アタッチメント５０を示す斜視図である。この場合、シート状弾性体３１は予め円筒を円周方向に分割した形状（図示の場合、半割円筒形状）に形成されている。そして、半割円筒形状のシート状弾性体３１の軸方向両端部にモールド樹脂製の半円環リング５１が嵌合一体化されている。この半円環リング５１はシート状弾性体３１を半割円筒形状に保持するために設けられているが、シート状弾性体３１自身で半割円筒形状を維持できれば省略可能である。一対の半割円筒形状のシート状弾性体３１同士はヒンジ（図示省略）で開閉自在に連結されている。ヒンジはモールド樹脂製の半円環リング５１の部分に設けてもよい。

なお、図示は省略したがシート状弾性体３１には前述の第１の実施の形態と同様にサッチング刃４０の周辺に抜き穴（貫通穴）３３が形成されている。また、図示は省略するが、閉じた円筒形の状態を維持するために、シート状弾性体３１又はモールド樹脂製の半円環リング５１の開閉縁部に第１の実施の形態と同様の凹凸嵌合構造やフック、面ファスナー（登録商標「マジックテープ」）を設ける。

サッチング用アタッチメント５０を、図１のリール式芝刈機１の回転リール刃１０の外周に装着する場合、半割円筒形状のシート状弾性体３１を開いた状態で回転リール刃１０の外側に被せてから閉じて円筒形状で固定することで行う。実質的な作用効果は前述の第１の実施の形態と同様である。

以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。

第１の実施の形態では、図３においてピンでサッチング刃をシート状弾性体に取り付ける場合を例示したが、サッチング刃の取付構造は任意であり、サッチング刃の連結部をシート状弾性体の弾性を利用して挟持したり、埋め込んだりする構造も可能である。

第１の実施の形態では、シート状弾性体３１の両縁部に凹凸嵌合構造を設けた場合を例示したが、これに限らず、フックや面ファスナー（登録商標「マジックテープ」）で回転リール刃への装着、固定状態を維持するようにしてもよい。

１ リール式芝刈機
２ 本体
３ ハンドル
５ 前輪
６ 後輪
１０ 回転リール刃
３０，５０ サッチング用アタッチメント
３１ シート状弾性体
３３ 抜き穴
４０ サッチング刃

Claims (10)

1. リール刃を備えたリール式芝刈機において、
   前記リール刃の外周にサッチング刃を外側にして着脱自在に装着されるサッチング用アタッチメントを備えることを特徴とするリール式芝刈機。
2. 前記サッチング刃はシート状弾性体に設けられていることを特徴とする、請求項１に記載のリール式芝刈機。
3. 前記サッチング用アタッチメントは予め円筒を円周方向に分割した形状に形成されていることを特徴とする、請求項１又は２に記載のリール式芝刈機。
4. 前記サッチング用アタッチメントの前記回転リール刃に接する側の面には滑り止め加工が施されていることを特徴とする、請求項１乃至３のうち何れか一項に記載のリール式芝刈機。
5. 前記サッチング用アタッチメントのシート状弾性体の前記サッチング刃の周辺には抜き穴が形成されていることを特徴とする、請求項１乃至４のうち何れか一項に記載のリール式芝刈機。
6. 芝刈用リール刃の外周にサッチング刃を外側にして着脱自在に装着可能なことを特徴とするサッチング用アタッチメント。
7. 前記サッチング刃がシート状弾性体に設けられることを特徴とする、請求項６に記載のサッチング用アタッチメント。
8. 予め円筒を円周方向に分割した形状に形成されていることを特徴とする、請求項６又は７に記載のサッチング用アタッチメント。
9. 前記回転リール刃に接する側の面には滑り止め加工が施されていることを特徴とする、請求項６乃至８のうち何れか一項に記載のサッチング用アタッチメント。
10. 前記サッチング刃の周辺には抜き穴が形成されていることを特徴とする、請求項６乃至９のうち何れか一項に記載のサッチング用アタッチメント。

Images